JP3228885B2 - 水素酸素ガス添加水製造装置 - Google Patents

水素酸素ガス添加水製造装置

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JP3228885B2
JP3228885B2 JP06621597A JP6621597A JP3228885B2 JP 3228885 B2 JP3228885 B2 JP 3228885B2 JP 06621597 A JP06621597 A JP 06621597A JP 6621597 A JP6621597 A JP 6621597A JP 3228885 B2 JP3228885 B2 JP 3228885B2
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清司 平井
明子 三宅
宏子 小林
輝行 森岡
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素酸素ガス添加水
製造装置(以下、単にガス添加水製造装置という)に関
する。さらに詳しくは、水を電気分解することによって
高純度の水素ガスおよび酸素ガスを発生させ、該発生ガ
スをそれぞれ電気分解用として供給された純水に溶解さ
せて酸素ガス添加水および水素ガス添加水を得るための
ガス添加水製造装置に関する。このガス添加水の利用分
野は限定されないが、半導体デバイスの製造プロセス、
液晶のガラス基盤の製造プロセスおよびファインケミカ
ルの製造プロセス等においてとくに高い清浄度が要求さ
れる洗浄水として使用される場合にその効果が大きい。
【0002】
【従来の技術】過去、各種固体製品や固体中間製品等の
表面を洗浄する場合、洗浄効果を促進するために薬品を
直接使用したり、液体洗浄媒体に薬品を添加することが
行われていた。たとえば、半導体デバイスの製造プロセ
スを例にとると、シリコンウェファーの表面等、デバイ
スの洗浄には高濃度且つ高温の酸やアルカリの溶液が洗
浄液として大量に使用されていた。このことは、洗浄液
のコストはもとより、洗浄液の排水処理にかかるコスト
もまたデバイスの生産コスト低減への障害となってい
た。
【0003】一方、純水は溶解力が高く清浄な洗浄媒体
として種々の製造分野において用いられているが、その
ままでは洗浄能力として不十分な面もあるため薬品と組
み合わせて使用するのが一般的である。また、水に特定
のガスを溶解させることによって該溶液の酸化還元電位
が変化することは周知の事実である。したがって、廃棄
処理を必要とする薬品を一切添加せず、純水が本来持っ
ている溶解力に加えコントロールしうる酸化還元性を具
備させることによって強力な洗浄能力を発揮せしめるこ
とは、前述の半導体デバイス産業に限らず、各種洗浄プ
ロセスにおける使用薬品量を削減するという観点からも
非常に有用な手段といえる。
【0004】そこで、従来、かかる洗浄液を得るために
ガスを水に溶解させる手段としてディフューザ(散気
管)が装備されたガス溶解装置が用いられている。図7
にその原理を概略図示すようにこの装置51は、多数個
の通気孔52が穿孔された散気管(以下、ディフューザ
という)53が配管された溶解タンク54と、前記ディ
フューザ53に接続されうる酸素ガスまたは水素ガスの
ボンベ55とを備えたものである。そして、溶解タンク
54に純水Wを注入したうえでボンベ55から酸素ガス
または水素ガスをディフューザ53に供給し、ディフュ
ーザ53から純水W中に散気(バブリングともいう)さ
せて溶解させるのである。
【0005】また、図示してはいないが、前記溶解タン
ク54内に攪拌翼を配設することによって溶解を促進す
ることも行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の装置ではそのガス溶解効率が低く、しかも、ディ
フューザ等からの汚染のおそれがあり、清浄なガス溶液
が得られないおそれがある。また、構造が複雑であり、
そのためもあって操作性に難があり、全体的に大形とな
るため設置スペース上の問題も生じる。
【0007】一方、酸素ガスおよび水素ガスの供給源に
注目した場合、ボンベは取扱が煩雑となり、また、新旧
ボンベの交換は非常に注意を要する作業である。また、
ボンベに代えて水電解式ガス発生装置を用いる場合、ガ
スの純化装置等の手段が必要となり、オンサイトでの使
用は極めて困難である。
【0008】本発明はかかる問題を解決するためになさ
れたものであり、水を電気分解することによって高純度
の水素ガスおよび酸素ガスを発生させ、該発生ガスをそ
れぞれ電気分解用として供給された純水に溶解させて酸
素ガス添加水および水素ガス添加水を得るためのガス添
加水製造装置の供給を目的とするものである。このよう
に、発生直後の酸素ガスおよび/または水素ガスを該ガ
ス発生部に充満する純水に瞬時に溶解させるため、装置
の構造が単純なものとなり、しかも、不純物の混入の心
配がなく、取扱が容易である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のガス添加水製造
装置は、正負の両電極板のあいだに電解質膜によって仕
切られた酸素発生室および水素発生室を有する電解セル
と、前記酸素発生室および水素発生室それぞれに連通さ
れた純水を供給するための純水供給手段と、前記酸素発
生室に配設された、酸素ガス添加水と酸素ガスとを分離
する酸素ガス添加水用気液分離器を有する、酸素ガス添
加水を取り出すための酸素取り出し手段と、前記水素発
生室に配設された、水素ガス添加水と水素ガスとを分離
する水素ガス添加水用気液分離器を有する、水素ガス添
加水を取り出すための水素取り出し手段とを備えて
り、 前記純水供給手段は、前記両取り出し手段を経由せ
ずに酸素発生室および水素発生室へそれぞれ純水を供給
するように構成されている。
【0010】それにより、純水の電気分解によって酸素
発生室で発生した酸素ガスが酸素発生室に充満している
純水に溶解することにより酸素ガス添加水が得られ、同
じく純水の電気分解によって水素発生室で発生した水素
ガスが水素発生室に充満している純水に溶解することに
より水素ガス添加水が得られる。このように、発生直後
の酸素ガスおよび水素ガスが個別に純水に溶解されるた
め、活性酸素や活性水素も溶解され、しかも、発生から
供給までの経路において不純物の混入する余地もない。
また、気液分離器により、前記酸素および水素の各取り
出し手段から取り出されたガス添加水に混入する酸素ガ
スおよび水素ガスを除去し、実際に洗浄等に必要なガス
添加水だけをユースポイントに供給しうる点で好まし
い。
【0011】その結果、清浄且つ洗浄効果の高いガス添
加水が得られる。しかも、従来技術のように溶解機構と
ガス源とが別体ではないので、装置全体が簡易且つ小型
となり、取扱およびメンテナンスも容易且つ安全なもの
となる。
【0012】さらに、陽極室および陰極室の圧力制御、
電解セルに印加する電流密度の制御およびガス発生室へ
の純水供給流量の制御により、酸素ガス添加水の溶存酸
素濃度(陽極水の酸化還元電位:ORP)および水素ガ
ス添加水の溶存水素濃度(陰極水の酸化還元電位:OR
P)を調節することが可能である。たとえば、系内圧力
を高くすれば高濃度のガス添加水を得ることができる。
この高濃度のガス添加水を用いれば、洗浄時に発泡する
ので、その発泡による衝撃波によって高い洗浄効果が得
られる。
【0013】そして、酸素ガス添加水によれば固体表面
の洗浄や酸化処理が可能となり、水素ガス添加水によれ
ば固体表面の洗浄や還元処理が可能となる。前記洗浄に
ついては、水素ガス添加水は固体表面の微粒子付着防止
や酸化防止に効果的であり、酸素ガス添加水は金属付着
防止、有機物除去および殺菌の高い効果がある。
【0014】もちろん、陽極室および陰極室に調整され
た薬剤を供給することにより、前記ORPとともにpH
をも調整して一層高い洗浄能力を有する水素ガス添加水
および酸素ガス添加水を得ることもできる。その一例と
して、陽極室には塩酸を供給し、陰極室には炭酸アンモ
ニウムを供給することが好ましい。
【0015】また、前記電解セルが、陽極室および陰極
室それぞれに電極板と電気的接触がなされるように多孔
質給電体が配設され、該多孔質給電体の外周側に配設さ
れたガスケットによって外部から画されたガス添加水製
造装置にあっては、前記電解セルが機能上効果的に且つ
コンパクトに構成される点で好ましい。
【0016】さらに、前記酸素ガス添加水用気液分離器
および水素ガス添加水用気液分離器において分離された
気体状ガスを排気するように構成することも可能であ
【0017】また、前記電解セルに加えて、取り出され
た酸素ガス添加水および/または酸素ガスと水素ガス添
加水および/または水素ガスとを酸化触媒を用いて酸化
反応させて通常水に変える酸化処理器を備えてなるガス
添加水製造装置にあっては、各取り出し手段から取り出
されたガス添加水に混入する酸素ガスおよび水素ガスが
不要である場合にこれらを反応させて純水に変えて廃棄
または再利用しうる点で好ましく、さらに、使用済みの
酸素ガス添加水および水素ガス添加水同士を反応させて
通常の水に変えうるため、特別な廃棄物処理を必要とす
ることなく安全な状態で廃棄することができるので好ま
しい。
【0018】なお、特許請求の範囲でいう酸素ガスとは
活性酸素をも含む意味であり、水素ガスとは活性水素を
も含む意味である。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、添付図面に示された実施
形態を参照しつつ本発明のガス添加水製造装置を説明す
る。
【0020】図1は本発明のガス添加水製造装置の一実
施形態の概略を示すフローチャート、図2は図1のガス
添加水製造装置における電解セルを示す組み立て前断面
図、図3は図2の電解セルを示す組み立て後断面図、図
4は図2の電解セルの要部を示す組み立て前斜視図、図
5は図2および図3の電解セルにおける電気分解反応を
示す説明図、図6(a)および図6(b)はそれぞれ本
発明のガス添加水製造装置の他の実施形態におけるガス
処理部を示す断面図である。
【0021】図1に示すガス添加水製造装置1は、純水
Wを電気分解して酸素ガスおよび水素ガスを発生せしめ
る電解セル2と、この電解セル2に供給すべき純水Wを
貯留するための純水供給タンク3と、電解セル2の陽極
室4から取り出された気液混合酸素ガス添加水を酸素ガ
スと酸素ガス添加水とに分離するための酸素ガス添加水
用気液分離器(以下、単に酸素気液分離器という)5
と、電解セル2の陰極室6から取り出された気液混合水
素ガス添加水を水素ガスと水素ガス添加水とに分離する
ための水素ガス添加水用気液分離器(以下、単に水素気
液分離器という)7とを備えている。
【0022】陽極室4から酸素気液分離器5には酸素取
り出し管8が配管されており、陰極室6から水素気液分
離器7には水素取り出し管9が配管されている。純水供
給タンク3からはポンプ10によって陽極室4および陰
極室6それぞれに純水を送るための純水供給管11が配
管されている。酸素気液分離器5および水素気液分離器
7にはそれぞれガス取り出し管12が配設されている。
図中、13は全て止め弁である。
【0023】電解セル2には、その陽極室4が陽極側と
なり陰極室6が陰極側となるように直流電源14が接続
されている。
【0024】本実施形態では前記電解セル2は円柱形を
呈しており、正負両電極板のあいだに電解質膜によって
仕切られた前記陽極室4と陰極室6とを有し、周囲をガ
スケット等の部材によって囲まれたものである。
【0025】この電解セル2の詳細が図2〜4に示され
ている。
【0026】図2は組み立て前の電解セル2を示し、図
3は組み立て後の電解セル2を示している。図中、21
は円板状の電極板である。22は円板状の固体電解質膜
であり、膜状の固体高分子電解質22aの両面に施され
た電解触媒としての多孔質白金メッキ層22bが形成さ
れたものである。23は陽極室4および陰極室6にそれ
ぞれ収容された円板状の多孔質給電体であり、23aは
多孔質給電体23の固体電解質膜22側の面における外
周に沿って貼設された円輪状の保護プレートである。2
4は円輪状のガスケット、25は円輪状の保護シートで
ある。そして、26は陰極室6に連通する水素取り出し
通路、27は陽極室4に連通する酸素取り出し通路であ
り、水素取り出し通路26は図1に示す水素取り出し管
9に接続され、酸素取り出し通路27は図1に示す酸素
取り出し管8に接続される。28aおよび28bは端板
である。
【0027】なお、図2および図3においては、理解容
易のために水素ガス取り出し通路26と酸素ガス取り出
し通路27とは上下180°の方向に対向して示されて
いるが、実際は図4に示すように両取り出し通路26、
27は上部に互いに近づけて形成されている。
【0028】また、図4に示すように、ガスの取り出し
通路26、27とは別に陰極室6に連通する純水供給通
路30と陽極室4に連通する純水供給通路31とが形成
されている。陰極室6用の純水供給通路30は水素ガス
取り出し通路26と同一構成であり、単に電解セル2の
下部に形成されているだけである。また、陽極室4用の
純水供給通路31は酸素ガス取り出し通路27と同一構
成であり、単に電解セル2の下部に形成されているだけ
である。なお、図4は電解セル2の中の一つの電解セル
ユニット(正負両電極板21間に固体電解質膜22によ
って仕切られた陽極室4および陰極室6を有するユニッ
ト)を示しており、電極板21の図中左面側が正極とな
り、右面側が負極となる。
【0029】図3に示すように、ボルト29によって叙
上の各部品類を両端板28a、28bで挟持するように
締結すれば電解セル2となる。なお、多孔質給電体23
の部分がその外周を円輪状のガスケット24によって外
部から隔離されて陽極室および陰極室が構成される。こ
の電解セル2はさらに別の容器内に収容してもよい。そ
して、該容器内圧を昇圧することによって電解セル2の
内圧をも昇圧し、取り出されるガス添加水の溶存酸素濃
度および溶存水素濃度を高くすることができ、洗浄効果
を向上させることができる。
【0030】一般に前記ガスケット24はシリコンゴム
から形成され、多孔質給電体23は網状のチタンから形
成されている。そして、前記保護プレート23aは一般
に厚さが0.05〜0.1mm程度のチタン板から形成
されている。この保護プレート23aは、ボルト29締
結によって電解セル2を組み立てるときに、多孔質給電
体23の外周縁角部によって固体電解質膜22が損傷す
ることを防止するために設けられている。なぜなら、多
孔質給電体23は一般に複数枚のいわゆるエクスパンド
メタルから形成され、その外周縁側は該エクスパンドメ
タルの切断縁となっているため、固体電解質膜22とと
もにボルト29で挟圧されると固体電解質膜22が損傷
しやすいからである。
【0031】前記保護シート25は厚さが約10〜80
μmのフッ素樹脂フィルムから形成され、運転中に強酸
性となる固体電解質膜22から前記ガスケット24を保
護するためのものである。
【0032】つぎに、前述の固体電解質膜としては、固
体高分子電解質を膜状に成形したものの両面に貴金属、
とくに白金族金属からなる多孔質層を化学的に無電解メ
ッキによって形成した固体高分子電解質膜を使用するの
が好ましい。前記固体高分子電解質としては、カチオン
交換膜(フッ素樹脂系スルフォン酸カチオン交換膜であ
り、たとえば、デュポン社製「ナフィオン117」)が
好ましい。また、この場合、前記多孔質メッキ層として
は白金族金属のうち白金が好ましく、とくに白金とイリ
ジウムとからなる二重構造とすれば、80°Cにおいて
200A/dm2 の高電流密度で四年間の長期にわたっ
て電気分解することが可能である。ちなみに、たとえば
従来の、電極を物理的にイオン交換膜に接触させた構造
の固体電解質膜では50〜70A/dm2 程度の電流密
度である。前記イリジウムの他に、二種類以上の白金族
金属をメッキした多層構造の固体電解質膜も使用するこ
とができる。
【0033】また、以上のごとく構成された固体電解質
膜22では、固体高分子電解質と多孔質メッキ層とのあ
いだには水は存在しないので、溶液抵抗やガス抵抗が少
ない。したがって、固体高分子電解質と両多孔質メッキ
層とのあいだの接触抵抗が低くなり、電圧降下が少なく
なり、電流分布が均一となる。その結果、高電流密度
化、高温水電解、高圧水電解が可能となり、高純度の酸
素ガスおよび水素ガスを効率よく得ることが可能とな
る。
【0034】また、前記固体高分子電解質膜の他、セラ
ミック膜等の他の固体電解質膜を使用することも可能で
ある。
【0035】如上の電解セル2を作動させるには電解セ
ル2の各純水供給通路30、31から陰極室6および陽
極室4にそれぞれ純水を供給し、端部の電極板28a、
28bに高電流を印加する。図5は電解セル2の中の一
つの電解セルユニットを示している。
【0036】そうすると、図5に示すように、各ユニッ
トの電極板21から多孔質給電体23および固体電解質
膜の多孔質白金メッキ層22bに給電され、その結果、
陽極側(陽極室4側)では、2H2O → O2 +4H+ +4e-
の反応が起こって酸素ガスが発生し、陰極側(陰極室6
側)では、4H+ +4e- → 2H2の反応が起こって水素ガス
が発生する。
【0037】そして、陰極室6および陽極室4に加えら
れている水圧、端部電極板28a、28bに印加されて
いる電流値および純水供給流量に応じた溶解度(溶存ガ
ス濃度)に基づいて、発生した水素ガスおよび酸素ガス
が陰極室6および陽極室4にそれぞれ充満した純水に溶
解する。この水素ガス添加水は水素取り出し通路26
(図2〜4)を通して水素取り出し管9(図1)から取
り出され、酸素ガス添加水は酸素取り出し通路27(図
2〜4)を通して酸素取り出し管8(図1)から取り出
される。
【0038】なお、図1において、水素取り出し管9か
ら取り出された水素ガス添加水には水素が気体状で混合
している場合があり、酸素取り出し管8から取り出され
た酸素ガス添加水には酸素が気体状で混合している場合
がある。これら、ガス添加水はともに洗浄効果を奏する
が、気体状のままの水素ガスおよび酸素ガスは洗浄効果
を奏しないので図6に示す処理装置32、33を配備す
ることによりこれらの気体状ガスを廃棄することもでき
る。また、使用済みの水素ガス添加水および酸素ガス添
加水も図6に示す処理装置32、33によって同様に処
理することができる。
【0039】上記気体状ガスを廃棄する場合、図6
(a)に示す処理装置32を用いる。図1の気液分離器
5、7からガス取り出し管12を通してそのまま大気へ
放出することも可能である。また、使用済みの水素ガス
添加水および酸素ガス添加水を個別に図示の大気圧脱気
槽32に貯留し、溶存水素または溶存酸素を大気に放出
した後、水のみを廃棄するものである。
【0040】ついで、図6(b)の処理装置33は、パ
ラジウム族等の酸化触媒また酸化触媒含有樹脂を充填し
た反応カラム33aに、図1の気液分離器5、7からガ
ス取り出し管12を通して取り出した水素ガスおよび酸
素ガスを通し、互いに反応させて純水に変えてから廃棄
するものである。また、使用済みの水素ガス添加水およ
び酸素ガス添加水を同時に前記反応カラム33aに通
し、溶存水素と溶存酸素とを反応させて純水に変えてか
ら廃棄することも可能である。
【0041】このように、特別の廃棄物処理用薬剤を使
用せずに、清浄な純水として廃棄することができる。
【0042】なお、本発明は如上の実施形態のように円
柱形電解セルのみならず、角柱形や楕円柱形の電解セル
にも適用しうることは明らかである。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、純水の電気分解によっ
て陽極室で発生した酸素ガスが陽極室に充満している純
水に溶解することにより酸素ガス添加水が得られ、同じ
く純水の電気分解によって陰極室で発生した水素ガスが
陰極室に充満している純水に溶解することにより水素ガ
ス添加水が得られる。このように、発生直後の酸素ガス
および水素ガスが個別に純水に溶解されるため、活性酸
素や活性水素も溶解され、しかも、不純物の混入する余
地もない。
【0044】その結果、清浄且つ洗浄効果の高いガス添
加水が得られる。しかも、従来技術のように溶解機構と
ガス源とが別体ではないので、装置全体が簡易且つ小型
となり、取扱およびメンテナンスも容易なものとなる。
【0045】さらに、ガスの溶解度は、陽極室および陰
極室の圧力制御、電解セルに印加する電流密度の制御お
よびガス発生室への純水供給流量の制御によって調節す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス添加水製造装置の一実施形態の概
略を示すフローチャートである。
【図2】図1のガス添加水製造装置における電解セルを
示す組み立て前断面図である。
【図3】図2の電解セルを示す組み立て後断面図であ
る。
【図4】図2の電解セルの要部を示す組み立て前斜視図
である。
【図5】図2および図3の電解セルにおける電気分解反
応を示す説明図である。
【図6】(a)および(b)はそれぞれ本発明のガス添
加水製造装置の他の実施形態におけるガス処理部を示す
断面図である。
【図7】従来のガス添加水製造装置の一例を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1・・・ガス添加水製造装置 2・・・電解セル 3・・・純水供給タンク 4・・・陽極室 5・・・酸素気液分離器 6・・・陰極室 7・・・水素気液分離器 8・・・酸素取り出し管 9・・・水素取り出し管 11・・・純水供給管 12・・・ガス取り出し管 21・・・電極板 22・・・固体電解質膜 23・・・多孔質給電体 24・・・ガスケット 25・・・保護シート 26・・・水素取り出し通路 27・・・酸素取り出し通路 28a・・端板 28b・・端板 29・・・ボルト 30、31・・・純水供給通路 32・・・大気圧脱気槽 33・・・処理装置 33a・・反応カラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 宏子 兵庫県神戸市長田区名倉町5丁目8番11 号 (72)発明者 森岡 輝行 兵庫県加古川市平岡町土山934−4 (56)参考文献 特開 平8−311676(JP,A) 特開 平8−193287(JP,A) 特開 平7−126883(JP,A) 特開 平9−291385(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25B 1/00 - 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正負の両電極板のあいだに電解質膜によ
    って仕切られた酸素発生室および水素発生室を有する電
    解セルと、 前記酸素発生室および水素発生室それぞれに連通された
    純水を供給するための純水供給手段と、 前記酸素発生室に配設された、酸素ガス添加水と酸素ガ
    スとを分離する酸素ガス添加水用気液分離器を有する、
    酸素ガス添加水を取り出すための酸素取り出し手段と、 前記水素発生室に配設された、水素ガス添加水と水素ガ
    スとを分離する水素ガス添加水用気液分離器を有する、
    水素ガス添加水を取り出すための水素取り出し手段とを
    備えており、 前記純水供給手段は、前記両取り出し手段を経由せずに
    酸素発生室および水素発生室へそれぞれ純水を供給する
    ように構成されて なる水素酸素ガス添加水製造装置。
  2. 【請求項2】 前記電解セルが、酸素発生室および水素
    発生室それぞれに電極板と電気的接触がなされるように
    多孔質給電体が配設され、該多孔質給電体の外周側に配
    設されたガスケットによって外部から画されてなる請求
    項1記載の水素酸素ガス添加水製造装置。
  3. 【請求項3】 前記酸素ガス添加水用気液分離器および
    水素ガス添加水用気液分離器において分離された気体状
    ガスを排気するように構成されてなる請求項1または2
    記載の水素酸素ガス添加水製造装置。
  4. 【請求項4】 前記電解セルに加えて、 取り出された酸素ガス添加水および/または酸素ガスと
    水素ガス添加水および/または水素ガスとを酸化触媒を
    用いて酸化反応させて通常水に変える酸化処理器を備え
    てなる請求項1〜3のうちのいずれか一の項に記載の水
    素酸素ガス添加水製造装置。
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