JP3225419B2 - 徐溶性賦形剤 - Google Patents

徐溶性賦形剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、徐溶性賦形剤に関す
る。更に詳しくは、種々の薬剤成分を内部に含有して一
定の形状に成形することができ、かつ、この成形品を水
中もしくは水の噴出口付近に設置した場合、徐々に溶解
し、含有する薬剤成分を定常的に徐々に水中へ溶出する
ことができる徐溶性賦形剤に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の徐
溶性賦形剤としては、例えば、分子量1,000〜1
0,000のポリエチレングリコールあるいはその各種
誘導体がある。しかし、これらを賦形剤として使用した
場合、水溶性が良いため、薬剤を内部に含有して一定形
状に成形したものを水中に投入した場合、長時間に渡っ
て一定濃度の薬剤成分を水中に溶出させることができな
いばかりでなく、そのものの寿命も短かかった。
【0003】また、特公昭52−37053号には、油
脂と水溶性高分子化合物よりなる徐溶性殺生物製剤が開
示されているが、油脂が水不溶性であるため、不溶解物
が水面に浮遊したり、水が白濁するという問題がある。
【0004】更に、特開昭59−230081号には、
水溶性賦形剤として、ポリオキシエチレンジエステル化
合物が開示されている。しかしながら、このような化合
物では、徐溶化の効果が充分でなく、長時間に渡って一
定濃度の薬剤成分を水中に溶出することができず、水溶
性賦形剤自体の寿命が短いという欠点がある。
【0005】本発明は、以上のような従来の賦形剤の欠
点を改善し、水中に投入した場合または水の噴出口付近
に置いた場合に、長期間水と接触しても過度の薬剤の溶
出がなく、常に一定の濃度の薬剤を水中に溶出し、更に
その薬剤成分の作用を長期間一定の状態で持続すること
が可能であり、かつ、内部に各種の薬剤成分を任意に安
定に含有することができる長寿命の徐溶性賦形剤を提供
すべく鋭意研究を重ねた結果、かかる性質に優れた徐溶
性賦形剤をようやく見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の徐溶性賦形剤
は、活性水素10〜200個を有し、数平均分子量が4
00〜10,000で、第一、第二、第三級アミノ窒素
を含む分枝構造を有するポリエチレンイミンまたは活性
水素10〜200個を有する該ポリエチレンイミン誘導
体に、炭素数3〜40のエポキシド(A)とエチレンオ
キシド(B)を重量比で(A)/(B)=0/100〜
50/50の比率で付加反応してなる数平均分子量5,
000〜600,000のポリエーテル化合物に、該ポ
リエーテル化合物の水酸基に対して0.4〜10モル当
量(すなわち、水酸基1個当たり0.4〜10モル)の
炭素数8〜40のエポキシド(C)を付加反応してなる
ポリエーテル化合物からなる。
【0007】本発明に使用するポリエチレンイミンまた
はポリエチレンイミン誘導体としては、分子内に活性水
素を10〜200個有し、数平均分子量が400〜1
0,000のもの、好ましくは、活性水素12〜100
個を有し、数平均分子量が500〜5,000のものが
挙げられる。
【0008】ポリエチレンイミンは、エチレンイミンの
重合物や、アルコール類、フェノール類、アミン類、カ
ルボン酸類などの活性水素を有する物質にエチレンイミ
ンを付加重合して得られた、活性水素を10〜200個
有するものである。これらポリエチレンイミンは、完全
な線状構造ではなく、第一級、第二級、第三級アミノ窒
素を含む分枝構造を有するものが用いられ、第一級、第
二級、第三級アミノ窒素の比が1:1:1〜1:2.
5:1のものが好ましい。
【0009】また、前記ポリエチレンイミンは種々の化
学反応性を有しており、残存する活性水素が分子内に1
0〜200個、好ましくは12〜100個の範囲内にあ
れば、その誘導体を本発明の徐溶性賦形剤に関わるポリ
エーテル化合物の出発物質として用いることができる。
【0010】以下にその誘導体の代表例を示す。 (a)アルデヒド類、ケトン類との反応生成物 (b)アルキルハライドとの反応生成物 (c)イソシアネート類、チオイソシアネート類との反
応生成物 (d)活性二重結合を有するものとの反応生成物 (e)エポキシ化合物、エピハロヒドリン類との反応生
成物 (f)シアナマイド類、グアニジン類、尿素等との反応
生成物 (g)カルボン酸、酸無水物、アシルハライド等との反
応生成物
【0011】かかるポリエチレンイミンまたはポリエチ
レンイミン誘導体の活性水素が10未満の場合、徐溶化
性能が充分でなく、長時間に渡って一定濃度の薬剤成分
を水中に溶出する効果に乏しい。一方、活性水素が20
0を超えると、ポリエチレンイミンまたはポリエチレン
イミン誘導体の粘度が高くなり、エポキシドの付加反応
が困難となる。
【0012】これらポリエチレンイミンまたはポリエチ
レンイミン誘導体に付加する炭素数3〜40のエポキシ
ド(A)としては広くエポキシ環を有する化合物が挙げ
られ、例えば、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、スチレンオキシド、1,2−エポキシオクタン、
1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシドコサ
ン、1,2−エポキシオクタコサン等のアルキレンオキ
シド、フェニルグリシジルエーテル、n−ヘキシルグリ
シジルエーテル、n−オクチルグリシジルエーテル等の
グリシジルエーテルから選ばれる1種または2種以上の
ものが用いられる。しかし、本発明はかかる例示のみに
限定されるものではない。
【0013】前記ポリエチレンイミンまたはポリエチレ
ンイミン誘導体に、炭素数3〜40のエポキシド(A)
とエチレンオキシド(B)を通常の方法で付加反応する
ことにより、数平均分子量5,000〜600,000
のポリエーテル化合物を製造することができる。
【0014】すなわち、出発物質のポリエチレンイミン
またはポリエチレンイミン誘導体に、塩基性触媒下で、
100〜180℃で所定量の前記エポキシドを添加して
反応させる。
【0015】付加重合する炭素数3〜40のエポキシド
(A)とエチレンオキシド(B)の割合は、(A)/
(B)=0/100〜50/50(重量比)である。エ
チレンオキシドの重合割合が50重量%未満の場合、最
終的に得られる本発明に関わるポリエーテル化合物の融
点が低くなりすぎて、賦形剤の成形性が悪くなる。
【0016】炭素数3〜40のエポキシドとエチレンオ
キシドを付加重合する場合、ブロック共重合でも、ラン
ダム共重合でも、また、いずれのものが先に付加したも
のでもよいが、賦形剤の徐溶性、成形性の点でブロック
共重合が好ましい。
【0017】ポリエチレンイミンまたはポリエチレンイ
ミン誘導体に付加するエポキシドおよびエチレンオキシ
ドの付加モル数は、目的とする賦形剤の性能に応じて適
宜調整すればよいが、該ポリエチレンイミンまたはポリ
エチレンイミン誘導体の1活性水素当たり、10〜30
0モル、好ましくは20〜200モルである。得られる
ポリエーテル化合物は、数平均分子量で5,000〜6
00,000、好ましくは5,000〜400,000
のものが有効である。数平均分子量が600,000を
超えるようなモル数を付加させようとすると、エポキシ
ドの反応性が乏しくなり、製造が困難となる。
【0018】本発明の徐溶性賦形剤は、上記で得た数平
均分子量5,000〜600,000のポリエーテル化
合物の水酸基に、更に炭素数8〜40のエポキシド
(C)を一般に採用されている方法で付加反応すること
により得られる。
【0019】炭素数8〜40のエポキシド(C)として
は広くエポキシ環を有する化合物が挙げられ、例えば、
スチレンオキシド、長鎖アルキルの末端にエポキシ基を
有する前記エポキシド(A)で挙げた1,2−エポキシ
アルカン、n−ヘキシルグリシジルエーテル、フェニル
グリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエ
ーテル、炭素数8〜22の高級アルコールのグリシジル
エーテル等から選ばれる1種または2種以上のものが用
いられる。しかし、本発明はかかる例示のみに限定され
るものではない。
【0020】かかるエポキシド(C)の反応比率は、前
記ポリエーテル化合物の水酸基に対し、0.4〜10モ
ル当量である必要がある。0.4モル当量未満では、徐
溶化の性能が劣り、水中での持続性が充分でない。10
モル当量を超えると、水不溶化傾向が高まり、水中で崩
壊して形状が保持できず、逆に薬剤成分の溶出が早まっ
たり、水不溶成分が発生するので好ましくない。
【0021】本発明の徐溶性賦形剤を使用するに際して
は、例えば、上記のポリエーテル化合物を加熱溶融し、
目的に応じて必要とする薬剤成分を、更に必要に応じ
て、無機系賦形剤、充填剤、補助成分(例えば、浸透
剤、洗浄剤としての界面活性剤、酸化防止剤、有機溶
剤)を添加配合し、これらを共融ないしは均一分散さ
せ、この均一な配合物を冷却して固化させ、あるいはそ
の途中で任意の形状に成形して固化させ、あるいは均一
配合物を適当な容器に流し込んで冷却固化させて成形す
る。
【0022】更に、溶融状態において任意の気泡を含有
させ、これを冷却固化することにより、見掛けの比重を
コントロールし、水中において浮遊性を持たせることも
可能である。
【0023】また、溶融成形法以外に圧縮成形法によっ
ても製造可能である。
【0024】本発明の徐溶性賦形剤を用いた組成物中の
各成分比率は、応用用途、薬剤成分の徐溶化期間など、
目的に応じて任意に変更することができるが、通常、以
下のような範囲である。 ポリエーテル化合物 1〜80重量% 薬剤成分 1〜80重量% 補助剤 0〜20重量% 充填剤・無機賦形剤 残り
【0025】本発明の徐溶性賦形剤は、内部に各種の薬
剤成分を含有して一定の形状にすることのできるもので
あり、これを水中に投入、もしくは水の噴出口付近に設
置した場合に、内部の薬剤成分を長期間に渡って徐々に
溶出させる担体としての作用を有するものである。従っ
て、その目的に適する薬剤成分を適当に選択することに
よって、多くの分野に利用し得るが、具体的な応用例と
しては以下のようなものが挙げられる。
【0026】 水田に使用する固形農薬、固形肥料 水田用の農薬や肥料は、長期間に渡ってなるべく一定の
濃度で均一に供与することが望ましい。このような農薬
や肥料等を、本発明の徐溶性賦形剤と共に溶融固化して
適当な大きさの粒剤として、水田に散布することによっ
て、農薬、肥料が徐々に溶出し、長期間に渡ってその効
果を発揮することができる。すなわち、徐溶化効果によ
り、農薬、肥料などの薬剤成分の有効量の調整が可能と
なり、効果的な散布を確実にできる他に、長期間に渡っ
て薬剤効果を持続でき、省力散布が可能になる。更に、
過剰な散布に伴なう薬害を防ぎ、公害発生を抑制する等
の環境の保全がはかれる。
【0027】 冷却水および空気調整装置の排水等の
固形水処理剤 工業用冷却水、民生用冷却水、車輌、建築物などの空気
調整装置の排水など各種の水を処理するために、殺藻
剤、スケール分散剤、防錆剤などの水処理剤が用いられ
ているが、これら水処理剤はなるべく一定の有効濃度で
長期間に渡って持続することが望ましい。公知の殺藻
剤、スケール分散剤、防錆剤などの水処理剤を本発明の
徐溶性賦形剤と共に溶融ないしは均一分散化した後、冷
却固化し、適当な形状に成形した固形成形品を水中に投
入することによって、これら薬剤成分が徐々に溶出し、
長期間に渡って水垢や有害な藻類の発生、循環経路の錆
の発生、スケールの固着を防止できる。
【0028】 プール用固形殺菌剤 プール用固形殺菌剤は、長期間に渡ってその殺菌効果が
持続することが好ましい。殺菌剤をそのまま一時に投入
すると、投入時の殺菌効果を長時間に渡って保持するこ
とができないが、本発明の賦形剤と殺菌剤を共融して冷
却固化したものを水中に投入すれば、長時間に渡って同
一の殺菌効果が得られる。
【0029】 排水管用の固形洗浄剤 洗浄効果を長時間に渡って保持するために、本発明の賦
形剤と洗浄剤とを共融して冷却固化したものを排水管流
出口付近に適当な容器に入れて吊しておけば、排水が流
れ込む毎に洗浄剤が排水中に流出し、長時間に渡って効
果を持続させることができる。
【0030】以上のような応用例があるが、本発明の徐
溶性賦形剤はこれらの用途に限られるものではない。
【0031】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。
【0032】製造例1(ポリエーテル化合物1の製造) ステンレス製オートクレーブに、活性水素28個を有す
る数平均分子量1,200のポリエチレンイミン(アミ
ノ窒素の比; 第一級:第二級:第三級=1:2:1)
10重量部を入れた後、オートクレーブ内を窒素置換し
た。次に、プロピレンオキシド70重量部を130℃で
添加して付加反応した。更に、130℃でエチレンオキ
シド700重量部を添加し、付加反応を行ない、数平均
分子量90,000のポリエーテル化合物を得た。更
に、炭素数12と14の混合1,2−エポキシアルカン
(平均分子量196)を167重量部(上記ポリエーテ
ル化合物の水酸基に対し3.5モル当量)加え、150
℃で反応し、室温でワックス状のポリエーテル化合物1
を得た。
【0033】製造例2(ポリエーテル化合物2の製造) ステンレス製オートクレーブに、活性水素28個を有す
る数平均分子量1,200のポリエチレンイミン(アミ
ノ窒素の比; 第一級:第二級:第三級=1:1.9:
1)10重量部とラウリン酸3.3重量部を添加し、窒
素気流下160℃で脱水縮合反応を行ない、部分ラウリ
ン酸アミド化ポリエチレンイミンを得た。次に、オート
クレーブ内を窒素置換した後、130℃でプロピレンオ
キシド95重量部を添加して付加反応を行ない、更に、
130℃でエチレンオキシド600重量部を添加して付
加反応を行ない、数平均分子量100,000のポリエ
ーテル化合物を得た。更に、炭素数16と18の混合
1,2−エポキシアルカン(平均分子量252)を15
0.7重量部(上記ポリエーテル化合物の水酸基に対し
2.5モル当量)加え、150℃で反応し、室温でワッ
クス状のポリエーテル化合物2を得た。
【0034】製造例3〜8(ポリエーテル化合物3〜8
の製造) 製造例1において用いたポリエチレンイミン、エポキシ
ドの種類および反応重量部を変更して製造例1と同様の
反応を行ない、表1に示すポリエーテル化合物3〜8を
得た。
【0035】
【表1】
【0036】実施例1(農薬粒剤) ダイアジノン[(2−イソプロピル−4−メチルピリミ
ジル−6)−ジエチルチオホスフェート]5重量部と、
製造例1、2および表1に記載した本発明ポリエーテル
化合物1〜8の65重量部を、70〜80℃の温度に加
熱して溶融混合し、この溶融混合物に70〜80℃でベ
ントナイト20重量部、タルク10重量部を加えて混練
し、1mm径のスクリーンを通し、冷却固化してダイア
ジノン5%を含有する粒剤を得た。
【0037】蒸留水2リットルを入れた共栓付三角フラ
スコにこの粒剤4.0gを浸漬して、25℃の条件下に
静置し、時間の経過に対するダイアジノンの溶出率を測
定した。比較例として表1に記載した化合物9〜12を
用いて同様に粒剤を調製し、同様にダイアジノンの溶出
率測定試験を実施した。溶出率は下記の式により求め
た。
【0038】
【数1】
【0039】結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表2より明らかなとおり、本発明の徐溶性
賦形剤で製剤した農薬粒剤は長期間に渡って農薬活性成
分を水中に溶出し続け、徐溶性に優れていた。
【0042】実施例2(固形水処理剤) トリアジン系殺藻剤10重量部、ポリアクリル酸ソーダ
(平均分子量8,000)10重量部、硫酸ナトリウム
20重量部、本発明ポリエーテル化合物1〜5の60重
量部を、70〜80℃に加熱して溶融混合し、この混合
物の30gを直径30mmの円筒の型に流し込み、固化
させて固形水処理剤を得た。比較例として表1に記載し
た化合物9〜12を用いて同様にして固形水処理剤を得
た。
【0043】各々の固形水処理剤をサランネット袋に詰
め、散水シャワーが直接ピット上に落ちる形式の保有水
量200リットルのクーリングタワーのピット内に浸漬
し、固形水処理剤が溶解して消失するまでの日数を観察
した。但し、クーリングタワーは連続運転とし、ピット
水温は20〜25℃に調整して実施した。結果を表3に
示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3より明らかなように、本発明の徐溶性
賦形剤で製剤した固形水処理剤は、徐溶性に優れ、水処
理剤の寿命が長く、長期間に渡って殺藻効果を得ること
ができた。
【0046】実施例3(空調装置結露排水用固形殺菌
剤) 塩化ベンゼトニウム50重量部と、本発明ポリエーテル
化合物1〜8の50重量部を、80〜90℃に加熱して
溶融混合し、1mm径のスクリーンを通して冷却固化
し、顆粒状固形殺菌剤を得た。比較例として表1に記載
した化合物9〜12を用いて同様にして固形殺菌剤を得
た。
【0047】各々調製した固形殺菌剤の、塩化ベンゼト
ニウムとして50g相当量を、布製袋に詰め、これに、
定量ポンプを用いて1回につき1リットル/時間の速度
で水滴を滴下し、各回毎に水を回収した。10回毎に滴
下水に含まれる塩化ベンゼトニウムの濃度を測定した。
結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】表4より、本発明の徐溶性賦形剤で製剤し
た空調装置結露排水用固形殺菌剤は、長期間に渡って殺
菌剤成分を一定量ずつ徐々に溶出することが明らかであ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明の徐溶性賦形剤は、種々の薬剤成
分を内部に含有して一定の形状に成形することができ、
水に対する溶解速度が適度に遅く、薬剤成分を徐々に溶
出し、薬剤成分の作用を長期間持続することができ、極
めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−73271(JP,A) 特開 平2−126928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 65/00 - 65/48 C08L 71/00 - 71/14 A61K 47/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性水素10〜200個を有し、数平均
    分子量が400〜10,000で、第一、第二、第三級
    アミノ窒素を含む分枝構造を有するポリエチレンイミン
    または活性水素10〜200個を有する該ポリエチレン
    イミン誘導体に、炭素数3〜40のエポキシド(A)と
    エチレンオキシド(B)を重量比で(A)/(B)=0
    /100〜50/50の比率で付加反応してなる数平均
    分子量5,000〜600,000のポリエーテル化合
    物に、 該ポリエーテル化合物の水酸基に対して0.4〜10モ
    ル当量の炭素数8〜40のエポキシド(C)を付加反応
    してなるポリエーテル化合物からなる徐溶性賦形剤。
  2. 【請求項2】 前記ポリエチレンイミンが、活性水素1
    2〜100個を有し数平均分子量500〜5,000で
    第一、第二、第三アミノ窒素の比が1:1:1〜1:
    2.5:1のポリエチレンイミンである請求項1記載の
    徐溶性賦形剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のポリエーテル化
    合物からなる固形農薬用徐溶性賦形剤。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のポリエーテル化
    合物からなる固形肥料用徐溶性賦形剤。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載のポリエーテル化
    合物からなる固形水処理剤用徐溶性賦形剤。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載のポリエーテル化
    合物からなる固形殺菌剤用徐溶性賦形剤。
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