JP3222036U - 紫外線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線を照射する際のガラス板の加熱を抑え、粘着テープの溶着を防止できる紫外線照射装置を提供すること。
【解決手段】ウエーハに貼着され、紫外線により硬化する粘着層を有するエキスパンドテープに紫外線を照射する紫外線照射装置50であって、基台部53と該基台部53の開口部53Aに配置されるガラス部54とを有し、該エキスパンドテープを介してウエーハが載置されるガラステーブル51と、ガラステーブル51上のエキスパンドテープにガラス部54を通じて紫外線を照射する紫外線照射ランプ52と、を備え、ガラス部54は、開口部53Aに積層された上側ガラス板55及び下側ガラス板56と、これら上側ガラス板55と下側ガラス板56との間に形成された空気層領域59とを含む。
【選択図】図5

Description

本考案は、ウエーハに貼着され紫外線により硬化する粘着層を有する粘着テープに紫外線を照射して粘着テープの粘着力を低下させる紫外線照射装置に関する。
従来、半導体ウエーハを個々のチップに分割する加工方法として、回転する切削ブレードでウエーハを切削する切削加工や、ウエーハにレーザー光を照射してウエーハに改質層を形成した後に改質層に外力を加える方法等が知られている。例えば、切削加工によりウエーハを分割する場合には、ウエーハの裏面に粘着テープを貼着した後、粘着テープの外周部を環状のフレームに貼着し、環状フレームが粘着テープを介してウエーハを支持する状態にして、環状フレームによりウエーハのハンドリングを可能な状態とする。そして、粘着テープが貼着されたウエーハの裏面側を保持テーブルで保持し、切削ブレードをウエーハの分割予定ラインに沿ってウエーハの表面側から切込ませて該ウエーハを個々のチップに分割する。
また、例えば、レーザー加工によりウエーハを分割する場合には、ウエーハの表面に粘着テープを貼着し環状フレームでウエーハを支持可能な状態にした後、粘着テープが貼着された表面側を保持テーブルで保持し、ウエーハに対して透過性を有するレーザー光をウエーハの裏面側に向けて照射することによりウエーハの内部に改質層を形成する。その後、粘着テープを拡張して粘着テープを介して改質層に外力を加えて、改質層を起点としてウエーハを個々のチップに分割する。
上記した粘着テープは、紫外線によって硬化する粘着層と基材層とを備え、ウエーハを個々のチップに分割した後、ウエーハは粘着テープを介して環状フレームに支持された状態で紫外線照射装置に移送され、紫外線照射装置で粘着テープに紫外線が照射される(例えば、特許文献1参照)。その後、粘着力が低下した粘着テープから個々のチップがピックアップされる。
特開2010−206136号公報
ところで、従来の紫外線照射装置は、粘着テープを介してウエーハが載置される保持面がガラス板で形成されたガラステーブルと、ガラステーブル上の粘着テープにガラス板を通じて紫外線を照射する水銀ランプとを備えた構成となっている。この水銀ランプは、紫外線を照射する際に熱を放出するため、この放射熱によりガラス板が加熱されることにより、粘着テープの基材層がガラス板に溶着するおそれがあった。
本考案は、上記に鑑みてなされたものであって、紫外線を照射する際のガラス板の加熱を抑え、粘着テープの溶着を防止できる紫外線照射装置を提供することを目的とする。
本考案は、ウエーハに貼着され、紫外線により硬化する粘着層を有する粘着テープに該紫外線を照射する紫外線照射装置であって、基台部と該基台部の開口部に配置されるガラス部とを有し、該粘着テープを介して該ウエーハが載置されるガラステーブルと、該ガラステーブル上の該粘着テープに該ガラス部を通じて該紫外線を照射する紫外線照射手段と、を備え、該ガラス部は、該開口部に積層された上側ガラス板及び下側ガラス板と、該上側ガラス板と下側ガラス板との間に形成された空気層領域とを含むことを特徴とする。
また、該空気層領域内に空気を供給する給気路と、該空気層領域内の空気を該空気層領域の外部に排出する排気路とを備えてもよい。また、該排気路の少なくとも一つは、下側ガラス板を貫通して形成されてもよい。また、該上側ガラス板は、該下側ガラス板よりも厚く形成されてもよい。
本考案によれば、粘着テープを介してウエーハが載置されるガラス部は、上側ガラス板と下側ガラス板との間に形成された空気層領域を含むため、紫外線を照射する際に放出される熱による上側ガラス板の加熱を抑え、上側ガラス板への粘着テープの溶着を防止することができる。
図1は、本実施形態に係る紫外線照射装置を備えた拡張装置で拡張されるウエーハを示す斜視図である。 図2は、拡張装置の構成例を示す斜視図である。 図3は、拡張装置の分割装置の構成例を示す斜視図である。 図4は、紫外線照射装置の構成例を示す斜視図である。 図5は、紫外線照射装置の構成例を示す側断面図である。 図6は、分割装置の動作を説明する側断面図である。 図7は、ヒートシュリンク装置の動作を示す側断面図である。 図8は、紫外線照射装置の動作を示す側断面図である。
以下、本実施形態に係る紫外線照射装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る紫外線照射装置を備えた拡張装置で拡張されるウエーハを示す斜視図である。図2は、拡張装置の構成例を示す斜視図である。図3は、拡張装置の分割装置の構成例を示す斜視図である。図4は、紫外線照射装置の構成例を示す斜視図である。図5は、紫外線照射装置の構成例を示す側断面図である。
図1に示すウエーハ1は、円形板状の被加工物の一例であって、例えばシリコンを母材とする円板状の半導体ウエーハや、サファイア、SiC(炭化ケイ素)などを母材とする光デバイスウエーハである。ウエーハ1の表面1aは、格子状の分割予定ライン2によって区画され、各領域にはデバイス3がそれぞれ形成されている。ウエーハ1の表面1aと反対側の面である裏面1bには、エキスパンドテープ(粘着テープ)5が貼着されている。このエキスパンドテープ5は、少なくともウエーハ1よりも大きいサイズを有し、エキスパンドテープ5の外周縁には、中央が開口した環状フレーム6が固定される。
エキスパンドテープ5は、例えばポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等からなる基材層の上に紫外線により硬化する粘着層が積層された2層構造からなり、エキスパンド性を有している。また、エキスパンドテープ5として、熱により収縮するものが好適に用いられる。環状フレーム6は、剛性を有する金属板等からなるもので、ウエーハ1は、エキスパンドテープ5および環状フレーム6を備えたウエーハユニット7としてハンドリングされる。なお、ウエーハ1の裏面2bとエキスパンドテープ5の粘着層との間に、DAF(Die Attach Film)等のダイボンディング用の接着フィルムを設けた構成としてもよい。
本実施形態に示すウエーハ1は、表面1a側から分割予定ライン2に沿って、例えばレーザー加工されて分割起点4が形成されている。この分割起点4は、レーザー加工によりウエーハ1の内部の強度が低下した改質層であるが、これに限るものではない。例えば、すべての分割予定ライン2に沿って切削加工することによりウエーハ1を完全切断(フルカット)した切削溝を形成し、これを分割起点としてもよいし、すべての分割予定ライン2に沿ってレーザー加工することによりウエーハ1を完全切断した溝を形成し、この溝を分割起点としてもよい。
拡張装置10は、エキスパンドテープ5を拡張(エキスパンド)することにより、ウエーハ1を分割起点4で個々のチップに分割する。拡張装置10は、装置ベース11を有しており、装置ベース11の上面には、カセット12が載置されるカセット載置ステージ13と、チャンバ20Aを有しエキスパンドテープ5を拡張することによりウエーハ1を分割する分割装置20と、分割装置20により拡張されることにより弛みが生じたエキスパンドテープ5の中間領域(ウエーハ1と環状フレーム6との間の領域)を加熱して熱収縮させるヒートシュリンク装置30と、ウエーハ1を洗浄する洗浄装置40と、チャンバ50Aを有しエキスパンドテープ5を紫外線の照射により硬化させる紫外線照射装置50と、を備えている。本実施形態では、カセット載置ステージ13と、洗浄装置40と、紫外線照射装置50とがY軸方向に沿って並んで配置され、これらカセット載置ステージ13及び紫外線照射装置50に対し、ヒートシュリンク装置30及び分割装置20がそれぞれX軸方向に並んで配置されている。
カセット12には、複数のウエーハユニット7が上下方向に積層されて収納される。カセット12は、カセット載置ステージ13に着脱可能にセットされる。カセット載置ステージ13はZ軸方向に昇降可能となっており、カセット載置ステージ13が昇降することでカセット12内の1つのウエーハユニット7が所定の搬出位置に位置づけられる。
カセット載置ステージ13の近傍には、カセット12に対してウエーハユニット7を引き出したり収容したりするプッシュプル16が配設されている。プッシュプル16によってカセット12から引き出されたウエーハユニット7は、カセット載置ステージ13の近傍に配設された一対の第1ガイドレール14に仮置きされる。一対の第1ガイドレール14は、Y軸方向に延在するとともに断面L字状に形成され、X軸方向に互いに接近したり離反したりすることができる。ウエーハユニット7が一対の第1ガイドレール14に載置されてから互いに接近することにより、環状フレーム6の端縁に係合してウエーハユニット7を所定の搬送開始位置に位置決めすることができる。
装置ベース11の上面中央には、旋回動可能な搬送ユニット17が配設されている。搬送ユニット17は、フレーム支持部17Aの先端に装着されて環状フレーム6を吸引保持する複数の吸引パッド17Bを備える。搬送ユニット17は、吸引パッド17Bで環状フレーム6を吸引保持したまま、一対の第1ガイドレール14と一対の第2ガイドレール15との間でウエーハユニット7を搬送したり、一対の第2ガイドレール15とヒートシュリンク装置30との間でウエーハユニット7を搬送することができる。一対の第2ガイドレール15は、分割装置20とヒートシュリンク装置30との間に配置される。一対の第2ガイドレール15は、一対の第1ガイドレール14と同様に、Y軸方向に延在するとともに断面L字状に形成され、X軸方向に互いに接近したり離反したりすることができる。
また、分割装置20とヒートシュリンク装置30との間にはプッシュプル18が配設されている。プッシュプル18は、一対の第2ガイドレール15に載置されたウエーハユニット7を分割装置20またはヒートシュリンク装置30に対して押し込んだり引き出したりすることができる。
分割装置20は、図3に示すように、チャンバ20A内に環状フレーム6(図1)を保持する保持手段21と、エキスパンドテープ5(図1)を下方から押圧する押圧手段となる突き上げ部24とを備えている。保持手段21は、中央に開口部(図示せず)を有し、環状フレーム6の下面が載置されるフレーム載置プレート22と、中央に開口部23Aを有し環状フレーム6の上面を押さえるフレーム押さえプレート23とを備えている。
フレーム載置プレート22は、フレーム押さえプレート23に対して、複数の昇降機構25により昇降可能となっている。昇降機構25は、エアシリンダ25Aとピストン25Bとからなり、ピストン25Bの先端にフレーム載置プレート22が固定されている。そして、フレーム載置プレート22に環状フレーム6が載置された状態で、フレーム載置プレート22が上昇することにより、フレーム載置プレート22とフレーム押さえプレート23との間に環状フレーム6を挟んで、ウエーハユニット7を保持することができる。
突き上げ部24は、筒状に形成されており、移動手段26によって昇降可能となっている。移動手段26は、例えばエアシリンダとピストンとから構成され、移動手段26によって突き上げ部24を上昇させることにより、エキスパンドテープ5におけるウエーハ1と環状フレーム6との間の中間領域を下方から押圧して突き上げることができる。これにより、エキスパンドテープ5が拡張され、ウエーハ1は分割起点4で個々のチップに分割される。なお、チャンバ21A内には、冷却ノズルが配設されており、ウエーハ1を分割する際には、チャンバ21A内が例えば10℃以下に冷却される。
ヒートシュリンク装置30は、図2に示すように、環状フレーム6を保持する保持手段31と、エキスパンドテープ5を介してウエーハ1を吸引保持する保持テーブル34と、エキスパンドテープ5における中間領域を加熱して熱収縮させる加熱手段35とを備えている。保持手段31は、保持テーブル34の周囲に配置されて環状フレーム6の下面が載置されるフレーム載置プレート32と、中央に開口部33Aを有し環状フレーム6の上面を押さえるフレーム押さえプレート33とを備えている。このフレーム押さえプレート33は、進退機構(不図示)が接続されており、進退機構によってフレーム載置プレート32の上方に対して水平方向(Y軸方向)に進退可能となっている。本実施形態では、保持手段31は、フレーム載置プレート32とフレーム押さえプレート33との間に環状フレーム6を挟んで、ウエーハユニット7を保持する。
保持テーブル34は、円板状に形成されて保持面(上面)の中央部にポーラスセラミック等から形成され、図示しない吸引源によって、保持テーブル34に載置されたウエーハ1を吸引保持する。
加熱手段35は、図示しない昇降装置で上下方向に伸縮するロッド35Aと、ロッド35Aの下端に固定されたフランジ部35Bと、フランジ部35Bの下面に固定された環状の加熱体35Cとを備えている。加熱体35Cは、例えば、赤外線を下方に向けて照射するものであり、エキスパンドテープ5の中間領域を加熱することにより熱収縮(ヒートシュリンク)させることができる。これにより、エキスパンドテープ5に径方向のテンションを再度与えることができ、エキスパンドテープ5の弛みによるチップ同士の接触を防止できる。
洗浄装置40は、ウエーハ1を保持する保持テーブル41と、この保持テーブル41の周囲に配置されて環状フレーム6を挟持するクランプ42と、保持テーブル41を鉛直軸と平行な軸心回りに回転する電動モーター(不図示)とを備える。保持テーブル41は、円板状に形成されて保持面の中央部にポーラスセラミック等から形成され、図示しない吸引源によって、保持テーブル41に載置されたウエーハ1を吸引保持する。電動モーターは、その駆動軸の上端に保持テーブル41を連結し、この保持テーブル41を回転自在に支持する。また、保持テーブル41の上方には、ウエーハ1の表面を洗浄するための洗浄水(例えば純水)を該表面に供給する洗浄水ノズル(不図示)が配置されている。
紫外線照射装置50は、図4及び図5に示すように、チャンバ50A内にガラステーブル51と、このガラステーブル51の内部に配置される紫外線照射ランプ(紫外線照射手段)52とを備える。ガラステーブル51の上面51Aは平坦に形成されており、この上面51Aはエキスパンドテープ5を介してウエーハ1が載置される載置面となっている。
ガラステーブル51は、矩形状に形成された基台部53と、基台部53の中央の開口部53Aに配置された円形のガラス部54とを備える。基台部53は金属等で形成され、基台部53の上面におけるガラス部54の周囲には、複数の吸引口53Bが間隔をあけて環状に設けられている。これらの吸引口53Bには、吸引路53Cなどを介して外部の吸引源57が接続され、載置面に吸引力を作用させて環状フレーム6(ウエーハユニット7)をガラステーブル51に吸引保持することができる。ガラス部54は、ウエーハ1よりも大径の円形に形成され、このガラス部54の下方に紫外線照射ランプ52が配置される。
紫外線照射ランプ52は、例えば水銀ランプなどで構成され、エキスパンドテープ5の粘着層を硬化させる波長の光(紫外線)を発し、ガラス部54を通じて照射されたエキスパンドテープ5の粘着力を低減して剥離しやすい状態とする。なお、紫外線照射手段として紫外線照射ランプ52の代わりに紫外線LED(紫外線発光ダイオード)を配置した構成としてもよい。
この種の紫外線照射ランプ52は、紫外線照射時に紫外線とともに熱を放出するため、ガラス部54が放射熱で加熱される。このため、ガラス部54が過剰に加熱されると、エキスパンドテープ5の基材層がガラス部54に溶着するおそれがある。本実施形態では、ガラス部54は、図5に示すように、積層された上側ガラス板55と下側ガラス板56とを備えた複層ガラスとして構成されている。上側ガラス板55は、基台部53の開口部53Aに上側から取り付けられ、下側ガラス板56は、開口部53Aに下側から取り付けられている。各ガラス板は、接着剤や不図示の固定具などによって開口部53Aに固定されている。上側ガラス板55は、ウエーハユニット7が載置されて該ウエーハユニット7を支持する機能を有する。このため、上側ガラス板55は、ウエーハユニット7を支持するに十分な強度の厚みを有し、下側ガラス板56よりも厚く形成されている。
基台部53は、開口部53Aの内側に環状に突出した鍔部53Dを備え、この鍔部53Dによって、積層された上側ガラス板55と下側ガラス板56との間には、空気層領域59が形成される。一般に空気はガラスよりも熱伝導率[W/m・K]が小さい。このため、下側ガラス板56が加熱された場合であっても、空気層領域59に存在する空気が下側ガラス板56から上側ガラス板55への熱伝導を抑制することにより、上側ガラス板55の加熱を抑制することができる。これにより、上側ガラス板55上のエキスパンドテープ5の基材層が上側ガラス板55に溶着することを防止できる。
更に、本実施形態では、空気層領域59に露出する鍔部53Dの内周面53D1には、空気層領域59内に空気を供給するための給気路60の給気孔60Aが開口している。この給気路60は、基台部53内を通過して外部のエア供給源58に接続されている。エア供給源58は、所定流量(例えば10リットル/分)で空気層領域59内に空気を供給する。また、下側ガラス板56の略中央部には、該下側ガラス板56を厚み方向に貫通する排気路61が形成されている。このため、エア供給源58によって、空気層領域59内に空気が供給されると、この供給された分だけ排気路61を通じて、空気層領域59内の暖められた空気が空気層領域59の外側に排出される。これにより、空気層領域59内の空気が加熱されて上側ガラス板55を加熱することを抑制することができる。本実施形態では、下側ガラス板56が例えば100℃程度に加熱された場合であっても、空気層領域59を設け、この空気層領域59内に空気を供給することにより、上側ガラス板55の温度を例えば50℃程度に抑制することができる。なお、本実施形態では、下側ガラス板56の略中央部に排気路61を形成した構成を説明したが、排気路61の位置や数は、空気層領域59の容量(大きさ)や供給される空気量などに応じて適宜変更してもよい。
次に、上記した拡張装置10の動作を説明する。図6は、分割装置の動作を説明する側断面図である。図7は、ヒートシュリンク装置の動作を示す側断面図である。図8は、紫外線照射装置の動作を示す側断面図である。
まず、カセット12に収容されている1枚のウエーハユニット7がプッシュプル16によってカセット12から引き出され、この引き出されたウエーハユニット7は、カセット載置ステージ13の近傍に配設された一対の第1ガイドレール14に仮置きされる。第1ガイドレール14に仮置きされたウエーハユニット7は、搬送ユニット17の吸引パッド17Bにより環状フレーム6を吸引保持された状態で、第1ガイドレール14から第2ガイドレール15へと搬送される。
第2ガイドレール15に載置されたウエーハユニット7は、プッシュプル18によって分割装置20内に搬入され、図6に示すように、フレーム載置プレート22とフレーム押さえプレート23とに環状フレーム6が挟まれて保持される。この際、環状フレーム6は、フレーム押さえプレート23(フレーム載置プレート22)の開口部23Aと同心状に保持される。このとき、図示しない冷却ノズルから冷却流体が噴射され、エキスパンドテープ5(及びダイボンディング用の接着フィルム)の全体が冷却されて硬化する。
次に、移動手段26により突き上げ部24が上昇して、突き上げ部24の上端24Aがエキスパンドテープ5の中間領域5Aをウエーハ1の表面1aと直交する上方向に押圧することにより、ウエーハ1がエキスパンドテープ5とともに所定の拡張位置まで突き上げられる。拡張位置まで突き上げられたエキスパンドテープ5は、放射方向に引っ張られて拡張する。このエキスパンドテープ5の拡張に伴い、ウエーハ1は、分割起点4が形成された分割予定ライン2に沿って分断され、個々のチップへと分割される。
ウエーハ1の分割が終了すると、ウエーハユニット7はプッシュプル18によって第2ガイドレール15に載置され、搬送ユニット17の吸引パッド17Bにより環状フレーム6を吸引保持された状態でヒートシュリンク装置30に搬送される。ヒートシュリンク装置30に搬送されたウエーハユニット7は、図7に示すように、フレーム載置プレート32とフレーム押さえプレート33とに環状フレーム6が挟まれて保持される。この際、環状フレーム6は、フレーム押さえプレート33(フレーム載置プレート32)の開口部33Aと同心状に保持される。さらに、保持テーブル34のポーラス板34Aと吸引源36とを連通させ、吸引力をポーラス板34Aの表面(吸引保持面)に作用させてエキスパンドテープ5を介してウエーハ1を吸引保持する。
ウエーハ1の分割をした際、エキスパンドテープ5は拡張によって中間領域5Aに弛みが生じている。そこで、ヒートシュリンク装置30では、加熱手段35が下降することにより、エキスパンドテープ5の中間領域5Aに接近して、加熱体35Cから例えば赤外線を中間領域5Aに向けて照射して熱収縮させる。赤外線が照射された部分が縮むことにより、エキスパンドテープ5が保持テーブル34に対して平行に伸張した状態となり、隣り合うチップ8の間隔9を維持することができる。
エキスパンドテープ5の熱収縮が終了すると、ウエーハユニット7は、搬送ユニット17によりヒートシュリンク装置30から洗浄装置40(図2)に搬送されて、この洗浄装置40にてウエーハ1(チップ8)の洗浄及び乾燥処理が実施される。その後、ウエーハユニット7は、プッシュプル16によって紫外線照射装置50に搬送される。紫外線照射装置50において、ウエーハユニット7は、図8に示すように、ウエーハ1がガラス部54内に収まるようにガラステーブル51上に載置される。この状態で、ガラステーブル51の吸引路53Cと吸引源57とを連通させ、吸引力を吸引口53Bに作用させてエキスパンドテープ5を介して環状フレーム(ウエーハユニット7)を吸引保持する。
続いて、紫外線照射装置50は、紫外線照射ランプ52を点灯して、エキスパンドテープ5に向けて紫外線を照射する。本構成では、紫外線はエキスパンドテープ5の基材層を透過し、少なくともウエーハ1の全域に亘って粘着層に照射される。これにより、粘着層が硬化されるため、粘着力が低減してウエーハ1(チップ8)をエキスパンドテープ5から剥離しやすくなる。
さらに、紫外線照射装置50は、給気路60とエア供給源58とを連通させ、給気孔60Aを通じて、空気層領域59内に所定流量(例えば10リットル/分)の空気を供給する。下側ガラス板56には排気路61が形成されているため、空気層領域59内に空気が供給されると、この供給された分だけ排気路61を通じて、空気層領域59内の暖められた空気が空気層領域59の外側に排出される。従って、紫外線照射ランプ52によって、下側ガラス板56が加熱された場合であっても、空気層領域59に存在する空気が下側ガラス板56から上側ガラス板55への熱伝導を抑制することにより、上側ガラス板55の加熱を抑制することができる。これにより、上側ガラス板55上のエキスパンドテープ5の基材層が上側ガラス板55に溶着することを防止できる。
紫外線照射が終了すると、ウエーハユニット7は、プッシュプル16によって紫外線照射装置50から引き出されてカセット12内に収容される。カセット12内のウエーハユニット7は、例えばピックアップ装置などに運搬され、各チップがピックアップされる。
以上、本実施形態によれば、ウエーハ1に貼着され、紫外線により硬化する粘着層を有するエキスパンドテープ5に該紫外線を照射する紫外線照射装置50であって、基台部53と該基台部53の開口部53Aに配置されるガラス部54とを有し、該エキスパンドテープ5を介してウエーハ1が載置されるガラステーブル51と、ガラステーブル51上のエキスパンドテープ5にガラス部54を通じて紫外線を照射する紫外線照射ランプ52と、を備え、ガラス部54は、開口部53Aに積層された上側ガラス板55及び下側ガラス板56と、これら上側ガラス板55と下側ガラス板56との間に形成された空気層領域59とを含むため、紫外線照射の際に放出される熱による上側ガラス板55の加熱を抑え、上側ガラス板55へのエキスパンドテープ5の溶着を防止することができる。
また、本実施形態によれば、空気層領域59内に空気を供給する給気路60と、空気層領域59内の空気を空気層領域59の外部に排出する排気路61とを備えたため、空気層領域59内の空気の入れ替えることができ、空気層領域59内の空気が過剰に加熱されることを防止できる。
また、本実施形態によれば、排気路61の少なくとも一つは、下側ガラス板56を貫通して形成されるため、空気層領域59から排出された空気がウエーハ1及びエキスパンドテープ5に接触することを防止できる。
また、本実施形態によれば、上側ガラス板55は、下側ガラス板56よりも厚く形成されるため、ガラステーブル51の支持強度を確保しつつ、ガラス部54の軽量化及び簡素化を実現できる。
なお、本考案は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、本考案の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、紫外線照射装置50は、チャンバ50A内に配置されたカメラ(不図示)を用いて、紫外線の照射前にウエーハ1を撮像して、ダイボンディング用の接着フィルムがウエーハ1とともに分割されているかを判別してもよい。また、上記実施形態では、紫外線照射装置50を拡張装置10に設けた構成としたが、紫外線照射装置50を単独で設けてもよいし、切削装置やレーザー加工装置に設けてもよい。
1 ウエーハ
5 エキスパンドテープ(粘着テープ)
6 環状フレーム
7 ウエーハユニット
10 拡張装置
12 カセット
20 分割装置
30 ヒートシュリンク装置
40 洗浄装置
50 紫外線照射装置
50A チャンバ
51 ガラステーブル
52 紫外線照射ランプ(紫外線照射手段)
53 基台部
53A 開口部
53B 吸引口
53C 吸引路
53D 鍔部
54 ガラス部
55 上側ガラス板
56 下側ガラス板
57 吸引源
58 エア供給源
59 空気層領域
60 給気路
60A 給気孔
61 排気路

Claims (4)

  1. ウエーハに貼着され、紫外線により硬化する粘着層を有する粘着テープに該紫外線を照射する紫外線照射装置であって、
    基台部と該基台部の開口部に配置されるガラス部とを有し、該粘着テープを介して該ウエーハが載置されるガラステーブルと、
    該ガラステーブル上の該粘着テープに該ガラス部を通じて該紫外線を照射する紫外線照射手段と、を備え、
    該ガラス部は、該開口部に積層された上側ガラス板及び下側ガラス板と、該上側ガラス板と下側ガラス板との間に形成された空気層領域とを含むことを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 該空気層領域内に空気を供給する給気路と、該空気層領域内の空気を該空気層領域の外部に排出する排気路と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射装置。
  3. 該排気路の少なくとも一つは、下側ガラス板を貫通して形成されることを特徴とする請求項2に記載の紫外線照射装置。
  4. 該上側ガラス板は、該下側ガラス板よりも厚く形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の紫外線照射装置。
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