JP3229878U - ゴルフシューズ用中敷き - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴルフスイング時のスウェー現象を効果的に防止できると共に、歩行時の違和感が少ないゴルフシューズ用中敷きを提供する。【解決手段】ゴルフシューズの中底210上に着脱自在に配置されて使用されるゴルフシューズ用中敷き100であって、中底とほぼ同一形状の中敷き本体10のつま先側を足指の配列方向にカットする。これによって、プレーヤーはアドレス時およびスイングに身体を安定させるために無意識に足指を内側に曲げてその指の腹の部分で中敷き本体のエッジ11を掴むようになるため、ミスショットの原因となるスウェー現象を効果的に防止できる。また、通常の歩行時には、足指の腹側にはそれほど大きな力がかからないため、歩行時の違和感も少ない。【選択図】図1
Description
本考案は、ゴルフスイング時のスウェー現象を防止するためのゴルフシューズ用中敷きに関するものである。
ゴルフのショットにおいては、体の軸(背骨)をまっすぐにしてなるべく動かさずにスイングすることが肝要である。他方、体重移動も重要である、すなわち、右利きのプレーヤーの場合において、テークバックのときに体の重心を右足に、ダウン、インパクト、フォロースルーで左足に体重が徐々に移動することがゴルフショットの基本となる。しかし、体重移動の際に体の軸(背骨)がテークバック時に右に、またダウン、インパクト、フォロースルー時に左に流れてしまうと、いわゆるスウェー状態となり、飛距離も出ないうえに意図しないスライスやフック、ダフリ、チョロといったミスショットの大きな原因となる。
このスウェー現象を防止するためには、アドレス時にしっかりと構えてスイング時に下半身が大きく動かないように意識する必要があるが、その方法の一つとしてゴルフシューズの中敷きを工夫するといったアイデアが提案されている。例えば、以下の特許文献1では、インソール部の外側部にあたる部分を高く、内側部に当たる部分を低くして横方向の下がり勾配をつけた中敷きが提案されており、この中敷きを用いれば、両足の土踏まずの上の親指側に荷重のかかった最適なアドレスが自然にとれることでスウェーが防止できるとのことである。
また、以下の特許文献2では、利き足の踵骨を外反させるべく足底内側よりも外側が高くなった楔形状の中敷きを用いることで理想的なゴルフフォームに矯正できるとのことである。また、以下の特許文献3によれば、中敷の中腹部から踵全般の外周辺に沿って外方から内方へ傾斜させた傾斜部を設け、中敷前部の外周辺寄りに外側滑り止部を設け、中敷の内周辺寄りに内側滑り止部を設けることで、ゴルフクラブを振る際、軸足にかかる体重を合理的に支えることによって安定した姿勢でスイングできるとのことである。また、以下の特許文献4によれば、足の付け根部に円状又は楕円状の穴をあけた中敷を使用することで足の親指の付け根部に意識を集中させて体の左右への揺れを防止できるとのことである。
しかし、前記特許文献1のようにインソール部の外側部にあたる部分を高く、内側部に当たる部分を低くして横方向の下がり勾配をつけると、その形状が通常の中敷きと大きく異なるため、歩行時の違和感が大きく、歩きにくいといった不都合がある。
そこで、本考案はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的は、ゴルフスイング時のスウェー現象を効果的に防止できると共に、歩行時の違和感が少ない新規なゴルフシューズ用中敷きを提供することにある。
前記課題を解決するために第1の考案は、ゴルフシューズの中底上に着脱自在に配置されて使用されるゴルフシューズ用中敷きであって、前記中底とほぼ同一形状の中敷き本体のつま先側を足指の配列方向にカットしてなることを特徴とするゴルフシューズ用中敷きである。
このような構成によれば、通常の中敷きに比べて中敷き本体のつま先がカットされて存在していない状態となるため、そのゴルフシューズを履いたプレーヤーは、両足の足指がゴルフシューズ内で浮いたような状態となってやや不安定感を抱く。このため、プレーヤーはアドレス時およびスイングに身体を安定させるために無意識に足指を内側に曲げてその指の腹の部分で中敷き本体のエッジ部分を掴むようになる。
これによって、足裏の形状が自然と地面を掴むような理想的な形になってその両足先から両脚にかけて力が集中して下半身が安定するため、ミスショットの原因となるスウェー現象を効果的に防止できる。これに対し、この地面を掴むような足裏を本考案を用いない従来の中敷きで行うと、足指腹がゴルフスイング時に体重を支える重要な親指付根部(拇指球)を浮かしてしまい安定性のあるスイングを阻害するが、本考案ではこのような不都合を解消できる。また、通常の歩行時には、足指の腹側にはそれほど大きな力がかからないため、歩行時の違和感も少ない。
また、第2の考案は、ゴルフシューズの中底上に着脱自在に配置されて使用されるゴルフシューズ用中敷きであって、前記中底とほぼ同一形状の中敷き本体の親指が当たる部分をカットしてなることを特徴とするゴルフシューズ用中敷きである。このような構成としても第1と同じ作用・効果を発揮できる。
第3の考案は、第1または第2の考案において、前記中敷き本体がエチレン酢酸ビニル、ゴム、ポリウレタンのいずれかを主とする軟質性樹脂材料からなると共に、そのカットエッジがポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂のいずれかを主とする硬質性樹脂材料からなることを特徴とするゴルフシューズ用中敷きである。このような構成によれば、中敷き本体が軟質性樹脂材料からなっているため、中敷きとして必要な機能であるクッション性や変形性を発揮できると共に、カットエッジが硬質性樹脂材料からなるため、スイング時においては足指からの力をしっかりと受け止めることができる。
本考案によれば、足裏の形状が自然と地面を掴むような理想的な形になってその両足先から両脚にかけて力が集中して下半身が安定するため、ミスショットの原因となるスウェー現象を効果的に防止できる。また、通常の歩行時には、足指の腹側にはそれほど大きな力がかからないため、歩行時の違和感も少ないなどといった優れた効果を発揮する。
以下、本考案の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1乃至図4は本考案に係るゴルフシューズ用中敷き100の実施の一形態を示したものであり、図1はその平面図、図2は足指部分を示す拡大平面図、図3はその作用を示す説明図、図4は図3(B)中S部を示す部分拡大図である。図3に示すようにこのゴルフシューズ用中敷き100はゴルフシューズ200の中底210上に配置して使用される。
このゴルフシューズ用中敷き100は、図1に示すようにゴルフシューズ200の左右の各中底210、210とほぼ同一形状をした一対の中敷き本体10、10のつま先側を足指の配列方向にカットした形状となっている。図1は、左右一対の中敷き本体10、10を示したものであり、互いにミラー状の相似形になっている。また、このれら各中敷き本体10、10のつま先側縁部にはその幅方向、すなわち足指の配列方向に沿ってそれぞれエッジ11、11が形成されている。
このエッジ11、11は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂のいずれかを主とする硬質性樹脂材料から構成されており、中敷き本体10と一体となっている。すなわち、この中敷き本体10、10は、クッション性などを発揮するためにエチレン酢酸ビニル、ゴム、ポリウレタンなどの軟質性樹脂材料から構成されているの対し、これよりもエッジ11、11はこれよりも硬い樹脂材料、例えばポリエチレンやポリプロピレン、塩化ビニル樹脂の比較的物理的な強度の高い樹脂材料で構成されている。
このような構成をした本考案のゴルフシューズ用中敷き100は、図3(A)に示すように、ゴルフシューズ200の中底210上に配置した後に、これをプレーヤーが履くと、そのエッジ11から先端側がないため、その足先端の5本の指が中底210からやや浮いた状態または中底210に軽く触れた状態となり、やや不安定感を抱く。このため、同図(B)に示すようにそれを履いたプレーヤーは、アドレス時およびスイングに身体を安定させるために無意識に5本の足指をそれぞれ内側に曲げてそれらの指の腹の部分(同図(a))で中敷き本体10のエッジ11をしっかりと掴むようになる。
すると、同時に親指の付け根部分に位置する拇指球の部分(同図(b))が中敷き本体10の表面に強く押し当てられると共に、かかと(踵)も中敷き本体10の表面に強く押し当てられるようになり、主に足の裏の3点でしっかりと中敷き本体10を掴むような状態になる。これによって、足裏の形状が自然と地面を掴むような理想的な形になってその両足先から両脚にかけて力が集中して下半身が安定するため、ミスショットの原因となるスウェー現象を効果的に防止できる。また、通常の歩行時には、足指の腹側にはそれほど大きな力がかからないため、5本の指が中底210からやや浮いた状態または軽く触れた状態であっても歩行時の違和感も少ない。
このように本考案のゴルフシューズ用中敷き100によれば、ミスショットの原因となるスウェー現象を効果的に防止できると共に、歩行時の違和感も少ないものであるが、その構造も比較的簡単であるため、製造コストも低く抑えることができる。なお、本実施の形態では、中敷き本体10とエッジ11を物理的強度の強度の高い別材料で構成したが、これはアドレス時にエッジ11にかかる指先の力によって中敷き本体10が撚れたり、大きく変形して力が入らなくなってしまうことを防止するためである。
そのため、中敷き本体10自体を容易に変形しない物理的強度の高いもので構成すれば、中敷き本体10とエッジ11を同じ材料で構成したり、エッジ11を省略してもよい。また、スイング時に5本の足指のうち、最も大きな力が加わるのは親指部分であるため、図5に示すようにその親指部分だけをカットした構造としてもよい。
10…本体
11…エッジ
100…ゴルフシューズ用中敷き
200…ゴルフシューズ
210…中底
11…エッジ
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Claims (3)
- ゴルフシューズの中底上に着脱自在に配置されて使用されるゴルフシューズ用中敷きであって、
前記中底とほぼ同一形状の中敷き本体のつま先側を足指の配列方向にカットしてなることを特徴とするゴルフシューズ用中敷き。 - ゴルフシューズの中底上に着脱自在に配置されて使用されるゴルフシューズ用中敷きであって、
前記中底とほぼ同一形状の中敷き本体の親指が当たる部分をカットしてなることを特徴とするゴルフシューズ用中敷き。 - 請求項1または2に記載のゴルフシューズ用中敷きにおいて、
前記中敷き本体がエチレン酢酸ビニル、ゴム、ポリウレタンのいずれかを主とする軟質性樹脂材料からなると共に、そのカットしたエッジがポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂のいずれかを主とする硬質性樹脂材料からなることを特徴とするゴルフシューズ用中敷き。
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