JP3225004B2 - スクランブルエッグの連続製造方法及びその装置 - Google Patents

スクランブルエッグの連続製造方法及びその装置

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JP3225004B2
JP3225004B2 JP13030797A JP13030797A JP3225004B2 JP 3225004 B2 JP3225004 B2 JP 3225004B2 JP 13030797 A JP13030797 A JP 13030797A JP 13030797 A JP13030797 A JP 13030797A JP 3225004 B2 JP3225004 B2 JP 3225004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクランブルエッ
グ、いり卵などの加熱卵製品の連続製造方法及びその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スクランブルエッグの大量調理方
法として、いわゆるフライパンを大型化した直火鍋に、
原料液卵と、脱脂粉乳、大豆油、調味料及び食塩を投入
し、攪拌翼による混練を行いながら、加熱変性させるこ
とによりスクランブルエッグを得る方法がある。このよ
うな調理方法は、開放系においてバッチ処理を行うもの
であって、詳細には、大量のスクランブルエッグを得る
ために、鍋釜に原料液を投入し、これを大型のしゃもじ
で混ぜながら直火によって加熱し、該鍋釜から完成した
スクランブルエッグを取り出す、という工程を順番に時
間を追って繰り返し行うものである。また、スクランブ
ルエッグをはじめとして各種加熱卵製品の調理方法とし
て、圧力釜を使う方法(特開平1−181741号公
報)、電子レンジ等の高周波加熱装置を使う方法(特開
平3−246881号公報)が提案されているが、いず
れも基本的にバッチ処理によってスクランブルエッグな
どを生産する方法である。また、同様の原料をホモミキ
サで均質化し、殺菌後噴霧乾燥した調味用粉末卵を沸騰
水に投入し軽く撹拌することにより、スクランブルエッ
グ状のものが製造できるが、これは性状も食感も、普通
のスクランブルエッグとは全く異なるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
の方法はバッチ処理によるものであって、スクランブル
エッグを連続的に生産する方法ではないため、生産性が
低いという問題がある。例えば、卵液を含む原料液を加
熱混練するために、大型の鍋や圧力釜を用いる場合に
は、製品の取出しや鍋釜の清浄に多大の時間を費やすた
め生産効率が低くなる。加えて、人手による作業が必要
となり、依然として経験や勘に頼らなければ、製品の再
現性が確保できない。また、開放系にて調理作業が実行
されるので、作業環境が悪く(室温の上昇など)、非衛
生的でもある。学校給食や病院給食などの団体食或いは
加工用原料としても、スクランブルエッグは大量に提供
されるものであるが、前述したように、従来のスクラン
ブルエッグ大量製造システムは、バッチ式であって品
質、生産効率及び衛生環境などの面で問題がある。
【0004】以上の事情を鑑み、本発明の課題は、新規
なスクランブルエッグの連続製造方法及びその装置を提
供することである。また、別の課題は、作業環境が良く
衛生的で、製品の再現性に優れたスクランブルエッグの
連続製造方法及びその装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の視点は、卵液を含む原料液を配管を
介して次工程へ移送し、前記配管に接続されたラインミ
キサにおいて、移送中の前記原料液を撹拌(混練、混
合、撹拌)すると共に、該原料液にスチームを直接注入
し混合してタンパク変性させてスクランブルエッグ状物
を得ることを特徴とする。なお、スクランブルエッグ状
物とは、原料液の一部又は全部が最終製品(スクランブ
ルエッグ)の性状に変成したものをいい、液状と固状の
ものが混在する状態も含む概念である。
【0006】本発明の第2の視点は、第1の視点に基づ
き、前記ラインミキサの下流側に配管を介して接続され
た別のラインミキサにおいて、前記タンパク変成したス
クランブルエッグ状物を一時的に滞留させ、余熱により
さらにタンパク変成を進行させることを特徴とする。
【0007】本発明の第3の視点は、第1の視点に基づ
き、前記ラインミキサの下流側に配管を介して接続され
た別のラインミキサにおいて、一時的に滞留した前記ス
クランブルエッグ状物の温度に応じて、前記スチームの
供給を制御することを特徴とする。
【0008】本発明の第4の視点は、卵液を含む原料液
を下流に移送する原料移送手段と、前記原料移送手段の
下流側に配管を介して接続され、前記原料液にスチーム
を作用して加熱混練し該原料液をタンパク変成させ、ス
チーム供給圧ないし原料液供給圧によって、前記加熱に
よりタンパク変成したスクランブルエッグ状物を下流に
給送する加熱混練手段を備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の第5の視点は、第4の視点に基づ
き、前記加熱混練手段の下流側に配管を介して接続さ
れ、前記スクランブルエッグ状物を一時的に滞留させ、
余熱によりタンパク変成を進行させ、前記スチーム供給
圧ないし前記原料液供給圧によって該スクランブルエッ
グ状物を給出する滞留手段を備えたことを特徴とする請
求項4記載のスクランブルエッグ連続製造装置。
【0010】本発明の第6の視点は、第4の視点に基づ
き、前記原料移送手段は、前記原料液を貯めたタンクに
接続し、該原料液を下流に圧送するポンプ手段であり、
前記加熱混練手段は、配管を介して前記ポンプ手段とス
チーム供給源に接続するスタティックミキサエレメント
を備えたラインミキサであり、前記滞留手段は、前記ラ
インミキサの下流側に配管を介して接続するスタティッ
クミキサエレメントを備えた別のラインミキサであるこ
とを特徴とする。なお、スタティックミキサエレメント
とは、ミキサ管などに固定され、ミキサ内に供給される
流れを分割、撹拌、混合するものであって、典型的には
流れ方向に直交する方向に突出し、流れ方向に捻られた
形状の羽根体である。
【0011】本発明の第7の視点は、第4の視点に基づ
き、前記原料移送手段の上流側又は下流側に弁を介して
接続され、洗浄液を供給可能な洗浄手段を備えたことを
特徴とする。
【0012】以下、本発明の原理を説明する。家庭でス
クランブルエッグを作る場合、例えば、卵2個を溶い
て、これに牛乳を20〜30mlと香辛料を加えた卵液
を作り、フライパンにバター5〜50gを溶かして卵液
を加え、加熱中は絶えず攪拌する。火力が強過ぎるとス
クランブルエッグが硬くなりやすく、また液がはみ出し
てフィルム状になる不具合が発生するため、少量作る場
合であっても、スクランブルエッグの料理は難易度が高
く、勘と熟練を必要とする。一方、学校給食や病院給食
などの団体食或いは加工用原料としても、スクランブル
エッグは大量に提供されるものである。前述したよう
に、従来のスクランブルエッグ大量製造システムは、バ
ッチ式であって品質、生産効率及び衛生環境などの面で
問題がある。また、スクランブルエッグの仕上がり性状
はうろこ状〜そぼろ状の不定形であって、微妙な加熱加
減及び混ぜ具合によってその性状は大きく変化するの
で、通常の料理(少人数が対象)において、スクランブ
ルエッグの調理はいわゆる料理人の腕の見せどころであ
り、勘と経験に基づき調理を行い、一定性状のスクラン
ブルエッグを得ようとする。一方、給食など大量生産を
行う場合には、人手すなわち勘や経験に頼らない調理工
程が要求され、マニュアル操作である程度の再限性がな
ければ、品質が一定に維持されたスクランブルエッグを
大量生産することが困難である。
【0013】そこで、本発明者らは、卵液を含む原料液
の撹拌及び加熱ないしタンパク変成物の混練及び加熱を
ラインミキサによって行うという新規な発想に基づき、
連続生産が可能であり、製品の再現性が高いスクランブ
ルエッグの連続製造方法及びその装置を発明した。ま
た、液体から固体に変成する原料の処理をラインミキサ
によって行うという技術思想も従来存在せず、さらにイ
ンライン(閉鎖系)で全工程を実行するスクランブルエ
ッグの連続製造方法及びその装置も新規なものである。
本発明によれば、スクランブルエッグの大量生産ライン
において、従来バッチ処理により経験と勘に頼った作業
が行われていたものを、生産ラインにおける各条件を予
め設定することにより、性状の均一なスクランブルエッ
グを短時間に大量に得ることが容易であり、生産効率が
格段に高められる。また、全行程をインラインで行うた
め、非常に衛生的であり、さらに省人化、省力化も達成
される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。まず、本発明に基づく好ましい製造工程
は、全卵液に各種添加剤を調合して、原料を準備する工
程と、調合液を次工程へ送る原料移送工程と、移送液に
スチームを直接注入し混合して、移送液をタンパク変性
させる加熱混練(撹拌加熱、分散混合加熱)工程と、余
熱で変性を進行させる滞留工程とからなり、また、これ
らの工程に代えて適宜CIP(クリーニングインプレー
ス)洗浄工程を行うものである。なお、CIP洗浄工程
とは、配管を分解せずに、該配管内に薬液を流して洗浄
を行う工程である。また、上記加熱混練工程及び滞留工
程を、例えばスタティックミキサのような混練用ライン
ミキサ(分散混合器)を用いて行う。また、好ましい装
置は、図1に示すように、上流側から、調合タンク1
a,1bが配管及び三方弁3を介して原料移送ポンプ4
に並列に接続する。原料移送ポンプ4が配管、三方弁
7、流量計などを介して混練用ラインミキサ5の上流側
に接続する。また、混練用ラインミキサ5の上流側には
スチーム供給源8も接続される。一方、混練用ラインミ
キサ5の下流側が、配管を介して鉛直方向に直立した2
本のスタティックミキサ6a,6bからなるホールディ
ング管(別のラインミキサ)6に直列に接続する。原料
移送ポンプ4と混練用ラインミキサ5の間に設置された
三方弁7には、洗浄タンク1cに接続された洗浄用ポン
プ13が接続する。洗浄用ポンプ13を原料移送ポンプ
4の上流側に接続してもよく、その他の位置に接続する
こともできる。
【0015】原料液は全卵液でもよく、各種調合液或い
は又は粉末等の固体を含んでいてもよく、成分は製品に
併せて適宜選択される。原料移送ポンプ4は、洗浄容易
なサニタリータイプであって定量性のあるポンプが好ま
しく、例えばモーノ式ポンプである。混練用ラインミキ
サ5は、その上流部に原料液及びスチーム注入部、その
下流部にミキサエレメントを備えたスタティックミキサ
部が配設されたものが好ましく混練と加熱が同時に行わ
れる。注入するスチームは、温度98〜103℃、流量
100〜300kg/hr程度の飽和蒸気が好ましい。
スチーム圧力は入手容易な0.3〜0.5MPaG(ゲ
ージ圧)程度で十分である。スチームの供給はホールデ
ィング管6内又は外ないしその近傍が約100℃になる
ように行う。ホールディング管6は、所定の背圧が生
じ、一時的に、好ましくは約2秒間程度、スクランブル
エッグ状物(中間生成物)を滞留した後、給出するもの
が好ましく、前工程で添加されたスチームによる余熱に
よって、混練と共にタンパク変成が適度に進行する。ま
た、ホールディング管6の構成としては、2本のスタテ
ィックミキサ6a,6bを直立させ、互いに平行に配置
することが好ましいが、その長手方向を重力方向と平行
ないし所定角度傾斜(例えば0〜45度)して配置する
ことができ、また、長手方向と重力方向に対し、直角な
いし直角に近い角度(例えば45〜90度)にして設け
ることができ、設置場所のスペースに応じて適宜に設置
することができる。また、ホールディング管6の長手方
向を重力方向と平行ないし略平行にして設置する場合に
は、省スペース化を図ることができる。また、ホールデ
ィング管6を複段化する場合には、下流側のミキサ口径
の方を大きくすることが好ましい。また、スクランブル
エッグの仕上り具合(製品性状)は、混練用ラインミキ
サ5ないしホールディング管6を構成するスタティック
ミキサにおけるミキサエレメントの数、形状、サイズを
変更することにより調整出来る。ホールディング管6を
構成するスタティクミキサの本数は1本或いは複数でも
よい。また、ホールディング管6内の温度を検出し、該
温度検出に基づき、スチーム供給状態(例えば、スチー
ム流量、速度、温度など)を制御することにより、目的
の性状を有するスクランブルエッグを一層安定して得る
ことができる。本発明に基づく方法及び装置によれば、
スクランブルエッグだけでなく、いり卵などの各種の加
熱卵製品も製造できる。さらに、本発明によれば、コロ
ッケの原料など、また、その他の冷凍加工食品の原料も
提供できる。特に、液状から固状に変化するものを好適
に製造できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。図1
に、本発明の一実施例であるスクランブルエッグ連続製
造装置の模式図を示す。図1を参照して、まず全体構成
を説明する。上流側から、調合タンク1a,1bが配管
及び三方弁3を介して原料移送ポンプ4に並列に接続す
る。原料移送ポンプ4は配管、三方弁7、流量計などを
介して混練用ラインミキサ5に接続する。混練用ライン
ミキサ5は、配管を介して鉛直方向に直立した2本のス
タティックミキサ6a,6bからなるホールディング管
6に直列に接続する。また、洗浄液(CIP)タンク1
cには洗浄用ポンプ13が接続され、洗浄用ポンプ13
は三方弁7に接続する。スチーム供給源8はスチームフ
ィルタ12などを介して混練用ラインミキサ5に接続す
る。2本のスタティックミキサ6a,6b間の配管には
温度センサ50が取り付けられ、温度センサ50は制御
器51に電気的に接続し、制御器51は制御弁52を介
して混練用ラインミキサ5へのスチーム供給を制御す
る。
【0017】次に、図1の装置を構成する各機構の詳細
を説明する。調合タンク1a,1bは攪拌機2a,2b
を備え、全卵液を投入後、これを攪拌機2a,2bによ
って攪拌しながら、適時脱脂粉乳、大豆油、調味量、食
塩を添加して原料液を調合する。調合後、製造開始まで
撹拌し続ける。このように、おなじ調合タンクを2台設
け、一方を原料供給源として使用している間に、他方の
調合タンクで調合を行うことにより、原料液の連続供給
が可能となる。調合タンク1a,1bは必要に応じて保
温ヒータ等を取付けて35〜40℃で保温してもよい。
原料移送ポンプ4は、洗浄容易なサニタリータイプであ
って定量性のあるポンプを用いた。
【0018】混練用ラインミキサ5には、ノリタケクッ
カー(商品名、型式NST−D65−3IDF(V))
を用いた(図2参照)。混練用ラインミキサ5の本体上
流側には、原料液が軸方向に沿って、且つスチームが軸
方向に所定角度を有して注入される注入部111、本体
下流側には原料液とスチームを混練するスタティックミ
キサ部112が配置される。スチーム供給源8から供給
されたスチームはヘッダ23に溜まり、開閉弁25の制
御により所定のスチームが混練用ラインミキサ5に供給
され、さらにホールディング管6(2本のスタティック
ミキサ6a,6b)内に流入する。なお、混練用ライン
ミキサ5は、実公平7−37703号公報に開示された
分散混合器に相当するものであり、その構成及び動作の
詳細は同公報2頁4欄18行〜4頁7欄19行及び第1
図に記載の通りであり、この記載を本明細書に繰り込む
ものとする。
【0019】ホールディング管6として、2本のスタテ
ィックミキサ6a,6bを直立させ、互いに平行に配置
した(上流側のスタティックミキサ6aの流れ方向は上
方向、6bのそれは下方向である)。スタティックミキ
サ6a,6bが備えるミキシングエレメントは、ねじり
羽根形状のエレメントをねじり軸方向(管の長手方向)
に複数接合したものである。このホールディング管6に
よって、原料液ないしスクランブルエッグ状物(中間生
成物)の滞留時間(混練とタンパク変成が進行する)
と、管内背圧が確保される。
【0020】(製造工程)次に、図1の装置における製
造工程を説明する。調合し混練した原料液を、三方弁3
を切り替えて原料移送ポンプ4に流し、原料移送ポンプ
4は所定流量で原料液を混練用ラインミキサ5に圧送す
る。混練用ラインミキサ5には、スチームが投入され、
混練用ラインミキサ5を通過するに従って、原料液はス
チームと混合し、混練され、加熱され、タンパク変性し
次第にスクランブルエッグ状物(そぼろ状、固体状)と
なる。さらに、スチームの供給圧ないし原料液の供給圧
によって、そぼろ状となったスクランブルエッグ状物
は、2本のスタティックミキサ6a,6bからなるホー
ルディング管6に送給される。スクランブルエッグ状物
(中間生成物)は、ホールディング管6がもたらす背圧
によって、ホールディング管6内で一時的に滞留するこ
とにより、撹拌されながら余熱によってタンパク変成が
進行し、主にスチーム供給圧によって、スタティックミ
キサ6bの出口より完成したスクランブルエッグが連続
的に導出される。
【0021】(洗浄工程)次に、洗浄工程を説明する。
運転終了後、三方弁7を切り換えCIPポンプ8を動か
すことにより配管全体をCIP洗浄液で洗浄する。CI
P液には、好ましくはアルカリ性水溶液を使用する。
【0022】(製造例1)通常、スクランブルエッグの
1粒の相当直径は最低5mm程度である。まず、原料液
処理量500kg/hrとして、このような性状のスク
ランブルエッグが得られるように、混練用ラインミキサ
5及びホールディング管6の形状を設定した。すなわ
ち、図3(A)に示すように、混練用ラインミキサ5及
びホールディング管6を構成し、詳細には、混練用ライ
ンミキサ5として上記「ノリタケクッカー(商品名、型
式NST−D65−3IDF(V))」、スタティック
ミキサ6a,6bとして、内径52.7φ、ミキサエレ
メントを6ケ備えたもの、内径72.3φ、ミキサエレ
メントを12ケ備えたものをそれぞれ用いた。また、図
4(A)及び(B)に、混練用ラインミキサ5及びスタ
ティックミキサ6a,6bが備えるミキサエレメントの
詳細を示す。図3(A)〜(D)中、“(α)”は図4
(A)に示した分割型のミキサエレメント、“(β)”は
図4(B)に示した連続型(交互逆ねじ型)のミキサエ
レメントを備えていることをそれぞれ示している。本製
造例においては、混練用ラインミキサ5の後段部、及び
スタティックミキサ6a,6bとも、図4(A)に示し
た分割型のミキサエレメントを配設した。このように構
成した装置において、調合タンク1a,1bにて約10
分間混合し調合した原料液を、原料移送ポンプ4は流量
500kg/hrで混練用ラインミキサ5に圧送し、ま
た、スチーム供給源8は混練用ラインミキサ5に流量2
20kg/hr、圧力0.5MPaG、温度98〜10
3℃のスチーム(飽和蒸気)を供給し、目標の性状を有
するスクランブルエッグを得た。なお、ホールディング
管6におけるスクランブルエッグ状物の滞留時間は約2
秒間であり、残圧は0.01MPaであった。また、原
料ポンプ入口〜出口までの滞留時間は10秒であった。
【0023】(製造例2)図3(B)〜(D)に示すよ
うに、混練用ラインミキサ5及びホールディング管6を
構成することにより、種々の相当直径を有するスクラン
ブルが製造できた。なお、図3(A)〜(C)に示した
混練用ラインミキサ5は、その後半部に図4(A)に示
した分割型ミキサエレメントが配設されているが、図3
(D)の混練用ラインミキサ5は前半部の交互逆ねじ型
ミキサエレメントのみを有している。表1に、図3
(A)に示した構成による製造例1の結果と共に、製造
例2の結果を示す。
【0024】
【表1】
【0025】以上より、ミキサエレメントの個数及び形
状を変更することにより、スクランブルエッグの性状設
計ができることが分かる。なお、性状設計はミキサの口
径を変えることによっても達成出来るが、ミキサエレメ
ントの個数及び形状を変更する方法がコスト上有利であ
る。また、分割型のミキサエレメントが多いほど、小粒
なスクランブルエッグが得られることが分かった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スクランブルエッグやいり卵などの加熱卵製品が連続的
に製造できる。また、全ての工程がインラインで行われ
るので、作業環境が良く衛生的である。さらに、スクラ
ンブルエッグの調理は難易度が高く、勘と熟練を必要と
するものであるが、本発明によれば、再現性がよく同様
の性状のスクランブルエッグを大量に製造できる。従っ
て、本発明のスクランブルエッグ連続製造方法及びその
装置は、学校給食や病院給食などの団体食或いは加工用
原料の供給などのスクランブルエッグ大量製造システム
に好適に適用されるものである。
【0027】特に、原料液の加熱混練を行うラインミキ
サの下流側に配管を介して接続された別のラインミキサ
を設けることにより、余熱によりさらにタンパク変成を
進行させ、食感のよい性状のスクランブルエッグを容易
に得ることができる。また、原料液の加熱混練を行うラ
インミキサないしその下流側に配管を介して接続された
別のラインミキサが備えるミキサエレメントの数、形状
を変えることにより、スクランブルエッグの性状を設計
できる。また、一時的に滞留したスクランブルエッグ状
物の温度に応じてスチームの供給を制御することによ
り、常に同様の性状のスクランブルエッグを自動的に得
ることができる。さらに、本発明に基づく装置の配管に
洗浄手段を取り付けることにより、配管を分解せずに装
置の洗浄を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るスクランブルエッグ連
続製造装置を説明するための図である。
【図2】図1に示した混練用ラインミキサの詳細を説明
するための図である。
【図3】(A)〜(D)は、図1に示した装置に適用さ
れる混練用ラインミキサ及びホールディング管の形態を
説明するための図である。
【図4】(A)及び(B)は、図3に示した分散混練用
ミキサ及びホールディング管に適用されるミキサエレメ
ントの詳細を説明する図であって、(A)は分割型、
(B)は交互逆ねじ型のミキサエレメントをそれぞれ示
す。
【符号の説明】
1a,1b 調合用タンク 4 原料移送用ポンプ 5 混練用ラインミキサ 6 ホールディング管 6a,6b スタティックミキサ 8 スチーム供給源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 淳一 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番 36号 株式会社ノリタケカンパニーリミ テド内 (56)参考文献 特開 平5−56768(JP,A) 特開 平8−131125(JP,A) 特開 昭48−99363(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】卵液を含む原料液を配管を介して次工程へ
    移送し、前記配管に接続されたラインミキサにおいて、
    移送中の前記原料液を撹拌すると共に、該原料液にスチ
    ームを直接注入し混合して、該原料液をタンパク変性さ
    せてスクランブルエッグ状物を得ること 前記ラインミキサの下流側に配管を介して接続された別
    のラインミキサにおいて、前記タンパク変成したスクラ
    ンブルエッグ状物を一時的に滞留させ、余熱によりさら
    にタンパク変成を進行させること を特徴とするスクラン
    ブルエッグの連続製造方法。
  2. 【請求項2】前記ラインミキサの下流側に配管を介して
    接続された別のラインミキサにおいて、一時的に滞留し
    た前記スクランブルエッグ状物の温度に応じて、前記ス
    チームの供給を制御することを特徴とする請求項記載
    のスクランブルエッグの連続製造方法。
  3. 【請求項3】卵液を含む原料液を下流に移送する原料移
    送手段と、前記原料移送手段の下流側に配管を介して接
    続され、前記原料液にスチームを作用して加熱混練し該
    原料液をタンパク変成させ、スチーム供給圧ないし原料
    液供給圧によって、前記加熱によりタンパク変成したス
    クランブルエッグ状物を下流に給送する加熱混練手段を
    備えたこと 前記加熱混練手段の下流側に配管を介して接続され、前
    記スクランブルエッグ状物を一時的に滞留させ、余熱に
    よりタンパク変成を進行させ、前記スチーム供給圧ない
    し前記原料液供給圧によって該スクランブルエッグ状物
    を給出する滞留手段を備えたこと を特徴とするスクラン
    ブルエッグの連続製造装置。
  4. 【請求項4】前記原料移送手段は、前記原料液を貯めた
    タンクに接続し、該原料液を下流に圧送するポンプ手段
    であり、前記加熱混練手段は、配管を介して前記ポンプ
    手段とスチーム供給源に接続するスタティックミキサエ
    レメントを備えたラインミキサであり、前記滞留手段
    は、前記ラインミキサの下流側に配管を介して接続する
    スタティックミキサエレメントを備えた別のラインミキ
    サであることを特徴とする請求項に記載のスクランブ
    ルエッグの連続製造装置。
  5. 【請求項5】前記原料移送手段の上流側又は下流側に弁
    を介して接続され、洗浄液を供給可能な洗浄手段を備え
    たことを特徴とする請求項3又は4記載のスクランブル
    エッグの連続製造装置。
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