JP3230449U - バックライトモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】暗い環境において、まぶしさを感じることなく、表示部の視認性が高い字光式ナンバープレートを構成するバックライトモジュールを提供する。【解決手段】浅い箱型のケース10と、光源としてのLEDアッセンブリ30と、導光板20と、光拡散板40とを有するバックライトモジュールにおいて、LEDアッセンブリ30から導光板20の光出射面までの、光の経路に有彩色の色調調整層を設ける。【選択図】図1
Description
本考案は、字光式ナンバープレートに用いられるバックライトモジュールに関する。
字光式ナンバープレートは、文字や数字、記号などの表示部を配した表示プレートの背面からバックライトモジュールより光を照射し、表示部の視認性を高めたものであり、バックライトモジュールとしては、一般的に使用される白色LED(発光ダイオード)などの発光素子を光源に用い、該光源からの光を出射面から均一に放出するための、導光板、光反射板、光拡散板などの光学部品から構成されている。例えば、特許文献1には、浅い箱型のケースの側壁に沿って複数のLED素子を配置し、該LED素子からの光を導光板を介してケースの開口側に向け、さらには、光拡散板によって拡散させる構成が開示されている。
一般的に知られるバックライトモジュールは、光源からの光をそのまま導光板や光拡散板を通して出射しており、文字や数字などの表示部の視認性は、主にバックライトモジュールからの光量を増減することで調整されていた。しかしながら、表示部の視認性は該表示部から出射する光量によって左右され、光量が少なすぎると表示部が暗く、視認性は低く、光量を多くしていくと表示部は明るくなり、視認性が向上するものの、表示部からの光量が多過ぎると、夜間の暗い環境下では、人間の目にはまぶしく見え、視認性が低下してしまうという問題が有った。
本考案の課題は、暗い環境において、視認性の高い字光式ナンバープレートを構成するバックライトモジュールを提供することにある。
本考案のバックライトモジュールは、字光式ナンバープレート用のバックライトモジュールであって、
少なくとも、浅い箱型のケースと、前記ケース内に配置された光源と、を有し、前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に有彩色の色調調整層を有することを特徴とする。
少なくとも、浅い箱型のケースと、前記ケース内に配置された光源と、を有し、前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に有彩色の色調調整層を有することを特徴とする。
本考案においては、以下の構成を好ましい態様として含む。
(1)前記ケースの底面の内側表面に前記色調調整層を有する。
(2)前記ケースが前記色調調整層であって、有彩色の合成樹脂から構成される。
(3)前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に導光板を備え、前記導光板の、前記光源に向かい合う面、光出射面、前記光出射面の対向面のいずれかに前記色調調整層を有する。
(4)前記(1)又は(3)において、前記色調調整層が有彩色インキの印刷層である。
(5)前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に導光板を備え、前記導光板が前記色調調整層であって、有彩色の合成樹脂から構成されている。
(6)前記有彩色が黄色又は赤色である。
(1)前記ケースの底面の内側表面に前記色調調整層を有する。
(2)前記ケースが前記色調調整層であって、有彩色の合成樹脂から構成される。
(3)前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に導光板を備え、前記導光板の、前記光源に向かい合う面、光出射面、前記光出射面の対向面のいずれかに前記色調調整層を有する。
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(5)前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に導光板を備え、前記導光板が前記色調調整層であって、有彩色の合成樹脂から構成されている。
(6)前記有彩色が黄色又は赤色である。
本考案によると、バックライトモジュールから出射される光の色調が調整されていることにより、暗い環境において、まぶしさを感じることなく、表示部の高い視認性が得られる。また、本考案は、従来のバックライトモジュールに色調調整層を加えるだけで容易に実施することができる。
本考案者が種々検討した結果、暗い環境での表示部の視認性は、表示部の光量だけでなく、色調によっても大きく左右され、バックライトモジュールから出射される光の色調を調整することによって、表示部の視認性を高めることができることを見出し、本考案を達成した。
即ち、本考案は、字光式ナンバープレート用のバックライトモジュールであって、光源から出射面までの間の光の経路に有彩色の色調調整層を設けることによって、ナンバープレートに入射する光の色調を、視認性の高い色調に調整することを特徴とする。
字光式ナンバープレートは、薄い板状のバックライトモジュールと、薄い板状の表示プレートとを有している。表示プレートは、透光性表示部と遮光性基板とを有し、遮光性基板は、金属等の遮光性材料で構成された板状体で、透光性表示部を取り付けるための打ち抜き孔が形成される。透光性表示部は、ナンバープレートの表示内容である地名表示、数字で示される分類番号、平仮名で示される用途表示、及び数字とハイフンで示される車両番号を立体的にかたどったもので、透光性合成樹脂で構成され、頂面が遮光され、該頂面に続く側面及び底面が透光性である。係る透光性表示部は、打ち抜き孔を介して前面(外面)側に突出させて、遮光性基板に取り付けられている。
上記構成により、バックライトモジュールから表示プレートに入射した光は、透光性表示部の底面から表示部内に入射し、側面から出射する。よって、透光性表示部の遮光された頂面の周囲がバックライトからの光で囲まれて、高い視認性が得られる。
以下、本考案のバックライトモジュールについて、図面を参照して説明する。
図1は、一般的なバックライトモジュールの構成部品を示す平面図であり、図2は、図1の構成部品を組み上げたバックライトモジュールの、図1中のA−A’部位に相当する断面模式図である。
図1は、一般的なバックライトモジュールの構成部品を示す平面図であり、図2は、図1の構成部品を組み上げたバックライトモジュールの、図1中のA−A’部位に相当する断面模式図である。
バックライトモジュールは、少なくとも、ケース10と、光源とを備えている。図1のバックライトモジュールは、さらに導光板20と光拡散板40とを有しており、光源としては、一般的な、LED素子を複数個、所定の距離を介して一列に並べたLEDアッセンブリ30を用いている。
ケース10は、合成樹脂製の浅い箱型であり、内部にLEDアッセンブリ30と導光板20とを収容し、開口部が光拡散板40で覆われる。LEDアッセンブリ30は、ケース10の一側面の内側に沿って配置される。ケース10の底面の内側表面、即ち導光板20に向かう側の表面は光反射機能を有し、裏面はバックライトモジュールの裏面として機能する。合成樹脂に白色顔料を混入させて構成する場合もある。
図1の構成では、ケース10において、導光板20とLEDアッセンブリ30、及びLEDアッセンブリ30の配線を配置する領域の底面を凹部11としている。また、14は補強用のリブ、13はバックライトモジュールと表示プレート(不図示)と一体化するためのネジ穴、15はLEDアッセンブリ30の配線31をケース10から外部に引き出すための引き回し穴である。
導光板20は、該導光板20の端部に設けられたLEDアッセンブリ30からの光を、バックライトモジュールの表面から出射させるために導光する透明板で、アクリル樹脂、COP、ポリカーボネートなどの高透明性樹脂で構成される。端部側面から入射した光を、バックライトモジュール表面からほぼ垂直方向に均一に出射させるためには、導光板20の表面に、表面加工により形成される小さなドット状の凹凸や、樹脂からなる高光反射性の白色インキで構成される印刷ドットを、LEDアッセンブリ30からの距離などに応じて適切な密度で配置する。
図1の導光板20には、表示プレートの用途表示と車両番号の個々の文字、数字、ハイフンの間に、光路遮断用の孔部21が設けられており、係る孔部21で区分された領域に対応するLED素子が故障した場合には、対応する領域の文字や数字などが暗くなることで、故障が容易に視認されるように構成されている。尚、ケース10の底面には、係る孔部21に対応する凸部12が形成されており、ケース10に導光板20を載置した際に、孔部21に凸部12が嵌合されて、導光板20を所定の位置に載置でき、且つ、ケース10内に導光板20を固定できるように構成されている。
光拡散板40は、導光板20からの光を、より均一に出射させるために光拡散機能を有するだけでなく、バックライトモジュール内部に水が浸入してLEDアッセンブリ30が破損しないよう、気密性を維持するために、外周部において、接着剤や溶着加工等によりケース10に接合されている。光拡散機能は透明樹脂中に、基材樹脂とは屈折率の異なる粒子状拡散材や気泡を混ぜることで得られる。また、光拡散板40の光出射側の表面の、地名及び分類番号に対応する領域42(破線で囲まれた領域)には、輝度調整のため、遮光印刷を施している。41は、上記した、バックライトモジュールと表示プレートとを一体化するためのねじ穴である。
図1に示したバックライトモジュールは、ケース10内に導光板20とLEDアッセンブリ30とを収納し、光拡散板40で覆った上に防塵クッション50を介して表示プレート(不図示)を載置して、ネジ穴13、41、及び表示プレートに設けられたネジ穴にネジを通して一体化される。
本考案の特徴である色調調整層は、LEDアッセンブリ30から、バックライトモジュールから光が出射するまでの経路、即ち図1、図2の構成においては、導光板20のLEDアッセンブリ30に向かい合う一側面から、導光板20の出光表面に至るまでの間に配置される。
ケース10の底面に色調調整層を設ける場合、ケース10を構成する樹脂に有彩色の顔料を加えてケース10自体を色調調整層とするか、或いは、ケース10の底面に有彩色インキや塗料で着色して色調調整層とする。いずれも、色調調整層を光反射性とする。前記のように、ケース10を、白色顔料を混入した白色合成樹脂で構成する場合には、混入する顔料に有彩色顔料を混入することで色調を調整して色調調整層とすることができる。
導光板20においては、LEDアッセンブリ30に向かい合う側面、光出射面、該光出射面の対向面のいずれかに、色調調整層を設けるか、或いは、導光板20自体を有彩色の合成樹脂で構成して導光板20自体を色調調整層とする。導光板20の光出射面もしくは該光出射面の対向面に色調調整層を設ける場合には、導光板20の表面に有彩色インキを印刷して光透過性の色調調整層を形成しても良いが、前記したように、導光板20の光出射面には、高光反射性の樹脂からなる白色インキで構成される印刷ドットが形成される場合があり、係る場合には、該インキに有彩色インキを混ぜて色調を調整し、該印刷ドットを色調調整層としても良い。
色調調整層を有彩色インキの印刷層で形成する場合には、場所ごとに色調を調整することも可能である。
本考案において、色調調整層の有彩色の範囲としては、バックライトモジュールから出射される光の色度座標が、字光式ナンバープレートの発光色の色度座標の規格の範囲に入る範囲内で、適宜、選択することができるが、高コントラストによるまぶしさを低減して表示部の視認性を高めるためには、表示プレートの遮光性基板が黄色であることから、同色系として比較的色温度の低い、黄色や赤色系の色とすることが好ましい。
図3に、字光式ナンバープレートの発光色の色度座標の規格を示す。図3は、CIE(1931)の色度図であり、図中の破線で示す領域が、字光式ナンバープレートの発光色の規格領域であり、以下の4座標で囲まれる領域である。本考案の色調調整層は、最終的にナンバープレートの発光色の色度座標が係る領域内に入るように、バックライトモジュールから出射される光の色調を調整する。
x/y:0.285/0.264、0.285/0.332、0.440/0.382、0.440/0.432
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図1の構成部品からなる図2の構成のバックライトモジュールを作製した。ケース10は、黒色のABS樹脂で形成し、内面に関西ペイント社製ウレタン塗料レタンPG80シリーズの白色塗料(141)を塗布して、内面に光反射層を形成した。LEDアッセンブリ30は、発光色が、色度座標でx:0.300〜0.305、y:0.295〜0.310の範囲に入る白色発光LED素子を用いて構成した。導光板20は無色透明のアクリル樹脂製であり、光出射側表面に、セイコーアドバンス社製SG700シリーズの白色インキ(120)を用いてスクリーン印刷により、印刷ドットを形成した。また、光拡散板40としては、無色透明のポリカーボネートに拡散材としてアクリル樹脂系微粒子を分散させた樹脂板を用いた。
上記バックライトモジュールを比較例1として、以下の実施例1、2のバックライトモジュールを作製した。
実施例1:セイコーアドバンス社製「SG700シリーズ」の白色インキ100質量部に対して、同シリーズの黄色インキ(NC210)を6質量部混ぜて印刷ドットを色調調整層とした。
実施例2:関西ペイント社製ウレタン塗料「レタンPG80シリーズ」の白色塗料(141)100質量部に同シリーズの赤色塗料(680)を3質量部混ぜ、桃色としてケース10の底面の内面に塗装し、光反射性の色調調整層とした。
実施例1:セイコーアドバンス社製「SG700シリーズ」の白色インキ100質量部に対して、同シリーズの黄色インキ(NC210)を6質量部混ぜて印刷ドットを色調調整層とした。
実施例2:関西ペイント社製ウレタン塗料「レタンPG80シリーズ」の白色塗料(141)100質量部に同シリーズの赤色塗料(680)を3質量部混ぜ、桃色としてケース10の底面の内面に塗装し、光反射性の色調調整層とした。
上記比較例1、実施例1、実施例2のそれぞれのバックライトモジュールの中心部の正面輝度が400cd/m2となるようにLEDアッセンブリ30への電源電流を調整し、発光色の色度座標を測定した。測定後、既存の表示プレートを装着して字光式ナンバープレートを作製し、字光式ナンバープレートに求められる暗室内での評価規格の20mよりも10m遠い、30m離れた位置から表示部の読み取りやすさを評価した。評価者は視力の異なる5人とし、はっきり確認できる場合を「3」、確認できる場合を「2」、確認しづらい場合を「1」として評価した。各バックライトモジュールの発光色の色度座標を表1に、字光式ナンバープレートの評価結果を表2に示す。
実施例1、実施例2、比較例1のいずれのバックライトモジュールも、字光式ナンバープレートにおける色調の規格を満たしているが、表示部の読み取りやすさは、色調を調整した実施例1、実施例2の方が、比較例1よりも優れていた。
10:ケース、11:凹部、12:凸部、13:ネジ穴、14:リブ、15:配線引き回し穴、20:導光板、21:孔部、30:LEDアッセンブリ、31:配線、40:光拡散板、41:ネジ穴、42:遮光印刷、50:防塵クッション
Claims (7)
- 字光式ナンバープレート用のバックライトモジュールであって、
少なくとも、浅い箱型のケースと、前記ケース内に配置された光源と、を有し、前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に有彩色の色調調整層を有することを特徴とするバックライトモジュール。 - 前記ケースの底面の内側表面に前記色調調整層を有することを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
- 前記ケースが前記色調調整層であって、有彩色の合成樹脂から構成されることを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
- 前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に導光板を備え、前記導光板の、前記光源に向かい合う面、光出射面、前記光出射面の対向面のいずれかに前記色調調整層を有することを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
- 前記色調調整層が有彩色インキの印刷層であることを特徴とする請求項2又は4に記載のバックライトモジュール。
- 前記光源から出射した光がバックライトモジュールから出射するまでの経路に導光板を備え、前記導光板が前記色調調整層であって、有彩色の合成樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
- 前記有彩色が黄色又は赤色であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバックライトモジュール。
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