JP3221610B2 - 生化学的プロフィールから障害を検出又は類別する方法 - Google Patents

生化学的プロフィールから障害を検出又は類別する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は障害を検出又は類別するための分析的及び数
学的方法に関する。本発明は特に生存動物において生物
学的活性材料例えば脳組織、脳脊髄液、血漿、血清、唾
液、鼻粘膜、尿などにおける神経伝達物質及び他の神経
化学的物質、例えばカテコールアミン、それらの前駆物
質、補因子及びそれらの代謝生成物の分析プロフィール
から障害を診断又は類別することに特別の有用性を持
つ。本発明は特異的に多数の生物学的の、診断上及び/
又は薬学的重要性を持つ化合物を区別し、そしてそのよ
うな差を障害の診断に使用する能力があり、そして他の
用途も考えられることであるが、この有用性に関して説
明するものである。
変性、神経精神科的及び行動障害、高血圧症及びある
種の癌における神経伝達物質、前駆物質及び代謝生成物
の異常に関する大量の文献が存在する。例えばSchildkr
aut等、「脳、その生化学と行動(The Brain,Biochemis
try and Behavior)」、Proceedings of the Sixth,Arn
old O.Beckam Conference in Clinical Chemistry,47〜
68ページが参照される。これらの化合物のいくつかの重
要な障害における可能性のある役割については立証され
ているが、それらの日常的分析がなお広範囲な臨床的用
途の実現に至っていない。神経伝達物質測定の臨床的有
用性における2つの問題点は現在の技術の経済的及び技
術的限界である。第一に、定量値に高度の研究室間及び
試料間の不確実性があると思われる。第二に、特定の神
経伝達物質の既知の代謝関連物質について個々の試料に
おけるその生化学的意味を余すところなく説明するため
に十分に測定すること、又は異常な神経伝達物質−現在
では極めて高価でそして特異化されている種々な疾病状
態における基礎研究の重要な局面であるそれを検出し、
確認しそして測定することが困難であった。
種々の神経伝達物質についていくつかの研究室間技術
相互比較が行われたが、興味のある代表的試料中の神経
伝達物質について種々の技術及び研究室の中及び相互の
間における包括的な研究はなかった。そのような研究が
欠除し、分析上の問題点の複雑さと歴史的に広い変動が
ある中で、被検物を厳密な研究室間検査にかける場合は
常に正常及び異常な神経伝達物質レベルの水準の現在の
値については明記されておらずそしておそらく信頼性の
広い限界を認めなければならなかった。
複雑な生化学的経路からの単一の神経伝達物質又は代
謝生成物の分析は多数の試料についての統計的解析を利
用していくつかの障害と関連することが示されても、個
々の試料における単一の神経伝達物質の分析水準は少数
の例外を除いて比較的低い臨床診断上の有用性しか持た
なかった。本質的に障害の生化学的相関の分野の現状
は、正常及び異常な個体の大きな個体数の間では一般に
特定の生化学事象について相関を求めることができる
が、分析的及び生化学的現象の両方から生じるばらつき
のため特定の生化学的事象の水準を特定の単一の個体の
ための診断に利用することができない。単一の生化学的
値はその個体のための医薬の合理的な処方又は展開にも
利用することができない。特定の神経伝達物質の水準及
び効果が同じ又は平行する生化学的経路にあるいくつか
の他の神経伝達物質により変化を受けることは特に意外
なことではない。例えば、5−HT(セロトニン)を鬱
病、自殺傾向又は精神分裂病の診断手段として使用する
場合、同時にトリプトファンから誘導されそしてインド
ールアミン作動性ニューロン系活性に著しく影響する約
40の他の化合物を測定することが必要であり、そしてお
そらく限定的な診断及び薬学的明細又は展開への手段を
与えるであろう。
近年、LCEC(電気化学的検出により液体クロマトグフ
ィー)が生物学的流体中のカテコールアミンビオゲン性
アミン及びそれらの代謝生成物の測定の通常手段になっ
てきた。感受性限界(通常20〜50pg)及び生物学的試料
の複雑さのため、一般的には分離及び濃縮段階が必要で
あった。これまで、血漿カテコールアミン分析は通常3
段階を必要とした。第一に、試料を集めそしてカテコー
ルアミンの分離と濃縮を例えばAnton及びSayreのアルミ
ナ抽出法(A.H.Anton及びD.F.Sayre,J.Pharmacol,Exp.T
her.,138(1962),p.360〜375参照)を使用して行う。
次いで被検物質のノルエピネフリン、エピネフリン及び
ドパミン、並びに内部標準DHBH(ジヒドロキシベンジル
アミン)をクロマトグラフにより分離し、そして最後に
電気化学的に検出する。典型的な試料所要量は1.0mlの
血漿又は血清である。日常の臨床使用においては、慣用
技術(アルミナ吸着、イオン交換及び抽出)に付随する
全分析系における試料取得、貯蔵、調製及びセンサー反
応の多数の十分に解明されていない変動因子による無数
の問題がある。これらの問題はカテコールアミンの水準
と分布及び種々の生理的及び行動的現象及び疾病状態の
間に存在し得る関係を極めて混乱させるように思われ
る。
複雑な生物学的物質例えば無数の種々の成分を含む血
液、血清及び脳脊髄液の分析においては、確認するべき
重要な(例えば異常な)代謝生成物例えば神経伝達物質
は10-12分の1部の水準でのみ存在することがある。ク
ロマトグラフ用カラムは種々の成分のおおまかな分離を
実現することができるが、興味のある代謝生成物として
カラムから同時に溶離されるより大きなパーセンテージ
の多くの他の化合物から極めてわずかな割合の興味のあ
る代謝生成物の適当なゆとりのある(時間的に)分離を
与えることはできない。これらの妨害性の同時溶離する
物質の多くは電気化学的に活性であるが電気化学的に不
可逆的であり、一方神経伝達物質のような多くの代謝生
成物は電気化学的に活性でありそして電気化学的に可逆
的である。神経化学物質及び関連する化合物の信頼し得
る測定の分析上の問題は慣用的な又は従来の技術に対す
る妨害は関連する障害であるという事実により面倒にな
ることを見出した。このことは本発明者の以前の刊行物
(Matson等,Clinical Chemistry,30巻,9号,1984年)
(米国特許4,511,659参照)において正常個体、精神分
裂病患者及びアルツハイマー病患者の脳抽出液及び脳脊
髄液を直接分析した際ドパミン、ドパック及びセロトニ
ン測定につき議論されている。最近の研究は広く使用さ
れそして認められている血漿カテコールアミンについて
のアルミナ抽出技法においてさえこの妨害が障害に特異
的であり得ることを示した。新生児ストレス血液試料に
おいてノルエピネフリン(NE)及びエピフリン(EP)は
アルミナ抽出に続く単一エネルギーの慣用的な電気化学
検出器の場合、三セルレドックス検出器の場合より高い
値が観察された。16チャンネル化学的像形成装置による
新生児抽出液の分析は潜在的な妨害物質である数種の予
期しなかった物質を明らかにし、これらにはジヒドロキ
シフェニル酢酸(DOPAC)、3−ヒドロキシキヌレナミ
ン(3−OHKYA)及び3−ヒドロキシ−アントラニン酸
(3−OHANE)が含まれていた。これらの化合物は正常
な成人の血漿アルミナ抽出液には検出されなかった。
本発明者の前述の米国特許第4,511,659には多数の直
列の電量分析的に能率のよい電気化学セルからなる電気
化学的検出装置を開示しており、この物は下流の検査用
の1つ又は複数の電極による測定の前に調整された条件
下で試験溶液中の選ばれた物質を逐次酸化しそして還元
する。より詳しくは、本発明者の前述の米国特許4,511,
659に開示した発明により、試料溶液(例えば体液)を
適当なクロマトグラフ用カラムを通過させ、そして溶離
液を、試料溶液中の物質の逐次酸化及び還元のための一
連の「ゲート」を設置するような条件下で作動する一連
の電気化学的に分離した、直列の電量分析用電極と接触
させて流し、それにより試料溶液中に含まれる選ばれた
妨害性でそして電気化学的不可逆的物質をふるい分け
(除去し)、一方選ばれた電気化学的可逆的産物を下流
極による検出と測定のために通過させる。ゲート電極の
列に続いて直列に1つ又はそれより多い好ましくは6つ
又はそれより多い電量分析測定用電極のアレーがあり、
各々は関心のある電気化学的可逆的化合物(例えば神経
伝達物質)の検出及び測定用として多孔質電極基礎材料
例えばフリット化黒鉛、フリット化炭素又は他の導電性
フリット化材料でつくられている。
本発明者の前述の米国特許4,511,659に報告されてい
るように、その電気化学的分析への取組み方にはいくつ
かの有益な効果がある。反応における長時間ドリフトは
シグナルの本質的に100%を獲得することにより有効に
除かれる。物質の本質的に100%を分析する能力は未知
の純度の物質の検査を、ファラデーの法則に具体化され
る電気化学反応の基礎原理にそれらを関連させることに
より可能にする。電気化学センサーの主要な問題である
電極の中毒はより大きな相対的表面を反応に使用するこ
とにより有効に除かれる。そして最後に、そしてアレー
及びゲートセルの最後の展開にとって最も重要なことで
あるが、電量分析用電極はその本質的に100%の効率の
おかげで連続直列検出器において化合物の逐次酸化及び
/又は還元が可能になる。本発明者の前述の米国特許4,
511,659で議論した検出装置、特に2つ又はそれより多
い活性の検査用電極とそれに続くふるい分け用電極の改
良された感度は血清濾液の直接注入を可能にしそして多
数の識別可能な成分のカテコールアミン様電気化学的行
動を持つ化合物の再現性のあるパターンの生成も可能に
した。このことは種々の障害又は疾病状態の診断又はお
そらく予報的診断のためのパターン認識を実行する可能
性さえも与える。
本発明者の係属中出願番号797,615及びその親出願の
米国特許4,863,873において、本発明者はフェムトグラ
ムの水準で単一試料中にある数百の化合物を識別しそし
て検出し、それにより個人の小分子一覧表及び代謝経路
パターンをつくるための装置を記述している。本発明者
の前述の米国特許4,863,873が教えるように、小分子一
覧表は個人の酵素的経路の基礎となる活性及び分布を反
映し、従ってこれらの酵素を決定するゲノムの動作の指
標を反映すると考えることができる。従って個人の小分
子一覧表は個人の健康状態を決定し及び/又は疾病状態
を診断するために使用することができる。多数の個人か
らのパターンの相関は障害又は疾病状態又は条件の機構
に対する理解を提供し、そして次にはそのような障害、
疾病状態又は条件の治療、治癒への薬理学的展開への合
理的道筋を提供する。
本発明は本発明者の前述の米国特許4,863,873に記述
した発明における改良である。より詳しくは、本発明者
の米国特許4,863,873に記述された発明の実施におい
て、本発明者は「正常な」又は健康な個人の生化学的分
析プロフィールが極めて広範囲に変動し得ること、一方
障害を持つ個人の生化学的分析データのプロフィールは
はるかに混乱が少ないことを認めた。より詳しくは、本
発明者は障害に苦しむ個人におけるある生化学的化合物
又は化合物の比率の度数分布は「正常な」又は健康な個
人よりはるかに混乱が少ないことを認めた。このことは
小分子一覧表の生化学的分析データの既知の又は以前診
断した症例のデータベースに対する比較に基づいて個人
を診断し、類別し又は識別するための一般的プロトコル
に導かれる。例として本発明の方法は神経学的変性痴呆
又は情緒障害例えばアルツハイマー病、ハンチントン
病、パーキンソン病、精神分裂病、進行性核上麻痺、筋
萎縮性側索硬化症及び老人性痴呆を相互に及び神経学的
に正常な対照から識別するために有利に使用することが
できる。その上、変数を適当に選ぶことにより、本発明
の方法は腫瘍、癌、腎臓血管異常及び他の障害の分類に
適用することも可能である。同様に本発明の方法は既知
の成功及び不成功結果のカテゴリーに基づいて療法を選
ぶために有利に利用することができる。
理論に束縛されることを望まないが、本発明の方法の
基礎をなす2つの仮説がある。
1.個人の基礎をなす遺伝的性質及び疾病素質はタンパク
質、酵素及び他の因子を通じて反映し、これらは小分子
のパターンを決定する。これらのパターンの中の個々の
成分は環境的効果例えば食事、緊張又は化学物質の取り
込みにより影響を受けるが、しかしながら関係の全体の
パターンは基礎をなすゲノムの作動又は特定の障害の妨
害を反映するであろう。小分子の中には伝達物質、補因
子及び代謝生成物があり、これらはニューロン及び内分
泌機能及び体及び中枢神経系過程の相互作用を制御す
る。従って、プリン、チロシン及びトリプトファンから
誘導される神経伝達物質、ペプチド、プテリン及びビタ
ミン補因子のような化合物は神経学的障害、心臓血管機
能不全及びある種の腫瘍又は癌の影響又は病因に高度に
関連する。
2.これらの生化学的パターンと障害との関係は、健康な
対照例とのそれより混乱が少ないか又はより規則的であ
る、すべての小分子の生化学的系はフィードバックと反
応との複雑なからみ合いの中で相互につながりそして関
係し合っている。これらの相互作用は高度に非線形であ
り、従って当初の条件の微妙な差異により生化学的パタ
ーンにおける個々の成分の反応は極めて変化し易い。従
って全体の系は数学的に混乱した様式で行動する。障害
の場合、生化学的パターンの中にある要素は過剰に又は
不十分に制御されており、その結果自由度又は全体の変
化性は減少する。その結果障害の存在は、障害のある個
人からのパターンにおける化合物又は化合物間の関係が
より制御された又はより混乱の少ない変化性を意味する
ことになる。
これらの2つの基礎的仮説は、化合物の度数分布及び
大きいデータベースとの関係を使用して障害の診断類別
への手がかりを提供する。
図面の説明 本発明の性質と目的をより十分に理解するには、以下
の詳細な説明を添付の図面と一緒に参照しなければなら
ない。その中で 図1a〜1dはアルツハイマー病及び対照例の変数の度数
分布のグラフであり; 図2は評点計算法の地理的表示であり; 図3はアルツハイマー病対対照例の始発評点を示すプ
ロットであり; 図4はアルツハイマー病評点分布から除いて対照例と
して評点をつけた5つのアルツハイマー病の症例を持つ
図3と同様のプロットであり; 図5は本発明のアナログ分布測定値を示すプロットで
あり; 図6Aは低得点における鼻粘膜綿棒試料の測定値のプロ
ットであり; 図6Bは高得点における鼻粘膜綿棒試料の測定値のプロ
ットであり;そして 図7は粘膜綿棒の食塩水懸濁液中のβ−アミロイドの
プロットである。
発明の詳細な記述 実施例1 試料分析及びデータベース製作の方法 カテゴリーアルツハイマー病−AD(61試料)、パーキ
ンソン病−PD(60試料)、精神分裂病−SC(60試料)、
ハンチントン病−HD(20試料)、進行性核上麻痺PSP(1
3試料)及び神経学的に正常な対照例−C(68試料)か
らの280のCSF試料を本発明者の前述の米国特許4,863,87
3の教える所に従って電気化学的に分析した。正常及び
障害にかかった個人からの試料を調製しそしてクロマト
グラフ用カラムを通して流し、そしてESA,Inc.,Bedfor
d,Massachusettsから入手できるNCA Chemical Analyze
r,CEAS型機を使用して16個のセンサー付き電気化学セル
で検出した。センサーの電圧は100mv幅でT1の−600mvか
らT16の+900mvにわたっていた。すべての試料はロスト
ラル・コーダル・グラジエント(rostral caudal gradi
ents)の7番目又は8番目のmlアリコートから採取し
た。試料の小さいサブアリコートを使用して各々のカテ
ゴリーにつきプールをつくり、そして分析品質管理及び
未知物質の評価のためすべての試料のプールをつくっ
た。試料は標準逆相グラジエント法の変法により、表1
に示すように対照標準、プール、7試料、対照標準、プ
ール、...の反復する順序で分析した。
表1 方法1の特徴 リアルタイムセットアップの表;この方法のクロマト
グラフ作用の時間と事件。
方法実施条件の表(Review of live method):チャ
ンネル1〜16の作用温度における電圧と電流、並びに限
界。
試料は38の既知の成分(表2に示す)及び18のよく限
定された未知のピークについて分析し、これらは表3に
示すすべてのプールで分離された(アステリスクは群の
類別化のため回帰及びクラスター分析統計手法の評価に
使用した成分を示す)。
表2 オクラル・コンパチブル・レコード(oracle compati
ble record)はリテンションタイム、デジタル化された
チャンネルを横断する特徴的反応、及び対照標準の設定
を示す。略語は表6で説明する。
表3 未知のプールピークの付き合わせ 表は省略濃度を100に設定した場合のプールCSFの未知
ピークの優勢又は最大のチャンネルハイト及びリテンシ
ョンタイムを示す。ピークはXAN及びチロシン、濃度100
0:HVA、濃度200;トリプトファン、濃度700を参照する。
この表は研究における7番目プールの研究における19
番目プールに対する適合を示し、そしてこのことは2週
間の間の典型的なドリフトを示す。
*回帰分析に使用した変数を示す。
分析記録は特定の確認者により臨床診断の臨床デー
タ、診断規準、年齢、薬学的履歴、性別及び人種と結び
つけた。既知の値の標準に対して試料として分析したプ
ールはデータベース中の既知の化合物の値の正確さを評
価するために利用した。逐次標準に対して分析した標準
は装置性能の指標として使用し、そして逐次プールに対
して分析したプールは未知ピークの正確さの指標として
利用した。
データの確認 逐次対照標準に対して分析した対照標準は±1%〜±
4%CVの精度値を与え、中心を離れた値はなかった。試
料として分析したプールは、0.5ng/ml又はそれ以上の水
準で存在する化合物については±2〜±7%CVの精度値
を与え、そして検出限界の0.02〜0.03ng/mlの2Xで存在
する化合物(例えば5HT、EPI)に対しては代表的には±
25〜30%であった。未知物質のための逐次プールに対し
て分析したプールは±3〜±15%の変動係数の値を示し
た。代表的には、プールの変動係数は試料の群における
被検物の変動係数の5〜25分の1であった。本質的に分
析の変化性の結果に対する寄与は最小である。
データベースは完了時57の被検物につき280の試料を
含んでいた(17,000の記録)。これらの内、163は分析
の感度限界でピークが検出されないか、又は検出された
シグナルが純度の定性的基準に適合しないため無効であ
った。
回帰分析 線形回帰分析及び段階的回帰分析をデータの予備評価
に使用した。粗データ及び中間補正データの両方を評価
した。
AD=1及びC=Oに設定するAD群(61)対対照(60)
の回帰比較は段階的回帰において確認した27の最も重要
な既知の化合物の変数についてS(評価の標準誤差)値
=0.39及びp=.0041のカテゴリー分離回帰方式を与え
た(表2でアステリスクをつける)。未知ピークを分析
したプールからの7つの最も重要な変数(表3でアステ
リスクをつける)を含めるとデータベースはS=0.382
及びp=0.0037の値を与えた。臨床診断誤差割合を10%
のオーダーと仮定して、回帰計算値(−1.2から0.01ま
で)の7つのAD試料を計算から除いた。その後回帰特性
値はS=0.352及びp=0.0031であった。
同じ変数群についてのAD=1のAD群対他のすべて(21
9)=0の回帰はS=0.481及びp=0.0013の方程式を与
えた。
観察:AD群は高度の確率で母群と分離しているが、簡
単な線形回帰計算法では重複度が高過ぎて個々の試料を
類別することができない。
クラスター分析法 最も近い隣人と最も遠い隣人を使うクラスター分析法
を取り組み方としてデータベースに適用した。これらの
取り組み方のいずれの場合もAD群はクラスターを形成す
る傾向があったが、しかしながら対照はAD領域の外側及
び内側に比較的等にばらついていた。従ってクラスター
分析の取り組み方はこの型のデータにとって類別の手段
としては適当でなかった。
観察:クラスター分析プロトコルのもとでのデータの
行動、及び化合物の値及び代謝経路を横断する前駆物質
/生成物の標準偏差は障害群の中においては対照群の中
におけるより小さいという観察は対照又は正常な個人の
生化学的反応は障害のある個人のそれよりいっそう混乱
しているという仮説と一致する。
度数分布確率分析 多数の試料及び変数を処理する技術的能力と結びつく
データ分布の性質に対する観察は種々の障害カテゴリー
における変数の度数分布における差異に基づく類別への
取り組み方を提供する。この取り組み方は関係の分布曲
線の形又は直線性に対して何等仮定を置くことなく基礎
的な確率の考察に依存する。
予備データベースについて本発明者が研究したもっと
も簡単な質問は未知試料が与えられた場合、その試料が
1つの群に属しそして他に属さない確率(p)はいくら
かということである。
1つの変数について、この質問は式 (式中F(Vn)又はF(Vn)=未知の試料の値(V
n)がカテゴリーA又はカテゴリーBで起こる度数)の
形を取る。
多数の化合物については、式は下のように展開され
る。
すべての度数が同じ場合、未知試料がAであってBで
ないP値は0.5又は50/50の可能性である。正の答は式を
1、そして負の答は0に圧縮する。
クラスター法に類似しそして回帰法に類似しないが、
この計算法の使用は使用する変数の数と無関係である。
手順の実行 手順の実行は次の段階による: 1.度数分布(図1a〜1dに示す)はまばらなデータ分布に
おける等しい重みづけを持つ各点を、その値に比例する
半分の高さにおける幅を持つ分布の平均として処理する
3点多項展開函数に基づく補整計算法を使用してつくっ
た。補整函数の使用は特定のカテゴリーにおける試料の
nがほぼ300〜400に達するまでは必要な仮定である。使
用した手順はカテゴリー中のすべてのデータをカテゴリ
ー間の最高価×85で割り、多項展開計算法を適用し、そ
して各カテゴリー中の試料の数についてデータ分布を正
規化することであった。次いで、各カテゴリーにおける
度数分布を各変数について検査表をつくり上げ(表
4)、次いで検査表に挿入する。個々の値を範囲値(ra
nge value)×85で割り、そしてカテゴリーAとBにお
ける各変数の度数を、度数表からその試料の影響を差し
引いた後計算法により逐次計算する。表6に示しそして
説明した変数の群を横断する逐次計算の影響を61のAD及
び44の対照からの3AD及び3Cの場合に付き表2に示す。
この計算法の主要な特徴の1つは大きな試料群の中で区
別を生じる物(differentiator)として優勢な単一の変
数がないということである。
表4 分布表 この表はad及び対照試料の評点計算に最初に使用した
検査表における71の変数の2つについて、1〜85の間の
度数分布を示す。
この表はすべてのデータを、結合したデータベースに
85をかけた最高値で割って得られる。
次いで未処理の分布を、同じ重みづけを持つ各値をそ
の分散が値と共に増加する分布の平均として処理する多
項展開により補整する。
群の全体の分布を同じ面積に正規化する。
2.表5に示すような試料記録 表5 データケース記録 データケース記録(data case record)をオラクルデ
ータベースからスプール(spool)する。実施例には生
化学データの診断「対照」C及びI.D.“AT0022"を依頼
する質問が示されている。
この分布範囲は記録から、各値を最大範囲値×85で割
ることによりつくられ、AD及びC分布における化合物の
出現の度数のための検査範囲を示す。
表6 変数評点計算の説明 この表は71の変数をAD対Cの最初の評点計算(図2参
照)に適用した任意の順序を示す。
評点計算の順序は最終の結果に影響を与えない。分析
に含まれていたアセトアミノフェンは評点計算する変数
として使用しなかった。この表は分析した既知化合物の
名前及びクロマトグラフ/電気化学データ及びインビト
ロ研究から推論される未知のピークの中のありそうな原
子団を含む。1から12の経路比はモル比として計算され
る。
AD対対照の計算法の試験 最初の試験として、データベースがその寄与を受ける
ことなく組み立てられるかのように各々の個々の試料を
評価する条件を組み立てた。最初の評点計算の結果を図
3に示す。61のAD症例の5つの対照としての評点計算
(試料がADでありそして対照でないpは0.01より小さ
い)はADにおけるありそうな診断誤差割合を仮定すれば
以外なことではない。対照の4つのADとしての評点計算
が関心事である。
1つの可能な解釈はADデータベースは明らかに全体の
ADグラフと適合せずそしておそらくADでない5つの症例
により事実上汚染されていることである。これらの5つ
の試料をADデータベースから除き、そしてすべての試料
を、除いた5つを含めて評点計算すると、対照及びAD群
は図4に示すように独特に分離される。AD評定データ群
から除かれた5つの試料は0.1〜0.9の両義にとれる領域
に分布している。その後のデータベースにおけるAD試料
対すべての他の試料(PD,SC,HD,PSP及びC)への手順及
び計算法の適用において、この試料がAD分布の中にあり
そしてすべての他の分布にないかという質問請求はp値
=0.98か又はそれ以上でAD試料を評点計算する同様の結
果が得られた。すべての他の評点の分布は前に対照に対
してこの領域に評定された5つのAD試料を含めて0.001
〜.8の間にばらついていた。
PD対対照及びPD及びADの試験 AD、PC,C及びSCの予備プールの間の差異のため、すべ
ての試料において18の未知のピークを最初に分析のため
選んだ。これらの内、6つは群の1つの試料にのみ出現
し、そして11はわずかな区別の可能性のみを持つ分布を
持っていた。図5に示すP05で表される1つのピークがP
D群に優勢に出現した。その他ではプール値の100%より
上の値はAD群の6つにおいてのみ認められた。プール値
の100に対してP05の平均値及びS.D.はPDで415±200、対
照で20±15、ADで30±80、及びSCで28±17であった。分
布p評点計算法でこの利用されたただ1つの変数は0.4
〜0.999のPD値及び0.51〜0.001のC値によりPDを対照か
ら分離する。すべての変数について、PD値は0.994より
大きくそしてC値は0.003より小さかった。
P05を除いてADであってPDでない評点計算は58のPD試
料を0.02より小さい評点及び2つを0.14及び0.18の評点
で分離する。55のAD試料は0.98より上に評定され、6つ
は0.25〜0.76の領域にあり、その内最初に対照として評
定された5つの症例を含んでいた。評点計算にP05を含
めてすべてのPD試料は0.001より下に評定された。AD試
料の57は0.98より上に評定され、そして対照群に適合し
た最初の5つの内4つは0.11〜0.32でPD試料の近くに評
定された。
実施例2 アルツハイマー病における嗅覚系の病理学的変化 アルツハイマー病においてはいくつかの研究が鼻内皮
質、海馬形成、基底前脳及び扁桃腺を含む大脳辺縁系が
脳のもっとも重大な影響を受ける部分であることを示し
ている。扁桃腺、鼻内皮質及び鉤状海馬は嗅覚入力に強
く関連しており、嗅覚経路が障害における病変の最初の
部位であり得ることを示唆している(Pearson等、198
5)。実際にある著者は吸入された分子が障害の原因
の一因となり得ることを示唆している(Roberts,1987)
1Pearson R.C.A.,Esiri M.M.,Hiorns R.W.,Wilcock
G.K.Powell T.P.S.「アルツハイマー病における新皮質
における病理学的変化の分布の解剖学的相関」,Proc.Na
tl.Acad.Sci.,82:4531〜4524,1985 註2Roberts,E.「アルツハイマー病は鼻で始まることが
あり、そしてアルミノケイ酸塩により起こることがあ
る」。Neurobiol.Aging,7:561,1986;Shipley M.T.「鼻
から脳への分子の輸送;鼻上皮に塗布した小麦胚芽アグ
ルチニン−セイヨウワサビペルオキシダーゼによりラッ
ト嗅覚系における経ニューロン前転又は逆行標識」,Bra
in Res.Bull.,15:129〜142,1985;Peri D.P.,Good P.F.
「鼻嗅覚経路による中枢神経系へのアルミニウムの摂
取」,Lancet,1:1028,1987 嗅覚上皮中の嗅覚神経細胞は篩板を経て嗅球に発射す
る(Kosel等,1981)。僧帽及び房飾細胞の下行樹状突
起を持つ嗅覚系球体中の一次嗅覚繊維シナプスが嗅球の
一次出力ニューロンである。僧帽及び房飾細胞の軸索は
嗅索に入り、そして前嗅覚核、並びに嗅覚系の中央投射
路への入力を与える。嗅球の中央に位置する前嗅覚核は
球への回帰側軸索及び大脳前交連への交差投射路を起こ
す。嗅索は前有孔質を通過しそして前梨状皮質、扁桃腺
の皮質内側核、鼻内及び鼻周囲上皮、前頭葉の下表面、
島、側頭葉極及び基底前脳に発射する(Haberty等,197
7)
3Kosel K.C.,Van.Hoesen G.W.,West J.R.「ラットの
海馬周辺への嗅球投射路」,J.Comp.Neurol.,198:467〜4
82,1981 註4Haberty L.B.,Price J.L.「ラットの嗅球における僧
帽及び房飾細胞の軸索投射路のパターン」,Brain Res.,
129:152〜157,1977 嗅覚系がアルツハイマー病において影響を受けるとす
るいくつかの証拠の線が示された。いくつかのグループ
はアルツハイマー病患者は嗅覚認識の不足を示すことを
示した(Doty等,1987)。極めて軽度のアルツハイマ
ー病患者を試験した研究はにおいの確認の仕事における
欠陥を示したが、しかしながら嗅覚閾値は正常であった
(Koss等,1988)。最近の病理学的研究はアルツハイ
マー病における一次嗅覚受容対ニューロンにおける変化
を報告している。Talamo等,19767はアルツハイマー病患
者の鼻上皮はリン酸化された神経糸並びにTau及びAlz−
50陽性軸索について免疫反応性の増加を示したと報告し
ている。しかしながらこれらのニューロンは神経原線維
濃縮体を含んでいなかった。嗅覚上皮における軸索形成
はアルツハイマー病の脳における神経原線維濃縮体及び
老人斑の数と関連がない。生活の間のアルツハイマー病
の臨床的標識として鼻上皮の生検を使用する可能性が示
唆された。
5 Doty R.L.,Reys P.F.,Gregor T.「アルツハイマー
病におけるにおい確認及び検出欠損の両方の存在」,Bra
in Res.Bull.,18:597〜600,1987;Green J.E.,Songsan a
nd P.,Corkin S.,Growdon J.H.「アルツハイマー病にお
ける嗅覚能力」,Neurology,39,Suppl 1:138,1989;Rezek
D.L.「アルツハイマー病痴呆の神経学的徴候としての
嗅覚欠損」,Arch.Neurol.,44:1030〜1032,1987 註6Koss E.,weiffenbach J.M.Haxby J.V.,Friedland R.
P.「嗅覚検出と確認性能は初期アルツハイマー病におい
て分離される」,Neurology,38:1228〜1232,1988 註7Talamo B.R.,Rudel R.A.,Kosik K.S.,Lee V.Y.M.,Ne
ff S.,Adelman L.,Kauer J.S.「アルツハイマー病患者
の嗅覚ニューロンにおける病理学的変化」,Aging,7:11
〜14,1976 アルツハイマー病における嗅球の病理学的研究は矛盾
しない変化を示した。Esiri及びWilcock,(1984)
房飾細胞、外部顆粒細胞における嗅球及び前嗅覚核に神
経原線維濃縮体を認めた。Hyman及び共同研究者(199
1)は10の対照及び10のアルツハイマー病の嗅球を検
査した。多数の神経原線維濃縮体がアルツハイマー病の
前嗅覚核に、そして少数のみが僧帽及び房飾細胞に認め
られ、矛盾がなかった。これはより高度の連合野が一次
感覚部分より一層重い病理を示すアルツハイマー病の他
の一次感覚系と一致していた。
8Esiri M.M.,Wilcock G.K.「アルツハイマー病におけ
る嗅球」。J.Neurol.Neurosurg.Psychiatr.,47:56〜60,
1984 註9Hyman B.T.,Arriagada P.V.,Van Hoesen G.W.「老化
及びアルツハイマー病における嗅覚系の病理学的変
化」,Int.Study Group for the Phamarcology of Memor
y Disorders,in press.(1991) 嗅覚上皮ニューロン及び嗅球は極めて高水準のカルノ
シン(β−アラニル−L−ヒスチジン)を含むことが示
され、そしていくつかの研究はカルノシンが末梢入力に
反応して嗅球に放出されること示した(Macrides等,198
3)10。嗅球の外部房飾細胞はドパミン、P物質又は両
方を含む。より深い房飾細胞は興奮性アミノ酸を使用す
ることもできる。糸球体周囲細胞はGABA、エンケファリ
ン又はドパミンを含む。嗅球はエンケファリン、血管作
動性ポリペプチド、LHRH、ソマトスタチン及びP物質線
維を含む極めて強い遠心投射路(centrifugal projecti
on)を受ける。コリン作動性投射路は主として斜帯(di
agonal band)の腹側核に始まる。セロトニン作動性投
射路は背側経線核に始まるが、一方そこには青斑からの
ノルアドレナリン作動性投射路がある。したがって嗅球
はアルツハイマー病に影響を与えることが知られている
コリン作動、ノルアドレナリン作動及びセロトニン作動
核からの投射路を含む豊富で多彩な神経化学的入力を受
ける(Macrides等,1983)11
10Macrides F.,Davis B.L.「嗅球」,In:Emson P.C.
(ed.)Chemical Neuroanatomy,Raven Press,New York,
pp.391〜426,1983 註11Macrides F.,Davis B.L.「嗅球」,In:Emson P.C.
(ed.)Chemical Neuroanatomy,Raven Press,New York,
pp.391〜426,1983 神経化学的分析に鼻分泌物を使用することの適合性に
関連するいくつかの因子を試験した。これらは試料採
取、細菌又はウイルス感染のあり得る影響、確認するこ
とができる特定の化合物、及び試料の変化性及び試料の
大きさを補正するためデータを正規化するための手段を
含む。
CSFにつき上で記述した電気化学的分析手順に続い
て、表2に示すすべての化合物を鼻分泌物試料を使用し
て確認したが、ただし濃度プロフィールはCSFのそれと
はかなり異なっていた(図6A及び6Bの代表的パターンを
参照)。特にヒドロキシフェチル酢酸(ODPAC)はホモ
バニリン酸(HVA)より高い濃度で存在し、そしてセロ
トニン(SHT)は5−ヒドロキシインドール酢酸と相対
的に同等である。同じく特に異なるのはチャンネル10〜
15で30〜45分のリテンションタイムを持つ小さなジ及び
トリペプチドの領域の複雑さである。本質的に鼻粘膜は
嗅球へのニューロン投射路で起こるすべての代謝経路か
らの代表的化合物を含むように思われる。
2つの特徴が鼻分泌物を神経化学的分析にとって魅力
あるものにする。この分泌物は測定する化合物の部位又
は起源に近く、そしてそれらは強い還元性の環境にあ
る。鼻分泌物の食塩水懸濁液は白金対Ag/Ag/Clを用いる
酸化電位の測定値は腰部CSFの値が−0.050〜−0.170mV
であるのに対して−0.230〜−0.300mVである。組織の還
元的特性はクロマトグラフパターンのより低いチャンネ
ルにおいて多数の容易に酸化されたピークが観察された
ことと矛盾しない。試料の還元的特性は臨床用途にとっ
て極めて魅力があり、なぜなら標的化合物にとって安定
性の問題が推論されるからである。実際に予備的研究は
5−ヒドロキシインドール酢酸又はホモバニリン酸が過
塩素酸抽出液中で室温で24時間変化がないことを示して
いる。30〜35分領域におけるピークの数から、鼻粘膜は
β−アミロイドペプチドの断片を含む小ペプチドにとっ
て安定な母材であるように見える。この仮説は鼻粘膜の
食塩水懸濁液にβ−アミロイドをインキュベートし、そ
して6時間の間電気活性のピークの発現を観察すること
により試験し、5つのピークは図7に示すように懸濁液
中のもとのピークに一致した。
試料の採取、調製及び正規化 典型的には試料を約100mg秤量する。外鼻孔の約2cmの
高さから取った綿棒試料対外鼻孔の約0.50cmのふきとり
の予備評価は興味のあるすべての種が鼻の低い部分に存
在するが、しかしながら全体にかなり低い濃度であるこ
とを示している。nが4の当初の研究ではDOPAC/HVA又
はトリプトファン(TRP)のキヌレニン(KYN)に対する
比率に著しい変化はなかったが、5HIAA/DHTの比率は増
加し、鼻の低部から採取した綿棒中の5HTの濃度の減少
と一致した。同様にnが4の場合において、比較的強く
綿棒でこすり取った場合、よりおだやかにこすり取った
場合より高い濃度のパターンが得られたが、全体のパタ
ーンに著しい変化はなかった。
綿棒の先端を切断しそして300μの0.1M HClO4に入
れて抽出し、それらを1分間過流撹拌し、遠心分離しそ
して次に別の300μの0.1M HClO4で再抽出した。さら
に逐次抽出を行ったが回収量に何等改善は認められなか
った。遠心分離後ペレットを合一し、そしてユビキノン
及び大型ペプチドの分析のため40:60のアセトニトリル
ヘキサンで抽出することができた。
綿栓の数銘柄につきブランクの影響を評価した。これ
らの内、プラスチックで処理するJohnson and Johnso
n(TM)綿棒は一般に受け入れられる使用に対して十分な
清浄さを持つことがわかった。紙複合材と毛で処理する
種々な型については興味ある標的化合物を妨害する可能
性のある数個の小ピークが認められた。
データの適当な除数又はノーマライザーの選択は試料
の大きさが調整し得ないものであるから主要な考慮すべ
き事柄である。この問題を6人の個人により予備研究を
行い。その右及び左の外鼻孔から綿栓試料を採取した。
最初のデータ解析からキサンチン(XAN)、尿酸(U
A)、チロシン(TYR)、ODPAC、HVA、TRP、KYN、5HIAA
及び5HTを測定した。二重の組として6つの左及び右の
個人試料は変動係数±60〜±80%であった。すべてのデ
ータをキサンチンで割った場合変動は±15〜±30%であ
った。前駆物質生成物比を使用した場合変動はさらに低
くなった(COPAC/HVA平均1.4±7%:TRP/KYN平均2.6±1
4%;そして5HT/5HIAA平均1.1±13%)。
細菌及びウイルス感染の可能性のある影響 シュードモナス及びスタフィロコッカスの2つの入手
可能な培養を細菌感染の可能性のある妨害を調べるため
評価した。培養した細菌の約10mgの湿潤重量のアリコー
トを遠心分離により分離し、そして洗浄物を200μの
0.1MのHClO4中で超音波処理し、遠心分離しそして上澄
液を分析した。XAN、KYN、TYR、TRP、グアノシン及びヒ
ポキサンチンの反応は代表的な鼻綿棒試料の反応の約50
〜100%が認められた。ドパミン作動性、セロトニン作
動性、又はノルアドレナリン作動性代謝生成物は認めら
れなかった。結論として細菌汚染は極めて広範であり、
代表的試料は10%以上が測定値に対して10%又はそれ以
上の影響を示すと考えられる。
当初の研究では6人の患者の3人は風邪を引いてお
り、そしてそれらと影響のない個人との間に有意な差は
なかった。KYN/XANにおける増加及びTRP/KYN比の減少は
わずかであるが、統計的に有意でなかった。
従って鼻分泌物は電気化学的検出法を使用する神経化
学的分析のための試料として有利に使用することができ
る。同様の結果が血小板を使用して得られた。
その上、本発明は疾病状態を早い段階で、すなわち観
察し得る身体的発現の前に診断するために有利に使用す
ることができる。例えばアルツハイマー病の症例の場合
正確な病因は知られていない。しかしながら遺伝的因子
が役割を果たす強い証拠がある(St.George−Hyslop等,
1990)12。遺伝的欠損が障害の病理学的特徴の一因とな
る機構は不明である。病理学の主要な特徴は老人斑、血
管、皮膚および他の末梢組織におけるβ−アミロイドタ
ンパク疾の蓄積である(Joachim等,1988)13
12St.George−Hyslop P.H.,Haines,J.H.,Farrer L.A.
et al「遺伝的リンケージ研究はアルツハイマー病が単
一の均質な障害ではないことを示唆する」,Nature,347:
194〜197,1990 註13Joachim C.L.,Morris J.H.,Selkoe O.J.「臨床診断
したアルツハイマー病:150症例の剖検結果」,Ann,Neuro
l.,24:50〜56,1988 神経化学的標識における変化をアルツハイマー病の進
行と共にβ−アミロイドタンパク質の蓄積における変化
と相関させることにより、アルツハイマー病の早期診断
をすることが可能である。又アルツハイマー病の神経化
学的標識の確認は予防及び/又は治療の基礎を与え得る
ものであり、すなわち前駆物質を確認することにより障
害の進行をゆっくりにし、停止させ又は逆転させること
さえできる。
本発明はアルツハイマー病の診断への使用について記
述した。しかしながら、本発明は他の神経学的、変性又
は欠損障害例えばハンチントン病、パーキンソン病、精
神分裂病、進行性核上麻痺、筋萎縮性側索硬化症及び老
人性痴呆を診断しそして特徴付けるために有利に使用す
ることができる。本発明は腫瘍、癌、心臓血管異常及び
他の障害を分類しそして診断するため、又は既知の成功
対不成功結果のカテゴリーに基づく治療の選択にも有利
に使用することができる。その上、治療のプロトコル及
び新しい医薬の両方を評価することができる。
さらに他の変化及び利点は当業者にとって明白なこと
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/50 G01N 27/27 G01N 27/416 G01N 30/86

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正常な及び障害に悩んでいる個人からの生
    物学的試料を分析して前記試料の分子成分を代表するパ
    ターンをつくって障害を検出する方法において、障害及
    び対照例の既知のカテゴリーを有する生物からの試料の
    成分の度数分布パターンのデータベースをつくり、そし
    て(a)試料分析を前記度数分布パターンと相似につい
    て比較し、(b)前記パターンを混乱した又は非線形の
    値について検査することからなる改良方法。
  2. 【請求項2】試料が体液からなる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】体液が脳脊髄液、血漿、血小板、鼻粘膜、
    血清、唾液、及び尿から選ばれる請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】試料が電気化学的活性化合物からなり、そ
    して前記流体試料をカラムから溶離する物質の時間間隔
    をあけた分離を達成するために逐次液体クロマトグラフ
    カラムをそして電気化学的検出装置を通過させ、それに
    より電気化学的活性化合物の電気化学的パターンをつく
    る段階を含む請求項1、2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】障害がアルツハイマー病、パーキンソン
    病、ハンチントン病、精神分裂病、進行性核上麻痺、筋
    萎縮性側索硬化症、老人性痴呆、腫瘍、癌及び心臓血管
    異常から選ばれる請求項1、2、3又は4記載の方法。
  6. 【請求項6】電気化学的活性化合物を電気化学的検出装
    置中で電気化学的特徴により分離する段階を含む請求項
    4記載の方法。
  7. 【請求項7】前記パターンが小分子の生化学的パターン
    からなる請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】前記パターンが神経伝達物質、補因子、前
    駆物質、代謝生成物、及び組み合わせた化合物からなる
    群より選ばれる少なくとも1つを代表する請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】前記障害がアルツハイマー病からなり、そ
    して測定するパラメーターがβ−アミロイドからのチロ
    シン及びトリプトファンペプチド分解断片からなる請求
    項1記載の方法。
  10. 【請求項10】前記障害がパーキンソン病からなり、そ
    して測定するパラメーターがP05で表されるアミライト
    からなる請求項1記載の方法。
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