JP3224098U - 体液吸液性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 表面材に滲出した体液をスポット的に吸液しうる体液吸液性物品を提供する。【解決手段】 この体液吸液性物品は、体液滲出側から、表面材1,吸液体3及び防漏材4の順に配置されてなる。表面材1は、木綿繊維を構成繊維とし、木綿繊維相互間が交絡されてなる不織布よりなる。そして、不織布には、親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む油剤が付与されてなる。また、不織布には、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油を含む油剤が付与されていてもよい。これらの油剤の付与量は、不織布重量に対して、0.05〜0.5重量%である。表面材1と吸液体3の間には、クッション性のある嵩高不織布2が挿入されていてもよい。吸液体3はパルプ繊維の集合体よりなる。防漏材4は、体液不透過性の合成樹脂製フィルムよりなる。【選択図】 図1
Description
本考案は、生理用ナプキン又は使い捨ておむつ等の体液吸液性物品に関するものである。
生理用ナプキン等の体液吸液性物品は、体液滲出側から、表面材,吸液体及び防漏材の順に配置されてなるものである。表面材は皮膚に直接触れるため、肌触りの良い木綿繊維等のセルロース系繊維を構成繊維とする不織布が採用されている。本件出願人は、より肌触りの良い不織布とするために、かかる不織布にステアリン酸アミドを付与した柔軟性不織布を提案した(特許文献1)。
本考案は特許文献1に係る発明の改良考案であって、その課題は表面材に滲出した体液をスポット的に吸液しうる体液吸液性物品を提供することにある。
本考案は、表面材に特定の油剤を付与することにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本考案は、体液滲出側から、表面材1,吸液体3及び防漏材4の順に配置されてなる体液吸液性物品において、前記表面材1は、セルロース系繊維を構成繊維とし、該構成繊維相互間が交絡されてなる不織布に、親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む油剤又はステアリン酸アミド及び牛脂硬化油を含む油剤が付与されてなるものであることを特徴とする体液吸液性物品に関するものである。
本考案に用いる表面材1は、セルロース系繊維を構成繊維とする不織布よりなる。セルロース系繊維としては、木綿繊維又はレーヨン繊維等が用いられる。特に、木綿繊維の中でも未脱脂綿は、木綿繊維表面に付着している綿実油により、滲出した体液をスポット的に吸液しやすくなるので、好ましい。レーヨン繊維としては、一般的には繊度が1〜10デシテックスで繊維長が10〜100mmの短繊維が用いられるが、長繊維を用いても良い。不織布中には、セルロース系繊維以外の他種繊維が若干量混合されていてもよい。
セルロース系繊維よりなる構成繊維相互間は、交絡されている。これにより、構成繊維間が結合され、所定の強度の不織布となる。したがって、構成繊維相互間を結合するのに、接着剤は不要であるが、追加的に接着剤による結合を付加してもよい。交絡する方法としては、水流交絡法が好ましい。本考案に用いる不織布の目付は、10〜50g/m2 程度である。
本考案に用いる不織布には、特定の油剤が付与されている。特定の油剤としては、親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む油剤、又はステアリン酸アミド及び牛脂硬化油を含む油剤が用いられる。かかる特定の油剤を用いることにより、親水性と撥水性の両者の性能が程よく付与され、滲出してくる体液をスポット的に吸液できるのである。油剤中における親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルの量的割合、又はステアリン酸アミド及び牛脂硬化油の量的割合は、同量程度であるのが好ましい。
本考案に用いる不織布に油剤を付与するには、一般的に、油剤を液状にして塗布する。親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルの場合、ポリオキシエチレンラウリルエーテルが液体であるので、ここに親油性モノステアリン酸グリセリルを溶解又は分散させて、不織布に塗布すればよい。また、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油の場合、酢酸等の溶媒に両者を溶解させて、不織布に塗布すればよい。
油剤の付与量は任意であるが、一般的に、不織布重量に対して0.05〜0.5重量%であるのが好ましい。付与量が0.05重量%未満であると、体液をスポット的に吸液しにくくなる傾向が生じる。また、付与量が0.5重量%を超えると、不織布の強伸度が低下する傾向が生じる。
本考案に係る体液吸液性物品は、表面材1の次に吸液体3が配置されてなる。吸液体3は、パルプ繊維を主体とする集合体である。本考案においては、表面材1の吸液体3の間にクッション性のある嵩高不織布2が配置されていてもよい。かかる嵩高不織布2を配置することにより、表面材1の肌当たりがさらに良好となる。嵩高不織布2は、表面材1を構成している不織布に比べて、厚みの厚いものである。また、嵩高不織布2の構成繊維はセルロース系繊維外の疎水性繊維が用いられている。セルロース系繊維等の親水性繊維を用いると、表面材1のスポット吸液性が阻害されるからである。
吸液体3の次には防漏材4が配置されてなる。防漏材4としては、体液不透過性の合成樹脂製フィルム等が用いられる。防漏材4の表面(肌側の反対面)には、両面粘着テープ等の固定具(図示せず)が配置されていてもよい。固定具により、下着に体液吸液性物品を固定し、使用時にずれないようにするためである。
本考案に係る体液吸液性物品は、生理用ナプキン又は使い捨ておむつとして好適に用いられる。また、傷口から滲出する血液を吸液する傷当て材としても使用しうるものである。
本考案に係る体液吸液性物品は、表面材として特定のものが用いられているので、滲出する体液をスポット的に吸液できるという効果を奏する。すなわち、滲出する体液が表面材に沿って面方向に拡散しにくいので、皮膚にべたつかず、快適に使用しうるという効果を奏する。
実施例1
天然油脂(綿実油)が0.4重量%付着した漂白木綿(丸三産業株式会社製)を準備した。この漂白木綿をエアレイカードを通して、開繊及び集積して、目付約30g/m2の繊維ウェブを得た。この繊維ウェブを、90メッシュのプラスチック製織物からなる支持体に載置し、搬送しながら水流交絡を施した。水流交絡は、ノズル径0.1mmの噴射孔が孔間隔0.6mmで一列に配置された噴射装置を用いて、以下の手法で行った。すなわち、繊維ウェブの表面に向けて、噴射装置から噴射圧5.5MPaで噴射した水流を二回施した後、繊維ウェブの裏面に向けて、噴射圧5.5MPaで噴射した水流を二回施して、繊維フリースを得た。この繊維フリースを、10メッシュのプラスチック製織物からなる支持体に載置し、搬送しながら更に水流交絡を施した。この水流処理は、前記の噴射装置を用いて、噴射圧5.5MPaで噴射した水流を二回施して不織布を得た。
天然油脂(綿実油)が0.4重量%付着した漂白木綿(丸三産業株式会社製)を準備した。この漂白木綿をエアレイカードを通して、開繊及び集積して、目付約30g/m2の繊維ウェブを得た。この繊維ウェブを、90メッシュのプラスチック製織物からなる支持体に載置し、搬送しながら水流交絡を施した。水流交絡は、ノズル径0.1mmの噴射孔が孔間隔0.6mmで一列に配置された噴射装置を用いて、以下の手法で行った。すなわち、繊維ウェブの表面に向けて、噴射装置から噴射圧5.5MPaで噴射した水流を二回施した後、繊維ウェブの裏面に向けて、噴射圧5.5MPaで噴射した水流を二回施して、繊維フリースを得た。この繊維フリースを、10メッシュのプラスチック製織物からなる支持体に載置し、搬送しながら更に水流交絡を施した。この水流処理は、前記の噴射装置を用いて、噴射圧5.5MPaで噴射した水流を二回施して不織布を得た。
得られた不織布に、親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルよりなる油剤を、キスコーターを用いて塗布した。この油剤を付与量は、不織布重量に対して0.3重量%であった。油剤を付与した後、温度130℃で乾燥処理して、目付30g/m2の表面材を得た。そして、表面材,嵩高不織布,吸液体及び防漏材の順に配置して、体液吸液性物品を得た。
実施例2
実施例1で用いた親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルよりなる油剤に代えて、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油を酢酸に溶解した油剤液を塗布した他は、実施例1と同一の方法で体液吸液性物品を得た。なお、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油よりなる油剤の付与量は、不織布重量に対して0.1重量%であった。
実施例1で用いた親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルよりなる油剤に代えて、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油を酢酸に溶解した油剤液を塗布した他は、実施例1と同一の方法で体液吸液性物品を得た。なお、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油よりなる油剤の付与量は、不織布重量に対して0.1重量%であった。
比較例1
天然油脂(綿実油)が0.2重量%付着した漂白木綿(丸三産業株式会社製)を準備した。この漂白木綿をエアレイカードを通して、開繊及び集積して、目付約35g/m2の繊維ウェブを得た。この繊維ウェブを、90メッシュのプラスチック製織物からなる支持体に載置し、搬送しながら、実施例1と同一の方法で水流交絡を施し、繊維フリースを得た。この繊維フリースをそのまま表面材として用い、実施例1と同一の配置で体液吸液性物品を得た。
天然油脂(綿実油)が0.2重量%付着した漂白木綿(丸三産業株式会社製)を準備した。この漂白木綿をエアレイカードを通して、開繊及び集積して、目付約35g/m2の繊維ウェブを得た。この繊維ウェブを、90メッシュのプラスチック製織物からなる支持体に載置し、搬送しながら、実施例1と同一の方法で水流交絡を施し、繊維フリースを得た。この繊維フリースをそのまま表面材として用い、実施例1と同一の配置で体液吸液性物品を得た。
(スポット吸液性の評価)
実施例1、2及び比較例1で得られた各表面材から、10cm×10cmの各試験片を3枚づつ採取した。3枚の試験片を重ね合わせ、濾紙の上に置いた。青色溶液1ccを試験片に滴下し、5分間放置した。その後、上の試験片(青色溶液が直接触れた試験片)のみを取り出し、青色に着色された区域の縦の長さと横の長さを合算した。その結果、実施例1で用いた表面材は44mmで、実施例2で用いた表面材は40mmで、比較例1で用いた表面材は110mmであった。この結果から、実施例1及び2に係る体液吸液性物品はスポット吸液性に優れ、使用時に肌にべたつきにくいことが分かる。
実施例1、2及び比較例1で得られた各表面材から、10cm×10cmの各試験片を3枚づつ採取した。3枚の試験片を重ね合わせ、濾紙の上に置いた。青色溶液1ccを試験片に滴下し、5分間放置した。その後、上の試験片(青色溶液が直接触れた試験片)のみを取り出し、青色に着色された区域の縦の長さと横の長さを合算した。その結果、実施例1で用いた表面材は44mmで、実施例2で用いた表面材は40mmで、比較例1で用いた表面材は110mmであった。この結果から、実施例1及び2に係る体液吸液性物品はスポット吸液性に優れ、使用時に肌にべたつきにくいことが分かる。
1 表面材
2 嵩高不織布
3 吸液体
4 防漏材
2 嵩高不織布
3 吸液体
4 防漏材
Claims (6)
- 体液滲出側から、表面材,吸液体及び防漏材の順に配置されてなる体液吸液性物品において、
前記表面材は、セルロース系繊維を構成繊維とし、該構成繊維相互間が交絡されてなる不織布に、親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む油剤が付与されてなるものであることを特徴とする体液吸液性物品。 - 親油性モノステアリン酸グリセリル及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む油剤に代えて、ステアリン酸アミド及び牛脂硬化油を含む油剤に付与されてなる請求項1記載の体液吸液性物品。
- セルロース系繊維が木綿繊維である請求項1又は2記載の体液吸液性物品。
- 油剤の付与量が、不織布重量に対して0.05〜0.5重量%である請求項1又は2記載の体液吸液性物品。
- 表面材と吸液体の間に、クッション性のある嵩高不織布を配置してなる請求項1又は2記載の体液吸液性物品。
- 吸液体は、パルプ繊維の集合体である請求項1又は2記載の体液吸液性物品。
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JP2019003471U JP3224098U (ja) | 2019-09-13 | 2019-09-13 | 体液吸液性物品 |
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