JP3228957B2 - 巨大リポソームの製造方法及び巨大リポソーム形成用キット - Google Patents

巨大リポソームの製造方法及び巨大リポソーム形成用キット

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリポソームの製造法に関
するものであり、より詳細には巨大リポソームの簡便な
製法に関する。
【0002】
【従来の技術】脂質の閉鎖小胞であるリポソームは、そ
の内腔中あるいは膜中に種々の物質を包含することがで
きるので薬物の生体内運搬体として数多くの研究が行わ
れている。また、リポソームは生体膜のモデルとしても
有用であり、リポソーム単独で、あるいは様々な膜蛋白
質を固定したプロテオリポソームとして広く膜の生物物
理化学的諸性質の研究に利用されている。更に、最近で
は、化粧品や食品にも応用されている。
【0003】このようなリポソームの製法としては、種
々の方法が知られている。
【0004】例えば、有機溶媒に脂質を溶かしナス形フ
ラスコなどのガラス容器中で有機溶媒を除去し容器内面
に脂質薄膜を形成した後、水溶液を加えてボルテックス
処理を行うボルテックス法 [K. Inoue; Biochim.Biophy
s. Acta., 339, 390 (1974)] 、脂質薄膜に水溶液を加
えて超音波処理を行う超音波処理法[L. Saunders, J.Pe
rrin, D. B. Gammack; J. Pharm. Pharmacol., 14, 567
(1962)] 、脂質を溶解している有機溶媒中に水溶液を
加えエマルジョンを作成し、次いで有機溶媒を留去する
逆相蒸発法[F. Szoka, F. Olson, T. Heath, W. Vail,
E. Mayhew, D.Papahadjopoulos; Biochim. Biophys. A
cta., 601, 559 (1980)]、脂質と界面活性剤の混合ミ
セルから透析により界面活性剤を除去する界面活性剤除
去法[L.T. Mimms, G. Zampighi, Y. Nozaki, C. Tanfo
rd, J. A. Reynolds; Biochemistry, 20 ,833 (198
1)]、超音波処理法を行った後に凍結融解を行う凍結融
解法[U. Pick; Arch. Biochem. Biophys., 212, 186
(1981) ]及び超音波処理法の後、CaCl2 を添加しEDTA
で処理するカルシウム融合法[D. Papahadjopoulos, W.
J. Vail, K. Jacobson, G. Poste; Biochim. Biophys.
Acta., 394 ,483 (1975)]等が知られており、これら
の方法により多重層リポーム、小さな一枚膜リポソーム
及び大きな一枚膜リポソームなどが作製できる。
【0005】又、巨大リポソームの製法としては、脂質
薄膜を長時間かけて水和する静置水和法[A. Darszon,
C. A. Vandenberg, M. Schoufeld, M. H. Ellismau, N.
C.Spitzer, M. Montal; Proc. Natl. Acad. Sci., U.
S.A., 77, 239(1980) ]、高塩濃度存在下で凍結融解を
行った後、緩衝液に対して透析する凍結融解透析法[N.
Oku, R. C. MacDonald; Biochemistry, 22, 855 (198
3) ]等が挙げられ、これらの方法により一枚膜もしく
は一枚〜数枚膜の巨大リポソームを得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】膜を介した物質移動の
研究、生体膜モデルの形成、機能膜の開発などにおいて
リポソームを人工的に形成する技術の有用性が高まって
いる。
【0007】特に、数ミクロン超える直径の巨大リポソ
ームは、大きな保持容積が確保できる、高分子物質の保
持が可能である、光学顕微鏡での観察、マニピュレーシ
ョンが可能である等の利点を有し、極めて有用性が高
い。
【0008】ところが、直径が数十nm程度の小さいリ
ポソームは、超音波処理法等を利用して簡単に、かつ短
時間で作製することができるが、上述の方法を用いた巨
大リポソームの作成には数日間を要し、これらの方法は
実用面で必ずしも満足できるものとはいえなかった。
【0009】本発明の目的は、巨大リポソームを簡便か
つ短時間に調製できる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、
(i)間隔をおいて対向配置されている一対の基板の間
リン脂質のラメラもしくはリン脂質のリポソーム及び
液媒体を含む液体で充填する工程; (ii)該一対の基材の間の該液体を乾燥させる工程;
び (iii)該工程(ii)によって得られた該一対の基材
の間を液媒体で充填する工程; を有することを特徴とする巨大リポソームの製造方法を
提供するものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】また、本発明は、間隔をおいて対向配置さ
れている一対の基材の間にリン脂質のラメラまたはリン
脂質のリポソームを含む乾燥物が、該間隔を埋める様に
配置されていることを特徴とする巨大リポソーム形成用
キットを提供するものである。
【0015】また、本発明は、間隔をおいて対向配置さ
れている一対の基材の間にリン脂質のラメラまたはリン
脂質のリポソームを含む乾燥物が、該間隔を埋める様に
配置されているキットを用意する工程;及び該基材の間
を液媒体で充填する工程;を有することを特徴とする
リポソームの製造方法を提供するものである。
【0016】リポソーム形成用材料としては、脂質のラ
メラもしくは脂質のリポソームが用いられ、この脂質と
しては、例えば、以下のような公知の両親媒性をもつ化
合物、具体的にはリン脂質、糖脂質、4級アンモニウム
塩等からなる脂質を挙げることができる。
【0017】これらの膜形成能を持つ脂質分子は炭素が
8個以上の長鎖アルキル基と親水基とを有して構成さ
れ、親水基が例えば
【0018】
【化1】 (n≧4)などのカチオン、例えば
【0019】
【化2】 (n≧4)などのアニオン、例えば
【0020】
【化3】 (nは≧4、X≧1)などの非イオン、例えば
【0021】
【化4】 などの双性イオンのいずれでも良い。
【0022】これらの脂質材料のうち、ホスファチジル
コリン(レシチン)やホスファチジルエタノールアミ
ン、ジホシファチジルグリセロールなどのグリセロール
リン脂質;スフィンゴミエリンやセラミドシリアチン等
のスフィンゴリン脂質;セレブロシド、スルファチド、
セラミドオリゴヘキソシド等のスフィンゴ糖脂質;およ
び親水基として炭水化物を含むグリコシルジアリルグリ
セロール等のグリセロ糖脂質は好ましい脂質材料である
が、本発明においては、脂質としてグリセロリン脂質、
スフィンゴリン脂質等のリン脂質が用いられる。
【0023】前記リポソーム形成用材料のリポソーム形
成用液体中の含有量は、特に限定されるものではない
が、好ましくは液媒体100重量部に対して0.01〜50
重量部、より好ましくは0.1 〜20重量部とすることが
望ましい。
【0024】又、リポソーム形成用液体には、膜安定化
剤としてコレステロール、コレスタノール等のステロー
ル類、ステアリルアミン、ホスファチジン酸、ジセチル
ホスフェート等の荷電物質、トコフェロール等の酸化防
止剤を添加してもよい。
【0025】これらの添加物の含有量は、例えばリポソ
ーム形成用材料1重量部に対し、ステロール類を0〜2
重量部、荷電物質を0〜0.5 重量部、酸化防止剤を0〜
0.2 重量部とするのが好ましい。
【0026】リポソーム形成用液体の調製に用いる液媒
体もしくは乾燥物に加える液媒体としては、水;塩化カ
リウム、塩化ナトリウム等の無機塩類水溶液;ブドウ
糖、ショ糖、デキストリン等の糖類水溶液;などの水性
液媒体が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。また、水性液媒体中に酵素などのタンパク質や薬剤
等、各種物質を含有させることもできる。
【0027】前記無機塩類及び糖類の水性液媒体中にお
ける含有量は、水性液媒体100重量部に対し0.01〜3
0重量部、好ましくは0.1 〜15重量部とすることが望
ましい。
【0028】本発明において、リポソーム形成用液体
は、所定の間隔で対向した基材間に挿入される。
【0029】この基材としては、リポソーム形成用材料
によるラメラ構造の形成もしくはリポソームが寄り集ま
って集合され得るものであれば限定されないが、リポソ
ーム形成用液体から液媒体を蒸発除去する過程、すなわ
ち濃縮、乾燥時の濡れ性の点および入手容易性の点から
ガラス製のものが好ましい。
【0030】基材間の所定の間隔は、例えばスペーサー
を設けることで容易に設定することができる。このスペ
ーサーとしては、例えばシリコンゴム等を利用すること
ができる。
【0031】基材の大きさは、調整するリポソームの大
きさ、量によって種々異なる。また、基材の間隔として
は所望のリポソームの大きさによって異なるが内側の面
の間隔が0.03〜5mm 、好ましくは0.05〜3mm 、より好ま
しくは0.05〜1mm の範囲に調節するのが好ましい。
【0032】図1および図2にリポソーム形成用の一対
の基材を所定の間隔で配置した配置図の一例を示した。
この例では、上部基材としてカバーグラスを、下部基材
としてスライドグラスを、スペーサーとしてはシリコン
ゴムを利用し、上下基材面の間隔は約0.1mm である。
【0033】なお、基材間(いわゆるキャビティー内)
に充填するリポソーム形成用液体中でのリポソーム形成
材料はどのような存在状態でも使用することができる。
例えば超音波処理法などで作製した小さな一枚膜リポソ
ームとして用いてもよいし、又、脂質薄膜を単にボルテ
ックス処理しただけでもよい。さらにリポソーム形成用
液体にタンパク質などの物質を含有させたり、タンパク
質を含むプロテオリポソームを用いることも可能で、こ
の場合には内部にタンパク質を含んだ巨大なプロテオリ
ポソームを短時間に生成することができる。
【0034】基材間に充填されたリポソーム形成材料を
含有するリポソーム形成用液体からの液媒体の蒸発除
去、すなわち、濃縮、乾燥は、室温にて行なうことがで
きるが、短時間でリポソームを調製したい場合には、例
えばオーブンなどによる加熱を利用しても良い。その際
の加熱温度は、リポソーム形成用の液体の組成に応じて
適宜選択すれば良い。また、液媒体が蒸発しさえすれば
図1に示す基材の配置図において、4ならびに5で示す
側面のいずれもがあいている必要はなく一方がふさがっ
ていてもよい。
【0035】濃縮、乾燥後の水和は、液媒体(特に水)
を基材間に挿入し静置することによって実施することが
できるが、使用するリポソーム形成用材料の相転移温度
が室温以上の場合は、その脂質材料固有の相転移温度以
上に加温しながら水和を行なう。
【0036】本発明の方法による短時間での巨大リポソ
ーム生成メカニズムは、以下のように推定される。すな
わち、リポソームは脂質材料等のリポソーム形成用材料
が水和しラメラ構造(二分子膜)を形成している状態の
時に作成されやすいため、一旦水和させてラメラ構造も
しくはリポソームを形成した後に、適当な条件で乾燥
し、再び水和すると、簡便な工程でリポソームが生成す
ると考えられる。ここで、乾燥あるいは水和を所定間隔
で形成された液体の層から行うと、液媒体の蒸発あるい
は水和に伴い基材面に沿ってラメラ相もしくはリポソー
ムが寄り集まって濃縮され、乾燥後再び水和等の工程時
に容易にこれらの融合、膨潤が生じ短時間に巨大リポソ
ームが生成するのではないかと推測される。
【0037】つまり、本発明では、基材面に沿ってラメ
ラ相もしくはリポソームが寄り集まりやすくするため、
リポソーム形成用材料と液媒体を含む液体を該液体の層
の膜厚が所定の間隔で形成されるよう挿入する工程とし
たり、リポソーム形成用材料を有した乾燥物に液媒体を
該液媒体の層の膜厚が所定の間隔で形成されるよう加え
る工程とする。また、上記工程を得た乾燥物は、所定の
間隔を埋めるよう配置されている。
【0038】以上のように、本発明によってリポソーム
を作製すると、短時間で簡便に巨大なリポソームを調製
することができ、生体膜研究のためのモデル物質とし
て、あるいは薬物のキャリア等として適用できる。
【0039】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 20mMのアゾレクチン(大豆フォスファチジルコリン、
type〓S; Sigma社)−クロロホルム溶液0.5ml をナス型
フラスコに入れ、ロータリーエバポレータを用いて溶媒
を留去した後、デシケータに入れ真空ポンプを用いて溶
媒を完全に除いて脂質薄膜を作った。次いで0.1 Mの塩
化カリウム水溶液0.5ml を加えボルテックスミキサーで
2分間処理して脂質薄膜を分散させた。
【0040】前記脂質薄膜の分散液20μl を図1に示
すガラス基材間に注入、充填し、20℃、30%RHの
雰囲気下で4時間放置して濃縮、乾燥後、水20μl を
注入、充填し、更に30分間静置して巨大リポソームを
作製した。
【0041】得られた巨大リポソームを光学顕微鏡によ
り観察したところ、直径が数十ミクロンの巨大リポソー
ムが多数生成していた。
【0042】次に、光学顕微鏡観察による巨大リポソー
ム粒子の粒度分布を図3に示す。巨大リポソームの平均
粒径は36ミクロン、標準偏差は13(サンプル数5
0)であった。 実施例2 実施例1と同様にして脂質薄膜を形成した後、0.02Mの
塩化ナトリウム水溶液0.5ml を加えボルテックスミキサ
ーで1分間処理し、次いで水浴型超音波発振装置(ソニ
ファイアーB−15型、ホップホーン使用;Branson 社
製)で30分間処理してリポソーム分散液を得た。
【0043】前記リポソーム分散液20μl を実施例1
と同様に基材間に注入、充填し、濃縮、乾燥後水和し、
平均粒径32ミクロンの巨大リポソームを作製した。 実施例3 実施例1と同様にして脂質薄膜を形成した後、0.1 Mの
グルコース水溶液0.5ml を加え、ボルテックスミキサー
で2分間処理して脂質薄膜を分散させた。
【0044】次いで、脂質薄膜の分散液0.5ml を図4お
よび図5に示すガラス基材間に注入、充填し、50℃の
オーブン中で2時間、濃縮、乾燥後、水0.5ml を注入、
充填し、更に1時間静置して平均粒径48ミクロンの巨
大リポソームを作製した。 実施例4 クロロホルム(1ml)に卵黄ホスファチジルコリン
(type〓-E;Sigma 社)13.5mg及びステアリルアミン1.5
mg を加えて調製した溶液をナス型フラスコに入れ実施
例1と同様にして脂質薄膜を形成した後、0.05Mのサッ
カロース水溶液1mlを加え、ボルテックスミキサーで3
分間処理して脂質薄膜を分散させた。
【0045】そして、脂質薄膜の分散液0.7ml を実施例
3と同様にして基材間で濃縮、乾燥後、水1mlを添加
し、1時間静置して平均粒径36ミクロンの巨大リポソ
ームを作製した。 実施例5 Oesterheltらの方法によってHalobacterium halobiumR
J株から抽出した紫膜をHuang らの方法に従って界面活
性剤TritonX−100(和光純薬工業社製)で処理し、
紫膜から脂質を取り除き膜蛋白質であるバクテリオロド
プシンを得た。前記バクテリオロドプシン60μg を実
施例2と同様にして得られたリポソーム分散液0.5ml に
加え、水浴型超音波発振装置(ソニファイアーB−15
型、ホップホーン使用、Brauson 社製)で3分間処理し
てプロテオリポソーム分散液を得た。
【0046】得られたプロテオリポソーム分散液を実施
例1と同様に基材間で濃縮、乾燥後、水和し、平均粒径
36ミクロンの巨大プロテオリポソームを作製した。
【0047】
【発明の効果】本発明のリポソーム製法によれば、リポ
ソーム形成材料を含有する水性液媒体を基材間に注入、
充填し、乾燥後、水和することにより、直径が数十ミク
ロンを越える巨大リポソームを簡単に、そして従来に比
べて短時間に調整することが可能となった。
【0048】また、得られた巨大なリポソームは内部に
大きな保持容積を持つので、薬剤や酸素などのタンパク
質を保持するキャリアとして利用できるとともに、光学
顕微鏡での観察の実施が可能であるので生化学の基礎的
研究や応用に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法におけるリポソームの製造のため
に基材を配置した状態を示す平面図である。
【図2】図1の配置の断面図である。
【図3】実施例1で作製した巨大リポソームの光学顕微
鏡観察による粒度分布を示すグラフである。
【図4】本発明の方法によるリポソームの製造のために
基材を配置した他の状態を示す平面図である。
【図5】図4の配置の断面図である。
【符号の説明】
1 スライドガラス 2 カバーガラス 3 シリコンゴム 4 側面 5 側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−167218(JP,A) 特開 平2−59041(JP,A) 特開 平3−63300(JP,A) 特開 昭58−101730(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 13/02 A61K 9/127

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)間隔をおいて対向配置されている
    一対の基板の間をリン脂質のラメラもしくはリン脂質の
    リポソーム及び液媒体を含む液体で充填する工程; (ii)該一対の基材の間の該液体を乾燥させる工程;
    び (iii)該工程(ii)によって得られた該一対の基材
    の間を液媒体で充填する工程; を有することを特徴とする巨大リポソームの製造方法。
  2. 【請求項2】 該液媒体が無機塩類水溶液である請求項
    1に記載の巨大リポソームの製造方法。
  3. 【請求項3】 該液媒体が糖類水溶液である請求項1に
    記載の巨大リポソームの製造方法。
  4. 【請求項4】 該液体が更にタンパク質を含む請求項1
    〜3の何れかに記載の巨大リポソームの製造方法。
  5. 【請求項5】 該タンパク質がバクテリオロドプシンで
    ある請求項4に記載の巨大リポソームの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記工程(i)に用いる液媒体が塩化カ
    リウムを含有する水溶液である請求項1に記載の巨大
    ポソームの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記工程(i)に用いる液媒体が塩化ナ
    トリウムを含有する水溶液である請求項1に記載の巨大
    リポソームの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記工程(i)に用いる液媒体がグルコ
    ースを含有する水溶液である請求項1に記載の巨大リポ
    ソームの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記工程(i)に用いる液媒体がサッカ
    ロースを含有する水溶液である請求項1に記載の巨大
    ポソームの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記工程(iii)に用いる液媒体が水
    である請求項1に記載の巨大リポソームの製造方法。
  11. 【請求項11】 該基材がガラスである請求項1に記載
    巨大リポソームの製造方法。
  12. 【請求項12】 該間隔が0.03〜5mmである請求
    項1に記載の巨大リポソームの製造方法。
  13. 【請求項13】 該間隔が0.05〜1mmである請求
    項12に記載の巨大リポソームの製造方法。
  14. 【請求項14】 間隔をおいて対向配置されている一対
    の基材の間にリン脂質のラメラまたはリン脂質のリポソ
    ームを含む乾燥物が、該間隔を埋める様に配置されてい
    ることを特徴とする巨大リポソーム形成用キット。
  15. 【請求項15】 間隔をおいて対向配置されている一対
    の基材の間にリン脂質のラメラまたはリン脂質のリポソ
    ームを含む乾燥物が、該間隔を埋める様に配置されてい
    るキットを用意する工程;及び該基材の間を液媒体で充
    填する工程;を有することを特徴とする巨大リポソーム
    の製造方法。
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