JP3226185B2 - 組織保護トコフェロ−ル類似体 - Google Patents

組織保護トコフェロ−ル類似体

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JP3226185B2 JP35784992A JP35784992A JP3226185B2 JP 3226185 B2 JP3226185 B2 JP 3226185B2 JP 35784992 A JP35784992 A JP 35784992A JP 35784992 A JP35784992 A JP 35784992A JP 3226185 B2 JP3226185 B2 JP 3226185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はある種の2H-1-ベンゾピ
ラン類のアルキル化スルホニウムアルキレン誘導体、そ
の中間体、及びそれらを製造するのに有用な方法、それ
らの遊離基スカベンジャ−性質と心臓保護性質、及び治
療剤としての最終用途に関するものである。
【0002】
【課題を解決する手段】より詳しくは、本発明は式
【化4】 のアルキル化スルホニウムアルキレン誘導体類、その
(R)及び(S)鏡像体類及びラセミ混合物、及び製薬上受
け入れられるその塩に関する。式中QはS(+)12
(-)であり、Xはハライド又はOS(O)23であり、
ここでR3はH、C1-6アルキル、CF 3、アリ−ル又は
アラルキルであり、R1はC1-6アルキル、フェニル、ベ
ンジル又はフェネチルであり、R2はC1-6アルキルであ
るか、R1とR2は、結合している硫黄原子と一緒に5、
6又は7員環を形成する、C4ないしC6アルキレンであ
り、R5はH又はC1-6アルキルであり、R6はH又は−
C(O)Rであり、ここでRはH又はC1-9アルキルであ
り、R7はH又はC1-6アルキルであり、R8はH又はC
1-6アルキルであり、nは整数1〜6である。
【0003】本明細書で使用する式Iの(CH2)n{nは
1〜6の整数を表わす}部分は、C1-6の直鎖又は分枝鎖
アルキレンを表わし、メチレン、エチレン、プロピレ
ン、t-ブチレン、n-ブチレン、n-ヘキシレン及びイソプ
ロピレン等の好ましい種を含んでいる。「C1-6アルキ
ル」という用語は6個までの炭素原子を有する直鎖又は
分枝鎖の基を含んでおり、メチル、エチル、プロピル、
n-ブチル、t-ブチル、ペンチル及びヘキシルが代表的な
ものである。「−C(O)R」という用語には、RがH及
びC1-9アルキルであるアシル部分が含まれ、ホルミル
及び10個迄の炭素原子を含有する直鎖及び分枝鎖アルキ
ルカルボニル部分を包含し、メチルカルボニル、エチル
カルボニル、プロピルカルボニル、t-ブチルカルボニ
ル、及びn-ヘキシルカルボニルが好ましい代表として含
まれる。アリ−ルは使用する場合、好ましくはフェニル
又はC1-6アルキル基で置換されたフェニル(例えばト
ルエン)であり、アラルキルはベンジル又はフェネチル
であって、各フェニル部分は、任意付加的にC1-6低級
アルキルを有することもあり得る。
【0004】それらが結合している硫黄原子とともにR
1とR2が5〜7員複素環を形成する場合にはそのような
部分は
【化5】 すなわちチオフェニウム部分
【化6】 すなわちチオピリリウム部分、
【化7】 すなわちチオピニウム部分によって表わすことができ、
そのような化合物は例えば(もしX-がBrであるなら
ば)テトラヒドロ-1-[2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-
2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-2-イル)エチ
ル]チオフェニウムブロマイド、テトラヒドロ-1-[2-(3,
4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-
ベンゾピラン-2-イル)エチル]チオピリリウムブロマイ
ド、及びテトラヒドロ-1-[2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキ
シ-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-2-イル)
エチル]チオピニウムブロマイドと命名される。
【0005】「Q」部分はアルキレン部分に結合してい
る第4級スルホニウム基を含む。R 1とR2基が同じもの
であるのが好ましいが、本発明ではR1とR2基が異なる
誘導体を含む。好ましくはこれらの基はメチル、エチ
ル、フェニル又はベンジルである。
【0006】「製薬上受け入れられる塩」という用語
は、有機又は無機酸が製薬上の塩基化合物と相互作用す
ることによって無毒の製薬上受け入れられる物質を形成
することが出来る塩を包含する。適当な塩を形成する代
表的な無機酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸及び
酸金属塩、例えばオルト燐酸一水素ナトリウム及び硫酸
水素カリウムが含まれる。適当な塩を形成する有機酸の
例には、モノ、ジ、及びトリカルボン酸が含まれる。こ
のような酸の代表例は、例えば酢酸、グリコ−ル酸、乳
酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フ
マ−ル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン
酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒ
ドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル
酸、2-フェノキシ安息香酸及びスルホン酸、例えばメタ
ンスルホン酸、4−メチル−ベンゼンスルホン酸及び2-
ヒドロキシエタンスルホン酸が含まれる。モノ又はジ酸
塩の何れかが形成出来、そのような塩は水和又は実質的
な無水形のいずれかで存在できる。一般にこれらの化合
物の塩は水及び種々の親水性有機溶媒に可溶である結晶
性物質である。
【0007】一般に式Iの化合物はこの技術で知られて
いるものと類似の標準的化学的方法及び技術によって製
造され得る。実施するにあたって、式Iの化合物の製造
は多くが既知化合物である出発物質として3,4-ジヒドロ
-2H-1-ベンゾピラン-2-オ−ルを用いるのが都合が良
い。任意の特定の出発物質が知られていない場合にはそ
のような化合物はこの技術で知られたものと類似の標準
方法を用い、並びにそのような方法を所望出発物質を製
造するのに予測出来る方法を適用することによって容易
に製造できる。
【0008】3,4-ジヒドロ-2,5,7,8-テトラアルキル-2H
-1-ベンゾピラン-2-オ−ルの製造及びそれらの式I最終
生成物への転換は次の反応経路に示される。
【0009】中間体の製造
【化8】 式中R6'は−C(O)Rであり、R、R5、R7及びR8
前に定義の通りである。最終化合物の製造
【化9】 式中n、R1、R2、R5、R7、R8及びXは前に定義の
通りである。
【0010】中間体の製造はヒドロキノン(2)の3-ブテ
ン-2-オンとの、酸、好ましくは硫酸の存在下に於ける
縮合から開始され、この縮合はメタノ−ル及びトリメチ
ルオルトホルメ−ト中で実施される。そのようにして造
ったジヒドロベンゾピラン(3)を次に順次、標準手順に
従って、アシル化及び加水分解反応にかけ、式(4)のヘ
ミケタ−ルを生成する。式(4)の化合物の2-位置に於け
るヒドロキシアルキル部分の導入は、ウィッティッヒ-
ホ−ナ−型の反応、好ましくは式(4)の化合物のトリメ
チルホスホノエステル(例えばトリメチルホスホノアセ
テ−ト)との反応によって行うことが出来、式(5)のエ
ステルを生成し、これは加水分解され、次に還元(好ま
しくは水素化リチウムアルミニウム)され、式(6)のア
ルコ−ルを生じる。これらのアルコ−ルは又ヒドロキノ
ン(2)の適当な式(10)及び(11)のビニルジオ−ルとの酸
触媒された縮合によって直接形成することも出来る。
【化10】 nは上に定義した通りである。
【0011】式(6)のアルコ−ルは標準の条件例えば
トリフェニルホスフィンの臭素とのジクロロメタン中で
の反応によって得られるブロモトリフェニルホスホニウ
ムブロマイド(φ3PBr+Br-)との反応を使用して式
(7)のブロマイドに転換される。式(7)のブロマイ
ドはこの分野でよく知られた標準手順を使用して式Iの
所望の第3級スルホニウム誘導体に転換できる。例えば
式(7)のブロマイドを加圧化で約90℃〜150℃の温度
で溶媒を用いて又は溶媒を用いずに、式(7)のブロマ
イドを等モル量又は過剰量の適当なジスルフィド(R1
SR2)と反応させることを使用することができる。別
の方法としてジスルフィド(8)を製造しそして続いて
適当なアルキルハライド又はアルキルスルホネ−ト(即
ち、Xがハライド又はアルキルスルホネ−ト−OS(O)
23であるR2X)でS−アルキル化することができ
る。この分野でよく知られた標準の手順を式(8)のジ
スルフィドの製造に使用できる。例えばブロマイド
(7)は不活性溶媒、好ましくはジメチルホルムアミド
中で25〜100℃で2〜48時間メルカプタンHSR1のナト
リウム又はカリウム塩と反応させられ、適当なワ−クア
ップの後にジスルフィド(8)を得る。式(8)のS−
アルキル化はこの分野で知られたいくつかの手順で達成
できる。例えば式(8)のジスルフィドとp−トルエン
スルホン酸のアルキルエステルの溶液を還流するとX-
=4−CH364S(O2)O-である式Iの対応する
スルホニウム化合物を生じるであろう。アルキルハライ
ド(R2X)はこの反応で使用されるとき、等モル量の
銀テトラフルオロボレ−トも添加するのが有利であるこ
とが多く、ハロゲン化銀を除去した後にスルホニウム化
合物のテトラフルオロボレ−ト塩が得られる。銀テトラ
フルオロボレ−トの代りに過塩素酸が使用されるときは
6−OH基をアシル化で保護することが必要である(R
5=−C(O)R)。式Iの化合物のパ−クロレ−ト又
はテトラフルオロボレ−ト塩を製薬上受け入れられる塩
に転換することは可能であるが、厄介であり従って好ま
しくない。
【0012】式Iのエステル[即ち、R6が−C(O)
Rを表す]を製造することが望まれる場合には、6−O
H部分のアシル化はこの分野でよく知られた標準の手
順、例えばアルコ−ルを適当な酸無水物又は酸ハロゲン
化物で処理することを使用して式(8)の化合物をアシ
ル化することによって達成できる。別の方法としてアシ
ル化は最終段階として達成することもできる。
【0013】更に、2-位置にアシメ炭素原子が存在する
ので化合物はR−又はS−鏡像体の何れか、又はこれら
の混合物として存在しうる。個々の鏡像体形の製造は、
例えば、光学的に活性なアミンとのジアステレオマ−塩
を使用すること、又は別の方法として、アルコ−ル(7)
を光学活性な酸、例えば、L-2,4-MeClC6H3CHMeCOOH(Me
はメチルを表わす)とのエステルとして分割することな
ど、標準及び慣用の手段により式(5)の酸を分割するこ
とによって実施することが出来る。
【0014】
【実施例】次の実施例は本明細書に記載した技術及び方
法を説明する役目をする。
【0015】1) 参考例1 3,4-ジヒドロ-2-(2-ブロモエチル)-2,5,7,8-テトラメ
チル-2H-1-ベンゾピラン-6-オ−ル 200 mlのジクロロメタン中の11.0 g (0.042 モル)のト
リフェニルホスフィンに50 mlのジクロロメタン中の6.7
1g(0.042 モル)の溶液を滴下する。溶液を30分間室温
で攪拌し、次に10.0g (0.04モル)の3,4-ジヒドロ-6-
ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-
2-エタノ−ル(CAS 79907-48-5)を加える。生じる溶液
を4時間還流し、一夜冷却し、200ml中の水中の15gの炭
酸ナトリウムの溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥し、瀘過し、蒸発する。生じる油をメタノ−ルから
結晶化して9.22 gの3,4-ジヒドロ-2-(2-ブロモエチル)
-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-6-オ−ルを
得る。
【0016】ラセミ体の3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,
5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-2-エタノ−ル
を鏡像体 R-(CAS 94425-68-0)、又は S-(CAS 94425-67-
9)と置き換えて各個々の異性体につきこの調製例の手順
に従うことによって光学活性の鏡像体がえられる。
【0017】2) 参考例2 3,4-ジヒドロ-2-(2-メチルチオエチル)-2,5,7,8-テト
ラメチル-2H-1-ベンゾピラン-6-オ−ル 50mlの乾燥ジメチルホルムアミド中の6.26g(0.02mol)の
3,4-ジヒドロ-2-(2-ブロモエチル)-2,5,7,8-テトラメ
チル-2H-1-ベンゾピラン-6-オ−ルと2.80g(0.04mol)の
ナトリウムチオメトキシドの混合物を70℃で16時間攪拌
した。水と2N塩酸を加え、生成物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出物を水で洗浄し、そして重炭酸ナトリウム溶液
で洗浄し、無水ナトリウム上で乾燥し、瀘過して蒸発し
た。生じる生成物を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶化
し、2.90gの表題化合物、融点66.5〜67℃を得た。参考
例1で製造したようにR−及びS−鏡像体を用いて対応
する鏡像体が同様にこの実施例に記載した手順に従って
つくられた。
【0018】3) 実施例1 [2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチ
ル-2H-1-ベンゾピラン-2-イル)エチル]-ジメチルスルホ
ニウム 4-メチルベンゼンスルホネ−ト 30mlのアセトニトリル中の2.90gの3,4-ジヒドロ-2-(2-
メチルチオエチル)-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾ
ピラン-6-オ−ル及び2.12g(10%過剰)のメチル4-メチ
ルベンゼンスルホネ−トの溶液を48時間還流した。冷却
して酢酸エチルを加えると、生成物が結晶化しそして同
じ溶媒の対から再結晶化し、4.19g(87%収率)、融点156
〜158℃の生成物が得られ、元素分析、IR、UV及び1
H及び13C NMRスペクトルで同定された。
【0019】4) 実施例2 [2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,7,8-トリメチル-2H-
1-ベンゾピラン-2-イル)エチル]-ジメチルスルホニウム
4-メチルベンゼンスルホネ−ト 参考例1〜2及び実施例1に記載の手順に従うが、出発
物質として3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,7,8-トリメチ
ル-2H-1-ベンゾピラン-2-エタノ−ル(CAS 93600-70-5)
を使用して表題化合物が得られた。
【0020】5) 実施例3 [2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ−2,5,8-トリメチル-2H
-1-ベンゾピラン-2-イル)エチル]−ジメチルスルホニ
ウム 4-メチルベンゼンスルホネ−ト 参考例1〜2及び実施例1に記載の手順に従うが、出発
物質として3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,8-トリメチ
ル-2H-1-ベンゾピラン-2-エタノ−ル(CAS 93600-69-2)
を使用して表題化合物が得られた。
【0021】6) 実施例4 [2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7-トリメチル-2H-
1-ベンゾピラン-2-イル)エチル]-ジメチルスルホニウム
4-メチルベンゼンスルホネ−ト 参考例1〜2及び実施例1に記載の手順に従うが、出発
物質として3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7-トリメチ
ル-2H-1-ベンゾピラン-2-エタノ−ル(CAS 93600-68-1)
を使用して表題化合物が得られる。
【0022】7) 実施例5 [3-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチル
-2H-1-ベンゾピラン-2-イル)プロピル]-ジメチルスルホ
ニウム 4-メチルベンゼンスルホネ−ト 参考例1〜2及び実施例1に記載の手順に従うが、出発
物質として3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラ
メチル-2H-1-ベンゾピラン-2-プロパノ−ル(CAS 104568
-57-2)を使用して表題化合物が得られる。
【0023】8) 参考例3 3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチル-2H-
1-ベンゾピラン-2-酢酸の分割 700mlのイソプロパノ−ル中の表題化合物の132.16gの熱
い溶液に60.59gのS-(-)-α−メチルベンジルアミン及び
100mlの酢酸エチルを加えた。冷蔵庫中でゆっくりとし
た結晶化を一夜行なうことによって、結晶性の物質の理
論量の半分よりいくらか多い量が与えられた(瀘液を蒸
発乾固してチェックした)。この物質を同様の方法で3
回再結晶化し、そして生じる純粋なジアステレオマ−塩
を200mlの2N塩酸と400mlの酢酸エチル中で振盪すること
によって遊離酸に転換した。水層を分離し、酢酸エチル
で抽出した。一緒にした有機層を2N塩酸、水及び飽和塩
化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥し、瀘過し、蒸発乾固した。生じる固体を酢酸エチル
/ヘプタンから再結晶化し、40.85g(62%)の表題化合物
のS-(-)-鏡像体を得た。αD 25=-9.61゜(MeOH中の0.95
%)。HPLCで測定した鏡像体の純度はee=99.9%である。元
素分析は理論量の0.3%以内である。
【0024】上のジアステレオマ−塩の結晶化の一緒に
した瀘液を蒸発させ、記載されるように遊離酸に転換
し、92.02gの物質を得た。これを600mlのイソプロパノ
−ル中に溶解し、42.19gのR-(+)-α-メチルベンジルア
ミン、ならびに200mlの酢酸エチルを加えた。ゆっくり
と結晶化して2回再結晶化すると、遊離酸への転換後そ
して1回の最終再結晶化の後、41.50g(63%)の表題化合
物のR-(+)-鏡像体が得られた。αD 25=+9.35゜(MeOH中の
0.96%) ee=99.9% 分析C.H.。
【0025】分割されない残りの物質を瀘液から回収
し、ならびに鏡像体アミンを回収して後の分割に使用す
ることが可能である。
【0026】9) 実施例6 2S-(-)-及び2R-(+)-[2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-2,
5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-2-イル)-エチ
ル]-ジメチルスルホニウム 4-メチルベンゼンスルホネ
−ト 500mlのテトラヒドロフラン中の前の実施例中に記載し
た酸のS-(-)-鏡像体38.91gの攪拌溶液に30mlの10Mボラ
ンメチルスルフィド錯体を30分かけて加え、混合物を還
流温度で3時間攪拌した。冷却後120mlのメタノ−ルを滴
下し、生じる溶液を蒸発乾固した。残留物を酢酸エチル
中に取り出し、2N塩酸、水、飽和炭酸ナトリウム及び塩
化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥し、瀘過して蒸発させた。残留物を酢酸エチル/ヘプ
タンから再結晶化させ、30.69g(83%)の2-S-(-)-3,4-ジ
ヒドロ-6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベン
ゾピラン-2-エタノ−ルを得た。αD 25=-6.44゜(MeOH中
の0.90%)。この化合物の2R-(+)-鏡像体が同様な方法で
前の実施例に記載された酸のR-(+)-鏡像体から得られ
た。その旋光度は+6.00゜である(MeOH中の1.01%)。
【0027】これらの2つの鏡像体アルコ−ルをそれぞ
れ参考例1、2及び実施例1に記載した手順によって、
ブロマイド、メチルスルフィド及びジメチルスルホニウ
ムトシレ−トに転換して、2S-(-)-鏡像体として表題化
合物を得た。αD 25=-18.74゜(MeOH中の0.95%)、ee=99.9
%及び2R-(+)-鏡像体はαD 25=-18.24゜(MeOH中の1.19%)、
ee=99.9%。
【0028】
【発明の効果】本発明の化合物の範囲並びに上記化合物
の製造のための一般的及び特定の方法を既に記載したの
で、次の情報は本発明の化合物の有用性及びその為の方
法を記載するものである。
【0029】本発明の化合物はフリ−ラジカルスカベン
ジャ−である。フリ−ラジカル反応は50を超える人の病
気の病理学において関係あるものとされてきた。ラジカ
ル及び他の反応性の酸素種が人の体の中で常に形成さ
れ、意図的な合成(例えば活性化された食作用)及び化
学的な副反応の両方によって常に形成されている。これ
らは酵素的及び非酵素的な抗酸化防御システムによって
除去される。抗酸化剤防御が不適切であるときに生じる
酸化的なストレスが、脂質、蛋白質、炭水化物及びDN
Aに損傷を与え得る。小数の臨床的な症状は酸化的スト
レスによって生じるが、このストレスは病気によって生
じることがより多く、病気の病理学に有意義な寄与をす
ることができ得る。より詳細については、B. ハリウェ
ル(Halliwell) のドラッグス(Drugs), 1991, 42, 569-6
05を参照。
【0030】心臓筋肉の部分への血液の供給が封鎖され
るとき、心筋梗塞(心臓発作)が生じ、血液を奪われた
筋肉組織は死に、永久に心臓が損傷を受ける。もし、血
液供給が虚血後一時間以内に再び確立できれば、心臓筋
肉組織は生きたままであり、永久な損傷は減少できる。
これは外科的並びに薬理学的(血栓溶解)手順によって
達成出来、これらの方法は再灌流として知られている。
【0031】虚血に続いて再還流を行うことは、酸素に
由来するフリ−ラジカルの形成を生じ、そして増加した
脂質の過酸化を生じ、組織損傷を生じる。虚血を受けた
動物に遊離基スカベンジャ−を投与し、続いて再還流を
行うと酸素に由来するフリ−ラジカルの形成を生じ、増
加した脂質の過酸化を生じ、そして組織損傷を生じる。
遊離基スカベンジャ−を虚血/再還流を受けた動物に投
与すると、心臓、肺、腎臓、すい臓、脳及びその他の組
織におけるこれらの影響を減少する。
【0032】再灌流は現在広く行われ、成功しており、
心筋梗塞に依る致死が20〜30%だけ減少したとされてい
る。しかし、再灌流にも問題がある。酸素が奪われた
(虚血)組織はそれ自体が異常な状態であって、酸素に
富んだ血液に突然さらされたときに脆い。これは「酸素
パラドックス」と呼ばれており、細胞死の形で再灌流損
傷に導く。この損傷は、酸素に由来するフリ−ラジカル
によるものと推論される。この仮説の証拠は、動物実験
で得られている。ビ−.ア−ル.ルッケシ(Lucchesi)及び
その共同研究者等は、酵素のス−パ−オキシドディスミ
ュ−タ−ゼ並びに遊離基スカベンジャ−であるN-(メル
カプトプロピオニル)グリシンが犬の心筋の再灌流傷害
を減少することを示した(Cir. Res., 1984, 54, 277-2
85; J. Cardiovasc. Pharmacol., 1986, 8, 978-88; Fe
d. Proc., 1987, 46, 2413-21)。
【0033】ビタミンE、即ちα-トコフェロ−ルは式
【化11】 の良く知られた化合物であり、酸素に由来する遊離基並
びに過酸化水素と反応する天然の抗酸化剤である。これ
は脂質膜中に割込まされており、その生物的な機能は酸
化攻撃に対し、生物膜を保護することであることが示さ
れている。α-トコフェロ−ルの抗酸化剤3,4-ジヒドロ-
2,5,7,8-テトラメチル-2H-2-ベンゾピラン-6-オ−ル部
分は、どこにでも存在するレドックス系によって常に再
生さている。
【0034】本発明の化合物はまた関連するか又は類似
の3,4-ジヒドロキシ-2,5,7,8,-テトラアルキル-2H-1-ベ
ンゾピラン-2-イル部分を有しているが、生物膜へのい
たるところに於ける取込の役割を担っていると考えられ
ているα-トコフェロ−ル分子の2-位置の親油性の部分
は、親水性の部分と置き換えられており、より大きな生
物利用性を与えている。例えばある種の本発明の化合物
は、心臓組織に対する親和性を示す。従って本発明の化
合物は又、薬理学的な抗酸化剤及び遊離基スカベンジャ
−として有用であり、そしてス−パ−オキシルアニオン
ラジカルO2 -のスカベンジャ−として有用である。これ
らは酸素に由来する遊離基及び過酸化水素のために再灌
流損傷が組織に於いて細胞死を生じる場合に、治療上用
いることが出来る。この状況は、組織に対する全体的又
は部分的な血液の封鎖が除去された時に自発的に起きる
か(一時的な虚血)、又は薬理学的又は外科的な干渉
(血栓、血管形成術、バイパス、臓器移植等)によって
起きるかである。種々の病気で又はそれらを薬物で処理
することによって、一時的な虚血又は再灌流にさらされ
る組織は、心臓、肺、腎臓、すい臓及び脳の組織であ
る。特に冠状動脈の梗塞及び卒中の後の再灌流を誘発す
るための、薬理学的な血栓溶解の現時点で急速に増加し
ている実施は、本発明の化合物のような遊離基スカベン
ジャ−の予めの投与又は一緒の投与によって利益を受け
る。同様に外科的な干渉、例えばひどく閉塞したアテロ
−ム性動脈硬化症の血管に於いて血管口径の直径を増す
為に膨張する風せんが使用される経皮トランスルミナル
冠状血管形成術、冠状動脈バイパス手術、及び臓器移植
手術は、酸素に由来する遊離基の為の再灌流損傷が起こ
り、スカベンジャ−によって還元され得る状態を生じ
る。一時的な虚血は狭心症に導かれる原因となる要因の
一つであり、本発明の化合物は抗アンギナ剤としても有
用である。
【0035】炎症過程はまた、リュウマチ様関節炎の症
状の幾つか、及び他の炎症病、例えば潰瘍性大腸炎、及
び炎症性の皮膚病、例えば乾癬を起こす、食細胞からの
ス−パ−オキシルラジカルの放出に関与することが知ら
れている。本発明の化合物のこの抗炎症効果の特定の用
途のうち、炎症性の下部の腸の病気の処置がある。
【0036】肺の吸入傷害は典型的には熱及び化学的な
刺激によって生じ、そして化学的な傷害は喫煙の吸引に
よる傷害の致死的な主要原因である。喫煙による吸引
は、肺の毛細血管系の増加及び肺水腫の増加のため、肺
の傷害に導かれる。この工程は肺組織における増加した
脂質のパ−オキシデ−ションにより達成される。脂質の
パ−オキシデ−ションの阻害剤は、Z. ミン(Min)ら (J.
Med.Cell.PLA, 1990, 5,(2) 176-180)によって、熱いの
こ屑の煙にさらされた動物におけるこれらの徴候を減少
することが示されている。これらは煙を吸引する肺の障
害、大人の呼吸器の病気の症侯群、気腫及び喘息の処置
における抗酸化剤の用途を示唆している。
【0037】反応性の酸素種も、アテロ−ム性動脈硬化
症のプラ−クにおける泡沫細胞の形成(D. スタインベル
グ(Steinberg)ら New Engl.J.Med., 1989, 320, 915-92
4により調べられている)における役割を果し、そして遊
離基のスカベンジャ−のプロボコルは抗脂質血症のうさ
ぎにおける著しい抗アテロ−ム性動脈硬化症効果を有し
ている(カリュ−(Carew)ら Proc.Nat.Acad.Sci.USA, 1
987, 84, 7725-7729)。神経変性病の網膜の損傷及び糖
尿病性の網膜症も遊離基スカベンジャ−での処置に対す
る標的としてリストされている(J.W. バイネス(Bayne
s), Diabetes,1991, 40, 405-412; S.P. ウォルフ(Wolf
f)ら, Free Rad.Biol.Med., 1991, 10,339-352を比
較)。
【0038】これらの化合物は又、酸素に由来するフリ
−ラジカルが原因因子のうちの1つとして同定されてい
るので、癌、及び老化と関連する神経変性病、卒中及び
頭部外傷の処置にも有用である。参照のために、B. ハ
リウェル(Halliwell)及び C.グッテリッジ(Gutteridg
e), Biochem. J., 1984, 219, 1-14; TINS 1985, 22-6
を参照。抗酸化剤は又、白内障の処置にも有用であるこ
とが示されている。FreeRad.Biol.Med.,12:251-261 (19
92)。
【0039】本発明の化合物のインビトロ(試験官内)
及びインビボ(生体内)の活性は、遊離基スカベンジャ
−性、心臓組織に対する親和性及び心臓保護性を実証す
る標準の検定方法の使用、並びにこれらの目的に有効で
あることが知られている試薬での比較によって決定でき
る。
【0040】本発明の化合物の遊離基スカベンジャ−性
を決定するのに有用な検定の例は、ラットの脳のホモジ
ェネ−トにおける脂質過酸化(パ−オキシデ−ション)
の試験官内の阻害によるものがある。
【0041】フリ−ラジカルスカベンジャ−の性質は
又、ス−パ−オキシドラジカルが0.1mMキサンチンの存
在下での4mUのキサンチンオキシダ−ゼによって発生さ
せられ、そして分光光度計検定において40μMのニトロ
ブル−テトラゾリウム(NBT)がジホルマ−ザン染料に還
元されることによって検出されるC. バウチャンプ(Beau
champ)及び I. フリドビック(Fridovick), (Analyt.Bio
chem. 1971, 44, 276-287)に記載される検定によっても
評価され得る。30Uのス−パ−オキシドディスミュ−タ
−ゼが90%だけこの還元を抑制するが、これはス−パ−
オキシドラジカルによるものである。ス−パ−オキシド
スカベンシャ−(試験化合物)の存在下ではス−パ−オ
キシドラジカルに対する競争が存在し、従ってNBTの色
形成における還元は試験化合物のス−パ−オキシドラジ
カルスカベンジャ−性を実証する。
【0042】リピドパ−オキシデ−ションの工程を抑制
することは、J. ストック(Stocks)ら (Clin.Sci.Mol.Me
d., 1974, 47, 215-222)の方法による生物流体の抗酸化
活性を測定するための組織ホモゲネ−トを使用して検定
でき、ここでは未処理の成長したスプラ−グドウレイラ
ットの大脳組織ホモゲネ−トが使用される。
【0043】希釈された大脳ホモゲネ−トの合計容量1m
lの試料、及び適当な希釈度におけるスカベンジャ−を
有するものが培養される。非培養試料はバックグラウン
ドとして用いられる。対照はスカベンジャ−なしで実験
され、そして緩衝液のみを含有する試料がブランクとし
て用いられる。37℃で30分間培養後、200μlの35%過塩
素酸を加え、試料を遠心分離し、そして800μlの上澄み
を200μlの1%チオバルビツ−ル酸と混合する。チオバル
ビツ−ル酸反応性物質のピンク色の縮合生成物を100℃
において沸騰する水浴中で15分間現像し、そして532nm
で吸光度を読む。
【0044】心臓組織を含む生体外の組織の抑制のため
には、化合物がこれらの組織中に侵入しそしてこれらの
組織中で遊離基スカベンジャ−として作用する能力を実
証するのに、マウス中の脂質パ−オキシデ−ションが使
用できる。この検定は試験化合物の皮下投与による、雄
のCD1マウスの予備処理を含む。1時間後組織を切り取り
ホモジナイズし、20mM燐酸カリウム緩衝液pH7.3 (0.14
M KCl)中で1+9 (w/v)とし、そして1mlの緩衝液中で37℃
で30-120分間、1/100濃度で培養する。培養の終りに200
μlの35%過塩素酸を加え、そして蛋白質を遠心分離で除
去する。800mlの上澄みに200μlの1% TBAを加え、試料
を100℃で15分間処理する。TBAアダクトを1mlのn-ブタ
ノ−ル中に2回抽出する。螢光をマロンジアルデヒドジ
メチルアセタ−ルからつくった標準に対し、515nmの励
起波長と553nmの放射波長で測定する。
【0045】刺激を受けた人白血球は、ス−パ−オキシ
ルラジカル及び他の酸素代謝物を放出し、これらは炎症
の際には殺微生物剤として作用する。同時にこれらはエ
ラスタ−ゼなどの蛋白質分解酵素を放出し、これらも殺
微生物性であるが宿主の結合組織を脅かす可能性があ
る。内因性のα1-プロテイナ−ゼ阻害剤(α1Pi)は通常
は蛋白質分解性の消化から宿主の組織を保護する。しか
し、α1Piは白血球に由来するオキシダントによって不
活性化される。オキシダントの形成を拮抗させること、
従ってα1Piの炎症前不活性化は開示されたラジカルス
カベンジャ−で達成される。α1Piのエラスタ−ゼ阻害
能力を50%保護するのに必要な濃度(PC50)は、刺激を受
けた存在する白血球の量に依存する。
【0046】方法:スコ−シ−とチョウによって記載さ
れる方法に従った(J.L. スコ−シ−(Skosey) 及び D.C.
チョウ(Chow) 酸素ラジカル研究法ハンドブック Handb
ook of Methods for Oxygen Radical Research (グリ−
ンワルド Greenwald, R.A.,編) 1985, 413-416頁, CRC
Press, Boca Raton参照)。要するに、人のα1Piはスカ
ベンジャ−の非存在下又は存在下でジモザンで刺激され
た人の末梢血液の白血球とともに培養された。酸化的な
不活性化から保護されるα1Piの量は、残留エラスタ−
ゼ阻害能力によって決定された。
【0047】炎症への関連性はワイスによって調べられ
た(S.J. ワイス(Weiss), N.England.J.Med., 1989, 32
0, 365-376)。α1Piの遺伝的な欠失と関連する肺の気腫
の病気は、タバコを吸っている間吸引されるオキシダン
トによって更に強められる。このことは肺組織において
α1Piの酸化的不活性化に導かれる。(J. トラビス(Trav
is) 及び G.S. サルベセン(Salvesen), Annu.Rev.Bioch
em., 1983, 52, 655-709を参照)。酸化されたα1Piもリ
ュウマチの滑液から単離された(P.S. ウォング(Wong)
及び J. トラビス(Travis), Biochem.Biophys.Roc.Comm
on., 1980, 06,1440-1454)。滑液の粘度の原因となって
いる巨大分子であるヒアルロン酸の分解は、インビトロ
で人の白血球から放出されたス−パ−オキシルラジカル
によって引き起こされる(R.A. グリ−ンワルド(Greenwa
ld) 及び S.A. モ−ク(Moak), Inflammation, 1986, 1
0, 15-30を参照)。更に、非ステロイド系抗炎症薬は白
血球からのス−パ−オキシルラジカルの放出を抑制する
(H. スト−ム(Strom) 及び I. アンフェルト-ロ−ン(Ah
nfelt-Ronne), Agents and Actions, 1989, 26, 235-23
7 及び M. ロッホ-アルベイラ−(Roch-Arveiller), V.
レベラント(Revelant), D. ファ−ム ヒュ−(Pharm Hu
y), L. ママン(Maman), J. フォンタ−ニュ(Fontagne),
J.R.J. ソレンソン(Sorenson) 及び J.P. ギラウド(Gi
roud), Agents and Actions, 1990, 31, 65-71)、そし
て5-アミノサリチル酸がラジカルスカベンジャ−機構に
よって炎症性の腸の病気における治療活性を発揮する
(I. アンフェルト-ロ−ン(Ahnfelt-Ronne), O.H. ニ−
ルセン(Nielsen), A. クリステンセン(Christensen),
E. ロングフォルツ(Langholz), V. ビンダ−(Binder)
及び P.リ−ス(Riis), Gastroenterology, 1990, 98, 1
162-1169を参照)。従って本発明の化合物は、述べられ
た病理学的な症状において有用であり、そして炎症性の
腸の病気が特別な標的であり得ると信じられる。抗酸化
剤の免疫刺激効果も、それらがトリガ−された白血球の
存在下においてインビトロで、そして人のボランティア
の予備処理後生体外でリンパ球の活性を強める点におい
て報告されている(R. アンダ−ソン(Anderson) 及び P.
T. ラッキ−(Lukey), Ann.N.Y.Acad.Sci., 1987, 498,
229-247)。
【0048】従って標準のそしてよく知られた方法を使
用して、ならびに有用であることが知られた化合物と比
較することによって、過度のグルタメ−ト放出のための
神経毒性、ハンチントン病、アルツハイマ−病及び他の
認識の機能不全(例えば記憶、学習及び注意の欠落)、
記憶喪失(健忘症)、及びパ−キンソン病と関連する症
状、ならびに心臓、肺、腎臓、すい臓及び脳組織におけ
る組織損傷であって虚血/再灌流によって誘発されたも
のの処置及び予防、及び出血ショックのための急性の血
液喪失を鎮めることに関する病気の予防と治療におい
て、化合物が有用なフリ−ラジカルスカベンジャ−であ
ることがわかる。
【0049】最も好ましくは、化合物は静脈内投与さ
れ、例えば冠状動脈梗塞、脳卒中、及び外科的な干渉、
ひどい再灌流損傷を生じ得る状態など、出来るだけ早く
治療剤が作用場所に着く事が必須である。緊急の状態に
於いては特に、静脈内投与される。
【0050】本発明の化合物は予防的及び治療的の両方
とも使用できる。処置という用語又はその形態は、患者
の病気又は症状を予防又は軽減することを意味する。患
者とは温血動物、例えばラット、マウス、犬、猫、モル
モット、霊長類及び人を意味する。治療投与の為の活性
成分の量は広い範囲にわたって変化出来、処置される哺
乳類の種、その年齢、健康、性、体重、性質及び処置さ
れる症状のひどさに依存する。一般に投与される活性成
分の治療上有効量は1日当たり体重Kg当たり、約0.1mg〜
30mgの範囲である。予防的投与に対しては、対応するよ
り低い投与量が用いられ得る。
【0051】本発明の化合物はまた経口投与でき、非経
口的に投与されるときよりも1日当たりよい多くの活性
成分を用いるのが好ましく、好ましくは1日当たり3〜4
回分割投与をする。好ましくは危機的な状況がすぎた後
の腸内投与が、特に入院状態からの開放の後のそれが好
ましい。化合物は標準の投与単位形で投与でき、錠剤、
カプセル、ドラッギ−、ロゼンジ、エルキシル、エマル
ジョン、懸濁液で使用でき、局所投与が好ましい場合
は、座薬、舌下投与、又はエロゾルによる。25〜400mg
の活性成分を含有する錠剤及びカプセルが腸内投与の好
ましい形態である。もちろん炎症の処置に於いては、好
ましい投与方法は炎症区域の場所に直接デポ−注射によ
るのがよく、腸内投与のフォロ−アップを行う。
【0052】固体投与形、例えば錠剤を製造するにあた
って、活性成分は一般に慣用の製薬担体又は賦形剤、例
えばゼラチン、種々の澱粉、乳糖、燐酸カルシウム、又
は粉末状の糖と共にブレンドされる。製薬担体という用
語は本明細書では、錠剤顆粒の流れを改良し、そして錠
剤物質の錠剤ダイ及びパンチの表面への付着を防止する
のに用いられる潤滑剤も含んでいる。適当な潤滑剤に
は、例えば滑石、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸亜鉛が
含まれる。また本明細書で用いられる製薬担体の定義に
は、投与の後錠剤の破壊及び溶解を助けるために加えら
れる崩壊剤、並びに安定剤(例えばアスコルビン酸)、
錠剤の品質を高める為の着色及び/又は香味剤も含む。
【0053】液体投与単位製剤の為の適当な液体賦形剤
には、表面活性剤を添加した、又は添加しない、水及び
アルコ−ル類、例えばエタノ−ル、ベンジルアルコ−ル
及びポリエチレングリコ−ル類が含まれる。一般に好ま
しい液体賦形剤、特に注射用製剤用には、水、生理的食
塩水溶液、デキストロ−ル、及びグリコ−ル溶液、例え
ば水性プロピレングリコ−ル又はポリエチレングリコ−
ル溶液が含まれる。注射の場所に於ける刺激を最小にす
るか又は除去するためにそのような組成物は約12〜約17
のHLBを有する非イオン性表面活性剤を含有し得る。そ
のような処方中の表面活性剤の量は約5〜約15重量%の
範囲である。表面活性剤は上記HLBを有する単一成分で
あるか又は所望のHLBを有する2又はそれ以上の成分の混
合物であり得る。非経口処方で使用される表面活性剤の
例はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの
類、例えばソルビタンモノオレエ−ト及びエチレンオキ
シドと、プロピレンオキシド/プロピレングリコ−ル縮
合によって形成される疎水性基剤との高分子量アダクト
である。ある種の局所及び非経口製剤中では種々の油が
担体又は賦形剤として用いられ得る。そのような油の例
は鉱油、グリセリド油、例えばラ−ド油、たら肝油、ピ
−ナツ油、胡麻油、コ−ン油、大豆油である。不溶性の
化合物に対しては懸濁剤並びに粘度調整剤、例えばマグ
ネシウムアルミニウムシリケ−ト又はカルボキシメチル
セルロ−スが加えられ得る。これらの賦形剤に加えて緩
衝剤、防腐剤及び乳化剤も加えられ得る。
【0054】本発明化合物類は局所的にも投与できる。
これは、好ましくは経皮吸収を促進することが知られて
いるエタノールやジメチルスルホキシド(DMSO)のよう
な溶媒を使用して、またその他の付形剤を伴って、又は
伴わずに、単に投与化合物の溶液をつくることによって
達成できる。局所投与は、貯水(レザボア)又は多孔膜
型の、又は固体基材変型のパッチを使用して達成するの
が好ましい。
【0055】いくつかの適当な経皮デバイスは、米国特
許第3,742,951号、第3,797,494号、第3,996,934号、及
び第4,031,894号に記述されている。これらの装置は一
般に、その表面の一方をなしている裏張り材、他方の表
面をなしている活性剤透過性接着剤層、及び両表面間に
はさまれた、活性剤を含有する少なくとも一つの貯液
(レザボア)層を含有している。その代わりに、透過性
接着剤層全体に分布する複数のミクロカプセル中に活性
剤を含有することができる。いずれの場合も、活性剤は
貯液層又はミクロカプセルから、膜を通して受容者の皮
膚又は粘膜に接触している活性剤透過性接着剤層へ持続
的に運ばれる。活性剤が皮膚を通して吸収される場合、
活性剤の制御された所定の流れが受容者に投与される。
ミクロカプセルの場合、カプセル化剤は膜としても機能
しうる。
【0056】本発明に従って化合物類を経皮投与する別
のデバイスでは、製薬活性化合物は基材の中に含有さ
れ、ここから化合物は所望の緩慢な、一定の制御された
速度で運ばれる。基材は拡散又は微小多孔質中の流れに
よる化合物の放出に対して透過性である。放出は速度調
節的である。膜を必要としないこのような系は、米国特
許第3,921,636号に記述されている。少なくとも2種の
放出がこれらの系で可能である。拡散による放出は、基
材が非多孔性の時に生ずる。製薬上に有効な化合物は基
材自体の中に溶解し、拡散する。ミクロ多孔性の流れに
よる放出は、薬剤として有効な化合物が基材の多孔中の
液相を通して運ばれる時に生ずる。
【0057】本発明の化合物は当業者に普通に知られた
手段によってエロゾル製剤に入れることが出来る。エロ
ゾル製剤は局所用エロゾルとしての用途に製造出来、ま
た吸引用として製造できる。エロゾル製剤は溶液又は懸
濁液の形態であり得、溶媒、噴射剤及び/又は分散剤な
どの他の成分を含有できる。エロゾル製剤の典型的な例
はペンシルバニア州イ−ストンのマックパブリッシング
カンパニ−(Mack Publishing Company)のレミントン
ズファ−マス−ティカルサイエンス(Remington's Phar
maceutical Sciences), 18編 .,pp.1694-1712(1990)に
示されている。
【0058】勿論、化学物質のある種のクラスが有益な
治療上の最終用途を有していることが見出されている多
くの場合がそうである様に、ある種のサブゼネリック群
及びある種の特定化合物が好ましい。本発明の場合には
式Iの好ましい化合物はR5、R7及びR8がC1-6アルキ
ル、より好ましくはメチルであるもの、R6がH、ホル
ミル、メチル、カルボニル、t-ブチルカルボニル、エチ
ルカルボニル、プロピルカルボニル、ペンチルカルボニ
ルであり、nが2(エチレン部分を表わす)であり、硫
黄原子に結合している置換基がメチル又はエチルである
化合物である。
【0059】勿論、2-位置のメチル部分が除去されるか
別のC1-6アルキルで置き換えられうることが明らかで
ある(例えば2-位置のメチルがH、エチル、プロピル、
ブチル等で置き換えられ得る)。そのような修飾された
化合物も述べられている用途に対し、本発明の範囲内に
含まれると考えられ、当業者に自明な標準方法によって
製造され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランク ボルケニウス ドイツ国 ケ−ル 7640 ビ−ルケラ− シトラ−セ15ビ− (56)参考文献 特開 平5−310763(JP,A) 特開 平2−178278(JP,A) 特開 昭56−145283(JP,A) 特開 昭49−88876(JP,A) 特開 昭57−146767(JP,A) 特表 平6−508134(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 311/00 - 311/96 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中QはS+12・X-であり、 Xはハライド又は
    OS(O)23 であり、ここでR3はH、C1-6アルキ
    ル、 CF3、アリール又はアラルキルであり、 R1はC1-6アルキル、フェニル、ベンジル又はフェネチ
    ルであり、R2はC1-6アルキルであるか、R1とR2は、
    結合している硫黄原子と一緒に5、6又は7員環を形成
    する、C4ないしC6アルキレンであり、 R5はH又は
    1-6アルキルであり、 R6はH又は−C(O)Rであ
    り、ここでRはH又はC1-9アルキルであり、 R7はH
    又はC1-6アルキルであり、 R8はH又はC1-6アルキ
    ルであり、 nは整数1〜6である〕の化合物、その(R)又は(S)
    鏡像体、又はそのラセミ混合物又は製薬上受け入れられ
    る塩。
  2. 【請求項2】 R1とR2がそれぞれC1-6アルキルであ
    る請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1とR2がそれぞれメチルである請求項
    2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R5がC1-6アルキルである請求項1に記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】 R5がメチルである請求項4に記載の化
    合物。
  6. 【請求項6】 R6が水素である請求項1に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 R7がC1-6アルキルである請求項1に記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】 R7がメチルである請求項7に記載の化
    合物。
  9. 【請求項9】 R8がC1-6アルキルである請求項1に記
    載の化合物。
  10. 【請求項10】 R8がメチルである請求項9に記載の
    化合物。
  11. 【請求項11】 XがOS(O)23で、R3がアリ−
    ル部分である請求項1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 化合物が[2-(3,4-ジヒドロ-6-ヒドロ
    キシ-2,5,7,8-テトラメチル-2H-1-ベンゾピラン-2-イ
    ル)エチル]-ジメチルスルホニウム4-メチル-ベンゼンス
    ルホネ−トである請求項1に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 R型鏡像体である請求項12に記載の
    化合物。
  14. 【請求項14】 S型鏡像体である請求項12に記載の
    化合物。
  15. 【請求項15】 式 【化2】 〔式中QはS+12・X-であり、 Xはハライド又はOS(O)23であり、 R3はH、C1-6アルキル、CF3、アリ−ル又はアラル
    キルであり、 R1はC1-6アルキル、フェニル、ベンジル又はフェネチ
    ルであり、R2はC1-6アルキルであるか、R1とR2は、
    結合している硫黄原子と一緒に5、6又は7員環を形成
    する、C4ないしC6アルキレンであり、 R5はH又は
    1-6アルキルであり、 R6はH又は−C(O)Rであり、RはH又はC1-9アル
    キルであり、 R7はH又はC1-6アルキルであり、 R8はH又はC1-6アルキルであり、 nは1〜6の整数である〕の化合物、その(R)又は
    (S)鏡像体、又はそのラセミ混合物又は製薬上受け入
    れられる塩を製造する方法であって、式 【化3】 [式中YはBrである]の化合物において、R1、R2
    前に定義した通りであるジスルフィドR1SR2と約90〜
    150℃の温度で加圧下に任意付加的に適当な溶媒の存在
    下で反応させ、そして、 任意付加的に製薬上活性の塩を形成する場合、又は任意
    付加的にラセミ混合物をそれらのR又はS鏡像体に分割
    す場合もある、 ことからなる方法。
  16. 【請求項16】 式 【化4】 〔式中QはS+12・X-であり、 Xはハライド又はOS(O)23であり、 R3はH、C1-6アルキル、CF3、アリ−ル又はアラル
    キルであり、 R1はC1-6アルキル、フェニル、ベンジル又はフェネチ
    ルであり、R2はC1-6アルキルであるか、R1とR2は、
    結合している硫黄原子と一緒に5、6又は7員環を形成
    する、C4ないしC6アルキレンであり、 R5はH又は
    1-6アルキルであり、 R6はH又は−C(O)Rであり、RはH又はC1-9アル
    キルであり、 R7はH又はC1-6アルキルであり、 R8はH又はC1-6アルキルでありnは1〜6の整数であ
    る〕の化合物、その(R)又は(S)鏡像体、又はその
    ラセミ混合物又は製薬上受け入れられる塩を製造する方
    法であって、式 【化5】 [式中YはR1が前に定義した通りであるS−R1であ
    る]の化合物において、 R2、R3が前に定義した通りであるR2OS(O2)R3
    の過剰と反応させ潅流させ、 任意付加的に製薬上活性の塩を形成する場合、又は任意
    付加的にラセミ混合物をそれらのR又はS鏡像体に分割
    する場合もある、 ことからなる方法。
  17. 【請求項17】 式 【化6】 〔式中QはS+12・X-であり、 Xはハライド又はOS(O)23であり、 R3はH、C1-6アルキル、CF3、アリ−ル又はアラル
    キルであり、 R1はC1-6アルキル、フェニル、ベンジル又はフェネチ
    ルであり、R2はC1-6アルキルであるか、R1とR2は、
    結合している硫黄原子と一緒に5、6又は7員環を形成
    する、C4ないしC6アルキレンであり、 R5はH又は
    1-6アルキルであり、 R6はH又は−C(O)Rであり、RはH又はC1-9アル
    キルであり、 R7はH又はC1-6アルキルであり、 R8はH又はC1-6アルキルでありnは1〜6の整数であ
    る〕の化合物、その(R)又は(S)鏡像体、又はその
    ラセミ混合物又は製薬上受け入れられる塩を製造する方
    法であって、式 【化7】 [式中YはR1が前に定義したとおりであるS−R1であ
    る]の化合物において、 R2が前に定義したとおりであるR2ハライドと反応させ
    るが、その場合任意付加的に等モル量の銀テトラフルオ
    ロボレ−トの存在下で反応させ続いてハロゲン化銀を除
    去てもよく、又は、その場合に予め6−OH基の保護を
    してから過塩素酸とともに反応させて続いて保護基を除
    去してもよく、そして任意付加的に製薬上活性の塩を形
    成する場合、又は任意付加的にラセミ混合物をそれらの
    R又はS鏡像体に分割する場合もある、 ことからなる方法。
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