JP3222810B2 - アレイ導波路格子 - Google Patents

アレイ導波路格子

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JP3222810B2
JP3222810B2 JP21169897A JP21169897A JP3222810B2 JP 3222810 B2 JP3222810 B2 JP 3222810B2 JP 21169897 A JP21169897 A JP 21169897A JP 21169897 A JP21169897 A JP 21169897A JP 3222810 B2 JP3222810 B2 JP 3222810B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重通信用の
光フィルタ(光合分波器)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
<従来例1>先ず、第一の従来例を図1を用いて説明す
る。図1は、従来の波長多重通信用の光フィルタ(光合
分波器)の概略を示す。図1中、符号01,02はスラ
ブ導波路レンズ、03はアレイ導波路群、04は入力導
波路および05は出力導波路を各々図示する。ここで、
アレイ導波路格子型光フィルタを適切に動作させるに
は、スラブ導波路レンズ01,02を結ぶ導波路群にお
いて、レンズとの接続点がスラブ導波路レンズの入出力
側焦点から放射状に引ける直線の延長線上にあり、か
つ、互いに隣接するすべての導波路は、長さが設計上要
求されるある一定量だけ異なっており、かつ、長さが幾
何学的に単調に増加または減少していることが必要であ
る。上記アレイ導波路群03は、図1に示すように、直
線導波路03a−円弧導波路03b−直線導波路03c
の各導波路を接続してなるアレイ導波路群03である。
【0003】アレイ導波路格子における、損失、クロス
トーク等の特性は、アレイ導波路格子群の長さが短いほ
ど向上することが知られている。この点を考慮すれば最
短の導波路長は零(0)が望ましいが、実用的な曲げ導
波路半径は、導波路構造によって定まるある一定以上の
値が必要であること、かつ、光導波路の配置の必要性か
ら、最短の導波路長は有限の値となる。
【0004】上述した図1に示すアレイ導波路格子型フ
ィルタでは、この最短の導波路長を実用上短くでき、そ
の結果、特性に優れていることが実験的に知られてい
る。しかしながら、上記アレイ導波路格子型フィルタで
は、アレイ導波路群03の下方の導波路と上方の導波路
の長さにおいて、明らかに上方の長さが長くなってしま
う現象を引き起こす。一方、波長間隔の広いフィルタ
は、この光路長差を極めて短く設定する必要がある。具
体的には、上記アレイ導波路群03の隣接する導波路の
長さの差をd0、中心波長λ0 、群屈折率をng とした
場合において、フリースペクトラルレンジ(FSR)
は、下記式(1)で表される。
【0005】
【数1】 波長間隔×チャンネル数≒λ0 2/(d0 ×ng )=FSR …(1) したがって、所要の波長間隔が広いか若しくは多数のチ
ャンネル数が必要な場合、d0 を極めて短く設定する必
要がある。
【0006】しかしながら、上述したように、上記従来
技術では幾何学的制約から、設置できる光路長差には下
限があるため、光路長差を極めて短く設定することは幾
何学的に見出せないか、または実現できても回路の大き
さが異常に大きくなる場合がある。このようなデバイス
を導波路型で実現しようとすると、使用可能な基板材料
の大きさには一定の限界があるので、回路の大きさがこ
れを超える場合には、このようなデバイスを製造するこ
とは事実上不可能となる。
【0007】したがって、光路長差を極めて短く設定す
る必要がある広FSR(Free Spectral Range) のアレイ
導波路格子、すなわち、分離・合波する波長間隔が広い
か、またはチャネル数の多いアレイ導波路格子は、この
構成をとることが難しかった。
【0008】<従来例2>次に、第二の従来例を図2を
用いて説明する。なお、特開平6−27339号(対応
米国特許第5,212,758号)は第二の従来例であ
るS字光導波路について開示している。図2は、従来の
アレイ導波路格子型光フィルタの概略を示す。図2中、
符号01,02はスラブ導波路レンズ、03はアレイ導
波路群、06は円弧導波路群を各々図示する。図2に示
すように、スラブ導波路レンズ01,02は、S字状の
アレイ導波路群03によって接続されており、全体の回
路構成は点対称となっている。このS字光導波路は、S
字の変極点を直接接続した場合は、各導波路長が総じて
等しくなるように設計されている。すなわち、S字光導
波路は変極点で幾何学的配置上必要となる光路長差を一
旦相殺し、零(0)となるように構成している。
【0009】図2に示す従来例では、フィルタ動作上必
要な光路長差は、上記S字状のアレイ導波路群03の対
称中心において、開き角が同一、かつ間隔が一定で、か
つ半径が一定量だけ増加する円弧導波路群06によっ
て、与えられている。この構成では、回路の光路長差
は、上記円弧導波路群06の導波路間の光路長差(半径
差×開き角)となるために、広FSR、すなわち、光路
長差が極めて短くとも、所望の回路を設計できる。した
がって、この構成では、図1に示した第一の従来例の幾
何学上配置が見出せないという欠点は解消されている。
【0010】ところが、この図2のような構成では、導
波路がS字状構造によって点対称で配置されるため回路
の幅wが大きくなる、という問題がある。したがって、
回路の大きさが有効な基板の大きさを超えてしまうか、
または仮に基板上に配置できたとしても一枚の基板に配
置できる回路数が少なくなってしまう、という欠点があ
る。
【0011】同じ大きさの基板から製造できる回路の個
数は、価格やコストを低下しうる重要な指標であり、こ
のことが光フィルタの適用領域を狭くしているという問
題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、回路面積
が増加する要因となるS字状構造を排し、かつ広FSR
特性を実現するアレイ導波路格子を提供することを課題
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、入力
導波路、入力側スラブ導波路レンズ、チャンネル導波路
群、出力側スラブ導波路レンズ、出力導波路からなるア
レイ導波路格子であって、前記チャンネル導波路群の光
路長は、隣接するチャンネル導波路間で一定値ずつ単調
増加または単調減少すると共に、前記チャンネル導波路
群は、入力側チャンネル導波路群、中間チャンネル導波
路群および出力側チャンネル導波路群から構成されてお
り、前記中間チャンネル導波路群は、奇数個の扇型導波
路群から構成されていて、該扇型導波路群は、同心、同
頂角かつ半径が隣接する導波路間で一定値ずつ単調増加
または単調減少する扇型の円弧導波路群であり、かつ前
記奇数個の扇型導波路群は、扇型の導波路の頂角が交互
に配置されていて、各導波路群はなめらかに接続されて
おり、前記入力側チャンネル導波路群および出力側チャ
ンネル導波路群は、前記入力側スラブ導波路レンズおよ
び前記出力側スラブ導波路レンズに近い方から順次、第
一直線導波路群、円弧導波路群および第二直線導波路群
で構成されると共に、前記円弧導波路群は前記第一直線
導波路群および第二直線導波路群をなめらかに接続する
円弧導波路群で構成され、前記入力側チャンネル導波路
群および出力側チャンネル導波路群の光路長はそれぞ
れ、隣接導波路間で一定値ずつ単調増加または単調減少
し、前記入力側チャンネル導波路群および出力側チャン
ネル導波路群を構成する前記第二直線導波路群は、全て
の隣り合う導波路間隔が一定であり、かつ、中間チャン
ネル導波路群となめらかに接続されており、前記入力側
チャンネル導波路群と前記出力側チャンネル導波路群と
は、中間チャンネル導波路群の中央の頂角の垂直二等分
線に対して線対称的に配置していることを特徴とする。
ここで、中間チャンネル導波路群を構成する扇型導波路
群の個数は1個であってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明における上記全ての円弧導
波路群は、最も外側の円弧導波路の円弧がつくる扇型に
含まれる。
【0015】すなわち、広FSR特性で、大きさの小さ
な、従って低コストのアレイ導波路格子型光フィルタ
は、一方のスラブ導波路レンズに接続される導波路群
(第一の導波路群)が、各々隣接する導波路に対し、同
一の光路長差を有し、かつ該光路長差は単調に増加また
は減少し、かつ該導波路群はスラブ導波路レンズに近い
方から、順次、直線−曲線、および直線導波路で構成さ
れており、かつ、端点は直線上に存在し、かつ該直線に
対し90度の交差角を有しており、かつ、隣接する交差
点間隔が一定であり、もう一方の導波路群(第二の導波
路群)は、上記導波路群と線対称に配置されており、こ
れら両導波路群が、円弧状の接続導波路で接続されてい
る回路によって実現できる。
【0016】第一の導波路群で生じる光路長差、および
第二の導波路群で生じる光路長差は、任意の値で良い。
円弧状の接続導波路は、この第一および第二の導波路群
で生じる幾何学的に必要ではあっても回路動作上は不要
である光路長差を相殺すると同時に設計上必要な光路長
差を与える機能を有している。
【0017】従って、本発明の上記構成を採用すれば、
任意の光路長差を設定できることから、広いFSR特性
のフィルタを実現することができる。さらに本発明の上
記構成を採用すれば、スラブ導波路レンズに接続される
導波路群のみで光路長差を0に一旦設定する、従来例2
のアレイ導波路格子型光フィルタの欠点である点対称的
な幾何学配置をとる必要もなくなる。この結果、回路の
実効面積が大きくなりすぎてしまうという欠点も解消さ
れる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施の形態を詳細に説明す
る。 <第一の実施の形態>図3は本発明の第一の実施の形態
にかかる光アレイ導波路格子フィルタの概略を示す。本
実施の形態にかかる光アレイ導波路格子は、図3に示す
ように、入力導波路10、入力側スラブ導波路レンズ1
1、チャンネル導波路群12、出力側スラブ導波路レン
ズ16、出力導波路17からなるアレイ導波路格子であ
って、以下の構成からなるものである。
【0019】1)上記チャンネル導波路群12の光路長
は隣接するチャンネル導波路間で一定値ずつ単調増加ま
たは単調減少する。 2)上記チャンネル導波路群12は、入力側チャンネル
導波路群13、中間チャンネル導波路群14および出力
側チャンネル導波路群15から構成してなる。 3)上記中間チャンネル導波路群14は、同心、同頂角
の扇形であり、かつ半径が隣接する導波路間で一定値ず
つ単調増加または単調減少する扇型の円弧導波路群から
構成してなる。 4)上記入力側チャンネル導波路群13と上記出力側チ
ャンネル導波路群15は中間チャンネル導波路群14の
頂角の垂直二等分線に対して線対称である。 5)上記入力側チャンネル導波路群13は、上記入力側
スラブ導波路レンズ11側より順次、第一直線導波路群
13a、円弧導波路群13bおよび第二直線導波路群1
3cで構成されると共に、上記円弧導波路群13bは上
記第一および第二直線導波路群13a,13cとなめら
かに接続される。 6)上記入力側チャンネル導波路群13の光路長は、隣
接導波路間で一定値ずつ単調増加または単調減少する。 7)上記第一直線導波路群13aは、この導波路を延長
すると上記入力側スラブ導波路レンズ11の入力側焦点
18で全て交わる。 8)上記入力側チャンネル導波路群13は、中間チャン
ネル導波路群14となめらかに接続してなる。
【0020】先ず、入力側チャンネル導波路群13であ
る、第一のアレイ導波路群について説明する。所望のフ
ィルタ特性を与えることにより、入出力導波路の本数、
スラブ導波路レンズの焦点距離f、アレイ導波路群のレ
ンズ焦点からの開き角S、アレイ導波路群の本数nおよ
び必要なアレイ導波路格子の光路長差d0 が定まる。
【0021】次に、第一のアレイ導波路群13の構成を
以下のようにして決定する。本実施の形態においては、
第一のアレイ導波路群13の各導波路(13−1〜13
−n)は、隣接する導波路に対する光路長差がd1 であ
り、各導波路は図3中、下側の導波路を第一の導波路
(13−1)とすると順次各導波路(13−2,…,1
3−n)の光路長は、単調増加(L1 ,L1 +d1
…,L1 +(n−1)d1 )している。また、各導波路
は、アレイ導波路群接続用導波路14の頂角からの第一
の基準線20に対し、直交する方向で交わり、かつ該第
一の基準線20との隣接交点間距離が一定値(p)とな
るように、定める必要がある。ただし、各導波路(13
−1〜13−n)間の不要の結合を避けるためには、p
を導波路構造で定まる一定値以上にする必要がある。な
お、回路全体の大きさを減少させるため、pはその最低
値とするのが望ましい。
【0022】ここで、光路長差d1 は、いずれ接続導波
路で調節されるので、理論上は任意の値でよい。
【0023】このような、アレイ導波路の配置は、第一
のスラブ導波路レンズ11の入力側の焦点18から放射
状に出る直線の延長上にある第一の直線導波路13a、
該第一の直線導波路13aになめらかにつながる円弧導
波路13bおよび該円弧導波路13bと接続する点での
傾きが等しく、かつその延長が第一の基準線20に直交
する方向で交わる第二の直線導波路13cの、以上三本
の構成から各々一本の光導波路(13−1,13−2,
…,13−n)を構成し、直線導波路の長さや円弧導波
路の半径および円弧の開き角を適切に調整すれば、設計
できる。
【0024】図3において、第一のアレイ導波路群13
および第二のアレイ導波路群15を示す場合において、
太線が直線導波路、細線が円弧導波路を表している。な
お、基準線に交わる部分での導波路の長さの設計には自
由度がある。すなわち、これらの直線導波路13cに同
じ長さの直線導波路を足したり引いたりしても、本発明
に必要な幾何学配置を満たすことになる。そうはいって
も、回路の全長はできる限り短いことが望ましいため、
本実施の形態では最小の長さの直線導波路13cを示し
ており、図3では、同図中、一番下方の導波路13−1
の第二の直線導波路13cの長さを零としている。ま
た、当然円弧導波路13bのすべての半径は、不要な損
失増加を招く最小半径R0 より大きいことが望ましい。
【0025】次に、出力側チャンネル導波路15である
第二のアレイ導波路群について、説明する。第二のアレ
イ導波路群15と第一のアレイ導波路群13とは、アレ
イ導波路群接続用導波路14の頂角S1 の垂直二等分線
に対して線対称な図形とすることができる。この場合、
第二のアレイ導波路群15で生じる光路長差d2 は、第
一のアレイ導波路群13で生じる光路長差d1 と等しく
なる。
【0026】ただし、本発明のアレイ導波路格子は上述
したような線対称なものに限定されるものではない。す
なわち、出力側チャンネル導波路群15と第二の基準線
21との交点における導波路間隔pが、第一のアレイ導
波路群13における隣接交点間距離pと等しければよ
く、この第二のアレイ導波路群15を構成する直線や円
弧の長さを変化させ、その結果生じる光路長差d2 は必
ずしも第一のアレイ導波路群13の光路長差d1 と等し
い必要はない。
【0027】次に、中間チャンネル導波路群14である
アレイ導波路群接続用導波路の構造を説明する。アレイ
導波路群接続用導波路14は、一個の扇型の円弧導波路
群(14−1〜14−n)で構成されており、最小の半
径を有する円弧導波路はその円の中心が第一の基準線2
0および第二の基準線21上にあり、円弧導波路群は開
き角がS1 で皆等しく、円弧導波路群の最小の半径はR
0 である。回路の小型のためには、この最小半径R0
は、前述の損失増加を回避し得る最小半径に一致してい
ることが望ましい。
【0028】本発明のアレイ導波路群は、順次、中心が
第一の基準線20および第二の基準線21上にあり、開
き角は同一の頂角S1 で、半径がpずつ増加している円
弧導波路群(14−1〜14−n)が第一のアレイ導波
路群13(13−1〜13−n)にそれぞれ順次接続さ
れている。この円弧導波路群で生じる光路長差は、隣接
するチャンネル導波路群間で一定値ずつ単調増加または
単調減少し、式:S1×pにより自動的に与えられる。
従って、S1 ×p=d1 +d2 ±d0 (±はどちらでも
可能である)となることから明らかなように、アレイ導
波路群接続用導波路14の円弧導波路群の開き角(S
1 )を設定すれば、所望の光路長差d0 が得られること
になる。
【0029】<第二の実施の形態>図4は、本発明の第
二の実施の形態のアレイ導波路格子フィルタの概略図で
ある。本実施の形態では、第一の実施の形態のアレイ導
波路格子フィルタの接続用導波路14を奇数個に分割
し、しかも隣接する導波路が全て扇型導波路で頂角が交
互の位置に設けたものである。すなわち、第一の実施の
形態における接続用導波路14が、単一の扇型の円弧導
波路群によって構成されているのに対し、本実施の形態
では、三個の扇型の円弧導波路群24−1,24−2,
24−3で構成されている。
【0030】図4では、円弧導波路24−1,24−
2,24−3の最小半径は全て同一の半径(R0 )とし
ているが、必ずしも同一である必要はなく、損失増加を
生じない最小半径より大きく、かつなめらかに接続され
ていればよい。本実施の形態では、(S2 +S4 −S
3 )×p=d1 +d2 ±d0 とすれば、第一の実施の形
態の回路と同一の作用を有するものとなる。
【0031】以下、本発明の効果を示す好適な実施例を
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】実施例1 上述した図3の実施の形態例を基に、アレイ導波路格子
フィルタの導波路配置を行った結果を、図5に示す。図
5(A)は、導波路の等価屈折率を1.45、最小曲げ
半径を5mmとし、中心波長約1552nm、周波数間
隔約2000GHz、FSR約47000GHzのフィ
ルタの設計に基づいた、導波路レイアウト例である。こ
のような特性のフィルタは、スラブ導波路レンズ焦点距
離約6600μm、アレイ導波路本数81、光路長差d
0 は約4.28μmが必要である。
【0033】図3に示す本発明に基づいたアレイ導波路
格子フィルタ31の導波路レイアウトの一例を図5
(A)に示した。また、上述した「従来例1」では、こ
の特性を満足する導波路の幾何学配置は見出せなかっ
た。基準線上の導波路間隔を30μmとして「従来例
2」をもとにレイアウトしたアレイ導波路格子フィルタ
32の一例を図5(B)に示した。
【0034】また、図6は、周波数間隔約100GH
z、FSR約14600GHz、光路長差d0 が約1
3.4μmのアレイ導波路格子フィルタ33の導波路レ
イアウトの一例である。回路がほぼ直径(D)15cm
の円に収まっていることがわかる。なお、従来例1で
は、回路の横幅が20cmにも達していた。
【0035】上記実施例の結果から明らかなように、本
発明によれば、図5(A)に示す如く各構成要素はほぼ
直線上に配置されるために、回路幅が減少する効果、お
よび図6に示す如く基板寸法の制約を回避しうる効果を
有する。この特性により低価格の光フィルタを提供でき
ることがわかる。
【0036】実施例2 図7(A)は、図3に示す本発明のアレイ導波路格子フ
ィルタに基づいてレイアウトした図である。図7(A)
のアレイ導波路格子フィルタは、チャンネル間隔160
0GHz、FSR約200,000GHz、中心波長
1.52μmのフィルタの設計に基づいた。このような
フィルタは、光路長差d0 は約0.97μm、スラブ導
波路レンズ焦点距離約4030μm、アレイ導波路本数
44本が必要である。このアレイ導波路格子フィルタを
用いて、4チャンネル(ch1,ch2,ch3,ch
4)の場合の損失を調べた。その結果を図8に示す。こ
の結果から本発明のスラブ導波路を用いて光の分波を行
うと、損失を少なくしてきちんと分波していることが分
かった。
【0037】
【発明の効果】以上、実験例と共に、詳細に説明したよ
うに、本発明によれば、各構成要素はほぼ直線上に配置
されるために、回路幅が減少する効果や基板寸法の制約
を回避しうる効果を有する。したがって、この効果によ
り低価格の光フィルタを提供することができる。さら
に、広FSRの光フィルタを低価格で提供できることと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の従来例にかかる光アレイ導波路格子フィ
ルタの概略図である。
【図2】第二の従来例にかかる光アレイ導波路格子フィ
ルタの概略図である。
【図3】第一の実施の形態にかかる光アレイ導波路格子
フィルタの概略図である。
【図4】第二の実施の形態にかかる光アレイ導波路格子
フィルタの概略図である。
【図5】(A)は本実施例にかかるアレイ導波路格子フ
ィルタの導波路配置図、(B)は従来例2にかかるアレ
イ導波路格子フィルタの導波路配置図である。
【図6】本実施例にかかるアレイ導波路格子フィルタの
導波路配置図である。
【図7】(A)は 本実施例にかかるアレイ導波路格子
フィルタの導波路配置図、(B)は(A)の部分Zの拡
大図である。
【図8】本実施例にかかるアレイ導波路格子フィルタを
用いて、4チャンネルの分波を行ったときの損失を示す
グラフである。
【符号の説明】
01 第1のスラブ導波路レンズ 02 第2のスラブ導波路レンズ 03 アレイ導波路群 04 入力導波路 05 出力導波路 06 円弧導波路群 10 入力導波路 11 入力側スラブ導波路レンズ 12 チャンネル導波路群 13 入力側チャンネル導波路群 14, 24 中間チャンネル導波路群 15 出力側チャンネル導波路群 16 出力側スラブ導波路レンズ 17 出力導波路 18, 19 焦点 20 第1の基準線 21 第2の基準線 31 本発明に基づくアレイ導波路格子フィルタ 32 従来例に基づくアレイ導波路格子フィルタ 33 本発明に基づくアレイ導波路格子フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−200187(JP,A) IEEE Journal on S elected Topics in Quantum Electronic s,Vol.2,No.2,June 1996,P.251−256 IEEE Photonics Te chnology Letters,V ol.8,No.5,May 1996, P.638−640 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/28 - 6/293 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力導波路、入力側スラブ導波路レン
    ズ、チャンネル導波路群、出力側スラブ導波路レンズ、
    出力導波路からなるアレイ導波路格子であって、前記 チャンネル導波路群の光路長は、隣接するチャンネ
    ル導波路間で一定値ずつ単調増加または単調減少すると
    共に、前記 チャンネル導波路群は、入力側チャンネル導波路
    群、中間チャンネル導波路群および出力側チャンネル導
    波路群から構成されており、前記 中間チャンネル導波路群は、奇数個の扇型導波路群
    から構成されていて、該扇型導波路群は、同心、同頂角
    かつ半径が隣接する導波路間で一定値ずつ単調増加また
    は単調減少する扇型の円弧導波路群であり、かつ前記奇
    数個の扇型導波路群は、扇型の導波路の頂角が交互に配
    置されていて、各導波路群はなめらかに接続されてお
    り、 前記入力側チャンネル導波路群および出力側チャンネル
    導波路群は、前記入力側スラブ導波路レンズおよび前記
    出力側スラブ導波路レンズに近い方から順次、第一直線
    導波路群、円弧導波路群および第二直線導波路群で構成
    されると共に、前記円弧導波路群は前記第一直線導波路
    群および第二直線導波路群をなめらかに接続する円弧導
    波路群で構成され、 前記入力側チャンネル導波路群および出力側チャンネル
    導波路群の光路長はそれぞれ、隣接導波路間で一定値ず
    つ単調増加または単調減少し、前記入力側チャンネル導波路群および出力側チャンネル
    導波路群を構成する前記第二直線導波路群は、全ての隣
    り合う導波路間隔が一定であり、かつ、中間チャンネル
    導波路群となめらかに接続されており、 前記 入力側チャンネル導波路群と前記出力側チャンネル
    導波路群とは、中間チャンネル導波路群の中央の頂角の
    垂直二等分線に対して線対称的に配置していることを特
    徴とするアレイ導波路格子。
  2. 【請求項2】 前記中間チャンネル導波路群を構成する
    扇型導波路群の個数が1個であることを特徴とする請求
    項1に記載のアレイ導波路格子。
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