JP3225725U - 反射型スクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】プロジェクタまたは照明光の入射角度によってプリズム部分の鏡面反射の影響で輝線などが視認されることを防ぐ反射型スクリーンを提供する。【解決手段】平板状のベース部101と、ベース部の一面上に設けられ、一の方向に延在し、一の方向に交差する方向に並んだ複数のプリズム部103とを備える反射型スクリーンであって、複数のプリズム部はそれぞれ、少なくとも一方の面がベース部の一面の法線方向に対して傾斜して他方の面と交差する一対の面105、107と、一方の面上に形成され、光を反射する反射層110と、一方の面について、反射層、および、反射層よりも、隣接するプリズム部の間の谷の側までを覆うトップコート層112とを有する。【選択図】図4
Description
本考案は、反射型スクリーンに関する。
断面が三角形状のプリズム部の一方の傾斜面に形成された反射層を用いて、映像光を反射する反射型スクリーンがある(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
[特許文献1] 米国特許公開2018/0299760号公報
[特許文献2] 米国特許公開2018/0299761号公報
[特許文献1] 米国特許公開2018/0299760号公報
[特許文献2] 米国特許公開2018/0299761号公報
しかしながら、上記反射型スクリーンでは、反射層が谷部近傍まで存在しないので、プロジェクタまたは照明光の入射角度によってはプリズム部分の鏡面反射の影響で輝線などが視認される場合があった。
上記課題を解決するために、本考案の第1の態様においては、平板状のベース部と、ベース部の一面上に設けられ、一の方向に延在し、一の方向に交差する方向に並んだ複数のプリズム部とを備える反射型スクリーンであって、複数のプリズム部はそれぞれ、少なくとも一方の面がベース部の一面の法線方向に対して傾斜して他方の面と交差する一対の面と、一方の面上に形成され、光を反射する反射層と、一方の面について、前記反射層、および、反射層よりも、隣接するプリズム部の間の谷の側までを覆うトップコート層とを有する。
なお、上記の考案の概要は、本考案の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた考案となり得る。
以下、考案の実施の形態を通じて本考案を説明するが、以下の実施形態は実用新案登録請求の範囲にかかる考案を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが考案の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、プロジェクタシステム30の全体構成図である。以降の各図では、各構成の向きに対応して、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」または「後」という用語が矢印と共に示されており、これらの用語を用いて各構成を説明する。
図1に示すように、プロジェクタシステム30は、プロジェクタ20と、反射型スクリーン100とを備えている。プロジェクタ20は、反射型スクリーン100の前方且つ下方に配置され、映像を形成する映像光を反射型スクリーン100に投影する。反射型スクリーン100は、プロジェクタ20によって投影された映像光を前方へと反射する。これにより、反射型スクリーン100の前方にいるユーザ10に対して、反射型スクリーン100に映し出した映像を見せることができる。
図2は、反射型スクリーン100の全体斜視図であり、図3は、反射型スクリーン100の拡大断面図である。反射型スクリーン100は、平板状のベース部101と、ベース部の一面上に設けられた複数のプリズム部103とを備える。
ベース部101は、正面視にて正方形、又は長方形、例えば横長の長方形に形成されている。ベース部101を構成する材料のうち、バインダー樹脂は、例えばポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂、ウレタン樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート樹脂)である。ベース部101の構成は、板状であってもよく、巻き取り可能な柔軟性なシートであってもよい。ベース部101は、透明であってもよく、バインダー樹脂に例えばカーボンブラックなどの黒色顔料及び/又はアゾ系染料などの黒色染料といった光を吸収する着色剤を含有させることにより黒色であってもよい。あるいは、バインダー樹脂に例えば光拡散性の高い酸化チタンなどの白色粒子を含有させることにより白色であってもよい。
複数のプリズム部103は、ベース部101の一面である前面に設けられている。各プリズム部103は、三角形状の断面を有し、一の方向である水平方向に延在する。各プリズム部103の水平方向の長さは、ベース部101の水平方向の長さと等しい。複数のプリズム部103は、水平方向に直交する方向である上下方向に、互いに平行に並んでいる。ここで言う「直交」とは、「交差」の一例である。各プリズム部103の上下方向の長さは、例えば約100μmから300μm程度である。各プリズム部103の前後方向の高さは、例えば約70μmから200μm程度である。なお、各プリズム部103の水平方向の長さは、ベース部101の水平方向の長さよりも短くてもよい。
各プリズム部103を構成する材料のうち、バインダー樹脂は、ベース部101と同様に、例えばポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂、ウレタン樹脂である。当該バインダー樹脂は熱硬化性樹脂でもよく、UV硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート樹脂)でもよい。
各プリズム部103は、ベース部101と同様に、透明であってもよく、バインダー樹脂に例えばカーボンブラックなどの黒色顔料及び/又はアゾ系染料などの黒色染料といった黒色粒子などの、光を吸収するフィラーを含有させることにより黒色であってもよい。あるいは、バインダー樹脂に例えば光拡散性の高い酸化チタンなどの白色粒子を含有させることにより白色であってもよい。複数のプリズム部103およびベース部101が透明である場合には、ベース部101の後面上に黒色膜を形成して、黒色膜で照明光などの外光を吸収するようにしてもよい。複数のプリズム部103およびベース部101が黒色である場合には、透明である場合に比べて光の吸収率が高い。このため、複数のプリズム部103およびベース部101の所定の箇所で、映像光とは異なる方向、例えば使用状態における反射型スクリーン100の前方且つ上方から入射する照明光などの外光をより多く吸収でき、反射型スクリーン100によって反射される映像光のコントラストが向上する。なお、複数のプリズム部103は、ベース部101と異なる材料によって形成されてもよく、ベース部101と同じ材料によってベース部101と一体的又は別個に形成されてもよい。複数のプリズム部103およびベース部101が白色である場合には、透明である場合に比べて光の反射率が高いので、下記の反射層110の反射性能を向上させることができる。
複数のプリズム部103はそれぞれ、ベース部101の前面に対面せずに外側を向いている一対の面である上面105及び下面107を有する。下面107には、光を反射する反射層110が表面上に形成されている。下面107は、ベース部101の一面である、前面の細かい凸凹を無視した仮想的な平面の法線方向に対して傾斜して、使用状態において反射型スクリーン100の前方且つ下方を向いている。これにより、下面107は、反射型スクリーン100の前方且つ下方に配置されたプロジェクタ20によって投影される映像光を、表面上に形成された反射層110により反射型スクリーン100の前方に反射する。
各プリズム部103の下面107とベース部101の仮想的な平面との間の角度θは、例えば約40°である。各プリズム部103の角度θは、製造工程の簡略化の観点からは、全て等しくすることが好ましい。一方で、各プリズム部103の角度θは、画質向上の観点からは、他のプリズム部103との間で異ならせることが好ましい。角度θを複数のプリズム部103間で異ならせる場合、反射型スクリーン100の前方且つ下方に配置されたプロジェクタ20から各プリズム部103に入射する映像光の上下方向における入射角度αに対応して、上下方向に隣接する複数のプリズム部103間で徐々に角度θを変化させることが好ましい。例えば、「2θ=α」とすることが好ましい。
一方で、上面105は、ベース部101の仮想的な平面の法線方向に対して、平行であってもよく、傾斜してもよい。上面105は、傾斜する場合に、例えば使用状態において反射型スクリーン100の前方且つ上方を向いている。下面107と上面105とは互いに交差して、交線106を形成する。なお、一のプリズム部103の上面105と、隣接する他のプリズム部103の下面107とが交差する部分は谷部109となっている。
反射層110は、各プリズム部103の下面107の水平方向の全長にわたって形成されている。反射層110は、反射型スクリーン100の他の構成要素、例えば下面107、ベース部101などと比較して反射率が高い。反射層110は、図3に拡大して示されるように、上面105と下面107との交線106から、または下面107上における交線106付近の領域から、下面107の途中まで設けられている。すなわち、反射層110は、下面107上における交線106付近の領域から谷部109の手前まで設けられており、谷部109には設けられていない。
反射層110が谷部109には配されないことで、下面107において谷部109付近で生じる迷光をプリズム部103の内部に透過させることができる。各プリズム部103及びベース部101の少なくとも一方が黒色な場合には、当該迷光を、各プリズム部103及びベース部101の少なくとも一方に吸収させることができる。また、各プリズム部103及びベース部101の少なくとも一方が透明であってベース部101の背面に黒色膜を形成した場合には、当該迷光を、当該黒色膜に吸収させることができる。これにより、反射型スクリーン100で反射される映像光のコントラストをより一層向上することができる。各プリズム部103及びベース部101の少なくとも一方が白色な場合には、上記の通り、透明である場合に比べて光の反射率が高いので、下記の反射層110の反射性能を向上させることができる。
反射層110は、下面107において、交線106の側から漸次肉厚になって、その後漸次肉薄になる。反射層110の厚みW1を最大値または平均値で表すと、例えば約10μmから約20μmである。
反射層110は、バインダー樹脂及びフィラーにより形成される。バインダー樹脂は、例えばウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート樹脂)、アクリル樹脂である。フィラーは、例えば酸化チタン、雲母、硫酸バリウム、塩化バリウム、アルミニウムである。
プリズム部103はさらに、反射層110を覆うトップコート層112を有する。トップコート層112は光の拡散性を制御する機能を有する。すなわち、トップコート層112は、反射型スクリーン100の他の構成要素、例えば反射層110、下面107などと比較して所定の方向で輝度が高い指向性を有している。
図3の例において、トップコート層112は反射層110を完全に覆っており、交線106またはその付近の領域から、下面107の途中まで設けられている。すなわち、反射層110は、下面107上における交線106またはその付近の領域から反射層110よりも谷部109の側まで覆うが、谷部109は覆っていない。
トップコート層112の反射層110上の厚みW2を最大値または平均値で表すと、例えば数μmである。さらに、トップコート層112は、反射層110よりも谷部109の側の少なくとも一部において、谷部109に近いほど薄い。図3の例において、領域P1において、谷部109から遠い側の厚みW3より近い側の厚みW4の方が小さい。
トップコート層112は、ベース樹脂に光輝性顔料および拡散剤を含有させて形成される。ベース樹脂は例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート樹脂)などである。光輝性顔料は、アルミ、バール顔料などである。拡散剤は、シリカ、プラスチック・ビーズ(例えば、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、スチレンビーズ)、ガラスビーズなどである。光輝性顔料は反射の指向性を高める要因となる一方で、拡散剤は指向性を下げる要因となる。よって、光輝性顔料と拡散剤との分量の比で反射の指向性、すなわち、拡散の度合いを制御することができる。
上記の通り、トップコート層112が反射層110を覆うことで、拡散性と高ゲインの両方の特性を得ることができる。すなわち、反射層110は拡散性が高く、トップコート層は指向性をもつので高輝度化が可能となる。これにより、広い視野範囲を得ることができる。さらに、トップコート層112が下面107上における交線106またはその付近の領域から反射層110よりも谷部109の側まで覆うことで、低角度で入射したプロジェクタ光に対する輝線の発生を防ぐことができる。
図4は、他の反射型スクリーン200の拡大断面図である。反射型スクリーン200において反射型スクリーン100と同一の構成および機能については説明を省略する。
反射型スクリーン200のトップコート層112は、谷部109も覆っている。さらに、トップコート層112は上面105も覆っている。したがって、複数のプリズム部103の前面側がトップコート層で切れ目なく覆われている。
反射型スクリーン100と同様に、反射型スクリーン200においても、トップコート層112は、反射層110よりも谷部109の側の少なくとも一部において、谷部109に近いほど薄い。図4の例において、領域P2において、谷部109から遠い側の厚みW5より近い側の厚みW6の方が小さい。なお、これに代えて、領域P2においてトップコート層112の厚みは同程度であってもよく、W5よりW6の方が大きくてもよい。
トップコート層112はさらに、上記領域における領域P2において最も薄い部分よりも厚く谷部109を覆う(図中でW6<W7)。すなわち、最も薄い部分の厚みをW6とすれば、W6から谷部109に向かって徐々に厚くなり、谷部109で極大W7となり、その後、上面105上で徐々に薄くなる。この場合、W7はW6の2倍から3倍程度であることが好ましい。
図4において破線の円で囲んだ拡大図に示すように、トップコート層112における谷部109を覆っている部分は滑らかな曲面を形成する。この場合に、谷部109の谷底部分と向かい合う領域の曲率半径Rは小さいことが好ましく、例えばθ=40°、プリズム部103のピッチが300μmの場合に、曲率半径Rは約100μmから約60μmが好ましい。
反射型スクリーン200は、反射型スクリーン100で得られる効果に加えて、下記の効果も奏する。トップコート層112が谷部109を覆っているので、プリズム部103の間の強度を高めることができる。これは、反射型スクリーン200がロールスクリーンとして用いられる場合に、垂直方向および水平方向に張力を掛けるので、特に有効である。さらに、トップコート層112は谷部109での表面が滑らかな曲面なので、谷部109に塵芥がたまりにくく、クリーニングもしやすい。
図5は、さらに他の反射型スクリーン210の拡大断面図である。反射型スクリーン210において、反射型スクリーン200と同一の構成および機能については説明を省略する。
反射型スクリーン210は、反射型スクリーン200と異なる構成として、図5に示されるように、反射層110の部分P3が交線106を跨いで上面105まで延在している。反射型スクリーン210においても、反射型スクリーン200と同様の効果を得ることができ、さらに、輝線の防止や谷部109の強度が高まるという効果を得ることができる。
図6は、さらに他の反射型スクリーン220の拡大断面図である。反射型スクリーン220において、反射型スクリーン210と同一の構成および機能については説明を省略する。
反射型スクリーン220は、上面105上に形成された、光を吸収する光吸収層150を追加的に備える点で、反射型スクリーン210と異なる。光吸収層150は、交線106を跨いで下面107まで延在し、反射層110の一部のみを覆う。なお、反射層110が下面107上で交線106から離間して形成されている場合には、光吸収層150は、反射層110を覆っても、覆わなくてもよい。
光吸収層150の厚みは、例えば約5μmから10μm程度である。光吸収層150は、各プリズム部103の延在方向である水平方向において、上面105及び下面107の全長にわたって形成されている。図6に示されるように、光吸収層150は、上面105において、交線106から上面105の途中部まで形成されてもよく、上面105の谷部109まで形成されてもよい。なお、反射層110が下面107上で交線106から離間して形成されている場合には、光吸収層150は、反射層110を覆っても、覆わなくてもよい。
光吸収層150は、バインダー樹脂及びフィラーから形成される。光吸収部としてのバインダー樹脂は、反射層110のバインダー樹脂と同様に、例えばウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート樹脂)、アクリル樹脂である。光吸収部としてのフィラーは、例えば、カーボンブラックなどの黒色顔料及び/又はアゾ系染料などの黒色染料である。
以上の通り、反射型スクリーン220によれば、各プリズム部103の交線106近傍の領域に入射する外光を光吸収層150によって吸収させることによってコントラストを向上できる。なお、反射型スクリーン220において、代替的に、反射層110が交線106を跨がずに、光吸収層150が下面107において反射層110の一部のみを覆う構成としてもよい。
また、反射型スクリーン220のように、各プリズム部103の交線106付近に光吸収層150を設ける場合、反射層110は、バインダー樹脂及びフィラー、例えば上述したウレタン樹脂及び酸化チタンに加えて、酸化チタンの表面をウレタン樹脂でコーティングした白色ビーズを含むことが好ましい。前述のような白色ビーズは、酸化チタンに比べバインダー樹脂への分散性が良いので、反射層110における酸化チタンの含有量を増やすことができる。これにより、反射層110の反射率が高くなり、反射層110のゲインが向上する。一方で、反射層110が追加的に白色ビーズを含むと、反射層110の透過率は低くなり、反射層110の交線106付近の領域に入射する外光を透過し難くなるが、交線106付近に光吸収層150を設けるので、光吸収層150で当該外光を吸収でき、高いコントラストを実現できる。なお、白色ビーズで用いる樹脂としては、ウレタン樹脂以外にアクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン樹脂またはそれぞれの樹脂の共重合体を用いることができる。
図7は、さらに他の反射型スクリーン230の拡大断面図である。反射型スクリーン230において、反射型スクリーン220と同一の構成および機能については説明を省略する。
反射型スクリーン230は、反射層110が、交線106を跨って上面105にまで延在する点で、反射型スクリーン220と異なる。更に、反射型スクリーン230は、光吸収層150が、上面105上には直接形成されることなく、上下方向における反射層110の上面105側の端部を覆うように形成されている点で、反射型スクリーン220と異なる。また、光吸収層150は、上下方向において反射層110よりも短い。なお、反射層110が、交線106を跨って上面105にまで延在しない場合、光吸収層150は、反射層110を覆わずに下面107上の上面105側に形成されてもよい。
図8は、さらに他の反射型スクリーン240の拡大断面図である。反射型スクリーン240において、反射型スクリーン230と同一の構成および機能については説明を省略する。反射型スクリーン240は、反射層110および光吸収層150の厚さが略一様である点で、反射型スクリーン200と異なる。
図9は、さらに他の反射型スクリーン250の拡大断面図である。反射型スクリーン250において、反射型スクリーン240と同一の構成および機能については説明を省略する。
反射型スクリーン250は、反射層110が、交線106を跨って上面105にまで延在せず、且つ、下面107において交線106から離間している点で反射型スクリーン240と異なる。更に、光吸収層150が、上面105には形成されることなく、下面107において、上下方向における反射層110の上面105側の端部を覆うように形成されている。また、光吸収層150は、上下方向において反射層110よりも短い。好ましくは、光吸収層150は、交線106を含めて、各プリズム部103の頂部を覆うように、交線106から下面107側に延在する。この場合、各プリズム部103の頂部で映像光が鏡面反射してユーザ10における視認性低下をもたらすことを防止できる。なお、反射型スクリーン250において、代替的に、反射層110が交線106から下面107の谷部109の側まで延在してもよい。なお、光吸収層150は、反射層110を覆わずに下面107上の上面105の側に形成されてもよい。
なお、図5から図9の反射型スクリーン210から250において、トップコート層112を図3のように設けてもよい。すなわち、反射型スクリーン210から250において、トップコート層112が谷部109を覆わなくてもよい。
また、図4から図9の反射型スクリーン200から250において、トップコート層112は上面105の一部を覆わずに上面105の当該一部を露出させてもよい。さらに、図3から図9の反射型スクリーン100、200から250において、反射層110が谷部109まで延在していてもよい。
なお、いずれの実施形態においても、トップコート層112はロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、スプレーコーターなどにより形成することができる。
以上、本考案を実施の形態を用いて説明したが、本考案の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本考案の技術的範囲に含まれ得ることが、実用新案登録請求の範囲の記載から明らかである。
実用新案登録請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。実用新案登録請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 ユーザ、20 プロジェクタ、30 プロジェクタシステム、100、200、210、220、230、240、250 反射型スクリーン、101 ベース部、103 プリズム部、105 上面、106 交線、107 下面、109 谷部、110 反射層、112 トップコート層、150 光吸収層
Claims (5)
- 平板状のベース部と、
前記ベース部の一面上に設けられ、一の方向に延在し、前記一の方向に交差する方向に並んだ複数のプリズム部と
を備える反射型スクリーンであって、
前記複数のプリズム部はそれぞれ、
少なくとも一方の面が前記ベース部の一面の法線方向に対して傾斜して他方の面と交差する一対の面と、
前記一方の面上に形成され、光を反射する反射層と、
前記一方の面について、前記反射層、および、前記反射層よりも、隣接する前記プリズム部の間の谷の側までを覆うトップコート層と
を有する、反射型スクリーン。 - 前記トップコート層は、前記反射層よりも前記谷の側の少なくとも一部において、前記谷に近いほど薄い請求項1に記載の反射型スクリーン。
- 前記トップコート層は、前記少なくとも一部における最も薄い部分よりも厚く前記谷を覆う請求項2に記載の反射型スクリーン。
- 前記複数のプリズム部の各々において、前記トップコート層は前記反射層から前記他方の面の少なくとも一部までを覆う請求項1から3のいずれか1項に記載の反射型スクリーン。
- 前記トップコート層は、光を拡散する機能を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の反射型スクリーン。
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- 2020-01-20 JP JP2020000154U patent/JP3225725U/ja active Active
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