JP3222277B2 - 多色刷り電子写真記録方法および装置 - Google Patents

多色刷り電子写真記録方法および装置

Info

Publication number
JP3222277B2
JP3222277B2 JP19582493A JP19582493A JP3222277B2 JP 3222277 B2 JP3222277 B2 JP 3222277B2 JP 19582493 A JP19582493 A JP 19582493A JP 19582493 A JP19582493 A JP 19582493A JP 3222277 B2 JP3222277 B2 JP 3222277B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potential
charging
color
photoconductor
photoreceptor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19582493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06110289A (ja
Inventor
隆夫 熊坂
譲 島崎
徹 宮坂
幸雄 乙▲め▼
康夫 詫間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koki Holdings Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Koki Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP19582493A priority Critical patent/JP3222277B2/ja
Publication of JPH06110289A publication Critical patent/JPH06110289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3222277B2 publication Critical patent/JP3222277B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Color Electrophotography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多色刷り電子写真記録
方法及び装置に係り、特に、2色目以降の帯電を制御電
極を備えた帯電器を用いて行う構成のものに関する。
【0002】
【従来の技術】多色刷り電子写真記録装置は、一般に、
無端状の感光体の表面に複数色のトナー像を重ねて形成
し、その多色トナー像を紙などの紙葉に転写して多色記
録を行うように構成されている。例えば、回転可能な円
筒状の感光体の周囲に沿って、帯電器と露光器と現像器
とを一組とする複数の作像ユニットを配設し、それらの
下流側に転写部と定着器とを配置して構成されている。
そして、作像ユニットにより複数色のトナー像を感光体
の表面に形成した後、転写部においてそのトナー像を用
紙に転写し、次いで定着器によりトナーを熱融解させ用
紙に固着させて多色記録を行うようにしている。なお、
帯電器は作像の前処理として感光体の表面に電荷をでき
るだけ一様に帯電させるように構成され、露光器は感光
体の表面を記録内容(文字,画像など)に応じて露光す
ることにより、感光体表面の電荷を選択的に消失させて
静電潜像を形成するように構成され、現像器は感光体の
表面に形成された静電潜像にトナーを付着させるように
構成されている。
【0003】ここで、2色目以降の作像過程における帯
電について考えてみる。前段の作像ユニットによりトナ
ー像が形成された部分は、露光により電荷が失われてい
るから、他の領域(未画像部)に比べて電位(絶対値)
が低くなっている。したがって、2色目以降の作像ユニ
ットにおける帯電器(以下、再帯電器と称する。)は、
感光体の表面電位が必ずしも均一でない状態から、感光
体の表面の電位をできるだけ均一に、且つ所定の目標表
面電位V0 まで電位を上昇させるように帯電することが
望ましい。
【0004】そこで、従来の再帯電方式においては、再
帯電器に制御電極(グリッド電極)を有するスコロトロ
ン帯電器を用い、グリッド電圧Vgを所定の目標表面電
位V0 とほぼ等しく設定し、電位の低い露光部分に多く
のコロナ放電電流を流すようにして、感光体の表面電位
を均一にするようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の再
帯電方式により印刷速度を高速化(例えば、150〜2
000mm/s)しようとすると、2色目以後の各作像ユ
ニットの現像過程において、自段のトナーが前段で形成
したトナー画像に混入し、鮮明な多色印刷が困難になる
という問題が生じた。特に、自段のトナー画像濃度を確
保するために現像バイアスを高くすると混色が増大する
傾向が有った。
【0006】この混色の原因について、本発明の発明者
等が実験を行って検討したところ、次の点が判明した。
まず、印刷速度を高速化したために再帯電器による帯電
時間が短くなり、前段のトナー画像部分に十分な電荷が
供給されない前に再帯電過程が終了することになる。そ
のため、前段のトナー画像部の電位Viが十分に上昇せ
ず、再帯電後の前段の非画像部(背景部)の表面電位V
nとの電位差ΔVb=|V0−Vb| が大きい状態のま
ま、自段の露光とトナー現像とが行われる。その結果、
トナー画像部の再帯電後の電位Vbが現像バイアス電圧
の直流成分電位Vdcよりも低い場合が生じ、前段のト
ナー画像部に自段のトナーが混入してしまうのである。
【0007】このような高速印刷に伴う混色を解消する
方法として、第1に、帯電器を大型にして帯電時間を十
分に確保することが考えられるが、装置全体が大型にな
るという問題が有る。
【0008】また、第2に、スコロトロン帯電器の電流
容量を大きくしてコロナ放電電流Icを増大させて、前
段のトナー画像部の電位Viを十分に上昇させることが
考えられる。しかし、単に、電流容量を大きくしてコロ
ナ放電電流Icを増大させると、非画像部の再帯電後の
表面電位Vnが過度に高くなってしまうから、感光体の
絶縁性が劣化して寿命が短くなったり、黒点ができるな
どの不具合や、細字の現像性が損なわれるなどの不具合
が生じる。
【0009】さらに、上記した再帯電手段にスコロトロ
ン帯電器を用いる従来技術の改良に関するものとして、
特開昭59−116763号公報に開示された技術がある。これ
には、グリッドワイヤに目標とする帯電電位と同等な電
圧を印加すると共に、発光を伴うコロナ放電領域で再帯
電を行うことを提案している。しかし、この方法は負コ
ロナ放電の場合や、コロナワイヤ又はグリッドワイヤに
汚れが付着した場合、発光分布が不均一になり、再帯電
後の電位が不安定になる傾向があった。
【0010】また、従来の技術によると、帯電条件が、
環境条件の変化,感光体の表面状態の変化,帯電器の汚
れ状態の変化に伴って変化すると、多色印刷の品質が変
動する傾向があった。
【0011】本発明の目的は、上記従来の問題点を解決
することにあり、言い換えれば、印刷速度を高速化して
も混色を防止でき、小型な装置により鮮明な多色印刷を
可能にする多色刷り電子写真記録方法及び装置を提供す
ることにある。
【0012】又、本発明の他の目的は、環境条件や感光
体の表面状態の変化などの帯電条件が変化しても、安定
して高い多色印刷品質を保持できる多色刷り電子写真記
録方法及び装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多色刷り電子写真記録方法は、少なくとも
2回転以降の帯電工程はそれぞれ制御電極を備えた帯電
器により行い、各帯電器の制御電極に印加する制御電位
Vgと、帯電工程における非画像部の帯電後の目標表面
電位V0 と、各現像工程における現像バイアス電位の直
流成分Vdcとの関係を、 |V0|>|Vdc|≧Vg …(1) を満たして設定することを特徴とする。
【0014】また、本発明の多色刷り電子写真記録装置
は、回転可能に設けられた無端状の感光体と、該感光体
の周囲に沿って順次配設された複数段の作業ユニット
と、該作業ユニットの最終段下流側の感光体表面に対応
させて配設された転写器及び定着器とを備えてなり、前
記各作像ユニットが、前記感光体に電荷を帯電させる帯
電器と、該帯電器により帯電された感光体表面の電荷を
記録内容に応じて選択的に露光することにより消失させ
て静電潜像を形成する露光器と、該露光器により形成さ
れた静電潜像にトナーを付着してトナー像を形成する現
像器とを備えてなり、2段目以降の作業ユニットの帯電
器が、放電電流を制御する制御電極を備えてなる多色刷
り電子写真記録装置において、前記2段目以降の作業ユ
ニットの帯電器の制御電極に印加する制御電位Vgと、
非画像部の帯電後の目標表面電位V0 と、前記現像器の
現像バイアス電位の直流成分Vdcとの関係を前記
(1)を満たして設定することを特徴とする。
【0015】なお、前記式(1)に代えて、 0.8・|V0|≧|Vg| …(2) を満たす関係に設定してもよい。
【0016】また、上記いずれかにおいて、制御電位の
絶対値|Vg|と再帯電前のトナー画像部の電位の絶対
値|Vt|との関係を、|Vg|≧|Vt|に従って設
定することは、トナー画像部のコロナ放電電流を流すの
に必要な電界を形成する意味から好ましいのは当然であ
る。
【0017】また、現像器の現像バイアス電位として、
直流バイアスと交流バイアスを重畳したものとすること
が好ましい。
【0018】また、他の目的を達成する本発明の多色刷
り電子写真記録装は、2段目以降の各作業ユニットに送
られてくる感光体の画像部と非画像部の表面電位を検出
する電位検出手段と、2段目以降の作業ユニットの帯電
器の制御電圧と放電電流の関係式が記憶されるメモリ
と、前記検出された各部の表面電位と前記関係式に基づ
いて、2段目以降の作像ユニットの帯電器の制御電圧と
放電電流を設定する制御手段を設けることにより実現で
きる。
【0019】
【作用】このように構成することにより、本発明によれ
ば、上記の目的を達成できることについて説明する。
【0020】まず、本発明にかかる再帯電の原理につい
て説明する。本発明の発明者等は、スコロトロン帯電器
を用いて再帯電について種々の実験を行った結果、式
(1)又は式(2)の関係を満たすことにより、トナー
画像部の再帯電後の電位Viが非画像部の目標とする表
面電位V0 に近くなり、その電位差ΔV=|V0−Vi|
が小さくなるとともに、その再帯電後の電位Viを現像
バイアスの直流成分Vdcよりも高くできるという現象を
見出した。このことについて図を用いて説明する。
【0021】図2に、感光体とスコロトロン帯電器の配
置関係の模式図を示す。図において、感光体1の表面は
誘電体を用いて形成されている。感光体1の裏面は接地
され、図示矢印の方向に移動するようになっている。感
光体1の表面にスコロトロン型の帯電器5が対向配置さ
れている。帯電器5は、カバー5aとその内部に配設さ
れた放電線5bと、その放電線5bと感光体1の表面と
の間に配置されたグリッド電極5cとを有して形成され
ている。放電線5bとグリッド電極5cにはそれぞれ可
変直流電源13,14から直流電圧が印加され、これに
より放電線5bからコロナ放電電流Icが発生する。そ
のコロナ放電電流Icは感光体1を介して流れる電流I
dと、グリッド電極5cを介して流れるIgとに分かれ
る。
【0022】このように構成される帯電器5を用い、グ
リッド電位(制御電位)Vgと、コロナ放電電流Ic
と、非画像部の表面電位Vnとトナー画像部の電位Vi
とを実験により測定した。図4(A)は、本発明にかか
る式(1)の関係を満たす再帯電による結果であり、同
図(B)は従来の再帯電法による結果である。従来例の
ようにグリッド電圧Vgを所定の目標表面電位V0 とほ
ぼ等しく設定すると、前段における非画像部の表面電位
Vnと、前段で形成されたトナー画像部の電位Viは、
同図(B)に示すように、再帯電のコロナ放電電流Ic
に対して共に大きな率で上昇する。そのため、非画像部
の表面電位Vnが過度に高くならないように目標表面電
位V0 に設定すると、コロナ放電電流Icを抑えなけれ
ばならず、トナー画像部電位Viが十分に上昇する前に
表面電位Vnが目標表面電位V0に達してしまうから、
それらの電位差ΔVbが大きくなってしまうのである。
そして、トナー画像部の電位Viが十分上昇せず、現像
バイアス電位の直流成分Vdcよりも低くなると、次の
現像時にそのトナー画像部に他の色のトナーが混入して
混色を呈するのである。
【0023】この他の色のトナーが混入する現象を、図
5(A),(b)を用いて説明する。それらの図は、再
帯電過程における感光体各部の表面電位分布の変化を模
式的に示した説明図であり、同図(A)は従来の再帯電
法を適用して単に高速化した場合であり、同図(B)は
単にコロナ放電電流Icを増加させて、トナー画像部の
電位Viを高くしようとした場合の説明図である。図中
の符号C1,L1,D1はそれぞれ1色目の帯電工程,露
光工程,現像工程を示し、C2,L2,D2 はそれぞれ2
色目の帯電工程(再帯電),露光工程,現像工程を示
す。
【0024】まず、同図(B)に示したように、単にコ
ロナ放電電流Icを増大して1色目のトナー画像部の電
位Vi1 を高くしようとすると、1色目の非画像部の表
面電位Vn1がその表面電位V0 を大きく超える。この
ように表面電位Vn1が過度に高くなると、感光体の寿
命が短くなったり、細字の現像性が損なわれるなどの不
具合いが生じる。
【0025】このような不具合を避けるために、表面電
位Vn1 をその目標電位V0 に抑えようとすると、同図
(A)に示したように、2色目の再帯電工程C2 におい
てトナー画像部の電位Vi1が十分に上昇せず、表面電
位Vn1との電位差ΔVbが大きい状態のままになって
しまう。そのため、トナー画像部の電位Vi1 が2色目
の現像バイアス電位の直流成分Vdcよりも低くなり、
図示のように2色目のトナーが1色目のトナー画像部に
混入してしまうのである。
【0026】これに対し、前記式(1)又は式(2)の
関係のように、グリッド電位Vgを目標表面電位V0
り大幅に低く設定すると、コロナ放電電流Icと感光体
表面電位の関係は、図4(A)に示すようになる。つま
り、非画像部の表面電位Vnは、再帯電のコロナ放電電
流Icの増加に対して緩やかな率で上昇するのに対し、
前段で形成されたトナー画像部の電位Viはそれより高
い率で上昇する。その結果、コロナ放電電流Icを大き
くすることができ、表面電位Vnを目標表面電位V0
抑え、かつトナー画像部の電位Viをその目標電位Vi
*まで十分に上昇させることができ、それらの電位差Δ
Vを小さくできる。
【0027】図6に本発明の再帯電過程における感光体
各部の表面電位分布の変化を、図5の従来の場合と同様
に模式的に示す。図から明らかなように、2色目の各工
程C2,L2,D2において、1色目のトナー画像部の電
位Vi1を十分高くでき、電位差ΔVが小さくなって、
2色目の現像バイアス電位の直流成分Vdcよりも高く
できる。その結果、2色目の現像工程D2 において、2
色目のトナーが1色目のトナー画像部に混入してしまう
図5(A)の現象を防止できるのである。
【0028】要するに、本発明によれば、次段の再帯電
グリッド電位Vgを、自段の現像バイアスの直流成分V
dcよりも低くして、非画像部の目標表面電位V0 より
大幅に小さく(例えば、|Vg|≦0.8|V0|)する
ことにより、前段で形成した1色目のトナー画像部の電
位Viを現像バイアス電位の直流成分Vdcより高くで
きる。これにより、前段で形成した1色目の画像部へ自
段の他の色のトナーが混入することを防止できるのであ
る。
【0029】その結果、多色印刷を高速化しても、また
小型な帯電器で再帯電を行っても、混色を防止して、鮮
明な印刷画像を得ることができる。
【0030】また、本発明の他の発明によれば、2段目
以降の各作像ユニットに送られてくる感光体の画像部と
非画像部の表面電位を検出し、この検出された各部の表
面電位と前記関係式に基づいて再帯電器のグリッド電圧
とコロナ放電電流と現像バイアス電圧を制御するように
したので、環境条件や感光体の表面状態の変化に伴う多
色印刷の品質の変動を防止できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0032】図1に、本発明の多色刷り電子写真記録装
置の一実施例の全体構成図を、図2に再帯電器の模式構
成図を、図3に現像部の模式構成図をそれぞれ示す。図
1に示すように、本実施例は、感光体1が1回転する間
に2色印刷を行う2色記録装置の例である。感光体1は
円筒状の導電体とその表面に形成された光導電体からな
り、図示矢印の方向に回転可能に形成され、感光体1の
内面は接地されている。この感光体1の周方向に沿っ
て、第1色目の作像ユニットを形成する帯電器2と露光
器3と現像器4が順次配設され、その周方向下流側に第
2色目の作像ユニットを形成する帯電器5と露光器6と
現像器7が順次配設されている。更に周方向下流側に転
写器8が配設され、この転写器8には給紙装置9から用
紙10が供給されるようになっている。転写器8を通っ
た用紙10は定着器11を通って排出されるようになっ
ている。
【0033】第1色目と第2色目の現像器4と7の直前
の位置に、感光体1の表面電位を検出する表面電位計1
2,13がそれぞれ設けられている。また、再帯電器5
は図2に示す構成のスコロトロン再帯電器が適用されて
おり、コロナ放電用電源14と、グリッド電圧設定用電
源15と、それらの出力値を制御する再帯電制御部16
が設けられいる。現像器4,7には、それぞれ現像バイ
アス電源17,18が設けられている。表面電位計1
2,13の表面電位検出信号は、印刷条件設定部20に
入力され、内蔵されたメモリに記憶される。印刷条件設
定部20は、再帯電条件の設定、第1色と第2色の現像
バイアス条件の設定,露光パターンの設定を行うもの
で、その設定内容に従って露光器3,6,再帯電制御部
16及び現像バイアス電源17,18を制御する。
【0034】次に本実例の詳細な構成を動作と共に説
明する。
【0035】本実施例の装置の特徴は、スコロトロン型
の再帯電器5のグリッド電圧Vg(v)と、これによる
再帯電前の非画像部の表面電位Vn(v)と再帯電後の
表面電位の目標値V0(v)と、再帯電後に行う現像機の
現像バイアスの直流成分Vdc(v)との関係を、次の
式(1′)を満たすように設定したことにある。ここ
で、Vt(v)は再帯電前のトナー画像部の表面電位で
ある。
【0036】 |V0|>|Vdc|≧|Vg|>|Vt| …(1′) 特に、グリッド電圧Vgを、次式(2′)のように、第
2帯電の目標表面電位V0より0.2・|V0|V 以上低
く設定して再帯電を行うことが望ましい。
【0037】 0.8・|V0|≧|Vg|>|Vt| …(2′) 再帯電部5の入口における各部の表面電位は、第4図
(A)に示したコロナ電流Icが零の場合に相当し、第
1色の非画像部の表面電位Vnが高いのに対し、第1色
目の作像工程おいて形成された第1色のトナー画像部
は、露光により電荷が消失されているので表面電位Vi
(Vi=Vt)が低くなっている。その状態から、第1
色のトナー画像部が再帯電器5の位置に移動されてくる
と、第1色の非画像部の表面電位Vnはスコロトロン帯
電器のグリッド電圧Vgより高いために、コロナ電流I
cを増大させても殆ど上昇しない(上昇度は小さい)。
これに対して、第1色目のトナー画像部の表面電位Vi
はグリッド電圧Vgより低いので、コロナ電流Icの増
大に伴って大きく上昇する(上昇度は大きい)。従っ
て、図4(A)に示すように、コロナ電流Icを増大さ
せて第1色のトナー画像部の表面電位Vi1 を上昇させ
ても、非画像部の表面電位Vnが過度に高くなることを
防止することができる。
【0038】その結果、再帯電後の1色目の非画像部の
表面電位Vnと、第1色目のトナー画像部の電位Vi1
との電位差ΔVを、図4(B)で示した従来例の電位差
ΔVbよりも大幅に小さくできる(図6参照)。しか
も、図6で説明したように1色目のトナー画像部の電位
Vi1 を、第2色目の現像バイアス電位の直流成分Vd
cよりも高くできるので、第1色目のトナー画像部への
第2色目のトナーが混入して混色が生じるのを防止する
ことができるのである。
【0039】一方2色目の現像器7のように、第2色目
以降の現像器は、前段で形成されたトナーが像を乱した
り、混色の発生を防止する観点から、非接触現像方式や
感光体1と軽く接触するソフト現像方式のものを適用す
ることが好ましい。
【0040】図3に、非接触式の第2色目の現像器7の
一実施例の模式図を示す。図示のように、トナー溜31
のトナーはフィーダ32によりホッパー33内に供給さ
れる。そのホッパー33内に円筒状のマグネットロール
34が感光体1の円筒軸に並行に配置されている。ま
た、マグネットロール34の表面に現像スリーブ35が
設けられ、交流電源18aと直流電源18bを直列接続
して成る現像バイアス電源18から、直流成分Vdcに
交流成分Vacが重畳されたバイアス電位が印加されて
いる。現像スリーブ35は感光体1と同方向に回転し、
マグネットロール34は逆方向に回転している。この回
転する現像スリーブ34の表面に、ホッパー33内のト
ナー36とキャリア37からなる現像剤が同伴して、感
光体1と対向する現像部に搬送される。このときの現像
剤の厚みは、ドクター板38により規制される。
【0041】この現像器7の現像バイアス電位の直流成
分Vdc(v)は、現像のコントラスト電位を高くとる
ため、非画像部への地かぶりが発生しない範囲を考慮し
て設定する。具体的には、再帯電後の表面電位の設定値
0(v)に対して、次式(3)のように設定する。
【0042】 200≧|V0−Vg|≧50 …(3) なお、(2′),(3)式の条件を満足すれば、
(1′)式は成立する。すなわち、(2′),(3)式
に従って再帯電条件と第2色目の現像バイアス条件を設
定する。
【0043】ここで、本発明の他の特徴である再帯電の
制御法について図1と図7〜図9に示した再帯電部16
の制御処理のフローチャートを用いて説明する。なお、
本実施例では、第1色現像と第2色現像は、反転現像を
用いるものとする。
【0044】再帯電制御は、第1〜第3ステップからな
り、それぞれ図7〜図9に対応する。
【0045】(1)第1ステップ 図7に示すように、第1ステップはステップ101〜ス
テップ108からなり、1色目の非画像部の電位の設定
又は制御を行う処理である。まず、印刷条件設定部20
は、この制御処理を行うのに最適な印刷パターンに関す
る信号を1色目の露光器3に送り第1色目の露光条件を
制御する。これにより露光器3からその印刷パターンに
応じた露光光21が感光体1の表面に照射される。1色
目の非画像部の表面電位Vnを検出するには、例えば全
体が非露光状態にするのが好ましいから、第1色現像に
反転現像を用いる場合は、白紙印刷モードとなるように
印刷パターンを設定する。第1色表面電位計12は、第
1色目の現像器4の直前位置の非画像部の表面電位Vn
1 を検出し、検出信号は印刷条件設定部20のメモリに
送られる。なお、この第1の表面電位計12を省略し、
第2の表面電位計13を兼用してもよい。印刷条件設定
部20においては、検出された表面電位Vn1 と目標値
Vo1 とを比較し、一致するまで第1帯電器2の電源を
制御する。しかる後に、表面電位Vn1 に基づいて第1
色目の現像バイアス電源17を制御する。この制御処理
は、1色目単独のモノクロ印刷時と2色印刷時の両方に
用いることが可能である。
【0046】図示していないが、第2作像ユニットにつ
いても同様の処理を行う。すなわち、第2の表面電位計
13は、第2色目の現像器7の直前位置の非画像部の表
面電位Vn2 を検出し、検出信号は印刷条件設定部20
のメモリに送られる。印刷条件設定部20においては、
検出された表面電位Vn2 と目標値とを比較し、一致す
るまで再帯電制御部16を介してスコロトロン再帯電器
5の電源14,15を制御する。しかる後に、表面電位
Vn2 に基づいて第2色目の現像バイアス電源18を制
御する。
【0047】又、印刷条件設定部20においては、この
制御処理を行うのに好適な印刷パターン信号を1色目の
露光器3及び2色目の露光器6に送り、第1色及び第2
色の露光条件を制御する。なお、第2色目の現像器7の
直前位置の非画像部の表面電位Vn2 においては、1色
目の作像処理を受けているので、再帯電後の1色目の非
画像部の表面電位Vn1 とトナー画像部の電位Vi1
は異なった値である。 (2)第2ステップ 図8に示すように、第2ステップはステップ111〜ス
テップ121からなり、再帯電後の2色目の表面電位の
うち1色目非画像部の表面電位Vn1 を検出して制御す
るようになっている。まず、再帯電器5を動作させる。
次いで1色目及び2色目共に非露光状態、つまり1色目
及び2色目印刷が白紙印刷となるように、印刷パターン
を印刷条件設定部20にて制御し、表面電位計14にて
1色目の非画像領域部の表面電位Vn1を検出する。1
色目の非画像部の表面電位Vn1が再帯電後の目標表面
電位V1 と等しくなるように、設定したグリッド電位V
gi*(ここで、i=1,2,……,kであり、設定点を
意味する。)に対しコロナ電流を調整し、Vn1=V0
満たすコロナ電流Ici*を求める。このような1色目
非画像部の表面電位Vn1 に関する条件を、以下、非画
像部帯電条件と略称する。この処理操作を複数回繰返
し、図10に示すような非画像部帯電条件を求め、印刷
条件設定部20のメモリに記憶させる。図10に示した
非画像部帯電条件を満足する曲線46を境として、上方
の領域では非画像部は過帯電の状態となり、下方の領域
では非画像部は不足帯電の状態となる。
【0048】(3)第3ステップ 図9に示すように第3ステップはステップ131〜13
9からなり、再帯電後の2色目の非画像部の表面電位V
2のうち1色目の画像部の表面電位Vi1を検出して制
御する方法である。まず、再帯電器5を動作させると共
に、1色目が全露光状態、2色目が非露光状態となるよ
うに、1色目ベタ黒印刷及び2色目白紙印刷となる印刷
パターンを印刷条件設定部20にて制御する。そして、
第2の表面電位計13で、1色目の画像部の表面電位V
1 を検出する。これに基づき、1色目の画像部の表面
電位Vi1と再帯電後の目標表面電位V0との電位差、つ
まり、1色目の非画像部の表面電位Vn1との電位差Δ
Vが所定の値δ(50〜100(V))以下となる再帯電条件
を、非画像部帯電条件の中から選択して決定する。図1
1は、再帯電器5のコロナ電流Icと感光体1への流れ
込み電流Idとの関係を示している。再帯電前の画像部
の電位Viが小さい場合は、大きなIdを確保するため
Icを大きく設定する必要がある。しかし、Idは再帯
電前の露光部の電位Viの影響を受け、Viが高くなる
につれ、所定のIdを確保するのに必要なIcは増大す
る。そこで、これを考慮してIcを設定する。
【0049】このようにして決定した再帯電条件は、印
刷条件設定部20から再帯電制御部16に伝達される。
再帯電制御部16は、入力される再帯電条件に従って再
帯電器5のコロナ放電用電源14及びグリッド電源15
の出力値を制御する。また、印刷条件設定部20により
第2色目の現像バイアス条件を制御する。
【0050】上記第1から第3のステップ制御や設定
は、必ずしも常時行う必要はなく、装置のウオーミング
アップ時、定期的又は頁印刷の後に間歇的に行っても良
い。
【0051】また、それらの制御は、2色印刷時に用い
るもので、2色目単独のモノクロ印刷時は、非露光部帯
電条件の中から任意のVgとIcの組合せを選択し、設
定することにより過帯電や不足帯電を防止可能である。
【0052】上述した機能を有する再帯電制御部を設け
た実施例によれば、環境条件の変化,感光体の表面状態
の変化,帯電器の汚れ状態の変化に伴って表面電位が変
化しても再帯電後の電位差ΔVを所定の値以下に保持可
能であり長期にわたって安定した2色印刷品質を確保で
きる利点がある。
【0053】ここで、図1の実施例を用いた再帯電条件
の具体的例を示す。感光体1はSeTeを用い、周速を30
0mm/sに設定した。再帯電器5は4本の放電線を有す
る幅50mmのスコロトロン型とした。そして、再帯電後
の目標表面電位V0 を約700(v)とし、|V0−Vg|
≒200(v)に設定し、再帯電器5のグリッド電圧V
gを470(v)に設定した。そして、再帯電後の1色
目の非画像部の表面電位Vn1 が690〜710(v)
となるように、コロナ放電電流Icを1200〜130
0(μA)に設定した。その結果、1色目トナー画像部
の電位Vi1 は、再帯電前の100〜130(v)か
ら、再帯電後に630〜650(v)まで上昇し、1色
目の非画像部表面電位Vn1 との電位差ΔVは約50〜
70(v)と小さくなった。
【0054】また、現像バイアスの直流成分、Vdc
は、前記(1)又は(1′)式を満たすように100≒
|V0−Vdc| に設定した。このとき、図3に示した
現像部の現像ギャップを800μmとし、ドクター板部
のギャップ250μmとした。また、現像スリーブ3
5,マグネットロール34の周速を、それぞれ、感光体
1の周速の1.1倍,3.1倍とし、現像バイアスの交流
成分30として1.5KHz・2(KVpp)とし、600
(v)の直流成分に重畳した現像バイアス電位とした。
【0055】このような条件で2色印刷を実施した結
果、2色目トナーの画像濃度1.2(O.D)を確保して
も、1色目トナーの画像を乱したり1色目トナーの画像
中に3%(占有面積比)以上の2色目トナーが混入する
ことはなく、鮮明な2色印刷サンプルが得られた。この
ことは、各工程における感光体1の表面電位分布が、前
に説明した図6のようになり、1色目の非画像部の表面
電位Vn1 をその目標値V0≒700vに保持したま
ま、1色目のトナー画像部の電位Vi1を上昇させ、現
像バイアス電位の直流成分Vdcよりも高くできるの
で、画像濃度の確保と混色防止が両立するものと考えら
れる。
【0056】ところで、|V0a−Vdc|>200
(v)にした場合は、2色目トナーの画像濃度が低くな
ったり、細字の現像性が不充分となったり、キャリアが
感光体の非画像部に付着し背景部汚れを生じる等の不都
合が生じた。
【0057】また、|V0a−Vg|<150(v)、
再帯電後の目標表面電位V0が700(v)の場合は、
すなわち|Vg|>0.8・|V0|の場合は、電位差Δ
Vが約100(v)以上となり、1色目トナーの画像中
に7%(占有面積比)以上の2色目トナーが混入する傾
向が生じた。
【0058】また、感光体1の移動速度Uを変化させる
と共に、感光体1の静電容量を変化させて実験を行った
ところ、再帯電後の電位差ΔVを小さく(100V以
下)できる再帯電条件は、感光体1の静電容量Cp(n
f/mm2)とスコロトロン再帯電器5の放電電流Is
(μA)と、感光体1の移動速度U(mm/sec)と、スコ
ロトロン再帯電器の放電線長さLs(mm)との間に、次
式(4)のような関係があることが判った。
【0059】 1≦{(Is/(U・Ls・Cp)}≦10 …(4) 従って、式(4)を用いれば、感光体1の特性や移動速
度を変更する場合であっても、最適な再帯電条件を容易
に再設定できる効果がある。
【0060】図12に、本発明の他の実施例を示す。図
1の実施例と異なる点は、プリンタ制御部42を設
け、そのプリンタ制御部42の指令により印刷条件設定
部20を作動するようにした点、および印写条件表示
回路43と表示部44を設けた点である。プリンタ制御
部42は多色刷り電子写真記録装置に内蔵又は隣接して
設けても良いが、遠隔から制御できるように別置にして
も良い。プリンタ制御部42はユーザが帯電や現像条件
の設定条件を修正できるマニアルの端子又は、キーボー
ド入力回路を有することが望ましく、プリンタ制御部4
2と表示部44はひとつの装置内に収納するようにする
ことが望ましい。
【0061】本実施例によれば、(a)再帯電状態が所
定の値を越えた場合、エラー情報や対処策を表示した
り、(b)印刷サンプルの画像品質と再帯電状態や印写
条件に関する表示を基に、再帯電を含む印刷条件を修正
し、1色目と2色目等の画像濃度をユーザが選択し設定
できる利点がある。また、上記相違点,はそれぞれ
単独で実施するようにしても良い。
【0062】図13は、本発明の更に他の実施例であ
る。図1の実施例と異なる点は、用紙の搬送経路が上
方に位置すること、感光体にベルト感光体51を用い
たこと、第1現像器4と再帯電器5と第2現像器7を
感光体1の一方(右半分側)に位置させたこと、再帯
電器5の放電線本数を第1帯電器15の放電線本数より
多くしたこと等にある。
【0063】本実施例によれば、上記した相違点〜
に対応し次の利点がある。
【0064】(i)用紙の搬送経路が上方に位置してお
り、紙詰まりが発生した場合の用紙の除去が容易であ
る。
【0065】(ii)ベルト感光体51を用いているか
ら、各部品に適した曲率を構成できるので、例えば、転
写器8付近のベルト感光体51の曲率を小さくして用紙
の剥離性を良好にできるので用紙ジャムを少なくでき
る。
【0066】(iii)第1の現像器4から第2の現像器7
までの構成部品が、感光体51の一方(右半分側)に位
置しており、図13に破線45で示したように、それら
のワンユニット化が可能である。これに伴い、現像剤の
交換や再帯電器の清掃などのメンテナンスが容易とな
る。
【0067】(iv)再帯電器5の放電線本数が第1の帯
電器2の放電線本数より多く配置されているので、再帯
電器5の放電線に印加する電圧を低くできるから、放電
線からの異常放電を防止できる。
【0068】また、上記した例では、感光体が1回転す
る間に2色のトナー画像を形成する方式(1パス2色印
刷方式)を例に本発明を説明したが、感光体が2回転す
る間に2色のトナー画像を形成する方式(2パス2色印
刷方式)に対しても同様に本発明が適用出来ることは言
うまでもない。
【0069】更に、2パス2色印刷方式に対する他の実
施例について、図1を用いて説明する。本実施例が図1
の実施例と異なる点は、次の(イ)から(ヘ)の事項で
ある。
【0070】(イ)一つの帯電器5が第1帯電と第2帯
電(再帯電)を兼用するようにした。 (ロ)一つの露光器22が第1露光と第2露光を兼用す
るようにした。
【0071】(ハ)感光体1が1回転目(帯電器5の直
前の感光体1上の点を起点とする)は、第1帯電を行う
帯電器5と第1露光を行う露光器22と第1現像器4を
作動するようにし、感光体1上に1色目トナー画像を形
成する。その際、第1帯電器と第1露光器により形成し
た、感光体1上の1色目の潜像(表面電位分布)を掻き
取ったり乱さない樣、第2現像器7と転写器8と表面電
位消去手段24と清掃器25が不動作状態であって、且
つ、第2現像器7の現像剤と用紙と転写器8と表面電位
消去手段24と清掃器25が感光体1と非接触状態を保
つ様にした。
【0072】(ニ)感光体1が2回転目は、再帯電を行
う第2帯電器5と第2露光を行う露光器22と第2現像
器7が作動するようにし、1色目トナー画像を保持した
感光体1上に2色目トナー画像を形成する。感光体1上
に形成された2色のトナー画像は、搬送されて来た用紙
に転写器8にて転写し、定着器11にて定着される。
又、転写後の感光体1上に残存する表面電位分布及び未
転写トナーは、それぞれ、表面電位消去手段24と清掃
器25により除去される。又、感光体1上に1色目トナ
ー画像が付着しない様、第1現像器4は現像バイアス電
源17を制御するようにした。
【0073】(ホ)本実施例では、1回転目の第1帯電
の場合は帯電器5の制御電圧Vg1 を目標とする帯電電
位V0 とほぼ同等に設定し、2回転目の再帯電の場合は
帯電器5の制御電圧Vg2 を目標とする帯電電位V0
りも低く(Vg2≦0.8・V0)設定する。従って、ひと
つの帯電器5が第1帯電と第2帯電(再帯電)を兼用す
る場合、第1帯電時の制御電圧Vg1と第2帯電時の制
御電圧Vg2との関係を次の式(5)を満たすように設
定したものである。
【0074】 Vg2≦0.8・Vg1 …(5) (ヘ)又、環境条件の変化,感光体の劣化等により感光
体の表面状態が変化し感光体への荷電量を増減させる必
要が生じ、第1帯電時の制御電圧Vg1 を目標とする帯
電電位V0 と異なる値に設定する場合も、上記の式
(5)を満たすように設定したものである。
【0075】このような構成では、次の利点がある。
【0076】(i)ひとつの帯電器5が第1帯電と第2
帯電(再帯電)を兼用すると共にひとつの露光手段22
が第1露光と第2露光を兼用するようにしているので、
印写ユニットの数を減少し装置全体を小型にできる。
【0077】(ii)感光体が2回転目の再帯電工程にお
いて非画像部の表面電位と前段で形成したトナー画像部
の電位との電位差を小さくできるので、混色が生じるこ
とがない。
【0078】(iii)環境条件の変化,感光体の表面状態
の変化,帯電器の汚れ状態の変化に伴って帯電条件が変
化しても再帯電後の電位差を所定の値以下に保持可能で
あり長期にわたって安定した多色印刷品質を確保できる
利点がある。
【0079】また、本実施例は、感光体51の表面電位
を消去する工程がなく、帯電,露光,現像工程を繰返
し、トナー像を感光体51上に形成し画像記録を行うモ
ノクロ印刷装置においても適用できる。この場合、再帯
電器5のグリッド電圧Vg(v)と、再帯電前の非画像部
の表面電位Vn(v)と、再帯電後の目標表面電位V0
(v)との関係を、式(2′)のように設定することに
より、前段の印写工程において形成されたトナー画像部
と非画像部の電位差を小さくできるので、残像が発生す
るのを防止することができる効果がある。
【0080】 0.8・|V0|≧|vg|>|Vt| …(2′)
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高速多色印刷を小型な再帯電器を用いて行っても、第2
色目以後の再帯電工程において非画像部の表面電位と前
段で形成したトナー画像部の電位との電位差を小さくで
きるので、混色が生じることがない。
【0082】また、他の本発明によれば、環境条件の変
化,感光体の表面状態の変化,帯電器の汚れ状態の変化
に伴って帯電条件が変化しても再帯電後の電位差を所定
の値以下に保持可能であり長期にわたって安定した多色
印刷品質を確保できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多色刷り電子写真記録装置の一実施例
の全体構成図である。
【図2】再帯電器の構成と動作を説明する模式構成図で
ある。
【図3】現像器の構成と作動を説明する模式構成図であ
る。
【図4】再帯電器のコロナ電流と感光体の表面電位との
関係を示す再帯電特性線図であり、(A)は本発明の特
性図、(B)は従来例の特性図である。
【図5】(A)は混色を生ずる原因を説明するための各
部の電位分布変化を示す図であり、(B)は混色を防止
するために単にコロナ電流を増大させた場合の不具合を
説明するための各部の電位分布変化を示す図である。
【図6】本発明の再帯電により混色を防止できることを
説明するための各部の電位分布変化を示す図である。
【図7】図1の実施例の他の特徴部である再帯電制御に
関する第1の制御手順を示すフローチャートである。
【図8】図1の実施例の他の特徴部である再帯電制御に
関する第2の制御手順を示すフローチャートである。
【図9】図1の実施例の他の特徴部である再帯電制御に
関する第3の制御手順を示すフローチャートである。
【図10】非画像部の再帯電条件の特性線図である。
【図11】再帯電器のコロナ電流と感光体への流れ込み
電流との関係を示す特性線図である。
【図12】本発明の多色刷り電子写真記録装置の他の実
施例の全体構成図である。
【図13】本発明の多色刷り電子写真記録装置の更に他
の実施例の全体構成図である。
【符号の説明】
1,51…感光体、2…帯電器、3,6…露光器、4,
7…現像器、5…再帯電器、5b…放電線、5c…グリ
ッド電極、12,13…表面電位計、14…コロナ放電
用電源、15…グリッド電圧設定用電源、16…再帯電
制御部、17…現像バイアス電源、20…印刷条件設定
部、42…プリンタ制御部、43…印刷条件表示回路、
44…表示部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮坂 徹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 乙▲め▼ 幸雄 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (72)発明者 詫間 康夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−184480(JP,A) 特開 昭57−100449(JP,A) 特開 平1−118164(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 15/06 - 15/06 102 G03G 15/00 303 G03G 21/00 370 - 502 G03G 21/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体を帯電する帯電工程と、帯電した感
    光体の表面を記録内容に応じて選択的に露光する露光工
    程と、露光された感光体表面にトナーを付着させる現像
    工程とからなる作像工程を複数回繰返し、複数色のトナ
    ー像を感光体の表面に形成し多色記録を行う多色刷り電
    子写真記録方法において、少なくとも2回目以降の各帯
    電工程を制御電極を備えた帯電器により行い、各帯電器
    の制御電極に印加する制御電位Vgと、感光体の非画像
    部の帯電後の目標表面電位V0 と、各現像工程における
    現像バイアス電位の直流成分Vdcとの関係を下式
    (1)を満たして設定することを特徴とする電子写真記
    録方法。 |V0 |>|Vdc|≧|Vg| …(1)
  2. 【請求項2】感光体を帯電する帯電工程と、帯電した感
    光体の表面を記録内容に応じて選択的に露光する露光工
    程と、露光された感光体表面にトナーを付着させる現像
    工程とからなる作像工程を複数回繰返し、複数色のトナ
    ー像を感光体の表面に形成し多色記録を行う多色刷り電
    子写真記録方法において、少なくとも2回目以降の各帯
    電工程をそれぞれ制御電極を備えた帯電器により行い、
    各帯電器の制御電極に印加する制御電位Vgと、感光体
    の非画像部の帯電後の目標表面電位V0 との関係を、下
    式(2)を満たして設定することを特徴とする電子写真
    記録方法。 0.8・|V0 |≧|Vg| …(2)
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記制御電位の
    絶対値を|Vg|を前段のトナー画像部の電位の絶対値
    |Vt|以上の値に設定することを特徴とする電子写真
    記録方法。
  4. 【請求項4】回転可能に設けられた無端状の感光体と、
    該感光体の周囲に沿って順次配設された複数段の作業ユ
    ニットと、該作業ユニットの最終段下流側の感光体表面
    に対応させて配設された転写器及び定着器とを備えてな
    り、 前記各作像ユニットが、前記感光体に電荷を帯電させる
    帯電器と、該帯電器により帯電された感光体表面の電荷
    を記録内容に応じて選択的に露光することにより静電潜
    像を形成する露光器と、該露光器により形成された静電
    潜像にトナーを付着してトナー像を形成する現像器とを
    備えてなり、 2段目以降の作業ユニットの帯電器が、放電電流を制御
    する制御電極を備えてなる多色刷り電子写真記録装置に
    おいて、 前記2段目以降の作業ユニットの帯電器の制御電極に印
    加する制御電位Vgと、非画像部の帯電後の目標表面電
    位V0 と、前記現像器の現像バイアス電位の直流成分V
    dcとの関係を下式(1)を満たして設定することを特
    徴とする多色刷り電子写真記録装置。 |V0 |>|Vdc|≧|Vg| …(1)
  5. 【請求項5】回転可能に設けられた無端状の感光体と、
    該感光体の周囲に沿って順次配設された複数段の作業ユ
    ニットと、該作業ユニットの最終段下流側の感光体表面
    に対応させて配設された転写器及び定着器とを備えてな
    り、 前記各作像ユニットが、前記感光体に電荷を帯電させる
    帯電器と、該帯電器により帯電された感光体表面の電荷
    を記録内容に応じて選択的に露光することにより静電潜
    像を形成する露光器と、該露光器により形成された静電
    潜像にトナーを付着してトナー像を形成する現像器とを
    備えてなり、 2段目以降の作業ユニットの帯電器が、放電電流を制御
    する制御電極を備えてなる多色刷り電子写真記録装置に
    おいて、 前記2段目以降の作業ユニットの帯電器の制御電極に印
    加する制御電位Vgと、非画像部の帯電後の目標表面電
    位V0 との関係を下式(2)を満たして設定することを
    特徴とする多色刷り電子写真記録装置。 0.8・|V0 |≧|Vg| …(2)
  6. 【請求項6】請求項4又は5において、前記現像器の現
    像バイアスが、直流バイアスと交流バイアスを重畳した
    ものであることを特徴とする多色刷り電子写真記録装
    置。
  7. 【請求項7】請求項4又は5において、前記制御電位の
    絶対値を|Vg|を前段のトナー画像部の電位の絶対値
    |Vt|以上の値に設定することを特徴とする多色刷り
    電子写真記録装置。
  8. 【請求項8】請求項4乃至のいずれかにおいて、前記
    感光体の静電容量Cp(nf/mm2)と、2段目以降の帯
    電器の放電電流Is(μA)と、前記感光体の移動速度
    U(mm/sec)と、2段目以降の帯電器の放電長さLs
    (mm)との関係を下式のように設定したことを特徴とす
    る多色刷り電子写真記録装置。 1≦{(Is/(U・Ls・Cp)}≦10 …(4)
  9. 【請求項9】 回転可能に設けられた無端状の感光体と、
    該感光体の周囲に沿って順次配設された複数段の作業ユ
    ニットと、該作業ユニットの最終段下流側の感光体表面
    に対応させて配設された転写器及び定着器とを備えてな
    り、 前記各作像ユニットが、前記感光体に電荷を帯電させる
    帯電器と、該帯電器により帯電された感光体表面の電荷
    を記録内容に応じて選択的に露光することにより静電潜
    像を形成する露光器と、該露光器により形成された静電
    潜像にトナーを付着してトナー像を形成する現像器とを
    備えてなり、 2段目以降の作業ユニットの帯電器が、放電電流を制御
    する制御電極を備えてなる多色刷り電子写真記録装置に
    おいて、 2段目以降の作業ユニットに送られてくる感光体の画像
    部と非画像部の表面電位を検出する電位検出手段と、 2段目以降の作業ユニットの帯電器の制御電圧と放電電
    流の関係式が記憶されるメモリと、 前記検出された各部の表面電位と前記関係式に基づい
    て、2段目以降の作業ユニットの帯電器の制御電圧と放
    電電流を設定する制御手段とを設け、 前記感光体の静電容量Cp(nf/mm2)と、前記2段目
    以降の作業ユニットの帯電器の放電電流Is(μA)
    と、前記感光体の移動速度U(mm/sec)と、前記2段目
    以降の作業ユニットの帯電器の放電長さLs(mm)との
    関係を下式のように設定したことを特徴とする多色刷り
    電子写真記録装置。 1≦{(Is/(U・Ls・Cp)}≦10 …(4)
  10. 【請求項10】感光体の表面電位を消去することなく、
    帯電と露光と現像を繰返して感光体上にトナー像を感光
    体上に形成し画像記録を行う多色刷り電子写真記録装置
    において、2段目以降の帯電器の制御電圧Vgと前段の
    トナー画像部の表面電位Vtと前記帯電器による帯電後
    の非画像部の目標表面電位V0 との関係を下式(2′)
    を満たして設定したことを特徴とする多色刷り電子写真
    記録装置。 0.8・|V0 |≧|Vg|>|Vt| …(2′)
JP19582493A 1992-08-10 1993-08-06 多色刷り電子写真記録方法および装置 Expired - Lifetime JP3222277B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19582493A JP3222277B2 (ja) 1992-08-10 1993-08-06 多色刷り電子写真記録方法および装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21287492 1992-08-10
JP4-212874 1992-08-10
JP19582493A JP3222277B2 (ja) 1992-08-10 1993-08-06 多色刷り電子写真記録方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06110289A JPH06110289A (ja) 1994-04-22
JP3222277B2 true JP3222277B2 (ja) 2001-10-22

Family

ID=26509370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19582493A Expired - Lifetime JP3222277B2 (ja) 1992-08-10 1993-08-06 多色刷り電子写真記録方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3222277B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3140313B2 (ja) * 1994-12-13 2001-03-05 キヤノン株式会社 多色画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06110289A (ja) 1994-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5365325A (en) Method of multi-color recording using electro-photography process and apparatus therefor wherein mixed colors generation is prevented
JP2999506B2 (ja) 3レベル画像形成のための白色レベル安定化方法
US6952552B2 (en) Image forming apparatus and method that applies different voltages to pressing members
JP2001075448A (ja) 画像形成装置
JP3202746B2 (ja) 3レベル静電潜像をトナーで現像する方法及びその装置
JP2002341678A (ja) 画像形成装置
JP3222277B2 (ja) 多色刷り電子写真記録方法および装置
US6026267A (en) Image forming apparatus including a pre-transfer eraser
JPH0422271B2 (ja)
JP3261063B2 (ja) 画像形成装置
JPH08202171A (ja) 電子写真記録装置
JP3330732B2 (ja) 多色画像形成装置
JP2006098894A (ja) 画像形成装置
JPH07199687A (ja) 画像形成装置
JP2888008B2 (ja) カラー電子写真方法および装置
JP2006098508A (ja) 画像形成装置
JP2001183905A (ja) 画像形成装置
JP2958793B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2892448B2 (ja) 画像形成装置
JPH0619262A (ja) 画像形成装置
JPS63239474A (ja) 画像形成装置
JP2001125400A (ja) 画像形成装置
JPH096098A (ja) 電子写真装置
JPH05273830A (ja) カラー画像形成装置
JPH0728290A (ja) 多色画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010717

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130817

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term