JP3228443U - 把持部を本漆で塗膜した金属全一体性の包丁 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属全一体成型による耐久性を維持しつつ、金属製把持部に抗菌効果と、木製素材が呈する自然の風合いとをもたせるとともに、本漆塗の風合いと経年変化による美観の向上を持たせ、金属把持部の外表面に本漆被膜層を形成することで、包丁を把持した際の手に馴染む触感を発揮させ、本漆の経年変化により使い込むほどに使用者になじみ、美観を増す包丁を提供する。【解決手段】金属一体成型の包丁の把持部2に、金属プライマー層3−1を下塗りし、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂層の中塗りを施したうえで(中塗り層3−2)、本漆を本塗して把持部外表面を被覆する(本漆層3−3)。【選択図】図1
Description
本発明は、金属全一体性の包丁に関するものである。
従来技術において、金属製包丁は、金属製の刀身部と、把持部と、前記刀身部と把持部とを連結する口金部分とから構成され、把持部は木製であるのが通常であった。
しかるに、木製把持部は水濡れや汚れにより耐久性に乏しく、長年の使用により、刀身部と把持部とを連結する口金が緩むなどして、補修をする必要が生じ、やはり包丁全体としても耐久性に問題があった。
そこで、把持部を含む包丁全体を金属全一体成型する製品が開発されたけれども、把持部が金属であるため、手に持った際に滑り易く、使い勝手に問題があった。
また、木製把持部においては、木材の有する殺菌作用によって、手の雑菌が食材を汚染することを防止していた面があったけれども、金属全一体成型の包丁では、かかる殺菌作用がないため、却って手の雑菌による食材の汚染を防止できない問題が生じる。
かかる食材汚染を防止するために、包丁を度々水洗いすることにより、水濡れによる滑り易さからくる使い勝手の悪さに加え、手が滑って包丁を取り落とすなどの事故も生じやすくなる課題も生じる。
この点、中空体の金属柄部を刀身部と一体に形成した金属製包丁において、金属柄部の表面全体を塗膜で被覆するとともに、その塗膜に漆を含有させることにより、滑り止め効果とともに、「漆面風外観」を備えることで「和風のイメージ」を呈する包丁が提案されている。
本考案の包丁は、金属全一体成型の包丁において、その把持部の外表面を本漆で被膜することによって、金属全一体成型の包丁の耐久性を維持しつつ、金属製把持部に抗菌効果をもたせるとともに、木製素材が呈する自然の風合いを高め、使い込むほどに使用者になじみ、美観を増す包丁を提供することにある。
本考案の包丁は、金属全一体成型の包丁であって、その把持部の外表面が本漆によって被覆されていることを特徴とする。
本考案の包丁の金属素材としては、鋼鉄のほか、ステンレス等、金属製包丁の一般的素材が適するが、ステンレス製であれば、耐腐食性に優れているので好適である。
把持部分の塗膜被膜部分の構成については、本漆塗装の下地として、金属把持部分の表面に、エポキシ系樹脂、アクリルシリコン系樹脂の塗料のほか、シランカップリング剤を添加したウレタン系樹脂塗料(以下「下塗り塗料素材等」)を用いるのが適する。
また、金属製把持部の塗膜の構成としては、まず金属部分の下塗りとして金属プライマー塗装を施したのち、これをさらに前記下塗り塗料素材等で中塗りして、中塗り塗膜層の上に本漆を塗装して三層構造とすることが、金属把持部に本漆と層を定着させるうえで適する。
加えて、本漆塗膜層は、紫外線で劣化する性質があるので、顔料に紫外線吸収剤を適宜混合して用いると、耐候性も向上するので、本漆仕上げの美観が長期にわたり保持される。
本考案の包丁は、その把持部の外表面が本漆で被覆されているため、本漆が有する殺菌作用を発揮することとなる。
即ち、本漆の成分であるウルシオールは、ヒノキオール同様にベンゼンジオールあるいはフェノール性の水酸基を有するため、抗菌作用を有することが知られている。
また、本漆は古来より耐久性に優れた天然塗料であることが知られるとともに、経年変化で色艶や風合いが増して、「漆塗りは塗り上げてから育つ」といわれるように、使い込むほどに使用者に馴染んでいく効果がある。
さらに、本漆は千年もつといわれるほどに耐久性のある天然樹脂であり、包丁の長年の使用にも耐えうる塗料である。
加えて、中塗りや下塗りの工程や、下地の金属部の表面に加工を施すことにより、漆器同様の装飾加工が可能となる。
本漆塗製品の触感は、本漆がウルシノキ由来の天然樹脂であることにより、木質のあたたかな質感であって、金属把持部の冷たい質感を覆って使用者の手に馴染みやすい。
本考案の実施形態としては、図1のとおり、ステンレス一体成型の包丁において、その把持部2に下塗りとしての金属プライマー塗装を施して、金属プライマー層3-1を形成する。
本考案の包丁の把持部に金属プライマー層3-1の塗膜を形成した後、その表面を中塗りして、中塗り塗膜層3-2を形成する。
前記中塗り塗膜層3-2を構成する塗料としては、エポキシ系樹脂、アクリルシリコン系樹脂の塗料のほか、シランカップリング剤を添加したウレタン系樹脂塗料が適する。
前記中塗り塗膜層3-2の上に本漆を上塗りして仕上げる(本漆層3-3)。なお、本漆の顔料に紫外線吸収剤を適量混入させると、耐候性が向上して、本漆塗装の美観が長期にわたり保持される。
本漆塗膜の下地に鹿の子模様等の装飾を施すと、本漆塗膜にその模様が表れて、本漆層の経年変化によってさらに風合いを増す。
本漆の漆塗り同様に、他の顔料などと組み合わせて絵・模様を描いたり、金粉等を散らした蒔絵や貝殻をはめ込んだ螺鈿などの装飾加工を施したりすることも可能である。
本考案は、金属一体成型の金属包丁の耐久性を活かしつつ、把持部の外表面に本漆塗膜を施すことによって、本漆が持つ耐久性・抗菌性に加え、その経年変化による風合いの向上、本漆の塗加工を施すことによる日本の伝統工芸品の装飾加工を可能にするものであって、産業上の利用可能性は非常に高い。
1 刀身部
2 把持部
3-1 金属プライマー層
3-2 中塗り層
3-3 本漆層
2 把持部
3-1 金属プライマー層
3-2 中塗り層
3-3 本漆層
Claims (4)
- 全一体成型の金属製包丁であって、塗装被膜された把持部を有し、前記塗装被膜部分は、把持部の表面全面を被膜するとともに、外表面を本漆で塗膜することを特徴とする全一体成型の金属製包丁
- 把持部の表面に下塗り塗装被膜を形成し、前記下塗り塗装被膜を本漆で被覆することを特徴とする請求項1記載の包丁
- 下塗り塗装被膜は、金属部分下塗り層としての金属プライマー塗装部分と、中塗り層としての合成樹脂塗装部分からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包丁
- ステンレス製包丁である請求項1乃至請求項3に記載の包丁
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020003008U JP3228443U (ja) | 2020-07-21 | 2020-07-21 | 把持部を本漆で塗膜した金属全一体性の包丁 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020003008U JP3228443U (ja) | 2020-07-21 | 2020-07-21 | 把持部を本漆で塗膜した金属全一体性の包丁 |
Publications (1)
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JP3228443U true JP3228443U (ja) | 2020-10-29 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2020003008U Active JP3228443U (ja) | 2020-07-21 | 2020-07-21 | 把持部を本漆で塗膜した金属全一体性の包丁 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3228443U (ja) |
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2020
- 2020-07-21 JP JP2020003008U patent/JP3228443U/ja active Active
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