JP3227845B2 - ガスシールドアーク溶接用ワイヤ - Google Patents
ガスシールドアーク溶接用ワイヤInfo
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Description
接、とくに炭酸ガスをシールドガスとするアーク溶接に
用いる電極ワイヤの改良に関する。 本発明は、溶接後
に防錆塗装を施す構造物や機械部品の製造に適用したと
き、その意義が大きい。
場合、溶接後のビード上に残ったスラグは、従来、塗装
前にブラシでこすったり、ハンマリングして剥離した
り、ウォータージェットで洗い落したりして除去してい
た。 溶接部に付着するスラグは主としてSiO2 −F
eO−MnO系の金属酸化物からなっていて、非導電性
であるため、とくに電着塗装を行なった場合には、スラ
グが覆っている部分には塗料がのらない。 このスラグ
が後に剥離すると、塗膜も脱落するから、その部分から
錆が出る。
の労力を費やしたり、ウォータージェットの水圧を高め
たりする必要がある。 これは、生産性の低下を招くば
かりでなく、エネルギー消費が増してしまう。 従って
溶接後にスラグが容易に剥離できるような溶接技術が望
ましい。
願人は、スラグ剥離が容易である溶接ワイヤ2種を発明
して、すでに提案した。
号に開示したように、基本的には、C:0.12%以
下、Si:0.5〜1.6%を含有し、Mn:1.0%
以下、P:0.03%以下、S:0.03%以下であっ
て、残部がFeおよび不可避の不純物からなる組成を有
する。 好ましい態様においては、上記の基本組成に対
して、Bi:0.005〜0.020%を添加した合金
を材料とする。
124095号に開示したように、C:0.15%以
下、Si:0.5〜2.5%、Mn:1.0%以下、Z
r,Ti,Alからえらばれる1種または2種以上を合
計で0.05〜1.0%含有し、残部がFeおよび不可
避の不純物からなる。 この場合も、好ましい態様にお
いて、Bi,Sb,Nbからえらばれる1種または2種
以上を合計で0.005〜1.0%添加した合金を使用
する。
はスラグの剥離を容易にするという本来の目的に役立っ
た上、ピット、ブローホールの発生を減少させて、溶接
部分に機械的な欠陥が生じないようにする意図の下に添
加する。
う場合のあることが経験された。また、AlおよびTi
は強力な脱酸作用を期待できる一方で、スラグの剥離性
にとっては好ましくないことが判明した。 さらに、耐
溶接割れ性を高くするためには、不純物のSの量をいっ
そう低減すべきこともわかった。
の新しい知見を活用して、ガスシールドアーク溶接にお
いてスラグ剥離性が高く、しかも耐溶接割れ性が良好で
あって溶接金属の機械的欠陥が無い溶接を可能にする、
改良された溶接ワイヤを提供することにある。
ーク溶接用ワイヤは、基本的には、C:0.10%以
下、Si:1.20〜1.80%、Mn:0.15〜
0.85%、Bi:0.03〜0.20%およびB:
0.001〜0.010%を含有し、P:0.03%以
下、S:0.03%以下、かつAl:0.02%以下、
Ti:0.02%以下であって、残部が実質上Feおよ
び不可避の不純物からなる合金組成を有する。
は、原料の製造に使用する脱酸剤の選択や配合するスク
ラップに注意すれば、多くの場合に問題にならないであ
ろうが、それぞれの存在量を0.02%以下に規制す
る。好ましい態様にあっては、同じく不純物であるSを
0.010%以下に規制する。
示したように、溶接により発生するスラグは、主として
SiO2、FeOおよびMnOからなる。 その性状は
溶接金属中のSiとMnの組成比によって決定され、一
般に高Si−低Mnの界域ではスラグ中に固態SiO2
が分離生成し、高Mn−低Siの界域ではSiO2に不
飽和のFeO−MnO−SiD2融液が分離生成するこ
とが知られている。さきの発明は、溶接金属中のSiと
Mnの組成が、界域I内に位置していれば、生成するス
ラグの性状は、一般に薄く、細かく取り扱いやすいもの
となることを確認し、さらに、界域Iの内部でも、界域
IIとの境界に近い部分よりは遠い部分において好結果が
得られること、つまり、溶接金属を低Mn,高Siにす
るとよいことを明らかにしたものである。 Si:1.
20〜1.80%およびMn:0.15〜0.85%の
範囲は、この観点から決定した。
iを添加してピット、ブローホールの発生を抑制し、溶
接部の機械的性質を改善することをはかったが、Biの
添加はしばしば溶接割れをひきおこす危険があるので、
その対策として適量のBの添加を提案したのが本発明で
ある。 Bの添加による耐溶接割れ性の向上は、0.0
01%程度の少量でも認められ、その効果は添加量の増
加につれて高まるが、間もなく飽和する。 0.010
%を超えると溶接金属部に表面ピットが多く発生するよ
うになるので、これを上限とした。
を享受しつつ耐溶接割れ性を高く保つ上で、できるだけ
低減したい不純物であるが、極端な低イオウ化はコスト
の上昇を招くから、0.010%を好ましい上限界とす
る。
e)の材料で溶接ワイヤを製造した。
0.18%、Si:0.03%)を用い、つぎの条件で
重ねすみ肉溶接を行ない、 シールドガス CO2 20リットル/min 200A−24V−70cm/min ワイヤ径 1.2mm 付着スラグの剥離性の良否をしらべて、つぎのように評
価した。
で軽く払うことにより容易に剥離する。 C 60〜70%が自然に、または容易に剥離するが、
残ったものは容易に剥離しない。 D 大部分が容易に剥離しない。
を溶接母材とし、下記の条件でJIS Z3153の方
法に従うT型割れ試験を行なって、 溶接長さ 120mm 1パス目:200A−24V−60cm/min 2パス目:200A−24V−90cm/min つぎのように評価した。 A 割れはない。 C 小さな割れ数個、割れ率にして0.25〜1%未
満。 D 小さな割れが割れ率1〜3%で存在するか、または
大きな割れが1個以上存在する。 E 割れ率3%以上。
びSAPH45を単独でまたは組み合わせて使用し、実
施例1のワイヤNo.3,4および6ならびにNo.11を
使用して、同様な重ねすみ肉溶接を下記条件で行なっ
た。
試験を行なって、スラグの剥離性をつぎのように評価し
た。 その結果を、母材の組み合わせとともに表2に示
す。
ても、スラグ剥離性が高く得られることを示している。
ルドアーク溶接をすれば、溶接により生成するスラグが
剥離しやすく、溶接後に塗装を行なったときに塗装ムラ
が生じたり、塗装後のスラグ剥離に起因する塗膜が脱落
するなどの問題が防げる。
nのものを使用した場合に顕著であるが、常用の鋼であ
って、とりたててそのような配慮をしない合金組成のも
のを溶接した場合にも、大差なく得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 C:0.10%以下、Si:1.20〜
1.80%、Mn:0.15〜0.85%、Bi:0.
03〜0.20%およびB:0.001〜0.010%
を含有し、P:0.03%以下、S:0.03%以下、
かつAl:0.02%以下、Ti:0.02%以下であ
って、残部が実質上Feおよび不可避の不純物からなる
合金組成を有するガスシールドアーク溶接用ワイヤ。 - 【請求項2】 C:0.10%以下、Si:1.20〜
1.80%、Mn:0.15〜0.85%、Bi:0.
03〜0.20%およびB:0.001〜0.010%
を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下で
あって、残部が実質上Feおよび不可避の不純物からな
る合金組成を有するガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33875292A JP3227845B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | ガスシールドアーク溶接用ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33875292A JP3227845B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | ガスシールドアーク溶接用ワイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06182585A JPH06182585A (ja) | 1994-07-05 |
JP3227845B2 true JP3227845B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=18321128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33875292A Expired - Fee Related JP3227845B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | ガスシールドアーク溶接用ワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3227845B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6608284B1 (en) | 2000-05-17 | 2003-08-19 | Illinois Tool Works Inc. | Weld wire with enhanced slag removal |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP33875292A patent/JP3227845B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06182585A (ja) | 1994-07-05 |
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