JP3220613B2 - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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JP3220613B2 JP07558495A JP7558495A JP3220613B2 JP 3220613 B2 JP3220613 B2 JP 3220613B2 JP 07558495 A JP07558495 A JP 07558495A JP 7558495 A JP7558495 A JP 7558495A JP 3220613 B2 JP3220613 B2 JP 3220613B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材に関し、更に詳細
には繊維材、金属粒材、無機充填材、及びレジン等の結
合材から成る摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車や二輪車に用いられるディ
スクブレーキ等に使用される摩擦材としては、従来から
使用されてきた石綿に代えて、ガラス繊維やアルミナ繊
維等の無機繊維、銅繊維等の金属繊維、或いは芳香族ポ
リアミド繊維等の有機繊維が単独又は組み合わせて使用
されている。更に、摩擦材には、ブレーキ操作時に発生
した熱を迅速に摩擦材から拡散すべく、銅粒材等の金属
粒材が配合されていると共に、摩擦材の摩擦係数等を調
整すべく、硫化アンチモン等の無機充填材が配合されて
いる。これら繊維材、金属粒材、及び無機充填材は、フ
ェノールレジン等の結合材によって一体に結合されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の自動車や
二輪車に用いられる摩擦材によれば、配合された銅繊維
等の銅材によって、ブレーキ操作等により発生した熱を
迅速に摩擦材から拡散すると共に、ブレーキ効力を向上
できる。しかし、繊維材や金属粒材に使用されている銅
材としては、通常、純銅製の銅材が使用されている。か
かる純銅は、他金属との親和性が良好であるため、純銅
製の銅材が配合された従来の摩擦材をディスクブレーキ
に使用した場合、ディスクロータのロータ面に銅金属が
移着してロータ面が凹凸面となることがある。この様
に、ロータ面が凹凸面となったディスクロータは、回転
する際に、ロータ面の凸部がディスクブレーキを構成す
る部品と接触してジャダーを発生させ易くなる。また、
例えばオフロード車には、従来の摩擦材よりも耐久性及
び耐耗性が改善されたものが要望されている。そこ
で、本発明の目的は、繊維材や金属粒材に使用されてい
る銅材の移着を可及的に少なくし、且つ耐久性及び耐
耗性が改善された摩擦材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく検討を重ねた結果、摩擦材中に配合した全
繊維材のうち一定量の繊維材を真鍮等の銅合金繊維材と
すると共に、金属粒材のうち一定量の金属粒材を真鍮等
の銅合金粒材とすることによって、摩擦材に配合した銅
材からディスクロータのロータ面等への銅金属の移着を
可及的に少なくでき、且つ摩擦材の耐耗性及び耐久性
を向上できることを見出し、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は、繊維材、金属粒材、無機充填材、及び結
合材としてのレジンから成る摩擦材において、該摩擦材
に対して10〜40vol %の繊維材が配合されていると
共に、前記繊維材中に占める銅合金繊維材が繊維材に対
して10〜50vol %であり、前記摩擦材に対して15
〜50vol %の金属粒材が配合されていると共に、前記
金属粒材中に占める銅合金粒材が摩擦材に対して10〜
45vol %であって、且つ前記銅合金繊維材及び銅合金
粒材が、前記摩擦材をディスクブレーキに使用した際
に、ディスクロータのロータ面への銅金属の移着を可及
的に少なくし得るように、青銅又は真鍮によって形成さ
れていることを特徴とする摩擦材にある。
【0005】かかる構成を有する本発明において、融点
が1400℃以上で且つモース硬度が3.5以上の高融
点金属粒子を摩擦材中に配合すると共に、前記高融点金
属粒子の配合量を摩擦材中に配合された銅合金材に対し
て8〜24vol %とすることによって、ディスクロータ
のロータ面等の耗を可及的に防止しつつロータ面等に
移着した銅金属を研磨することができる。かかる、高融
点金属粒子としては、ニッケル粒子又はコバルト粒子を
好適に使用できる。また、銅合金粒材の摩擦材への配合
量を、金属粒材に対して50vol %以上とすることによ
り、摩擦材の耐久性及び耐耗性を更に向上できる。
【0006】
【作用】本発明によれば、摩擦材中に配合した全繊維の
うち一定量の繊維材を真鍮等の銅合金繊維材とすると共
に、金属粒材のうち一定量の金属粒材を真鍮又は青銅か
ら成る銅合金材としたため、ディスクロータのロータ面
への銅金属の移着を可及的に少なくできる。しかも、摩
擦材の剪断強度を向上することができ、且つ摩擦材の
耗量も減少することができるため、摩擦材の耐久性及び
耗性を向上できる。また、融点が1400℃以上で
且つモース硬度が3.5以上の高融点金属粒子の所定量
を摩擦材中に配合した場合には、ディスクロータのロー
タ面等の耗を可及的に防止しつつロータ面等に移着し
た銅金属を研磨することができ、ジャダーを確実に防止
できる。
【0007】
【発明の構成】本発明の摩擦材は、繊維材、金属粒材、
及び無機充填材を、結合材としてのレジンによって結合
させて所定形状に成形したものである。かかる摩擦材を
形成する成分のうち、繊維材は、摩擦材の強度保持のた
めに配合されており、本発明で使用し得る繊維材として
は、ガラス繊維やアルミナ繊維等の無機繊維、銅繊維等
の金属繊維、或いは芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維
を挙げることができ、これらは、単独又は組み合わせて
使用できる。また、金属粒材は、ブレーキ操作時に発生
した熱を迅速に摩擦材から拡散すると共に、ブレーキの
効力を安定させるものであり、銅粉末、アルミニウム粉
末、亜鉛粉末等を用いることができる。更に、無機充填
材は、摩擦材の摩擦係数等を調整するものであり、硫化
アンチモンや硫酸バリウム等を代表的に挙げることがで
きる。
【0008】本発明においては、摩擦材に対して10〜
40vol %の繊維材を配合することが必要である。ここ
で、摩擦材中に配合する繊維材の配合量と摩擦材の剪断
強度との関係を示すグラフを図1に示す。図1から明ら
かな様に、繊維材の配合量が増加するに従い、摩擦材の
剪断強度は増加するが、繊維材の配合量が40vol %を
越えると摩擦材の剪断強度は飽和に達する。また、繊維
材の配合量を40vol %を越えて増加しても、配合すべ
き金属粒材や無機充填材の配合量が低下し、バランスの
とれた性能を呈する摩擦材を得ることが困難となる。こ
のため、繊維材の配合量の上限は、摩擦材に対して40
vol %とすべきである。他方、自動車に使用される摩擦
材では、1500kgf 以上の剪断強度が要求されるた
め、図1から繊維材の配合量の下限を摩擦材に対して1
0vol %とすべきである。
【0009】かかる摩擦材に配合する繊維材中には、銅
合金繊維材が摩擦材に配合された繊維材に対して10〜
50vol %含有されていることが大切である。この繊維
材中に配合される銅合金繊維材の配合量と摩擦材の特性
との関係を示すグラフを図2に示す。図2から明らかな
様に、摩擦材の剪断強度は、繊維材中の銅合金繊維材の
割合が増加するに従い増加するが、銅合金繊維材の繊維
材に対する割合が50vol %を越えると摩擦材の剪断強
度はむしろ低下する。このため、繊維材に対する銅合金
繊維材の割合は50vol %以下とすべきである。一方、
前述した様に、自動車に用いられる摩擦材では、150
0kgf 以上の剪断強度が要求されるため、繊維材に対す
る銅合金繊維材の割合は10vol %以上とすべきであ
る。更に、摩擦材中の繊維材の配合割合を増加すると、
結合材として使用したレジンが、摩擦材の成形工程にお
ける加熱加圧工程において、摩材中への浸透程度(レジ
ン充填度)が次第に低下する。このため、得られた摩擦
材に「しわ」が発生したり或いは摩擦材の外観に「つ
や」がなくなったりする。この傾向は、繊維材中の銅合
金繊維材の配合割合を増加する場合にも表れる。かかる
摩擦材の外観と繊維材中の銅合金繊維材の配合割合との
関係を図2に示す。この外観観察においては、摩擦材の
外観を1〜4級の等級に分け、3級以上を合格とした。
この摩擦材の外観からも、繊維材に対する銅合金繊維材
の割合の上限を50vol %以下とすべきである。尚、銅
合金繊維材を形成する銅合金としては、真鍮(Cu-Zn合
金) や青銅(Cu-Sn合金) を好適に使用できる。
【0010】本発明では、この様に繊維材が配合されて
いる摩擦材中に、摩擦材に対して15〜50vol %の金
属粒材を配合している必要がある。かかる金属粒材は、
ブレーキ操作の際に、ブレーキ効力を高める働きやブレ
ーキ効力の熱等に対する安定性向上を図ると共に、発生
する熱を摩擦材から迅速に拡散するものである。先ず、
図3にブレーキ効力と摩擦材に対する金属粒材量との関
係を示した。この図3において、縦軸に示す(SH/SL) ×
100 は、ブレーキ効力の安定性を示す値であり、この値
が高くなれば、ブレーキ効力の安定性が高いことを示
す。ここで、「SH」は高速走行時(100Km/Hr)のブレ
ーキ効力であり、「SL」は低速走行時(50Km/Hr)のブ
レーキ効力である。ところで、高速走行時にブレーキ操
作すると、摩擦材に配合された摩材が高温下で分解、炭
化、昇華等を受けて潤滑剤的作用するものや摩擦力が低
下したものに変質するため、かかる変質が発生し難い低
速走行時に比較して、高速走行時のブレーキ効力は劣
る。このため、高速走行時のブレーキ効力が高いこと、
すなわち(SH/SL) ×100 値が高いことは、ブレーキ効力
の安定性が高いことを表す。かかるブレーキ効力を示す
図3からは、摩擦材に対して15vol %以上の金属粒材
が配合されている摩擦材は、金属粒材の配合量が15vo
l %未満の摩擦材よりもブレーキ効力の安定性が大幅に
向上される。一方、摩擦材のブレーキ効力の安定性の向
上幅は、金属粒材の配合量が50vol %を越えると略飽
和となる。
【0011】また、ディスクブレーキにおいては、ブレ
ーキ操作の際に、摩擦材が設けられた裏金を、油圧によ
って作動するシリンダとキャリパとによって押圧し、摩
擦材をディスクロータのロータ面に押圧する。この裏金
には、シリンダが当接しているため、摩擦材の熱拡散性
が過剰である場合、ブレーキ操作時に発生した熱がシリ
ンダを駆動する駆動油の油温を上昇させ、駆動油中に気
泡を生じさせることがある。このため、摩擦材に配合し
た金属粒材量とシリンダを駆動する駆動油の油温との関
係を検討した結果を図4に示す。図4に示す様に、摩擦
材中の金属粒材の配合量が50vol %を越すと、急激に
駆動油の油温が上昇する。摩擦材の熱伝導度が急激に高
まるためである。かかる駆動油の油温上昇の観点から
も、摩擦材に対する金属粒材の配合量の上限を50vol
%とすべきである。
【0012】かかる摩擦材中の金属粒材には、摩擦材に
対して10〜45vol %の銅合金粒材が配合されている
ことが大切である。このことを図5に示すグラフを使用
して説明する。図5に示すグラフは、縦軸に摩擦材の
耗量を示すと共に、横軸に摩擦材中の銅合金粒材の配合
量を示す。図5から明らかな様に、銅合金粒材の配合量
が10vol %以上では、摩擦材の摩擦量が急激に減少し
て摩擦材の耐耗性が急激に向上される。他方、銅合金
粒材の配合量が45vol %を越える場合には、摩擦材の
耗量の低下割合(摩擦材の耐耗性の改善割合)は飽
和に達すると共に、他の金属粒材の配合量が低下するた
め、バランスのとれた性能を呈する摩擦材を得ることが
困難となる。このため、銅合金粒材の配合量は、摩擦材
に対して10〜45vol %とすべきである。この銅合金
粒材の配合量を、摩擦材に配合した金属粒材に対して5
0vol %以上とすることによって、摩擦材の耗量を更
に低下することができる。但し、この場合も、摩擦材に
配合する金属粒材の全量を、銅合金粒材とすることは、
得られた摩擦材の性能のバランスが崩れ易くなる傾向が
ある。尚、銅合金粒材を形成する銅合金としては、真鍮
(Cu-Zn合金) や青銅(Cu-Sn合金) を好適に使用でき、銅
合金繊維材を形成する銅合金とは同一であっても異なっ
ていてもよい。
【0013】以上、述べてきた本発明の摩擦材によれ
ば、従来の摩擦材に比較して、摩擦材の剪断強度を向上
できると共に、摩擦材の耗量も減少できるため、摩擦
材の耐久性及び耐耗性を改善できる。また、本発明の
摩擦材には、銅合金繊維材及び銅合金粒材を用いている
ため、純銅から成る銅繊維材及び銅粒材を使用した従来
の摩擦材に比較して、ディスクロータのロータ面等への
銅金属の移着を可及的に防止できる。唯、かかる本発明
の摩擦材でも、ディスクロータのロータ面等への銅金属
の移着を完全に抑制することは困難であり、ロータ面等
に銅金属が移着する。このため、摩擦材中に、ロータ面
等を研磨する研磨材を配合することによって、移着した
銅金属を研磨してジャダーを確実に防止でき好ましい。
しかしながら、研磨材として、従来から使用されていた
研磨材、例えばSiC 粉、Al23粉、或いはジルコニア粉
等の無機研磨材を使用すると、ディスクロータのロータ
面等の摩量が多くなる。
【0014】このため、本発明では、ディスクロータの
ロータ面等の耗量を可及的に少なくしつつ移着した銅
金属を研磨すべく、SiC 粉等の無機研磨材に代えて、融
点が1400℃以上(特に好ましくは1450〜149
0℃)で且つモース硬度が3.5以上(特に好ましくは
3.8〜3.6)の高融点金属粒子を研磨材として使用
することが好ましい。この高融点金属粒子としては、常
温で酸化され難い金属粒子であって、250メッシュ以
下の金属粒子、例えばニッケル粒子(モース硬度3.
8、融点1450℃)又はコバルト粒子(モース硬度
5.6、融点1490℃)を好適に使用できる。尚、鉄
粒子も、融点及びモース硬度では研磨材として使用可能
であるが、常温で酸化され易いため、研磨材としては使
用しないことが好ましい。
【0015】この様に、研磨材として使用する高融点金
属粒子の配合量は、摩擦材中に配合された銅合金材に対
して8〜24vol %とすることが好ましい。本発明で用
いる高融点金属粒子も、図6に示す様に、高融点金属粒
子の摩擦材中への配合量を増加すると、ディスクロータ
のロータ面の耗量も増加する。特に、摩擦材中の銅合
金材に対する高融点金属の配合量を24vol %を越す
と、ロータ面の耗量も急激に増加する傾向があるた
め、高融点金属粒子の配合量の上限を銅合金材に対して
24vol %とすることが好ましい。尚、図6の縦軸は、
ディスクロータのロータ面の耗量であって、許容され
耗量は10μm以下である。
【0016】他方、高融点金属粒子の摩擦材中への配合
量を低下すると、ディスクロータのロータ面の耗量を
低下することができるものの、図7に示す様に、ジャダ
ーが発生し易くなる傾向にある。特に、摩擦材中の銅合
金材に対する高融点金属の配合量を8vol %未満とする
と、ロータ面に移着した銅を研磨によって充分に研磨で
きず、ジャダーが頻発し易くなる傾向にある。このこと
から、高融点金属粒子の配合量の下限を銅合金材に対し
て8vol %とすることが好ましい。尚、図7において、
縦軸はジャダーの発生程度を示し、「無感」とはジャダ
ーが発生しないこと、「許容」とはジャダーが発生して
も許容レベルであること、及び「NG」とはジャダーが
頻発することを各々示す。
【0017】
【実施例】本発明を実施例によって更に詳細に説明す
る。 実施例1 下記表1に示す配合表に従い各原料を混合して得た混合
体を加熱加圧成形して所定形状とした後、焼成して摩擦
材を製造した。得られた摩擦材は、剪断強度が2010
kgf で且つ耗量が0.17mmであり、摩擦材の外観
も、「しわ」がなく且つ「つや」があって、良好であっ
た。また、得られた摩擦材をディスクブレーキに使用し
た場合も、ディスクロータのロータ面に銅金属が付着す
ることに起因するジャダーも皆無であった。
【表1】
【0018】実施例2 実施例1において、摩擦材に対する金属粒材の配合量を
一定(45vol %)に保持し、金属粒材中に占める真鍮
粉(銅合金粒材)の割合を下記表2に示すように変更し
た他は、実施例1と同様にして摩擦材を製造した。得ら
れた摩擦材の摩擦量を調査した結果を表2に併記する。
【表2】 表2から明らかなように、金属粒材中に占める真鍮粉
(銅合金粒材)の割合を50vol %以上とすることによ
って、50vol %未満の場合に比較して、摩擦材の耐
耗性を更に一層向上できる。
【0019】比較例 下記表3に示す配合表に従い各原料を混合した他は、実
施例1と同様にして摩擦材を製造した。得られた摩擦材
は、剪断強度が1980kgf で且つ耗量が0.76m
mであり、実施例1の摩擦材に比較して、剪断強度が低
く且つ耗量も多いため、耐久性及び耐耗性で劣るも
のであった。また、得られた摩擦材をディスクブレーキ
に使用した場合も、ディスクロータのロータ面に銅金属
が付着することに起因するジャダーも発生した。
【表3】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性及び耐耗性を
改善された摩擦材を提供することができ、特にオフロー
ド車に好適に使用できる。また、研磨材としての高融点
金属粒子を配合した摩擦材によれば、ディスクロータの
ロータ面への攻撃性を緩和しつつジャダーを効果的に防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦材の剪断強度と繊維材の配合量との関係を
示すグラフである。
【図2】摩擦材の剪断強度と銅合金繊維材の配合量との
関係を示すグラフである。
【図3】摩擦材のブレーキ効力と金属粒材の配合量との
関係を示すグラフである。
【図4】金属粒材の配合量とキャリパを駆動するシリン
ダの駆動油の油温との関係を示すグラフである。
【図5】摩擦材の耗量と銅合金粒材の配合量との関係
を示すグラフである。
【図6】ディスクロータのロータ面の耗量と研磨材と
してのニッケル粒子(高融点金属粒子)の配合量との関
係を示すグラフである。
【図7】ジャダーの発生程度と研磨材としてのニッケル
粒子(高融点金属粒子)の配合量との関係を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−74179(JP,A) 特開 平6−145650(JP,A) 特開 平4−304284(JP,A) 特開 平4−264185(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 49/00 - 71/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維材、金属粒材、無機充填材、及び結
    合材としてのレジンから成る摩擦材において、 該摩擦材に対して10〜40vol %の繊維材が配合され
    ていると共に、前記繊維材中に占める銅合金繊維材が繊
    維材に対して10〜50vol %であり、 前記摩擦材に対して15〜50vol %の金属粒材が配合
    されていると共に、前記金属粒材中に占める銅合金粒材
    が摩擦材に対して10〜45vol %であって、且つ前記銅合金繊維材及び銅合金粒材が、前記摩擦材を
    ディスクブレーキに使用した際に、ディスクロータのロ
    ータ面への銅金属の移着を可及的に少なくし得るよう
    に、青銅又は真鍮によって形成されている ことを特徴と
    する摩擦材。
  2. 【請求項2】 銅合金粒材が、金属粒材に対して50vo
    l %以上である請求項1記載の摩擦材。
  3. 【請求項3】 融点が1400℃以上で且つモース硬度
    が3.5以上の高融点金属粒子が摩擦材中に配合されて
    いると共に、前記高融点金属粒子の配合量が摩擦材中に
    配合された銅合金材に対して8〜24vol %である請求
    項1又は請求項2記載の摩擦材。
  4. 【請求項4】 高融点金属粒子が、ニッケル粒子又はコ
    バルト粒子である請求項1〜3のいずれか一項記載の摩
    擦材。
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