JP3223067B2 - 塗装金属帯の塗膜剥離装置および溶接方法 - Google Patents

塗装金属帯の塗膜剥離装置および溶接方法

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JP3223067B2
JP3223067B2 JP07011095A JP7011095A JP3223067B2 JP 3223067 B2 JP3223067 B2 JP 3223067B2 JP 07011095 A JP07011095 A JP 07011095A JP 7011095 A JP7011095 A JP 7011095A JP 3223067 B2 JP3223067 B2 JP 3223067B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続塗装設備の入側に
設けられる塗装金属帯の塗膜剥離装置および溶接方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】塗装金属帯は、金属帯の表面に塗料を被
覆して塗膜を形成した表面処理材料であり、その優れた
意匠性および耐食性をいかして、主として屋根および壁
用建築材料として使用されている。一般に塗装金属帯
は、連続塗装設備においてライン入側で塗装母材である
金属帯を順次溶接して、連続的にラインに送り込み、塗
料を金属帯に塗布した後、塗料を焼付硬化して製造され
る。
【0003】連続塗装設備では、通常製品化される塗装
母材である金属帯が順次溶接されて通板されるけれど
も、塗料の色替え時およびライン停止時には、製品化さ
れないスレッディング材が溶接されて通板されることが
ある。スレッディング材は、繰返して使用される調整用
金属帯であり、本来未塗装の金属帯である。しかしなが
ら塗料の色替え時には試し塗りが行われることが多く、
繰返し使用の過程で試し塗り回数が累積されるので、ス
レッディング材の表面には、ほぼ全域に塗膜が形成され
ていることが多い。塗膜は、非導電性であり、溶接時に
通電を妨げるので、表面に塗膜が形成されている塗装金
属帯の溶接性は極めて悪い。
【0004】このため、スレッディング材を溶接する際
には、スレッディング材の先後端部の塗膜をオフライン
でサンダと呼ばれるハンドグラインダを用いて、手作業
で予め剥離除去する方法が従来から行われている。なお
塗膜の色調が不良であるために再塗装を行う再塗装材に
ついても、スレッディング材と同様にその先後端部の塗
膜剥離がライン投入に先立ってオフラインで行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記塗膜剥離方法は、
大規模な装置を必要としない非常に簡便な方法であるけ
れども、次のようないくつかの問題がある。
【0006】前記塗膜剥離方法は手作業であり、塗装
金属帯の固定が困難であるので、均一に塗膜を剥離する
ことができない。このため塗膜が局部的に残存しやす
く、残存塗膜による溶接不良が生じやすい。またスレッ
ディング材の使用回数は、月間延べ300回以上も行わ
れるので、手作業では塗膜剥離作業の作業性および能率
が悪く、非常に労力がかかる。
【0007】塗膜剥離作業の対象となる塗装金属帯
は、通常コイル状に巻取られているので、コイル内径側
の塗膜剥離作業は図8に示すように、コイル1の内径部
2を引出して行う必要がある。この作業は固定が困難な
塗装金属帯を不安定な姿勢で処理する危険作業であるの
で、安全上問題がある。
【0008】前記先後端部の塗膜剥離を行った塗装金
属帯コイルを連続塗装設備に投入して溶接する場合、溶
接前に通常行われる端板処理と呼ばれる先後端部の剪断
作業がこの場合には塗膜剥離部が消失するために行えな
い。このため塗装金属帯の先後端部の平坦度が不良の場
合でも、そのまま溶接が行われて、溶接不良が発生しや
すいという問題がある。この問題は、特に重ね代の小さ
い重ね合わせ溶接を行う場合には顕著に表れる。
【0009】と同様に溶接前の端板処理を行うこと
ができないので、塗装金属帯の先後端部に汚れおよび異
物付着が認められても、そのまま溶接が行われて、連続
塗装設備の下流側に通板される。これによって下流側に
配設されている各種ロールに汚れが付着したり、異物に
よる疵が付いたりするので、スレッディング材などの塗
装金属帯に引続き通板される製品化される金属帯にそれ
らの汚れおよび疵が転写するという問題がある。
【0010】このように従来技術である前記塗膜剥離方
法には、溶接性、作業性、安全性および能率などに問題
があり、かつ品質上の問題もあるので、その改善が強く
要望されている。
【0011】本発明の目的は、前記問題を解決し、作業
性、安全性および能率の優れた塗装金属帯のライン内塗
膜剥離装置と、それを用いる溶接性の優れた塗装金属帯
の溶接方法とを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、塗装金属帯を
溶接する溶接装置の塗装金属帯の通板方向上流側に配置
され、塗装金属帯の先後端部の塗膜を剥離する塗膜剥離
装置において、塗装金属帯の上下に設けられ、砥粒を噴
射して塗装金属帯の塗膜を剥離する上下一対の上および
下剥離手段と、塗装金属帯を片持ち状態で挟持する把持
手段と、塗膜剥離時に発生する粉粒体を排出する排出手
段とを含み、前記把持手段は、塗装金属帯の上方で塗装
金属帯の板幅方向に延び、剥離手段に関して塗装金属帯
の通板方向上流側と下流側とにそれぞれ配置され、昇降
変位可能である上把持部材と、塗装金属帯の下方で塗装
金属帯の板幅方向に延び、剥離手段に関して塗装金属帯
の通板方向上流側と下流側とにそれぞれ配置される下把
持部材と、上剥離手段を覆い、上把持部材および上剥離
手段に連結され、塗装金属帯の板幅方向に延びて塗装金
属帯の上表面に臨む空間を形成する上カバーと、固定位
置に設けられ、下剥離手段を覆い、下把持部材に連結さ
れ、塗装金属帯の板幅方向に延びて塗装金属帯の下表面
に臨む空間を形成する下カバーと、上カバーの上面に設
けられ、上カバーと上剥離手段と上把持部材とを昇降駆
動する昇降駆動手段とを含み、前記砥粒の硬度は、塗装
金属帯の母材表面硬度未満であり、かつ塗膜の硬度を超
える値に選ばれることを特徴とする塗装金属帯の塗膜剥
離装置である。また本発明の前記各剥離手段は、塗装金
属帯の板幅方向に移動可能に支持され、砥粒を噴射して
塗膜を剥離する噴射手段と、噴射手段を塗装金属帯の板
幅方向に移動する移動手段と、噴射手段に気体を圧送媒
体として砥粒を圧送する圧送手段とを含むことを特徴と
する。また本発明の前記排出手段は、塗装金属帯の上方
に設けられ、塗装金属帯の板幅方向に移動可能に支持さ
れ、塗装金属帯の上面に乗載している粉粒体を吸引する
吸引ノズルと、下カバーの下部に設けられ、落下した粉
粒体を気体とともに吸引する遠心ファンと、吸引された
粉粒体と気体から粉粒体を分離するサイクロンとを含む
ことを特徴とする。また本発明は、塗装金属帯と金属帯
との溶接を行う塗装金属帯の溶接方法において、請求項
1〜3のいずれかに記載の塗膜剥離装置を塗装金属帯お
よび金属帯が通板される上下の通板経路にそれぞれ配置
し、塗装金属帯の先端部を溶接するときには、先行金属
帯が一方の通板経路に通板されている間に塗装金属帯を
他方の通板経路に通板し、塗膜剥離装置の上流側に配置
されている剪断装置で塗装金属帯の先端部を剪断して、
前記上および下剥離手段まで通板し、その位置において
前記把持手段で片持ち状態で挟持し、挟持後、上および
下剥離手段から塗装金属帯の母材表面硬度未満であり、
かつ塗膜の硬度を超える硬度を有する砥粒を噴射して塗
装金属帯の先端部の塗膜を剥離し、塗膜剥離後、把持手
段を開放して、塗装金属帯の先端部を溶接装置まで通板
し、その位置において先行金属帯の通板が終了するまで
待機し、先行金属帯の通板終了後、先行金属帯の後端部
と塗装金属帯の先端部とを重ね合わせて、溶接装置で重
ね合わせ溶接を行い、塗装金属帯の後端部を溶接すると
きには、塗装金属帯の後端部を前記剪断装置で剪断し
て、前記上および下剥離手段まで通板し、その位置にお
いて前記把持手段で片持ち状態で挟持し、挟持後、上お
よび下剥離手段から塗装金属帯の母材表面硬度未満であ
り、かつ塗膜の硬度を超える硬度を有する砥粒を噴射し
て塗装金属帯の後端部の塗膜を剥離し、塗膜剥離後、把
持手段を開放して、塗装金属帯の後端部を溶接装置まで
通板し、その位置で待機している後行金属帯の先端部と
塗装金属帯の後端部とを重ね合わせて、溶接装置で重ね
合わせ溶接を行うことを特徴とする塗装金属帯の溶接方
法である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、塗装金属帯の塗膜剥離装置は
塗装金属帯の上下に設けられる上および下剥離手段と、
把持手段と、排出手段とを含み、把持手段によって塗装
金属帯を片持ち状態で挟持し、排出手段によって塗膜剥
離時に発生する粉粒体を排出しつつ、上下一対の上およ
び下剥離手段によって塗装金属帯の先後端部の塗膜を剥
離する。このように把持手段によって塗装金属帯が固定
されているので、剥離手段は塗膜を均一かつ効率的に剥
離することができる。また塗膜剥離時に発生する粉粒体
が排出手段によって排出されるので、粉粒体に起因する
溶接不良を防止することができる。このため塗膜剥離装
置は、均一、確実、安全、迅速、かつ効率的に塗装金属
帯の先後端部の塗膜を剥離することができる。また把持
手段は、上下把持部材と上下カバーと昇降駆動手段とを
含み、昇降駆動手段によって昇降駆動される上カバーに
連結されている上把持部材と、固定位置に設けられてい
る下カバーに連結されている下把持部材との間で塗装金
属帯を挟持する。また上および下カバーは、上および下
噴射手段を覆い閉塞空間を形成する。このように塗装金
属帯は把持手段によって固定されているので、塗膜は上
下一対の上および下剥離手段によって確実に剥離され
る。また閉塞空間内で塗膜が剥離されるので、塗膜剥離
時の粉粒体の飛散が防止される。また砥粒の硬度は、金
属帯の表面硬度未満であり、かつ塗膜の硬度を超える値
に選ばれているので、金属帯の表面に疵を付けることな
く、塗膜を確実に剥離することができる。
【0014】また本発明に従えば、上下一対の剥離手段
は噴射手段と、移動手段と、圧送手段とを含み、圧送手
段によって噴射手段に砥粒を圧送し、噴射手段から砥粒
を噴射して塗膜を剥離しつつ、移動手段によって噴射手
段を塗装金属帯の板幅方向に移動させる。これによって
各剥離手段は、塗装金属帯の板幅が変化しても全幅にわ
たって一定の圧力で砥粒を噴射することができるので、
塗装金属帯の先後端部の塗膜を全幅にわたって均一かつ
確実に剥離することができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】また本発明に従えば、排出手段は吸引ノズ
ルと遠心ファンとサイクロンとを含み、塗装金属帯の上
方に設けられている吸引ノズルを塗装金属帯の板幅方向
に移動して塗装金属帯の上面に乗載している粉粒体を吸
引し、下カバーの下部に設けられている遠心ファンによ
って落下した粉粒体を気体とともに吸引し、サイクロン
によって粉粒体を分離する。このように排出手段は塗膜
剥離時に発生する粉粒体を塗装金属帯の上面および前記
閉塞空間内から排出することができるので、残存粉粒体
に起因する塗装金属帯の溶接不良の発生を防止すること
ができ、かつ環境悪化を防ぐことができる。
【0019】また本発明に従えば、塗膜剥離装置を塗装
金属帯および金属帯が通板される上下の通板経路にそれ
ぞれ配置し、塗膜剥離装置の下流側に溶接装置を配置
し、塗装金属帯の先端部を溶接するときには、先行金属
帯が一方の通板経路に通板されている間に塗装金属帯を
他方の通板経路に通板し、塗膜剥離装置の上流側に配置
されている剪断装置で塗装金属帯の先端部を剪断して、
前記上および下剥離手段まで通板し、その位置において
前記把持手段で片持ち状態で挟持し、挟持後、上および
下剥離手段から塗装金属帯の母材表面硬度未満であり、
かつ塗膜の硬度を超える硬度を有する砥粒を噴射して塗
装金属帯の先端部の塗膜を剥離し、塗膜剥離後、把持手
段を開放して、塗装金属帯の先端部を溶接装置まで通板
し、その位置において先行金属帯の通板が終了するまで
待機し、先行金属帯の通板終了後、先行金属帯の後端部
と塗装金属帯の先端部とを重ね合わせて、溶接装置で重
ね合わせ溶接を行い、塗装金属帯の後端部を溶接すると
きには、塗装金属帯の後端部を前記剪断装置で剪断し
て、前記上および下剥離手段まで通板し、その位置にお
いて前記把持手段で片持ち状態で挟持し、挟持後、上お
よび下剥離手段から前記硬度を有する砥粒を噴射して塗
装金属帯の後端部の塗膜を剥離し、塗膜剥離後、把持手
段を開放して、塗装金属帯の後端部を溶接装置まで通板
し、その位置で待機している後行金属帯の先端部と塗装
金属帯の後端部とを重ね合わせて、溶接装置で重ね合わ
せ溶接を行う。このように塗装金属帯は把持手段によっ
て固定された状態で塗膜が剥離され、その後溶接が行わ
れるので、塗装金属帯の先後端部の塗膜は均一かつ効率
的に剥離され、塗装金属帯の溶接性が大幅に向上する。
また塗装金属帯の先後端部の平坦度不良部ならびに汚れ
および異物付着部が剪断除去された後、塗膜が剥離され
溶接が行われるので、それらに起因する溶接不良および
金属帯の表面疵の発生を回避することができる。
【0020】
【実施例】図1は本発明の一実施例である塗膜剥離装置
の簡略化された構成を示す側面図であり、図2は図1に
示す塗膜剥離装置の切断面線II−IIから見た正面断
面図である。塗膜剥離装置10は、前記スレッディング
材などの塗装金属帯11の上下に設けられ、塗装金属帯
11の塗膜を剥離する上および下剥離手段12a,12
b(以後、剥離手段12と総称することがある)と、塗
装金属帯11を片持ち状態で挟持する把持手段13と、
塗膜剥離時に発生する粉粒体を排出する排出手段33と
を含む。
【0021】スレッディング材11は、塗料の色替え時
などに使用される製品化しない調整用金属帯であり、繰
返して使用される。スレッディング材11は、本来未塗
装の金属帯であるけれども、前述のように試し塗りを施
されることが多く、繰返し使用の過程で試し塗りが累積
して、その表面にはほぼ全域に塗膜が形成されている。
本実施例では、スレッディング材11の出発材料として
合金化亜鉛めっき鋼帯を使用している。なお塗料として
は、熱硬化型樹脂塗料、たとえばアクリル樹脂塗料など
が使用される。
【0022】剥離手段12は、砥粒を噴射して塗膜を剥
離する噴射手段である噴射ノズル14と、噴射ノズル1
4を塗装金属帯11の板幅方向に移動する移動手段15
と、噴射ノズル14に気体、たとえば空気を圧送媒体と
して砥粒を圧送する圧送手段16とを含む。
【0023】噴射ノズル14は、塗装金属帯11の上下
に対向して設けられており、塗装金属帯11の板幅方向
に上下同調して往復移動可能に支持されている。このた
め噴射ノズル14は、塗装金属帯11の先後端部の塗膜
を表裏面同時に剥離することができる。なお噴射ノズル
14のノズル口径は、たとえば6mmである。
【0024】移動手段15は、スクリュー17とナット
18とを含んで構成されており、塗装金属帯11の上下
にそれぞれ設けられている。ナット18には、前記噴射
ノズル14が取付けられている。スクリュー17は塗装
金属帯11の板幅方向に軸線を有しており、その両端を
軸受19a,19bによって回転自在に支持されてい
る。軸受19a,19bはブラケット20a,20bに
それぞれ設けられており、ブラケット20a,20bは
後述する上下カバーに固定されている支持台27a,2
7bの上面に設けられている。スクリュー17は支持台
27aの上面に設けられているモータ21によって回転
駆動される。ナット18は、スクリュー17に噛み合っ
ており、案内溝22に摺動自在に嵌合されている。案内
溝22の軸線はスクリュー17の軸線と平行に設けられ
ているので、ナット18はスクリュー17の回転に応じ
て塗装金属帯11の板幅方向に往復移動することができ
る。なおナット18および噴射ノズル14の移動速度
は、たとえば50mm/秒である。
【0025】圧送手段16は、砥粒供給ホッパ23と、
圧送媒体用気体である空気を送風する遠心ファン24
と、混合槽25と電磁弁26とを含む。砥粒は、混合槽
25にて空気と混合された後、輸送管51a,51bを
介して圧送され噴射ノズル14から噴射される。砥粒噴
射のオン・オフ切換えは、電磁弁26a,26bによっ
て行われる。
【0026】前記砥粒の硬度は、塗装金属帯の母材表面
硬度未満であり、かつ塗膜の硬度を超える値に選ばれる
ことが好ましい。この理由は、砥粒の硬度が塗装金属帯
11の母材表面硬度以上であれば、塗装金属帯11の母
材を損耗させ後続する溶接時に溶接不良をもたらすおそ
れがあるからであり、一方砥粒の硬度が塗膜の硬度未満
であれば、塗膜が剥離しないで残存するからである。本
実施例では、砥粒としてたとえば固形樹脂ビーズが使用
される。固形樹脂ビーズは、硬質プラスチックから成
り、固形樹脂ビーズの硬度は、ショア硬度2〜5Hsで
ある。この硬度は前記適正硬度範囲を満たしているの
で、塗装金属帯11の母材表面を損耗させることなく、
塗膜のみを効率的に剥離することができる。また固形樹
脂ビーズの形状は多角形であり、その寸法は30〜50
メッシュであり、その比重は1〜2である。なお前記固
形樹脂ビーズを噴射ノズル口径6mmの噴射ノズル14
から噴射空気圧力4Kg/cm2 で噴射した場合、塗装
金属帯11の塗膜剥離幅は約10mmであった。
【0027】把持手段13は、塗装金属帯11の上方に
設けられる上把持部材28と、塗装金属帯11の下方に
設けられる下把持部材29と、上把持部材28に連結さ
れ前記上剥離手段12aを覆う上カバー30と、下把持
部材29に連結され前記下剥離手段12bを覆う下カバ
ー31と、上カバーの上面に設けられる昇降駆動手段で
ある空気シリンダ32とを含む。
【0028】上把持部材28は、塗装金属帯11の板幅
方向に延び、上剥離手段12aに関して塗装金属帯11
の通板方向上流側と下流側とにそれぞれ配置される。下
把持部材29は、上把持部材28と同様に構成され、上
把持部材28と対向する位置に塗装金属帯11を挟んで
配置される。上把持部材28および下把持部材29の塗
装金属帯11を臨む表面には、ゴムパット52が被覆さ
れている。
【0029】上カバー30は、塗装金属帯11の板幅方
向に延びて塗装金属帯11の上表面に臨む空間を形成す
る。下カバー31は、フレーム40に固定されており、
塗装金属帯11の板幅方向に延びて塗装金属帯11の下
表面に臨む空間を形成する。空気シリンダ32はフレー
ム40に固定されており、そのピストン棒32aは鉛直
方向に伸縮自在に取付けられている。またピストン棒3
2aの遊端部は上カバー30に固定されている。空気シ
リンダ32は、そのピストン棒32aの伸縮によって上
カバー30を昇降駆動させることができるので、上カバ
ー30に直接連結されている上把持部材28および上カ
バー30に支持台27a,27b、ブラケット20a,
20bを介して連結されている上剥離手段12aは上カ
バー30とともに昇降駆動される。このため上カバー3
0の下降時には、塗装金属帯11は上把持部材28と下
把持部材29との間に挟持され、上カバー30と下カバ
ー31とは塗装金属帯11、上剥離手段12aおよび下
剥離手段12bを覆う閉塞空間を形成する。
【0030】排出手段33は、塗装金属帯11の上方に
設けられる吸引ノズル34と、下カバー31の下部に設
けられる遠心ファン35と、サイクロン36とを含む。
吸引ノズル34は、前記上剥離手段12aの噴射ノズル
14に隣接して設けられており、吸引ノズル取付ナット
37に取付けられている。吸引ノズル取付ナット37
は、前記スクリュー17に噛み合っており、かつ前記案
内溝22に嵌合されているので、吸引ノズル34は、噴
射ノズル14と同様にスクリュー17の回転に応じて塗
装金属帯11の板幅方向に往復移動することができる。
なお吸引ノズル34の移動速度は噴射ノズル14と同一
であり、たとえば50mm/秒である。このため吸引ノ
ズル34は、塗膜剥離時、塗装金属帯11の上面に残存
している粉粒体である塗膜剥離片および固形樹脂ビーズ
を遠心ファン38の吸引力によって輸送管51cを介し
て吸引除去することができる。
【0031】遠心ファン35は、落下した粉粒体である
塗膜剥離片および固形樹脂ビーズを下カバー31の下部
に設けられている排出管39を介して空気とともに吸引
する。サイクロン36は、排出管39に設けられてお
り、吸引された塗膜剥離片および固定樹脂ビーズをそれ
らが混合した空気から分離する。
【0032】このように本実施例では、塗装金属帯11
を把持手段13によって固定し、上下一対の剥離手段1
2の噴射ノズル14から固形樹脂ビーズを噴射しながら
噴射ノズル14を塗装金属帯11の板幅方向に移動し、
塗装金属帯11の塗膜を板幅全域にわたって表裏同時に
剥離することができる。このため塗装金属帯11の塗膜
は、均一、確実、安全、迅速かつ効率的に剥離される。
また上下一対の噴射ノズル14から固形樹脂ビーズが同
時に噴射されるので、片持ち状態で挟持されている塗装
金属帯11の振動を防止することができる。さらに塗膜
の剥離は、上カバー30と下カバー31とによって形成
される閉塞空間内で行われ、かつ塗膜剥離時に発生する
粉粒体である固形樹脂ビーズおよび塗膜剥離片は遠心フ
ァン35によって吸引排出されるので、塗膜剥離時の粉
粒体の飛散が防止され、粉粒体に起因する溶接性の低下
および作業環境の悪化が防止される。
【0033】図3は、図1に示す塗膜剥離装置を備える
連続塗装設備の溶接装置近辺の簡略化された構成を示す
系統図である。塗膜剥離装置10は、重ね合わせ溶接機
である溶接装置41と、溶接装置41の上流側に配置さ
れている剪断装置42との間に配置されている。塗装金
属帯11および合金化亜鉛メッキ鋼帯である金属帯43
の通板経路は、上下2経路形成されており、溶接装置4
1において合流している。上下2経路の通板経路には、
同一構成の剪断装置42および塗膜剥離装置10がそれ
ぞれ配置されている。また剪断装置42の上流側には、
ピンチロール44a,44bが配置されており、剪断装
置42と塗膜剥離装置10との間には、上流側からピン
チロール45a,45b、ガイドテーブル50a,50
b、支持ロール47a,47bがこの順序に配置されて
おり、塗膜剥離装置10の下流側にはピンチロール46
a,46b、押えロール48がこの順序に配置されてい
る。これらの参照符号に付されているa,bは、前記通
板経路を示しており、図3において紙面の上方側の通板
経路に配置されているものにはaを、下方側の通板経路
に配置されているものにはbをそれぞれ付している。な
おそれらを総称して述べるときにはa,bを省略して説
明する。
【0034】図4は、本発明にかかわる連続塗装設備の
剪断装置、塗膜剥離装置および溶接装置の電気的構成を
示すブロック図である。塗料の色替え時などには、前記
スレッディング材投入指令が指令手段53から処理手段
54に発信される。
【0035】指令手段53は、上位コンピュータなどに
よって実現され、それにはスレッディング材11の投入
順序が塗装製品の生産計画に基づいて予め入力されてい
る。処理手段54は、プロセスコンピュータなどによっ
て実現され、スレッディング材投入指令に応答して、ス
レッディング材11を前記上下2経路の通板経路の一方
に通板し、剪断装置42、塗膜剥離装置10および溶接
装置41の動作を制御してスレッディング材11と金属
帯43とを溶接する。
【0036】すなわち処理手段54は、制御信号を発信
して、ピンチロール44〜46を駆動してスレッディン
グ材11を所定位置まで通板し、剪断装置42を駆動し
てスレッディング材11の先後端部を剪断し、塗膜剥離
装置10の空気シリンダ32を昇降駆動してスレッディ
ング材11の挟持または開放を行い、圧送手段16の電
磁弁26a,26bを開閉制御して固形樹脂ビーズを圧
送し、それによってスレッディング材11の先後端部の
塗膜を剥離し、溶接装置41を駆動してスレッディング
材11と金属帯43とを溶接する。
【0037】図5は、塗装金属帯の先端部溶接時におけ
る塗膜剥離装置の動作を説明するためのフローチャート
である。図3を参照して、塗装金属帯11の先端部を溶
接するときには、先行金属帯43が一方の通板経路(図
3において紙面の下方側の経路)にピンチロール44
b,45b,46bを駆動して、ガイドテーブル50
b、支持ロール47bを経て通板されている間に、塗装
金属帯11を他方の通板経路(図3において紙面の上方
側の経路)にピンチロール44aを駆動して通板する。
【0038】ステップs1では、塗装金属帯11の先端
部が剪断装置42まで通板され、剪断される。これによ
って、塗装金属帯11の先端部に平坦度不良部ならびに
異物および汚れ付着部が存在しても、剪断除去すること
ができるので、前記従来の技術において述べたように平
坦度不良に起因する溶接不良ならびに異物および汚れ付
着に起因する表面品質の低下を回避することができる。
【0039】ステップs2では、塗装金属帯11の先端
部が塗膜剥離装置10の噴射ノズル14の位置までピン
チロール44a,45aを駆動して、ガイドテーブル5
0a、支持ロール47aを経て通板され、その位置にお
いて停止し、把持手段13によって挟持される。塗装金
属帯11の先端部の挟持は、把持手段13の上カバー3
0を空気シリンダ32によって下降させることによって
行われ、塗装金属帯11の先端部は、噴射ノズル14に
関して上流側に配置されている把持手段13の上把持部
材28と下把持部材29との間に片持ち状態で挟持され
る。
【0040】ステップs3では、塗装金属帯11の先端
の塗膜が剥離される。塗膜の剥離は、圧送手段16の電
磁弁26a,26bを開放して、上下一対の剥離手段1
2の噴射ノズル14から固形樹脂ビーズを噴射しながら
噴射ノズル14を塗装金属帯11の板幅方向に移動させ
ることによって行われる。塗装金属帯11は把持手段1
3によって固定されているので、塗装金属帯11の先端
部の塗膜は表裏同時に均一、確実、安全、迅速、かつ効
率的に剥離される。また塗膜剥離時に発生する粉粒体で
ある固形樹脂ビーズおよび塗膜剥離片は、塗装金属帯1
1の上面に残存する粉粒体については、吸引ノズル34
によって、下カバー31の下部に落下した粉粒体につい
ては、遠心ファン35によってそれぞれ吸引排出され
る。
【0041】ステップs4では、塗膜剥離終了後、把持
手段13が開放され、塗装金属帯11の固定が解除され
る。把持手段13の開放は、上カバー30を空気シリン
ダ32によって上昇させることによって行われる。ステ
ップs5では、塗装金属帯11がピンチロール44a,
45a,46aの駆動によって溶接装置41まで通板さ
れ、先行金属帯43の後端部が溶接装置41に到達する
までその位置で待機する。
【0042】ステップs6では、先行金属帯43の後端
部と塗装金属帯11の先端部とが重ね合わされ、重ね合
わせ溶接が行われる。前述のように塗装金属帯11の先
端部は、塗膜が完全に剥離され、かつ平坦度不良部が剪
断除去されているので、重ね合わせ溶接は極めて良好に
行われる。
【0043】図6は、塗装金属帯の後端部溶接時におけ
る塗膜剥離装置の動作を説明するためのフローチャート
である。塗装金属帯11の後端部を溶接するときには、
塗装金属帯11の後端部が剪断装置42に到達するまで
ピンチロール44a,45a,46aを駆動して塗装金
属帯11を通板する。ステップa1では、塗装金属帯1
1の後端部が剪断装置42によって剪断される。剪断に
際しては、前述と同様に塗装金属帯11の後端部の平坦
度不良部ならびに異物および汚れ付着部が剪断除去され
る。
【0044】ステップa2では、塗装金属帯11の後端
部が塗膜剥離装置10の噴射ノズル14の位置までピン
チロール46aを駆動して通板され、その位置において
停止し、把持手段13によって挟持される。塗装金属帯
11の後端部の挟持は、前述と同様に行われ、塗装金属
帯11の後端部は、噴射ノズル14に関して下流側に配
置されている把持手段13の上把持部材28と下把持部
材29との間に片持ち状態で挟持される。
【0045】ステップa3では、塗装金属帯11の後端
部の塗膜が剥離される。塗膜の剥離は、前述と同様に行
われ、塗装金属帯11の後端部の塗膜が板幅方向全域に
わたって表裏同時に完全に剥離される。ステップa4で
は、塗膜剥離終了後、把持手段13が前述と同様に開放
され、塗装金属帯11の固定が解除される。
【0046】ステップa5では、塗装金属帯11の後端
部が溶接装置41に到達するまでピンチロール46a、
押えロール48を駆動して通板され、溶接装置41で待
機している後行金属帯の先端部と、塗装金属帯11の後
端部とが重ね合わされ、重ね合わせ溶接が行われる。前
述のように塗装金属帯11の後端部は塗膜が完全に剥離
され、かつ平坦度不良部が剪断除去されているので重ね
合わせ溶接は極めて良好に行われる。
【0047】このように本実施例では、塗装金属帯11
の先後端部の平坦度不良部が剪断除去された後、塗膜剥
離装置10によって塗装金属帯11の先後端部の塗膜が
完全に剥離され、塗装金属帯11の溶接が行われるの
で、塗装金属帯11の溶接性が大幅に向上する。このた
め、連続塗装設備における溶接部の板破断事故の発生が
防止され、連続塗装設備の稼働率および生産性が大幅に
向上する。また塗装金属帯11の先後端部の異物および
汚れ付着部が剪断除去された後、塗膜が剥離され、溶接
が行われるので、異物および汚れ付着に起因する塗装製
品の表面疵の発生を防止することができ、塗装製品の表
面品質が大幅に向上する。
【0048】図7は、本発明の他の実施例である塗膜剥
離装置の剥離手段の簡略化された構成を示す斜視図であ
る。塗膜剥離装置10の剥離手段としては、上下一対の
回転ブラシ49を用いてもよい。回転ブラシ49は、そ
の軸線を塗装金属帯11の板幅方向に平行に配設され、
回転駆動される。これによって、塗装金属帯11の先後
端部の塗膜は、板幅方向の全幅にわたって回転ブラシ4
9によって同時に剥離されるので、塗装金属帯11の塗
膜剥離が極めて迅速に行われる。回転ブラシ49として
は、砥粒入りナイロンブラシおよびワイヤブラシなどが
好適に使用される。なお回転ブラシ49は、軸線方向の
長さを短く形成し、かつその軸線を塗膜金属帯11の通
板方向に配設して、塗装金属帯11の板幅方向に回転駆
動しながら走行できるように構成してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、塗膜剥離
装置は、砥粒を噴射して均一、確実、安全、迅速、かつ
効率的に塗装金属帯の先後端部の塗膜を剥離することが
できるので、引続き行われる溶接において残存塗膜など
に起因する塗装金属帯の溶接不良の発生が確実に防止さ
れる。また把持手段は、塗装金属帯を固定することがで
きるので、塗装金属帯の先後端部の塗膜は上および下剥
離手段から砥粒を噴射することによって確実に剥離され
る。このため塗膜剥離装置の塗膜剥離性が大幅に向上す
る。また塗膜の剥離は閉塞空間内で行われるので、塗膜
剥離時の粉粒体の飛散が防止される。また砥粒の硬度
は、金属帯の表面硬度未満であり、かつ塗膜の硬度を超
える値に選ばれているので、金属帯の表面に疵を付ける
ことなく、塗膜を確実に剥離することができる。
【0050】また本発明によれば、各剥離手段は塗装金
属帯の板幅が変化しても全幅にわたって一定の圧力で砥
粒を噴射することができるので、塗装金属帯の先後端部
の塗膜を全幅にわたって均一かつ確実に剥離することが
できる。このため塗膜剥離装置の塗膜剥離性が大幅に向
上する。また上下一対の各剥離手段から砥粒が噴射され
るので、片持ち状態で挟持されている塗装金属帯の振動
を防止することができる。
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】また本発明によれば、排出手段は塗膜剥離
時に発生する粉粒体を確実に排出することができるの
で、残存粉粒体に起因する塗装金属帯の溶接不良の発生
を防止することができ、かつ環境悪化を防ぐことができ
る。
【0055】また本発明によれば、塗装金属帯は把持手
段によって固定された状態で塗膜が剥離され、その後溶
接が行われるので、塗装金属帯の先後端部の塗膜は均一
かつ効率的に剥離され、塗装金属帯の溶接性が大幅に向
上する。このため、連続塗装設備における溶接部の板破
断事故の発生が防止され、連続塗装設備の稼働率および
生産性が大幅に向上する。また塗装金属帯の先後端部の
平坦度不良部ならびに汚れおよび異物付着部が剪断除去
された後、塗膜が剥離され溶接が行われるので、それら
に起因する溶接不良および金属帯の表面疵の発生を回避
することができる。このため塗装製品の表面品質が大幅
に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である塗膜剥離装置の簡略化
された構成を示す側面図である。
【図2】図1に示す塗膜剥離装置の切断面線II−II
から見た正面断面図である。
【図3】図1に示す塗膜剥離装置を備える連続塗装設備
の溶接装置近辺の簡略化された構成を示す系統図であ
る。
【図4】本発明にかかわる連続塗装設備の剪断装置、塗
膜剥離装置および溶接装置の電気的構成を示すブロック
図である。
【図5】塗装金属帯の先端部溶接時における塗膜剥離装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】塗装金属帯の後端部溶接時における塗膜剥離装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施例である塗膜剥離装置の剥離
手段の簡略化された構成を示す斜視図である。
【図8】従来技術による塗膜剥離時のコイル内径側の状
況を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 塗膜剥離装置 11 塗装金属帯 12 剥離手段 13 把持手段 14 噴射ノズル 17 スクリュー 28 上把持部材 29 下把持部材 30 上カバー 31 下カバー 32 空気シリンダ 34 吸引ノズル 35 遠心ファン 41 溶接装置 42 剪断装置
フロントページの続き (72)発明者 高畑 正鍾 大阪府大阪市淀川区木川東3丁目6番25 号 イリックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−231111(JP,A) 特開 平4−275875(JP,A) 特開 昭50−118394(JP,A) 特開 平3−26466(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24C 3/12 B24C 3/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装金属帯を溶接する溶接装置の塗装金
    属帯の通板方向上流側に配置され、塗装金属帯の先後端
    部の塗膜を剥離する塗膜剥離装置において、 塗装金属帯の上下に設けられ、砥粒を噴射して塗装金属
    帯の塗膜を剥離する上下一対の上および下剥離手段と、 塗装金属帯を片持ち状態で挟持する把持手段と、 塗膜剥離時に発生する粉粒体を排出する排出手段とを含
    み、 前記把持手段は、 塗装金属帯の上方で塗装金属帯の板幅方向に延び、剥離
    手段に関して塗装金属帯の通板方向上流側と下流側とに
    それぞれ配置され、昇降変位可能である上把持部材と、 塗装金属帯の下方で塗装金属帯の板幅方向に延び、剥離
    手段に関して塗装金属帯の通板方向上流側と下流側とに
    それぞれ配置される下把持部材と、 上剥離手段を覆い、上把持部材および上剥離手段に連結
    され、塗装金属帯の板幅方向に延びて塗装金属帯の上表
    面に臨む空間を形成する上カバーと、 固定位置に設けられ、下剥離手段を覆い、下把持部材に
    連結され、塗装金属帯の板幅方向に延びて塗装金属帯の
    下表面に臨む空間を形成する下カバーと、 上カバーの上面に設けられ、上カバーと上剥離手段と上
    把持部材とを昇降駆動する昇降駆動手段とを含み、 前記砥粒の硬度は、塗装金属帯の母材表面硬度未満であ
    り、かつ塗膜の硬度を超える値に選ばれることを特徴と
    する塗装金属帯の塗膜剥離装置。
  2. 【請求項2】 前記各剥離手段は、 塗装金属帯の板幅方向に移動可能に支持され、砥粒を噴
    射して塗膜を剥離する噴射手段と、 噴射手段を塗装金属帯の板幅方向に移動する移動手段
    と、 噴射手段に気体を圧送媒体として砥粒を圧送する圧送手
    段とを含むことを特徴とする請求項1記載の塗装金属帯
    の塗膜剥離装置。
  3. 【請求項3】 前記排出手段は、 塗装金属帯の上方に設けられ、塗装金属帯の板幅方向に
    移動可能に支持され、塗装金属帯の上面に乗載している
    粉粒体を吸引する吸引ノズルと、 下カバーの下部に設けられ、落下した粉粒体を気体とと
    もに吸引する遠心ファンと、 吸引された粉粒体と気体から粉粒体を分離するサイクロ
    ンとを含むことを特徴とする請求項1または2記載の塗
    装金属帯の塗膜剥離装置。
  4. 【請求項4】 塗装金属帯と金属帯との溶接を行う塗装
    金属帯の溶接方法において、 請求項1〜3のいずれかに記載の塗膜剥離装置を塗装金
    属帯および金属帯が通板される上下の通板経路にそれぞ
    れ配置し、 塗装金属帯の先端部を溶接するときには、先行金属帯が
    一方の通板経路に通板されている間に塗装金属帯を他方
    の通板経路に通板し、塗膜剥離装置の上流側に配置され
    ている剪断装置で塗装金属帯の先端部を剪断して、前記
    上および下剥離手段まで通板し、その位置において前記
    把持手段で片持ち状態で挟持し、挟持後、上および下剥
    離手段から塗装金属帯の母材表面硬度未満であり、かつ
    塗膜の硬度を超える硬度を有する砥粒を噴射して塗装金
    属帯の先端部の塗膜を剥離し、塗膜剥離後、把持手段を
    開放して、塗装金属帯の先端部を溶接装置まで通板し、
    その位置において先行金属帯の通板が終了するまで待機
    し、先行金属帯の通板終了後、先行金属帯の後端部と塗
    装金属帯の先端部とを重ね合わせて、溶接装置で重ね合
    わせ溶接を行い、 塗装金属帯の後端部を溶接するときには、塗装金属帯の
    後端部を前記剪断装置で剪断して、前記上および下剥離
    手段まで通板し、その位置において前記把持手段で片持
    ち状態で挟持し、挟持後、上および下剥離手段から塗装
    金属帯の母材表面硬度未満であり、かつ塗膜の硬度を超
    える硬度を有する砥粒を噴射して塗装金属帯の後端部の
    塗膜を剥離し、塗膜剥離後、把持手段を開放して、塗装
    金属帯の後端部を溶接装置まで通板し、その位置で待機
    している後行金属帯の先端部と塗装金属帯の後端部とを
    重ね合わせて、溶接装置で重ね合わせ溶接を行うことを
    特徴とする塗装金属帯の溶接方法。
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