JP3222587U - 刈払機用回転刃研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】刈払機に使用される円盤状回転刃の研磨を行うための刈払機用回転刃研磨装置を提供する。【解決手段】本体ベース2上に設けられ、回転中心軸のまわりに回転可能に取付けられた回転刃取付台と、本体ベース2上に設けられ、回転駆動される研削砥石51を取付けたグラインダー5を、研削砥石51の垂直方向に対する角度を前傾または後傾方向に調整できる調整機構を有したグラインダー固定部材6と、回転刃取付台を挟み互いに対向する位置に立設され、回転刃3の下面を支持する補助載置具35と、グラインダー固定部材6に固定されたグラインダー5の研削砥石51が、回転刃取付台に取付けられた回転刃3の刃部31に接触又は離隔するようにグラインダー固定部材6を本体ベース2に対して平行運動させる平行運動機構と、移動板71の端部に立設され、回転刃3の一部に係合して回転刃3に回転力を付与する係合部材8とを備えている。【選択図】図1
Description
本考案は、刈払機に使用される円盤状回転刃(以下、回転刃という)の研磨を行うための刈払機用回転刃研磨装置に関するものである。
刈払機は、エンジン又はモーター駆動により回転刃を回転させて雑草類の刈払い作業を行うものである。前記回転刃は、その全円周縁に亘って鋸状の切刃又は超硬チップを溶着形成した金属製刈刃であり、その刃先は使用に伴い欠けや磨損が生じる。このような状態で刈払作業を続けると切れ味が悪いだけでなく、刈払機の故障原因となるため、定期的に刃先を研磨する必要がある。
この種の研磨装置は各種のものが公知となっている。例えば、回転刃を回動自在に支持する回転刃支持部、研磨機支持台、回転刃の外周縁に向かって付勢されて谷部に係合可能な係合ピン、回転刃支持部を案内する案内孔、及び回転刃支持部を案内孔に沿って移動させる操作レバーがそれぞれ台座に設けられ、案内孔は、谷部を係合ピンに対して係合させる方向及び外す方向に回転刃支持部が移動可能に形成され、谷部が係合ピンに係合した状態で切刃が研磨機の研磨面に当接する位置に回転刃支持部が移動可能に形成された研磨用案内孔を有する刈払機用回転刃研磨装置が開示されている(特許文献1)。
また、回転刈刃刃先の逃げ角の研磨とすくい角の研磨という2種の研磨に対応したグラインダーの取付け位置の変更が簡単且つ確実に行なえ、グラインダーの装着安定性が極めて優れ、各刃先を均等に研磨できる回転刈刃用研磨機が開示されている(特許文献2)。また、モーター駆動により回動レバーを往復させる往復運動装置を備えることにより、回転固定台に固定した円盤刃の回転と、研削装置の円盤刃への離隔又は接触を自動的に行えるようにした円盤刃研削装置が開示されている(特許文献3)。
特許文献1に示す刈払機用回転刃研磨装置は、刃送り機構部が動作することによって、回転刃支持部を案内部に沿って往復移動させながら回転刃を刃送りする。そして、順次刃送りされるごとに当該刃送りされる切刃が研磨機支持台に取付けられる研磨機の研磨面に当接する位置に回転刃支持部を移動させることができる。これにより、回転刃の切刃を順次刃送りして、その送られてきた切刃を研磨機によって順次研磨が行なわれる。この装置は、研磨機は台座に固定されており、操作レバーを回動することで回転刃を研磨機に当接又は離隔するように構成されている。
しかしながら、この構成では研磨に先立って研磨機の研磨砥石面と回転刃の被研磨面との当接調整を行っても、回転刃の切刃を順次刃送りすると同時に略円弧状の案内溝に沿って回転刃を研磨機の研磨砥石面に当接(即ち、研磨機と回転刃の両方が移動して当接)させるため、研磨砥石面と回転刃の被研磨面間に当接誤差が生じる。また、当接調整を行う切刃と操作レバーで刃送りされる切刃は相違しているので、調整誤差が生じて回転刃の均一な研磨ができないという問題が生じていた。
特許文献2に示す回転刈刃用研磨機も研磨機は台座に固定されており、操作レバーを回動することで回転刃を研磨機に当接又は離隔するように構成されている。しかしながら、この研磨機も前記研磨機と同一構造であるため、当接調整を行う切刃と操作レバーで刃送りされる切刃が相違するので、前記特許文献1の研磨装置と同様に回転刃の均一な研磨ができないという問題が生じていた。
また、特許文献3に示す円盤刃研削装置は、モーターを回転駆動させることによりロッドを往復運動させ、このロッドに連接した回動レバーを回動するように構成されている。しかしながら、この円盤刃研削装置の構造が複雑なため、初心者や高齢者には操作が難しいという問題が生じていた。
本発明の刈払機用回転刃研磨装置は、これらの課題を解決するために成されたものであり、刈払機に装着して使用された回転刃の刈刃の欠けや磨損を修復するために行う研磨作業を、高精度、且つ、簡単な操作で行える刈払機用回転刃研磨装置を提供することを目的としている。
本考案の刈払機用回転刃研磨装置は、本体ベース上に設けられ、回転中心軸のまわりに回転可能に取付けられた回転刃取付台と、前記本体ベース上に設けられ、回転駆動される研削砥石を取付けたグラインダーを、前記研削砥石の垂直方向に対する角度を前傾または後傾方向に調整できる調整機構を有したグラインダー固定部材と、前記回転刃取付台を挟み互いに対向する位置に立設され、前記回転刃の下面を支持する補助載置具と、前記グラインダー固定部材に固定されたグラインダーの研削砥石が、前記回転刃取付台に取付けられた回転刃の刃部に接触又は離隔するように前記グラインダー固定部材を前記本体ベースに対して平行運動させる平行運動機構と、移動板の端部に立設され、回転刃の一部に係合して該回転刃に回転力を付与する係合部材とを備えている。
前記グラインダー固定部材に固定されたグラインダーの研削砥石が、前記回転刃取付台に取付けられた回転刃の切刃に接触する際に、前記係合部材が前記円盤状回転刃の切刃に係合して前記回転刃に回転力を付与することにより、前記回転刃を一定角度回転させる。
前記平行運動機構が、前記本体ベース及び前記移動板に回転可能に連結された第1揺動バー及び第2揺動バーを備え、前記本体ベースと、前記第1揺動バーと、前記グラインダー固定部材と、前記第2揺動バーとにより4節連鎖が構成されており、該4節連鎖は平行四辺形状のパラレルリンクであることを特徴としている。
前記平行運動機構が、前記本体ベース及び前記移動板に回転可能に連結された第1揺動バー及び第2揺動バーを備え、前記本体ベースと、前記第1揺動バーと、前記グラインダー固定部材と、前記第2揺動バーとにより4節連鎖が構成されており、該4節連鎖は平行四辺形状のパラレルリンクであることを特徴としている。
前記回転刃取付台は、回転刃の中心付近を支持する中心載置具を備え、前記中心載置具は、前記回転刃の中心付近を固定する回転芯と、該回転芯が回転可能に支持される回転芯支持部材と、該回転芯と該回転芯支持部材との摩擦力を調節する摩擦力調節手段を備えたことを特徴としている。また、前記グラインダー固定部材には、粉塵カバーが設けられており、該粉塵カバーは凸レンズの機能を有していることを特徴としている。
本考案の刈払機用回転刃研磨装置は、グラインダー固定部材を本体ベースに対して平行運動させることにより、グラインダー固定部材に固定されたグラインダーの研削砥石を本体ベースに対して平行運動させ、本体ベース上に設けられた回転刃取付台に取付けられた回転刃の切刃に研削砥石を接触させることができる、これにより回転刃の切刃に対する研削砥石の角度を維持した状態で回転刃の刃部に研削砥石を接近させることができる。したがって、作業者は回転刃の切刃を容易に研削することができる。また、凸レンズの機能を有している粉塵カバーが設けられているので、防塵だけでなく回転刃の切刃と研磨砥石の接近から接触までを、初心者や高齢者でも容易に確認することができる。
以下、本考案の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図2において、回転刃研削装置1は、本体ベース2上に設けられた回転刃3と、該回転刃3の回転中心軸C1のまわりに回転可能に取付けられた回転刃取付台4と、本体ベース2上に設けられた移動板71に、回転駆動する研削砥石51を有するグラインダー5を固定するグラインダー固定部材6と、該グラインダー固定部材6に固定したグラインダー5の研削砥石51が、回転刃取付台4に取付られた回転刃3の切刃(チップ。以下同様)31に、接触または離隔するようにグラインダー固定部材6を本体ベース2に対して平行運動する平行運動機構7と、移動板71に立設され、回転刃取付台4に取付られた回転刃3の一部に係合して回転刃3に回転力を付与する係合部材8を備えている。
前記回転刃研削装置1は、グラインダー固定部材6に固定されたグラインダ−5の研削砥石51が、回転刃取付台4に取付られた回転刃3の切刃31に接近する際に、移動板71に立設された係合部材8のピン82が回転刃3の円周溝32に係合して回転刃3に回転力を付与することにより、回転刃3を一定角度(1刃分または2刃分)回転させるように構成されている。
図4および図5において、回転刃研削装置1は、平行運動機構7が、本体ベース2及び移動板71に回動可能にピン結合された第1揺動バー及び第2揺動バーを備える。本体ベース2はリンクL1を構成し、第1揺動バーはリンクL2を構成し、移動板71はリンクL3を構成し、第2揺動バーはリンクL4を構成し、4つのリンクL1、L2、L3、L4からなる4節連鎖Rが構成される。リンクL1とL2とは回転軸(対偶)01で連結され、リンクL2とL3とは回転軸(対偶)02で連結され、リンクL3とL4とは回転軸(対偶)03で連結され、リンクL4とL1とは回転軸(対偶)04で連結されている。
前記4節連鎖Rは、図4及び図5に示すように、平行四辺形状のリンクであり、一自由度を有する。このため、リンクL2を構成する第1揺動バーに接続するレバー10を回転軸01のまわりに回動させると、リンクL2及びL4は同時に同一速度で同一方向に回動し、リンク(節)L2及びL4に連結されたリンクL3は、固定節であるリンクL1に対する角度を0度に維持した状態で平行移動する。これにより、リンクL3を構成する移動板71に固定されたグラインダー5の研削砥石51が、リンクL1を構成する本体ベース2に対する角度を維持した状態で、回転刃3の切刃31に、接近して接触する。また、4節連鎖Rは安全性を考慮して、作業者が指を挟まれないように、本体ベース2と移動板71との間に構成している。
回転刃研削装置1によって研削できる回転刃3は、外径230〜305mm、刃数30〜70枚、取付穴25.4mmのチップソーである。なお、回転刃3は切刃31を有しないものであってもよい。
回転刃取付台4は、図1、図2および図3に示すように、ボルト・ナット22により本体ベース2に固定され、回転刃3の中心付近を支持する中心載置具47と、前記回転刃取付台4を挟んで互いに対向する位置に立設して前記回転刃3の下面を支持する一対の補助載置板35を備えている。
前記中心載置具47は、本体ベース2に固定され、該本体ベース2から上方へ垂直に延びる台座41と、該台座41に延設して回転刃3の中心付近を支持する回転芯支持部材42と、回転刃3を載置して固定し、回転芯支持部材42に対して回転中心軸C1のまわりに回転刃3とともに回転する回転芯46と、該回転芯46の回転芯支持部材42に対する摩擦力を調節する摩擦力調節手段9と、回転芯46の上部ボルト部45aに螺合して回転刃3を回転芯46に固定する雌ネジ44とを備えている。
回転芯46は、上部ボルト部45aと、回転刃3の中心孔33に嵌合される凸部と、中心載置具47の頭部を押圧する押圧部と、回転芯支持部材42に挿入される挿入部と、下部ボルト部45bが一体的に形成されている。
摩擦力調節手段9は、回転芯46の下部ボルト部45bに螺合するナット93と、中心載置具47の回転芯支持部材42及び2個の前記ナット93の間に挟装されたバネ座金91を備えている。なお、バネ座金91の代替として弾性部材を使用してもよい。バネ座金91がナット93及び回転芯46を下へ押圧することにより、回転芯46の押圧部を回転芯支持部材42へ押し付けることができる。このため、ナット93を回転させてバネ座金91がナット93及び回転芯46を下へ押圧する力を調節することにより、回転芯46と回転芯支持部材42との摩擦力を調節できる。
前記一対の補助載置板35、35は、本体ベース2に固定される台部36の頂点から水平方向に伸設した回転刃載置部37により略コ字状に形成されており、回転刃取付台4を挟んで対抗する位置に、互いに平行して立設されている。また、前記補助載置板35は弾性変形しない厚さの金属で形成されている。
グラインダー固定部材6は、図1及び図2に示すように、支持部61とグラインダー把持部63より構成されている。前記支持部61は、本体ベース2に対して移動可能な移動板71の上面に締結具75によって固定される固定板72の端部に垂直に立設されている。またグラインダー把持部63は、支持部61に対して回動可能に取付けられている。前記支持部61は、垂直に立設された脚部から上部に延設された円弧状受部より形成されている。前記円弧状受部には、前記グラインダー把持部63の取付角度を調整(+15°〜ー15°)するための長穴62が円周方向に彫設されている。
前記グラインダー把持部63は、円弧状帯体の両端から直線状に延設した締結部を形成しており、グラインダー5の本体部(略円筒胴状)を抱持して蝶ボルト・ナット64で締結する。前記グラインダー把持部63には、前記支持部61の円弧状受部に設けられた長穴62に挿入する植込ボルト65が立設されており、該植込ボルト65を摘み66で螺合してグラインダー5の本体部を締結する。
図1において、グラインダー5の研削砥石51と、回転刃3との位置関係および角度調整は、次のようにして行う。固定板72の移動板71に対する位置及び角度調整は、締結具75を緩めて該締結具75の回転軸76が固定板72の孔73に入っている範囲で調節することができる。固定板72の移動板71に対する位置及び角度を調節することにより、レバー10の操作によって研削砥石51が回転刃3の切刃31を研削できるように調節できる。
締結具75を緩めて、グラインダー固定部材を立設している固定板72を移動させて、グラインダー5の研削砥石51を回転刃3の切刃31に当設させて研削する位置で前記締結具75を締めて、前記固定板72を移動板71に固定する。
また、グラインダー把持部63に設けられた摘み66を緩めて、図8aに示すように、グラインダー中心軸C3を中心としてグラインダー5を図8bに示す目盛に合わせて回動し、前記摘み66を締付ると、切刃に対する研削砥石51の研削角度を設定することができる。なお、目盛は+15°からー15°の範囲で調節が可能である。支持具61の先端にある基準線に対して目盛0の位置は研磨砥石51が垂直状態である。基準線に対して目盛が+方向になるようにグラインダー5の円筒胴体を回すと、前記研削砥石51は後傾し、目盛をー方向に回すと前記研削砥石51は前傾する、
また、グラインダー把持部63に設けられた摘み66を緩めて、図8aに示すように、グラインダー中心軸C3を中心としてグラインダー5を図8bに示す目盛に合わせて回動し、前記摘み66を締付ると、切刃に対する研削砥石51の研削角度を設定することができる。なお、目盛は+15°からー15°の範囲で調節が可能である。支持具61の先端にある基準線に対して目盛0の位置は研磨砥石51が垂直状態である。基準線に対して目盛が+方向になるようにグラインダー5の円筒胴体を回すと、前記研削砥石51は後傾し、目盛をー方向に回すと前記研削砥石51は前傾する、
係合部材8は、図1及び図6に示すように、回転刃3の円周溝32に係合されるピン82と、該ピン82が固定された回動腕81と、該回動腕81を軸86のまわりに回動可能に支持し移動板71に固定された回動腕支持金具83と、回動腕81に図1における時計まわりの回転の付勢力Nを付与するバネ84と、該バネ84によって付勢力Nを付与された回動腕81の回動を止めるストッパー85から構成されている。
係合部材8は、レバー10を回転軸01を中心として時計まわりに回動させ、グラインダー固定部材6を締結している移動板71を回転中心軸C1に接近させる方向に、移動板71及び係合部材8を移動させることにより、ピン82が円周溝32を回転中心軸C1を中心とする反時計まわりの方向に押圧し、回転刃3が反時計まわりに回転するように構成されている。
図10において、グラインダー固定部材6の蝶ボルト・ナット64には、粉塵カバー68が設けられている。該粉塵カバー68はフレネルレンズ(凸レンズの機能を有する)を用いているので、高齢者や視力低下者でも、切刃31と研削砥石51の接触状況を容易に確認できる。
以下、本考案の回転刃研削装置1の作用及び効果について説明する。回転刃研削装置1への回転刃3の取付けは、図3に示すように、中心載置具47の回転芯46の凸部に、表裏を反転(裏面を表側とする)させた回転刃3の中心孔33を嵌合し、回転刃3の中心付近を回転芯46の押圧部に載置し、座金(回転刃押え)43を回転刃3に載置するとともにナット93を下部ボルト部45bに螺合して回転刃3を回転芯46に固定する。この時図4及び図5に示すように、ピン82は円周溝32内に係合させられ、ピン82はバネ84の付勢力により、円周溝32内壁に押圧される。図4及び図5は、回転刃3を回転刃取付台4に取付けた際の回転刃3と回転刃研削装置1との位置関係を示す。
次に、図9に示すように、締付具75を緩めることにより、固定板72、グラインダー固定部材6およびグラインダー5を回転中心軸C2のまわりに回動させて、回転刃3との接触位置及び角度を調節した後、摘み66を締付ることにより、固定板72の移動板71に対する位置及び角度を調節し、レバー10を時計まわりに回転する操作によって研削砥石51が回転刃3の切刃31を研削できるように調整できる。なお、図9は研削砥石51で切刃31の外側を研削する例を図示しているが、切刃31の内側を研削する場合は,前記固定板72の移動板71に対する位置及び角度を調節する。なお、切刃31の研削は、最初に外側を研削し、ついで内側を研削することが望ましい。
このようにして回転刃3が中心載置具回転刃取付台4に取付けられた状態で、グラインダー5を一旦回転刃3から離隔させて、グラインダー5の電源を入れると、グラインダー固定部材6に設置されたグラインダー5の研削砥石51が回転駆動する。次に、レバー10を握持し、図4及び図5に示すように、レバー10を回転軸01を回転中心とした時計まわり方向に回転させると、4節連鎖RのリンクL2及びL4が回転し、リンクL3が本体ベース2に対する角度を維持した状態で回転中心軸C1へ向かう方向に平行移動する。
これにより、リンクL3を構成する移動板71は回転中心軸C1へ向かう方向に平行移動し、移動板71に固定されている係合部材8のピン82は、回転刃3が回転中心軸C1の反時計まわり方向に回転するように、円周溝32を押圧する。ピン82が円周溝32を押圧することにより、回転刃3は回転芯46に対して摺動しながら反時計まわり方向に回転する。なお、ピン82は、レバー10と同様の円弧運動(回動)を行う。また、ピン82が円周溝32を押圧する方向は、回転刃3の外周円形状に対して略接線方向であることが好ましい。
このようにして作業者が回転刃3を回転させる際に、作業者がレバー10を握持して時計まわり方向に回転させるため、作業者から見てレバー10を左に移動させ、移動板71を左に移動させ、ピン82も左に移動させて回転刃3を回転させることになる。これにより作業者は、ピン82の動きの制御を容易に行うことができるとともに、回転刃3を容易に回転させることができ、回転刃研削装置1の取扱いが極めて容易となる。
一方、移動板71が回転中心軸C1へ向かう方向に移動することにより、前記移動板71に取付けられているグラインダー固定部材6に把持されたグラインダー5は回転刃3に接近して、グラインダー5の研削砥石51が回転刃3の切刃31に接触する。即ち、レバー10を時計周り方向に回転させることにより、回転刃3が回転し、且つ、研削砥石51が切刃31に接近して接触する。研削砥石51は回転駆動しているため、該研削砥石51に接触した切刃31が研削される。
研削砥石51が回転刃3へ接近する際に、移動板71は平行運動し、本体ベース2に対する角度は維持されるため、移動板71に取付けられているグラインダー固定部材6に設置されたグラインダー5の研削砥石51の本体ベース2に対する角度は維持されている。このため、作業者は、研削砥石51が切刃31に接触している状態を凝視しなくとも、研削砥石51の切刃31に対する接触角を設定することができる。これにより、作業者が初心者または高齢者であっても、回転刃3の切刃31の研削を容易に行なえる。
また、作業者が研削砥石51を切刃31に接触させて研削している際に、作業者が作業者から見てレバー10を左に微動させて移動板71を左に微動させると、研削砥石51も移動板71とともに左に微動し、研削砥石51から切刃31に付加される圧力が高まる。 このため、研削砥石51から切刃31に付加される圧力を容易に調節できる。また、作業者は、研削砥石51から切刃31に付加される圧力を、移動板71を介して手で感じ取ることができる。
次に、切刃31の研削が終了すると、レバー10を回転軸01のまわりに反時計方向に回動させ、グラインダー固定部材6の移動板71を回転中心軸C1から離隔させる方向に、移動板71及び係合部材8を移動させる。この時、図6に示すように、バネ84の付勢力によって、係合部材8のピン82から隣の円周溝31へ、回転刃3を時計まわり方向に回転させる方向に反力が付加される。しかし、中心載置具47の回転芯46と回転芯支持部材42との摩擦力により、回転刃3は回転しない。即ち、反力Nが回転刃3を時計まわり方向に回転させる力は、回転芯46と回転芯支持部材42との摩擦力よりも小さくなるように設計されている。
このため、レバー10を回転軸01のまわりに反時計方向に回転させて、ピン82を隣の円周溝31まで移動させて係合することができる。これにより、更に回転刃3を、切刃31の1ピッチだけ回転させ、他の切刃31を研削することが可能となる。なお、締付ナット44を回転させてバネ座金91がナット93、93及び回転芯46を下へ押圧する力を調節することにより、回転芯46と回転芯支持部材42との摩擦力を調節でき、反力が回転刃3を時計まわり方向に回転させる力が回転芯46と回転芯支持部材42との摩擦力よりも小さいように調整することができる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、図7及び図9に示すようにグラインダー固定部材6が、回転刃取付台4に取付けられた回転刃3にグラインダー5の研削砥石51が接触している際に、回転刃3から研削砥石51への反力に抗する付勢力を研削砥石51に付与するゴム体(弾性部材)67またはバネ(図示しない)を備えてもよい。ゴム体67は、グラインダー把持部63の内周面に貼着され、グラインダー5の胴体を弾性的に押圧しながら、グラインダー5をグラインダー把持部63に取付けることができる。ゴム体67を備えることにより、回転刃3に研削砥石51が接触した際に、回転刃3から研削砥石51への反力により、反力の方向に、研削砥石51が弾性的に微動する。このため、作業者が過大な力をレバー10に加えて研削砥石51を回転刃3に接触させても、反力の方向に研削砥石51が弾性的に微動するため、研削砥石51の回転刃3に対する接触圧が過大になることを防止でき、研削砥石51又は回転刃3の破壊を防止することができる。
以上、本考案の実施形態について図面に基づいて説明したが、本考案は図示した実施形態に限定されるものではなく、例えば、平行運動機構は、パラレルリンクに限定されるものではなく、グラインダー固定部材を直線運動させる摺動機構であってもよい。
本考案の回転刃研削装置は、作業者が初心者や高齢者であっても、回転刃の研削を容易且つ安全に行うことができるので、各種円盤状の回転刃の研削装置として広く利用することができる。
1 回転刃研削装置
10 レバー
2 本体ベース
21 台座
22 回転刃取付台
3 回転刃
31 切刃
32 円周溝
33 中心孔
35 補助載置具
36 台部
37 回転刃支持部
38 立設部
4 回転刃取付台
41 台座
42 回転芯支持部材
43 座金(回転刃押え)
44 締付ナット(雌ネジ)
45a 上部ボルト部
45b 下部ボルト部
46 回転芯
47 中心載置具
5 グラインダー
51 研削砥石
6 グラインダー固定部材
61 支持部
62 長穴
63 グラインダー把持部
64 蝶ボルト・ナット
65 植込ボルト
66 摘み
67 ゴム体(弾性部材)
68 防塵カバー
7 平行運動機構
71 移動板
72 固定板
73 孔
74 締付円板
75 締付具
76 回転軸(植込ボルト)
77 移動板支持
78 移動板リンクバー
8 係合部材
81 回動腕
82 ピン
83 回動腕支持金具
84 バネ
85 ストッパー
9 摩擦力調整手段
91 バネ座金
92 座金
93 ナット
94 挿入部
01,02、03,04 回転軸
C1 回転刃取付台中心軸
C2 締付具中心軸
C3 グラインダー中心軸
L1、L2、L3、L4 リンクバー
N 反力
R 4節連鎖(パレレルリンク)
10 レバー
2 本体ベース
21 台座
22 回転刃取付台
3 回転刃
31 切刃
32 円周溝
33 中心孔
35 補助載置具
36 台部
37 回転刃支持部
38 立設部
4 回転刃取付台
41 台座
42 回転芯支持部材
43 座金(回転刃押え)
44 締付ナット(雌ネジ)
45a 上部ボルト部
45b 下部ボルト部
46 回転芯
47 中心載置具
5 グラインダー
51 研削砥石
6 グラインダー固定部材
61 支持部
62 長穴
63 グラインダー把持部
64 蝶ボルト・ナット
65 植込ボルト
66 摘み
67 ゴム体(弾性部材)
68 防塵カバー
7 平行運動機構
71 移動板
72 固定板
73 孔
74 締付円板
75 締付具
76 回転軸(植込ボルト)
77 移動板支持
78 移動板リンクバー
8 係合部材
81 回動腕
82 ピン
83 回動腕支持金具
84 バネ
85 ストッパー
9 摩擦力調整手段
91 バネ座金
92 座金
93 ナット
94 挿入部
01,02、03,04 回転軸
C1 回転刃取付台中心軸
C2 締付具中心軸
C3 グラインダー中心軸
L1、L2、L3、L4 リンクバー
N 反力
R 4節連鎖(パレレルリンク)
Claims (3)
- 本体ベース上に設けられ、回転中心軸のまわりに回転可能に取付けられる円盤状回転刃の回転刃取付台と、
前記本体ベース上に設けられ、回転駆動する研削砥石を装着するグラインダーを、該研削砥石の垂直方向に対する角度を調整できる調整機構を有したグラインダー固定部材と、
前記回転刃取付台を挟んで互いに対向する位置に立設され、前記回転刃の下面を支持する補助載置具と、
前記グラインダー固定部材に固定されたグラインダーの研削砥石が、前記回転刃取付台に取付られた円盤状回転刃の切刃に接触又は離隔するように、前記グラインダー固定部材を前記本体ベースに対して平行運動させる平行運動機構と、
前記グラインダー固定部材が設けられた移動板の端部に立設され、前記回転刃取付台に取付られた円盤状回転刃の一部に係合して該円盤状回転刃に回転力を付与する係合部材とを備え、
前記グラインダー固定部材に固定されたグラインダーの研削砥石が、前記回転刃取付台に取付られた円盤状回転刃の切刃に接触する際に、前記グラインダー固定部材に設けられた係合部材が該円盤状回転刃の一部に係合して該円盤状回転刃に回転力を付与することにより、該円盤状回転刃を一定角度回転させ、
前記平行運動機構が、前記本体ベース及び前記移動板に回転可能に連結された第1揺動バー及び第2揺動バーを備え、
前記本体ベースと、前記第1揺動バーと、前記グラインダー固定部材と、前記第2揺動バーとにより、4節連鎖が構成され、該4節連鎖は平行四辺形状のリンクであることを特徴とする刈払機用回転刃研磨装置。 - 前記回転刃取付台は、円盤状回転刃の中心付近を支持する中心載置具を備え、
前記中心載置具は、前記円盤状回転刃の中心付近を固定する回転芯と、該回転芯が回転可能に支持される回転芯支持部材と、該回転芯と該回転芯支持部材との摩擦力を調節する摩擦力調節手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の刈払機用回転刃研磨装置。 - 前記グラインダー固定部材は、粉塵カバーが設けられており、該粉塵カバーは凸レンズの機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の刈払機用回転刃研磨装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019001952U JP3222587U (ja) | 2019-05-31 | 2019-05-31 | 刈払機用回転刃研磨装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019001952U JP3222587U (ja) | 2019-05-31 | 2019-05-31 | 刈払機用回転刃研磨装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3222587U true JP3222587U (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67539718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019001952U Active JP3222587U (ja) | 2019-05-31 | 2019-05-31 | 刈払機用回転刃研磨装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3222587U (ja) |
-
2019
- 2019-05-31 JP JP2019001952U patent/JP3222587U/ja active Active
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