JP3223030U6 - ペット用カテーテル保持服 - Google Patents

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Abstract

【課題】カテーテルや点滴などの施術にあたり、動物の動きに追従させてチューブを保持できるペット用カテーテル保持服を提供する。
【解決手段】ペット用カテーテル保持服Wは、可撓性を有するチューブ状のカテーテル8と、ペットAの胴体部分の一部又は全部を包み前後に開口を有する筒状の身頃部1と、身頃部1内部と連通しペットAの脚部に相当する部分において身頃部1と接続される挿通部2、3と、カテーテル8の先端8aを開口1a、4、若しくは挿通部2、3に臨ませて、カテーテル8を身頃部1に係止する係止部5a〜5cとを備える。
【選択図】図3

Description

本考案は、犬や猫、フェレットなどの四足動物のペットに着用させ、治療用のカテーテルを保持させるペット用カテーテル保持服に関する。
従来、犬や猫等のペットにおいても様々な循環器疾患についての診療が行われている。循環器診療では動脈管開存症や肺動脈狭窄症などの先天性心臓病の診断・治療も行われており、外科手術だけでなく、カテーテルを用いた心臓病治療も行われている。例えば、高齢犬では、心臓の中にある逆流を防止する弁が変性してしまう”僧房弁閉鎖不全症”という心臓病が知られており、血管から心臓にバルーンカテーテルを挿入し、狭くなっている肺動脈の弁を拡張したり、動脈管開存症では、肺動脈弁狭窄症などの犬・猫の生まれつきの心臓病とともにカテーテルを用いた身体に負担の少ない治療であるインターベンション治療も可能となってきている。
このインターベンション治療とは、心臓、血管などの病気に対してカテーテルを用いて行う治療であり(例えば、特許文献1参照)、動脈管開存症などに対し、カテーテルを皮膚に開けた小さな穴から血管に挿入して、その操作により病変にアプローチして、動脈管塞栓術、肺動脈弁狭窄症に対するバルーン弁口拡大術、洞不全症候群・房室ブロックなどを含む徐脈性不整脈に対するペースメーカー植え込み術などが実施可能となっている。
特表2012−531224号公報
しかしながら、施術や治療が長時間継続する場合には、カテーテルが血管に挿入された状態を長時間維持しなければならず、また、点滴などを行う場合には、チューブを長時間接続していなければならないため、動物の動きに追従させて保持する必要がある。
そこで、本考案は、上記のような問題を解決するものであり、カテーテルや点滴などの施術にあたり、動物の動きに追従させてチューブを保持できるペット用カテーテル保持服を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本考案のペット用カテーテル保持服は、上記課題を解決するために、可撓性を有するチューブ状のカテーテルと、動物の胴体部分の一部又は全部を包み、前後に開口を有する筒状の身頃部と、身頃部内部と連通し、動物の脚部に相当する部分において身頃部と接続される挿通部と、カテーテルの先端を開口又は挿通部に臨ませて、カテーテルを身頃部に係止する係止部とを備える。
上記考案において、身頃部の下腹部側に、筒状の内部中空に連通する腹部側開口と、腹部側開口を開閉可能に覆う下腹部側蓋体とをさらに備えることが好ましい。また、上記考案において、吸水性のシート部材と、シート部材を収納する収納部とをさらに備え、収納部は、カテーテルの後端を、収納部に収納されたシート部材に臨ませた状態で保持しつつ、収納部を閉止する閉止部を有することが好ましい。さらに、上記考案において、前記収納部は身頃部の背部側に配置され、係止部の少なくとも一つは身頃部前後の開口と収納部の閉止部との間に配置されていることが好ましい。
また、上記考案において、収納部はシート部材を部分的に収納し、閉止部は、シート部材が収納部に収納された状態において、シート部材の収納部から露出した部分を覆うようにして収納部を閉止し、閉止部及び身頃部表面にはこれらを離着可能に接合する接合部が設けられ、接合部はカテーテルの後端が挿通可能な非接着部分を有することが好ましい。
以上述べたように、この考案のペット用カテーテル保持服によれば、犬や猫、フェレットなどの四足動物のペットに対するカテーテルや点滴などの施術にあたり、動物の動きに追従させてチューブを保持できる。
実施形態に係るペット用カテーテル保持服を示す上面図である。 実施形態に係るペット用カテーテル保持服を示す底面図である。 実施形態に係るペット用カテーテル保持服の装着状態(カテーテル先端を前脚側の患部に固定し、カテーテル後端側の点滴袋80を手持ちとした場合)を示す説明図である。 実施形態に係るペット用カテーテル保持服の装着状態(カテーテル先端を後脚側の患部に固定し、カテーテル後端側の点滴袋80を手持ちとした場合)を示す説明図である。 実施形態に係るペット用カテーテル保持服の装着状態(カテーテル先端を後方開口側の患部に固定し、カテーテル後端を収納部7内の吸水シートに接続した場合)を示す説明図である。 実施形態に係るペット用カテーテル保持服の背面側収納部を上方から示す説明図である。
(ペット用カテーテル保持服の構成)
以下に添付図面を参照して、本考案に係るペット用カテーテル保持服の実施形態を詳細に説明する。図1及び図2は本実施形態に係るペット用カテーテル保持服を示す上面図及び底面図である。また、図6は背面側収納部を示す説明図であり、図3〜図5は本実施形態に係るペット用カテーテル保持服Wの装着状態を示す説明図である。
図3〜図5に示すように、ペット用カテーテル保持服Wは、犬や猫、フェレットなど四足動物のペットAに着用させる服であり、ペットAに装着される身頃部1と、ペットAの背中側中央に位置され収納部7と、ペットAの下腹部側に位置される下腹部側蓋体6aと、カテーテル8と、このカテーテル8を係止する係止部5とから形成される。
カテーテル8は、動物の体内に挿入して、検査や治療などを行うための加藤手製のある細い管であり、素材としてはナイロン、シリコン、テフロン(登録商標)などの高分子化合物が中心で、太さ1〜10mm程度、長さ数cmから2m近くなど用途、目的によって種々の形状のものがある。
身頃部1は、ペットAの胴体部分の一部又は全部を包み、前後に開口1a及び4を有する筒状の動物用の衣類本体であり、例えば合成繊維や布、ビニール等の合成樹脂、合成皮革、本革などで形成することができる。また、本実施形態において身頃部1は、複数の布を重ね合わせた多層形状となっており、ペットAと接触する裏面はメッシュ素材から構成されて当接部分の通気性を向上させてムレを防止している。なお、身頃部1の形状は、ペットAの胴体に巻き回し、所定の面積をもって胴体を覆うことができれば、図示した矩形状のみならず、ペットの肢体に合わせて種々の曲線によってデザインすることができる。
この身頃部1において、前方の開口1aからペットAの首91を通し、後方の開口4からペットAの尻や尾を露出させるようになっており、例えばシャツのように首から被せて着用させてもよいし、腹側若しくは背側がボタンやチャックなどで開閉可能として着用してもよい。また、この身頃部1の内部と連通させて、動物の脚部に相当する部分に挿通部2及び3が接続されている。挿通部2及び3は、動物の前脚92や後脚93を通させる筒状の部位であり、前脚92に対応する袖2と、後脚93に対応する裾3とからなる。袖2と裾3の下端には開口2a及び3aが形成されており、この開口2a及び3aから前脚92と後脚93をそれぞれ出し手露出させるようになっている。また、身頃部1の下腹部側には、筒状の身頃部1の内部中空に連通する腹部側開口6bと、この腹部側開口6bを開閉可能に覆う下腹部側蓋体6aとが設けられている。
身頃部1背部側の収納部7は、ペットAの背中側中央に位置された収納ポケットであり、本実施形態では、図6に示すように、吸水性のシート部材である吸水シート70を収納する。この収納部7には、袋状の収納部分の開口部7dを閉止する蓋である閉止部7aを備えている。この閉止部7aは、カテーテル8の後端8bを収納部7内に収納された吸水シート70に臨ませた状態で保持しつつ、収納部7を閉止する蓋体である。
この係止部5は、カテーテル8の先端を開口1aや4又は挿通部2及び3の開口2a若しくは3aに臨ませてカテーテル8を身頃部に係止する部材であり、ペットAの左右両肩若しくは背中上部あたりに配置される肩係止部5aと、ペットAの左右の腰あたりに配置される腰係止部5bと、ペットAの背中あたり(収納部7の上面位置)に配置される背中係止部5cとが含まれている。本実施形態においてこれら係止部5の腰係止部5bは身頃部1後方の開口4と収納部7の閉止部7aとの間に配置され、腰係止部5bは身頃部1前方の開口4と収納部7の閉止部7aとの間に配置されている。
詳しくは、図6に示すように、収納部7において、吸水シート70を部分的(図示した例では約半分)に収納し、閉止部7aは、吸水シート70が収納部7の袋部分7cに収納された状態において、吸水シート70の袋部分7cから露出した部分を覆うようにして収納部7を閉止するようになっている。また、閉止部と、この閉止部7aに対応する身頃部1表面には、これらを離着可能に接合する接合部として両面ファスナー7bが貼設されている。この両面ファスナー7bは、閉止部7aの周縁部分に間隔を開けて複数貼設されており、間隔をあけて両面ファスナー7bを配置することによって、カテーテル8の後端8bが挿通可能な非接着部分7eが形成されている。
(ペット用カテーテル保持服の使用方法)
以上説明したペット用カテーテル保持部の使用法について以下に説明する。なお、以下で説明する手順は一例に過ぎず、各手順は可能な限り変更されてもよい。また、以下で説明する手順について、実施の形態に応じ適宜省略、置換及び追加が可能である。
カテーテル8を用いて点滴を行う場合には、カテーテル8の先端8aを、袖2の開口2aから露出された前脚92の患部90に挿し、バンド81で固定したうえで、カテーテル8のチューブ部分を係止部5a及び5cで、身頃部1に沿って固定させる。そして、カテーテル8の後端8b側の点滴袋80は手持ちとする。或いは、図4に示すように、カテーテル8の先端8aを後脚93側の患部90に固定し、カテーテル8の後端8b側の点滴袋80を手持ちにしてもよい。この場合には、カテーテル8の先端8aを、裾3の開口3aから露出された後脚93の患部90に挿し、バンド81で固定したうえで、カテーテル8のチューブ部分を係止部5b及び5cで身頃部1に沿って固定させる。そして、カテーテル8の後端8b側の点滴袋80は手持ちとする。
又は、図5に示すように、カテーテル8の先端8aを身頃部1の後方開口4側の患部に固定し、後端8bを収納部7内の吸水シート70に接続する。この場合には、カテーテル8の先端8aを、後方開口4から身頃部1内にチューブ部分を差し込んで身頃部1内の患部に挿し、カテーテル8のチューブ部分を腰係止部5bで身頃部1に沿って固定させるとともに、収納部7の閉止部7aで後端8bを挟み込んで係止する。このとき、図6に示すように、収納部7の袋部分7cに吸水シート70を、部分的(図示した例では約半分)に収納しておき、吸水シート70が収納部7の袋部分7cに収納された状態において、吸水シート70の袋部分7cから露出した部分を覆うようにして収納部7を閉止させるとともに、閉止部7aの周縁部分に間隔を開けて複数貼設された面ファスナー7bによって、この閉止部7aの閉止状態を保持する。面ファスナー7bの間隔部分は非接着部分7eとなっており、カテーテル8の後端8bを、吸水シート70に臨ませて挿通して固定しつつ、閉止部7aの閉止状態が保持されるようになっている。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態に係るペット用カテーテル保持服Wによれば、カテーテル8の先端8aを開口1aや4又は挿通部2及び3の開口2a若しくは3aに臨ませて、カテーテル8を身頃部1に沿って係止させることができるため、犬や猫、フェレットなどの四足動物のペットに対するカテーテルや点滴などの施術にあたり、動物の動きに追従させてチューブを保持できる。
A…ペット
W…ペット用カテーテル保持服
1…身頃部
1a…開口
2…袖
2a,3a…開口
3…裾
4…後方開口
5…係止部
5a…肩係止部
5b…腰係止部
5c…背中係止部
6a…下腹部側蓋体
6b…腹部側開口
7…収納部
7a…閉止部
7b…面ファスナー
7c…袋部分
7d…開口部
7e…非接着部分
8…カテーテル
8a…先端
8b…後端
70…吸水シート
80…点滴袋
81…バンド
90…患部
91…首
92…前脚
93…後脚

Claims (5)

  1. 可撓性を有するチューブ状のカテーテルと、
    動物の胴体部分の一部又は全部を包み、前後に開口を有する筒状の身頃部と、
    前記身頃部内部と連通し、前記動物の脚部に相当する部分において前記身頃部と接続される挿通部と、
    前記カテーテルの先端を前記開口又は前記挿通部に臨ませて、前記カテーテルを前記身頃部に係止する係止部と
    を備えることを特徴とするペット用カテーテル保持服。
  2. 前記身頃部の下腹部側において、前記筒状の内部中空に連通する腹部側開口と、
    前記腹部側開口を開閉可能に覆う下腹部側蓋体と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のペット用カテーテル保持服。
  3. 吸水性のシート部材と、
    前記シート部材を収納する収納部と
    をさらに備え、
    前記収納部は、前記カテーテルの後端を、前記収納部に収納されたシート部材に臨ませた状態で保持しつつ、前記収納部を閉止する閉止部を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のペット用カテーテル保持服。
  4. 前記収納部は前記身頃部の背部側に配置され、
    前記係止部の少なくとも一つは前記身頃部前後の開口と前記収納部の前記閉止部との間に配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のペット用カテーテル保持服。
  5. 前記収納部は前記シート部材を部分的に収納し、
    前記閉止部は、前記シート部材が前記収納部に収納された状態において、前記シート部材の前記収納部から露出した部分を覆うようにして前記収納部を閉止し、
    前記閉止部及び前記身頃部表面にはこれらを離着可能に接合する接合部が設けられ、
    前記接合部は前記カテーテルの後端が挿通可能な非接着部分を有する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載のペット用カテーテル保持服。
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