JP3225141B2 - 眼球運動速度測定用刺激装置及び眼球運動速度測定装置 - Google Patents

眼球運動速度測定用刺激装置及び眼球運動速度測定装置

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JP3225141B2 JP25562193A JP25562193A JP3225141B2 JP 3225141 B2 JP3225141 B2 JP 3225141B2 JP 25562193 A JP25562193 A JP 25562193A JP 25562193 A JP25562193 A JP 25562193A JP 3225141 B2 JP3225141 B2 JP 3225141B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝動性眼球運動(以
下、サッケード)の速度をだれでも安全、容易に、かつ
正確に測定することができるようにした、眼球運動速度
の測定方法に関するものである。
【0002】サッケードとは、ある視点から別の視点へ
と一気に跳び移る、とても急速な眼球運動のことであ
る。この運動自体は、視線を移そうとしたとき、いわば
自動化された運動としておこり、同じ注視点間の移動な
らば、とても安定した運動を繰り返すことができる。脳
に疾患があると、この速度が顕著に落ちたり、左右眼で
速度が非対称になるなどの現象が見られ、簡便な脳疾患
の検査に利用できるので、医療の分野で臨床検査として
利用される。また、このサッケードの速度を測定するこ
とは、眼球運動のメカニズムを知る上でとても有益なこ
とである。
【0003】サッケードの速度とは、サッケード運動に
よって単位時間あたり注視方向が視角にして何度移動し
たか、すなわち単位時間あたり眼球が何度回転したかを
示すものである。サッケードの最大速度はサッケードの
振幅によって異なり、正常者で300〜600(deg
/s)ぐらいといわれている。
【0004】
【従来の技術】従来の眼球運動測定法には、以下のよう
なものがあった。
【0005】(イ)眼球静電位(DC−EOG)法:眼
球自体の帯電(角膜部が正、網膜底部が負)を、眼球の
周辺に皮膚電極を接着し、直流増幅器を通してポリグラ
フに記録する方法。
【0006】(ロ)光電素子式EOG(P−EOG)
法:光線を両眼の角膜周辺部にあて、眼球運動とともに
変化する反射光の白(強膜部)黒(角膜部)比を手がか
りに眼球運動を電圧変化として計測する方法。
【0007】(ハ)角膜反射法:高輝度で、微小の可視
光や赤外線を眼球の角膜部に投光し、その反射像を写
真、映画、ビデオカメラなどによって記録する方法。
【0008】(ニ)第1・第4プルキンエ像検出法:角
膜表面からの反射像(第1プルキンエ像)と水晶体後面
からの反射像(第4プルキンエ像)の相対的位置関係か
ら眼球の回転角度を計測する方法。
【0009】(ホ)コンタクトレンズ法:強膜または角
膜に微小な鏡が付いたコンタクトレンズをはめ、その鏡
からの反射光を計測する方法。
【0010】(ヘ)サーチコイル法:強膜または角膜に
小さい電気コイルを埋め込んだコンタクトレンズをは
め、それが眼球の周辺部に設置された磁場のなかで動く
ことによる起電力を計測する方法。
【0011】(ト)赤外線眼底カメラ(IR−TV)
法:赤外線カメラで眼底を撮影し、この静止画像の乳糖
および血管の座標の変化から移動量を求める方法。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の眼球運動測定法
から眼球運動速度を導き出す方法には、それぞれ以下の
ような欠点があった。
【0013】(イ)眼球静電位(DC−EOG)法:ま
ぶたや皮膚の状態、筋電位、照度などの影響が大きく、
基線や校正値が変動しやすいために、測定精度が低く、
再校正の必要性が大きく長時間の測定には不向きであ
る。垂直成分は、まぶたに連動して電位が変動するため
正確に測定できない。
【0014】(ロ)光電素子式EOG(P−EOG)
法:反射光の強度変化を利用するため、顔の表情でも基
線や校正値が動揺し、測定精度が低く、再校正の必要性
が大きい。垂直成分は、まぶたに連動して反射光が変動
するため正確に測定できない。反射光であるので、垂直
成分が水平成分に混入してしまうという問題もある。瞳
孔径により制約を受けるため、計測可能範囲が小さい。
頭部と装置をかなり厳密に固定しなければならない。
【0015】(ハ)角膜反射法:反射光の位置を利用す
るため、装置と頭部のずれ、角膜の形状、涙腺の状態な
どの影響を受けるので測定の精度が低く、再校正の必要
性があり長時間の測定には不向きである。撮影方法によ
ってはサンプリング速度が不足し、サンプリング速度を
十分なものにしようとすると装置が大型になる。
【0016】(ニ)第1・第4プルキンエ像検出法:水
晶体後面の反射光を利用するため、水晶体までの透光体
に混濁があると、計測できない。瞳孔径により制約を受
けるので計測範囲が狭い。装置に精密なサーボ機構が必
要なので、装置が複雑になりコストもかかる。
【0017】(ホ)コンタクトレンズ法:コンタクトレ
ンズ装着により被測定者への侵襲が大きく、眼に障害を
与える不安がある。コンタクトレンズにすべり、たわみ
が発生したり、まぶたにひっかかったりするため測定の
精度に問題が出る場合がある。コンタクトレンズ装用に
よる不快感が伴うため、計測は年長者に限られる。
【0018】(ヘ)サーチコイル法:コンタクトレンズ
装着による上述の問題に加え、コイルにリード線をつけ
て、より正確な測定を行おうとすると、さらに被測定者
への侵襲が大きくなる。
【0019】(ト)赤外線眼底カメラ(IR−TV)
法:撮影したものから眼球運動を解析するのに人の視認
と手作業が必要でかなりの労力を要する。装置が大がか
りで高価。サンプリング速度が低いので、精度が低くな
る。眼底という非常に小さい範囲を撮影するので、かな
り厳密な頭部固定の必要がある。
【0020】非侵襲(身体に侵入しない)や非接触で安
全に測定ができ、かつ簡便で容易に測定ができ、かつ高
精度で正確に測定ができることが眼球運動検査にとって
は理想の要件である。しかし、従来の方法ではこれらの
要件すべてを満たすことはなかった。特に簡便な方法で
垂直成分をきちんと測定できるものがなかった。また、
従来の方法は、サッケードの速度を測定するために、眼
球運動をまず記録し、それを元に逐次速度を解析すると
いう遠回りなことをしなければならず、装置が大変複雑
でおおがかりなものになっていた。また、そのため装置
の実現に費用がかかった。
【0021】本発明が解決しようとする課題は、だれで
も安全、容易に、かつ正確にサッケードの速度を測定で
きるようにすることである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段を、以下に説明する。本発明の眼球運動速度測定
用刺激装置は、被測定者のサッケード開始時の注視方向
に視標Aを、終了時の注視方向に視標Bを配置し、視標
Aと視標Bの間に点滅装置により点滅光を表示すると共
に、被測定者が視標Aと視標Bとの間でサッケードを繰
り返している間に、点滅光のサッケード方向における発
光部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目から発光部
までの距離rのうちいずれか1つを調節し、被測定者が
確認する点滅光の点列の隙間が見えなくなった時点にお
ける発光部の長さL、点滅周期f及び発光部までの距離
rを用いて被測定者の眼球運動速度の測定に使用する刺
激装置であって、被測定者によるサッケード開始時の注
視方向に配置される視標A及び終了時の注視方向に配置
される視標Bと、視標Aと視標Bの間に配置され、少な
くとも発光部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目か
ら発光部までの距離rのうちいずれか1つが調節可能な
点滅光を表示するための点滅装置とを具備することを特
徴とする。上記構成において、前記点滅装置は、複数色
で点滅光を表示することが好ましい。また、本発明の眼
球運動速度測定装置は、被測定者のサッケード開始時の
注視方向に視標Aを、終了時の注視方向に視標Bを配置
し、視標Aと視標Bの間に点滅装置により点滅光を表示
すると共に、被測定者が視標Aと視標Bとの間でサッケ
ードを繰り返している間に、点滅光のサッケード方向に
おける発光部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目か
ら発光部までの距離rのうちいずれか1つを調節し、被
測定者が確認する点滅光の点列の隙間が見えなくなった
時点における発光部の長さL、点滅周期f及び発光部ま
での距離rを用いて被測定者の眼球運動速度を測定する
装置であって、被測定者によるサッケード開始時の注視
方向に配置される視標A及び終了時の注視方向に配置さ
れる視標Bと、視標Aと視標Bの間に配置され、少なく
とも発光部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目から
発光部までの距離rのうちいずれか1つが調節可能な点
滅光を表示するための点滅装置と、被測定者自身により
又は被測定者の報告に従って操作され、発光部の長さ
L、点滅周期f又は被測定者の目から発光部までの距離
rを調節するための操作手段と、前記操作手段からの操
作により発光部の長さL、点滅周期f又は被測定者の目
から発光部までの距離rの値を制御する制御手段と、被
測定者が確認する点滅光の点列の隙間が見えなくなった
時点における発光部の長さL、点滅周期f及び被測定者
の目から発光部までの距離rの値から被測定者の眼球運
動速度を演算する演算手段と、演算結果を出力する出力
手段とを具備することを特徴とする。上記構成におい
て、前記点滅装置は、複数色で点滅光を表示することが
好ましい。また、前記視標A、視標B及び点滅装置は、
水平、垂直及び任意の斜め方向のいずれかに配置可能で
あることが好ましい。
【0023】図1に示すように、サッケード開始時の注
視方向(45)に視標A(41)を、サッケード終了時
の注視方向(46)に視標B(42)を配置し、視標A
と視標Bの間の、サッケード中の注視点の軌跡(44)
上に、所定の長さLおよび点滅周期fを持った点滅光C
(43)を点滅装置Pにより表示して配置する。このよ
うにすることで、周囲が十分暗い環境のなかで、サッケ
ードによって視標A(41)から視標B(42)へ被測
定者の注視位置が飛び移るとき、点滅光C(43)はサ
ッケードとは反対の方向に展開する一定の間隔を持った
点列として確認できる。そこで、視標A(41)と視標
B(42)の間でサッケードを繰り返しながら、点滅光
C(43)の イ)長さLを調節する ロ)点滅周期fを調節する ハ)眼からの距離rを調節する ことの、いずれかの方法を採用すれば、点列の間隔と点
滅光C(43)の長さLを利用して、サッケード中に注
視位置が点滅光C(43)を横切るときの眼球の速度を
測定することができる。
【0024】すなわち、イ)の測定方法では、任意の長
さLを持つ点滅光C(43)を所定の点滅周期f(10
0Hz以上)、所定のパルス幅[1ms(ミリセカン
ド)以下]で点滅させる。後述する作用により、被測定
者はサッケード中に、図2(a)〜(c)のような、一
定の間隔Mを持つ点列を確認できる。点滅光C(43)
の長さLがある程度短いと、被測定者は図2(a)のよ
うな間隔Mの点列を確認でき、長さLを少し長くしてサ
ッケードを行うと点列が図2(b)のようになり、さら
に長さLを長くすると、図2(c)のように長さLと間
隔Mの長さが等しくなって点列の隙間が見えなくなる。
このときの点滅光Cの視角をθ(deg)、点滅周期を
f(Hz)、長さをL(mm)、眼からの距離をr(m
m)とすると、サッケード速度V(deg/s)は、 V=fθ (このfθはおよそ180Lf/πr) (1式) と、算出することができる。
【0025】ロ)の測定方法では、点滅光C(43)を
所定の長さLに固定し、任意の点滅周期f、所定のパル
ス幅(1ms以下)で点滅させる。後述する作用によ
り、被測定者はサッケード中に、図2(d)〜(f)の
ような、任意の間隔Mを持つ点列を確認できる。点滅光
C(43)の点滅周期fがある程度遅いと、被測定者は
図2(d)のような点列を確認でき、点滅光Cの点滅周
期を少し速くしてサッケードを行うと点列が図2(e)
のようになり、さらに点滅光Cの点滅周期を速くしてい
くと、図2(f)のように長さLと間隔Mの長さが等し
くなって点列の隙間がなくなる。このときの点滅光Cの
視角をθ、点滅周期をf(Hz)、長さをL(mm)、
眼からの距離をr(mm)とすると、サッケード速度V
(deg/s)は、上記(1式)より算出することがで
きる。
【0026】ハ)の測定方法では点滅光C(43)を所
定の長さLに固定し、所定の点滅周期f、所定のパルス
幅(1ms以下)で点滅させる。後述する作用により、
被測定者はサッケード中に、図2(g)〜(i)のよう
な、一定の間隔Mを持つ点列を確認できる。点滅光C
(43)の眼からの距離rを変化させると、間隔Mの大
きさは変わらないが、点滅光C(43)の見ための大き
さが変化する。点滅光C(43)の眼からの距離rがあ
る程度遠いと、被測定者は図2(g)のような点列を確
認でき、眼からの距離rを少し近くしてサッケードを行
うと点列が図2(h)のようになり、さらに眼からの距
離rを近くしていくと、図2(i)のように長さLと間
隔Mの長さが等しくなって点列の隙間がなくなる。この
ときの点滅光Cの視角をθ、点滅周期をf(Hz)、長
さをL(mm)、眼からの距離をr(mm)とすると、
サッケード速度V(deg/s)は、上記(1式)より
算出することができる。
【0027】イ)およびロ)およびハ)の測定方法にお
いて、点滅光Cの長さL、点滅周期f、眼からの距離r
の値を、それらを制御する制御手段と演算手段により速
度の算出を自動的に行うことができ、出力手段により結
果を出力することができる。速度の測定点の設定は、点
滅光C(43)をサッケード軌跡上を矢印Y5、Y6方
向に移動して、測定したい位置に調節して行う。なお、
イ)およびロ)およびハ)の測定方法を併用して測定を
行うことができる。
【0028】任意の2点間のサッケードにおける、サッ
ケード開始からサッケード終了までの連続的な速度変化
を測定するときは、点滅光C(43)を矢印Y5、Y6
方向に、5度間隔などで視標Aと視標Bの間を順次移動
させ、複数の測定点を順次測定する。任意の2点間のサ
ッケードにおけるサッケードの最大速度を測定するとき
は、ある測定点で隙間がなくなった点滅光Cの表示を維
持したまま、別の測定点に移動し、もし隙間が空けば隙
間を埋め、もし隙間が空かなければその表示を維持した
まま、次の測定点に移動するということを順次繰り返
す。最終的には一番速度が速かったところの表示が残る
ので、この長さから上記(1式)によりサッケード速度
を算出する。
【0029】このように、サッケード中に知覚される点
列の間隔Mの大きさや、点滅光自体の大きさLを利用す
ることで、サッケードの速度を測定するのが本発明の測
定方法の特徴である。
【0030】
【作用】本発明で、サッケードの速度が測定できるのは
以下のような作用による。
【0031】周りが十分暗い環境において、ひとつの定
まった位置で点滅する光は、サッケード中の視野にはい
ると、それぞれの点滅が眼球の運動によって網膜上の異
なった位置に投影される。視覚刺激にたいする人間の分
解能には限界があるので、点滅周期がある程度速いと
(約100Hz以上)、網膜上の複数の位置に投影され
た点滅光は、ある程度の範囲であたかも同時に点灯した
かのように知覚される。
【0032】ただし、点滅光の発光時の点灯時間が長い
と(サッケードの速度によるが1msを超えると)、眼
球の運動によって光が網膜上で線を描くので、ある程度
は速度に比例して光の見えの大きさが変化して像がぶれ
てしまう。そこで、点滅光の発光時の点灯時間を十分短
くすれば(1ms以下)、眼球運動によって像が網膜上
を流れてしまうことなく、点滅光のひとつひとつの像が
ぶれないでくっきりとした静止像のように見ることがで
きる。
【0033】以上の作用から、本発明における点滅光C
(43)が、図2(a)〜(i)に示される例のよう
に、サッケードと反対の方向に展開する点列として確認
できる。点列を構成するそれぞれの点の位置は、点滅光
が点滅したときのそれぞれの眼球(網膜)に対する位置
である。例えば点滅光の点滅周期が400Hzであれ
ば、点滅に2.5msの時間的ずれがあるので、点列の
間隔Mは2.5msの間に視線が移動した距離(すなわ
ち眼球が回転した角度)に対応している。この点列の間
隔Mの大きさを検出するのに、点滅光自体の大きさLを
利用するのが、本発明の測定方法の特徴である。したが
って、点滅光Cの点滅周期を速くするとサンプリング速
度を向上させることになる。
【0034】さらに、この点滅光C(43)を複数の異
なる色で構成してもよい。点滅光C(43)を複数の異
なる色で構成すると、重なった部分はそれらの混色とし
て(例えば赤色光と緑色光の二色が重なれば黄色光とし
て)知覚されるという作用があるので、点滅光を複数色
で構成すると、点滅光どうしが重なってしまっても、ど
れだけ重なっているかが確認できる。点滅光が単一色の
場合は、点列の隙間を減らすという方向で確認をとりな
がら測定するが、点滅光を複数の色で構成すれば、点列
の隙間と重なりを減らすという両方向で確認しながら測
定ができ、迅速に測定できるという利点がある。
【0035】なお、サッケード中の眼球の焦点(注視位
置)と点滅光の距離が合っていないと、ピントがずれて
点滅光がはっきりとした像として確認できない。そこ
で、サッケード中の注視位置の軌跡上に点滅光を配置す
る必要がある。例えば、サッケード開始の注視位置と終
了の注視位置の眼からの距離と、点滅光の眼からの距離
を等しくして、眼球の焦点調節を行わないまま測定がで
きるようにするとよい。
【0036】また、視標A、視標Bの輝度が高いと点滅
光Cによる点列が確認しにくくなるので、視標A、視標
Bの輝度は低め、点滅光Cの輝度は高めに設定するのが
望ましい。また、点滅光を利用することから、点滅光C
の位置が厳密には測定点にならず、多少ずれることがあ
るが、本発明の実施例のようにサンプリング速度を十分
速くし、点滅光を十分微小にすると特に問題にならない
ことである。
【0037】
【実施例】
【0038】以下、本発明の眼球運動速度測定用刺激装
置及び眼球運動速度測定装置の実施例について説明す
る。
【0039】実施例1 図3〜図10にもとづいて、実施例1を説明する。図
3、図4において、1は固定台、2は矢印Y1、Y2方
向に回転可能なリング状の回転体、3はアゴ台、4はア
ゴ台3の前後左右上下の位置を調節する調節手段、5a
は左眼を覆い隠す回転可能な遮蔽板、5bは右眼を覆い
隠す回転可能な遮蔽板、6は図5にも示すように一定の
曲率半径(400mm強)を持つ半円弧状で、両端部を
回転体2にビス等の止め具9で取り付けられていて、止
め具9を緩めることで矢印Y3、Y4方向に回動できる
ようになっている支持体、7は赤色の発光ダイオード1
1を備え、前記支持体6の長手方向に手動または電動に
よってスライド移動させる第1移動体、8は複数の光フ
ァイバ12の先端部が横方向に並列装着され支持体6の
長手方向に手動又は電動によってスライド移動する第2
移動体である。
【0040】光ファイバ12は一定の直径(直径0.5
mm)を持つもので、図6のように先端部をそろえて支
持体6の長手方向に40本並列に取り付け、各光ファイ
バ12にそれぞれ緑色の発光ダイオード13を装備させ
る。以上のように構成することで、赤色の発光ダイオー
ド11および光ファイバ12の先端部は、眼からの距離
が常に一定(400mm)で、なおかつ、眼から見て常
に一直線上に並べることができる。
【0041】14は発光ダイオード11、13の点灯お
よび非点灯状態を制御し、かつ操作手段15からの操作
により緑色の発光ダイオード13の点灯個数を決めて、
光ファイバ12の先端に表示する点滅光Cの長さを制御
する制御手段である。長さの調節は、図7(a)〜
(c)のように点滅装置Pの中心から左右交互に一つず
つ増減させて行う。なお、図7(d)〜(f)のように
点滅装置Pの中心から完全に左右対称に増減させてもよ
い。ただし、この場合長さの最小調節幅が大きくなるの
で、測定の誤差が大きくなる。
【0042】第1移動体7に取り付けた赤色の発光ダイ
オード11の一方をサッケード開始時の注視方向を示す
指標A、もう一方をサッケード終了時の注視方向を示す
指標Bとし、緑色の発光ダイオード13を400Hzの
周期f、20μsのパルス幅で点滅させ、第2移動体8
に取り付けた光ファイバ12に表示する点滅光を点滅光
Cとする。制御手段14により、図8に示すように視標
Aと視標Bを一定周期(0.5Hzぐらい)で交互に点
灯させ、点滅光Cを同じ周期fで位相を1/4ずらして
点滅非点滅を行う。
【0043】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装備させたものの代わりに、V
FD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プ
ラズマディスプレー)などのディスプレー装置で構成し
てもよい。また、視標Aと視標Bと点滅光Cの輝度、お
よび点滅光Cの点滅周期は、測定時には固定しておく
が、これらを可変にして測定前に調節できるようにして
もよい。点滅光Cの点滅周期を速くすることでサンプリ
ング速度を向上させることができる。また、視標A、視
標Bの輝度は低め、点滅光Cの輝度は高めに設定するの
が望ましい。
【0044】測定は被測定者の頭部をアゴ台3に固定
し、測定する眼が回転体2の中央に位置するように調節
手段4を調節し、測定しない方の眼を遮蔽板5a、また
は5bで遮蔽する。回転体2、支持体6を調節してサッ
ケード方向に合わせ、第1移動体7を調節して赤色の発
光ダイオード11からなる視標Aをサッケード開始時の
注視方向に、もうひとつの赤色の発光ダイオード11か
らなる視標Bをサッケード終了時の注視方向に合わせ、
第2移動体8を調節して光ファイバ12と緑色の発光ダ
イオード13からなる点滅装置Pをサッケード速度を測
定する位置に配置する。周囲を暗くし、被測定者は視標
Aと視標Bの交互点灯を眼で追いかけ、視標Aと視標B
の2点間でサッケードを繰り返す。
【0045】被測定者が、視標Aから視標Bへサッケー
ドするときに、点滅装置Pの表示する点滅光Cが被測定
者の眼にはいり、図9(a)〜(c)のような点列が確
認できる。点滅光Cの表示ドット数が1個ならば、被測
定者は図9(a)のような点列を確認でき、点滅光Cの
表示ドット数を3個に増やしてサッケードを行うと、確
認できる点列が図9(b)のようになり、さらに表示ド
ット数を増やしていくと、図9(c)のように点列の隙
間間隔がなくなる。被測定者はサッケードを繰り返しな
がら、明らかに隙間が空いている状態から徐々に個数を
増やしていき、図9(c)のように点列の隙間がない最
小の個数になる時点を報告する。
【0046】被測定者が隙間を少なくして行って、点列
の隙間がなくなる最小の個数のとき、点滅光Cのある時
点の点滅光Cの右端Crと、それと前後した時点の点滅
光Cの左端Clの重なりKは図9(d)〜(f)のよう
に0ドット以上、1ドット未満である。図9(g)の状
態では隙間が空いており、図9(h)、図9(i)の状
態では点列が重なりすぎているので、適切なドット数で
はない。点列が重なりすぎていても被測定者にはわから
ないため、隙間がなくなった時点で、一旦個数を減らし
隙間が空くことを確認した後、また、個数を増やして隙
間がなくなる時点を報告することが望ましい。
【0047】表示するドット数を増やしていって、隙間
がなくなる最小のドット数をn(個)、ドットの幅(光
ファイバの直径)をp(mm)、点滅光Cの目からの距
離をr(mm)、点滅周期をf(Hz)とすると、点滅
光Cの長さLはp×nであるので、サッケード速度(角
速度)V(deg/s)は、上記(1式)に誤差を考慮
して、 180(n−1)pf/πr < V ≦ 180npf/πr (2式) の範囲、または、Vをこの範囲の中央の値として、 V = 180(n−0.5)pf/πr ±90pf/πr (3式) と算出することができる。
【0048】したがって、点滅周期400Hz、ドット
幅0.5mm、眼からの距離400mmの上記構成の装
置で、隙間がなくなる最小のドット数が10個であった
場合、サッケード速度V(deg/s)は、上記(2
式)より 258 < V ≦ 286 の範囲、または、上記(3式)より V = 272 ± 14 と算出することができる。
【0049】速度の算出は、p、r、fの値をあらかじ
め数値として組み込み、nの値を制御手段14を介して
取得することで、自動的に演算手段16により速度の計
算を行い、結果を出力手段17により出力することで行
う。
【0050】任意の2点間のサッケードにおいて、サッ
ケード開始からサッケード終了までの連続的な速度変化
を測定するときは、点滅装置Pを5度間隔などで支持体
6の長手方向に順次移動させ、視標Aと視標Bの2点間
で複数の測定点を順次測定することで可能となる。サッ
ケードの最大速度のみを測定するときは、ある測定点で
隙間がなくなった点滅光Cの表示の長さを維持したま
ま、別の測定点に移動し、もし隙間が空けば隙間を埋
め、もし隙間が空かなければその長さを維持したまま、
次の測定点に移動するということを順次繰り返す。最終
的には一番表示が長くなる部分が残るので、この長さか
ら上記(2式)または(3式)によりサッケード速度を
算出する。
【0051】図10は、以上の測定法による、良好な視
力を持つ成人男子のサッケード速度の測定例である。左
眼、右眼のそれぞれ、外転(内から外へ)、内転(外か
ら内へ)、上転(下から上へ)、下転(上から下へ)の
4方向で、10度、20度、30度、40度、50度の
振幅で、振幅中央が真正面であるサッケード(すなわち
左眼振幅20度の外転の場合、左眼の右に10度が開始
点、左に10度が終了点のサッケード)を測定した。測
定点は各振幅とも5度おきに設定し(例えば振幅20度
のサッケードなら開始から5度、10度、15度の3箇
所に点滅装置Pを移動して順次測定する)、それぞれの
振幅のサッケードで眼球の位置とそのときの速度を測定
した。測定結果はなめらかな曲線(スプライン、および
Bスプライン)で補間した。各測定点とも測定は一度き
り(平均ではない)である。
【0052】この図10のグラフから、外転、内転、上
転、下転の四方向とも左右眼でほぼ対称な速度変化を見
せ、それぞれが特徴的な変化の仕方をしていることがわ
かる。それぞれの方向で、振幅が大きくなればサッケー
ド速度も大きくなっている。外転、内転、上転において
はサッケードの開始位置に近い位置に最大速度に達し、
その後減速している。外転は内転よりも開始位置に近い
位置で最大速度に達している。下転は振幅が大きくなっ
ても速度はあまり速くならない、などが読み取れる。
【0053】実施例2 図11に示される実施例2では、実施例1(図3〜図
6)の点滅装置Pを、所定の長さ(20mm)を持った
緑色の発光ダイオード25と、発光ダイオード25の前
面に取り付けた液晶シヤッター26で構成している。制
御手段14により液晶シヤッター26を矢印X1、X2
方向に開閉することで、点滅装置Pの表示する点滅光C
の長さLの調節を行う。この場合、確認できる点列は図
2(a)〜(c)であり、速度は液晶シャッターの最小
開閉幅をp(mm)として、(2式)又は(3式)によ
り算出する。
【0054】実施例3 図12に示される実施例3では、実施例1(図3〜図
6)における第2移動体8を取り除き、光ファイバ12
と緑色の発光ダイオード13からなる点滅装置Pを支持
体6に5度おきの位置に複数個、固定して取り付ける。
そして、測定点である点滅光Cの位置の設定を、制御手
段14により表示回路を切り替え、点滅装置Pにより表
示する点滅光Cの表示位置を選択することで行う。この
ようにすることで、サッケード速度の測定点を設定する
ことに伴う、点滅装置Pの移動の手間が軽減され、設定
にかかる時間が短縮される利点がある。なお、点滅装置
Pは光ファイバ12に緑色の発光ダイオード13を装備
させたものの代わりに、VFD(蛍光表示管)、CRT
(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレー)などの
ディスプレー装置で構成してもよい。また、実施例2
(図11)も同様に複数の点滅装置Pで構成してもよ
い。
【0055】実施例4 図13に示される実施例4では、実施例1(図3〜図
6)における第1移動体7を取り除き、赤色の発光ダイ
オード11を支持体6に5度おきの位置に複数個、固定
して取り付ける。そして、視標A、視標Bの設定を、制
御手段14により表示回路を切り替え、赤色の発光ダイ
オード11の点灯位置を選択することで行う。このよう
にすることで、サッケード開始位置、終了位置を設定す
ることに伴う指標A、指標Bの移動の手間が軽減され、
設定にかかる時間が短縮される利点がある。なお、実施
例2(図11)も同様に構成してもよい。
【0056】実施例5 図14、図15に示される実施例5では、実施例1(図
3〜図6)における第1移動体7および第2移動体8を
取り除き、それらの代わりに中央に溝を設けた支持体1
8を回転体2に取り付け、光ファイバ12と緑色の発光
ダイオード13からなる点滅装置Pを溝の底面に5度お
きに複数個取り付ける。点滅装置Pの前面にそれぞれ4
5度の角度でハーフミラー28を取り付け、点滅装置P
と同じ間隔で赤色の発光ダイオード11を5度おきに複
数個、溝の側面に取り付ける。そして、点滅光C、およ
び視標A、視標Bの位置の設定を、制御手段14により
表示回路を切り替えることでそれぞれの表示位置を選択
することで行う。
【0057】このようにすることで、サッケード速度の
測定点を設定することに伴う、点滅装置Pの移動、およ
びサッケード開始位置、終了位置を設定することに伴う
指標A、指標Bの移動の手間が軽減され、設定の時間が
短縮される利点がある。なお、点滅装置Pは光ファイバ
12に緑色の発光ダイオード13を装備させたものの代
わりに、VFD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、
PDP(プラズマディスプレー)などのディスプレー装
置で構成してもよい。また、実施例2(図11)も同様
に構成してもよい。また、点滅装置Pと赤色の発光ダイ
オード11は、お互いの取り付ける位置を入れ替えても
よい。
【0058】実施例6 図16に示される実施例6では、実施例1(図3〜図
6)における第2移動体8を取り除き、光ファイバ12
と緑色の発光ダイオード13からなる点滅装置Pを支持
体6の長手方向に広い範囲にわたって切れ目なく取り付
ける。そして、測定点である点滅光Cの位置の設定を、
制御手段14により表示回路を切り替えて、点滅装置P
により表示する点滅光Cの表示位置を選択することで行
う。このようにすることで、サッケード速度の測定点を
設定することに伴う、点滅装置Pの移動の手間が軽減で
き、なおかつ測定点を細かく設定できる利点がある。
【0059】実施例7 実施例7では、実施例6(図16)の第1移動体7を取
り除くとともに、緑色の発光ダイオード13の代わりに
赤色と緑色の二色発光ダイオードを光ファイバ12の端
部に装備させる。そして、点滅光Cは発光ダイオードを
緑色に、視標Aおよび視標Bは発光ダイオードを赤色
に、それぞれ制御手段14により点灯させることで表示
を行う。また、測定点である点滅光C、および視標A、
視標Bの位置の設定を、制御手段14により表示回路を
切り替えることでそれぞれの表示位置を選択することで
行う。
【0060】このようにすることで、サッケード速度の
測定点を設定することに伴う、点滅装置Pの移動の手
間、およびサッケード開始位置、終了位置を設定するこ
とに伴う指標A、指標Bの移動の手間が軽減でき、なお
かつ測定点、サッケード開始位置、サッケード終了位置
を光ファイバ12のドット幅の単位で細かく設定できる
利点がある。
【0061】実施例8 図17に示される実施例8では、実施例1(図3〜図
6)における点滅装置Pを、所定の長さ(20mm)を
持った緑色の発光ダイオード25と、発光ダイオード2
5の前面に取り付けた遮蔽窓27で構成している。遮蔽
窓27を手動または電動で矢印X1、X2方向に開閉す
ることで、点滅装置Pにより表示する点滅光Cの長さL
の調節を行う。このようにすることで、点滅装置Pによ
り表示する点滅光Cの長さの調節がより細かく無段階的
に行えるので、よりきめ細かく速度の測定が行えるとい
う利点がある。この場合、確認できる点列は図2(a)
〜(c)である。速度は(1式)により算出する。な
お、実施例3(図12)、4(図13)、5(図14、
図15)も同様の装置で構成してもよい。
【0062】実施例9 図18に示される実施例9では、実施例1(図3〜図
6)の第1移動体7に、スライド支持体31と、スライ
ド支持体31上を矢印Y7、Y8方向にスライドするス
ライド体32を取り付け、そのスライド体32のそれぞ
れに赤色の発光ダイオード11を取り付け、視標Aと視
標Bとする。第2移動体8に、同様にスライド支持体3
1と、スライド支持体31上を矢印Y7、Y8方向にス
ライドするスライド体32を取り付け、そのスライド体
32に緑色の発光ダイオード13の光を導く光ファイバ
12からなる点滅装置Pを取り付け点滅光Cを表示す
る。
【0063】このようにすることで、図19のようにサ
ッケード開始位置とサッケード終了位置の眼47からの
距離が違う場合のサッケード速度も、赤色の発光ダイオ
ード11からなる視標A、視標Bをスライド体32によ
ってY7、Y8方向に前後させて設定して、測定できる
ようになる利点がある。測定点である点滅光Cは点滅装
置Pをスライド体32によってY7、Y8方向に前後さ
せて視標A、視標Bの間のサッケードの軌跡上に配置す
る。
【0064】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装備させうものの代わりに、V
FD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プ
ラズマディスプレー)などのディスプレー装置で構成し
てもよい。また、実施例2(図11)、3(図12)、
4(図13)、5(図14、図15)、8(図17)の
指標A、指標B、点滅装置Pをスライド体32を取り付
けるタイプの構成にしてもよい。実施例5(図14、図
15)の場合は赤色の発光ダイオード11、ハーフミラ
ー28、点滅装置Pをまとめてスライド体32に取り付
けることができる。
【0065】実施例10 図20に示される実施例10では、実施例1(図3〜図
6)の光ファイバ12をサッケード方向と直交する方向
に複数に増やし、直交方向に増やした光ファイバ12に
同一の緑色の発光ダイオード13を装備させて、点滅装
置Pを構成する。このようにすることで、点滅装置Pに
より表示する点滅光Cが見やすくなり、また、図21の
ように、点列のずれがある程度起こってもカバーできる
利点がある。
【0066】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装備させるものの代わりに、V
FD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プ
ラズマディスプレー)などのディスプレー装置で構成し
てもよい。また、実施例3(図12)、4(図13)、
5(図14、図15)、6(図16)、7、9(図1
8)もこの実施例10と同様の点滅装置Pで構成しても
よい。
【0067】実施例11 実施例11では、実施例1(図3〜図6)の光ファイバ
12と緑色の発光ダイオード13からなる点滅装置P
を、図22の(A)と(B)のように、表示するドット
数を一つ違いで時間的に交互に増減させて点滅表示させ
る。操作手段15の操作により点滅装置Pの表示する点
滅光Cの長さLを調節して、一つずつドットを増やして
いくと、図22(a)〜(c)のような点列が確認で
き、図22(c)のように重なりすぎて点列が一直線に
なる前に、図22(b)のように点列の隙間の個数が図
22(a)に比べて半分に減る段階が確認できる。被測
定者にこの図22(b)の状態を報告してもらう。図2
2(a)〜(c)の例ではドット数nを7(個)とし
て、実施例1の(2式)または(3式)によりサッケー
ド速度を算出する。
【0068】このようにすることで、点列が重なる最小
のドット数の状態が、点列が重なりすぎた状態と区別で
きるため、隙間がなくなった時点で、一旦個数を減らし
隙間が空くことを確認した後、また、個数を増やして隙
間がなくなる時点を報告するという手間が軽減されると
いう利点がある。
【0069】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装備させるものの代わりに、V
FD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プ
ラズマディスプレー)などのディスプレー装置で構成し
てもよい。また、実施例2(図11)、3(図12)、
4(図13)、5(図14、図15)、6(図16)、
7、9(図18)、10(図20)で同様の表示方法を
行ってもよい。
【0070】実施例12 実施例12では、実施例1(図3〜図6)の光ファイバ
12と緑色の発光ダイオード13からなる点滅装置P
を、図23(A)のように表示するドット数が常に一つ
少ないものを平行に追加した合わせて二本で構成する。
操作手段15の操作により点滅装置Pの表示する点滅光
Cの長さLを調節して、一つずつドットを増やしていく
と、図23(a)〜(c)のような点列が確認でき、図
23(c)のように重なりすぎて上下どちらの点列も一
直線になる前に、図23(b)のように上段の点列の隙
間は空いているが、下段の点列は一直線である段階が確
認できる。被測定者にこの(b)の状態を報告してもら
う。図23(a)〜(c)の例ではドット数nを7
(個)として、実施例1の(2式)または(3式)によ
りサッケード速度を算出する。
【0071】このようにすることで、点列が重なる最小
のドット数の状態が、二本の点列を比べることで確認で
きるため、隙間がなくなった時点で、一旦個数を減らし
隙間が空くことを確認した後、また、個数を増やして隙
間がなくなる時点を報告するという手間が軽減されると
いう利点がある。
【0072】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装備させるものの代わりに、V
FD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プ
ラズマディスプレー)などのディスプレー装置で構成し
てもよい。また、実施例2(図11)、3(図12)、
4(図13)、5(図14、図15)、6(図16)、
7、9(図18)、10(図20)で同様の表示方法を
行ってもよい。
【0073】実施例13 実施例13では、実施例1(図3〜図6)の光ファイバ
12と緑色の発光ダイオード13からなる点滅装置P
を、図24(A)のようにドット数が一つ少ないもの
と、ドット数が一つ多いものを平行に追加した合わせて
三本で構成する。操作手段15の操作により点滅装置P
の表示する点滅光Cの長さLを調節して、一つずつドッ
トを増やしていくと、図24(a)〜(c)のような点
列が確認でき、図24(c)のように最下段のように重
なりすぎて点列が一直線になる列と、最上段のようにま
だ隙間の埋らない列の間の中段に点列が重なる最小のド
ット数の状態が確認できる。図24(a)〜(c)の例
では最小のドット数nを7(個)として、実施例1の
(2式)または(3式)によりサッケード速度を算出す
る。
【0074】このようにすることで、点列が重なる最小
のドット数の状態が、三本の点列を比べることで一目で
確認できるため、実施例1のように隙間がなくなった時
点で、一旦個数を減らし隙間が空くことを確認した後、
また、個数を増やして隙間がなくなる時点を報告すると
いう手間が軽減されるという利点がある。なお、この方
法は点滅光Cを一色で構成した場合は実施例12と同様
の利点しか得られないが、後述する実施例14(図2
5)、15(図26)のように二色で構成した場合は、
点列が重なった部分は二色の混色として重なりKの大き
さを確認できるため、より大きな効果が得られる。
【0075】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装備させるものの代わりに、V
FD(蛍光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プ
ラズマディスプレー)などのディスプレー装置で構成し
てもよい。また、実施例2(図11)、3(図12)、
4(図13)、5(図14、図15)、6(図16)、
7、9(図18)、10(図20)で同様の表示方法を
行ってもよい。
【0076】実施例14 実施例14では、実施例1(図3〜図6)の緑色の発光
ダイオード13の代わりに赤色緑色の二色発光ダイオー
ドを光ファイバ12の端部に装備させる。制御手段14
により、赤色緑色の二色発光ダイオードを400Hzの
周期、20μsのパルス幅で図25の(A)、(B)よ
うに赤色と緑色交互に点滅させて点滅装置Pとする。操
作手段15の操作により点滅装置Pの表示する点滅光C
の長さLを調節すると、図25(a)〜(c)のような
点列が確認でき、図25(c)のように点列の重なりK
の部分が、この二色の混色(黄色)として確認できる。
被測定者は点列の隙間がなくなり、かつ混色部分(すな
わち重なりK)が最小になる時点を報告する。図25
(a)〜(c)の例では最小のドット数nを7(個)と
して、実施例1の(2式)または(3式)によりサッケ
ード速度を算出する。
【0077】このようにすることで、点列が重なる最小
のドット数の状態を、点列の隙間をなくすことと、点列
の混色部分をなくすことの両方から確認できるため、隙
間がなくなった時点で、一旦個数を減らし隙間が空くこ
とを確認した後、また、個数を増やして隙間がなくなる
時点を報告するという手間が軽減されるという利点があ
る。また、黄色の混色部分を少なくするという操作がわ
かりやすいので、初めて測定する場合でも被測定者が理
解しやすいという利点がある。
【0078】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に赤色
緑色の二色発光ダイオードを装着させるものの代わり
に、複数色(二色)表示できるVFD(蛍光表示管)、
CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレー)
などのディスプレー装置で構成してもよい。また、実施
例2(図11)、3(図12)、4(図13)、5(図
14、図15)、6(図16)、7、8(図17)、9
(図18)、10(図20)、11(図22)、12
(図23)、13(図24)も同様にして、二色で構成
した点滅装置Pを取り付けることができる。
【0079】実施例15 実施例15では、実施例1(図3〜図6)の点滅装置P
の右半分に、緑色の発光ダイオード13の代わりに赤色
の発光ダイオードを、光ファイバ12に装備させ、点滅
装置Pを図26(A)のように半分を緑色で半分を赤色
で構成する。制御手段14により、緑色の発光ダイオー
ド13と赤色の発光ダイオードを400Hzの周期、2
0μsのパルス幅で同時に点滅させる。操作手段15の
操作により点滅装置Pの表示する点滅光Cの長さLを調
節する。長さLの調節は実施例1の図7(a)〜(c)
と同様に左右交互に一つドットづつ増やし、赤色と緑色
の発光ダイオードを交互に増やすことで行う。すると、
図26(a)〜(c)のような点列が確認でき、図26
(c)のように点列の重なる部分が、この二色の混色
(黄色)として確認できる。被測定者は点列の隙間がな
くなり、かつ混色部分が最小になる時点を報告する。図
26(a)〜(c)の例では最小のドット数nを7
(個)として、実施例1の(2式)または(3式)によ
りサッケード速度を算出する。
【0080】このようにすることで、点列が重なる最小
のドット数の状態を、点列の隙間をなくすことと、点列
の混色部分をなくすことの両方から確認できるため、実
施例1のように隙間がなくなった時点で、一旦個数を減
らし隙間が空くことを確認した後、また、個数を増やし
て隙間がなくなる時点を報告するという手間が軽減され
るという利点がある。また、黄色の混色部分を少なくす
るという操作がわかりやすいので、初めて測定する場合
でも被測定者が理解しやすいという利点がある。
【0081】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に赤色
の発光ダイオードと緑色の発光ダイオードを装着させる
ものの代わりに、複数色(二色)表示できるVFD(蛍
光表示管)、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマデ
ィスプレー)などのディスプレー装置で構成してもよ
い。また、実施例2(図11)、3(図12)、4(図
13)、5(図14、図15)、6(図16)、7、8
(図17)、9(図18)、10(図20)、11(図
22)、12(図23)、13(図24)も同様にし
て、二色で構成した点滅装置Pを取り付けることができ
る。
【0082】実施例16 実施例16では、実施例1(図3〜図6)の点滅装置P
において、緑色の発光ダイオード13の点滅周期を操作
手段15の操作によって制御手段14により調節できる
ようにする。測定は、表示する点滅光Cの長さLを調節
する代わりに、点滅周期を可変させることで行い、点列
の隙間がなくなり、点列の重なりKが最小になる個数n
から(1式)より速度を算出する。このようにすること
で、サッケードの速度が算出できる。
【0083】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装着させるものの代わりに、一
色または複数色で表示できるVFD(蛍光表示管)、C
RT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレー)な
どのディスプレー装置、または、所定の長さをもった一
色または複数色表示できる発光ダイオードで構成しても
よいし、光ファイバ12に緑色の発光ダイオード13を
装備させる代わりに赤色と緑色の二色発光ダイオードを
装備させてもよい。また、実施例2(図11)、3(図
12)、4(図13)、5(図14、図15)、6(図
16)、7、8(図17)、9(図18)、10(図2
0)、11(図22)、12(図23)、13(図2
4)、14(図25)、15(図26)も同様にして、
点滅装置Pで表示する点滅光Cの点滅周期を調節するこ
とによる測定を行うことができる。
【0084】実施例17 実施例17では、実施例9(図18)の測定装置におい
て、点滅装置Pにより表示する点滅光Cの長さLを調節
する代わりに、第二移動体8にとりつけたスライド支持
体31上をスライド体32を移動し、点滅光Cの眼から
の距離rを調節して測定を行う。眼からの距離rの調節
は手動、または操作手段15を介し、制御手段14によ
り電動で行う。また、これに連動して、視標Aと視標B
の眼からの距離も点滅光Cの眼からの距離rと等しくな
るように、手動または電動で自動的に調節する。点滅光
Cの眼からの距離が代わると、点滅光Cの見ための大き
さが代わるので、見ための大きさを変化させて、確認で
きる点列の隙間を埋め、(1式)により速度を算出す
る。このようにすることで、サッケードの速度が算出で
きる。
【0085】なお、点滅装置Pは光ファイバ12に緑色
の発光ダイオード13を装着させるものの代わりに、一
色または複数色で表示できるVFD(蛍光表示管)、C
RT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレー)な
どのディスプレー装置、または、所定の長さをもった一
色または複数色表示できる発光ダイオードで構成しても
よいし、光ファイバ12に緑色の発光ダイオード13を
装備させる代わりに赤色と緑色の二色発光ダイオードを
装備させてもよい。また、実施例2(図11)、3(図
12)、4(図13)、5(図14、図15)、8(図
17)、10(図20)、11(図22)、12(図2
3)、13(図24)、14(図25)、15(図2
6)も同様にして指標A、指標B、点滅装置Pにスライ
ド体32を取り付けることで、点滅光Cの眼からの距離
を調節することによる測定を行うことができる。実施例
5(図14、図15)の場合は赤色の発光ダイオード1
1、ハーフミラー28、点滅装置Pをまとめてスライド
体32に取り付けることができる。
【0086】実施例18 図27に示される実施例18では、実施例1(図3〜図
6)の回転体2および支持体6を取り除き、固定台1に
一定の曲率半径(内側の曲率半径400mm)を持つ半
球状のドーム33、二つの赤色のレーザー照射装置3
4、緑色のレーザー照射装置35を取り付ける。レーザ
ー照射装置34を制御手段14により制御し、赤色のレ
ーザー光I34をドーム33に投影して一方を視標A、
もう一方を視標Bとする。レーザー照射装置35を制御
手段14により制御し、点滅させた緑色のレーザー光I
35をドーム33に投影して、所定の長さを持つ点滅光
Cを表示する点滅装置Pとする。このようにして、実施
例1と同様の表示を、レーザー照射によりドーム33に
投影させて視標A、視標B、点滅光Cの表示を行う。
【0087】測定点である点滅装置Pにより表示される
点滅光C、および視標A、視標Bの位置の設定は、制御
手段14により投影位置を調節し、それぞれの表示位置
を調節することで行う。点滅装置Pにより表示する点滅
光Cの長さLは操作手段15の操作により行う。
【0088】このようにすることで、サッケード速度の
測定点を設定することに伴う、点滅装置Pの移動の手
間、およびサッケード開始位置、終了位置を設定するこ
とに伴う指標A、指標Bの移動の手間が軽減でき、なお
かつ測定点、サッケード開始位置、サッケード終了位置
を細かく設定できる利点がある。
【0089】なお、点滅光Cの表示形態を実施例10
(図20)、11(図22)、12(図23)、13
(図24)のように変更してもよい。また、点滅光Cの
表示するのに緑色のレーザー照射装置35に赤色のレー
ザー照射装置を追加して、実施例14(図25)、15
(図26)のように、点滅光Cを二色化してもよい。ま
た、実施例16のように、点滅光Cの長さLを固定し
て、点滅周期を調節する方法をとってもよい。
【0090】なお、以上の本発明の測定方法を実施する
装置は、環境光を遮蔽するために装置全体をカバーで覆
ってもよい。このようにすることで、明るい部屋のなか
でも測定が行えるという利点がある。また、図示したも
のに限らず、よりコンパクトにし、例えば頭部に装着す
るゴーグル式や、手持ち式に設計することも可能であ
る。このようにすることで場所を取らずに測定が行え、
また、装置を持ち歩くことができるので、場所を選ばな
いで測定ができるようになる。
【0091】
【発明の効果】この発明は、以下に記載されるような効
果を奏する。
【0092】皮膚電位の変化、反射光の変化など、眼球
運動に伴って発生する二次的な物理量の変化を利用しな
いので、皮膚の状態、筋電位、周りの照度、顔の表情、
角膜の形状などの影響がなく、基線や校正値がほとんど
変化しないため、測定の精度が高く、長時間でも測定で
き、再校正の手間がないため、迅速、簡便に測定が行え
る。また、測定される物理量と実際の眼球運動との対応
をとるための校正が必要ないため、きわめて迅速、簡便
に測定を開始でき、正確な測定結果が得られる。
【0093】まぶたの動きに連動したノイズの影響を受
けないため、垂直方向をはじめあらゆる方向の計測がま
ったく同等に正確に行える。また、瞳孔径による制約な
どを受けないため、計測可能範囲に制限がなく、眼球の
可動範囲をすべて測定することができ、広い範囲にわた
ってどの場所でもまったく同等に正確に測定できる。
【0094】コンタクトレンズなどを眼球に装着する必
要がないため、非侵襲できわめて安全であり、コンタク
トレンズ装着などによる不快感がないので、年長者でな
くても測定が可能である。また、それらの装着の手間が
かからないので、迅速、簡便に測定ができる。
【0095】撮影という方法をとらないため、十分なサ
ンプリング速度が得られ、精度の高い測定が可能であ
る。複雑な装置構成を必要としないので、装置が単純に
構成でき、コストがかからず、小型化させることができ
るので、計測に場所をとらず、また場所を選ばず測定で
きる。解析に手間がかからないので、迅速、簡便に測定
を終了できる。
【0096】したがって、だれでも安全、容易、かつ正
確にサッケードの速度の測定ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略を示す説明図。
【図2】本発明において被測定者が確認できる点列を示
す説明図。
【図3】実施例1を示す正面図。
【図4】実施例1を示す斜視図。
【図5】実施例1を示す要部概略図。
【図6】実施例1を示す要部概略図。
【図7】実施例1の点滅光Cの表示の様子を示す説明
図。
【図8】実施例1の視標A、視標B、点滅光Cの点灯の
様子を示すタイムチャート。
【図9】実施例1において被測定者が確認できる点列の
様子を示す説明図。
【図10】実施例1において実際に測定した眼球運動速
度の測定例のグラフ。
【図11】実施例2を示す要部概略図。
【図12】実施例3を示す要部概略図。
【図13】実施例4を示す要部概略図。
【図14】実施例5を示す要部概略図。
【図15】実施例5を示す要部切断図。
【図16】実施例6を示す要部概略図。
【図17】実施例8を示す要部概略図。
【図18】実施例9、17を示す要部概略図。
【図19】実施例9の概略を示す説明図。
【図20】実施例10を示す要部概略図。
【図21】実施例10において被測定者が確認できる点
列を示す説明図。
【図22】実施例11の点滅光Cの表示および確認でき
る点列を示す説明図。( )内の数字はドットの個数を
表わす。
【図23】実施例12の点滅光Cの表示および確認でき
る点列を示す説明図。( )内の数字はドットの個数を
表わす。
【図24】実施例13の点滅光Cの表示および確認でき
る点列を示す説明図。( )内の数字はドットの個数を
表わす。
【図25】実施例14の点滅光Cの表示および確認でき
る点列を示す説明図。( )内の数字はドットの個数を
表わす。
【図26】実施例15の点滅光Cの表示および確認でき
る点列を示す説明図。( )内の数字はドットの個数を
表わす。
【図27】実施例18を示す要部概略図。
【符号の説明】
1 固定台 2 回転体 3 アゴ台 4 調節手段 5 遮蔽版 6 支持体 7 第一移動体 8 第二移動体 9 止め具 11 赤色発光ダイオード 12 光ファイバ 13 緑色発光ダイオード 14 制御手段 15 操作手段 16 演算手段 17 出力手段 18 支持体 25 緑色発光ダイオード 26 液晶シヤッター 27 遮蔽窓 28 ハーフミラー 31 スライド支持体 32 スライド体 33 ドーム 34 赤色のレーザー照射装置 35 緑色のレーザー照射装置 41、A 視標A 42、B 視標B 43、C 点滅光C 44 注視点の軌跡 45 サッケード開始時の視線 46 サッケード終了時の視線 47 眼球 K 点列の重なり L 点滅光Cの長さ M 点列の間隔 P 点滅装置 θ 点滅光Cの眼球からの視角 r 点滅光Cの眼からの距離 I11 赤色の発光ダイオード11の発する光の進路 I13 緑色の発光ダイオード13の発する光の進路 I34 赤色のレーザー照射装置34の発するレーザー
光 I35 緑色のレーザー照射装置35の発するレーザー
光 X1、X2 液晶シヤッター26又は遮蔽板27の開閉
方向 Y1、Y2 回転体2の回転方向 Y3、Y4 支持体6の回動方向 Y5、Y6 第一移動体7又は第2移動体8又は点滅光
C43の移動方向 Y7、Y8 第一移動体7又は第2移動体8の前後の移
動方向

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定者のサッケード開始時の注視方向
    に視標Aを、終了時の注視方向に視標Bを配置し、視標
    Aと視標Bの間に点滅装置により点滅光を表示すると共
    に、被測定者が視標Aと視標Bとの間でサッケードを繰
    り返している間に、点滅光のサッケード方向における発
    光部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目から発光部
    までの距離rのうちいずれか1つを調節し、被測定者が
    確認する点滅光の点列の隙間が見えなくなった時点にお
    ける発光部の長さL、点滅周期f及び発光部までの距離
    rを用いて被測定者の眼球運動速度の測定に使用する刺
    激装置であって、 被測定者によるサッケード開始時の注視方向に配置され
    る視標A及び終了時の注視方向に配置される視標Bと、
    視標Aと視標Bの間に配置され、少なくとも発光部の長
    さL、点滅周期f及び被測定者の目から発光部までの距
    離rのうちいずれか1つが調節可能な点滅光を表示する
    ための点滅装置とを具備することを特徴とする眼球運動
    速度測定用刺激装置。
  2. 【請求項2】 前記点滅装置は、複数色で点滅光を表示
    することを特徴とする請求項1記載の眼球運動速度測定
    用刺激装置。
  3. 【請求項3】 被測定者のサッケード開始時の注視方向
    に視標Aを、終了時の注視方向に視標Bを配置し、視標
    Aと視標Bの間に点滅装置により点滅光を表示すると共
    に、被測定者が視標Aと視標Bとの間でサッケードを繰
    り返している間に、点滅光のサッケード方向における発
    光部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目から発光部
    までの距離rのうちいずれか1つを調節し、被測定者が
    確認する点滅光の点列の隙間が見えなくなった時点にお
    ける発光部の長さL、点滅周期f及び発光部までの距離
    rを用いて被測定者の眼球運動速度を測定する装置であ
    って、 被測定者によるサッケード開始時の注視方向に配置され
    る視標A及び終了時の注視方向に配置される視標Bと、
    視標Aと視標Bの間に配置され、少なくとも発光部の長
    さL、点滅周期f及び被測定者の目から発光部までの距
    離rのうちいずれか1つが調節可能な点滅光を表示する
    ための点滅装置と、被測定者自身により又は被測定者の
    報告に従って操作され、発光部の長さL、点滅周期f又
    は被測定者の目から発光部までの距離rを調節するため
    の操作手段と、前記操作手段からの操作により発光部の
    長さL、点滅周期f又は被測定者の目から発光部までの
    距離rの値を制御する制御手段と、被測定者が確認する
    点滅光の点列の隙間が見えなくなった時点における発光
    部の長さL、点滅周期f及び被測定者の目から発光部ま
    での距離rの値から被測定者の眼球運動速度を演算する
    演算手段と、演算結果を出力する出力手段とを具備する
    ことを特徴とする眼球運動速度測定装置。
  4. 【請求項4】 前記点滅装置は、複数色で点滅光を表示
    することを特徴とする請求項3記載の眼球運動速度測定
    装置。
  5. 【請求項5】 前記視標A、視標B及び点滅装置は、水
    平、垂直及び任意の斜め方向のいずれかに配置可能であ
    ることを特徴とする請求項3又は4記載の眼球運動速度
    測定装置。
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