JP3225143U - 分離式インナーチューブ及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】インナーチューブの交換時間を大幅に短縮することができる、分離式インナーチューブ及びその分離式インナーチューブを備えたタイヤを提供する。【解決手段】分離式インナーチューブは、長尺状のインナーチューブ本体を含み、インナーチューブ本体の両端に第1密閉面と第2密閉面121がそれぞれ形成され、そのうち一端はインナーチューブ本体の長手方向に沿って延伸されてスリーブ部122を形成し、第1密閉面と第2密閉面121がスリーブ部122によって突き合わさることで、長尺状のインナーチューブ本体の首尾が連結されてインナーチューブを形成する。【選択図】図2
Description
本考案はタイヤ分野に関し、特にインナーチューブに関する。
通常、タイヤはインナーチューブとカバータイヤを含み、従来のインナーチューブは連続した円形のものであって、タイヤの破損のためインナーチューブの交換又は修理が必要な場合は、インナーチューブをカバータイヤから完全に取り外してから修理又は新しいインナーチューブを入れ替えしなければならない。この過程において、インナーチューブの取り外し及び入れ替えの何れにも長い時間がかかり、効率は非常に低くなる。
この問題を解決するため、市場には、2つのジョイントによって閉じられるループを形成してなされたインナーチューブが登場した。空気を排出した状態では2つのジョイントを簡単に解除することができ、インナーチューブを長尺状にして、タイヤから取り外すことができる。これにより、インナーチューブの交換に必要な時間を大幅に節約できる。このような分離式インナーチューブが明らかな利点を持っているにもかかわらず、依然として安定した市場シェアを確立できなかったことは、以下のようにインナーチューブにもいくつかの欠点があるからである。
1.従来の分離式インナーチューブは、2つのジョイントの端部に互いに係合するゴム部材を設置し、このゴム部材自体には空気を充填しない構成である。つまり、ゴム部材自体の形状に完全に依存して係合されている。このような構造は、連結強度が非常に限られて、走行中インナーチューブが簡単に外れる可能性が高い。また、2つのゴム部材が係合した部分には隙間が形成されやすく、この隙間部分の空気圧はインナーチューブの空気圧より遥かに小さいため、走行中、この部分が地面に接触すると、チューブ本体の形状変化が大きくなって、走行中に揺れを感じる。
2.インナーチューブに空気が充填されていない状態では、係合状態を維持させることが困難であり、そのため、インナーチューブをカバータイヤに装着する際にもインナーチューブの連続性を保ちにくい。
2.インナーチューブに空気が充填されていない状態では、係合状態を維持させることが困難であり、そのため、インナーチューブをカバータイヤに装着する際にもインナーチューブの連続性を保ちにくい。
以上に鑑みて、本考案が解決しようとする課題は、インナーチューブの交換時間が大幅に短縮できる分離式インナーチューブ及びタイヤを提供することである。
上記課題を解決するために、本考案による分離式インナーチューブは、長尺状のインナーチューブ本体を含み、前記インナーチューブ本体の両端に第1密閉面と第2密閉面がそれぞれ形成され、そのうち一端はインナーチューブ本体の長手方向に沿って延伸されてスリーブ部を形成し、前記第1密閉面と前記第2密閉面がスリーブ部によって突き合わさることで、長尺状の前記インナーチューブ本体の首尾が連結されてインナーチューブを形成し、前記インナーチューブ本体に空気を充填すると、前記第1密閉面と第2密閉面は、半径方向に沿って膨張され、且つ前記スリーブ部により位置が制限されスリーブ部の中に包接される。
好ましくは、前記第1密閉面と第2密閉面は、空気を充填していない状態で挿入連結或いは当接連結される。
好ましくは、前記インナーチューブ本体は、その両端に第1ジョイントと第2ジョイントがそれぞれ設けられ、前記第1ジョイントと第2ジョイントの自由端にはそれぞれ前記第1密閉面と第2密閉面が形成されている。
好ましくは、前記インナーチューブ本体に空気を充填していない状態では、前記第1密閉面、前記第2密閉面及び前記スリーブ部の内壁は当接或いは非当接により結合され、前記インナーチューブ本体に空気を充填した状態では、前記第1密閉面、前記第2密閉面及び前記スリーブ部の内壁は当接により結合される。
好ましくは、前記非当接による結合とは、前記第1密閉面、前記第2密閉面及びスリーブ部の内壁が、完全分離するか或いは部分的に当接結合するかということである。
好ましくは、前記第2密閉面には挿入スロットが形成され、前記第2ジョイントの自由端は前記インナーチューブ本体の長手方向に沿って延伸されて、前記スリーブ部が形成される。
好ましくは、前記第1密閉面は前記インナーチューブ本体の長手方向に沿って設置された第1プラグと第2プラグを含み、前記第1プラグが前記挿入スロットに挿入されると、前記第2プラグは前記スリーブ部の中に位置されて、前記インナーチューブ本体を首尾が連結されたインナーチューブに接合する。
好ましくは、前記第1プラグと第2プラグは、互いに連通する第1空気腔と第2空気腔を有し、前記挿入スロットの壁と前記第2ジョイントの内壁の間に半径方向に沿って形成された第3空気腔を有し、前記第1空気腔、第2空気腔、第3空気腔は、いずれもインナーチューブ本体の空気充填室と連通されている。
好ましくは、前記挿入スロットは円弧状のスロットであり、前記挿入スロット、前記スリーブ部の壁は、円弧角を通じて繋げられ、前記第1プラグは対応して円弧状のプラグとなり、前記第1プラグ、前記第2プラグと第1ジョイントの側壁は、円弧角を通じて繋げられている。
好ましくは、前記挿入スロットの壁とスリーブ部の壁は、ストッパ面により連結されている。
好ましくは、前記第1プラグと前記第2プラグは、第1ストッパ対応面により連結され、前記第2プラグと前記第1ジョイントの側壁は、第2ストッパ対応面により連結されており、前記第1プラグと前記挿入スロットが挿入連結された場合、前記ストッパ面と前記第1ストッパ対応面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限され、前記第2ストッパ対応面と前記スリーブ部の壁の端面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限される。
好ましくは、前記挿入スロットは円弧状のスロットであり、前記挿入スロット、前記ストッパ面及び前記スリーブ部の壁の間は、円弧角を通じて繋げられ、前記第1プラグは対応して円弧状のプラグとなり、前記第1プラグ、前記第1ストッパ対応面、前記第2プラグ、前記第2ストッパ対応面及び第1ジョイントの側壁の間は、円弧角を通じて繋げられている。
好ましくは、前記第1密閉面が第1プラグになり、且つ、前記第1ジョイントの自由端は前記インナーチューブ本体の長手方向に沿って伸びて前記スリーブ部を形成し、前記第1プラグは前記スリーブ部の中に位置されている。
好ましくは、前記第2密閉面が挿入スロット及び第2プラグになり、前記挿入スロットは第2プラグの端部に位置され、前記第1プラグを前記挿入スロットに挿入した場合、前記第2プラグは前記スリーブ部の中に位置されて、前記インナーチューブ本体を首尾が連結されたインナーチューブに接合する。
好ましくは、前記第1プラグは第1空気腔を有し、前記挿入スロットの壁と前記第2プラグの内壁の間に半径方向に沿って形成された第2空気腔を有し、前記第1空気腔、前記第2空気腔は、いずれも前記インナーチューブ本体の空気充填室と連通されている。
好ましくは、前記挿入スロットは円弧状に形成され、前記挿入スロット、前記第2プラグ及び前記第1ジョイントの側壁の間は、円弧角を通じて繋げられており、前記第1プラグは対応して円弧状に形成され、前記第1プラグ及びスリーブ部の壁の間は、円弧角を通じて繋げられている。
好ましくは、前記第1プラグと前記スリーブ部の壁の間は、ストッパ面によって繋がっている。
好ましくは、前記挿入スロットと前記第2プラグの間は第1ストッパ対応面によって繋がっており、前記第2プラグと前記第2ジョイントの側壁の間は第2ストッパ対応面によって繋がっており、前記第1プラグと前記挿入スロットが挿入連結された場合、前記ストッパ面と前記第1ストッパ対応面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限され、前記第2ストッパ対応面と前記スリーブ部の壁の端面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限される。
好ましくは、前記挿入スロットは円弧状に形成され、前記挿入スロット、前記第1ストッパ対応面、前記第2プラグ、前記第2ストッパ対応面及び前記第1ジョイントの側壁の間は、円弧角を通じて繋げられており、前記第1プラグは対応して円弧状に形成され、前記第1プラグ、前記ストッパ面及びスリーブ部の壁は、円弧角を通じて繋げられている。
好ましくは、前記スリーブ部の側壁の厚さは、前記インナーチューブ本体の側壁の厚さの50%−70%である。
好ましくは、前記スリーブ部の長さは、前記インナーチューブ本体の断面幅より5〜10mm大きい。
好ましくは、前記第1ジョイントと前記第2ジョイントの硬度は40−70JIS Aであり、空気を充填する前、前記挿入スロットは挿入スロットの形状を維持し、前記第1プラグと前記第2プラグはプラグの形状を維持している。
好ましくは、前記第1ジョイントと前記第2ジョイントは粗い面を有す。
好ましくは、前記挿入スロットの軸方向に沿う断面は円弧状面であり、その弧長と前記インナーチューブ本体の断面周長の比率が、インナーチューブ本体の空気充填後の膨張比率より大きい。
好ましくは、前記挿入スロットの軸方向に沿った断面は円弧状面であり、その弧長は、前記インナーチューブ本体の断面周長の120%以上である。
好ましくは、前記挿入スロットの軸方向に沿った断面は、円弧状面、テーパー状曲面、長尺状曲面の中の一種又は何れかの組合せである。
また、本考案は、インナーチューブ、カバータイヤ及びリムを含み、インナーチューブとして、上記説明した本考案の分離式インナーチューブを使うタイヤを提供する。
本考案は、従来技術に比べ、以下のような有益な効果を有する。
1、本考案によるインナーチューブ構造は、スリーブ部を設けることで、インナーチューブの1つのジョイントがスリーブ部の中に包接されて、全体が1つの閉ループを形成することができる。スリーブ部の案内作用によって、2つのジョイントの結合と解体が非常に明確な方向性を持ち、組み立てと解体が非常に簡単になる。スリーブ部の位置制限の役割によって、空気未充填状態でもジョイントがスリーブ部から簡単に脱落しない。
2、本考案によるインナーチューブ構造は、空気を充填する過程において、2つのジョイントは膨張するが、スリーブ部は、それ自体が膨張せず、自体の材料の関係によってジョイントの膨張に伴って広がる。このため、空気を充填するにつれて、スリーブ部の内壁とジョイントとの間の付着力が益々大きくなる。これにより、空気充填後にジョイントはスリーブ部から脱落できなくなる。
3、本考案によるインナーチューブ構造は、ジョイントが空気充填後に膨張するため、2つのジョイントの密閉面は空気充填後に一体となって強く接合し、ジョイント同士には隙間がなく、振動の発生を効果的に避けることができる。
4、本考案によるインナーチューブ構造は、凹部の上下両側にそれぞれ空気腔があり、この2つの空気腔は空気充填過程中に膨張して凹部を圧迫して、凹部とプラグをより強く接合させる。
5、本考案によるインナーチューブ構造は、繋がる部分をすべて円弧角に設計したので、応力の集中問題を効果的に避けることができ、長時間使用しても破裂することなく、第1ジョイントと第2ジョイントの包接連結過程において、第1ジョイントと第2ジョイントの間の空気は円弧角構造から徐々に抜け出されるため、第1ジョイントと第2ジョイントの間に残留しない。
6、第1ジョイントと第2ジョイントは空気充填前に挿入スロットとプラグの形状を維持するため、挿入スロットの正確な位置決めは、第1ジョイント、第2ジョイントの挿入位置を正確に位置決めすることができ、装着された分離式インナーチューブの一致性を保つことができる。
7、第1ジョイントと第2ジョイントの表面粗さを高くすることで、空気充填後の第1ジョイントと第2ジョイントの連結強度を高めることができる。
以下、図面と合わせて本考案をさらに説明する。
本実施形態で提供する分離式インナーチューブは、長尺状のインナーチューブを含み、その両端にそれぞれ第1密閉面と第2密閉面を有し、その一端でインナーチューブ本体の長手方向に沿ってスリーブ部が伸びており、第1密閉面と第2密閉面は、スリーブ部によって突き合わせられ、長尺状インナーチューブ本体を首尾がつながったインナーチューブにし、インナーチューブ本体が空気充填後、第1密閉面と第2密閉面は半径方向に広がり、スリーブ部によって位置制限を受けながらスリーブ部の中で繋がっている。
このような分離式インナーチューブは、取り付けが非常に簡単で、スリーブ部が設置されていないインナーチューブ本体の一端をスリーブ部の中に挿入するだけで、インナーチューブをつき合わせて連続するインナーチューブを形成することができ、その後、インナーチューブに空気を充填する過程において、インナーチューブ本体の両端の第1密閉面と第2密閉面がそれぞれ半径方向に膨張し、第1密閉面と第2密閉面が最終的には円周方向に沿ってしっかりとジョイントされ、半径方向はスリーブ部によって固定されながら、位置制限を受けるためインナーチューブの接合強度は大幅に向上され、簡単には抜けなくなる。
第1密閉面と第2密閉面は空気を充填した後にしっかり締め付けられているため、インナーチューブ全体に隙間部分がなくなり、各部分の空気圧はほぼ同一になり、走行中でもタイヤの振動が感じられない。
本実施形態では、このような分離式構造を実現させるために、以下のいくつかの具体的な実施例を上げる。
<実施例1>
図1と図2に示すように、分離式インナーチューブは、長尺状のインナーチューブ本体を含み、その両端にはそれぞれ第1ジョイント11と第2ジョイント12が設けられ、前記第1ジョイント11と第2ジョイント12の自由端は、それぞれ第1密閉面111と第2密閉面121を有し、第2ジョイント12の自由端には、更にインナーチューブ本体の長手方向に沿ってスリーブ部122が伸びている。
図1と図2に示すように、分離式インナーチューブは、長尺状のインナーチューブ本体を含み、その両端にはそれぞれ第1ジョイント11と第2ジョイント12が設けられ、前記第1ジョイント11と第2ジョイント12の自由端は、それぞれ第1密閉面111と第2密閉面121を有し、第2ジョイント12の自由端には、更にインナーチューブ本体の長手方向に沿ってスリーブ部122が伸びている。
第1ジョイント11と第2ジョイント12は、スリーブ部122によって突き合わせられて、長尺状インナーチューブ本体を首尾が互いにつながったインナーチューブを形成する。
本実施例において、第1密閉面111と第2密閉面121は空気を充填していない状態で差込式に接続関係を有しているものの、この代わりに、第1密閉面111と第2密閉面121を差込式ではなく直接突き当てても良い。これらは本実施例に含まれる簡単な変形例なので説明を省略する。
第1密閉面111と第2密閉面121との接合関係を実現するために、第2密閉面121は挿入スロットになっている。第1密閉面111は、インナーチューブ本体の長手方向に沿って第1プラグ1111と第2プラグ1112を有し、第1プラグ1111を挿入スロット内に挿入したとき、第2プラグ1112はスリーブ部122に配置され、長尺状のインナーチューブ本体の首尾が互いに繋がってインナーチューブになる。
具体的には、第1プラグ1111、第2プラグ1112は、互いに貫通する第1空気腔1113と第2空気腔1114を有し、挿入スロットの壁と第2ジョイント12の内壁との間には半径方向に沿って第3空気腔123がある。第1空気腔1113、第2空気腔1114、第3空気腔123は、それぞれ、インナーチューブ本体の空気充填室と連通されている。このようにして、第1プラグ1111、第2プラグ1112、挿入スロットは、それぞれ、半径方向に膨張することができ、第1プラグ1111および挿入スロットは膨張して互いに接触して緊密に結合し、第2プラグ1112は膨張後、スリーブ部122の内壁と密接に結合される。スリーブ部122は膨張過程において能動的に膨張しないため、第2プラグ1112の膨張に伴ってスリーブ部は第2プラグ1112と第1プラグ1111をスリーブ部122内に接するように包接させる。第3空気腔123の存在により、挿入スロットは、半径方向の上下両側で膨張過程において挿入スロットを圧迫し、挿入スロットと第1プラグ1111を十分につなげるようにする。図9と図10を参照する。そして、膨張過程の進展につれ、第1プラグ1111と第2プラグ1112は分離状態から徐々に締め付け状態になり、両者の間に存在していた空気は両者の間の隙間から抜け出される。
より具体的には、挿入スロットの壁とスリーブ部122の壁の間は、ストッパ面124によって連結される。第1プラグ1111と第2プラグ1112の間は、第1ストッパ対応面1115によって繋がっており、第2プラグ1112と第1ジョイント11の側壁の間は、第2ストッパ対応面1116によって繋がっている。
第1プラグ1111と挿入スロットが挿入結合するとき、ストッパ面124と第1ストッパ対応面1115は、挿入方向に沿って当接されながら位置を制限する。第2ストッパ対応面1116とスリーブ部122の壁の端面が挿入方向に沿って当接されながら位置を制限する。これら2つの位置制限により、挿入連結過程において明確な示唆を与え、使用者の挿入過程における不十分又は過剰な操作を防止することができる。
本実施例では、応力集中問題を減少させるため、挿入スロットを円弧状にしており、挿入スロット、ストッパ面124、スリーブ部122の壁との間は円弧角によって繋げている。本実施例において、軸方向に沿う挿入スロットの断面図は円錐型円弧面であり、本実施例の簡単な変形例として、軸方向に沿う挿入スロットの断面図を円弧面、長尺状の円弧面のうちの1つ、または、いくつかの断面円弧状の形状にすることができる。詳細については図3から図8を参照する。
第1プラグ1111は円弧状プラグであり、第1プラグ1111、第1ストッパ対応面1115、第2プラグ1112、第2ストッパ対応面1116、第1ジョイント11の側壁も円弧角によって繋がっている。
本実施例は次の設計でも良い。即ち、スリーブ部122の側壁はインナーチューブ本体の壁の厚さの50%〜70%とすることができる。ここで、スリーブ部122の壁の厚さとインナーチューブ本体の壁の厚さはすべて空気を充填していない状態での厚さである。このようにした理由は、スリーブ部122に第2プラグ1112の厚さを加えた後の厚さが、インナーチューブ本体の側壁の厚さと同様にすることで、厚さが異なることによって発生する揺れを防ぐことができる。
スリーブ部122の長さは、インナーチューブ本体の断面幅よりも5〜10mm大きい。これにより、スリーブ部122に一定の深さを持たせ、第2プラグ1112が簡単にスリーブ部122から抜け出ないようにする。
軸方向に沿う挿入スロットの断面は円弧面であり、その円弧の長さとインナーチューブ本体の断面周長の比率は、膨張後のインナーチューブ本体の膨張比率より大きい。
具体的には、軸方向に沿う挿入スロットの断面は円弧面であり、その円弧の長さはインナーチューブ本体の断面周長の120%以上である。これにより、挿入スロットに一定の長さを持たせ、膨張して伸びても簡単に破裂されない。
本実施例において、第1プラグ1111、第2プラグ1112の外壁およびスリーブ部122の内壁は、それぞれ粗い面を有し、挿入連結部分の摩擦力を増加させることができる。これと同時に、外壁に摩擦力を増加させる突出点、あるいは紋様を持っており、突出点と紋様を設ける位置は使用者がインナーチューブを挿入連結するときの手で持つ位置に対応する。
本実施例ではインナーチューブとタイヤ、リムで構成される自動車タイヤを提供する。インナーチューブは分離式インナーチューブである。このようなインナーチューブを使用すると、インナーチューブ交換に必要な時間を従来の30分間から5分間に短縮し、インナーチューブ交換の効率を大幅に高めることができる。このようなインナーチューブを使用する自動車タイヤでは走行中に揺れ動くことがなく、乗り心地が非常に高い。このようなインナーチューブは応力が集中する問題を防止し、長時間走行した後にもインナーチューブが突き出たり、破裂したりする現象は発生しない。
<実施例2>
図11と12に示すように、実施例1において、スリーブ部は挿入スロットの一端に設けられたが、本実施例におけるスリーブ部はプラグ側に設けられている。具体的には、第1密閉面111は第1プラグであり、第1ジョイントの自由端はインナーチューブ本体の長手方向に沿ってスリーブ部112が伸びており、第1プラグはスリーブ部112の中に位置する。
図11と12に示すように、実施例1において、スリーブ部は挿入スロットの一端に設けられたが、本実施例におけるスリーブ部はプラグ側に設けられている。具体的には、第1密閉面111は第1プラグであり、第1ジョイントの自由端はインナーチューブ本体の長手方向に沿ってスリーブ部112が伸びており、第1プラグはスリーブ部112の中に位置する。
第2密閉面121は挿入スロット1211と第2プラグ1212であり、挿入スロット1211は第2プラグ1212の末端に位置する。第1プラグが挿入スロット1211の中に差し込まれるとき、第2プラグ1212はスリーブ部112の中に置かれ、長尺状のインナーチューブの首尾が互いにつながるようになる。
同じく第1プラグには第1空気腔を有し、挿入スロット1211の壁と第2プラグ1212の内壁の間には半径方向に沿って第2空気腔を有する。第1空気腔と第2空気腔はそれぞれ、インナーチューブの空気充填室と互いに連通している。
第1プラグとスリーブ部112の壁の間はストッパ面113を通じて連結されている。挿入スロット1211と第2プラグ1212の間は第1ストッパ対応面1213を通じて繋がり、第2プラグ1212と第2ジョイント12の壁の間は第2ストッパ対応面1214を通じて繋がっている。
第1プラグと挿入スロット1211が挿入連結を形成するとき、ストッパ面113と第1ストッパ対応面1213は挿入方向に沿って押したり、押されたりしながら、位置を制限し、第2ストッパ対応面1214とスリーブ部112の壁の端面は挿入方向に沿って位置を制限する。
挿入スロット1211は円弧状であり、本実施例で簡単な変形例として、軸方向に沿う挿入スロット1211の断面は円弧面、長尺状の円弧面のうちの1つ、又は、いろんな円弧状断面の組み合わせでも良い。これについては図13〜図18に示す。
挿入スロット1211、第1ストッパ対応面1213、第2プラグ1212、第2ストッパ対応面1214、第2プラグ1212の壁は円弧角を通じて繋がる。
第1プラグは対応して円弧状を呈し、第1プラグ、ストッパ面113、スリーブ部112の壁の間は円弧角によって繋がる。
残りの部分は実施例1と同一であるため説明を省略する。
<実施例3>
図19〜図21を参照する。実施例1と実施例2では空気を充填していない状態において、第1プラグと挿入スロット、第2プラグとスリーブ部の内壁はすべて完全に接合している結合状態である。
図19〜図21を参照する。実施例1と実施例2では空気を充填していない状態において、第1プラグと挿入スロット、第2プラグとスリーブ部の内壁はすべて完全に接合している結合状態である。
その他、本実施例で第1ジョイントと第2ジョイントの硬度は52 JIS Aである。ジョイントの硬度はジョイントの耐圧特性とジョイントの強度を増加させられる。本実施例の簡単な変形例として、第1ジョイント11、第2ジョイント12の硬度は40〜70 JIS Aの間の任意値にしてもよい。
変形例として、空気を充填していない状態で、第1密閉面、第2密閉面及びスリーブ部の内壁を当接されないよう結合することもできる。インナーチューブ本体が空気充填状態で、第1密閉面、第2密閉面、スリーブ部の内壁が当接されるようにすれば良い。
第1プラグと挿入スロット、第2プラグの硬度を高めることで、空気を充填していない状態でも一定の形状を保てるようにし、プラグと挿入スロット、第2プラグの位置を正確に決定し、分離式インナーチューブ製品の一致性を高めることができる。
当接されないような結合とは、第1密閉面と第2密閉面、スリーブ部の内壁とが完全に分離され、或いは、部分的に当接されて結合することを意味する。
<実施例4>
実施例4において、第1プラグと第2プラグの表面粗さはインナーチューブ本体の他の部分の表面粗さより高い。第1ジョイント11と第2ジョイント12の表面粗さは両ジョイントの間の摩擦力を増加することができる。膨張後の両ジョイントの結合をよりしっかりとさせ、耐圧能力を高めることができる。
実施例4において、第1プラグと第2プラグの表面粗さはインナーチューブ本体の他の部分の表面粗さより高い。第1ジョイント11と第2ジョイント12の表面粗さは両ジョイントの間の摩擦力を増加することができる。膨張後の両ジョイントの結合をよりしっかりとさせ、耐圧能力を高めることができる。
以上は、本考案の好ましい実施例に過ぎず、本考案の範囲はこれに限らず、当業者が容易に想到できる本考案からの変形も本考案の範囲内に含まれる。したがって、本考案の保護範囲は当然ながら実用新案登録請求の範囲により決まる。
Claims (25)
- 分離式インナーチューブであって、
長尺状のインナーチューブ本体を含み、前記インナーチューブ本体の両端に第1密閉面と第2密閉面がそれぞれ形成され、そのうち一端はインナーチューブ本体の長手方向に沿って延伸されてスリーブ部を形成し、前記第1密閉面と前記第2密閉面がスリーブ部によって突き合わさることで、長尺状の前記インナーチューブ本体の首尾が連結されてインナーチューブを形成する、
ことを特徴とする分離式インナーチューブ。 - 前記第1密閉面と第2密閉面は、空気を充填していない状態で挿入連結或いは当接連結される、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記インナーチューブ本体は、その両端に第1ジョイントと第2ジョイントがそれぞれ設けられ、前記第1ジョイントと第2ジョイントの自由端にはそれぞれ前記第1密閉面と第2密閉面が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記インナーチューブ本体に空気を充填していない状態では、前記第1密閉面、前記第2密閉面及び前記スリーブ部の内壁は当接或いは非当接により結合され、
前記インナーチューブ本体に空気を充填した状態では、前記第1密閉面、前記第2密閉面及び前記スリーブ部の内壁は当接により結合される、
ことを特徴とする請求項3に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記非当接による結合とは、前記第1密閉面、前記第2密閉面及びスリーブ部の内壁の完全分離或いは部分的な当接結合を指す、
ことを特徴とする請求項4に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第2密閉面には挿入スロットが形成され、
前記第2ジョイントの自由端は前記インナーチューブ本体の長手方向に沿って延伸されて、前記スリーブ部が形成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1密閉面は前記インナーチューブ本体の長手方向に沿って設置された第1プラグと第2プラグを含み、
前記第1プラグが前記挿入スロットに挿入されると、前記第2プラグは前記スリーブ部の中に位置されて、前記インナーチューブ本体を首尾が連結されたインナーチューブに接合する、
ことを特徴とする請求項6に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1プラグと第2プラグは、互いに連通する第1空気腔と第2空気腔を有し、前記挿入スロットの壁と前記第2ジョイントの内壁の間に半径方向に沿って形成された第3空気腔を有し、
前記第1空気腔、第2空気腔、第3空気腔は、いずれもインナーチューブ本体の空気充填室と連通されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットの壁とスリーブ部の壁は、ストッパ面により連結されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1プラグと前記第2プラグは、第1ストッパ対応面により連結され、前記第2プラグと前記第1ジョイントの側壁は、第2ストッパ対応面により連結され、
前記第1プラグと前記挿入スロットが挿入連結された場合、前記ストッパ面と前記第1ストッパ対応面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限され、前記第2ストッパ対応面と前記スリーブ部の壁の端面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限される、
ことを特徴とする請求項9に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットは円弧状のスロットであり、前記挿入スロット、前記ストッパ面、前記スリーブ部の壁は、円弧角を通じて繋げられ、
前記第1プラグは対応して円弧状のプラグとなり、前記第1プラグ、前記第1ストッパ対応面、前記第2プラグと前記第2ストッパ対応面、第1ジョイントの側壁は、円弧角を通じて繋げられている、
ことを特徴とする請求項10に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1密閉面が第1プラグになり、且つ、前記第1ジョイントの自由端は前記インナーチューブ本体の長手方向に沿って伸びて前記スリーブ部を形成し、前記第1プラグは前記スリーブ部の中に位置されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第2密閉面が挿入スロット及び第2プラグになり、前記挿入スロットは第2プラグの端部に位置され、
前記第1プラグを前記挿入スロットに挿入した場合、前記第2プラグは前記スリーブ部の中に位置されて、前記インナーチューブ本体を首尾が連結されたインナーチューブに接合する、
ことを特徴とする請求項12に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1プラグは第1空気腔を有し、前記挿入スロットの壁と前記第2プラグの内壁の間に半径方向に沿って形成された第2空気腔を有し、前記第1空気腔、前記第2空気腔は、いずれも前記インナーチューブ本体の空気充填室と連通されている、
ことを特徴とする請求項13に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1プラグと前記スリーブ部の壁の間は、ストッパ面によって繋がっている、
ことを特徴とする請求項13に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットと前記第2プラグは第1ストッパ対応面によって繋がっており、前記第2プラグと前記第2ジョイントの側壁は第2ストッパ対応面によって繋がっており、
前記第1プラグと前記挿入スロットが挿入連結された場合、前記ストッパ面と前記第1ストッパ対応面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限され、前記第2ストッパ対応面と前記スリーブ部の壁の端面は挿入方向に沿って押し付けられて位置制限される、
ことを特徴とする請求項15に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットは円弧状に形成され、前記挿入スロット、前記第1ストッパ対応面、前記第2プラグ、前記第2ストッパ対応面及び前記第1ジョイントの側壁の間は、円弧角を通じて繋げられており、
前記第1プラグは対応して円弧状に形成され、前記第1プラグ、前記ストッパ面及びスリーブ部の壁の間は、円弧角を通じて繋げられている、
ことを特徴とする請求項16に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記スリーブ部の側壁の厚さは、前記インナーチューブ本体の側壁の厚さの50%−70%である、
ことを特徴とする請求項1〜17の何れか1項に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記スリーブ部の長さは、前記インナーチューブ本体の断面幅より5〜10mm大きい、
ことを特徴とする請求項1〜17の何れか1項に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1ジョイントと前記第2ジョイントの硬度は40−70JIS Aであり、
空気を充填する前、前記挿入スロットは挿入スロットの形状を維持し、前記第1プラグと前記第2プラグはプラグの形状を維持している、
ことを特徴とする請求項7〜11、13〜17の何れか1項に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記第1ジョイントと前記第2ジョイントは粗い面を有す、
ことを特徴とする請求項3〜17の何れか1項に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットの軸方向に沿う断面は円弧状面であり、その弧長と前記インナーチューブ本体の断面周長の比率が、インナーチューブ本体の空気充填後の膨張比率より大きい、
ことを特徴とする請求項6〜17の何れか1項に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットの軸方向に沿った断面は円弧状面であり、その弧長は、前記インナーチューブ本体の断面周長の120%以上である、
ことを特徴とする請求項20に記載の分離式インナーチューブ。 - 前記挿入スロットの軸方向に沿った断面は、円弧状面、テーパー状曲面、長尺状曲面の中の一種又は何れかの組合せである、
ことを特徴とする請求項20に記載の分離式インナーチューブ。 - インナーチューブ、カバータイヤ及びリムを含むタイヤであって、前記インナーチューブは、請求項1〜24の何れか1項に記載の分離式インナーチューブである、
ことを特徴とするタイヤ。
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