JP3228213B2 - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
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- JP3228213B2 JP3228213B2 JP01696198A JP1696198A JP3228213B2 JP 3228213 B2 JP3228213 B2 JP 3228213B2 JP 01696198 A JP01696198 A JP 01696198A JP 1696198 A JP1696198 A JP 1696198A JP 3228213 B2 JP3228213 B2 JP 3228213B2
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャビ型とコア型
とを備える射出成形用金型に関し、さらに詳細には、エ
アバッグドアを備えるインストルメントパネルを射出成
形するための射出成形用金型に関するものである。
とを備える射出成形用金型に関し、さらに詳細には、エ
アバッグドアを備えるインストルメントパネルを射出成
形するための射出成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の助手席に着席した人を保護する
ために設けられたエアバッグは、インストルメントパネ
ルの内側に収納されており、そのエアバッグは、作動時
に膨張して、インストルメントパネルに装着されている
エアバッグカバーを突き破って、助手席に着席した人の
前方側に位置する。ここで、従来のエアバッグカバーの
装着状態を図12に示す。同図に示すように、エアバッ
グドア102とインストルメントパネル本体101と
は、別々の部材として射出成形されるため、そのエアバ
ッグドア102は、エアバッグの収納時には、図示しな
い固定具によりインストルメントパネル本体101に固
定されている。そして、エアバッグの作動時には、エア
バッグは膨張して、エアバッグドア102に形成された
薄肉部103を破断して外部に膨出する。
ために設けられたエアバッグは、インストルメントパネ
ルの内側に収納されており、そのエアバッグは、作動時
に膨張して、インストルメントパネルに装着されている
エアバッグカバーを突き破って、助手席に着席した人の
前方側に位置する。ここで、従来のエアバッグカバーの
装着状態を図12に示す。同図に示すように、エアバッ
グドア102とインストルメントパネル本体101と
は、別々の部材として射出成形されるため、そのエアバ
ッグドア102は、エアバッグの収納時には、図示しな
い固定具によりインストルメントパネル本体101に固
定されている。そして、エアバッグの作動時には、エア
バッグは膨張して、エアバッグドア102に形成された
薄肉部103を破断して外部に膨出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
場合、インストルメントパネル本体101とエアバッグ
ドア102とが別々の工程で射出成形されるため、製造
工数がかかる上に、両者を組み立てる工程が必要とな
り、エアバッグドアを備えるインストルメントパネルの
製造コストが高くなる問題があった。
場合、インストルメントパネル本体101とエアバッグ
ドア102とが別々の工程で射出成形されるため、製造
工数がかかる上に、両者を組み立てる工程が必要とな
り、エアバッグドアを備えるインストルメントパネルの
製造コストが高くなる問題があった。
【0004】本発明は、かかる問題を解決すべく、例え
ば、エアバッグドアを備えるインストルメントパネル等
の射出成形物の製造コストを、低廉化することができる
射出成形用金型を提供することを目的とする。
ば、エアバッグドアを備えるインストルメントパネル等
の射出成形物の製造コストを、低廉化することができる
射出成形用金型を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
によれば、キャビ型とコア型とにより形成された第一空
間に第一材料を射出して、中空部のある薄板状の第一部
分を成形した後、コアスライドをコア型に対して移動さ
せて該中空部に第二空間を形成し、第二材料を該第二空
間に射出して第二部分を成形する射出成形用金型におい
て、前記コア型に固設され、前記第二空間を形成するセ
ンターブロックと、前記センターブロックの側面全周を
囲み、前記センターブロックに対して移動可能な一体型
コアスライドとを有することを特徴とする。
によれば、キャビ型とコア型とにより形成された第一空
間に第一材料を射出して、中空部のある薄板状の第一部
分を成形した後、コアスライドをコア型に対して移動さ
せて該中空部に第二空間を形成し、第二材料を該第二空
間に射出して第二部分を成形する射出成形用金型におい
て、前記コア型に固設され、前記第二空間を形成するセ
ンターブロックと、前記センターブロックの側面全周を
囲み、前記センターブロックに対して移動可能な一体型
コアスライドとを有することを特徴とする。
【0006】このような射出成形用金型によれば、キャ
ビ型とコア型とにより形成された第一空間に第一材料を
射出して、中空部のある薄板状の第一部分を成形した
後、コア型に固設されたセンターブロックに対して、一
体型コアスライドが移動して第二空間を形成し、この第
二空間に第二材料を射出して第二部分を成形することに
より、第一部分及び第二部分を備える射出成形物を成形
する。尚、キャビ型は雌型ともいい、また、コア型は雄
型ともいう。
ビ型とコア型とにより形成された第一空間に第一材料を
射出して、中空部のある薄板状の第一部分を成形した
後、コア型に固設されたセンターブロックに対して、一
体型コアスライドが移動して第二空間を形成し、この第
二空間に第二材料を射出して第二部分を成形することに
より、第一部分及び第二部分を備える射出成形物を成形
する。尚、キャビ型は雌型ともいい、また、コア型は雄
型ともいう。
【0007】また、請求項2の発明によれば、請求項1
に記載するものにおいて、前記第一部分が自動車のイン
ストルメントパネル本体であり、前記第二部分がエアバ
ッグドアであることを特徴とする。それにより、従来技
術のようなインストルメントパネル本体とエアバッグド
アとを別々の工程で射出成形した後に、両者を組み立て
る工程が不要となり、エアバッグドアを備えるインスト
ルメントパネルの製造コストが低廉化する。
に記載するものにおいて、前記第一部分が自動車のイン
ストルメントパネル本体であり、前記第二部分がエアバ
ッグドアであることを特徴とする。それにより、従来技
術のようなインストルメントパネル本体とエアバッグド
アとを別々の工程で射出成形した後に、両者を組み立て
る工程が不要となり、エアバッグドアを備えるインスト
ルメントパネルの製造コストが低廉化する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる射出成形用
金型の一実施の形態について説明する。最初に、その射
出成形用金型によって製造される自動車用のインストル
メントパネル及びその内側に収容されるエアバッグにつ
いて、図1を参照して説明する。図1は、この実施の形
態のインストルメントパネル及びその内側要部を示す断
面図である。
金型の一実施の形態について説明する。最初に、その射
出成形用金型によって製造される自動車用のインストル
メントパネル及びその内側に収容されるエアバッグにつ
いて、図1を参照して説明する。図1は、この実施の形
態のインストルメントパネル及びその内側要部を示す断
面図である。
【0009】自動車用のインストルメントパネル1は、
図1に示されるように、エアバッグドア2を装着してい
るが、その内側1Aにエアバッグ3を収容している。こ
のエアバッグ3は、エアバッグケース4に収納されてい
るが、例えば、自動車事故の際の作動時には膨張して、
エアバッグケース4から飛び出し、更には、エアバッグ
3をカバーするエアバッグドア2を突き破る。それによ
り、エアバッグ3は、自動車の助手席に着席した人の前
面側に飛び出して、インストルメントパネル1への着座
者の衝突を防ぐ。
図1に示されるように、エアバッグドア2を装着してい
るが、その内側1Aにエアバッグ3を収容している。こ
のエアバッグ3は、エアバッグケース4に収納されてい
るが、例えば、自動車事故の際の作動時には膨張して、
エアバッグケース4から飛び出し、更には、エアバッグ
3をカバーするエアバッグドア2を突き破る。それによ
り、エアバッグ3は、自動車の助手席に着席した人の前
面側に飛び出して、インストルメントパネル1への着座
者の衝突を防ぐ。
【0010】具体的には、インストルメントパネル1か
らエアバッグドア2を除いたインストルメントパネル本
体1Bには、中空部1Cが設けられており、エアバッグ
ドア2が中空部1Cを塞ぐように、中空部1C近傍の重
合部1Dでエアバッグドア2の外周部がインストルメン
トパネル本体1Bと溶着される。そして、エアバッグド
ア2の外側全周囲には、図2に示されるように、溝部2
Aが連続する線状をなすように形成されている。また、
エアバッグ3がエアバッグドア2を突き破る際には、エ
アバッグドア2全部がインストルメントパネル本体1B
より離れて助手席側に飛び出すのを防止するため、図2
の線状部2Bを回転中心として、エアバッグドア2が外
側に回転運動をするのが望ましい。そのため、前記線状
部2B以外の溝部2Aが形成されている部分の近傍が、
薄肉部2Cになっており、このエアバッグドア2の薄肉
部2Cが、エアバッグ3の作動時に切断しやすくなって
いるのに対し、前記線状部2Bの近傍には、非薄肉部2
D(図1参照)が形成されているので、その薄肉部2C
が切断して中空部1Cが開く場合に、エアバッグドア2
の図2の線状部2Bの近傍がインストルメントパネル本
体1Bに付いたままであるが、残りの部分は、インスト
ルメントパネル本体1Bから離れて、図2の線状部2B
の近傍を回転中心として、エアバッグドア2が外側に回
転運動する。
らエアバッグドア2を除いたインストルメントパネル本
体1Bには、中空部1Cが設けられており、エアバッグ
ドア2が中空部1Cを塞ぐように、中空部1C近傍の重
合部1Dでエアバッグドア2の外周部がインストルメン
トパネル本体1Bと溶着される。そして、エアバッグド
ア2の外側全周囲には、図2に示されるように、溝部2
Aが連続する線状をなすように形成されている。また、
エアバッグ3がエアバッグドア2を突き破る際には、エ
アバッグドア2全部がインストルメントパネル本体1B
より離れて助手席側に飛び出すのを防止するため、図2
の線状部2Bを回転中心として、エアバッグドア2が外
側に回転運動をするのが望ましい。そのため、前記線状
部2B以外の溝部2Aが形成されている部分の近傍が、
薄肉部2Cになっており、このエアバッグドア2の薄肉
部2Cが、エアバッグ3の作動時に切断しやすくなって
いるのに対し、前記線状部2Bの近傍には、非薄肉部2
D(図1参照)が形成されているので、その薄肉部2C
が切断して中空部1Cが開く場合に、エアバッグドア2
の図2の線状部2Bの近傍がインストルメントパネル本
体1Bに付いたままであるが、残りの部分は、インスト
ルメントパネル本体1Bから離れて、図2の線状部2B
の近傍を回転中心として、エアバッグドア2が外側に回
転運動する。
【0011】このような複雑な形状を有するエアバッグ
ドア2及びインストルメントパネル本体1Bを備えるイ
ンストルメントパネル1を製造するに当たって、製造コ
ストを低廉化するため、例えば、以下のようなキャビ型
(雌型)とコア型(雄型)を利用した製造工程を採用す
る。この製造工程を採用する射出成形用金型装置10
は、図5〜図11に示しているが、理解しやすいように
概略的な製造工程を、図3及び図4を参照して最初に説
明する。尚、図3はキャビ型5とコア型6を用いた製造
工程の一を示す拡大断面図であり、図4は図3に示され
る製造工程の後の製造工程を示す図である。前記キャビ
型5は、図3及び図4に示されるように、可動型部5A
と、この可動型部5Aの側面全周を囲む主型5Bとを備
えている。また、コア型6は、図3及び図4に示される
ように、コア型6に固設されたセンターブロック6A
と、センターブロック6Aの側面全周を囲み、前記セン
ターブロック6Aに対して一体的に移動可能な一体型コ
アスライド6Bと、一体型コアスライド6Bの側面全周
を囲む主型6Cとを備えている。そして、図3及び図4
において、可動型部5Aとセンターブロック6Aとが対
向し、更に、一体型コアスライド6B及び主型6Cと主
型5Bとが対向している。
ドア2及びインストルメントパネル本体1Bを備えるイ
ンストルメントパネル1を製造するに当たって、製造コ
ストを低廉化するため、例えば、以下のようなキャビ型
(雌型)とコア型(雄型)を利用した製造工程を採用す
る。この製造工程を採用する射出成形用金型装置10
は、図5〜図11に示しているが、理解しやすいように
概略的な製造工程を、図3及び図4を参照して最初に説
明する。尚、図3はキャビ型5とコア型6を用いた製造
工程の一を示す拡大断面図であり、図4は図3に示され
る製造工程の後の製造工程を示す図である。前記キャビ
型5は、図3及び図4に示されるように、可動型部5A
と、この可動型部5Aの側面全周を囲む主型5Bとを備
えている。また、コア型6は、図3及び図4に示される
ように、コア型6に固設されたセンターブロック6A
と、センターブロック6Aの側面全周を囲み、前記セン
ターブロック6Aに対して一体的に移動可能な一体型コ
アスライド6Bと、一体型コアスライド6Bの側面全周
を囲む主型6Cとを備えている。そして、図3及び図4
において、可動型部5Aとセンターブロック6Aとが対
向し、更に、一体型コアスライド6B及び主型6Cと主
型5Bとが対向している。
【0012】最初、インストルメントパネル本体1B
を、次のように射出成形する。すなわち、図3に示され
るように、キャビ型5の主型5Bと、コア型6の一体型
コアスライド6B及び主型6Cとにより形成された第一
空間7に、第一材料として、例えば、硬質の合成樹脂で
あるポリプロピレン樹脂(PP)を射出部K2(図5参
照)から射出することにより、中空部1Cのある薄板状
のインストルメントパネル本体1B(第一部分)を成形
する。この場合、インストルメントパネル本体1Bに中
空部1Cを形成するため、可動型部5Aの周囲には、一
体型コアスライド6B側に突き出る突部5Cが形成さ
れ、この突部5Cに向かって一体型コアスライド6Bが
接近して密接する(図3参照)。そのため、キャビ型5
の可動型部5Aと、コア型6のセンターブロック6A及
び一体型コアスライド6Bとにより形成された中空部1
Cと前記第一空間7とは、その突部5Cによって完全に
遮断された状態になる。従って、前記第一空間7内に、
溶融状態のポリプロピレン樹脂(PP)を射出しても、
前記中空部1Cには、そのポリプロピレン樹脂(PP)
が侵入しないので、第一空間7内で射出成形されたイン
ストルメントパネル本体1Bには、中空部1Cが形成さ
れる。
を、次のように射出成形する。すなわち、図3に示され
るように、キャビ型5の主型5Bと、コア型6の一体型
コアスライド6B及び主型6Cとにより形成された第一
空間7に、第一材料として、例えば、硬質の合成樹脂で
あるポリプロピレン樹脂(PP)を射出部K2(図5参
照)から射出することにより、中空部1Cのある薄板状
のインストルメントパネル本体1B(第一部分)を成形
する。この場合、インストルメントパネル本体1Bに中
空部1Cを形成するため、可動型部5Aの周囲には、一
体型コアスライド6B側に突き出る突部5Cが形成さ
れ、この突部5Cに向かって一体型コアスライド6Bが
接近して密接する(図3参照)。そのため、キャビ型5
の可動型部5Aと、コア型6のセンターブロック6A及
び一体型コアスライド6Bとにより形成された中空部1
Cと前記第一空間7とは、その突部5Cによって完全に
遮断された状態になる。従って、前記第一空間7内に、
溶融状態のポリプロピレン樹脂(PP)を射出しても、
前記中空部1Cには、そのポリプロピレン樹脂(PP)
が侵入しないので、第一空間7内で射出成形されたイン
ストルメントパネル本体1Bには、中空部1Cが形成さ
れる。
【0013】次に、一体型コアスライド6Bが可動型部
5Aの突部5Cから離れるように、図4に示される如
く、固定されたセンターブロック6Aに対して、一体型
コアスライド6Bが一体的に移動し、前記中空部1Cと
連設する第二空間8を形成する。その後、例えば、オレ
フィン系エラストマー(TPO)からなる第二材料を、
該第二空間8及び前記中空部1Cに射出部K0の射出口
K1から射出して、第二部分としてのエアバッグドア2
を、インストルメントパネル本体1Bの一部と重合部1
Dを形成するように成形する(図1参照)。具体的に
は、固定されたセンターブロック6Aに対する一体型コ
アスライド6Bの移動量は、例えば、9mm程度の移動
量であるので、一体型コアスライド6Bが、射出成形さ
れたインストルメントパネル本体1B及び可動型部5A
の突部5Cから9mm程度離間する。この場合、一体型
コアスライド6Bと、インストルメントパネル本体1B
及び可動型部5Aとの間に、新たに第二空間8が形成さ
れ、この第二空間8が前記中空部1Cと連設する。
5Aの突部5Cから離れるように、図4に示される如
く、固定されたセンターブロック6Aに対して、一体型
コアスライド6Bが一体的に移動し、前記中空部1Cと
連設する第二空間8を形成する。その後、例えば、オレ
フィン系エラストマー(TPO)からなる第二材料を、
該第二空間8及び前記中空部1Cに射出部K0の射出口
K1から射出して、第二部分としてのエアバッグドア2
を、インストルメントパネル本体1Bの一部と重合部1
Dを形成するように成形する(図1参照)。具体的に
は、固定されたセンターブロック6Aに対する一体型コ
アスライド6Bの移動量は、例えば、9mm程度の移動
量であるので、一体型コアスライド6Bが、射出成形さ
れたインストルメントパネル本体1B及び可動型部5A
の突部5Cから9mm程度離間する。この場合、一体型
コアスライド6Bと、インストルメントパネル本体1B
及び可動型部5Aとの間に、新たに第二空間8が形成さ
れ、この第二空間8が前記中空部1Cと連設する。
【0014】そのため、前記中空部1Cに、溶融状態の
オレフィン系エラストマー(TPO)が射出口K1から
射出されると、そのオレフィン系エラストマー(TP
O)はその中空部1Cから第二空間8に侵入する。そし
て、ポリプロピレン樹脂(PP)及びオレフィン系エラ
ストマー(TPO)が、双方共に熱可塑性であるととも
に共溶性を有しているので、インストルメントパネル本
体1Bとエアバッグドア2(図1参照)とは容易に前記
重合部1Dで溶着する。その溶着後、キャビ型5の主型
5Bはその位置に保持された状態で、キャビ型5の可動
型部5Aが、射出成形されたエアバッグドア2側から離
れるように移動する。その後、キャビ型5全体が、コア
型6から離れることにより、インストルメントパネル本
体1Bとエアバッグドア2とを溶着したインストルメン
トパネル1を取り出すことができる。
オレフィン系エラストマー(TPO)が射出口K1から
射出されると、そのオレフィン系エラストマー(TP
O)はその中空部1Cから第二空間8に侵入する。そし
て、ポリプロピレン樹脂(PP)及びオレフィン系エラ
ストマー(TPO)が、双方共に熱可塑性であるととも
に共溶性を有しているので、インストルメントパネル本
体1Bとエアバッグドア2(図1参照)とは容易に前記
重合部1Dで溶着する。その溶着後、キャビ型5の主型
5Bはその位置に保持された状態で、キャビ型5の可動
型部5Aが、射出成形されたエアバッグドア2側から離
れるように移動する。その後、キャビ型5全体が、コア
型6から離れることにより、インストルメントパネル本
体1Bとエアバッグドア2とを溶着したインストルメン
トパネル1を取り出すことができる。
【0015】次に、このようなキャビ型5とコア型6を
動作させて、射出成形物としてのインストルメントパネ
ル1を製造させるための射出成形用金型装置10につい
て、図5を参照して説明する。図5はこの射出成形用金
型装置10の側面図である。
動作させて、射出成形物としてのインストルメントパネ
ル1を製造させるための射出成形用金型装置10につい
て、図5を参照して説明する。図5はこの射出成形用金
型装置10の側面図である。
【0016】その射出成形用金型装置10は、図5に示
されるように、キャビ型5とコア型6とが相互に密着し
た状態で、インストルメントパネル1を射出成形するこ
とができる。具体的には、射出成形用金型装置10のキ
ャビ型5とコア型6との間に、インストルメントパネル
1を射出成形する空間部Kが設けられており、射出成形
の際は、この空間部Kを除いて、キャビ型5とコア型6
とが相互に密着した状態にある。尚、空間部Kは見やす
いように実線で描く。また、この射出成形用金型装置1
0のコア型6側の内部には、矢印Y1方向に長く延びる
押圧部材12が設けられ、更に、その押圧部材12を矢
印Y1方向に移動させる移動装置13が設けられている
(図7参照)。尚、図6はその移動装置13の側面図で
あり、図7は図6のA−A線の断面図である。
されるように、キャビ型5とコア型6とが相互に密着し
た状態で、インストルメントパネル1を射出成形するこ
とができる。具体的には、射出成形用金型装置10のキ
ャビ型5とコア型6との間に、インストルメントパネル
1を射出成形する空間部Kが設けられており、射出成形
の際は、この空間部Kを除いて、キャビ型5とコア型6
とが相互に密着した状態にある。尚、空間部Kは見やす
いように実線で描く。また、この射出成形用金型装置1
0のコア型6側の内部には、矢印Y1方向に長く延びる
押圧部材12が設けられ、更に、その押圧部材12を矢
印Y1方向に移動させる移動装置13が設けられている
(図7参照)。尚、図6はその移動装置13の側面図で
あり、図7は図6のA−A線の断面図である。
【0017】この場合、押圧部材12は、一体型コアス
ライド6Bと連結されており(図5及び図9参照)、矢
印Y1方向及びその反対方向に移動することにより、固
定されたセンターブロック6Aに対して、一体型コアス
ライド6Bをキャビ型5側に接近(矢印Y1方向)させ
たり離間(矢印Y1方向の反対方向)させる。また、前
記移動装置13は、図6及び図7に示されるように、押
圧部材12側に突き出る断面T字状の突部13aを備え
ており、この押圧部材12の移動装置13側の端部は、
突部13aの周囲を囲む収納部12aを有する。そし
て、その収納部12aは、押圧部材12のブロック部材
12bに対しネジ部材12cで螺着されているので、移
動装置13が、矢印Y2方向及びその反対方向に一体的
に移動すると、移動装置13の突部13aと収納部12
aで連結する押圧部材12が、矢印Y1方向及びその反
対方向に移動する。
ライド6Bと連結されており(図5及び図9参照)、矢
印Y1方向及びその反対方向に移動することにより、固
定されたセンターブロック6Aに対して、一体型コアス
ライド6Bをキャビ型5側に接近(矢印Y1方向)させ
たり離間(矢印Y1方向の反対方向)させる。また、前
記移動装置13は、図6及び図7に示されるように、押
圧部材12側に突き出る断面T字状の突部13aを備え
ており、この押圧部材12の移動装置13側の端部は、
突部13aの周囲を囲む収納部12aを有する。そし
て、その収納部12aは、押圧部材12のブロック部材
12bに対しネジ部材12cで螺着されているので、移
動装置13が、矢印Y2方向及びその反対方向に一体的
に移動すると、移動装置13の突部13aと収納部12
aで連結する押圧部材12が、矢印Y1方向及びその反
対方向に移動する。
【0018】具体的には、移動装置13は、図6に示さ
れる如く、押圧部材12に接触する接触面13b、13
c、13dを下り勾配のテーパ面とし、更に、押圧部材
12は移動装置13の前記各接触面13b、13c、1
3dに接触する各接触面12d、12e、12fを同じ
下り勾配のテーパ面とする。そして、コア型6内の下方
側には、油圧シリンダ(図示せず)が設けられている。
れる如く、押圧部材12に接触する接触面13b、13
c、13dを下り勾配のテーパ面とし、更に、押圧部材
12は移動装置13の前記各接触面13b、13c、1
3dに接触する各接触面12d、12e、12fを同じ
下り勾配のテーパ面とする。そして、コア型6内の下方
側には、油圧シリンダ(図示せず)が設けられている。
【0019】それにより、移動装置13が、油圧シリン
ダの作動によって、矢印Y2方向に所定量だけ(図6の
2点鎖線の状態から実線の状態へ)移動すると、前記接
触面13b、13c、13dと前記接触面12d、12
e、12fとが相互に接触した状態で、押圧部材12が
矢印Y1方向に所定量だけ移動する。反対に、移動装置
13が、油圧シリンダの作動によって、矢印Y2方向の
反対方向に所定量だけ(図6の実線の状態から2点鎖線
の状態へ)移動すると、前記接触面13b、13c、1
3dと前記接触面12d、12e、12fとが相互に接
触した状態で、押圧部材12が矢印Y1方向の反対方向
に所定量だけ移動する。このように油圧シリンダが、移
動装置13の接触面13b、13c、13dを、矢印Y
2方向及びその反対方向に徐々に移動させる結果、その
移動量に対応した距離(前記9mm程度)だけ、押圧部
材12に連結された一体型コアスライド6Bは、矢印Y
1方向及びその反対方向に徐々に移動する。
ダの作動によって、矢印Y2方向に所定量だけ(図6の
2点鎖線の状態から実線の状態へ)移動すると、前記接
触面13b、13c、13dと前記接触面12d、12
e、12fとが相互に接触した状態で、押圧部材12が
矢印Y1方向に所定量だけ移動する。反対に、移動装置
13が、油圧シリンダの作動によって、矢印Y2方向の
反対方向に所定量だけ(図6の実線の状態から2点鎖線
の状態へ)移動すると、前記接触面13b、13c、1
3dと前記接触面12d、12e、12fとが相互に接
触した状態で、押圧部材12が矢印Y1方向の反対方向
に所定量だけ移動する。このように油圧シリンダが、移
動装置13の接触面13b、13c、13dを、矢印Y
2方向及びその反対方向に徐々に移動させる結果、その
移動量に対応した距離(前記9mm程度)だけ、押圧部
材12に連結された一体型コアスライド6Bは、矢印Y
1方向及びその反対方向に徐々に移動する。
【0020】次に、一体型コアスライド6Bに対するセ
ンターブロック6Aの取り付け構造、及び主型6Cに対
する一体型コアスライド6Bの取り付け構造を、図8、
図9、図10を参照しながら説明する。図9は図8のB
−B線の拡大断面図であり、図10は図8のC−C線の
拡大断面図である。前記センターブロック6Aは、図8
に示されるように、インストルメントパネル本体1Bの
中空部1Cの輪郭に倣った形状をなし、センターブロッ
ク6Aの外周側には、一体型コアスライド6Bがセンタ
ーブロック6Aの輪郭に倣った形状をなして囲んでい
る。この場合、センターブロック6Aは、一体型コアス
ライド6Bによって囲まれているが、一体型コアスライ
ド6Bが、キャビ型5の可動型部5Aに対して接近また
は離れるように移動しても、コア型6の主型6Cに固定
状態に設置されている。
ンターブロック6Aの取り付け構造、及び主型6Cに対
する一体型コアスライド6Bの取り付け構造を、図8、
図9、図10を参照しながら説明する。図9は図8のB
−B線の拡大断面図であり、図10は図8のC−C線の
拡大断面図である。前記センターブロック6Aは、図8
に示されるように、インストルメントパネル本体1Bの
中空部1Cの輪郭に倣った形状をなし、センターブロッ
ク6Aの外周側には、一体型コアスライド6Bがセンタ
ーブロック6Aの輪郭に倣った形状をなして囲んでい
る。この場合、センターブロック6Aは、一体型コアス
ライド6Bによって囲まれているが、一体型コアスライ
ド6Bが、キャビ型5の可動型部5Aに対して接近また
は離れるように移動しても、コア型6の主型6Cに固定
状態に設置されている。
【0021】具体的には、主型6Cには、図9及び図1
0に示されるように、一体型コアスライド6B及びセン
ターブロック6Aを収納できる収納穴6C1が、キャビ
型5側から明けられており、また、一塊の鋼材等からな
る一体型コアスライド6Bには、センターブロック6A
を収納できる収納穴6B1がキャビ型5側から明けられ
ている。そして、一体型コアスライド6Bの収納穴6B
1内に、センターブロック6Aを収納するに際して、セ
ンターブロック6Aと主型6Cとを相互に固定するた
め、図10に示されるように、センターブロック6Aと
主型6Cとの間の一体型コアスライド6Bの空間部6B
2内に配設されたスペーサブロック15を挟んだ状態
で、このスペーサブロック15及びセンターブロック6
Aを貫通するネジ部材16で主型6Cに螺着する。その
ため、センターブロック6Aには、ネジ部材16用の一
対のネジ穴6Dが予め設けられており、各ネジ穴6Dに
は、ネジ部材16をネジ止めした後に、装填材6Eが装
填される。
0に示されるように、一体型コアスライド6B及びセン
ターブロック6Aを収納できる収納穴6C1が、キャビ
型5側から明けられており、また、一塊の鋼材等からな
る一体型コアスライド6Bには、センターブロック6A
を収納できる収納穴6B1がキャビ型5側から明けられ
ている。そして、一体型コアスライド6Bの収納穴6B
1内に、センターブロック6Aを収納するに際して、セ
ンターブロック6Aと主型6Cとを相互に固定するた
め、図10に示されるように、センターブロック6Aと
主型6Cとの間の一体型コアスライド6Bの空間部6B
2内に配設されたスペーサブロック15を挟んだ状態
で、このスペーサブロック15及びセンターブロック6
Aを貫通するネジ部材16で主型6Cに螺着する。その
ため、センターブロック6Aには、ネジ部材16用の一
対のネジ穴6Dが予め設けられており、各ネジ穴6Dに
は、ネジ部材16をネジ止めした後に、装填材6Eが装
填される。
【0022】また、一体型コアスライド6Bは、図9に
示されるように、押圧部材12のブロック部材12bと
固着されているので、押圧部材12が矢印Y1方向及び
その反対方向に移動した場合、一体型コアスライド6B
はキャビ型5側に接近もしくは離間したりする。具体的
には、一体型コアスライド6Bのセンターブロック6A
側には、ネジ部材17用収納穴6Fが設けられ、この収
納穴6F内に収まるネジ部材17が、ブロック部材12
bと一体型コアスライド6Bとを螺着する。それによ
り、このコア型6において、センターブロック6Aが主
型6Cに固定された状態で、前記移動装置13の移動に
基づいて、押圧部材12が矢印Y1方向及びその反対方
向に所定量(前記9mm程度)だけ移動するに従って、
一体型コアスライド6Bも矢印Y1方向及びその反対方
向に前記9mm程度の所定量L1(図9参照)だけ移動
できるので、図3及び図4に従って説明したような上記
射出成形が可能となる。
示されるように、押圧部材12のブロック部材12bと
固着されているので、押圧部材12が矢印Y1方向及び
その反対方向に移動した場合、一体型コアスライド6B
はキャビ型5側に接近もしくは離間したりする。具体的
には、一体型コアスライド6Bのセンターブロック6A
側には、ネジ部材17用収納穴6Fが設けられ、この収
納穴6F内に収まるネジ部材17が、ブロック部材12
bと一体型コアスライド6Bとを螺着する。それによ
り、このコア型6において、センターブロック6Aが主
型6Cに固定された状態で、前記移動装置13の移動に
基づいて、押圧部材12が矢印Y1方向及びその反対方
向に所定量(前記9mm程度)だけ移動するに従って、
一体型コアスライド6Bも矢印Y1方向及びその反対方
向に前記9mm程度の所定量L1(図9参照)だけ移動
できるので、図3及び図4に従って説明したような上記
射出成形が可能となる。
【0023】このように一体型コアスライド6Bは、前
記押圧部材12及び移動装置13を介した前記油圧シリ
ンダによって、しっかりと支持されているので、前記中
空部1C及び第二空間8に、溶融状態のオレフィン系エ
ラストマー(TPO)が射出され、このオレフィン系エ
ラストマー(TPO)が一体型コアスライド6Bを押圧
しても、その射出圧力によって、一体型コアスライド6
Bが矢印Y1方向の反対方向に移動することはない。ま
た、ポリプロピレン樹脂(PP)が射出される場合にあ
っても、センターブロック6Aは主型6Cに固定されて
いるので、一体型コアスライド6Bには大きな射出圧力
が掛かることはない。従って、大きな射出圧力が、油圧
シリンダに掛かることはないので、一体型コアスライド
6Bが矢印Y1方向の反対方向に移動することはなく、
インストルメントパネル1を高品質で製造できる。
記押圧部材12及び移動装置13を介した前記油圧シリ
ンダによって、しっかりと支持されているので、前記中
空部1C及び第二空間8に、溶融状態のオレフィン系エ
ラストマー(TPO)が射出され、このオレフィン系エ
ラストマー(TPO)が一体型コアスライド6Bを押圧
しても、その射出圧力によって、一体型コアスライド6
Bが矢印Y1方向の反対方向に移動することはない。ま
た、ポリプロピレン樹脂(PP)が射出される場合にあ
っても、センターブロック6Aは主型6Cに固定されて
いるので、一体型コアスライド6Bには大きな射出圧力
が掛かることはない。従って、大きな射出圧力が、油圧
シリンダに掛かることはないので、一体型コアスライド
6Bが矢印Y1方向の反対方向に移動することはなく、
インストルメントパネル1を高品質で製造できる。
【0024】また、前記キャビ型5は、図5に示される
ように、主型5Bに囲まれる可動型部5Aを備えている
が、この可動型部5Aは、主型5B内において、コア型
6からわずかに離間可能に移動できるように構成されて
いる。具体的には、射出成形用金型装置10のキャビ型
5側の内部には、可動型部5Aをコア型6側に押圧支持
するとともに矢印Y3方向及びその反対方向に移動させ
るため、矢印Y3方向に延びる第2の油圧シリンダ部2
0と、矢印Y3方向と交差する矢印Y4方向に延びる第
3の油圧シリンダ部21とが設けられている。そして、
第3の油圧シリンダ部21の先端部21Aは、図11に
示されるように、可動型部5Aの後方部5A1と第2の
油圧シリンダ部20の先端部20Aとの間に、はまり込
むようになっている。この場合、第3の油圧シリンダ部
21の先端部21Aには、複数の段部21Bが形成され
ており、これらの段部21Bは可動型部5Aの後方部5
A1と嵌まり合う。
ように、主型5Bに囲まれる可動型部5Aを備えている
が、この可動型部5Aは、主型5B内において、コア型
6からわずかに離間可能に移動できるように構成されて
いる。具体的には、射出成形用金型装置10のキャビ型
5側の内部には、可動型部5Aをコア型6側に押圧支持
するとともに矢印Y3方向及びその反対方向に移動させ
るため、矢印Y3方向に延びる第2の油圧シリンダ部2
0と、矢印Y3方向と交差する矢印Y4方向に延びる第
3の油圧シリンダ部21とが設けられている。そして、
第3の油圧シリンダ部21の先端部21Aは、図11に
示されるように、可動型部5Aの後方部5A1と第2の
油圧シリンダ部20の先端部20Aとの間に、はまり込
むようになっている。この場合、第3の油圧シリンダ部
21の先端部21Aには、複数の段部21Bが形成され
ており、これらの段部21Bは可動型部5Aの後方部5
A1と嵌まり合う。
【0025】そのため、主型5B内において、可動型部
5Aを矢印Y3方向に移動させる場合に、第2の油圧シ
リンダ部20の先端部20Aが、可動型部5Aをコア型
6側に押圧支持した状態で、第3の油圧シリンダ部21
の先端部21Aが、前記段部21Bに沿って矢印Y4方
向に徐々に移動することにより、可動型部5Aは矢印Y
3方向に徐々に移動する。その後、キャビ型5の主型5
Bとコア型6とを離し、そのインストルメントパネル1
を突き出しピン(図示せず)でコア型6側から外した後
に、インストルメントパネル1を図示しないロボットア
ーム等で握って取り出すことができる。
5Aを矢印Y3方向に移動させる場合に、第2の油圧シ
リンダ部20の先端部20Aが、可動型部5Aをコア型
6側に押圧支持した状態で、第3の油圧シリンダ部21
の先端部21Aが、前記段部21Bに沿って矢印Y4方
向に徐々に移動することにより、可動型部5Aは矢印Y
3方向に徐々に移動する。その後、キャビ型5の主型5
Bとコア型6とを離し、そのインストルメントパネル1
を突き出しピン(図示せず)でコア型6側から外した後
に、インストルメントパネル1を図示しないロボットア
ーム等で握って取り出すことができる。
【0026】以上、上述した実施の形態の射出成形用金
型によれば、キャビ型5とコア型6とにより形成された
第一空間7にポリプロピレン樹脂を射出して、中空部1
Cのある薄板状のインストルメントパネル本体1Bを成
形した後、コア型6に固設されたセンターブロック6A
に対して、一体型コアスライド6Bが移動して前記中空
部1Cの近傍に第二空間8を形成し、更に、オレフィン
系エラストマーを中空部1C及び第二空間8に射出して
エアバッグドア2を成形することにより、インストルメ
ントパネル本体1B及びエアバッグドア2を一体的に備
えるインストルメントパネル1を成形できる。それによ
り、従来技術に記載したような、インストルメントパネ
ル本体とエアバッグドアとを別々の工程で射出成形した
後に、両者を組み立てるといった工程が不要となり、製
造コストが低廉化できる。
型によれば、キャビ型5とコア型6とにより形成された
第一空間7にポリプロピレン樹脂を射出して、中空部1
Cのある薄板状のインストルメントパネル本体1Bを成
形した後、コア型6に固設されたセンターブロック6A
に対して、一体型コアスライド6Bが移動して前記中空
部1Cの近傍に第二空間8を形成し、更に、オレフィン
系エラストマーを中空部1C及び第二空間8に射出して
エアバッグドア2を成形することにより、インストルメ
ントパネル本体1B及びエアバッグドア2を一体的に備
えるインストルメントパネル1を成形できる。それによ
り、従来技術に記載したような、インストルメントパネ
ル本体とエアバッグドアとを別々の工程で射出成形した
後に、両者を組み立てるといった工程が不要となり、製
造コストが低廉化できる。
【0027】なお、本発明の射出成形用金型は、前記実
施の形態のものに限定されず、その趣旨を逸脱しない範
囲で様々な変更が可能である。例えば、自動車以外の車
両のエアバッグドア付きインストルメントパネルを製造
するための射出成形用金型であってもよく、その場合、
センターブロック及び一体型コアスライド等の形状を適
宜変更するのが望ましい。また、前記実施の形態では、
2種類の異なった第一材料(ポリプロピレン樹脂)及び
第二材料(オレフィン系エラストマー)を用いたが、他
の実施の形態としては、3種類以上の異なった材料を用
いてもよいし、更に、第一材料及び第二材料が同一の材
料であってもよい。
施の形態のものに限定されず、その趣旨を逸脱しない範
囲で様々な変更が可能である。例えば、自動車以外の車
両のエアバッグドア付きインストルメントパネルを製造
するための射出成形用金型であってもよく、その場合、
センターブロック及び一体型コアスライド等の形状を適
宜変更するのが望ましい。また、前記実施の形態では、
2種類の異なった第一材料(ポリプロピレン樹脂)及び
第二材料(オレフィン系エラストマー)を用いたが、他
の実施の形態としては、3種類以上の異なった材料を用
いてもよいし、更に、第一材料及び第二材料が同一の材
料であってもよい。
【0028】また、上記実施の形態の射出成形用金型に
よって製造される射出成形物としては、例えば、エアバ
ッグドアを備えるインストルメントパネル等に必ずしも
限定される訳ではなく、例えば、自動車用オーバーフェ
ンダーその他のものであってもよい。そのため、前記実
施の形態では、第一部分として自動車のインストルメン
トパネル本体、及び前記第二部分としてエアバッグドア
を例示したが、第一部分及び第二部分は、インストルメ
ントパネル本体及びエアバッグドア以外のものであって
もよい。更に、第一部分及び第二部分の他に、必要に応
じて、第三部分を射出成形してもよい。
よって製造される射出成形物としては、例えば、エアバ
ッグドアを備えるインストルメントパネル等に必ずしも
限定される訳ではなく、例えば、自動車用オーバーフェ
ンダーその他のものであってもよい。そのため、前記実
施の形態では、第一部分として自動車のインストルメン
トパネル本体、及び前記第二部分としてエアバッグドア
を例示したが、第一部分及び第二部分は、インストルメ
ントパネル本体及びエアバッグドア以外のものであって
もよい。更に、第一部分及び第二部分の他に、必要に応
じて、第三部分を射出成形してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上、詳述した如く請求項1に記載の発
明によれば、キャビ型とコア型とにより形成された第一
空間に第一材料を射出して、中空部のある薄板状の第一
部分を成形した後、コアスライドをコア型に対して移動
させて該中空部に第二空間を形成し、第二材料を該第二
空間に射出して第二部分を成形する射出成形用金型にお
いて、前記コア型に固設され、前記第二空間を形成する
センターブロックと、前記センターブロックの側面全周
を囲み、前記センターブロックに対して移動可能な一体
型コアスライドとを有するので、薄板状の第一部分を成
形した後に、前記センターブロックに対して、一体型コ
アスライドが移動して第二空間を形成し、第二材料を該
第二空間に射出して第二部分を成形することにより、第
一部分及び第二部分を備える射出成形物を容易に成形で
きる。従って、例えば、第一部分と第二部分とを別々の
工程で射出成形した後に、両者を組み立てる工程が不要
となり、第一部分及び第二部分を備える射出成形物の製
造コストが低廉化する。
明によれば、キャビ型とコア型とにより形成された第一
空間に第一材料を射出して、中空部のある薄板状の第一
部分を成形した後、コアスライドをコア型に対して移動
させて該中空部に第二空間を形成し、第二材料を該第二
空間に射出して第二部分を成形する射出成形用金型にお
いて、前記コア型に固設され、前記第二空間を形成する
センターブロックと、前記センターブロックの側面全周
を囲み、前記センターブロックに対して移動可能な一体
型コアスライドとを有するので、薄板状の第一部分を成
形した後に、前記センターブロックに対して、一体型コ
アスライドが移動して第二空間を形成し、第二材料を該
第二空間に射出して第二部分を成形することにより、第
一部分及び第二部分を備える射出成形物を容易に成形で
きる。従って、例えば、第一部分と第二部分とを別々の
工程で射出成形した後に、両者を組み立てる工程が不要
となり、第一部分及び第二部分を備える射出成形物の製
造コストが低廉化する。
【0030】また、請求項2に記載の発明によれば、第
一部分が自動車のインストルメントパネル本体であり、
前記第二部分がエアバッグドアであるので、従来技術の
ようなインストルメントパネル本体とエアバッグドアと
を別々の工程で射出成形した後に、両者を組み立てる工
程が不要となる。それにより、エアバッグドアを備える
インストルメントパネルの製造コストが低廉化する。
一部分が自動車のインストルメントパネル本体であり、
前記第二部分がエアバッグドアであるので、従来技術の
ようなインストルメントパネル本体とエアバッグドアと
を別々の工程で射出成形した後に、両者を組み立てる工
程が不要となる。それにより、エアバッグドアを備える
インストルメントパネルの製造コストが低廉化する。
【図1】この発明に係る射出成形用金型を具体化した射
出成形用金型装置によって製造されたインストルメント
パネルを拡大して示す断面図である。
出成形用金型装置によって製造されたインストルメント
パネルを拡大して示す断面図である。
【図2】同じくインストルメントパネルを示す斜視図で
ある。
ある。
【図3】実施の形態の射出成形用金型装置を用いる製造
工程の一を示す拡大断面図である。
工程の一を示す拡大断面図である。
【図4】図3の製造工程の後の製造工程を示す拡大断面
図である。
図である。
【図5】実施の形態のインストルメントパネルを製造す
る射出成形用金型装置を示す側面図である。
る射出成形用金型装置を示す側面図である。
【図6】同射出成形用金型装置のコア型内に設けられて
いる移動装置を拡大して示す側面図である。
いる移動装置を拡大して示す側面図である。
【図7】同移動装置のA−A線の断面図である。
【図8】前記実施の形態のセンターブロック及び一体型
コアスライドを拡大した示す正面図である。
コアスライドを拡大した示す正面図である。
【図9】図8のB−B線の拡大断面図である。
【図10】図8のC−C線の拡大断面図である。
【図11】同射出成形用金型装置のキャビ型内に設けら
れている移動装置を拡大して示す断面図である。
れている移動装置を拡大して示す断面図である。
【図12】従来のエアバッグドア付きインストルメント
パネルを示す斜視図である。
パネルを示す斜視図である。
1 インストルメントパネル 1B インストルメントパネル本体 1C 中空部 2 エアバッグドア 3 エアバッグ 5 キャビ型 5A 可動型部 5B 主型 6 コア型 6A センターブロック 6B 一体型コアスライド 6C 主型 7 第一空間 8 第二空間 10 射出成形用金型装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−259920(JP,A) 特開 昭62−116122(JP,A) 特開 平7−52193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/16 - 46/63
Claims (2)
- 【請求項1】 キャビ型とコア型とにより形成された第
一空間に第一材料を射出して、中空部のある薄板状の第
一部分を成形した後、コアスライドを前記コア型に対し
て移動させて該中空部に第二空間を形成し、第二材料を
該第二空間に射出して第二部分を成形する射出成形用金
型において、 前記コア型に固設され、前記第二空間を形成するセンタ
ーブロックと、 前記センターブロックの側面全周を囲み、前記センター
ブロックに対して移動可能な一体型コアスライドとを有
することを特徴とする射出成形用金型。 - 【請求項2】 請求項1に記載するものにおいて、 前記第一部分が自動車のインストルメントパネル本体で
あり、前記第二部分がエアバッグドアであることを特徴
とする射出成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01696198A JP3228213B2 (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 射出成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01696198A JP3228213B2 (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 射出成形用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11207783A JPH11207783A (ja) | 1999-08-03 |
JP3228213B2 true JP3228213B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=11930715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01696198A Expired - Fee Related JP3228213B2 (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 射出成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3228213B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101482524B1 (ko) * | 2013-04-30 | 2015-01-16 | (주)태형 | 차량용 이종재질 머드가드의 사출성형 방법 |
CN110271152B (zh) * | 2018-03-16 | 2022-05-20 | 苏州汉扬精密电子有限公司 | 母模仁整面斜抽结构 |
-
1998
- 1998-01-29 JP JP01696198A patent/JP3228213B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11207783A (ja) | 1999-08-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |