JP3221037U - 省電力冷凍サイクル装置。 - Google Patents
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Abstract
【課題】空冷式冷凍サイクルが外気温上昇時にともない、凝縮圧力が上り消費電力が増大するのを抑えることの出来る、冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】圧縮機1、凝縮器2、受液器3、電磁弁4、膨張弁5、及び蒸発器6の順でループ状に配管接続されて冷媒が循環する冷凍サイクルに、高圧発生器11、エジェクタ12、及び液冷媒供給装置を付加して、利用されていない熱エネルギーを動力源とし、エジェクタ12の持つ吸引作用で受液器3を冷却して消費電力を抑える。また高圧発生器11に液冷媒を供給する手段として、液冷媒ポンプを使用せずに、液冷媒供給用のサービスタンク13や液冷媒用電磁弁16、逆止弁15、17、18を使用し液冷媒を供給するため、稼働電力を必要としない。
【選択図】図1
【解決手段】圧縮機1、凝縮器2、受液器3、電磁弁4、膨張弁5、及び蒸発器6の順でループ状に配管接続されて冷媒が循環する冷凍サイクルに、高圧発生器11、エジェクタ12、及び液冷媒供給装置を付加して、利用されていない熱エネルギーを動力源とし、エジェクタ12の持つ吸引作用で受液器3を冷却して消費電力を抑える。また高圧発生器11に液冷媒を供給する手段として、液冷媒ポンプを使用せずに、液冷媒供給用のサービスタンク13や液冷媒用電磁弁16、逆止弁15、17、18を使用し液冷媒を供給するため、稼働電力を必要としない。
【選択図】図1
Description
本考案は、冷凍サイクル装置にエジェクタを用いた装置を付加し、凝縮圧力を下げて省電力を実現することに関するものである。
近年、夏季に於いての気温上昇は従来よりも厳しく異常と思える値となっている。また、幾らかの気温の変動は考えられるが今後もこの傾向は続くと思われる。多くの冷凍設備は空冷式のため、この気温上昇は冷凍設備設計時の安全率範囲を超えて、冷凍設備のトラブルや冷凍能力の不足、また消費電力の増大で電源設備等のトラブルを招き問題となっている。応急的な処置として特許文献1のような凝縮器に散水装置を取り付け気温上昇時に散水する方法や、水冷凝縮器を追加する等の対応がなされている。このような方法には水が必要となり、またその水質によっては凝縮器の腐食によるガス漏れなどが懸念されるため、一部でしか採用されていない。
外気温上昇に伴い生ずる、冷凍能力不足や消費電力増大によるトラブルを解決する必要がある。この問題を解決する為に、冷凍設備の能力アップや電源装置の容量アップ及び水等を使わず、また別の装置等を設けたりせずに、気温上昇時に消費電力が増大するのを抑えることを可能とした、冷凍サイクル装置を提供する事を目的としている。
上記の課題を解決するために本考案は、冷凍設備に於いて圧縮機、凝縮器、受液器、電磁弁、膨張弁、蒸発器等で構成される冷凍サイクルの、圧縮機から吐出される冷媒ガスの熱エネルギーや外部熱源の熱エネルギーを、高圧発生器の熱交換器で高圧のガスとして取り出しエジェクタの動力源とし、凝縮器と受液器の中間から取り出された液冷媒を二方向に分岐し、一方は流量調整弁から受液器に組み込まれた熱交換器を経てエジェクタに吸引され、もう一方は液冷媒用電磁弁からサービスタンクを経て高圧発生器に供給される。
この冷凍サイクル装置の受液器には熱交換器が組み込まれており、熱交換器で液冷媒を気化させることにより受液器を冷却し凝縮圧力を下げることが出来るようになっている。また、高圧発生器に液冷媒を供給する手段には高価で稼働電力が必要な液冷媒ポンプを使用せず、サービスタンクを高圧発生器より高い位置に設け、電磁弁や逆止弁等を用いて落差により液冷媒を供給する装置を備えている。以上の冷凍サイクル装置で、上記の課題を解決するものである。
本考案の冷凍サイクル装置は、現在まで利用されることが少なかった、圧縮機から吐出されるガスの熱エネルギーや、外部の熱エネルギーを利用することが出来る。また液冷媒供給用として液冷媒ポンプを使用せず、サービスタンク等を設けて液冷媒を供給することにより、消費電力を抑えることが出来る。更に、同一冷媒回路に組み込むことにより別途に設置スペースを必要とせず、設置時に伴う費用を抑えることができ、また凝縮圧力が上がる事により増えていた、冷凍設備に使用されている各機器のトラブルが減ることにより、それに伴う費用も抑えることが出来る。
通常の冷凍サイクル装置の動作を図2に従って説明すると、圧縮機1で圧縮された高温高圧の吐出ガスは、凝縮器2で周囲に放熱され高圧の液冷媒となり受液器3に溜められる。受液器3の液冷媒は電磁弁4を経て膨張弁5で減圧膨張し、蒸発器6で周囲の熱を奪い気化し圧縮機1に戻る。この時の凝縮温度は凝縮器周囲の温度により変化し、凝縮圧力もそれに応じ変化する。よって通常は凝縮器の周囲温度が上昇すれば凝縮温度も上がり凝縮圧力も上がる、結果として圧縮機の消費電力も増大する。
本考案の冷凍サイクル装置を図1に従って説明すると、先ず主となる冷却回路であるが、圧縮機1で圧縮された高温高圧の吐出ガスは、高圧発生器11の熱交換器11aで熱エネルギーが取り出されたあと、凝縮器2で放熱し液化される。以降は通常の冷凍サイクル装置と同様に受液器3、電磁弁4、膨張弁5を経て蒸発器6で気化し圧縮機1に戻る。
次にエジェクタ12の動作について図1に従って説明すると、上記の高圧発生器11には後述する液冷媒供給装置から液冷媒が供給されており、容器内の液冷媒は吐出ガス用の熱交換器11aと外部用の熱交換器11bにより加熱され高圧のガスを発生させている。高圧発生器11のガス出口11cから取り出された高圧のガスはエジェクタ12の動力源としてノズル部12aから噴射され、出口部12bを経て熱交換器11aからのガスと合流し凝縮器2に流入する。また凝縮器2と受液器3の中間から分岐した液冷媒は流量調整弁14で減圧膨張し、受液器3に組み込まれた熱交換器3aで受液器3内の液冷媒から熱を奪い気化して、逆止弁15を経てエジェクタ12の吸引口12cに吸引される。受液器3内の液冷媒が冷却されることにより凝縮圧力が下がり、よって消費電力を抑えることが出来る。なを、逆止弁15は運転立ち上げ時などに逆流するのを防いでいる。
上で述べた液冷媒供給装置の構成について図1に従って説明すると、凝縮器2と受液器3の中間から分岐した液冷媒管は、液冷媒用電磁弁16、逆止弁17を経てサービスタンク13の液冷媒入口13aに接続され、サービスタンク13の最下部の液冷媒出口13bから逆止弁18を経て、高圧発生器11の液冷媒入口11dに接続されている。更にサービスタンク13の上部には均圧口13cを設け、二方向に分岐して一方は均圧用電磁弁19を経て高圧発生器11の均圧口11hに接続され、もう一方は減圧用電磁弁20を経て圧縮機1の吸入側に接続されている。また高圧発生器11には液面レベルセンサー22が、サービスタンク13には上部下部を感知する液面レベルセンサー21が設けてある。なを、液冷媒を供給するには落差を必要とするため、サービスタンク13は高圧発生器11より高い位置に設置されている。
次に高圧発生器11に液冷媒を供給する、液冷媒供給装置の動作について図1に従って説明すると、サービスタンク13の液冷媒がすべて高圧発生器11に供給されて無くなると液面センサー21の下部用が感知して、均圧用電磁弁19を閉じ液冷媒用電磁弁16と減圧用電磁弁20を開ける。直前まで均圧用電磁弁19が開いていた為に、サービスタンク13の圧力は高圧発生器11と同じ圧力であるが、減圧用電磁弁20が開くと徐々に減圧され逆止弁18は閉じる。減圧され続けてサービスタンク13の圧力が凝縮圧力を下回ると、液冷媒用電磁弁16と逆止弁17を経てサービスタンク13に液冷媒の流入が始まる。液冷媒の流入が続き液面センサー21の上部用の位置まで達すると、液冷媒用電磁弁16と減圧用電磁弁20は閉じ、液冷媒の流入は止まり液冷媒供給の待機状態になる。
高圧発生器11の液冷媒が加熱気化され徐々に液面が下がり、それを液面センサー22が感知して均圧用電磁弁19を開ける。サービスタンク13の圧力が上昇して高圧発生器11と同じ圧力になると落差により逆止弁18が開き、高圧発生器11に液冷媒が供給される。この状態の時はサービスタンク13の圧力が、凝縮器2側より高くなるので逆止弁17で逆流を防いでいる。その後、再びサービスタンク13の液冷媒がすべて高圧発生器11に供給されて無くなると、先に述べた動作を繰り返す。
次に本考案の高圧発生器について説明すると、圧縮機1の潤滑用オイルは冷媒に混じり冷凍サイクルの中を循環しているため、高圧発生器11には潤滑用オイルが徐々に滞留する。図3の断面図に示すように高圧発生器11の内部にはガス出口11cから伸びるU字管の最下部に、オイル戻し穴11eが設けられており滞留した潤滑用オイルを高圧のガスと共に冷凍サイクルに戻している。
1 圧縮機
2 凝縮器
3 受液器
4 電磁弁
5 膨張弁
6 蒸発器
11 高圧発生器
12 エジェクタ
13 サービスタンク
14 流量調整弁
15 逆止弁
16 液冷媒用電磁弁
17 逆止弁
18 逆止弁
19 均圧用電磁弁
20 減圧用電磁弁
21 液面レベルセンサー
22 液面レベルセンサー
2 凝縮器
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6 蒸発器
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12 エジェクタ
13 サービスタンク
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16 液冷媒用電磁弁
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19 均圧用電磁弁
20 減圧用電磁弁
21 液面レベルセンサー
22 液面レベルセンサー
Claims (2)
- 圧縮機、凝縮器、受液器、電磁弁、膨張弁、及び蒸発器の順でループ状に配管接続されて冷媒が循環する冷凍サイクルに、エジェクタ、高圧発生器、液冷媒供給装置を付加し、また受液器に熱交換器を組み込んだ冷凍サイクル装置に於いて、圧縮機から吐出される冷媒ガスの熱エネルギーや、外部の熱エネルギーで高圧ガスを発生させエジェクタの動力源とし、そのエジェクタの吸引作用を用い、受液器に組み込まれた熱交換器で液冷媒を気化させることにより、受液器が冷却されることを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 上記の液冷媒供給装置として液冷媒ポンプを使用せず、液冷媒供給用にサービスタンクを設け、運転中に予め液冷媒を必要量保持し、高圧発生器の液冷媒が規定量以下を感知した時、サービスタンクから高圧発生器に液冷媒を供給出来ることを特徴とする冷凍サイクル装置。
Priority Applications (1)
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JP2018005028U JP3221037U (ja) | 2018-12-05 | 2018-12-05 | 省電力冷凍サイクル装置。 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP3221037U true JP3221037U (ja) | 2019-04-25 |
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