JP3229288U - 鉄線、鋼線、ひし形金網及びワイヤロープ - Google Patents

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Abstract

【課題】亜鉛の付着量を低下させることなく、黒色もしくは黒色に近いグレー色の亜鉛めっき鉄線、亜鉛めっき鋼線、亜鉛めっきひし形金網、亜鉛めっきワイヤロープを提供する。【解決手段】亜鉛めっき鉄線5は、亜鉛めっき層の外表面部にリン酸塩皮膜5aを形成した亜鉛めっき鉄線5である。リン酸塩皮膜5aの色彩は、リン酸塩皮膜処理の実施条件によって黒色または黒色に近いグレー色に設定できる。亜鉛めっき鉄線5に対する処理を亜鉛めっき鋼線に適用してもよい。亜鉛めっき鉄線5または亜鉛めっき鋼線を素線とし、ひし形金網、ワイヤーロープを製造できる。【選択図】図4

Description

本考案は、腐食を防止するために表面に亜鉛めっきが施された鉄線、鋼線、ひし形金網及びワイヤロープに関するものである。
例えば山岳地帯の道路沿いの傾斜面に設置される落石防護網を構成するひし形金網やワイヤロープには、亜鉛めっき鉄線が使用されている(特許文献1)。
亜鉛めっき鉄線は、JIS G3547において線径及び種類ごとに亜鉛付着量が規定されている。例えば、線径3.2mmの3種(SWMGS−3又はSWMGH−3)の亜鉛めっき鉄線であれば、135g/m2 以上の亜鉛付着量が要求される。
ところで、軟鋼線材に伸線加工を行い、溶融亜鉛めっき又は電気亜鉛めっきを施すことにより線材の表面に亜鉛めっき層を形成する場合、その色彩は銀色に近いものとなる。しかし、落石防護網を設置する地域の事情によっては、光を反射する色は景観を害するという理由から銀色の製品は敬遠され、目立ちにくく周囲の環境になじみ易い自然な質感が得られるグレー色の製品を求められることがある。
そこで、従来は、ひし形金網のJIS規格(JIS G3552)の基準を下回らない範囲で亜鉛の付着量を限界付近まで絞り込むことで、グレー色の亜鉛めっき鉄線を製造していた。例えば、線径3.2mmの3種(SWMGS−3又はSWMGH−3)の亜鉛めっき鉄線の場合、128〜160g/m2 の範囲まで亜鉛付着量を低下させれば、亜鉛めっき層の色彩は、黒色にはならないがグレー色にすることはできる。
しかし、上記した従来のグレー色の亜鉛めっき鉄線は、亜鉛の付着量が少ないために、防食性が低下している。そのため、通常の製品よりも早期に腐食が進み、腐食箇所の保守交換が必要となる。
また、従来、下記の方法も検討されたが、いずれも未解決の課題がある。
例えば、亜鉛めっき鉄線の表面に黒色又はグレー色の塗料を焼き付け塗装する方法は、年月が経過すると塗料が剥離し、銀色の亜鉛めっき層が徐々に露出してくるのが避けられない。
また、亜鉛メッキ鉄線を黒色又はグレー色の合成樹脂製の膜で被覆する方法は、鉄線の腐食状況を外部から視認できなくなるため、落石防護網の状態を定期的に保守点検する際に手間と時間が増大する。
実用新案登録第3215102号公報
本考案が解決しようとする課題は、従来の亜鉛めっき鉄線、亜鉛めっき鋼線、これらの線材を使用する製品は、グレー色の製品を求められた場合、亜鉛の付着量を減らしていたために、防食性が低下していた点である。また、焼き付け塗装や合成樹脂を被覆する方法にもそれぞれ課題がある。
本考案は、亜鉛の付着量を低下させることなく、黒色もしくは黒色に近いグレー色の亜鉛めっき鉄線、亜鉛めっき鋼線、亜鉛めっきひし形金網、亜鉛めっきワイヤロープを提供することを目的とし、以下に列記する構成を主要な特徴点としている。
第1考案の亜鉛めっき鉄線又は亜鉛めっき鋼線は、
鉄線又は鋼線の表面に亜鉛めっき層を備え、
前記亜鉛めっき層の外表面部に、リン酸塩皮膜が形成されている。
第2考案は、第1考案において、
RGB法において、RGBの組合せが[R0,G0,B0]から[R80,G80,B80]の範囲内にあり、かつ、R,G,Bの各値は全て同一か、あるいは、R,G,Bのうち最大値と最小値の差が10以内である、黒色もしくは黒色に近いグレー色の色彩を呈している。
第3考案は、第1考案又は第2考案の亜鉛めっき鉄線又は亜鉛めっき鋼線を用いたひし形金網もしくはワイヤロープである。
本考案では、従来の亜鉛めっき鉄線に、リン酸塩皮膜処理(リン酸亜鉛等のリン酸塩の溶液を使用し金属の表面に化学的にリン酸塩皮膜を生成させる化成処理)を施すことにより、亜鉛めっき層の外表面部にリン酸塩皮膜が形成されている。
そのため、本考案では、化成処理によって形成されたリン酸塩皮膜の色によって製品の色が決定され、後記する実施条件により、黒色にすることができるほか、黒色に近いグレー色にすることが可能となる。
従って、本考案によれば、亜鉛の付着量を低下させることなく、黒色もしくは黒色に近いグレー色の亜鉛めっき鉄線、亜鉛めっき鋼線、これらの線材を用いたひし形金網及びワイヤロープを提供できる。これにより製品に重厚感、高級感、あるいは自然な質感を付与することができる。
また、本考案において、リン酸亜鉛溶液を用いてリン酸塩皮膜処理を行う場合は、亜鉛めっきを施しただけの製品よりも、表面にリン酸亜鉛化成皮膜が形成されることにより、耐食性が向上する。
図1は、実施形態に係る落石防護網を示す図である。 図2は、実施形態に係るひし形金網を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図3は、亜鉛めっき鉄線(リン酸塩皮膜処理前)の横断面図である。 図4は、リン酸塩皮膜が形成された亜鉛めっき鉄線を示す図で、(a)は黒色の製品、(b)は黒色に近いグレー色の製品である。
以下、図面を参照しながら、本考案を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明は、本考案、その適用物、その用途の範囲を制限することを意図するものではない。
[落石防護網](図1)
101は道路102に近接しており落石のおそれがある斜面である。本実施例の落石防護網1は、斜面101を転がり落ちる落石が道路101側に落ちないようにするために、斜面101に沿ってワイヤロープ2を支持吊ロープとして設置し、このワイヤロープ2にひし形金網3を取り付けたものである。
[ひし形金網](図2)
ひし形金網3は、波形に折曲加工した列線3aを絡み合せて製網した金網である。JIS G3552に準拠しており、網目寸法は例えば50mm、列線の屈曲部の加工角度は約85°、左右方向の対向角は約95°である。
[亜鉛めっき鉄線](図3)
本実施例では、ひし形金網3の列線3aを構成する亜鉛めっき鉄線は、例えば線径Lが3.2mmのSWMGS材を準備し、この亜鉛めっき鉄線(リン酸塩皮膜処理前)4に対し、以下に説明するリン酸塩皮膜処理AまたはBを施したものを使用する。
(SWMGS材の準備)
SWMGS材は、JIS G3547に規定される規格品で、軟鋼線材である鉄線4aに冷間加工を行った後、溶融亜鉛めっき又は電気亜鉛めっきを施すことにより鉄線4aの表面に亜鉛めっき層4bが形成された断面形状が円形の線材である。なお、図3において、亜鉛メッキ層4bの厚みは模式的に示したものである。計算値としては、亜鉛めっき層の厚みt(μm)は、亜鉛めっきの付着量をA(g/m2)、亜鉛の密度を7.2(g/cm3)とするとき、t=A/7.2の式で求められる。
(リン酸塩皮膜処理A:グレー色に近似した製品にする場合)
前処理として、上記SWMGS材を脱脂する。その後、脱脂したSWMGS材を5〜15重量%の濃度のリン酸亜鉛浴(浴の温度:30℃以上)に40秒以上入れ、亜鉛めっき層4bの外周面全長にリン酸塩皮膜5aを生成する。その後、水洗いと中和処理を行う。
(リン酸塩皮膜処理B:黒色に近似した製品にする場合)
前処理として、上記SWMGS材を脱脂する。その後、脱脂したSWMGS材を15重量%以上の濃度のリン酸亜鉛浴(浴の温度:50〜75℃)に40秒以上入れ、亜鉛めっき層4bの外周面全長にリン酸塩皮膜5aを生成する。その後、水洗いと中和処理を行う。
[リン酸塩皮膜の色彩の確認](図4)
上記範囲内でリン酸塩皮膜処理の実施条件を複数パターン変化させて、本考案に係る亜鉛メッキ鉄線5を複数製造した。その結果、亜鉛めっき層4bの外周面全長に形成されたリン酸塩皮膜5aの色彩は、以下の範囲のものであることを確認した。
すなわち、RGB法で評価した場合において、
(1)RGBの組合せが[R0,G0,B0]と認定できる、黒色の製品。
(2)RGBの組合せが[R1,G1,B1]から[R80,G80,B80]の範囲内にあると認定でき、かつ、R,G,Bの各値は全て同一である、黒色ないし黒色に近いグレー色の製品。
(3)RGBの組合せが[R1,G1,B1]から[R80,G80,B80]の範囲内にあると認定でき、かつ、R,G,Bのうち最大値と最小値の差が10以内である、ごく僅かに色味を含んだ黒色ないし黒色に近いグレー色の製品。
の何れかである。
このように、本考案では、リン酸塩皮膜5aの色によって亜鉛めっき鉄線5の色が決定される。従って、亜鉛の付着量を落とすことなく、上記のような黒色もしくは黒色に近いグレー色のひし形金網3を提供できる。また、本考案の亜鉛メッキ鉄線を素線とし、この素線を複数本撚り合わせることで、黒色もしくは黒色に近いグレー色の亜鉛めっきワイヤロープ2を製造できる。
また、本実施例の亜鉛めっき鉄線5は、リン酸亜鉛溶液を用いてリン酸塩皮膜処理を行うので、亜鉛めっきを施しただけの製品よりも、表面にリン酸亜鉛化成皮膜が形成されることにより、耐食性が向上する。
また、本考案では、化成処理によって色彩を付与しているため、塗装による場合のように年月の経過に伴い銀色が露出してくることはない。また、合成樹脂による被覆はないので、芯線の腐食や、錆の発生、剪断などの状況は目視によって簡単に見極めることができる。
本考案は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、上記では、本考案を落石防護網に適用する例を示したが、本考案の用途はこれに限らない。例えばガードレールと同じ目的で使用されているガードケーブル(ガードロープ)や、落石防止柵、ボールネットなどに本考案を適用しても良い。
また、上記では、亜鉛めっき鉄線の外表面全長にリン酸塩皮膜を設ける例を示したが、リン酸塩皮膜は亜鉛めっき鉄線の外表面部の必要範囲にのみ設けても良い。
また、上記では、亜鉛めっき鉄線の実施例を示したが、亜鉛めっき鋼線に本考案を適用しても良い。芯線に鋼線を使用することで強度が高いレベルで要求される製品にも本考案を適用できる。
1 落石防護網
2 ワイヤロープ
3 ひし形金網
3a 列線
4 亜鉛めっき鉄線(リン酸塩処理前)
4a 鉄線
4b 亜鉛メッキ層
5 亜鉛めっき鉄線
5a リン酸塩皮膜
101 斜面
102 道路

Claims (3)

  1. 鉄線又は鋼線の表面に亜鉛めっき層を備え、
    前記亜鉛めっき層の外表面部に、リン酸塩皮膜が形成されている、亜鉛めっき鉄線又は亜鉛めっき鋼線。
  2. 前記亜鉛めっき層の外表面部に形成されたリン酸塩皮膜は、
    RGB法において、RGBの組合せが[R0,G0,B0]から[R80,G80,B80]の範囲内にあり、かつ、R,G,Bの各値は全て同一か、あるいは、R,G,Bのうち最大値と最小値の差が10以内である、黒色もしくは黒色に近いグレー色の色彩を呈している、請求項1に記載の亜鉛めっき鉄線又は亜鉛めっき鋼線。
  3. 請求項1又は2に記載の亜鉛めっき鉄線又は亜鉛めっき鋼線を用いた、ひし形金網もしくはワイヤロープ。
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