JP3227948B2 - 復号化装置 - Google Patents

復号化装置

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JP3227948B2
JP3227948B2 JP28809693A JP28809693A JP3227948B2 JP 3227948 B2 JP3227948 B2 JP 3227948B2 JP 28809693 A JP28809693 A JP 28809693A JP 28809693 A JP28809693 A JP 28809693A JP 3227948 B2 JP3227948 B2 JP 3227948B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映画フィルム映写シス
テム、ビデオテープレコーダ、ビデオディスクプレーヤ
等のステレオないしはいわゆるマルチサラウンド音響シ
ステムにおいて用いられるビットレートの削減を行う符
号化装置により符号化され記録された信号を復号化する
復号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオ或いは音声等の信号の高能率
符号化の手法及び装置には種々あるが、例えば、時間領
域のオーディオ信号等を単位時間毎にブロック化してこ
のブロック毎の時間軸の信号を周波数軸上の信号に変換
(直交変換)して複数の周波数帯域に分割し、各帯域毎
に符号化するブロック化周波数帯域分割方式であるいわ
ゆる変換符号化方式や、時間領域のオーディオ信号等を
単位時間毎にブロック化しないで、複数の周波数帯域に
分割して符号化する非ブロック化周波数帯域分割方式で
ある帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング:S
BC)方式等を挙げることができる。また、上述の帯域
分割符号化と変換符号化とを組み合わせた高能率符号化
の手法及び装置も考えられており、この場合には、例え
ば、上記帯域分割符号化方式で帯域分割を行った後、該
各帯域毎の信号を上記変換符号化方式で周波数領域の信
号に直交変換し、この直交変換された各帯域毎に符号化
を施すことになる。
【0003】ここで、上述した帯域分割符号化方式に使
用される帯域分割用フィルタとしては、例えばQMF(Q
uadrature Mirror filter)等のフィルタがあり、これは
1976R.E.Crochiere Digital coding of speech in sub
bands Bell Syst.Tech. J.Vol.55, No.8 1976 に、述べ
られている。また、ICASSP 83, BOSTON PolyphaseQuad
rature filters-A new subband coding technique Jose
ph H. Rothweilerにはポリフェーズ クワドラチャ フ
ィルタ(Polyphase Quadrature filter) などの等バンド
幅のフィルタ分割手法及び装置が述べられている。
【0004】また、上述した直交変換としては、例え
ば、入力オーディオ信号を所定単位時間(フレーム)で
ブロック化し、該ブロック毎に高速フーリエ変換(FF
T)やコサイン変換(DCT)、モディファイドDCT
変換(MDCT)などを行うことで時間軸を周波数軸に
変換するような直交変換がある。上記MDCTについて
は、ICASSP 1987 Subband/Transform Coding Using Fil
ter Bank Designs Basedon Time Domain Aliasing Canc
ellation J.P.Princen A.B.Bradley Univ. ofSurrey R
oyal Melbourne Inst.of Tech. に述べられている。
【0005】更に、周波数帯域分割された各周波数成分
を量子化する場合の周波数分割幅としては、例えば人間
の聴覚特性を考慮した帯域分割がある。すなわち、一般
に臨界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれている高域
程帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を
複数(例えば25バント)の帯域に分割することがあ
る。また、この時の各帯域毎のデータを符号化する際に
は、各帯域毎に所定のビット配分或いは、各帯域毎に適
応的なビット配分による符号化が行われる。例えば、上
記MDCT処理されて得られたMDCT係数データを上
記ビット配分によって符号化する際には、上記各ブロッ
ク毎のMDCT処理により得られる各帯域毎のMDCT
係数データに対して、適応的な配分ビット数で符号化が
行われることになる。
【0006】上記ビット配分手法及びそのための装置と
しては、次の2手法及び装置が知られている。IEEE Tra
nsactions of Accoustics,Speech,and Signal Processi
ng,vol.ASSP-25,No.4,August 1977 では、各帯域毎の信
号の大きさをもとに、ビット配分を行っている。またIC
ASSP 1980 The critical band coder--digital encodin
g ofthe perceptual requirements of the auditory sy
stem M.A. Kransner MITでは、聴覚マスキングを利用す
ることで、各帯域毎に必要な信号対雑音比を得て固定的
なビット配分を行う手法及び装置が述べられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのビッ
ト配分技術は、再生側(デコード側)においてある一定
ビットレートで再生(デコード)が行われることを期待
したものであり、したがって、当該一定ビットレートを
下回るビットレートで再生を行った場合には著しい音質
劣化をもたらす。
【0008】すなわち、エンコード時に使用されたビッ
トレートよりも低いビットレートを用いてデコードする
ために、例えばエンコード側でエンコード処理後のビッ
トの一部を別のデータ転送用に流用するような場合は、
再生側においてエンコード時のビットレートを下回るビ
ットレートで再生が行われることになるため、上記再生
側においてエンコード時のビットレートで再生すること
を期待する上述の既知のビット配分技術では、再生(デ
コード)時に著しい音質劣化をもたらすようになる。
【0009】また、例えば既に低いビットレートで再生
する再生機が使われているような場合において、より高
いビットレートを用いた音質の良いシステムを導入しよ
うとしても、上記既に用いられている低いビットレート
で再生を行う再生機では良好な再生を行なうことが出来
ない。
【0010】すなわち、従来のビット配分技術において
は、バックワードの互換性が無い。
【0011】そこで、本発明は、このような音質劣化を
最小に止めることが可能で、バックワードの互換性をも
有する符号化装置に対応する復号化装置を提供すること
を目的とするものである。
【0012】また、音声,オーディオ等の信号を符号化
した情報を例えばいわゆるICカードのような記憶デバ
イスを用いた記憶媒体に記録させるような場合において
は、当該記憶デバイスが高価であることから、より長時
間の記録がなされることが望まれ、また、音質劣化も最
小化することが望まれる。
【0013】したがって、本発明の別の目的は、高価な
記憶デバイスを用いた記憶媒体に記録を行うような場合
において、長時間記録のために例えば記録時間を初期の
設定から延長したいときには記録済み若しくは記録中の
エンコード情報のビットレートを適宜減らして記録時間
を延ばし且つこの時の音質劣化を最小化できる符号化装
置に対応する復号化装置を提供することにある。
【0014】さらに、本発明の別の目的は、上述したよ
うな符号化装置によって符号化された信号の再生装置
(記録メディアから信号を再生して復号化する復号化装
置)を構成する場合には、コストを抑えることが望まれ
るので、本発明は、例えば、安価な通常良く使われる固
定値以下のビットレートを用いてビット配分を行うデコ
ーダを複数個使用して作成することができ、このことに
より新たなデコーダ用LSI(大規模集積回路)の作成
も不要で、安価な復号化装置を提供することをも目的と
している。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案された復号化装置であり、以下に示
すような符号化装置で符号化された信号を復号化する。
すなわち、本発明に係る復号化装置に入力される信号を
生成するための符号化装置は、入力信号の時間領域サン
プル若しくは周波数領域サンプルを所定のビット数で量
子化する符号化装置において、上記時間領域サンプル若
しくは周波数領域サンプルを量子化する第1の量子化手
段と、上記第1の量子化手段の量子化誤差を算出する量
子化誤差算出手段と、上記量子化誤差をさらに量子化す
る第2の量子化手段と、上記第1の量子化手段の出力と
上記第2の量子化手段の出力とを符号化する符号化手段
とを有する。
【0016】また、符号化装置では、上記第2の量子化
手段の出力ビットレートを一定時間単位で一定ビットレ
ートとしたり、上記第1の量子化手段及び上記第2の量
子化手段の出力ビットレートを一定時間単位で一定ビッ
トレートとする。これらの場合、符号化装置は、上記時
間領域サンプル若しくは周波数領域サンプルを、複数の
サンプル毎にブロック化してブロックフローティング処
理する第1のブロックフローティング手段と、上記量子
化誤差算出手段の出力をブロックフローティング処理す
る第2のブロックフローティング手段とを更に具備し、
上記第2のブロックフローティング手段は、当該ブロッ
クフローティングのためのスケールファクタを上記第1
のブロックフローティング手段におけるスケールファク
タに基づいて求め、上記第1の量子化手段は、上記第1
のブロックフローティング手段の出力を量子化し、上記
第2の量子化手段は、上記第2のブロックフローティン
グ手段の出力を量子化する。
【0017】また、符号化装置では、上記第2のブロッ
クフローティング手段は、当該ブロックフローティング
のためのスケールファクタを、上記第1のブロックフロ
ーティング手段におけるスケールファクタ及び上記第1
の量子化手段におけるワードレングスに基づいて求め
る。
【0018】以上の場合、時間と周波数について細分化
された小ブロック中のサンプルデータに対しては、前記
小ブロック内で同一のブロックフローティング及び語長
をもつ量子化を行なう。また、前記時間と周波数につい
て細分化された小ブロック中のサンプルを得るために
は、フィルタなどの非ブロック化周波数分析を行った
後、前記フィルタなどの非ブロック化周波数分析の出力
を直交変換等のブロック化周波数分析する。この時、前
記非ブロック化周波数分析の周波数帯域幅が少なくとも
最低域の2帯域で同じであることは、コストを低減する
うえで役に立つ。また、前記非ブロック化周波数分析の
周波数帯域幅が少なくとも最高域で高域程広いことは、
臨界帯域に基づく聴覚の効果を利用するうえで重要であ
る。さらに、前記ブロック化周波数分析では、入力信号
の時間特性により適応的にそのブロックサイズを変更す
ることにより、入力信号の時間特性に対応した最適な処
理が可能となる。ここで、前記ブロックサイズの変更
は、少なくとも2つの前記非ブロック化周波数分析の出
力帯域ごとに独立に行うことは、周波数成分の間の相互
干渉を防いで各帯域成分独立に最適な処理を行う上で効
果的である。
【0019】また、各チャネルに与えられるビット配分
量を各チャネルのスケールファクタ又はサンプル最大値
により決めるのは、簡単な演算によるため、演算を低減
させるうえで効果的である。これに加えて、各チャネル
のスケールファクタで代表される振幅情報の時間的変化
によって各チャネルに与えられるビット配分量を変化さ
せることも、ビットレートを下げるうえでは有益であ
る。
【0020】さらに、符号化装置は、上記時間領域サン
プル若しくは周波数領域サンプルを量子化する第1の量
子化手段と、上記第1の量子化手段の量子化誤差を算出
する量子化誤差算出手段と、上記量子化誤差をさらに量
子化する第2の量子化手段と、1つのシンクブロックの
中に、上記第1の量子化手段の出力サンプルと上記第2
の量子化手段の出力サンプルをそれぞれ分離して記録す
る記録手段とを有する。また、他の符号化装置は、上記
時間領域サンプル若しくは周波数領域サンプルを量子化
する第1の量子化手段と、上記第1の量子化手段の量子
化誤差を算出する量子化誤差算出手段と、上記量子化誤
差をさらに量子化する第2の量子化手段と、1つのシン
クブロックの中に、上記第1の量子化手段の出力サンプ
ルと上記第2の量子化手段の出力サンプルを時間順若し
くは周波数順に交互に記録する記録手段とを有する。
【0021】本発明の復号化装置は、上述したような符
号化装置において信号の時間領域サンプル若しくは周波
数領域サンプルを第1の量子化器で量子化し、各サンプ
ルの量子化誤差を求めて第2の量子化器で量子化し、上
記第1の量子化器及び上記第2の量子化器の出力を符号
化することにより生成された信号を復号化する復号化装
置であって、当該符号化された上記第1の量子化器及び
上記第2の量子化器の出力を復号化する復号化手段と、
同一時間若しくは同一周波数の当該復号化された上記第
1の量子化器及び上記第2の量子化器の出力から出力サ
ンプルを合成する合成手段とを有する。また、他の符号
化装置は、信号の時間領域サンプル若しくは周波数領域
サンプルをブロックフローティング処理して第1の量子
化器で量子化し、各サンプルの量子化誤差をブロックフ
ローティング処理して第2の量子化器で量子化し、上記
第1の量子化器及び上記第2の量子化器の出力を符号化
することにより生成された信号を復号化する復号化装置
であって、当該符号化された上記第1の量子化器及び上
記第2の量子化器の出力を復号化する復号化手段と、当
該復号化された上記第1の量子化器及び上記第2の量子
化器の出力をそれぞれ逆ブロックフローティングする逆
ブロックフローティング手段と、同一時間若しくは同一
周波数の当該逆ブロックフローティングされた上記第1
の量子化器及び上記第2の量子化器の出力から出力サン
プルを合成する合成手段とを有する。この場合、復号化
された第2の量子化器の出力を逆ブロックフローティン
グするためのスケールファクタは、復号化された第1の
量子化器の出力を逆ブロックフローティングするための
スケールファクタに基づいて求められる。
【0022】
【作用】本発明によれば、以下に示すような符号化装置
で符号化された信号を復号することができる。すなわ
ち、符号化装置では、入力信号の時間領域サンプル若し
くは周波数領域サンプルを所定のビット数で量子化する
際に、第1の量子化手段により上記時間領域サンプル若
しくは周波数領域サンプルが量子化され、量子化誤差算
出手段により算出された上記第1の量子化手段の量子化
誤差が第2の量子化手段によりさらに量子化され、符号
化手段により上記第1の量子化手段の出力と上記第2の
量子化手段の出力とが符号化される。
【0023】また、上記第2の量子化手段の出力ビット
レートを一定時間単位で一定ビットレートとしたり、上
記第1の量子化手段及び上記第2の量子化手段の出力ビ
ットレートを一定時間単位で一定ビットレートとするこ
とは、ディスク、テープ等の記録媒体への記録方式を簡
単化するうえで有効である。
【0024】これらの場合、符号化装置が上記時間領域
サンプル若しくは周波数領域サンプルを、複数のサンプ
ル毎にブロック化してブロックフローティング処理する
第1のブロックフローティング手段と、上記量子化誤差
算出手段の出力をブロックフローティング処理する第2
のブロックフローティング手段とを更に具備し、上記第
2のブロックフローティング手段が当該ブロックフロー
ティングのためのスケールファクタを上記第1のブロッ
クフローティング手段におけるスケールファクタに基づ
いて求め、上記第1の量子化手段が上記第1のブロック
フローティング手段の出力を量子化し、上記第2の量子
化手段が上記第2のブロックフローティング手段の出力
を量子化することは、符号化の効率を高めるうえで有効
である。
【0025】さらに、時間と周波数について細分化され
た小ブロック中のサンプルを得るために、フィルタなど
の非ブロック化周波数分析を行なった後、このフィルタ
などの非ブロック化周波数分析の出力を直交変換等のブ
ロック化周波数分析をする事により、時間領域、周波数
領域で聴覚マスキングを考慮した量子化雑音の発生が可
能となり、聴覚上好ましい周波数分析を得ることが可能
となる。この時、前記非ブロック化周波数分析の周波数
帯域幅が少なくとも最低域の2帯域で同じであることは
コストを低減するうえで役に立つ。また、この非ブロッ
ク化周波数分析の周波数帯域幅が少なくとも最高域で高
域程広くすることにより臨界帯域に基づく聴覚の効果を
効率的に利用することが可能となる。このブロック化周
波数分析は、入力信号の時間特性により適応的にそのブ
ロックサイズが変更されることにより入力信号の時間特
性に対応した最適な処理が可能となる。また、ブロック
サイズの変更は少なくとも2つの前記非ブロック化周波
数分析の出力帯域毎に独立に行うことは、周波数成分の
間の相互干渉を防いで各帯域成分独立に最適な処理を行
う上で効果的である。
【0026】また、上記時間領域サンプル若しくは周波
数領域サンプルを量子化する第1の量子化手段と、上記
第1の量子化手段の量子化誤差を算出する量子化誤差算
出手段と、上記量子化誤差をさらに量子化する第2の量
子化手段と、1つのシンクブロックの中に、上記第1の
量子化手段の出力サンプルと上記第2の量子化手段の出
力サンプルをそれぞれ分離して記録する記録手段とを有
することは、ビットレートを下げて再生する場合に除去
すべきビット列部分を一括して除去できるという点で有
効である。
【0027】また、上記時間領域サンプル若しくは周波
数領域サンプルを量子化する第1の量子化手段と、上記
第1の量子化手段の量子化誤差を算出する量子化誤差算
出手段と、上記量子化誤差をさらに量子化する第2の量
子化手段と、1つのシンクブロックの中に、上記第1の
量子化手段の出力サンプルと上記第2の量子化手段の出
力サンプルを時間順若しくは周波数順に交互に記録する
記録手段とを有することは、ビットレートを下げて再生
する場合に周波数帯域を制限する形で除去すべきビット
列部分を一括して除去できるという点で有効である。本
発明の復号化装置は、上述したような符号化装置で符号
化された信号を復号化することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0029】本実施例の復号化装置に入力される信号を
生成する符号化装置では、オーディオPCM信号等の入
力ディジタル信号を、帯域分割符号化(SBC)、適応
変換符号化(ATC)、及び適応ビット配分(APC−
AB)の各技術を用いて高能率符号化する。この技術に
ついて、図1を参照しながら説明する。
【0030】図1に示す量子化装置が適用される具体的
な高能率符号化装置では、入力ディジタル信号をフィル
タなどにより複数の周波数帯域に分割すると共に、各周
波数帯域毎に直交変換を行って、得られた周波数軸のス
ペクトルデータを、後述する人間の聴覚特性を考慮した
いわゆる臨界帯域幅(クリティカルバンド)毎に適応的
にビット配分して符号化している。この時、高域では臨
界帯域幅を更に分割した帯域を用いる。もちろんフィル
タなどによる非ブロッキングの周波数分割幅は等分割幅
としてもよい。
【0031】さらに、高能率符号化装置では、直交変換
の前に入力信号に応じて適応的にブロックサイズ(ブロ
ック長)を変化させると共に、クリティカルバンド単位
若しくは高域では臨界帯域幅(クリティカルバンド)を
更に細分化したブロックでフローティング処理を行って
いる。なお、このクリティカルバンドとは、人間の聴覚
特性を考慮して分割された周波数帯域であり、ある純音
の周波数近傍の同じ強さの狭帯域バンドノイズによって
当該純音がマスクされるときのそのノイズの持つ帯域の
ことである。このクリティカルバンドは、高域ほど帯域
幅が広くなっており、例えば0〜20kHzの全周波数
帯域は例えば25のクリティカルバンドに分割されてい
る。
【0032】すなわち、図1において、入力端子10に
は例えば0〜22kHzのオーディオPCM信号が供給
されている。この入力信号は、例えばいわゆるQMFな
どの帯域分割フィルタ11により0〜11kHz帯域と
11k〜22kHz帯域とに分割され、0〜11kHz
帯域の信号は同じくいわゆるQMF等の帯域分割フィル
タ12により0〜5.5kHz帯域と5.5k〜11k
Hz帯域とに分割される。
【0033】上記帯域分割フィルタ11からの11k〜
22kHz帯域の信号は、直交変換回路の一例であるM
DCT(Modified Discrete Cosine Transform)回路1
3に送られ、上記帯域分割フィルタ12からの5.5k
〜11kHz帯域の信号はMDCT回路14に送られ、
上記帯域分割フィルタ12からの0〜5.5kHz帯域
の信号はMDCT回路15に送られることにより、それ
ぞれMDCT処理される。なお、各MDCT回路13、
14、15では、各帯域毎に設けたブロック決定回路1
9、20、21により決定されたブロックサイズに基づ
いてMDCT処理がなされる。
【0034】ここで、上記ブロック決定回路19、2
0、21により決定される各MDCT回路13、14、
15でのブロックサイズの具体例を図2のA及びBに示
す。なお、図2のAには直交変換ブロックサイズが長い
場合(ロングモードにおける直交変換ブロックサイズ)
を、図2のBには直交変換ブロックサイズが短い場合
(ショートモードにおける直交変換ブロックサイズ)を
示ししている。
【0035】この図2の具体例においては、3つのフィ
ルタ出力は、それぞれ2つの直交変換ブロックサイズを
持つ。すなわち、低域側の0〜5.5kHz帯域の信号
及び中域の5.5k〜11kHz帯域の信号に対して
は、長いブロック長の場合(図2のA)は1ブロック内
のサンプル数を128サンプルとし、短いブロックが選
ばれた場合(図2のB)には1ブロック内のサンプル数
を32サンプル毎のブロックとしている。これに対して
高域側の11k〜22kHz帯域の信号に対しては、長
いブロック長の場合(図2のA)は1ブロック内のサン
プル数を256サンプルとし、短いブロックが選ばれた
場合(図2のB)には1ブロック内のサンプル数を32
サンプル毎のブロックとしている。このようにして短い
ブロックが選ばれた場合には各帯域の直交変換ブロック
のサンプル数を同じとして高域程時間分解能を上げ、な
おかつブロック化に使用するウインドウの種類を減らし
ている。
【0036】なお、上記ブロック決定回路19、20、
21で決定されたブロックサイズを示す情報は、後述の
適応ビット配分符号化回路16、17、18に送られる
と共に、出力端子23、25、27から出力される。
【0037】再び図1において、各MDCT回路13、
14、15にてMDCT処理されて得られた周波数領域
のスペクトルデータあるいはMDCT係数データは、い
わゆる臨界帯域(クリティカルバンド)または高域では
更にクリティカルバンドを分割した帯域毎にまとめられ
て適応ビット配分符号化回路16、17、18に送られ
ている。
【0038】適応ビット配分符号化回路16、17、1
8では、上記ブロックサイズの情報、及び臨界帯域(ク
リティカルバンド)または高域では更にクリティカルバ
ンドを分割した帯域毎に割り当てられたビット数に応じ
て各スペクトルデータ(あるいはMDCT係数データ)
を再量子化(正規化して量子化)するようにしている。
【0039】これら各適応ビット配分符号化回路16、
17、18によって符号化されたデータは、出力端子2
2、24、26を介して取り出される。また、当該適応
ビット配分符号化回路16、17、18では、どのよう
な信号の大きさに関する正規化がなされたかを示すスケ
ールファクタと、どのようなビット長で量子化がされた
かを示すビット長情報も求めており、これらも同時に出
力端子22、24、26から出力される。
【0040】また、図1における各MDCT回路13、
14、15の出力からは、上記臨界帯域(クリティカル
バンド)または高域では更にクリティカルバンドを分割
した帯域毎のエネルギを、例えば当該バンド内での各振
幅値の2乗平均の平方根を計算すること等により求めら
れる。もちろん、上記スケールファクタそのものを以後
のビット配分の為に用いるようにしてもよい。この場合
には新たなエネルギ計算の演算が不要となるため、ハー
ド規模の節約となる。また、各バンド毎のエネルギの代
わりに、振幅値のピーク値、平均値等を用いることも可
能である。
【0041】次に、上記ビット配分を行うための適応ビ
ット配分回路での具体的なビット配分の方法を図3に示
すビット配分ストラテジを用いて説明する。
【0042】本実施例では、ステップST1の総ビット
配分から、第1に、チャネル当たり128kbpsの基
礎ビット配分(ステップST2)と、第2に、64kb
psの付加ビット配分(ステップST3)との2つを求
める。
【0043】このうち基礎ビット配分は、更にビット配
分(1) (ステップST4)と、ビット配分(2) (ステッ
プST5)とに分割使用される。
【0044】先ず、ステップST1からステップST2
への上記基礎ビット配分の手法について説明する。ここ
ではスケールファクタの周波数領域の分布をみて適応的
にビット配分を行なう。
【0045】最初に、ビット配分(1) に使うべきビット
量を確定する。そのためには信号情報のスペクトル情報
のうちトーナリティ情報を使用する。ここでのトーナリ
ティの指標としては、信号スペクトルの隣接値間の差の
絶対値の和を信号スペクトル数で割った値を用いてい
る。なお、より簡単な指標としては、図4に示すよう
に、いわゆるブロックフローティングの為のブロック毎
のスケールファクタにおける隣接スケールファクタ指標
の間の差の平均値を用いることができる。このスケール
ファクタ指標は、概略スケールファクタの対数値に対応
している。
【0046】実施例では、ビット配分(1) に使うべきビ
ット量をこのトーナリティを表す値に対応させて最大8
0kbps、最小10kbpsと設定している。このト
ーナリティ計算は次の式のように行う。
【0047】T=(1/(WLmax*(N-1))(ΣABS(SFn-SFn-1)) WLmax :ワードレングス最大値=16 SFn :スケールファクタ指標で概略ピーク値の対数に
対応している。 n :ブロックフローティングバンド番号 N :ブロックフローティングバンドの数
【0048】このようにして求められたトーナリティ指
標Tとビット配分(1) の配分量とは、図5に示すように
対応付けられる。ここでのビット配分(1) はスケ−ルフ
ァクタに依存した周波数、時間領域上の配分がなされ
る。
【0049】このようにしてビット配分(1) に使用され
るビット量が決定されたら、次にビット配分(1) で使わ
れなかったビットについての配分すなわちビット配分
(2) に移る。ここでは多種のビット配分が行われるが以
下に2つの例を示す。
【0050】第1に、全てのサンプル値に対する均一配
分を行う。この場合のビット配分に対する量子化雑音ス
ペクトル(ビット配分(2) の均一配分のノイズスペクト
ル)を図6に示す。これによれば、全周波数帯域で均一
の雑音レベル低減が行える。
【0051】第2に、信号情報の周波数スペクトル及び
レベルに対する依存性を持たせた聴覚的な効果を得るた
めのビット配分を行う。この場合のビット配分に対する
量子化雑音スペクトル(信号情報の周波数スペクトル及
びレベルに対する依存性を持たせた聴覚的な効果を得る
ためのビット配分によるノイズスペクトル)の一例を図
7に示す。この例では情報信号のスペクトルに依存させ
たビット配分を行っていて、特に情報信号のスペクトル
の低域側にウエイトをおいたビット配分を行い高域側に
比して起きる低域側でのマスキング効果の減少を補償し
ている。これは隣接臨界帯域間でのマスキングを考慮し
てスペクトルの低域側を重視したマスキングカーブの非
対象性に基づいている。
【0052】なお、図8はビット配分(2) の均一配分の
時のビット配分(割当)を示す図であり図6に対応した
ビット配分を表している。図9は信号情報の周波数スペ
クトル及びレベルに対応する依存性を持たせた聴覚的な
効果を得るためのビット配分を示す図であり図7に対応
したビット配分を表している。また、図6,図7の図中
Sは信号スペクトルを、NL1はビット配分(1) による
雑音レベルを、NL2はビット配分(2) による雑音レベ
ルを示している。図8,図9の図中AQ1はビット配分
(1) のビット量を、図中AQ2はビット配分(2) のビッ
ト量を示している。
【0053】次に基礎ビット配分の別の手法を説明す
る。 この場合の適応ビッ
ト配分回路の動作を図10で説明するとMDCT係数の
大きさが各ブロックごとに求められ、そのMDCT係数
が入力端子801に供給される。当該入力端子801に
供給されたMDCT係数は、帯域毎のエネルギ算出回路
803に与えられる。帯域毎のエネルギ算出回路803
では、クリティカルバンドまたは高域においてはクリテ
ィカルバンドを更に再分割したそれぞれの帯域に関する
信号エネルギを算出する。帯域毎のエネルギ算出回路8
03で算出されたそれぞれの帯域に関するエネルギは、
エネルギ依存ビット配分回路804に供給される。
【0054】エネルギ依存ビット配分回路804では、
使用可能総ビット発生回路802からの使用可能総ビッ
ト、本実施例では128Kbpsの内のある割合を用い
て白色の量子化雑音を作り出すようなビット配分を行
う。このとき、入力信号のトーナリティが高いほど、す
なわち入力信号のスペクトルの凸凹が大きいほど、この
ビット量が上記128Kbpsに占める割合が増加す
る。なお、入力信号のスペクトルの凸凹を検出するに
は、隣接するブロックのブロックフローティング係数の
差の絶対値の和を指標として使う。そして、求められた
使用可能なビット量につき、各帯域のエネルギの対数値
に比例したビット配分を行う。
【0055】聴覚許容雑音レベルに依存したビット配分
算出回路805は、まず上記クリティカルバンド毎に分
割されたスペクトルデータに基づき、いわゆるマスキン
グ効果等を考慮した各クリティカルバンド毎の許容ノイ
ズ量を求め、次に聴覚許容雑音スペクトルを与えるよう
に使用可能総ビットからエネルギ依存ビットを引いたビ
ット分が配分される。このようにして求められたエネル
ギ依存ビットと聴覚許容雑音レベルに依存したビットは
加算されて、図1の適応ビット配分符号化回路16、1
7、18によって各クリティカルバンド毎若しくは高域
においてはクリティカルバンドを更に複数帯域に分割し
た帯域に割り当てられたビット数に応じて各スペクトル
データ(あるいはMDCT係数データ)が再量子化され
るようになっている。このようにして符号化されたデー
タは、図1の出力端子22、24、26を介して取り出
される。
【0056】さらに詳しく上記聴覚許容雑音スペクトル
依存のビット配分回路805中の聴覚許容雑音スペクト
ル算出回路について説明すると、MDCT回路13、1
4、15で得られたMDCT係数が当該ビット配分回路
805中の許容雑音スペクトル算出回路に与えられる。
【0057】図11は上記許容雑音スペクトル算出回路
をまとめて説明した一具体例の概略構成を示すブロック
回路図である。この図11において、入力端子521に
は、MDCT回路13、14、15からの周波数領域の
スペクトルデータが供給されている。
【0058】この周波数領域の入力データは、帯域毎の
エネルギ算出回路522に送られて、上記クリティカル
バンド(臨界帯域)毎のエネルギが、例えば当該バンド
内での各振幅値2乗の総和を計算すること等により求め
られる。この各バンド毎のエネルギの代わりに、振幅値
のピーク値、平均値等が用いられることもある。このエ
ネルギ算出回路522からの出力として、例えば各バン
ドの総和値のスペクトルは、一般にバークスペクトルと
称されている。図12はこのような各クリティカルバン
ド毎のバークスペクトルSBを示している。ただし、こ
の図12では、図示を簡略化するため、上記クリティカ
ルバンドのバンド数を12バンド(B1〜B12)で表現
している。
【0059】ここで、上記バークスペクトルSBのいわ
ゆるマスキングに於ける影響を考慮するために、該バー
クスペクトルSBに所定の重み付け関数を掛けて加算す
るような畳込み(コンボリューション)処理を施す。こ
のため、上記帯域毎のエネルギ算出回路522の出力す
なわち該バークスペクトルSBの各値は、畳込みフィル
タ回路523に送られる。該畳込みフィルタ回路523
は、例えば、入力データを順次遅延させる複数の遅延素
子と、これら遅延素子からの出力にフィルタ係数(重み
付け関数)を乗算する複数の乗算器(例えば各バンドに
対応する25個の乗算器)と、各乗算器出力の総和をと
る総和加算器とから構成されるものである。
【0060】なお、上記マスキングとは、人間の聴覚上
の特性により、ある信号によって他の信号がマスクされ
て聞こえなくなる現象をいうものであり、このマスキン
グ効果には、時間領域のオーディオ信号による時間軸マ
スキング効果と、周波数領域の信号による同時刻マスキ
ング効果とがある。これらのマスキング効果により、マ
スキングされる部分にノイズがあったとしても、このノ
イズは聞こえないことになる。このため、実際のオーデ
ィオ信号では、このマスキングされる範囲内のノイズは
許容可能なノイズとされる。
【0061】また、上記畳込みフィルタ回路523の各
乗算器の乗算係数(フィルタ係数)の一具体例を示す
と、任意のバンドに対応する乗算器Mの係数を1とする
とき、乗算器M−1で係数0.15を、乗算器M−2で
係数0.0019を、乗算器M−3で係数0.0000
086を、乗算器M+1で係数0.4を、乗算器M+2
で係数0.06を、乗算器M+3で係数0.007を各
遅延素子の出力に乗算することにより、上記バークスペ
クトルSBの畳込み処理が行われる。ただし、Mは1〜
25の任意の整数である。
【0062】次に、上記畳込みフィルタ回路523の出
力は引算器524に送られる。該引算器524は、上記
畳込んだ領域での後述する許容可能なノイズレベルに対
応するレベルαを求めるものである。なお、当該許容可
能なノイズレベル(許容ノイズレベル)に対応するレベ
ルαは、後述するように、逆コンボリューション処理を
行うことによって、クリティカルバンドの各バンド毎の
許容ノイズレベルとなるようなレベルである。
【0063】ここで、上記引算器524には、上記レベ
ルαを求めるるための許容関数(マスキングレベルを表
現する関数)が供給される。この許容関数を増減させる
ことで上記レベルαの制御を行っている。当該許容関数
は、次に説明するような(n−ai)関数発生回路52
5から供給されているものである。
【0064】すなわち、許容ノイズレベルに対応するレ
ベルαは、クリティカルバンドのバンドの低域から順に
与えられる番号をiとすると、次の式で求めることがで
きる。 α=S−(n−ai) この式において、n,aは定数でa>0、Sは畳込み処
理されたバークスペクトルの強度であり、式中(n-ai)が
許容関数となる。例としてn=38,a=−0.5 を用い
ることができる。
【0065】このようにして、上記レベルαが求めら
れ、このデータは、割算器526に伝送される。当該割
算器526では、上記畳込みされた領域での上記レベル
αを逆コンボリューションするためのものである。した
がって、この逆コンボリューション処理を行うことによ
り、上記レベルαからマスキングスレッショールドが得
られるようになる。すなわち、このマスキングスレッシ
ョールドが許容ノイズスペクトルとなる。なお、上記逆
コンボリューション処理は、複雑な演算を必要とする
が、本実施例では簡略化した割算器526を用いて逆コ
ンボリューションを行っている。
【0066】次に、上記マスキングスレッショールド
は、合成回路527を介して減算器528に伝送され
る。ここで、当該減算器528には、上記帯域毎のエネ
ルギ検出回路522からの出力、すなわち前述したバー
クスペクトルSBが、遅延回路529を介して供給され
ている。したがって、この減算器528で上記マスキン
グスレッショールドとバークスペクトルSBとの減算演
算が行われることで、図13に示すように、上記バーク
スペクトルSBは、当該マスキングスレッショールドM
Sのレベルで示すレベル以下がマスキングされることに
なる。なお、上記遅延回路529は、上記合成回路52
7以前の各回路での遅延量を考慮してエネルギ検出回路
522からのバークスペクトルSBを遅延させるために
設けられている。
【0067】当該減算器528からの出力は、許容雑音
補正回路530を介し、出力端子531を介して取り出
され、例えば配分ビット数情報が予め記憶されたROM
等(図示せず)に送られる。このROM等は、上記減算
回路528から許容雑音補正回路530を介して得られ
た出力(上記各バンドのエネルギと上記ノイズレベル設
定手段の出力との差分のレベル)に応じ、各バンド毎の
配分ビット数情報を出力する。
【0068】このようにしてエネルギ依存ビットと聴覚
許容雑音レベルに依存したビットは加算されてその配分
ビット数情報が上記適応ビット配分符号化回路16、1
7、18に送られることで、ここでMDCT回路13、
14、15からの周波数領域の各スペクトルデータがそ
れぞれのバンド毎に割り当てられたビット数で量子化さ
れるわけである。
【0069】すなわち要約すれば、上記適応ビット配分
符号化回路16、17、18では、上記クリティカルバ
ンドの各バンド帯域毎(クリティカルバンド毎)若しく
は高域においては当該クリティカルバンドを更に複数帯
域に分割した帯域のエネルギ若しくはピーク値と、上記
ノイズレベル設定手段の出力との差分のレベルに応じて
配分されたビット数で上記各バンド毎のスペクトルデー
タを量子化することになる。
【0070】ところで、上述した合成回路527での合
成の際には、最小可聴カーブ発生回路532から供給さ
れる図14に示すような人間の聴覚特性であるいわゆる
最小可聴カーブRCを示すデータと、上記マスキングス
レッショールドMSとを合成することができる。この最
小可聴カーブにおいて、雑音絶対レベルがこの最小可聴
カーブ以下ならば該雑音は聞こえないことになる。この
最小可聴カーブは、コーディングが同じであっても例え
ば再生時の再生ボリュームの違いで異なるものとなが、
現実的なディジタルシステムでは、例えば16ビットダ
イナミックレンジへの音楽のはいり方にはさほど違いが
ないので、例えば4kHz付近の最も耳に聞こえやすい
周波数帯域の量子化雑音が聞こえないとすれば、他の周
波数帯域ではこの最小可聴カーブのレベル以下の量子化
雑音は聞こえないと考えられる。したがって、このよう
に例えばシステムの持つダイナミックレンジの4kHz
付近の雑音が聞こえない使い方をすると仮定し、この最
小可聴カーブRCとマスキングスレッショールドMSと
を共に合成することで許容ノイズレベルを得るようにす
ると、この場合の許容ノイズレベルは、図14中の斜線
で示す部分までとすることができるようになる。なお、
本実施例では、上記最小可聴カーブの4kHzのレベル
を、例えば20ビット相当の最低レベルに合わせてい
る。また、この図14は、信号スペクトルSSも同時に
示している。
【0071】また、上記許容雑音補正回路530では、
補正情報出力回路533から送られてくる例えば等ラウ
ドネスカーブの情報に基づいて、上記減算器528から
の出力における許容雑音レベルを補正している。ここ
で、等ラウドネスカーブとは、人間の聴覚特性に関する
特性曲線であり、例えば1kHzの純音と同じ大きさに
聞こえる各周波数での音の音圧を求めて曲線で結んだも
ので、ラウドネスの等感度曲線とも呼ばれる。またこの
等ラウドネス曲線は、図14に示した最小可聴カーブR
Cと略同じ曲線を描くものである。この等ラウドネス曲
線においては、例えば4kHz付近では1kHzのとこ
ろより音圧が8〜10dB下がっても1kHzと同じ大
きさに聞こえ、逆に、50Hz付近では1kHzでの音
圧よりも約15dB高くないと同じ大きさに聞こえな
い。このため、上記最小可聴カーブのレベルを越えた雑
音(許容ノイズレベル)は、この等ラウドネス曲線に応
じたカーブで与えられる周波数特性を持つようにするの
が良いことがわかる。このようなことから、上記等ラウ
ドネス曲線を考慮して上記許容ノイズレベルを補正する
ことは、人間の聴覚特性に適合していることがわかる。
【0072】以上述べた聴覚許容雑音レベルに依存した
スペクトル形状を使用可能総ビット128Kbpsの内
のある割合を用いるビット配分でつくる。この割合は入
力信号のトーナリティが高くなるほど減少する。
【0073】次に2つのビット配分手法の間でのビット
量分割手法について説明する。図10に戻って、MDC
T回路出力が供給される入力端子801からの信号は、
スペクトルの滑らかさ算出回路808にも与えられ、こ
こでスペクトルの滑らかさが算出される。本実施例で
は、信号スペクトルの絶対値の隣接値間の差の絶対値の
和を信号スペクトルの絶対値の和で割った値を、上記ス
ペクトルの滑らかさとして算出している。
【0074】上記スペクトルの滑らかさ算出回路808
の出力は、ビット分割率決定回路809に与えられ、こ
こでエネルギ依存のビット配分と、聴覚許容雑音スペク
トルによるビット配分間のビット分割率とが決定され
る。ビット分割率はスペクトルの滑らかさ算出回路80
8の出力値が大きいほど、スペクトルの滑らかさが無い
と考えて、エネルギ依存のビット配分よりも、聴覚許容
雑音スペクトルによるビット配分に重点をおいたビット
配分を行う。ビット分割率決定回路809は、それぞれ
エネルギ依存のビット配分及び聴覚許容雑音スペクトル
によるビット配分の大きさをコントロールするマルチプ
ライヤ811及び812に対してコントロール出力を送
る。ここで、仮にスペクトルが滑らかであり、エネルギ
依存のビット配分に重きをおくように、マルチプライヤ
811へのビット分割率決定回路809の出力が0.8
の値を取ったとき、マルチプライヤ812へのビット分
割率決定回路809の出力は1−0.8=0.2とす
る。これら2つのマルチプライヤの出力はアダー806
で足し合わされて最終的なビット配分情報となって、出
力端子807から出力される。
【0075】このときのビット配分の様子を図15、図
16に示す。また、これに対応する量子化雑音の様子を
図17、図18に示す。図15は信号のスペクトルが割
合平坦である場合を示しており、図16は信号スペクト
ルが高いトーナリティを示す場合を示している。また、
図15及び図16の図中QSは信号レベル依存分のビッ
ト量を示し、図中QNは聴覚許容雑音レベル依存のビッ
ト割当分のビット量を示している。図17及び図18の
図中Lは信号レベルを示し、図中NSは信号レベル依存
分による雑音低下分を、図中NNは聴覚許容雑音レベル
依存のビット割当分による雑音低下分を示している。
【0076】先ず、信号のスペクトルが、割合平坦であ
る場合を示す図15において、聴覚許容雑音レベルに依
存したビット配分は、全帯域に渡り大きい信号雑音比を
取るために役立つ。しかし低域及び高域では比較的少な
いビット配分が使用されている。これは聴覚的にこの帯
域の雑音に対する感度が小さいためである。信号エネル
ギレベルに依存したビット配分の分は量としては少ない
が、ホワイトな雑音スペクトルを生じるように、この場
合には中低域の信号レベルの高い周波数領域に重点的に
配分されている。
【0077】これに対して、図16に示すように、信号
スペクトルが高いトーナリティを示す場合には、信号エ
ネルギレベルに依存したビット配分量が多くなり、量子
化雑音の低下は極めて狭い帯域の雑音を低減するために
使用される。聴覚許容雑音レベルに依存したビット配分
の集中はこれよりもきつくない。
【0078】図16に示すように、この両者のビット配
分の和により、孤立スペクトル入力信号での特性の向上
が達成される。
【0079】以上の様にして得られた基礎ビット配分
に、次のようにして前記付加ビット配分(ステップST
3)部分を付け加える。
【0080】次に、図19を用いて基礎ビット配分と付
加ビット配分部分の分離及び再生時の結合について説明
する。
【0081】先ず、図19の構成の入力端子900に
は、図1のMDCT回路13,14,15の出力である
MDCT係数が供給されるとする。すなわち、図19は
図1の適応ビット割当符号化回路に含まれるものであ
る。
【0082】この図19において、上記入力端子900
に供給されたMDCT係数(MDCTサンプル)は正規
化回路905によって複数サンプル毎に、ブロックにつ
いての正規化処理すなわちブロックフローティングが施
される。この時どの程度のブロックフローティングが行
われたかを示す係数としてスケールファクタが得られ
る。
【0083】次段の第1の量子化器(quantizer) 901
は、前記基礎ビット配分で与えられた各サンプル語長で
量子化を行なう。この時、量子化雑音を少なくするため
には四捨五入による量子化が行われる。
【0084】次に、上記正規化回路905の出力と上記
量子化器901の出力が差分器902に送られる。すな
わち、当該差分器902では、量子化器901の入力と
出力の差(量子化誤差)が取られる。この差分器902
からの出力は、さらに正規化回路906を介して第2の
量子化器903に送られる。
【0085】当該第2の量子化器903では、例えば2
ビットが各サンプル毎に使用される。この時のフローテ
ィング係数は、第1の量子化器901で用いられたフロ
ーティング係数と語長から自動的に決定される。
【0086】すなわち、この図19の構成のエンコーダ
側では、第1の量子化器901で用いられた語長が例え
ばNビットであったときには(2**N)で第2の量子
化器903で用いられるフローティング係数が得られ
る。
【0087】また、上記付加ビット配分のための第2の
量子化器903では、上記基礎ビット配分のための第1
の量子化器901と同じように四捨五入処理を含むビッ
ト配分を行う。このようにして2つの量子化により、2
つのビット配分に分けられる。
【0088】ここで、もし付加ビット配分のためのワー
ドレングスが固定的でない場合でも、前に述べたように
付加ビット配分の成分の大きさは基礎ビット配分のスケ
ールファクタとワードレングスから付加ビット配分のス
ケールファクタを算出できるので、ワードレングスのみ
がデコーダに必要とされる。本実施例では、付加ビット
配分のワードレングスは2ビットと固定されているの
で、付加ビット配分のためのワードレングスさえ必要で
はない。このようにして量子化器901及び903の出
力がそれぞれ四捨五入された効率の高い量子化が実現さ
れることになる。
【0089】なお、量子化器901及び903の出力ビ
ットレ−トは、両者とも固定にすると、ディスク、テ−
プ等のメディアに記録するときにシステムを簡単にする
ことができる。また、両者を可変としながら、トータル
で一定とすることもできる。もちろん一部の量子化器の
出力ビットレートのみを一定としてもよい。
【0090】なお、図19の構成(エンコーダ)に対応
する構成(デコーダ)では、上記正規化回路905,9
06に対応する逆正規化処理を行う逆正規化回路90
8,907が設けられ、回路908,907の出力が加
算器904で加算される。その加算出力が出力端子91
0から取りだされることになる。
【0091】図20は、このようにして高能率符号化さ
れた信号を再び復号化するための基本的な本発明実施例
の復号化装置を示している。
【0092】この図20において、各帯域の量子化され
たMDCT係数は復号化装置入力端子122、124、
126に与えられ、使用されたブロックサイズ情報は入
力端子123、125、127に与えられる。復号化回
路116、117、118では適応ビット配分情報を用
いてビット割当を解除する。
【0093】次に、IMDCT回路113、114、1
15では周波数領域の信号が時間領域の信号に変換され
る。これらの部分帯域の時間領域信号は、IQMF回路
112、111により、全体域信号に復号化される。
【0094】すなわち、前記基礎ビット配分の128k
bpsのビット配分と前記付加ビット配分の64kbp
sのそれぞれが上記復号化回路116、117、118
で復号化される。そしてこれらの2つの復号化部分は夫
々が復号化された後夫々の時間軸上サンプルが加算され
て精度の高いサンプルとなる。
【0095】もちろん図20において、IMDCT回路
113、114、115の各出力について基礎ビット配
分出力及び付加ビット配分をそれぞれ計算してから合成
し、IQMF回路112、111に送ることもできる。
【0096】さらには復号化回路116、117、11
8において基礎ビット配分及び付加ビット配分を正規化
処理を解いた後に加算し、それをIMDCT,IQMF
処理して最終出力を得るようにすることもできる。
【0097】次に、本発明実施例の説明に供する記録メ
ディアは、上述したような量子化装置が適用される高能
率符号化装置により量子化及び符号化された信号が記録
されるものであり、記録メディアとしては例えば光ディ
スク,光磁気ディスク,磁気ディスク等のディスク状の
記録媒体に上記符号化信号が記録されたものや、磁気テ
ープ等のテープ状記録媒体に上記符号化信号が記録され
たもの、或いは、符号化信号が記録された半導体メモ
リ、いわゆるICカードなどを挙げることができる。
【0098】なお、本発明実施例の説明に供する記録メ
ディアにおけるデータの並べ方については、図21に示
すようになる。すなわち、1つのシンクブロックは、シ
ンク情報と、サブ情報(スケールファクタ,ワードレン
グス)と、基礎ビット配分と、付加ビット配分とからな
るものとする。
【0099】この場合、時間領域サンプル若しくは周波
数領域サンプルを量子化した後、1サンプルづつ単独
で、前段の量子化誤差を更に量子化するような少なくと
も1箇の量子化機能により、少なくとも2箇の語に分解
し、1つのシンクブロックの中に各量子化出力毎に分離
して記録若しくは伝送し、その後復号再生することは、
ビットレートを下げて再生する場合に除去すべきビット
列部分を一括して除去できるという点で有効である。
【0100】また、別の方法として、時間領域サンプル
若しくは周波数領域サンプルを量子化した後、1サンプ
ルづつ単独で、前段の量子化誤差を更に量子化するよう
な少なくとも1箇の量子化機能により、少なくとも2箇
の語に分解し、1つのシンクブロックの中に各量子化出
力を周波数又は時間順に交互に記録若しくは伝送し、時
間領域サンプル若しくは周波数領域サンプルから復号再
生することは、ビットレートを下げて再生する場合に周
波数帯域を制限する形で除去すべきビット列部分を一括
して除去できるという点で有効である。
【0101】以上のようなビット配列は、特に光磁気デ
ィスクや光ディスクを用いた例えばいわゆるミニディス
ク(Mini Disc )や、磁気テ−プメディア、通信メディ
アなどに応用できる。
【0102】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては以下の効果を得ることができる。すなわ
ち、 (1)エンコード時に使用されたビットレートよりも低
いビットレートを用いてデコードする時、例えばエンコ
ード側でエンコード処理後のビットの一部を別のデータ
転送用に流用するとき、音質劣化を最小に止める。 (2)既に低いビットレートで再生する再生機が使われ
ている時には、より高いビットレートを用いた音質の良
いシステムを導入するに当たっては既に用いられていた
低いビットレートで再生する再生機とバックワードの互
換性を有するシステムを提供できる。 (3)高価な記憶デバイス例えばICカードを用いた記
憶媒体に記録を行ないたいときに、記録時間を初期の設
定から延長したいときに記録済み若しくは記録中のエン
コード情報のビットレートを適宜減らして記録時間を延
ばし且つこの時の音質劣化を最小化できる。 (4)高音質のデコーダを、安価な通常良く使われるよ
りビットレートの低いビット配分を行うデコーダを複数
個使用して作成することができ、このことにより新たな
デコーダ用LSIの作成が不要となり安価に目的を達成
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の説明に供する量子化量子化装置
が適用される高能率符号化装置の構成例を示すブロック
回路図である。
【図2】本発明実施例の説明に供する装置での信号の周
波数及び時間分割を示す図である。
【図3】本実施例のビット配分ストラテジを示す図であ
る。
【図4】トーナリティをスケールファクタから計算する
方法を説明するための図である。
【図5】トーナリティからビット配分(1) のビット配分
量を求める方法を説明するための図である。
【図6】ビット配分(2) において均一配分の時のノイズ
スペクトルを示す図である。
【図7】ビット配分(2) において情報信号の周波数スペ
クトル及びレベルに対する依存性を持たせた聴覚的な効
果を得るためのビット配分によるノイズスペクトルの例
を示す図である。
【図8】ビット配分(2) において均一配分を示す図であ
る。
【図9】ビット配分(2) において情報信号の周波数スペ
クトル及びレベルに対する依存性を持たせた聴覚的な効
果を得るためのビット配分を用いたビット配分手法を示
す図である。
【図10】本発明実施例の基礎ビット配分機能の構成例
を示すブロック回路図である。
【図11】本発明実施例の聴覚マスキングスレッショー
ルド算定機能の構成例を示すブロック回路図である。
【図12】各臨界帯域信号によるマスキングを示す図で
ある。
【図13】各臨界帯域信号によるマスキングスレショー
ルドを示す図である。
【図14】情報スペクトル、マスキングスレショール
ド、最小可聴限を示す図である。
【図15】信号スペクトルが平坦な情報信号に対する信
号レベル依存及び聴覚許容雑音レベル依存のビット配分
を示す図である。
【図16】信号スペクトルのトナリティが高い情報信号
に対する信号レベル依存及び聴覚許容雑音レベル依存の
ビット配分を示す図である。
【図17】信号スペクトルが平坦な情報信号に対する量
子化雑音レベルを示す図である。
【図18】トーナリティが高い情報信号に対する量子化
雑音レベルを示す図である。
【図19】基礎ビット配分と付加ビット配分の分割を行
う具体的構成を示すブロック回路図である。
【図20】本発明実施例の復号化装置の構成例を示すブ
ロック回路図である。
【図21】本発明実施例の説明に供する記録メディアに
おけるビット配列の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10・・・入力端子 11、12・・・帯域分割フィルタ 13、14、15・・・MDCT回路 16、17、18・・・適応ビット配分符号化回路 19、20、21・・・ブロックサイズ決定回路 22、24、26・・・符号化出力端子 23、25、27・・・ブロックサイズ情報出力端子 122、124、126・・・符号化入力端子 123、125、127・・・ブロックサイズ情報入力
端子 116、117、118・・・適応ビット配分復号化回
路 113、114、115・・・IMDCT回路 112、111・・・IQMF回路 110・・・出力端子 520・・・許容雑音算出回路 521・・・許容雑音算出回路入力端子 522・・・帯域毎のエネルギ検出回路 523・・・畳込みフィルタ回路 524・・・引算器 525・・・n−ai関数発生回路 526・・・割算器 527・・・合成回路 528・・・減算器 530・・・許容雑音補正回路 532・・・最小可聴カーブ発生回路 533・・・補正情報出力回路 801・・・MDCT回路出力入力端子 802・・・使用可能総ビット発生回路 803・・・帯域毎のエネルギ算出回路 804・・・エネルギ依存のビット配分回路 805・・・聴覚許容雑音レベル依存のビット配分回路 806・・・アダー 807・・・各帯域のビット割当量出力端子 808・・・スペクトルの滑らかさ算出回路 809・・・ビット分割率決定回路 811、812・・・マルチプライヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/928 H04N 5/92 E 7/24 7/13 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30 G11B 20/10 301 G10L 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号の時間領域サンプル若しくは周波数
    領域サンプルを第1の量子化器で量子化し、各サンプル
    の量子化誤差を求めて第2の量子化器で量子化し、上記
    第1の量子化器及び上記第2の量子化器の出力を符号化
    することにより生成された信号を復号化する復号化装置
    であって、 当該符号化された上記第1の量子化器及び上記第2の量
    子化器の出力を復号化する復号化手段と、 同一時間若しくは同一周波数の当該復号化された上記第
    1の量子化器及び上記第2の量子化器の出力から出力サ
    ンプルを合成する合成手段とを有することを特徴とする
    復号化装置。
  2. 【請求項2】 信号の時間領域サンプル若しくは周波数
    領域サンプルをブロックフローティング処理して第1の
    量子化器で量子化し、各サンプルの量子化誤差をブロッ
    クフローティング処理して第2の量子化器で量子化し、
    上記第1の量子化器及び上記第2の量子化器の出力を符
    号化することにより生成された信号を復号化する復号化
    装置であって、 当該符号化された上記第1の量子化器及び上記第2の量
    子化器の出力を復号化する復号化手段と、 当該復号化された上記第1の量子化器及び上記第2の量
    子化器の出力をそれぞれ逆ブロックフローティングする
    逆ブロックフローティング手段と、 同一時間若しくは同一周波数の当該逆ブロックフローテ
    ィングされた上記第1の量子化器及び上記第2の量子化
    器の出力から出力サンプルを合成する合成手段とを有す
    ることを特徴とする復号化装置。
  3. 【請求項3】 復号化された第2の量子化器の出力を逆
    ブロックフローティングするためのスケールファクタ
    を、復号化された第1の量子化器の出力を逆ブロックフ
    ローティングするためのスケールファクタに基づいて求
    めることを特徴とする請求項2記載の復号化装置。
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