JP3224101B2 - 対向スピンドル旋盤におけるワークの受渡し方法 - Google Patents

対向スピンドル旋盤におけるワークの受渡し方法

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JP3224101B2 JP02169691A JP2169691A JP3224101B2 JP 3224101 B2 JP3224101 B2 JP 3224101B2 JP 02169691 A JP02169691 A JP 02169691A JP 2169691 A JP2169691 A JP 2169691A JP 3224101 B2 JP3224101 B2 JP 3224101B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対向する2つの主軸を
有する対向スピンドル旋盤において、両主軸間で異形ワ
ークを受渡す方法に関する。尚、本明細書において、
「異形ワーク」とは、全部又は一部において、中心から
外周面までの距離及び又は中心から内周面までの距離が
一定でないワーク、即ち、軸心方向に垂直な外周断面形
状及び又は内周断面形状が、六角形等の非円形のワーク
(非丸物ワーク)をいう。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の対向スピンドル旋盤にお
けるワークの受渡し方法を示す図である。対向する2つ
の主軸を有する対向スピンドル旋盤においては、両主軸
の位相合わせを行うことによって、両主軸が回転した状
態で、両主軸間でワークの受渡しを行うことが出来、受
渡し後、直ちに、加工を再開することが出来る。例え
ば、第一主軸5から第二主軸10へのワーク40の受渡
は以下のようにして行われる。まず、図8(a)におい
て、受取側の第二主軸10のチャック爪12をアンクラ
ンプ状態にして、第一主軸5と第二主軸10を位相合わ
せを行いつつ回転駆動する。そして、図8(b)におい
て、第一主軸5と第二主軸10(第一主軸台4と第二主
軸台9)を矢印Z1+、Z2+方向に移動させて互いに接近さ
せ、ワーク40の端部40bを第1主軸5のチャック爪
7に把持した状態で、ワーク40の他方の端部40a
を、第二主軸10のチャック爪12の内側に挿入する。
図8(c)において、第二主軸10(第二主軸台9)を更
に矢印Z2+方向に移動させて第一主軸5(第一主軸台
4)に更に接近させ、第一主軸5のチャック爪7に把持
されたワーク40の端部40aを第二主軸10のチャッ
ク爪12に押し付ける。ワーク40の押し付け動作が終
了すると、図8(d)において、受取側の第二主軸10の
チャック爪12をクランプ状態にしてワーク40の端部
40aを把持すると共に、受渡側の第一主軸5のチャッ
ク爪7をアンクランプ状態にしてワーク40の端部40
bの把持を解除して、ワーク40を第一主軸5側から第
二主軸10側へ受渡す。次に、図8(e)において、第二
主軸10(第二主軸台9)を第一主軸5(第一主軸台
4)に対して所定のクリアランス設定値Cだけ矢印Z2-
方向に後退させて、ワーク40の端部40bを第一主軸
5のチャック爪7から離反させる。そして、図8(f)に
おいて、制御対象を第一主軸5側から第二主軸10側に
移行するのに伴って、ワーク40を受取った第二主軸1
0を回転駆動したまま、第一主軸5を停止させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】主軸5、10を回転さ
せたままワーク40を受渡す場合、ワーク40が円筒形
のときは問題はないが、ワーク40が六角柱等の異形ワ
ークのときには、ワーク40とチャック爪7とが干渉す
ることがある。即ち、図8(e)において、クリアラン
ス設定値Cはチャック爪7の寸法やワーク40のチャッ
ク7による把持状態とは無関係に一定の値に設定されて
いるので、第二主軸10に受取られたワーク40を、第
一主軸5のチャック爪7からクリアランス設定値Cだけ
後退させても、当該ワーク40の端部40bは依然とし
て第一主軸5のアンクランプ状態のチャック爪7の内側
に挿入されている。この状態で、図8(f)に示すよう
に、第一主軸5の回転を停止すると、ワーク40は第二
主軸10によって回転駆動されているので、ワーク40
の端部40bが六角柱等の異形ワークの場合には、ワー
ク40の角部分が第一主軸5のアンクランプ状態のチャ
ック爪7と干渉する恐れがある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、異形ワークを
2つの主軸間で受渡すに際して、当該ワークとチャック
爪との干渉を防止することが出来る対向スピンドル旋盤
におけるワークの受渡し方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、主軸(5、1
0)に装着されたチャック(6、11)のチャック爪の
寸法データを格納するチャック爪データメモリ(33)
を設けておき、前記チャック爪データメモリに格納され
たチャック爪の寸法データから、前記第1の主軸に装着
されたチャック爪の高さを判定するチャック爪高さ判定
手段(21、受け渡しプログラムTRSのステップS9
など)及び、第1の主軸側へのワークの入込量を演算判
定する入込量演算手段(21、35、受け渡しプログラ
ムTRSのステップS9など)を設けておき、異形ワー
ク(40)を、第1の主軸(5)から第2の主軸(1
0)へ受渡すに際して、第2の主軸のチャック(11)
をアンクランプ状態にして、両主軸(5、10)を同期
して回転駆動させつつ、両主軸(5、10)を相対的に
接近させ、第2の主軸のチャック(11)をクランプ状
態にして異形ワーク(40)を把持し、第1の主軸のチ
ャック(6)をアンクランプ状態にして異形ワーク(4
0)の把持を解除し、前記チャック爪高さ判定手段によ
り、第1の主軸に装着されたチャックのチャック爪の高
さ(H)を判定しておくと共に、前記入込量演算手段に
より第1の主軸側への前記異形ワークの入込量(E)を
加工プログラム(PRO)に基づいて演算判定してお
き、前記判定された、第1の主軸のチャック爪の高さ
(H)及び第1の主軸側への異形ワークの入込量(E)
以上、両主軸(5、10)を相対的に離反させた後に、
第2の主軸(10)を回転駆動したまま、第1の主軸
(5)の回転を停止させて、前記第1の主軸のチャック
爪と回転状態にある前記第2の主軸に把持された異形ワ
ークが干渉することを防止するようにして構成される。
【0006】なお、( )内の番号等は、図面における
対応する要素を示す、便宜的なものであり、従って、本
記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以
下の「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により、ワーク(40)が第1の
主軸のチャック爪(7)から完全に離反した後に、第1
の主軸(5)が停止するように作用する。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明
する。 図1は、本発明によるワークの受渡し方法の一実施例を
示すフローチャート、 図2は、図1に示すフローチャートによるワーク受渡の
一例を示す正面図、 図3は、図1に示すフローチャートによるワーク受渡の
別の例を示す正面図、 図4は、ワーク受渡に際して両主軸が離反、接近した状
態、及び、ワークの入込量を算出する基礎となるパラメ
ータを示す図、 図5は、ワークの入込量を算出する基礎となる機械パラ
メータを示す図、 図6は、本発明が適用される対向スピンドル旋盤の制御
ブロック図、 図7は、本発明が適用される対向スピンドル旋盤の平面
図である。
【0009】本発明が適用される対向スピンドル旋盤1
には、図7に示すように、ベッド2上に、第一主軸台4
と第二主軸台9が、互いに接近離反する形で、主軸軸心
方向(Z軸方向)である矢印Z1+、Z1-方向、矢印Z2+、Z
2-方向にそれぞれ移動駆動自在に設けられている(尚、
主軸台4、9は、何れか一方がベッド2に固定された形
でもよい)。そして、第一主軸台4には、第一主軸5が
回転駆動自在に設けられている。第一主軸5の図中右端
にはチャック6が固着されており、チャック6には、チ
ャック爪7が開閉駆動自在に装着されている。同様に、
第二主軸台9には、第二主軸10が、第一主軸5と軸心
を整合させて対向した形で、回転駆動自在に設けられて
いる。第二主軸10の図中左端にはチャック11が固着
されており、チャック11には、チャック爪12が開閉
駆動自在に装着されている。また、ベッド2上には、第
一刃物台15が第一主軸台4に対応する形で矢印X1+、X
1-方向に移動駆動自在に設けられており、第二刃物台1
6が第二主軸台9に対応する形で矢印X2+、X2-方向に移
動駆動自在に設けられている。また、対向スピンドル旋
盤1には、図6に示すように、主制御部21が設けられ
ており、主制御部21には、バス線21aを介して、第
一主軸台駆動制御部22、第一主軸駆動制御部23、第
一チャック開閉制御部25、第二主軸台駆動制御部2
6、第二主軸駆動制御部27、第二チャック開閉制御部
29、加工プログラムメモリ30、加工プログラム解析
部31、機械パラメータメモリ32、チャック爪データ
メモリ33、入込量演算部35、システムプログラムメ
モリ36等が接続されている。
【0010】対向スピンドル旋盤1は、以上のような構
成を有するので、ワーク40の加工に際して、主制御部
21は加工プログラムメモリ30から当該ワーク40に
対応する加工プログラムPROを読み出す。そして、主
制御部21は、加工プログラム解析部31を介して当該
加工プログラムPROの内容を解析し、解析された加工
プログラムPROに基づいて、ワーク40を第一主軸5
によって回転駆動すると共に、第一主軸台4、第一刃物
台15を、図7矢印Z1+、Z1-方向、矢印X1+、X1-方向に
適宜移動駆動して、第一主軸5側でワーク40の第一工
程の加工を行う。次に、ワーク40を第一主軸5から第
二主軸10に受渡して、主制御部21は、解析された加
工プログラムPROに基づいて、ワーク40を第二主軸
10によって回転駆動すると共に、第二主軸台9、第二
刃物台16を、矢印Z2+、Z2-方向、矢印X2+、X2-方向に
適宜移動駆動して、第二主軸10側でワーク40の第二
工程の加工を行う。尚、第二主軸10側でワーク40の
第一工程の加工を行い、次に、ワーク40を第二主軸1
0から第一主軸5に受渡して、第一主軸5側でワーク4
0の第二工程の加工を行うようにしてもよい。
【0011】第一主軸5と第二主軸10間でワーク40
を受渡すに際して、主制御部21は、システムプログラ
ムメモリ36から図1に示す受渡プログラムTRSを読
み出し、当該受渡プログラムTRSに基づいて、ワーク
40の受渡を行う。尚、図1に示す受渡プログラムTR
Sは、第一主軸5から第二主軸10にワーク40を受渡
す場合について示されているが、第二主軸10から第一
主軸5にワーク40を受渡す場合についても同様であ
る。また、以下、チャック爪が外爪の場合について述べ
るが、チャック爪が内爪の場合も同様である。
【0012】まず、図2(a)に示すように、第二チャ
ック開閉制御部29を介して第二主軸10のチャック爪
12をアンクランプ状態にし、第一主軸駆動制御部23
を介して第一主軸5を回転駆動し、第二主軸駆動制御部
27を介して第二主軸10を回転駆動すると共に(ステ
ップS1)、主軸位相合せ信号を「ON」にして、ワー
ク受渡側の第一主軸5とワーク受取側の第二主軸10の
回転を同期させる(ステップS2)。次に、図2(b)
に示すように、第一主軸5と第二主軸10の回転が同期
したところで、第一主軸台駆動制御部22を介して第一
主軸台4を矢印Z1+方向に移動駆動し、第二主軸台駆動
制御部26を介して第二主軸台9を矢印Z2+方向に移動
駆動して、第一主軸5と第二主軸10を接近させる形
で、両主軸台4、9を所定の受渡位置へ移動させる(ス
テップS3)。すると、ワーク40の端部40bが第1
主軸5のチャック爪7に把持された状態で、ワーク40
の他方の端部40aが第二主軸10のチャック爪12の
内側に挿入される。そして、図2(c)に示すように、第
二主軸駆動制御部27を介して第二主軸台9を更に矢印
Z2+方向に移動させて、第二主軸10を第一主軸5に更
に接近させ、第一主軸5のチャック爪7に把持されたワ
ーク40の端部40aを第二主軸10のチャック爪12
に押し付ける(ステップS4〜S6)。尚、この際、第
一主軸台4を矢印Z1+方向に移動させるようにしてもよ
い。主軸台の駆動モータコントローラからの押付け信号
が「ON」になって、ワーク40のチャック爪12への
押付け動作が終了すると(ステップS5)、図2(d)に
示すように、ワーク受取側の第二主軸10のチャック爪
12をクランプ状態にしてワーク40の端部40aを把
持すると共に、ワーク受渡側の第一主軸5のチャック爪
7をアンクランプ状態にしてワーク40の端部40bの
把持を解除して、ワーク40を第一主軸5側から第二主
軸10側へ受渡す(ステップS7)。次に、図2(e)に
示すように、機械パラメータメモリ32に予め設定され
たクリアランス設定値Cだけ、第二主軸駆動制御部27
を介して第二主軸台9を矢印Z2-方向に移動させて、第
二主軸10に把持されたワーク40の端部40bを第一
主軸5に対して後退させる(ステップS8)。尚、第一
主軸台4を矢印Z1-方向に移動させるようにしてもよ
い。この際、クリアランス設定値Cはチャック爪7の寸
法やワーク40のチャック7による把持状態とは無関係
に一定の値に設定されているので、この状態では、第二
主軸10に受渡されたワーク40の端部40bは、依然
として第一主軸5のアンクランプ状態のチャック爪7の
内側に挿入されている。
【0013】そして、後述のように第一主軸5の回転を
停止させるに先立って、図4(a)に示すワーク受渡側
である第1主軸5のチャック爪7の爪高さHを判定し、
更に、入込量演算部35を介して、加工プログラムPR
Oに基づいて、ワーク受渡側である第1主軸5側へのワ
ーク40の端部40bの入込量Eを演算して求める(ス
テップS9)。即ち、チャック爪データメモリ33に
は、第一主軸5のチャック6に現在装着されているチャ
ック爪7に関する爪高さH等の寸法データが格納されて
いるので、当該寸法データに基づいて、チャック爪7の
高さHを判定することが出来る。尚、チャック爪7が自
動交換装置等によって交換される場合には、同時に、チ
ャック爪データメモリ33中のチャック爪7の高さH等
の寸法データも自動的に変更される。また、機械パラメ
ータメモリ32には、図4(a)又は図5に示すよう
に、基準ワーク原点、第一機械原点、第二機械原点等を
基準にして、加工の種類に依らず一定に保持される各種
の機械情報パラメータM1、M2、M3等が格納されて
いる。また、加工プログラムPRO中には、第一プログ
ラム原点、第二プログラム原点等を基準にして、加工の
種類(ワーク40、加工プログラムPRO)に応じて変
動する各種の加工情報パラメータP1、P2、P3等が
格納されている。そこで、加工プログラム解析部31を
介して加工プログラムPRO中の加工情報パラメータP
1、P2、P3が読み出されると、入込量演算部35
は、機械パラメータメモリ32から機械情報パラメータ
M1、M2、M3を読み出して、此れ等のパラメータM
1、M2、M3、P1、P2、P3から、次式に従っ
て、ワーク40の入込量Eを算出する。 E=P1−{(M2−M3−M1−P3)+P2} E:ワーク入込量 M1:チャック幅(機械情報パラメータ) M2:刃物台基準位置(機械情報パラメータ) M3:機械基準位置(機械情報パラメータ) P1:素材長さ(加工情報パラメータ) P2:素材端面(加工情報パラメータ) P3:プログラム原点位置(加工情報パラメータ) 尚、上述のワーク受渡側のチャック爪の爪高さH及びワ
ーク受渡側へのワーク40の入込量Eの判定は、ワーク
受渡側である第一主軸5の回転を停止させるのに先立っ
て第一主軸5と第二主軸10を離反させる前(ステップ
10よりも前)に行えばよく、第一主軸5と第二主軸1
0間でのワーク40の受渡動作を開始する前に予め行っ
ておいてもよい。
【0014】そして、図2(f)に示すように、上述のよ
うに判定されたチャック爪高さH及びワーク入込量Eだ
け、第二主軸駆動制御部27を介して第二主軸台9を矢
印Z2-方向に移動させて、第二主軸10に把持されたワ
ーク40の端部40bを第一主軸5から更に後退させる
(ステップS10)。尚、第一主軸台4を矢印Z1-方向
に移動させるようにしてもよい。そして、図2(g)に示
すように、制御対象を第一主軸5側から第二主軸10側
に移行するのに伴って、ワーク40を受取った第二主軸
10を回転駆動したまま、第一主軸5を停止させる(ス
テップS11)。この際、ワーク40の端部40bは、
第一主軸5のチャック爪7から完全に抜き出されている
ので、ワーク40の端部40bが六角柱形等の異形ワー
クであっても、第二主軸10によって回転駆動されてい
るワーク40の端部40bと、停止した状態の第一主軸
5のチャック爪7とが干渉することは無い。即ち、クリ
アランス設定値Cは常に一定の値に固定されているの
で、従来のように当該クリアランス設定値Cだけ第一主
軸5と第二主軸10を離反させても、加工の種類(ワー
ク40、加工プログラムPRO)に依ってはワーク40
とチャック爪7の干渉が生じる場合がある。しかし、ワ
ーク入込量Eは加工プログラムPRO(加工情報パラメ
ータP1、P2、P3)に基づいて算出されるので、加
工の種類(ワーク40、加工プログラムPRO)が異な
っても、第一主軸5と第二主軸10を離反させるべき量
を的確に判定することが出来る。また、チャック爪7が
交換される場合には、同時に、チャック爪データメモリ
33中のチャック爪7の高さH等の寸法データも変更さ
れるので、第一主軸5と第二主軸10を離反させるべき
量を的確に判定することが出来る。従って、チャック爪
高さH及びワーク入込量Eに基づいて第一主軸5と第二
主軸10を離反させることによって、第一主軸5から第
二主軸10へ、好適にワーク40を受渡すことが出来
る。
【0015】尚、図3に示すようにワーク40の端部4
0bが受渡側である第一主軸5側に入り込んでいない場
合は、ワーク入込量Eは「0」となるので、第一主軸5
と第二主軸10はチャック爪高さHだけ離反させればよ
い。即ち、図3に示す場合は、まず、図3(a)におい
て、受取側の第二主軸10のチャック爪12をアンクラ
ンプ状態にして、第一主軸5と第二主軸10を位相合わ
せを行いつつ回転駆動する。そして、図3(b)におい
て、第一主軸5と第二主軸10(第一主軸台4と第二主
軸台9)を矢印Z1+、Z2+方向に移動させて互いに接近さ
せ、ワーク40の端部40bを第1主軸5のチャック爪
7に把持した状態で、ワーク40の他方の端部40a
を、第二主軸10のチャック爪12の内側に挿入する。
図3(c)において、第二主軸10(第二主軸台9)を更
に矢印Z2+方向に移動させて第一主軸5(第一主軸台
4)に更に接近させ、第一主軸5のチャック爪7に把持
されたワーク40の端部40aを第二主軸10のチャッ
ク爪12に押し付ける。ワーク40の押し付け動作が終
了すると、図3(d)において、受取側の第二主軸10の
チャック爪12をクランプ状態にしてワーク40の端部
40aを把持すると共に、受渡側の第一主軸5のチャッ
ク爪7をアンクランプ状態にしてワーク40の端部40
bの把持を解除して、ワーク40を第一主軸5側から第
二主軸10側へ受渡す。次に、図3(e)において、第二
主軸10(第二主軸台9)を第一主軸5(第一主軸台
4)に対してクリアランス設定値Cだけ矢印Z2-方向に
後退させ、更に、図3(f)において、第二主軸10(第
二主軸台9)を第一主軸5(第一主軸台4)に対してチ
ャック爪の高さHだけ矢印Z2-方向に後退させる。する
と、ワーク40の端部40bがチャック爪7から完全に
抜き出されるので、図3(g)において、ワーク40を受
取った第二主軸10を回転駆動したまま、第一主軸5を
停止させた際に、ワーク40が異形ワークであっても、
ワーク40の端部40bとチャック爪7の干渉を防止す
ることが出来る。
【0016】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、主軸に装着されたチャックのチャック爪の寸法デー
タを格納するチャック爪データメモリを設けておき、前
記チャック爪データメモリに格納されたチャック爪の寸
法データから、前記第1の主軸に装着されたチャック爪
の高さを判定するチャック爪高さ判定手段及び、第1の
主軸側へのワークの入込量を演算判定する入込量演算手
段を設けておき、異形ワーク40を、第一主軸5等の第
1の主軸から第二主軸10等の第2の主軸へ受渡すに際
して、第2の主軸のチャック11をアンクランプ状態に
して、両主軸を同期して回転駆動させつつ、両主軸を相
対的に接近させ、第2の主軸のチャック11をクランプ
状態にして異形ワーク40を把持し、第1の主軸のチャ
ック6をアンクランプ状態にして異形ワーク40の把持
を解除し、前記チャック爪高さ判定手段により、第1の
主軸に装着されたチャックのチャック爪の高さを判定し
ておくと共に、前記入込量演算手段により第1の主軸側
への前記異形ワークの入込量を加工プログラムに基づい
て演算判定しておき、前記判定された,第1の主軸のチ
ャック爪の高さH及び第1の主軸側への異形ワークの入
込量E以上、両主軸を相対的に離反させた後に、第2の
主軸を回転駆動したまま、第1の主軸の回転を停止させ
て、前記第1の主軸のチャック爪と回転状態にある前記
第2の主軸に把持された異形ワークが干渉することを防
止するようにして構成したので、回転状態にある異形
ーク40が第1の主軸のチャック爪7から完全に離反し
た後に、第1の主軸5が停止する。従って、第2の主軸
によって回転駆動された状態のワーク40と、停止状態
の第1の主軸のチャック爪7との干渉が、異形ワークで
あっても完全に防止されるので、両主軸間でのワーク4
0の受渡を好適に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるワークの受渡し方法の一実施例を
示すフローチャートである。
【図2】図1に示すフローチャートによるワーク受渡の
一例を示す正面図である。
【図3】図1に示すフローチャートによるワーク受渡の
別の例を示す正面図である。
【図4】ワーク受渡に際して両主軸が離反、接近した状
態、及び、ワークの入込量を算出する基礎となるパラメ
ータを示す図である。
【図5】ワークの入込量を算出する基礎となる機械パラ
メータを示す図である。
【図6】本発明が適用される対向スピンドル旋盤の制御
ブロック図である。
【図7】本発明が適用される対向スピンドル旋盤の平面
図である。
【図8】従来の対向スピンドル旋盤におけるワークの受
渡し方法を示す図である。
【符号の説明】
1……対向スピンドル旋盤 5……第1の主軸(第一主軸) 6……チャック 7……チャック爪 10……第2の主軸(第二主軸) 11……チャック 40……ワーク E……ワーク入込量 H……チャック爪高さ PRO……加工プログラム
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/28 B23Q 7/00 - 7/18 B23B 1/00 - 25/06 G05B 19/18 - 19/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向した形で配置された第1の主軸と第2
    の主軸を有する対向スピンドル旋盤において、主軸に装着されたチャックのチャック爪の寸法データを
    格納するチャック爪データメモリを設けておき、 前記チャック爪データメモリに格納されたチャック爪の
    寸法データから、前記第1の主軸に装着されたチャック
    爪の高さを判定するチャック爪高さ判定手段及び、第1
    の主軸側へのワークの入込量を演算判定する入込量演算
    手段を設けておき、 異形 ワークを、第1の主軸から第2の主軸へ受渡すに際
    して、 第2の主軸のチャックをアンクランプ状態にして、両主
    軸を同期して回転駆動させつつ、両主軸を相対的に接近
    させ、 第2の主軸のチャックをクランプ状態にして異形ワーク
    を把持し、第1の主軸のチャックをアンクランプ状態に
    して異形ワークの把持を解除し、前記チャック爪高さ判定手段により、第1の主軸に装着
    されたチャックのチャック爪の高さを判定しておくと共
    に、前記入込量演算手段により第1の主軸側への前記異
    形ワークの入込量を加工プログラムに基づいて演算判定
    しておき、 前記判定された、第1の主軸のチャック爪の高さ及び第
    1の主軸側への異形ワークの入込量以上、両主軸を相対
    的に離反させた後に、 第2の主軸を回転駆動したまま、第1の主軸の回転を停
    止させて、前記第1の主軸のチャック爪と回転状態にあ
    る前記第2の主軸に把持された異形ワークが干渉するこ
    とを防止するようにして構成した対向スピンドル旋盤に
    おけるワークの受渡し方法。
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