JP3220576U - 繰り返し使用可能な液体容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボトルとパウチを安定的に結合してパウチの液体内容物を外部に漏れることなく、また、詰め替えに伴うボトル内からの空気の噴出による内容物の飛散を防止した繰り返し使用可能な液体容器を提供する。【解決手段】ボトル1の開口部の内側に内周ねじ16を形成し、内周ねじ16にパウチ2の外周に有する外周ねじ23を螺合する。開口部の内部本体側に一部に切欠き18を有する環状段差(ストッパー)17を設ける。ボトル1の開口部にパウチ2を螺合して安定的に結合する。ボトル1への液体内容物の移動に伴う当該ボトル1内からの空気排出路を螺合したねじ間の隙間3とストッパー17の切欠き18を通した空気路を形成し、空気の噴出による液体内容物の漏れや飛散を防止する。【選択図】図2
Description
本考案は、繰り返し使用可能な液体容器(以下、ボトルとも称する)に係り、特に、液体内容物の消費でボトルが空、あるいは液体内容物が僅少になった場合に詰替え用の液体様内容物を収容した詰替え容器(以下、パウチとも称する)の注出口をボトルの開口部に差し込んで補充を行う際の液体内容物の漏れや飛散を回避する相互連結機構を備えた繰り返し使用可能な液体容器に関する。
従来から、ボトル入りの液体シャンプー等では当該ボトルの液体内容物の詰替え用として、所謂パウチが多く用いられている。通例、この種のボトルは自立する程度の硬度と形状を持った樹脂製であり、パウチは軟質樹脂のシートの縁を貼り合わせた袋状を成し、その一部に注出口を有しているものが一般的である。そして、ボトルが空になったときや、中の液体内容物が僅少になった場合に、パウチを用いてボトルに詰め替え、再びボトルの中味を増やして使用できるようにするものである。このようなパウチを使うことにより、消費者はボトルを無駄に廃棄することなく繰り返し使用でき、また、生産者側では製品出荷量を減らすことでエコロジーにも繋がっている。
図5は、従来のボトルとパウチの一構成例を説明する断面図で、同図(a)はボトル、同図(b)はパウチを示す。また、図6は、図5に示したボトルとパウチを使用した詰め替えの説明図で、同図(a)は両者を結合した状態を、同図(b)は同図(a)に丸で囲んで示す要部Aの拡大図である。図5、図6中、符号1はボトル、同2はパウチを示す。
図5の(a)において、ボトル1は例えば液体シャンプー容器であり、有底円筒状の本体部11からなり、その底部12を下方にしたとき、上方端部に開口部(シャンプー液の排出口)13が位置するようになっている。この開口部13は図示しない蓋あるいは押し下げ操作のエアーポンプ(ディスペンサ)などが外周ねじ14にねじ込まれて封止されている。図5には、本体部11の内底にわずかのシャンプー液15が残留している状態を示している。
図5の(b)はパウチ2を示し、平袋状あるいは略筒袋状のパウチ本体部21の一部に注出口22を有している。一般的には、パウチ本体部21はフレキシブルな樹脂シート(ラミネートシート等)で構成され、注出口22とキャップ24は硬質樹脂などの材料、あるいは樹脂の白化処理で硬化して構成されている。通常は、この注出口22の外周に設けたねじ(外周ねじ)23にキャップ24のねじ(内周ねじ)25をねじ込んで封されており、パウチ本体内部には液体内容物であるシャンプー液26が満たされている。図5の(b)では、詰め替えのためにキャップ24を取り外した状態を示す。なお、ボトル1やパウチ2は、上記した形状や材質に限られるものではなく、内容物によっては、それに適した形状、材料が用いられる。
図5に示したボトル1にパウチ2からシャンプー液などを補充する場合、図6の(a)に示したように、ボトル1の図示しない蓋あるいはエアーポンプなどを取り外して開口部13を解放する。そして、同じく、キャップ24を取り外したパウチ2の注出口22をボトル1の開口部13に直接差し込む。この状態でパウチ2の本体部21をその注出口22よりも上方に位置させ、必要により手で絞り出すことで、パウチ2の本体部21に貯留されているシャンプー液26は注出口22からボトル1の開口部13に注出されてボトル1の本体部11内に貯留される。この種の従来技術を開示したものとしては、特許文献1を挙げることが出来る。
シャンプー等のボトルに、パウチに貯留されている液体内容物を移して詰め替える場合、両者の結合が単なる差し込みによるため、結合部分が外れ易く、中味(液体内容物)の漏れが起こり、また、両開口(ボトルの開口部とパウチの注出口)を密着させてしまうと、ボトルへの液体の移動に伴う該当ボトル内からの空気流の排出が抑制されてボトルの内圧が高くなり、詰め替える液体内容物の注入が困難になり、さらに圧力に耐えきれなくなった空気の噴出で内容物の飛散が発生し易い。このように、前記した図6に示されたように、ボトル1の開口部13にパウチ2の注出口22を単に差し込んだ状態では、パウチ2の注出口22はボトル1の開口部13に固定されないため、ボトル1とパウチの連結部分の結合は不安定である。そのため、注液中にパウチ2の注出口22がボトル1の開口部13から外れて詰め替え液(シャンプー液など)がボトルの外壁に垂れ流れ、或いは、両者の間の隙間3から排出する空気がこの隙間から詰め替え液を噴出させ、作業者の手や衣服に飛散する場合がある。
特許文献1では、繰り返し使用可能なボトルの開口部(エアーポンプなどを取り除いた出口)に詰替え用の液体内容物を封入したパウチの注ぎ出し口を結合し、詰替え内容物の漏れや飛散を回避する構成としたものにおいて、ボトルの開口部の内側に内周ねじを形成し、この内周ねじにパウチの外周に有するねじを螺合して両者を安定的に結合する。また、パウチの注出口の後部外周(パウチ本体部側:肩部)に、前記結合部の隙間に連通して空気抜き路を形成する円盤状の突起を形成したものが開示されている。
本考案は、ボトルとパウチを安定的に結合してパウチの液体内容物を外部に漏れることなく、また、詰め替えに伴うボトル内の空気圧増大の結果に耐えきれずに噴出する空気による内容物の飛散を防止した繰り返し使用可能な液体容器を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本考案は、ボトルとパウチを用いた液体内容物の詰め替えの際に、両者の開口部(ボトルの開口部とパウチの注出口)同士を安定的に連結可能とするとともに、詰め替えの際にボトルの内部から排出される空気を通過路を確保して詰め替える液体の流通を円滑にし、当該液体が両者の連結部分で漏れ、あるいは外部に吹き出すことを防止する構成とした。
以下、本考案の上記課題を解決する手段の具体的な構成例を列挙する。なお、理解を容易にするため、ここでは実施例の図面における参照符号を付して説明するが、本考案は符号を付した構成に限定されるものではなく、本考案の技術思想の範囲内で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本考案の繰り返し使用可能な液体容器(ボトル)の基本構成は、詰め替え用容器(パウチ)を用いた詰め替えの際に使用する両者の詰替え口に、お互いに螺合して結合するねじを形成して両者を安定的に連結可能とするとともに、ボトルへの液体内容物の移動に伴う当該ボトル内からの空気排出路を確保して空気の噴出による液体内容物の漏れや飛散を防止した点に特徴を有する。
(1)一端に底部12を有する本体部11と、該本体部11を挟んだ他端に開口部13を有する液体容器(ボトル)1であって、前記開口部13は、前記本体部11とは肩部18で連接され、前記底部12とは反対側に突出して形成された筒状を成し、該筒状の開口部13の外側に外周ねじ14を有するとともに、内側の一部に形成された内周ねじ16を有し、前記開口部13の内周ねじ16は、前記液体容器(ボトル)1に液体内容物を詰め替えるための詰め替え用容器(パウチ)2に有する注出口22に設けられた外周ねじ23とは若干の隙間をもって螺合し、螺合した状態では螺合部に空気が流通するごとくねじ山表面が緩やかに形成されており、前記筒状の開口部13の前記内周ねじ16が形成された内側の前記本体部11の内側端に、前記開口部13の端部を縮径するごとく形成され、一部に切欠き18を有する環状段差17を有し、前記液体容器(ボトル)1の前記開口部13に、前記詰め替え用容器(パウチ)2に有する注出口22に設けられた外周ねじ23を螺合して結合する際に、前記詰め替え用容器(パウチ)2に有する注出口22の先端が前記環状段差17に当接し、ねじ山表面が緩やかに形成された前記開口部13の内周ねじ16と前記詰め替え用容器2に有する注出口22に設けられた外周ねじ23との隙間3と、前記環状段差17の前記切欠き18とで前記液体容器の前記本体部11の内部と前記開口部13から外部環境に至る空気通路を形成することを特徴とする。
(2)(1)における前記液体容器(ボトル)1は前記底部で自立する比較的硬質の樹脂材料で成形された容器であり、前記詰め替え用容器(パウチ)2は、フレキシブルな樹脂シートで構成され、前記注出口22は硬質樹脂で構成された袋状容器であることを特徴とする。
本考案の構成により、繰り返し使用可能な液体容器(ボトル)1は、詰め替え用容器(パウチ)2を用いて詰め替えを行う際に、液体容器(ボトル)1の開口部に詰め替え用容器(パウチ)2の注出口22を結合する。この結合は、液体容器(ボトル)1の開口部13に形成された内周ねじ16に詰め替え用容器(パウチ)2の注出口22の外周に形成されている外周ねじ23を螺合させることで、両者を安定した結合とすることが可能となる。そのため、フレキシブルな詰め替え用容器(パウチ)2が液体容器(ボトル)1から不用意に外れることがない。さらに、詰め替え作業中、液体容器(ボトル)1と詰め替え用容器(パウチ)2を手で押さえることなく両手を使って詰め替え用容器(パウチ)2の中味を搾りきることができる。
また、本考案では、液体容器(ボトル)1の開口部13の内周ねじ16を形成したことで、両者の螺合が緩やかになり、同じく液体容器(ボトル)1の開口部13に設けた一部に切欠き18を有する環状段差17との作用で、液体容器(ボトル)1への液体内容物の移動に伴う当該液体容器(ボトル)1内からの空気排出路を確保して液体容器(ボトル)1から排出する空気の噴出によって液体内容物が漏れたり、飛散したりすることが防止される。
本考案の実施形態を、本考案の一実施例に係る図1乃至図4を用いて詳細に説明する。
図1は、本考案に係る液体容器(ボトル)の一実施例と詰め替え用容器(パウチ)を説明する断面図であり、同図(a)は本考案に係るボトル、同図(b)は詰め替え容器を示している。また、図2は、図1に示された本考案に係るボトルを用いてパウチ2から液体内容物を詰め替えるために両者の開口同士を結合した状態の説明図である。なお、図2(a)は両者を結合した状態を、同図(b)は同図(a)に丸で囲んで示す要部Aの拡大図である。
また、図3は本考案に係る液体容器の実施例の要部拡大断面図、図4は図3を矢印B方向から本考案に係る液体容器の一実施例の内側を見た平面図である。図1乃至図4中、図5と図6の符号と同一符号は同一機能部分を示す。また、符号16はボトルの開口部に設けられた内周ねじ、同17はボトルの開口部の内部本体側に設けられた内周ねじ、同17はボトルの開口部の内部本体側に設けられた環状段差で、パウチ2の注出口22の本体部11内への進入を制限するストッパーである、また、符号18はストッパー17に有する切欠きを示す。
本実施例では、ボトル1の開口部13の内側に曲面を持った内周ねじ16を形成し、パウチ2の注出口に有する外周ねじ23をボトル1の内周ねじ16に螺合して両者を結合している。ボトル1の本体部11は、一端に底部12を有し、該本体部11を挟んだ他端に開口部13を有する。ボトル1の開口部13は、前記本体部11とは肩部19で連接され、前記底部12とは反対側に突出して形成された筒状を成し、該筒状の開口部13の外側に外周ねじ14を有するとともに、内側の一部に形成された内周ねじ16を有している。
前記開口部13の内周ねじ16のねじ山は曲面とされ、ボトル1に液体内容物を詰め替えるためのパウチ2に有する注出口22に設けられた外周ねじ23との間に若干の隙間をもって螺合し、螺合した状態では螺合部を空気が流通するごとくねじ山表面が緩やかに形成されている。また、筒状の開口部13の前記内周ねじ16が形成された内側の前記本体部11の内側端に、前記開口部13の端部を縮径するごとく一部に空気穴となる切欠き18を有する環状段差(ストッパー)17が形成されている。
ボトル1の開口部13に、前記パウチ2に有する注出口22に設けられた外周ねじ23を螺合して結合する際に、パウチ2に有する注出口22の先端が前記環状段差(ストッパー)17に当接し、ねじ山表面が緩やかに形成された前記開口部13に内周ねじ16と前記詰め替え用容器2に有する注出口22に設けられた外周ねじ23との隙間3と、前記環状段差17の前記切欠き18とで前記液体容器の前記本体部11の内部と前記開口部13から外部環境に至る空気通路を形成する。
なお、ボトル1は、市販の液体シャンプー容器、液体洗剤容器などに見られるように、底部12で自立する比較的硬質の樹脂材料で形成された容器である。また、パウチ2は、フレキシブルな樹脂シートで構成され、注出口22は硬質樹脂、あるいはその注出口部分を白化処理して構成された袋状あるいは略筒状の容器である。なお、ボトル1の開口部13も、本体部11の樹脂材の白化処理で形成したものである。
本実施例により、ボトルとパウチが安定的に結合できるため、従来技術で説明したようなボトルとパウチの結合部から液体内容物が漏れることがなく、ボトル内に空気が滞留し、その空気が噴出することがないため、液体内容物の性質によっては起こり得る周囲への飛散を防止することができる。
以上、本考案の一実施例を説明したが、本考案の他の実施例として、ボトルとパウチがともに硬質樹脂材としたもの、両者ともにフレキシブルな袋状容器としたもの、シャンプーなどのトイレタリ商品に限らず、液状食品や薬品など、種々の容器の詰め替えに応用可能である。
1・・・液体容器(ボトル)
11・・・液体容器の本体部
12・・・液体容器の底部
13・・・液体容器の開口部
14・・・液体容器に開口部に設けられた外周ねじ
15・・・液体容器内の液体内容物
16・・・液体容器の開口部に設けられた内周ねじ
17・・・液体容器の開口部の内部本体側に設けられた環状段差(ストッパー)
18・・・液体容器の開口部の内部本体側に設けられた環状段差に有する切欠き
19・・・液体容器の肩部
2・・・詰替え容器(パウチ)
21・・・詰替え容器の本体部
22・・・詰替え容器の注出口
23・・・詰替え容器の注出口に設けられた外周ねじ
24・・・詰替え容器の注出口を封止するキャップ
25・・・詰替え容器のキャップに設けられた内周ねじ
26・・・詰替え容器内の液体内容物
3・・・液体容器の開口部に設けられた内周ねじと詰替え容器の注出口に設けられた外周ねじとの螺合部に形成される隙間
11・・・液体容器の本体部
12・・・液体容器の底部
13・・・液体容器の開口部
14・・・液体容器に開口部に設けられた外周ねじ
15・・・液体容器内の液体内容物
16・・・液体容器の開口部に設けられた内周ねじ
17・・・液体容器の開口部の内部本体側に設けられた環状段差(ストッパー)
18・・・液体容器の開口部の内部本体側に設けられた環状段差に有する切欠き
19・・・液体容器の肩部
2・・・詰替え容器(パウチ)
21・・・詰替え容器の本体部
22・・・詰替え容器の注出口
23・・・詰替え容器の注出口に設けられた外周ねじ
24・・・詰替え容器の注出口を封止するキャップ
25・・・詰替え容器のキャップに設けられた内周ねじ
26・・・詰替え容器内の液体内容物
3・・・液体容器の開口部に設けられた内周ねじと詰替え容器の注出口に設けられた外周ねじとの螺合部に形成される隙間
Claims (2)
- 一端に底部を有する本体部と、該本体部を挟んだ他端に開口部を有する繰り返し使用可能な液体容器であって、前記開口部は、前記本体部とは肩部で連接され、前記底部とは反対側に突出して形成された筒状を成し、該筒状の開口部の外側に外周ねじを有するとともに、内側の一部に形成された内周ねじを有し、前記開口部の内周ねじは、前記液体容器に液体内容物を詰め替えるための詰め替え用容器に有する注出口に設けられた外周ねじとは若干の隙間をもって螺合し、螺合した状態では螺合部に空気が流通するごとくねじ山表面が緩やかに形成されており、前記筒状の開口部の前記内周ねじが形成された内側の前記本体部の内側端に、前記開口部の端部を縮径するごとく形成され、一部に切欠きを有する環状段差を有し、前記液体容器の前記開口部に、前記詰め替え用容器に有する注出口に設けられた外周ねじを螺合して結合する際に、前記詰め替え用容器に有する注出口の先端が前記環状段差に当接し、ねじ山表面が緩やかに形成された前記開口部の内周ねじと前記詰め替え用容器に有する注出口に設けられた外周ねじとの隙間と、前記環状段差の前記切欠きとで前記液体容器の前記本体部の内部と前記開口部から外部環境に至る空気通路を形成することを特徴とする繰り返し使用可能な液体容器。
- 請求項1において、前記液体容器は前記底部で自立する比較的硬質の樹脂材料で形成された容器であり、前記詰め替え用容器はフレキシブルな樹脂シートで構成され、前記注出口は硬質樹脂で構成された袋状容器であることを特徴とする繰り返し使用可能な液体容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018005072U JP3220576U (ja) | 2018-12-07 | 2018-12-07 | 繰り返し使用可能な液体容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018005072U JP3220576U (ja) | 2018-12-07 | 2018-12-07 | 繰り返し使用可能な液体容器 |
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JP3220576U true JP3220576U (ja) | 2019-03-22 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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