JP3226400B2 - 診断装置 - Google Patents

診断装置

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JP3226400B2
JP3226400B2 JP30529093A JP30529093A JP3226400B2 JP 3226400 B2 JP3226400 B2 JP 3226400B2 JP 30529093 A JP30529093 A JP 30529093A JP 30529093 A JP30529093 A JP 30529093A JP 3226400 B2 JP3226400 B2 JP 3226400B2
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  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は診断装置に関し、特に医
療診断や原子炉のような複雑なシステムの故障診断など
のように、専門家の高度な経験的な知識を必要とする診
断問題を解決することができる診断装置に関する。一般
に、専門家の経験的知識を計算機化する技術として知識
工学がある。通常はインタビュー等を通じて専門家の知
識を抽出して特定の表現形式で表現して計算機化を行う
が、専門家からの知識抽出は必ずしも容易な作業ではな
い。
【0002】
【従来の技術】一般に、診断問題に必要な知識は2種類
あると考えられる。即ち、診断に必要な第1の知識は与
えられた症状、所見の集合に対してその原因の仮説を立
てるために必要な知識であり、診断に必要な第2の知識
は症状の探索の戦略に使用するための知識である。
【0003】先ず、第1の知識について以下に説明す
る。ここで、医療診断を例にとって説明する。症状とし
て、「微熱がある(=症状f1)」や「BCG検査の結
果が陽性(=症状f2)」等が考えられる。このように
各症状をf1,f2とする。原因としては「風邪(=原
因d1)」や「結核(=原因d2)」等が考えられる。
このように、各原因をd1,d2とする。
【0004】この場合、原因を追求する際の仮説(以
下、原因仮説)として典型的な例は、個々の原因にその
可能性を表す数値を付与したもので、例えば、 {d1:60%,d2:1%,d3:10%,...} のように付与される。医者は患者に対してまず問診を行
い、患者が訴える症状の集合F、例えば、 F0={f1,f4,f6,f7,...} に対して、原因仮説、例えば、 H0={d1:60%,d2:1%,d3:10
%,...} を与える。
【0005】このように、与えられた症状の集合をFと
し、原因仮説をHとする時、これらは、H=D(F)な
る関数Dと見なすことができる。この場合、この関数D
を何らかの形で計算機上に再現できれば、診断問題に必
要な第1の種類の知識の計算機化は成功したことにな
る。ところで、日常的な症状(例えば、「微熱があ
る」)や極めて特徴的な症状(例えば、「BCG検査の
結果が陽性」)、あるいは複数の症状の特徴的な集合に
対する原因仮説Hを専門家から聞き出すことは比較的容
易である。
【0006】後述する本発明では、専門家から聞き出し
たこれらの典型的な原因仮説を手掛かりとして、関数D
を計算機上で再現可能であることを前提としている。具
体的な実現方法としては、例えば、「症状に対する条件
(if)」と「原因仮説に対する推論結果(the
n)」の組みのようなルールを使ったエキスパート・シ
ステムによるものや、過去の症状の例を多数保持し、そ
の中から現在与えられている症状の集合と類似している
ものの出現頻度を調べる方法などが考えられる。
【0007】診断に必要な第2の知識は、症状の探索の
方法に使用するものである。与えられている症状の集合
Fに対する原因仮説H=D(F)に対して、症状の集合
Fにまだ含まれない症状の内、原因仮説を最も良く改善
できると考えられる症状を調べるという手順を進めて行
けば、全体として最も早く正しい原因仮説に到達するこ
とが期待できる。熟練した専門家は専門家はこうした方
法を非常に上手く使用するが、これを再現できる知識を
抽出するのは困難であると考えられていた。
【0008】そこで通常はごく典型的な場合の探索順序
を、観察やインタビュー等によって見つけ出し、その順
序に従って症状を探索する方法が取られていた。この方
法によって計算機化されたシステムでは、ユーザが固定
的な順序でしか症状を入力することができず、早急に訴
えたい症状の入力を待たされ、また、一度入力した症状
の取り消しや修正が困難であり、最初から入力し直さね
ばならないことが多かった。
【0009】しかし、どのような原因仮説の変化が良い
変化なのかを定義できれば、症状の探索方法は容易に求
めることができる。例えば、患者が、 F0={f1,f4,f6,f7,...} なる症状を訴えていたとする。この時、原因仮説は、 D(F0)=H0={d1:60%,d2:1%,d
3:39%} とする。これに対して症状f2とf3のどちらを調べれ
ば良いのかを考える。簡単のためにf2,f3を調査す
るのに要するコストはほぼ等しく、かつ無視できないほ
ど大きいものとする。医者はより有効そうな検査がどち
らなのかを決定しなければならない。仮に、f2の症状
が確認されると原因仮説が、 D(F0∪{f2})={d1:0%,d2:99%,
d3:1%} と変化し、一方、f3の症状が確認されると原因仮説
が、 D(F0∪{f3})={d1:65%,d2:1%,
d3:34%} となるとする。
【0010】ここで、どちらの症状の方が診断により貢
献するかが関数E(f:F)で定義されているとする。
従って、関数Eは評価関数である。関数Eは現在既に与
えられている症状の集合Fに対して、症状の集合Fに含
まれていない症状fを評価する。評価に係わる項目とし
ては、現在の原因仮説D(F),fが発見されることに
よって、変化する原因仮説D(F∪{f}),fを調査
するためのコストと、調査してfが発見される可能性
(確率)等がある。例えば、各原因の可能性の変化の絶
対量の総量のみを関数Eとする(即ち、原因仮説をでき
るだけ変化させる症状が良いとする)と上記の例では、 E(f2:F0)=60+98+38=196 E(f3:F0)=5+5=10 となる。また、現在の原因仮説の中で最も疑わしい原因
に対する可能性の増加分(減少は評価しない)のみを関
数Eとする(即ち、現在の仮説を出来るだけ補強する症
状が良いとする)と上記の例では、 E(f2:F0)=0 E(f3:F0)=5 となる。
【0011】この関数Eを何らかの形で計算機上に再現
できれば、診断問題に必要な第2の種類の知識の計算機
化は成功したことになる。後述する本発明では、例えば
上記のように関数Eを計算機上に再現可能ならしめる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】症状の探索を行う際
に、残っている症状全てに対して関数E(f:F)を計
算すれば最適な探索が行えるが、その計算量は特に診断
の初期段階で残っている症状が多いほど大きい。この計
算は症状毎に独立に計算可能であるから、これを並列に
実行することは容易に思いつける。しかし、実際には並
列化のために次のような課題がある。
【0013】第1の問題はデータ量である。各症状評価
プロセスにブロードキャスト(放送)しなければならな
いデータの量が、全体の実行速度に大きく影響するか
ら、現在入力済の症状の集合F全体をブロードキャスト
することは避けなければならない。第2の問題は負荷分
散である。症状の数だけ充分な数の症状評価プロセッサ
が存在しない場合には、1つの症状評価プロセッサにい
くつかの症状評価プロセスを担当させねばならないが、
各症状評価プロセッサの負荷のバランスをどのように取
るかが課題となる。
【0014】第3の問題は評価結果の処理である。全て
の評価結果が揃ってから、例えばソート処理などを行う
と、最も遅いプロセスに実行速度が支配されてしまう。
本発明の目的は、与えられた症状の集合Fから原因仮説
H=D(F)を導くような診断問題の解決に際して、現
在与えられている症状の集合Fに対して、症状の集合F
に含まれない症状の中で最も診断に貢献する症状の特定
を並列に実行する診断装置において、上記の3つの問題
を解決することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の請求項
1では、全ての症状fに対して担当する症状評価プロセ
スを予め固定しておき、症状が入力される度に逐次的に
それを全ての症状評価プロセスにブロードキャストし、
入力した症状を担当していたプロセスは、既に計算済の
原因仮説を直ちに原因仮説表示手段に転送し、それ以外
の症状評価プロセスは各々が担当している症状が次に入
力されたと仮定した場合の原因仮説とその評価を計算し
て評価結果を症状評価表示手段に転送する。
【0016】本発明の請求項2では、UI制御プロセス
は、症状評価表示手段11により各症状評価プロセスか
ら送られてくる評価結果を取りまとめて提示し、ユーザ
による入力症状選択を支援し、原因仮説表示手段12に
より特定の症状評価プロセスから送られてくる原因仮説
をユーザに提示し、症状入力手段13によりユーザが選
択した症状を全ての症状評価プロセスにブロードキャス
トする。
【0017】本発明の請求項3では、各症状評価プロセ
スは、仮説生成手段21により症状の集合Fと担当する
症状fに対する原因仮説D(F)及びD(F∪{f})
を求め、症状評価手段22によりこれらの原因仮説を使
って症状の集合Fに対する症状fの評価E(f:F)を
求める。本発明の請求項4では、特定の症状fを担当す
る症状評価プロセスの原因仮説計算を、症状fが入力さ
れた場合に予め特化しておく。
【0018】本発明の請求項5では、診断装置を限られ
た数の並列プロセッサ上に実現する際に、各プロセッサ
が担当するプロセスの数が均等にバランスされるよう
に、診断実行中に適宜、評価プロセスをプロセッサ間に
配置し直す。本発明の請求項6では、症状評価結果表示
に表示項目の挿入が容易にできる表示装置を使用した場
合に、全部の症状の評価終了を待つことなく、各評価結
果の到着の度に逐次結果表示を行うが、評価結果の値に
応じた位置に対応する表示項目を挿入することによっ
て、表示順序を適性に保つ。
【0019】本発明の請求項7では、症状評価結果の値
を2つ以上の重要度に区分するための範囲を予め設定
し、各重要度区分毎に表示装置上の表示位置を決めてお
き、或いは特定の区分については表示しないことを決め
ておき、全部の症状の評価終了を待つことなく、各評価
結果の到着の度に逐次区分を決定し、その重要度区分に
従って決められた表示装置に表示する、或いは表示しな
いことを決めておいた重要度区分に対応する場合には表
示しない。
【0020】本発明の請求項8では、予め設定してある
症状評価結果の値を重要度で区分するための範囲を経験
に伴って調整する。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例の構成図である。図
示のように、本発明の診断装置は1つのUI制御プロセ
ス1と、診断装置に入力可能な数であり、かつ症状別の
複数の症状評価プロセス2とで構成される。UI制御プ
ロセス1は、症状評価表示手段11と原因仮説表示手段
12と症状入力手段13とを有する。また各々の症状評
価プロセス2-1 〜2-n は仮説生成手段21と症状評価手
段22とを有する。
【0022】各症状評価プロセス2は既に入力済でUI
制御プロセス1の症状入力手段13から送られれきた症
状の集合Fを保持している。また、仮説生成手段21は
症状の集合Fと担当する症状fに対する原因仮説D
(F)及びD(F∪{f})を求める。症状評価手段2
2はこれらの原因仮説を使って症状の集合Fに対する症
状fの評価E(f:F)を求める。
【0023】一方、UI制御プロセス1はユーザとのイ
ンターフェースを担うとともに、症状評価プロセス群2-
1 〜2-n を制御する。症状入力手段13はユーザが選択
した症状を全ての症状評価プロセス2に転送(ブロード
キャスト)する。原因仮説表示手段12は特定の症状評
価プロセス2から送られてくる原因仮説をユーザに提示
する。また、症状評価表示手段11は各症状評価プロセ
ス2から送られてくる評価結果を取りまとめて提示しユ
ーザによる入力症状選択を支援する。
【0024】以下に具体例としての実現方法を説明す
る。関数Dは症状評価プロセス2の仮説生成手段21に
て実現され、過去の多数の症状例からその症状と原因を
抽出したものをテーブルとして保持し、与えられた症状
の集合Fに対して同じ症状を持つ過去の症状例を検索し
て、原因の出現頻度をそのまま原因仮説とする。例え
ば、 F={f1,f2,f3} が与えられるとテーブルを検索し、この3つの症状が現
れた過去の症状例を拾い上げる。例えば、そうした症状
例が100件あり、その内10件の原因がd1、50件
の原因がd2、40件の原因がd3だったならば、症状
の集合Fに対する原因仮説は、 D(F)={d1:100%,d2:50%,d3:4
0%} となる。
【0025】関数Eは症状評価手段22にて実現され、
仮説生成手段21を起動して関数D(F)及びD(F∪
{f})を得て、これらと症状fのコスト及び出現可能
性を考慮して症状fを評価する。ここではコストは一様
で相対的に無視できるものとし、現在最も疑わしい原因
の可能性をより多く左右する症状ほど良いものとする。
即ち、各原因の可能性の変化の絶対値に現在の仮説にお
ける可能性を掛けたものの総和とする。例えば、現在与
えられている症状の集合Fに対して、 D(F)={d1:60%,d2:1%,d3:39
%} とし、もしf2の症状が確認されると原因仮説が、 D(F∪{f2})={d1:0%,d2:99%,d
3:1%} と変化し、一方、f3の症状が確認されると原因仮説
が、 D(F∪{f3})={d1:65%,d2:1%,d
3:34%} に変化するものとすると、 E(f2:f)=(60-0)x0.6 + (99-1)x 0.01 + (39-1)
x0.39 = 51.8 E(f3:f)=(65-60)x0.6 + (1-1)x 0.01 + (39-3
4)x0.39 = 4.95 と評価されて、f2の方が貢献度が高いものと判断され
る。
【0026】図2は図1の症状評価プロセス2における
動作フローチャートである。特定の症状fを担当する症
状評価プロセスの動作手順である.各症状評価プロセス
2は特定の時点でそれまでに入力された全ての症状から
なる集合をFとして保持している。さらに、症状の集合
Fに症状fが加わった場合の原因仮説D(F∪{f})
も保持しているので、新規に入力された症状が症状fで
あった場合には(S6)、このプロセスは既に求めてあ
る原因仮説D(F∪{f})をUI制御プロセス1に送
って終了する(S8)。
【0027】従って、新規に入力された症状がfとは異
なる時にはこれを症状の集合Fに追加(S7)して、D
(F),D(F∪{f}),E(f:F)を順に求め
(S2,S3)、評価結果E(f:F)をUI制御プロ
セス1に送って次の症状を待つ(S4,S5)。本発明
の請求項4では、各症状評価プロセス2が持っている診
断知識が担当する症状fiに依存して異なっている。即
ち、Di(F)=D(F∪{fi})となるようなDi
や、Ei(F)=E(fi:F)となるようなEiを予
め求めておくことにより、反応速度を速くする。Diや
Eiの求め方は、関数D,Eの実現方法に依存して異な
るが、一般に引数の一部を固定することで、関数は簡素
化及び高速化することが可能であり、その場合、本発明
は常に有効である。例えば、上記のように、関数Dとし
て過去の症状テーブルを検索して各原因の出現頻度を原
因仮説とするような実現を考えれば、Diとしてfiが
含まれている症状例だけに縮約したテーブルを使用する
ことが出来るので検索速度を高速化することが容易にで
きる。
【0028】図3は本発明の他の実施例構成図である。
図示のようにUI制御プロセス1に再配置手段14が追
加されている。図1では各症状評価プロセス2が物理的
にどのプロセッサで処理されているかを意識する必要が
無かったので再配置手段14を省略したが、図3ではk
個のプロセッサに同数づつ分配されていることを想定し
ている。即ち、各プロセッサは複数の症状評価プロセス
を同数づつ有する。
【0029】図4及び図5は図3の症状評価プロセスの
動作フローチャートである。図2ではどのプロセスがど
の症状を担当するかは予め定まっていたが、図4及び図
5では最初にUI制御プロセス1から担当症状の指定を
受けることで決定する。担当していた症状が入力される
と、図2では仮説を送出後に終了していたが、図4では
そのまま待機し(S11)、症状の集合Fの更新のみを
行う。そして再び担当症状の指定を受けると、通常の処
理を再開する(S12〜S21)。
【0030】1つのプロセッサ内で相当数のプロセスが
担当症状の処理を終了して待機状態に陥った場合には、
他のプロセッサで通常処理を継続しているプロセスが多
く残っているものを選択して、そのプロセスの幾つかに
担当症状解除の指示が送られ、その症状は空いているプ
ロセッサ上のプロセスに新たに担当される。担当症状解
除指示(S18)を受け取ったプロセスは新たに担当症
状を指定されるまで待機し(S31)、症状の集合Fの
更新のみ行う。
【0031】図6は本発明による症状評価表示の一例で
ある。(A)は症状イ,ロ,ハ,ニの評価が既に終了し
た時点の表示例である。それぞれの評価値の順に表示さ
れているので、ユーザは上位の症状に注目することがで
きる。ここで、症状ホの評価が終了し、評価値が75で
あった場合、スクロールダウンにより症状ニとロの間を
空けて症状ホを表示する。これによって(B)のように
評価値の順を保持することができる。
【0032】図7は本発明による症状評価表示の他の例
である。請求項6ではスクロールダウンが容易に可能な
ディスプレイを想定しているが、そうでないディスプレ
イでは、ウインドウを予めいくつかの領域に分け、評価
値に基づいて決まる重要度区分に対して表示領域を固定
しておく。(A)及び(B)では評価値80以上を重要
度1(最重要)、50以上80未満を重要度2、50未
満を重要度3という3つの区分を想定し、ウインドウの
上半分を重要度1の症状の表示領域、下半分を重要度2
の症状の表示領域とし、重要度3の症状に対しては表示
領域を設定しない。同一の重要度区分内では症状は到着
順に表示されるので、スクロールダウンを必要としな
い。
【0033】図7の(A)は症状イ,ロ,ハ,ニの評価
が既に終了した時点の表示例であって、症状イ,ニが重
要度1の表示領域に到着順に表示され、症状ロが重要度
2の表示領域に表示されている。ここで、症状ホの評価
が終了し評価が75であった場合、これは重要度2に区
分されるから、(B)のように、症状ロの下に症状ホを
表示する。
【0034】本発明の請求項8では、請求項7における
重要度区分の分類基準を経験に従って調整するもので、
重要度区分のしきい値を過去の表示経験に基づいて最適
になるように改善する。即ち、請求項7の実施例におい
て診断実行中に表示した評価値を全て履歴として記録
し、一定期間毎、(例えば、毎週若しくは毎月)に、こ
の履歴を評価値の順に分類する。そこで、例えば、重要
度が3区分とする場合には、分類した評価値の上位から
それぞれ1/3,2/3に相当する値を求めて、1/3
の値を重要度区分1と重要度区分2のしきい値、2/3
の値を重要度区分2と重要度区分3のしきい値とする。
なお、図1の原因仮説表示手段12の内部には、図示し
ないが、上記の評価値の履歴を保存する手段と、しきい
値を調整する手段が設けられている。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の効果をま
とめると以下のようになる。まず、与えられている症状
の集合Fに含まれない全ての症状fに対してE(f:
F)を計算する症状評価プロセスに対して毎回F全体を
ブロードキャストする必要がなく、入力された症状を逐
次ブロードキャストするだけなので、処理の並列度が向
上するのみならず、表示すべき現在の原因仮説はいづれ
かのプロセスが事前に計算済であるから、直ちに表示す
ることができる。また、原因仮説計算及び症状の評価を
より高速に計算できる。さらに、原因仮説計算及び症状
の評価をより高速に計算できる。さらに、全部の症状の
評価終了を待つことなく、各評価結果の到着の度に、逐
次結果表示を行い、利用者がより早く次に探索すべき症
状を知ることができる。さらに、重要度の区分がより正
確に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】図1の症状評価プロセスの動作フローチャート
である。
【図3】本発明の他の実施例構成図である。
【図4】図3の症状評価プロセスの動作フローチャート
(その1)である。
【図5】図3の症状評価プロセスの動作フローチャート
(その2)である。
【図6】本発明による症状評価表示の一例である。
【図7】本発明による症状評価表示の他の例である。
【符号の説明】
1…UI制御プロセス 11…症状評価表示手段 12…原因仮説表示手段 13…症状入力手段 2…症状評価プロセス 21…仮説生成手段 22…症状評価手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−47879(JP,A) 特開 平1−163873(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/00 G06F 9/44 550 G06F 17/60 126 A61B 10/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーザと診断装置との間のユーザインタ
    ーフェースを制御する1つのUI制御プロセス(1)
    と、該UI制御プロセスに並列接続された複数の症状評
    価プロセス(2-1 〜2-n)とを備え、 予め各症状を担当するプロセスを前記各症状評価プロセ
    ス毎に固定しておき、前記UI制御プロセスは、診断実
    行時に入力された症状を逐次に各症状評価プロセスにブ
    ロードキャストし、 前記症状評価プロセスは、未入力の症状に対する原因仮
    説の改善度を並列に評価することによって、最適な症状
    探索を行うようにした診断装置。
  2. 【請求項2】 前記UI制御プロセスは、前記各症状評
    価プロセスから送られてくる評価結果を取りまとめて提
    示し、ユーザによる入力症状選択を支援する症状評価表
    示手段(11)と、特定の症状評価プロセスから送られ
    てくる原因仮説をユーザに提示する原因仮説表示手段
    (12)と、ユーザが選択した症状を全ての症状評価プ
    ロセスにブロードキャストする症状入力手段(13)と
    を備える請求項1に記載の診断装置。
  3. 【請求項3】 前記各症状評価プロセスは、症状の集合
    (F)と担当する症状(f)に対する原因仮説D(F)
    及びD(F∪{f})を求める仮説生成手段(21)
    と、これらの原因仮説を使って症状の集合(F)に対す
    る症状(f)の評価E(f:F)を求める症状評価手段
    (22)とを備える請求項1に記載の診断装置。
  4. 【請求項4】 前記各症状評価プロセスの前記仮説生成
    手段(21)を、担当する症状に特化させておくように
    した請求項3に記載の診断装置。
  5. 【請求項5】 担当する症状評価プロセスの数が均等に
    バランスされるように、診断実行中に適宜、前記各症状
    評価プロセスを適宜プロセッサ間に配置し直すようにし
    た請求項1に記載の診断装置。
  6. 【請求項6】 前記UI制御プロセスの前記症状評価表
    示手段(11)は、前記各症状評価プロセスからの評価
    結果の到着の度に、評価結果の値に従って、既到着分の
    表示中の適正な位置に新規到着分を挿入表示し、各症状
    の評価結果をその値に従った適正な順序で表示するよう
    にした請求項2に記載の診断装置。
  7. 【請求項7】 前記UI制御プロセスの前記症状評価表
    示手段(11)は、前記各症状評価プロセスからの評価
    結果の到着の度に、評価結果の値に従って2つ以上の重
    要度区分に分類し、対応する区分に対して予め用意され
    ていた表示位置に表示するか若しくは特定の区分につい
    ては表示しないようにした請求項2に記載の診断装置。
  8. 【請求項8】 前記重要度区分の分類基準を経験に従っ
    て調整するようにした請求項7に記載の診断装置。
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