JP3219900B2 - 容 器 - Google Patents

容 器

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JP3219900B2
JP3219900B2 JP13769993A JP13769993A JP3219900B2 JP 3219900 B2 JP3219900 B2 JP 3219900B2 JP 13769993 A JP13769993 A JP 13769993A JP 13769993 A JP13769993 A JP 13769993A JP 3219900 B2 JP3219900 B2 JP 3219900B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体等の収容物を入れ
る容器に関し、特に吐出時に特別な吸引を行わずとも収
容物を容易に取り出せる容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】収容物、例えば液体を入れる容器とし
て、硬質の紙からなる剛体の外容器の内部に、可撓性を
有する袋体からなる軟体の内容器が設けられたバック・
イン・ボックス形態の容器(以下「BIB容器」とい
う)がある。
【0003】このBIB容器によれば、外容器により所
定の箱形状を保持しつつ外部からの衝撃等から保護し、
内容物が取り出されるに従って内容器が収縮することに
より、内容器内部の液体を取り出すことができるもので
ある。
【0004】ところで、高粘度の液体、例えばインクの
場合には、BIB容器の吐出口部分に吸引ノズルを設
け、ポンプ等で吸引することにより内容器内部の液体を
取り出すようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
BIB容器では、図3に示す如く内部の液体55を取り
出す過程において、残留分が少なくなった時点で図3に
示す如く、吐出口53から離れた箇所の内袋50同士が
密着しやすかった。これにより、密着した内袋50内に
残留した液体55を吐出口53から取り出すことができ
ない不具合が生じた。
【0006】さらに、上記問題点は、ポンプにより吸引
を行う場合において、始めの吐出量と後半の吐出量にむ
らが生じていた。これは、内袋50が不規則に変形する
ことにより内袋同士が密着し、液体55が残留した状態
でもこれ以上の吸引を行えなくなるものであった。
【0007】また、液体50が粘度の高い液体である場
合には、内袋50の収縮がさらに不均一となり、残留分
が増大する傾向にある。尚、収容物として液体50を例
に説明したが、収容物として他に粉体物、気体である場
合においても同様の問題が生じた。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、収容された液体が残留することなく取り出す
ことができる容器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の容器は、伸縮自在な弾性体で形成され、伸張さ
せた状態で内容物(5)が入れられる弾性袋(1)と、
該弾性袋内部に設けられ、該弾性袋のみの収縮時の容積
よりも大きな体積を有し、かつ周囲に前記弾性袋と連通
する通孔(4a)が設けられた中子(4)と、該中子内
に導入され前記内容物を外部に取り出すための導管
(7)とを具備し、前記弾性袋の収縮により前記内容物
が前記中子の通孔を介し導管から取り出し自在であり、
さらに、前記弾性袋が収縮して該弾性袋が前記中子に密
着することにより、前記弾性袋内の前記内容物が残留す
ることなく取り出し可能なことを特徴としている。
【0010】また、前記通孔(4a)は、前記中子
(4)の外周に複数設けられた構成とすることができ
る。
【0011】
【作用】内容物5は弾性袋1を膨らませた状態まで所定
量、この弾性袋1内部に入れられる。内容物5の取り出
し時には、弾性袋1自体が有する収縮力により、中子4
の通孔4aを介し導管7から自然に吐出する。中子4
は、弾性袋のみの収縮時の容積よりも大きな体積を有す
る。弾性袋1は中子4に密着するまで弾性袋1自体が有
する収縮力で内容物5を吐出するため、弾性袋1内の内
容物が残留することなく全て取り出せる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の容器の実施例を示す側面図
である。弾性袋1は、常に収縮状態方向に付勢力が働く
風船状の弾性体で形成され、内部に収容物、例えば液体
5が入れられる。
【0013】そして、図示の如く弾性袋1が膨らんだ状
態の形状に対応して、この弾性袋1の外部には外容器3
を設けることができる。この外容器3は、剛性を有する
材質(プラスチック、金属、硬質紙等)で形成される。
【0014】そして、この弾性袋1の内部には、さらに
中子4が設けられる。中子4は、弾性袋1の収縮時の容
積よりやや大きな体積を有して弾性袋1よりも強い負圧
が加えられることにより収縮する弾性材質で形成され
る。
【0015】中子4の側部には、弾性袋1内に通じる複
数の通孔4aが形成され、液体5が流入自在である。さ
らに、中子4内には、導管7が挿入され、この導管7
は、図示しないポンプを介して供給箇所まで導出され、
中子4および弾性袋1内に収容された液体5が導管7を
介して取り出し自在である。
【0016】尚、この導管7には複数の孔部7aを開口
し取り出す構成としてもよい。また、弾性袋1および中
子4は、いずれも基部が導管7周囲に密着固定される。
さらに、導管7の吐出口7bには、封止栓8が設けられ
る。
【0017】上記構成によれば、封止栓8を取り外す
と、弾性袋1内の液体5は、この弾性袋1の弾性収縮力
により中子4の通孔4aを介して導管7に導かれ自然に
取り出される。そして、弾性袋1は図中1点鎖線で示す
如く最終的には、中子4外周部に密着するまで収縮す
る。これにより、弾性袋1内の液体5を完全に取り出す
ことができる。
【0018】ところで、以後、中子4内には、この中子
4の容積分に相当する微量の液体5が残留することにな
るが、この中子4に対しポンプ等の負圧手段の負圧力が
補助的に加えられることにより、中子4が収縮して液体
5が残留することなく取り出すことができる。
【0019】また、上記中子4は、弾性袋1の収縮時の
容積以上の体積を有する範囲で種々の形状に変更するこ
とができる。例えば、図2に示すように略円錐状に形成
してもよい。この場合弾性袋1は、中子4の形状に対応
して、下部(導管7付近)から次第に中子4に密着し、
この下部に液体5が残留することを防止できる。
【0020】また、中子4は弾性力を有しない金属等剛
体で形成してもよい。この剛体による中子4の場合であ
っても、負圧手段の吸引力により中子4内の液体5を取
り出すことができる。
【0021】尚、導管7の吐出口7bに逆止弁を設ける
ことにより、封止栓8の取り外し時に液体5の自然吐出
を防止できる。ところで、上記構成によれば、収容物と
しての液体5が粘度の高いものである場合にも、弾性袋
1の収縮力によりこの液体5を容易に取り出すことがで
きる。また、上記実施例では、内容物として液体を例に
説明したが、内容物として他に粉体等の固形物(即ち導
管7を通過できる程度の固形物)や、気体等であっても
良く、この場合においても上記実施例同様の作用を得ら
れる。
【0022】
【発明の効果】本発明の容器によれば、内容物が入れら
れた状態の弾性袋自体が弾性力で収縮するため、容器に
対し負力を加えずとも内容物を自然に取り出すことがで
きる。また、弾性袋の内部には、弾性袋の収縮時の容積
より大きな体積を有する中子を設けたので、弾性袋内の
内容物を残留することなく全て取り出すことができる。
そして、上記作用効果は、特別な負力発生の手段を用い
ることなく簡単な構成で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器を示す側断面図。
【図2】同容器の中子の変形例を示す部分側面図。
【図3】従来の容器を示す側断面図。
【符号の説明】
1…弾性袋、4…中子、4a…通孔、7…導管、7a…
孔部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 77/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮自在な弾性体で形成され、伸張させ
    た状態で内容物(5)が入れられる弾性袋(1)と、 該弾性袋内部に設けられ、弾性袋のみの収縮時の容積
    よりも大きな体積を有し、かつ周囲に前記弾性袋と連通
    する通孔(4a)が設けられた中子(4)と、該中子内
    に導入され前記内容物を外部に取り出すための導管
    (7)とを具備し、前記 弾性袋の収縮により前記内容物が前記中子の通孔を
    介し導管から取り出し自在であり、さらに、前記弾性袋
    が収縮して該弾性袋が前記中子に密着することにより、
    前記弾性袋内の前記内容物が残留することなく取り出し
    可能なことを特徴とする容器。
  2. 【請求項2】 前記通孔(4a)は、前記中子(4)の
    外周に複数設けられた請求項1記載の容器。
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