JP3222502U - レール車両用のブレーキライニング保持装置およびライニングホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキライニング保持装置を、耐用期間が延長されるとともに、運転信頼性が改善されるようにするブレーキライニング保持装置を提供する。【解決手段】ライニングホルダ1に拘束されて保持される、摩擦ライニングを支持するライニング支持体2を備え、ライニング支持体2を保持して拘束すべく、ライニングホルダ1内に軸方向で移動可能に、しかし、機能位置ではリテーニング要素10により動き止めされて保持されるロックピン3が支持されており、ロックピン3は、ばね付勢されてライニング支持体2の開口内に係合し、かつ開口とは反対側に位置する端部領域にスリット形の切欠き7を有する、ブレーキライニング保持装置において、前記端部領域に、切欠き7を部分的にカバーするキャップ6が取り付けられている。【選択図】図2

Description

本考案は、請求項1の上位概念部に記載のレール車両用のブレーキライニング保持装置と、ライニングホルダとに関する。
このようなブレーキライニング保持装置は、独国特許発明第19809513号明細書(DE 198 09 513 C1)において公知である。
機能的には、このブレーキライニング保持装置は、ブレーキライニングの着脱が簡単かつ迅速に可能である点で実証されている。このことは、とりわけ、ライニングホルダ内でロックピンが案内されており、ロックピンが、機能中、ばね付勢されて、ブレーキライニングを支持するライニング支持体の開口内に係合し、このロックピンが、ばねクリップとして形成されたリテーニング要素により動き止めされて、ライニング支持体内に係合している機能位置に保持されていることにより達成される。
ばねクリップは、旋回レバーのように形成されており、ロックピンの、ライニング支持体の開口とは反対側の端部領域内に設けられたスリット形の切欠きを通り、折曲された自由端部でもってライニングホルダの孔内に差し込まれている。
ばねクリップの他方の端部は、ばねクリップによりロックピンがその機能位置より引き出される際に旋回軸受として機能する旋回ジャーナルに保持されている。
このようなブレーキライニング保持装置が使用されるレール車両は、一般に厳しい運転環境、すなわち、例えば飛び石等に曝されており、これらは、ロックピンの、その点で露出している端部や、同じく露出しているばねクリップを損傷させてしまうおそれがある。こうした場合、ロックピンの拘束を解く際に問題が生じてしまう。それというのも、ばねクリップを単純に旋回させることすら、関与する構成部材の変形あるいは損傷により、可能ではあるものの、労力を費やすことでのみ可能であるからである。
その上、とりわけばねクリップは、気候に曝されている。このことは、腐食損傷を招くことがあり、腐食損傷は、同じくばねクリップの機能障害をもたらしかねない。
本考案の根底にある課題は、この種のブレーキライニング保持装置を、耐用期間が延長されるとともに、運転信頼性が改善されるように発展させることである。
上記課題は、請求項1の特徴を備えるブレーキライニング保持装置により解決される。
本考案によれば、ロックピンの、ライニング支持体の開口とは反対側の端部領域に、この領域に設けられたロックピンのスリット形の切欠きを部分的にカバーするキャップが取り付けられている。
このために、キャップの周方向の縁部領域から出発して、向かい合うように開いたスリットが設けられており、スリットは、ロックピンのスリット形の切欠きと一列に並んでおり、その結果、好適な工具、例えばねじ回しを通すことができ、而してロックピンをその係止位置から解除すべく、この工具を、従来技術、すなわちそこに挙げられたばねクリップにおいて公知であるような形で、ロックピンに作用させる。
キャップを正しい位置に保持するために、かつ工具用の受けとして、当接ピンが設けられており、当接ピンは、キャップの側面を両側で貫いているとともに、ロックピンを切欠きの領域で貫いている。切欠きにより案内される工具用の旋回軸受として、ライニングホルダの付設部が用いられる。
本考案の別の一思想によれば、ロックピンをその機能位置において、すなわち、ライニング支持体の開口内に係合しているとき、軸方向で動かないようにブロックするリテーニングピンが設けられている。
このリテーニングピンは、嵌合ピン、クランプスリーブ、コッタ等として形成されていてもよい。いずれにせよリテーニングピンは、あらゆる運転条件において確実に保持されているようにライニングホルダ内に取り付けられている。
ロックピンをその機能位置から工具により引き抜くために、ロックピンのブロックを解除すべく、リテーニングピンをライニングホルダから取り除くことが可能な好適な工具を使用できる。
リテーニングピンをねじとして形成することも可能であり、ねじは、ねじ山付き孔内にねじ込まれて相応に止められており、ライニングホルダの収容部内に突入している。ロックピンは、それ自体は公知の形式で有段に形成されており、より大きな横断面を有する端部区間を有している。この端部区間は、ライニング支持体の開口内に突入する。その際、この端部区間は、その段部の面によりリテーニングピン用のストッパ面を形成している。
本考案の別の有利な構成は、従属請求項に記載されている。
本考案の一実施例について、以下に添付の図面を参照しながら説明する。
従来技術によるブレーキライニング保持装置の一部を抜粋し、一部を断面した概略平面図である。 本考案に係るブレーキライニング保持装置の一部を抜粋し、断面した平面図である。 図2とは異なる位置にある本考案に係るブレーキライニング保持装置の一部を抜粋し、断面した平面図である。
図1には、従来技術によるレール車両用のブレーキライニング保持装置であって、ライニングホルダ1に保持される、図示しない摩擦ライニングを支持するライニング支持体2を備え、ライニング支持体2を保持すべく、軸方向で移動可能なロックピン3が、ライニングホルダ1内に支持されているブレーキライニング保持装置の一部を抜粋して示してある。
このロックピン3は、機能位置においてライニング支持体2の開口15内に係合し、このポジションでリテーニング要素10により動き止めされて保持されている。リテーニング要素10は、従来技術によるブレーキライニング保持装置では、旋回可能なばねクリップとして形成されている。
ロックピン3は、開口15とは反対側に位置する端部領域にスリット形の切欠き7を有し、切欠き7により、ばねクリップの形態のリテーニング要素10が案内されている。ばねクリップは、スリット形の切欠き7に対して横方向に延在する当接ピン9に支持され、切欠き7の向かい合う両壁間に確保されている。
図2および3は、本考案によるブレーキライニング保持装置の一部を示しており、図2は、ライニング支持体2を、ロックピン3によりライニングホルダ1に保持された位置で示している。すなわち、図2には、組み付け位置にあるライニング支持体2が看取可能である。
これに対して図3では、ライニングホルダ1とライニング支持体2との結合が解かれているため、ライニング支持体2は、取り除くことができる。
ロックピン3は、ドーム状に形成された収容部4内に支持されており、ロックピン3には、本考案によりキャップ6が設けられている。キャップ6は、ロックピン3の、開口15(図3)とは反対側の端部領域に取り付けられており、キャップ6は、切欠き7を部分的に覆っている。
キャップ6を確実に保持するために当接ピン9が用いられる。当接ピン9は、切欠き7の向かい合う壁と、キャップ6の側面とを貫くように案内されている。
キャップ6の側面を画定する周方向の縁部領域には、向かい合うように開いたスリット8が設けられており、スリット8は、スリット形の切欠き7と一列に並んでおり、而して工具17用の挿通開口を形成している。
ロックピン3に同心に案内される圧縮ばね5により、ロックピン3は、機能位置では、図2に応じてばね付勢されて開口15内に押し込まれており、圧縮ばね5は、一方では、ロックピン3に支持され、他方では、収容部4の内部に設けられたリング16に支持されている。
ロックピン3に段付けしたことで、ストッパ面12が形成され、段付したロックピン3の太い方の端部区間が、開口15内に突入している。
圧縮ばね5の力に抗したロックピン3の動き止めのために、リテーニング要素10としてリテーニングピンが設けられており、このリテーニングピンは、収容部4の内室内に突入し、ストッパ面12に面してロックピン3用のストッパを形成している。
この動き止めを解除するには、リテーニング要素10が除去される。このために、好適な工具が使用され、工具によりリテーニング要素10は、リテーニングポジションより除去される。
その後、スリット形の切欠き7と、キャップ6のスリット8とに、棒形の工具17、例えばねじ回しが通される。
工具17の自由端部は、ライニングホルダ1の付設部13に当接する。付設部13は、これにより工具17を旋回させるための受けを形成し、工具17によりロックピン3は、圧縮ばね5の力に抗してライニング支持体2との係止位置より引き出される。
その際、工具17は、当接ピン9に支持され、当接ピン9は、工具17用の受けを形成している。
1 ライニングホルダ
2 ライニング支持体
3 ロックピン
4 収容部
5 圧縮ばね
6 キャップ
7 切欠き
8 スリット
9 当接ピン
10 リテーニング要素
12 ストッパ面
13 付設部
15 開口
16 リング
17 工具

Claims (11)

  1. レール車両用のブレーキライニング保持装置であって、
    ライニングホルダ(1)に拘束されて保持される、摩擦ライニングを支持するライニング支持体(2)を備え、
    前記ライニング支持体(2)を保持して拘束すべく、前記ライニングホルダ(1)内に軸方向で移動可能に、しかし、機能位置ではリテーニング要素(10)により動き止めされて保持されるロックピン(3)が支持されており、前記ロックピン(3)は、ばね付勢されて前記ライニング支持体(2)の開口(15)内に係合し、かつ前記開口(15)とは反対側に位置する端部領域にスリット形の切欠き(7)を有する、
    ブレーキライニング保持装置において、
    前記端部領域に、前記切欠き(7)を部分的にカバーするキャップ(6)が取り付けられている、
    ことを特徴とする、レール車両用のブレーキライニング保持装置。
  2. 前記キャップ(6)の周方向の側面は、向かい合う2つのスリット(8)を有し、前記スリット(8)は、前記キャップ(6)の自由縁部に向かって開いていることを特徴とする、請求項1記載のブレーキライニング保持装置。
  3. 前記スリット(8)は、前記スリット形の切欠き(7)と一列に並んでいることを特徴とする、請求項1または2記載のブレーキライニング保持装置。
  4. 前記スリット(8)あるいは前記スリット形の切欠き(7)の延在方向に対して横方向に、前記キャップ(6)と前記ロックピン(3)とを貫くように当接ピン(9)が案内されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のブレーキライニング保持装置。
  5. 前記リテーニング要素(10)は、前記ライニングホルダ(1)の、前記ロックピン(3)を収容する室内に突入するリテーニングピンとして形成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のブレーキライニング保持装置。
  6. 前記リテーニング要素(10)は、前記ロックピン(3)のストッパ面(12)に対応するように配置されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のブレーキライニング保持装置。
  7. ブレーキライニング用のライニングホルダであって、
    ロックピン(3)を収容する収容部(4)を備え、
    前記ロックピン(3)は、ストッパ面(12)を形成するように、拡張された端部区間を有し、
    前記ロックピン(3)の、前記拡張された端部区間とは反対側に位置する端部領域は、スリット形の切欠き(7)を有する、
    ライニングホルダにおいて、
    前記ロックピン(3)の前記端部領域に、前記切欠き(7)を部分的にカバーするキャップ(6)が取り付けられている、
    ことを特徴とする、ブレーキライニング用のライニングホルダ。
  8. 前記キャップ(6)は、向かい合う2つの側に縁部領域に向かって開いたスリット(8)を有し、前記スリット(8)は、前記スリット形の切欠き(7)と一列に並んでいることを特徴とする、請求項7記載のライニングホルダ。
  9. 前記キャップ(6)は、前記切欠き(7)の延在方向に対して横方向に延在する当接ピン(9)により前記ロックピン(3)に取り付けられていることを特徴とする、請求項7または8記載のライニングホルダ。
  10. リテーニングピンとして形成されたリテーニング要素(10)が、前記収容部(4)の、前記ロックピン(3)を収容する室内に、前記ストッパ面(12)に対応するように、突入することを特徴とする、請求項7から9までのいずれか1項記載のライニングホルダ。
  11. 前記リテーニング要素(10)は、嵌合ピン、クランプスリーブ、コッタまたはねじとして形成されていることを特徴とする、請求項10記載のライニングホルダ。
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