JP3221128B2 - 電流検出装置 - Google Patents
電流検出装置Info
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- JP3221128B2 JP3221128B2 JP01507693A JP1507693A JP3221128B2 JP 3221128 B2 JP3221128 B2 JP 3221128B2 JP 01507693 A JP01507693 A JP 01507693A JP 1507693 A JP1507693 A JP 1507693A JP 3221128 B2 JP3221128 B2 JP 3221128B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、1台で、例えば10
00Aから10Aまで、100倍もの広い電流範囲の電
流を精度よく検出することができる広電流域の電流検出
装置に関するもので、例えば22〜6.6kVのコンパ
クトガスキュービクル等に使用されるものである。
00Aから10Aまで、100倍もの広い電流範囲の電
流を精度よく検出することができる広電流域の電流検出
装置に関するもので、例えば22〜6.6kVのコンパ
クトガスキュービクル等に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】大電流域から小電流域まで、一様な特性
を示す電流変成方式に、リニアカプラがあるが、このリ
ニアカプラは、透磁率μs =1であるため、磁束発生量
が少なく、したがって2次回路へ誘導する電圧が小さ
く、100AT(アンペアターン)前後の小電流ではき
わめて感度が悪かった。
を示す電流変成方式に、リニアカプラがあるが、このリ
ニアカプラは、透磁率μs =1であるため、磁束発生量
が少なく、したがって2次回路へ誘導する電圧が小さ
く、100AT(アンペアターン)前後の小電流ではき
わめて感度が悪かった。
【0003】一方、鉄心型の変流器を用いた電流検出装
置は、低負荷では100ATで使用可能であるが、10
ATまで低下すると、鉄心透磁率が小さくなって励磁電
流の相対値が大きくなり、励磁電流による誤差が増大し
て使用が困難になる。したがって、精度よく電流検出を
行うには、各定格電流に応じて、1000A用は1次側
を1T(ターン)、600A用は1次側を2T、300
A用は1次側を3Tというように、1次側のターン数の
異なる各種定格の変流器を準備する必要がある。
置は、低負荷では100ATで使用可能であるが、10
ATまで低下すると、鉄心透磁率が小さくなって励磁電
流の相対値が大きくなり、励磁電流による誤差が増大し
て使用が困難になる。したがって、精度よく電流検出を
行うには、各定格電流に応じて、1000A用は1次側
を1T(ターン)、600A用は1次側を2T、300
A用は1次側を3Tというように、1次側のターン数の
異なる各種定格の変流器を準備する必要がある。
【0004】したがって、変流器を用いた電流検出装置
を配電盤等に組み込む場合、現状では、定格電流の大き
さに応じて何種類もの外形,仕様の異なる電流検出装置
を手配・製作し、配電盤に適宜選択して取り付けるとい
う構成を採用しなければならなかった。
を配電盤等に組み込む場合、現状では、定格電流の大き
さに応じて何種類もの外形,仕様の異なる電流検出装置
を手配・製作し、配電盤に適宜選択して取り付けるとい
う構成を採用しなければならなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、定格電流
の大きさに応じて何種類もの外形,仕様の異なる電流検
出装置を手配・製作し、配電盤に適宜選択して取り付け
るという構成では、手配する電流検出装置の種類が多
く、また外形が異なるため、手配ミス,設計ミス等が多
く発生し、配電盤の標準化にとっても妨げとなってい
た。
の大きさに応じて何種類もの外形,仕様の異なる電流検
出装置を手配・製作し、配電盤に適宜選択して取り付け
るという構成では、手配する電流検出装置の種類が多
く、また外形が異なるため、手配ミス,設計ミス等が多
く発生し、配電盤の標準化にとっても妨げとなってい
た。
【0006】このような問題は、鉄心型の変流器を用い
た一つの電流検出装置で、例えば1000ATから10
ATまで、というように100倍もの広い電流範囲をカ
バーできるように、電流検出装置を構成すれば解消でき
ると考えられ、このようにすると、電流検出装置の外
形,仕様の数を削減して、手配ミス,設計ミス等を減少
をさせることができ、また配電盤の標準化にとって好ま
しいものとなる。
た一つの電流検出装置で、例えば1000ATから10
ATまで、というように100倍もの広い電流範囲をカ
バーできるように、電流検出装置を構成すれば解消でき
ると考えられ、このようにすると、電流検出装置の外
形,仕様の数を削減して、手配ミス,設計ミス等を減少
をさせることができ、また配電盤の標準化にとって好ま
しいものとなる。
【0007】したがって、この発明の目的は、広い電流
範囲にわたって精度よく電流検出を行うことができる電
流検出装置を提供することである。
範囲にわたって精度よく電流検出を行うことができる電
流検出装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の電流検出装置
は、鉄心付の変流器の1次巻線に検出対象の電路電流を
供給し、この変流器の2次巻線に負荷抵抗を接続し、負
荷抵抗により変流器の2次電流を電圧に変換して取り出
すようにしている。また、変流器の2次巻線から負荷抵
抗への通電路中に補助抵抗を直列に挿入接続している。
さらに、負荷抵抗の両端間に生じる電圧を検出する増幅
器を設け、負荷抵抗の両端間の電圧と絶対値が同じでか
つ逆極性の電圧を補助抵抗の両端間に加えるようにして
いる。
は、鉄心付の変流器の1次巻線に検出対象の電路電流を
供給し、この変流器の2次巻線に負荷抵抗を接続し、負
荷抵抗により変流器の2次電流を電圧に変換して取り出
すようにしている。また、変流器の2次巻線から負荷抵
抗への通電路中に補助抵抗を直列に挿入接続している。
さらに、負荷抵抗の両端間に生じる電圧を検出する増幅
器を設け、負荷抵抗の両端間の電圧と絶対値が同じでか
つ逆極性の電圧を補助抵抗の両端間に加えるようにして
いる。
【0009】
【作用】この発明の構成によれば、増幅器により負荷抵
抗の両端間に生じる電圧を検出し、負荷抵抗と直列に設
けた補助抵抗の両端間に、負荷抵抗の両端間の電圧と絶
対値が同じでかつ逆極性の電圧を加えるようにしたこと
により、変流器の2次巻線の両端間の電圧が零となり、
結果的に小電流域における変流器の誤差の元となる励磁
電流が1次電流からではなく増幅器から供給されること
になり、変流器の誤差が補正されることになる。したが
って、負荷抵抗には、小電流域においても変流器の1次
2次の巻数比の通りの誤差のない電流が流れることにな
る。この結果、鉄心型の変流器を用いた電流検出装置に
おいて、誤差が増加する小電流域における誤差を補正す
ることができ、広い電流範囲にわたって精度よく電流検
出を行うことができる。
抗の両端間に生じる電圧を検出し、負荷抵抗と直列に設
けた補助抵抗の両端間に、負荷抵抗の両端間の電圧と絶
対値が同じでかつ逆極性の電圧を加えるようにしたこと
により、変流器の2次巻線の両端間の電圧が零となり、
結果的に小電流域における変流器の誤差の元となる励磁
電流が1次電流からではなく増幅器から供給されること
になり、変流器の誤差が補正されることになる。したが
って、負荷抵抗には、小電流域においても変流器の1次
2次の巻数比の通りの誤差のない電流が流れることにな
る。この結果、鉄心型の変流器を用いた電流検出装置に
おいて、誤差が増加する小電流域における誤差を補正す
ることができ、広い電流範囲にわたって精度よく電流検
出を行うことができる。
【0010】一方、増幅器を用いて変流器の誤差補償を
行う方式の共通的な欠点として、小電流域においては増
幅器に求められる容量は小であっても、大電流域、過電
流域において必要となる増幅器容量が大なるものとな
り、コスト面から実用的でなくなることである。本発明
は、誤差補償を必要とする小電流域の範囲を超過する電
流領域においては、増幅器の入力電圧をリミットして、
したがって出力電圧、電流が増加するのを抑制し、増幅
器容量の増大を防止する。
行う方式の共通的な欠点として、小電流域においては増
幅器に求められる容量は小であっても、大電流域、過電
流域において必要となる増幅器容量が大なるものとな
り、コスト面から実用的でなくなることである。本発明
は、誤差補償を必要とする小電流域の範囲を超過する電
流領域においては、増幅器の入力電圧をリミットして、
したがって出力電圧、電流が増加するのを抑制し、増幅
器容量の増大を防止する。
【0011】また、系統故障時の電流のような過電流が
流れた時にも、上記作用による増幅器入力電圧の抑制と
ともに、変流器2次回路に流れる過電流によって増幅器
の出力端子につながる補助抵抗の端子電圧が高騰し増幅
器の出力に過電圧がかかる責務を補助抵抗に並列に設け
た電圧制限素子の効果によって制限する。
流れた時にも、上記作用による増幅器入力電圧の抑制と
ともに、変流器2次回路に流れる過電流によって増幅器
の出力端子につながる補助抵抗の端子電圧が高騰し増幅
器の出力に過電圧がかかる責務を補助抵抗に並列に設け
た電圧制限素子の効果によって制限する。
【0012】
【実施例】この発明の一実施例の電流検出装置を図1を
参照しながら説明する。この電流検出装置は、図1に示
すように、鉄心1aを有する変流器1の1次巻線1bに
1次電流I1 として検出対象の電路の電流を供給するよ
うにしている。また、変流器1の2次巻線1cの両端子
7a,7b間に負荷抵抗2(抵抗値RL )と補助抵抗3
(抵抗値RC )との直列回路を接続し、負荷抵抗2によ
り変流器1の2次巻線1cに流れる2次電流I2 を電圧
VL に変換して取り出すようにしている。
参照しながら説明する。この電流検出装置は、図1に示
すように、鉄心1aを有する変流器1の1次巻線1bに
1次電流I1 として検出対象の電路の電流を供給するよ
うにしている。また、変流器1の2次巻線1cの両端子
7a,7b間に負荷抵抗2(抵抗値RL )と補助抵抗3
(抵抗値RC )との直列回路を接続し、負荷抵抗2によ
り変流器1の2次巻線1cに流れる2次電流I2 を電圧
VL に変換して取り出すようにしている。
【0013】さらに、負荷抵抗2の両端間に生じる電圧
VL を検出する増幅器4を設け、負荷抵抗2の両端間の
電圧VL と絶対値が同じでかつ逆極性の電圧VC (=−
VL)を補助抵抗3の両端間に加えるようにしている。
言い換えると、増幅器4の出力電圧VC が−VL となる
ように、増幅器4を調整している。この結果、変流器1
の2次巻線1cの両端子7a,7b間の電圧が0とな
る。
VL を検出する増幅器4を設け、負荷抵抗2の両端間の
電圧VL と絶対値が同じでかつ逆極性の電圧VC (=−
VL)を補助抵抗3の両端間に加えるようにしている。
言い換えると、増幅器4の出力電圧VC が−VL となる
ように、増幅器4を調整している。この結果、変流器1
の2次巻線1cの両端子7a,7b間の電圧が0とな
る。
【0014】このことは、変流器1の誤差の元となる励
磁電流が1次電流から供給されずに、増幅器4から供給
されることになる。負荷抵抗2の両端間の電圧VL は、
増幅器5で適宜増幅された後、計測出力として出力端子
6から取り出される。増幅器5の一対の入力端子間に設
けた可変抵抗10はレンジ切換用であり、これを切り換
えることにより、電流検出装置の動作レンジが切り換え
られることになる。
磁電流が1次電流から供給されずに、増幅器4から供給
されることになる。負荷抵抗2の両端間の電圧VL は、
増幅器5で適宜増幅された後、計測出力として出力端子
6から取り出される。増幅器5の一対の入力端子間に設
けた可変抵抗10はレンジ切換用であり、これを切り換
えることにより、電流検出装置の動作レンジが切り換え
られることになる。
【0015】なお、負荷抵抗2,補助抵抗3,増幅器
4,5,可変抵抗6,可変抵抗10は、1枚の小さいプ
リント配線板8に搭載されている。また、増幅器4の入
力電圧を制限する入力電圧制限素子11と入力電流制限
用の抵抗12とが負荷抵抗2から増幅器4への通電路に
挿入されている。また、増幅器4から補助抵抗3への通
電路に電流制限用の抵抗14が挿入され、補助抵抗3と
並列に、順方向電圧を利用して過電圧保護(電圧制限)
を行うダイオード群13が接続されている。これらの部
品も、プリント配線板8に合わせて搭載されている。
4,5,可変抵抗6,可変抵抗10は、1枚の小さいプ
リント配線板8に搭載されている。また、増幅器4の入
力電圧を制限する入力電圧制限素子11と入力電流制限
用の抵抗12とが負荷抵抗2から増幅器4への通電路に
挿入されている。また、増幅器4から補助抵抗3への通
電路に電流制限用の抵抗14が挿入され、補助抵抗3と
並列に、順方向電圧を利用して過電圧保護(電圧制限)
を行うダイオード群13が接続されている。これらの部
品も、プリント配線板8に合わせて搭載されている。
【0016】この電流検出装置によると、増幅器4によ
り負荷抵抗2の両端間に生じる電圧VL を検出し、負荷
抵抗2と直列に設けた補助抵抗3の両端間に、負荷抵抗
2の両端間の電圧VL と絶対値が同じでかつ逆極性の電
圧VC を加えるようにしたことにより、変流器1の2次
巻線1cの両端間の電圧が零となり、結果的に小電流域
における変流器1の誤差の元となる励磁電流が1次電流
からではなく増幅器4から供給されることになり、励磁
電流に伴う誤差をなくすことができ、結果として変流器
1の誤差が補正されることになる。したがって、負荷抵
抗2には、小電流域においても変流器1の1次2次の巻
数比の通りの誤差のない電流が流れることになる。この
結果、鉄心型の変流器1を用いた電流検出装置におい
て、誤差が増加する小電流域における誤差を補正するこ
とができ、広い電流範囲にわたって精度よく電流検出を
行うことができる。
り負荷抵抗2の両端間に生じる電圧VL を検出し、負荷
抵抗2と直列に設けた補助抵抗3の両端間に、負荷抵抗
2の両端間の電圧VL と絶対値が同じでかつ逆極性の電
圧VC を加えるようにしたことにより、変流器1の2次
巻線1cの両端間の電圧が零となり、結果的に小電流域
における変流器1の誤差の元となる励磁電流が1次電流
からではなく増幅器4から供給されることになり、励磁
電流に伴う誤差をなくすことができ、結果として変流器
1の誤差が補正されることになる。したがって、負荷抵
抗2には、小電流域においても変流器1の1次2次の巻
数比の通りの誤差のない電流が流れることになる。この
結果、鉄心型の変流器1を用いた電流検出装置におい
て、誤差が増加する小電流域における誤差を補正するこ
とができ、広い電流範囲にわたって精度よく電流検出を
行うことができる。
【0017】ここで、この実施例による効果について具
体的に説明する。電流検出装置に用いる変流器1とし
て、例えば、1000Aの1次電流貫通により、負荷抵
抗2の抵抗値が100Ω(1VA)で、負荷抵抗2の両
端電圧VLが10Vとなる変流器を考える。この変流器
の1次2次の電流比は、1000A:0.1Aである。
このような変流器において、1次電流が100Aに低下
すると位相誤差が0.03ラジアン位に増大し、10A
ではきわめて大きな誤差となる。
体的に説明する。電流検出装置に用いる変流器1とし
て、例えば、1000Aの1次電流貫通により、負荷抵
抗2の抵抗値が100Ω(1VA)で、負荷抵抗2の両
端電圧VLが10Vとなる変流器を考える。この変流器
の1次2次の電流比は、1000A:0.1Aである。
このような変流器において、1次電流が100Aに低下
すると位相誤差が0.03ラジアン位に増大し、10A
ではきわめて大きな誤差となる。
【0018】普通、変流器は、1.0級の誤差階級のも
のが用いられている。この誤差階級が1.0級とは、簡
単に言えば、これは、定格電流で1%の比誤差、0.0
1ラジアンの位相角誤差以下が求められ、定格電流の1
/10の低レベルではこれが定格時の2倍(2%と0.
02ラジアン)まで許容される。100Aで0.03ラ
ジアンであれば、10Aでは0.1ラジアン程度にな
る。また、比誤差は、この例のような抵抗負荷のときに
は、0.03ラジアンにおいて、1.0%程度の値にな
る。
のが用いられている。この誤差階級が1.0級とは、簡
単に言えば、これは、定格電流で1%の比誤差、0.0
1ラジアンの位相角誤差以下が求められ、定格電流の1
/10の低レベルではこれが定格時の2倍(2%と0.
02ラジアン)まで許容される。100Aで0.03ラ
ジアンであれば、10Aでは0.1ラジアン程度にな
る。また、比誤差は、この例のような抵抗負荷のときに
は、0.03ラジアンにおいて、1.0%程度の値にな
る。
【0019】増幅器4は、補助抵抗3の抵抗値RC を1
00Ωとしたとき(特に、負荷抵抗3の抵抗値と等しく
する必要はない)、1次電流が100Aの場合に、補助
抵抗3の両端に電圧VC として1Vの電圧を与える。と
ころが、増幅器4の出力は、0.01Aの変流器電流に
逆らったものであるので、増幅器4から出力される電流
は0.02Aで、この電流は補助抵抗3と負荷抵抗2と
に分流し、増幅器4の出力電力は、1V×0.02A=
0.02Wとなる。
00Ωとしたとき(特に、負荷抵抗3の抵抗値と等しく
する必要はない)、1次電流が100Aの場合に、補助
抵抗3の両端に電圧VC として1Vの電圧を与える。と
ころが、増幅器4の出力は、0.01Aの変流器電流に
逆らったものであるので、増幅器4から出力される電流
は0.02Aで、この電流は補助抵抗3と負荷抵抗2と
に分流し、増幅器4の出力電力は、1V×0.02A=
0.02Wとなる。
【0020】一方、1次電流が10Aに低下したとき、
増幅器4は、電圧VC として0.1Vの電圧を補助抵抗
3に加えて、励磁電流補正をするので、負荷抵抗3の両
端間の電圧VL は巻数比の通りの0.1Vが出力され
る。また、1次電流が300A〜1000Aのときは、
負荷抵抗2の両端間の電圧VL が3V〜10Vとなる。
このとき、変流器1の鉄心透磁率が大となり、励磁電流
の相対値は低下し、誤差補正の必要がなくなり、もはや
この電圧VL に対応する増幅器4の出力電圧は不要とな
る。したがって、入力制限素子11によって増幅器4の
入力電圧にリミットをかけ、増幅器4の出力を300A
の電流に対応するレベルに抑制する。
増幅器4は、電圧VC として0.1Vの電圧を補助抵抗
3に加えて、励磁電流補正をするので、負荷抵抗3の両
端間の電圧VL は巻数比の通りの0.1Vが出力され
る。また、1次電流が300A〜1000Aのときは、
負荷抵抗2の両端間の電圧VL が3V〜10Vとなる。
このとき、変流器1の鉄心透磁率が大となり、励磁電流
の相対値は低下し、誤差補正の必要がなくなり、もはや
この電圧VL に対応する増幅器4の出力電圧は不要とな
る。したがって、入力制限素子11によって増幅器4の
入力電圧にリミットをかけ、増幅器4の出力を300A
の電流に対応するレベルに抑制する。
【0021】また、故障電流のような過電流により、補
助抵抗3の端子電圧が異常に増大するのを、例えばダイ
オード群13の順方向特性にて保護する。また、この電
流検出装置は、全ての電流範囲で増幅器4による補償動
作を行うのではなく、小電流域のみ補償動作を行うよう
にすることもできる。つまり、変流器1次電流が100
00A〜300Aの過電流あるいは大電流域では増幅器
4による補償に制限をかけ、変流器1次電流が300A
〜10Aの小電流域では増幅器4による補償を行うとい
うように、動作モードを自動的に切り換えるようにする
ことができるので、増幅器容量が大なるものを必要とし
ない。
助抵抗3の端子電圧が異常に増大するのを、例えばダイ
オード群13の順方向特性にて保護する。また、この電
流検出装置は、全ての電流範囲で増幅器4による補償動
作を行うのではなく、小電流域のみ補償動作を行うよう
にすることもできる。つまり、変流器1次電流が100
00A〜300Aの過電流あるいは大電流域では増幅器
4による補償に制限をかけ、変流器1次電流が300A
〜10Aの小電流域では増幅器4による補償を行うとい
うように、動作モードを自動的に切り換えるようにする
ことができるので、増幅器容量が大なるものを必要とし
ない。
【0022】このようにすると、300Aレベルでの増
幅器4の出力が約0.2W(3V×0.06A=0.1
8W≒0.2W)に過ぎず、補償動作に伴う電力損失を
少なく抑えることができる。また、この増幅器は、出力
信号を供給する増幅器ではなく、変流の励磁電流を供給
する増幅器である。したがって、増幅器の誤差の約1/
10が出力誤差に影響するにすぎないから、高い精度は
必要としない簡易な増幅器ですむことも本発明の利点で
ある。
幅器4の出力が約0.2W(3V×0.06A=0.1
8W≒0.2W)に過ぎず、補償動作に伴う電力損失を
少なく抑えることができる。また、この増幅器は、出力
信号を供給する増幅器ではなく、変流の励磁電流を供給
する増幅器である。したがって、増幅器の誤差の約1/
10が出力誤差に影響するにすぎないから、高い精度は
必要としない簡易な増幅器ですむことも本発明の利点で
ある。
【0023】
【発明の効果】この発明の電流検出装置によれば、増幅
器により負荷抵抗の両端間に生じる電圧を検出し、負荷
抵抗と直列に設けた補助抵抗の両端間に、負荷抵抗の両
端間の電圧と絶対値が同じでかつ逆極性の電圧を加える
ことにより、変流器の2次巻線の両端間の電圧を零とし
て、小電流域における変流器の誤差の元となる励磁電流
を1次電流からではなく増幅器から供給し、これによっ
て変流器の誤差を補正する。この結果、負荷抵抗に小電
流域においても変流器の1次2次の巻数比の通りの誤差
のない電流を流すことができ、鉄心型の変流器を用いた
電流検出装置において、誤差が増加する小電流域におけ
る誤差を補正することができ、広い電流範囲にわたって
精度よく電流検出を行うことができる。
器により負荷抵抗の両端間に生じる電圧を検出し、負荷
抵抗と直列に設けた補助抵抗の両端間に、負荷抵抗の両
端間の電圧と絶対値が同じでかつ逆極性の電圧を加える
ことにより、変流器の2次巻線の両端間の電圧を零とし
て、小電流域における変流器の誤差の元となる励磁電流
を1次電流からではなく増幅器から供給し、これによっ
て変流器の誤差を補正する。この結果、負荷抵抗に小電
流域においても変流器の1次2次の巻数比の通りの誤差
のない電流を流すことができ、鉄心型の変流器を用いた
電流検出装置において、誤差が増加する小電流域におけ
る誤差を補正することができ、広い電流範囲にわたって
精度よく電流検出を行うことができる。
【図1】この発明の一実施例の電流検出装置の構成を示
す概略図である。
す概略図である。
1 変流器 1a 鉄心 1b 1次巻線 1c 2次巻線 2 負荷抵抗 3 補助抵抗 4 増幅器
Claims (1)
- 【請求項1】 検出対象の電路電流が1次巻線に供給さ
れる鉄心付の変流器と、この変流器の2次巻線に接続し
て前記変流器の2次電流を電圧に変換して取り出す負荷
抵抗と、前記変流器の2次巻線から前記負荷抵抗への通
電路中に直列に挿入接続した補助抵抗と、前記負荷抵抗
の両端間に生じる電圧を検出し前記負荷抵抗の両端間の
電圧と絶対値が同じでかつ逆極性の電圧を前記補助抵抗
の両端間に加える増幅器とを備えた電流検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01507693A JP3221128B2 (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 電流検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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