JP3223330B2 - 熱電発電方法及びその装置 - Google Patents

熱電発電方法及びその装置

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JP3223330B2 JP19677792A JP19677792A JP3223330B2 JP 3223330 B2 JP3223330 B2 JP 3223330B2 JP 19677792 A JP19677792 A JP 19677792A JP 19677792 A JP19677792 A JP 19677792A JP 3223330 B2 JP3223330 B2 JP 3223330B2
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    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電発電素子を利用した
熱電発電方法及びその装置に関し、特に往復動燃焼法を
組み合わせた新規な熱電発電方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゼーベック効果を利用した熱電発
電素子は、金属の場合には例えば熱電対が、半導体の場
合には各種の熱電気変換デバイスがそれぞれ良く知られ
ている。図8は半導体による熱電発電素子の一例を示
し、n型の半導体51とp型の半導体52とをπ型に組
合せたものである。半導体51,52の一端側、すなわ
ち高温側接合部には高温側電極53を共通に設け、半導
体51,52の他端側、すなわち低温側接合部には低温
側電極54,55を別個に設けている。
【0003】このような熱電発電素子によれば、高温側
接合部と低温側接合部とに温度差ΔT=Th −Tc を与
えると、これらの両端には電圧VABが発生する。それ
故、低温側電極54と55との間に負荷を接続すると、
電流が流れ電力を取り出すことができる。
【0004】この種の熱電発電素子の最大効率ηmax
次の数式1で表わされる。
【0005】
【数1】
【0006】但し、Mは次の数式2で表わされる。
【0007】
【数2】
【0008】数式2中、Zは熱電発電素子の性能指数と
呼ばれるパラメータであり、次の数式3で表わされる。
【0009】
【数3】
【0010】数式3中、αはゼーベック係数、σは導電
率、λは熱伝導率である。
【0011】ところで、この種の熱電発電素子の効率は
高々10%程度にすぎない。これは、高温側接合部に加
えられる熱量をQ1 とすると、そのほとんどが2つの低
温側接合部から排熱Q2 として系外に捨てられ、(Q1
−Q2 )のわずかなエネルギーが電力に変換されるにす
ぎないという事情に起因する。しかも、発生した電力を
取り出す際には、熱電発電素子内にジュール発熱が起こ
り、熱損失を増加させるという事情もある。これに対
し、ジュール発熱が小さくなるように、熱電発電素子の
材料として導電率σの大きなものを選択すると、熱伝導
率λも大きくなって排熱Q2 を増加させるだけでなく、
結果的に低温側接合部の温度Tc を押し上げてΔTが小
さくなり、ゼーベック効果の低下を招くという二律相反
性の問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本発明者
は、多孔質媒体の内部における燃焼現象について永年に
わたり研究した結果、往復動燃焼法という燃焼方法によ
り多孔質媒体内に急峻な温度勾配が得られる点に着目し
た。
【0013】往復動燃焼について図9を参照して簡単に
説明する。図9において、多孔質媒体61にその一端側
から他端側に向けて可燃性ガス(燃焼用空気を含む)を
供給する動作と他端側から一端側に向けて可燃性ガスを
供給する動作とを交互に定周期で行いながら多孔質媒体
61内で燃焼を生じさせると、中間部領域に最高温領域
が形成され、両端側には最低温領域ができるというもの
である。ここで、多孔質媒体とは、固体内に無数の微小
な空隙があり、しかも固体相が連続していると共に空隙
も連続しているもので、金属材料で言えば、例えばセル
メット(住友電気工業株式会社製)なる商品名で提供さ
れているものがある。
【0014】上記のように温度差ができるのは、次のよ
うな燃焼動作に起因する。多孔質媒体61の中心に一様
発熱領域を設定すると、多孔質媒体61の一端側から供
給された可燃性ガスは燃焼によって中間部領域に達する
までに最高温度に到達し、更に進んで他端側に向かうに
つれて多孔質媒体61により顕熱を奪われるために他端
側に達する前に最低温度まで低下する。そして、可燃性
ガスの供給が他端側に切換えられると、可燃性ガスは多
孔質媒体61により予熱されながら中間部領域に達する
と最高温度となり、その後一端側に向かうにつれて多孔
質媒体により顕熱を奪われることにより一端側に達する
前に最低温度に低下する。このような、いわば往復動燃
焼を繰り返すと、最終的に入熱と出熱とが等しくなるま
で多孔質媒体61内部の温度は上昇を続け、最終的に到
達する温度分布は図10のようになる。燃焼条件は、可
燃性ガスの流速が0.6(m/s)で、黒丸が周期10
秒、黒三角が周期5秒の場合である。横軸は多孔質媒体
の長さを示す。
【0015】以上のように、多孔質媒体を用いた往復動
燃焼では、多孔質媒体の中間部領域と両端部との間には
数倍〜十数倍の著しい温度差が生じることが確認されて
いる。特に、燃焼のために必要な可燃性ガスは、発熱量
が30kcal/m3 程度の低発熱量でも自力燃焼が可
能であるという点で注目されている。
【0016】このような知見にもとづいて、本発明は高
い熱効率の得られる熱電発電方法及び装置を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による熱電発電方
法は、多孔質の熱電発電媒体の両端面にそれぞれ電極を
配設すると共に、前記熱電発電媒体の一方の端面から他
方の端面に向けて可燃性ガスを導入して該熱電発電媒体
中で燃焼させる第1の燃焼反応と、前記熱電発電媒体の
前記他方の端面から前記一方の端面に向けて前記可燃性
ガスを導入して該熱電発電媒体中で燃焼させる第2の燃
焼反応とをあらかじめ定められた周期で交互に行うこと
により、前記熱電発電媒体の中間領域で最も高く、前記
電極に近い領域で最も低い温度分布領域を前記熱電発電
媒体中に形成し、前記電極から熱電発電電力を取り出す
ようにしたことを特徴とする。
【0018】本発明によればまた、両端に電極を設けた
多孔質の熱電発電素子と、該熱電発電素子に対して一方
の端面から他方の端面、他方の端面から一方の端面に向
けてあらかじめ定められた周期で交互に所定時間だけ可
燃性ガスを導入すると共に燃焼ガスを排出して前記熱電
発電素子の中間部領域で燃焼を生じせしめる燃焼制御手
段とを備えたことを特徴とする熱電発電装置が得られ
る。
【0019】本発明によれば更に、前記燃焼制御手段と
して、前記熱電発電素子に対して一方の端面から他方の
端面に向けて可燃性ガスを導入する第1のガス導入部
と、前記熱電発電素子に対して前記他方の端面から前記
一方の端面に向けて前記可燃性ガスを導入する第2のガ
ス導入部と、前記他方の端面からの燃焼排気ガスを排出
するための第1のガス排出部と、前記一方の端面からの
燃焼排気ガスを排出するための第2のガス排出部と、前
記第1,第2のガス導入部からのガス導入及び前記第
1,第2のガス排出部からのガス排出を切り換える制御
弁と、該制御弁の開閉を制御する制御部とを含むことを
特徴とする熱電発電装置が得られる。
【0020】なお、前記熱電発電素子としては多孔質の
p型半導体と多孔質のn型半導体とを接合したものが使
用される。
【0021】また、前記あらかじめ定められた周期は数
10秒以下の範囲が好ましい。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を説明する前に、本発明と密
接な関係にあり、本発明の原理とも言える熱伝導と熱電
発電について言及する。ゼーベック効果とは、量子効果
は別途考えるとすれば、熱伝導によって誘起された図8
に破線で示す如き温度分布に応じ、半導体51、半導体
52のいずれかにおいてホールあるいは電子気体が励起
されて起電力が発生することと考えられているが、問題
はこの電気現象が熱伝導(自由電子あるいはフォノン)
による熱移動と連携していることが熱電変換の本質であ
ると考えられている点にある。
【0023】もし、このことが熱電変換の前提条件であ
るとすれば、図8に示されている通り、高温側接合部に
加えられた熱量Q1 の大半は低温側接合部で排熱Q2
して捨てなければならないことになる。したがって、Q
1 とQ2 のわずかな差が電力に変換され、またQ2 は大
気温度近くの低質の熱エネルギーであるためほとんど利
用価値が無いことになり、高効率の熱電発電が難しいと
される背景になっている。
【0024】これに対し、本発明においては、図1に示
すように、多孔性構造を有する多孔質媒体による熱電発
電媒体10の中を、可燃性ガスが図1中に白抜きの矢印
で示すように、低温側接合部11から高温側接合部12
に向かう方向に流れると、熱電発電媒体10内では流動
と熱的な条件が満たされるような場所で燃焼反応が起こ
る。そして、その発熱分布は図1中に太い破線で示すよ
うに、熱電発電媒体10の中間部で最も高く、両端部で
最も低くなる。その結果、図1中に細い破線で示すよう
な温度分布が形成される。
【0025】伝熱学では、これを対流支配によって形成
される温度場といい、熱伝導を考慮した厳密な解析によ
って明らかにすることができ、固体内の熱放射も考慮し
た理論解析により固体内の熱伝導は温度分布形成に決定
的役割を果たすことはないことが確認されている。そし
て、可燃性ガスは燃焼反応帯を経て燃焼ガスへと変化し
ながら熱伝導に逆らって流れてゆくことにより、低温側
接合部からの排熱Q2を大幅に低減することができ、高
効率化が可能となるのである。排熱Q2 の低減化はま
た、多孔質の熱電発電媒体内での燃焼反応に加えて、ジ
ュール発熱も生じ低温側接合部に移動しようとするが、
可燃性ガスの導入により押し戻されるかたちとなり、結
果として温度分布は熱電発電媒体の熱伝導率に支配され
ず対流現象によって決まることにも起因している。
【0026】図2は本発明による熱電発電装置を要部の
みについて模式的に示しており、n型半導体21とp型
半導体22とをこれらの一端面において接合して熱電発
電媒体とし、この熱電発電媒体の両端面には電極23,
24を設けて熱電発電素子として成る。n型半導体2
1、p型半導体22は、いずれも多孔性構造を有し、電
極23側から電極24側へ向う可燃性ガスの流れと、電
極24側から電極23側へ向かう可燃性ガスの流れとを
実現できる構造にされている。
【0027】このような熱電発電素子に対して、電極2
3側から電極24側へ向けて可燃性ガスを導入して第1
の燃焼反応を生じさせると、図1に示された如き発熱分
布、温度分布を呈することとなる。次に、電極24側か
ら電極23側へ向けて可燃性ガスを導入して第2の燃焼
反応を生じさせると、発熱分布は図1に示されるものと
同じであるが、温度分布は図1に示されたものと左右対
称、すなわち図1の左側で低く、右側で高くなる温度分
布となる。そして、上述した第1,第2の燃焼反応を一
定周期βで繰り返す(往復動燃焼)と、熱電発電素子に
おける温度分布は、図2に破線で示す如く、n型半導体
21とp型半導体22との接合部、すなわち熱電発電素
子の中間部領域で最も高い温度TH となり、電極23,
24に近い領域で最も低い温度TL となる。その結果、
電極23と24との間には温度差(TH −TL )にもと
づく起電力が発生し、電力を得ることができる。
【0028】なお、熱電発電素子における温度分布は、
第1,第2の燃焼反応の周期βによって異なり、図2に
示す如く好ましい温度分布を得るための周期βの範囲は
数10秒以下、特に数秒〜10数秒であることが好まし
いが、1秒以下でも良い。また、熱電発電素子の材料
は、数式3における分子α2 σの大きい材料が好まし
く、このような材料は数百〜千数百度の温度条件で使用
可能な半導体が最適であるが、これに限らず、熱電対用
の金属の他、熱電発電効果のある材料であれば多孔質の
金属あるいはセラミックス等も適用可能であり、これま
で熱電変換効率の低さから無視されていた材料であって
も利用可能となる。
【0029】例えば、半導体を多孔質にするには、粒子
状あるいは粉体状にした半導体材料をプレス処理し、焼
結処理を施すと粉体の一部が相互に溶着し合い、しかも
粉体の間に微小な空隙ができる。金属の場合も同様な方
法で実現できる。この他、熱電対用の金属の場合には、
多数の熱電対をその高温側接点部が2つの電極間の中間
部に位置するように束ねると共に、各熱電対を電気的に
直列接続するようにして実現することもできる。
【0030】図3は本発明による熱電発電装置の構成を
示した図である。図3において、熱電発電素子として
は、図2に示したような多孔質のn型半導体21とp型
半導体22とを接合し、その両端に電極23,24を設
けたものが使用される。図2では説明を省略したが、実
際にはn型半導体21とp型半導体22との接合部に
は、可燃性ガスに点火するための点火手段(図示省略)
が配設される。電極23,24はそれぞれ、熱電発電素
子への可燃性ガスの導入、熱電発電素子からの燃焼排気
ガスの導出を可能にするために、多数の貫通孔を有する
ものが使用される。そして、電極23,24にはそれぞ
れ、可燃性ガスの導入、燃焼排気ガスの導出のためのガ
スダクト31,32が接続される。熱電発電素子の周囲
は耐熱性の絶縁体(図示省略)でカバーされる。
【0031】ガスダクト31,32にはそれぞれ第1、
第2の切換制御弁33、34が接続され、第1の切換制
御弁33について言えば、入側の通路には、第1のガス
導入配管35が接続され、出側の通路には、第1のガス
排出配管36が接続されている。第2の切換制御弁34
についても同様に、入側の通路には第2のガス導入配管
37が接続され、出側の通路には、第2のガス排出配管
38が接続されている。第1、第2のガス導入配管3
5,37は、可燃性ガスの供給源(図示せず)と接続さ
れたT型配管から分岐するように構成されている。一
方、第1,第2のガス排出配管36,38は、排気ガス
の処理部あるいは放出部(図示せず)と接続されたT型
配管で合流する。
【0032】第1,第2の切換制御弁33、34はそれ
ぞれ、図示されない制御部により開閉が制御される。す
なわち、電極23から電極24へ向けて可燃性ガスを導
入して第1の燃焼反応を起こさせる場合には、第1の切
換制御弁33が第1のガス導入配管35とガスダクト3
1とを接続し、第2の切換制御弁34はガスダクト32
と第2のガス排出配管38とを接続するように制御され
る。逆に、電極24から電極23へ向けて可燃性ガスを
導入して第2の燃焼反応を起こさせる時には、第1の切
換制御弁33は第1のガス排出配管36とガスダクト3
1とを接続し、第2の切換制御弁34がガスダクト32
と第2のガス導入配管37とを接続するように制御され
る。このような弁の開閉制御が上述した定周期βで行わ
れる。
【0033】なお、可燃性ガスの点火方法は、様々な方
法が考えられる。すなわち、ヒータの様な点火手段を多
孔質媒体の中間領域に配置することも考えられるが、点
火手段は多孔質媒体外にあるのが好ましい。このため、
例えば電極における可燃性ガスの入り口側で点火するよ
うにしても良い。また、図3のような構造では、第1、
第2の燃焼反応の切換え時に、多孔質媒体の電極寄りの
領域及び電極内の領域、更にはガスダクト内に滞留する
可燃性ガスが未燃焼のままで排出されることになる。こ
のような未燃焼の可燃性ガスの排出量は、第1、第2の
燃焼反応の切換周期が非常に短い時間であれば微量であ
るが、未燃焼の可燃性ガスの排出量を減少させるための
手段として図4のような構造が考えられる。
【0034】図4に示す構造は燃焼用空気と燃料ガスと
を分けてn型半導体21とp型半導体22とにそれぞれ
供給するためのものである。すなわち、電極23、24
にはそれぞれ、燃焼用空気供給用の多数の細孔231、
241を設けると共に、一端を燃料ガス配管に接続した
燃料ガス供給用の多数の細径ノズル(図示省略)を貫通
させてn型半導体21とp型半導体22の内側に突出す
るように設ける。そして、燃焼用空気はダクト41、4
2から電極23、24の多数の細孔231、241を通
して供給し、燃料ガスは電極23、24を貫通させた多
数の細径ノズルを通して供給する。
【0035】図5は本発明の効果を確認するための熱電
対用の実験装置を示す。本装置では、燃焼室51により
高温領域をつくり、その外側に冷却用空気ダクト52を
配置して低温領域をつくった。熱電対は直径1.6m
m、長さ100mmのアルメル−クロメルを10対直列
に接続したもの(直列抵抗0.245オーム)を用い、
これらの高温側接点部を燃焼室51内に配置した。熱電
対素子の抵抗値は常温で245ミリオームであり、配線
に使用したリード線の抵抗値は8.2ミリオームであっ
た。このような実験装置により負荷抵抗RL の値を変え
た場合、温度差を変えた場合等についての実験結果は図
6、図7及び以下の表1〜表3に示す通りである。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】図6は負荷抵抗一定(0.1オーム、0.
2オーム、2.0オームの3種類)で温度差ΔTを変え
た場合の熱発電電力を示し、図7は温度差ΔT一定(6
60度、830度、1043度の3種類)で負荷抵抗R
L の値を変えた場合の熱発電電力を示す。また、表1〜
表3は図7の温度差ΔT一定の条件での熱発電電力以外
の測定結果を示す。以上のような実験結果に基づいて、
本発明装置によれば上記の実験の如き温度差が容易に得
られるので、例えば上記のアルメル−クロメル熱電対
(1本あたり0.014Wの熱発電電力)を20000
0〜400000本束ねて多孔質媒体を構成した場合に
本発明により得られる熱発電電力は2.8〜5.6KW
になると考えられる。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば多孔質媒体内での往復動燃焼により多孔質媒体の中間
部領域と両端部領域との間に大きな温度差を生じせしめ
ると共に、多孔質媒体の熱伝導率に支配されることなく
低温側接合部から放出される排熱を低減化することがで
きるので高効率の熱電発電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための模式図。
【図2】本発明による熱電発電装置の要部を概略的に示
した図。
【図3】本発明による熱電発電装置の一実施例の構成
図。
【図4】本発明による熱電発電装置における可燃性ガス
の導入の他の例を説明するための断面図。
【図5】本発明の効果を確認するための実験装置を示し
た図。
【図6】図5の実験装置により負荷抵抗一定(0.1オ
ーム、0.2オーム、2.0オームの3種類)で温度差
ΔTを変えた場合の熱発電電力を示した図。
【図7】図5の実験装置により温度差ΔT一定(660
度、830度、1043度の3種類)で負荷抵抗RL
値を変えた場合の熱発電電力を示した図。
【図8】従来の熱電発電素子の一例を説明するための
図。
【図9】本発明が適用される往復動燃焼を説明するため
の図。
【図10】図9に示された往復動燃焼により生ずる温度
分布を説明するための図。
【符号の説明】
10 熱電発電媒体 21,51 n型半導体 22,52 p型半導体 11,12,23,24,53,54,55 電極 31,32 ガスダクト 33 第1の切換制御弁 34 第2の切換制御弁 35 第1のガス導入配管 36 第1のガス排出配管 37 第2のガス導入配管 38 第2のガス排出配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/28 H02N 11/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質の熱電発電媒体の両端面にそれぞ
    れ電極を配設すると共に、前記熱電発電媒体の一方の端
    面から他方の端面に向けて可燃性ガスを導入して該熱電
    発電媒体中で燃焼させる第1の燃焼反応と、前記熱電発
    電媒体の前記他方の端面から前記一方の端面に向けて前
    記可燃性ガスを導入して該熱電発電媒体中で燃焼させる
    第2の燃焼反応とをあらかじめ定められた周期で交互に
    行うことにより、前記熱電発電媒体の中間領域で最も高
    く、前記電極に近い領域で最も低い温度分布領域を前記
    熱電発電媒体中に形成し、前記電極から熱電発電電力を
    取り出すようにしたことを特徴とする熱電発電方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱電発電方法において、
    前記熱電発電媒体は多孔質のp型半導体と多孔質のn型
    半導体とを接合したものであることを特徴とする熱電発
    電方法。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2記載の熱電発電方法
    において、前記あらかじめ定められた周期は数10秒以
    下の範囲であることを特徴とする熱電発電方法。
  4. 【請求項4】 両端に電極を設けた多孔質の熱電発電素
    子と、該熱電発電素子に対して一方の端面から他方の端
    面、他方の端面から一方の端面に向けてあらかじめ定め
    られた周期で交互に所定時間だけ可燃性ガスを導入する
    と共に燃焼ガスを排出して前記熱電発電素子の中間部領
    域で燃焼を生じせしめる燃焼制御手段とを備えたことを
    特徴とする熱電発電装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の熱電発電装置において、
    前記燃焼制御手段は、前記熱電発電素子に対して一方の
    端面から他方の端面に向けて可燃性ガスを導入する第1
    のガス導入部と、前記熱電発電素子に対して前記他方の
    端面から前記一方の端面に向けて前記可燃性ガスを導入
    する第2のガス導入部と、前記他方の端面からの燃焼排
    気ガスを排出するための第1のガス排出部と、前記一方
    の端面からの燃焼排気ガスを排出するための第2のガス
    排出部と、前記第1,第2のガス導入部からのガス導入
    及び前記第1,第2のガス排出部からのガス排出を切り
    換える制御弁と、該制御弁の開閉を制御する制御部とを
    含むことを特徴とする熱電発電装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の熱電発電装置において、
    前記熱電発電素子は多孔質のp型半導体と多孔質のn型
    半導体とを接合したものであることを特徴とする熱電発
    電装置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の熱電発
    電装置において、前記あらかじめ定められた周期は数1
    0秒以下の範囲であることを特徴とする熱電発電装置。
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