JP3219593U - ブラシレスモーター用のステータ - Google Patents
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Abstract
【課題】自動化生産により製造し易い且つ異なる結線状態に対応できるブラシレスモーター用のステータを提供する。
【解決手段】第1の極歯と第2の極歯をそれぞれ有する第1〜3対の極歯組A〜Cを備えたステータコア2と、円環状の板体に形成され、第1の端面23に当接する基板と、第1の極歯に隣接する第1の線材通過エリアと、第2の極歯に隣接する第2の線材通過エリアと、を有するコイル線材保持座3と、各対の極歯組A〜Cにそれぞれ対応する第1〜3のコイル線材5A〜5Cと、を具え、各第1〜3のコイル線材5A〜5Cは、両端部である2つの自由端部51と、2つの極歯に巻き付けられる2つのコイル部52と、2つのコイル部52の間に介在して接続させる接続部53と、を有し、且つ、第1〜3のコイル線材5A〜5Cは、ステータコア2の延伸方向において互いに重ならずに隣接するようにコイル線材保持座3の外側に巻き付けられている。
【選択図】図2
【解決手段】第1の極歯と第2の極歯をそれぞれ有する第1〜3対の極歯組A〜Cを備えたステータコア2と、円環状の板体に形成され、第1の端面23に当接する基板と、第1の極歯に隣接する第1の線材通過エリアと、第2の極歯に隣接する第2の線材通過エリアと、を有するコイル線材保持座3と、各対の極歯組A〜Cにそれぞれ対応する第1〜3のコイル線材5A〜5Cと、を具え、各第1〜3のコイル線材5A〜5Cは、両端部である2つの自由端部51と、2つの極歯に巻き付けられる2つのコイル部52と、2つのコイル部52の間に介在して接続させる接続部53と、を有し、且つ、第1〜3のコイル線材5A〜5Cは、ステータコア2の延伸方向において互いに重ならずに隣接するようにコイル線材保持座3の外側に巻き付けられている。
【選択図】図2
Description
本考案は、ブラシレスモーターに関し、特に、ブラシレスモーター用のステータに関する。
例えば特許文献1に記載された従来のブラシレスモーター用のステータは、複数の積層鋼板から形成される筒状のステータコアと、ステータコアの軸方向前後の端面にそれぞれ設けられる前インシュレータ及び後インシュレータと、前インシュレータと後インシュレータを介してステータコアに巻回される6つのコイルと、を有し、前インシュレータには、センサ回路基板と、対角に位置するコイル間の巻線同士を短絡する短絡手段(短絡部材及びヒュージング端子)とが設けられている。
従来のステータにおいて、各コイルは、一本の巻線でステータの極歯に巻きつけることにより形成されるが、対になっているコイル間は直接電気的に接続されていないので、互いに対応するコイル同士を短絡するために、ステータコアの外側に略半円周に渡る短絡手段とリード線などを更に設ける必要がある。しかし、部品の数を増やすと、モータの構造は複雑になる一方で、同時に自動化生産に係る難易度が上がり、生産コストも増加する。また、従来のステータのコイルの結線状態はΔ(デルタ)結線であり、他の結線状態(例えばY結線)を製造しようとする場合、コイル線材の巻きつける手順を変更する必要がある。
よって、本考案は上記の問題点に鑑みて、自動化生産により製造し易い且つ異なる結線状態に対応できるブラシレスモーター用のステータを提供する。
上記の目的を達成すべく、本考案は、ブラシレスモーター用のステータであって、所定の中心軸に沿って延伸する中空筒状体に形成されると共に、該中空筒状体の両端に第1の端面と第2の端面を有するコア本体と、いずれも該コア本体の内側の表面から前記中心軸に向かって凸起する第1の極歯と、該第1の極歯と向かい合って該コア本体の内側の表面から前記中心軸に向かって凸起する第2の極歯とをそれぞれ有する第1対の極歯組と、第2対の極歯組と、第3対の極歯組とを備えたステータコアと、前記中心軸を囲む円環状の板体に形成され、前記コア本体の前記第1の端面に当接する基板と、互いに間を空けて前記基板からそれぞれ各対の前記極歯組における前記第1の極歯に隣接する位置にある第1の線材通過エリアと、各対の前記極歯組における前記第2の極歯に隣接する位置にある第2の線材通過エリアと、を有するコイル線材保持座と、各対の前記極歯組にそれぞれ対応して前記コイル線材保持座に巻き付けられる第1のコイル線材と第2のコイル線材と第3のコイル線材と、を具え、前記第1〜3のコイル線材は、いずれも一本の線材で、その両端部である2つの自由端部と、該2つの自由端部からそれぞれ延伸して該コイル線材が対応する前記極歯組が有する2つの前記極歯に巻き付けられる2つのコイル部と、該2つのコイル部の間に介在して接続させる接続部と、を有し、且つ前記第1のコイル線材と前記第2のコイル線材と前記第3のコイル線材において、それぞれが有する前記2つの自由端部及び前記接続部は、前記ステータコアの延伸方向において少なくとも1つの他のコイル線材が有する前記2つの自由端部又は前記接続部と、前記ステータコアの延伸方向において互いに重ならずに隣接するように、前記コイル部が位置する前記コイル線材保持座の内側から前記第1の線材通過エリア又は前記第2の線材通過エリアを通過して前記コイル線材保持座の外側に巻き付けられており、更に、前記コイル線材保持座に取り付けられ、前記ステータコアの延伸方向において互いに隣接する前記第1〜第3のコイル線材を保持する複数の短絡手段を具え、前記複数の短絡手段のいずれも少なくとも前記第1〜第3のコイル線材のいずれか1つと電気的接続されるブラシレスモーター用のステータを提供する。
以上のように、本考案によるブラシレスモーター用のステータは、一本の巻線のみを用いて3対のコイルを形成し、且つ、それらの第1〜3のコイル線材がそれぞれ有する自由端部又は接続部を互いに隣接するようにコイル線材保持座の外側に巻きつけるので、自動化生産により製造し易い。
更に、本考案によるブラシレスモーター用のステータを生産する際に、生産の手順において、第1〜第3のコイル線材を需要に応じた所定の箇所で短絡手段を用いて電気的に接続するだけで、巻線の巻き付ける方法を変えずに異なる結線状態を有する製品を生産し得る。
図1と図2を参照して本考案の第1の実施形態を説明する。図1は、本考案によるブラシレスモーター用のステータの第1の実施形態におけるステータ1と、ステータ1に取り付けられた、3つの外部電源ケーブル7(U相、V相、W相)と、センサ支持体8と、ホールセンサ素子9と、が示される斜視図であり、図2は、ステータ1が示される分解斜視図である。
図1と図2に示されるように、ステータ1は、略中空筒状体に形成されるステータコア2と、ステータコア2の上端面23と嵌め合うコイル線材保持座3と、ステータコア2の下端面24に取り付けられるキャップ4と、コイル線材保持座3に巻き付けられると共に3本のコイル線材からなるコイル線材組5と、コイル線材組5に含まれるコイル線材同士を短絡させる複数の短絡手段6と、を備える。
ステータコア2は、所定の中心軸Lに沿って延伸する中空筒状体に形成されると共に、該中空筒状体の両端に第1の端面23と第2の端面24を有する。ステータコア2は、図2に示すように、コア本体21と、いずれも該コア本体21の内側の表面から中心軸Lに向かって凸起する第1の極歯221と、該第1の極歯221と向かい合って該コア本体21の内側の表面から中心軸Lに向かって凸起する第2の極歯222とをそれぞれ有する第1対の極歯組Aと、第2対の極歯組Bと、第3対の極歯組Cと、を備える。
次に、図3と図4を参照してステータ1のコイル線材保持座3を説明する。ここで、図3は、ステータ1におけるコイル線材保持座3が示される斜視図であり、図4は該ステータ1におけるコイル線材保持座3が示される上面図である。コイル線材保持座3は、図3と図4に示されるように、中心軸Lを囲む円環状の板体であり、例えば絶縁材で形成され、コア本体21の第1の端面23に当接する基板30と、互いに間を空けて基板30からそれぞれ各対の極歯組における第1の極歯221に隣接する位置にある第1の線材通過エリア31と、各対の極歯組における第2の極歯222に隣接する位置にある第2の線材通過エリア32と、を有する。
各第1の線材通過エリア31には、ステータコア2の第1の端面23と同じ側に向かう第1の案内面311が形成されている。各第2の線材通過エリア32には、第1の端面23と同じ側に向かう第2の案内面321と、同じく第2の極歯222に隣接し、且つ、第1の端面23と同じ側に向かう第3の案内面322と、が形成されている。これらの案内面の間にそれぞれ介在する複数の凸部33は、巻線500(図15参照)がコイル線材保持座3を巻き付けることができるように設けられている。
本実施形態において、同一の極歯組に対応する第1の案内面311、第2の案内面321、及び第3の案内面322の、第1の端面23との距離は同じであり、第1対の極歯組Aと第2対の極歯組Bと第3対の極歯組Cのそれぞれにおける第1の極歯221に対応する第1の案内面311の第1の端面23との距離が、順番に遠くなっており、即ち、第1対の極歯組Aの第1の案内面311は第1の端面23と最も近く、第3対の極歯組Cの第1の案内面311は第1の端面23と最も遠い。また、後述する製造方法において、コイル線材組5に含まれる第1〜第3のコイル線材(5A〜5C)が重ならずにコイル線材をコイル線材保持座3に巻き付けるためなら、第3の案内面322は第2の案内面321より第1の端面23から、コイル線材の寸法程度に離れた位置にあっても良い。
キャップ4は、図2に示されるように、ステータコア2の下端面24に取り付けられ、且つ、ステータコア2の極歯22と嵌め合うことができる。本実施例において、キャップ4は絶縁材で製造されたものである。
図5は、ステータ1が示される斜視図であり、図6は、ステータ1が示されるもう1つの視点から見る斜視図であり、そして、図7は、ステータ1が示される更にもう1つの視点から見る斜視図である。図5〜7に示されるように、コイル線材組5は、各対の極歯組に対応してコイル線材保持座3に巻き付けられる、第1のコイル線材5A、第2のコイル線材5B、及び第3のコイル線材5C、を具える。第1〜3のコイル線材5A,5B,5Cは、いずれも一本の線材で、その両端部である2つの自由端部51と、該2つの自由端部51からそれぞれ延伸して該コイル線材が対応する極歯組が有する2つの極歯22に巻き付けられる2つのコイル部52(図2参照)と、該2つのコイル部52の間に介在して接続させる接続部53と、を有する。
第1のコイル線材5Aと第2のコイル線材5Bと第3のコイル線材5Cにおいて、それぞれが有する2つの自由端部51及び接続部53は、ステータコア2の延伸方向において少なくとも1つの他のコイル線材が有する2つの自由端部51又は接続部53と、ステータコア2の延伸方向において互いに重ならずに隣接するように、コイル部52が位置するコイル線材保持座3の内側から第1の線材通過エリア31又は第2の線材通過エリア32を通過してコイル線材保持座3の外側に巻き付けられている。また、図2に示されるように、同一コイル線材における2つのコイル部52は、第1のコイル部521と第2のコイル部522とを含み、第1のコイル部521と第2のコイル部522に電流を流す時に発生する磁場の方向が一致するように、ステータコア2の中心軸Lから極歯を見ると、第1のコイル部521と第2のコイル部522のコイル巻回方向は相反する(ただし空間的にコイル巻回方向は一致する)。
図8は、ステータ1における第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cによる回路を示す説明図である。それらの短絡手段6は、コイル線材保持座3に取り付けられ、ステータコア2の延伸方向において互いに隣接する第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cを保持する。各短絡手段6は、コイル線材保持座3に固定される固定部611,621と、固定部611,621から延伸して固定部611,621と協働して対応する複数のコイル線材を挟んで保持し、且つ、コイル線材と接する箇所が溶接されて該対応するコイル線材と電気的に接続される溶接部612,622と、を備える。本第1の実施形態において、複数の短絡手段6は、外部電源ケーブル7(U相、V相、W相)と接続される3つの第1の短絡手段61と、1つの第2の短絡手段62とを含む。
各第1の短絡手段61は、固定部611と溶接部612とを備え、第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cにおけるいずれか1つの接続部53と、他の1つのコイル線材の全2つの自由端部51とが接触することによって接続され、各第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cの自由端部51の1つと溶接されている。即ち、1つの第1の短絡手段61は、第1のコイル線材5Aの自由端部51の1つと溶接され、もう1つの第1の短絡手段61は、第2のコイル線材5Bの自由端部51の1つと溶接され、残った1つの第1の短絡手段61は、第3のコイル線材5Cの自由端部51の1つと溶接されている。
第2の短絡手段62は、固定部621と溶接部622とを備え、第1〜第3のコイル線材の接続部53とそれぞれ溶接される。この回路の電気的接続状態は、ここで、「直列Y結線」と称する。また、一般的に、コイル線材と短絡手段6とが溶接する前に、溶接する箇所でコイル線材の表面にある絶縁物を予め除去するので、短絡手段6とコイル線材とが溶接されていることは、短絡手段6とコイル線材は電気的接続されていることを示すことを注意されたい。
図9は、第2の実施形態における回路を示す説明図である。第2の実施形態は第1の実施形態とほぼ同じであるものの、短絡手段6の電気的接続状態が異なる。第2の実施形態において、各第1の短絡手段61は、第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cのいずれか1つの全2つの自由端部51と接触する2箇所が溶接されている。例えば、1つの第1の短絡手段61は、第1のコイル線材5Aの自由端部51と接触する2箇所が溶接され、もう1つの第1の短絡手段61は、第2のコイル線材5Bの自由端部51と接触する2箇所が溶接され、残った1つの第1の短絡手段61は、第3のコイル線材5Cの自由端部51と接触する2箇所が溶接されている。この回路の電気的接続状態は、ここで、「並列Y結線」と称する。
図10は、第3の実施形態における回路を示す説明図である。第3の実施形態は第1の実施形態とほぼ同じであるものの、短絡手段6の電気的接続状態は異なる。第3の実施形態において、複数の短絡手段6は、外部電源と接続される3つの第1の短絡手段61を含む。各第1の短絡手段61は、第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cにおけるいずれか1つの接続部53と、他の1つのコイル線材の全2つの自由端部51とが接触し、各第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cのいずれか1つの自由端部51の1つと接続部53とを接触する箇所が溶接されている。
これらの第1の短絡手段61は、それぞれ第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cにおけるいずれか2つを接触し、各第1の短絡手段61における第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cとの組み合わせは互いに異なる。例えば、本実施形態において、1つの第1の短絡手段61は、第1のコイル線材5Aの接続部53と、第2のコイル線材5Bの2つの自由端部51と、を接触し、もう1つの第1の短絡手段61は、第2のコイル線材5Bの接続部53と、第3のコイル線材5Cの2つの自由端部51と、を接触し、残った1つの第1の短絡手段61は、第3のコイル線材5Cの接続部53と、第1のコイル線材5Aの2つの自由端部51と、を接触する。この回路の電気的接続状態は、ここで、「直列Δ(デルタ)結線」と称する。また、本実施形態において、第2の短絡手段62が設けられて第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cを保持しているが、溶接する必要がない。
図11は、第4の実施形態における回路を示す説明図である。第4の実施形態は第3の実施形態とほぼ同じであるものの、短絡手段6の電気的接続状態が異なる。第4の実施形態において、各第1の短絡手段61は、第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cにおけるいずれか1つの接続部53と、他の2つのそれぞれの自由端部51とが接触し、各第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cの自由端部51と接続部53とを接触する全3箇所が溶接されている。この回路の電気的接続状態は、ここで、「並列Δ(デルタ)結線」と称する。本実施形態において、第3の実施形態と同じく第2の短絡手段62が溶接されずに設けられて第1〜第3のコイル線材5A,5B,5Cを保持している。
図12は、本考案によるブラシレスモーター用のステータ1の製造に関する方法の手順を示すフローチャートである。本考案のステータ1の製造方法は、準備工程S0と、巻き付け工程S1と、コイル線材保持工程S2と、切り取り工程S3と、接続工程S4と、を含む。
図13は、ステータ1の製造方法の手順に含まれる準備工程S0において巻線500がステータ1に巻き付けられる前の様子を示す斜視図であり、図14は、準備工程S0において巻線500がステータ1に巻き付けられる前の様子を示す上面図である。
準備工程S0において、ステータコア2と、コイル線材保持座3と、キャップ4と、4つの短絡手段6と、を準備する。各短絡手段6(第1の短絡手段61と第2の短絡手段62を含める)は、コイル線材保持座3に固定される固定部611,621と、固定部611,621から延伸して固定部611,621と協働して対応する複数のコイル線材を挟んで保持でき、且つ、コイル線材と接する箇所が溶接されて該対応するコイル線材と電気的に接続されることができる溶接部612,622と、を備えるが、巻線500を巻き付ける前に、短絡手段6の溶接部612,622は、固定部611,621からステータコア2の中心軸Lを基準にして径方向に向かって延伸する状態のまま、コイル線材保持座3に設けられている。
図15は、製造方法の手順に含まれる巻き付け工程S1において、1対の極歯22からなる極歯組に巻線500が巻回して極歯22に巻き付けるコイル部52を形成している様子を示す上面図であり、図16は、該巻き付け工程S1が実行された後ステータ1の様子を示す上面図であり、図17は、巻き付け工程S1が実行された後ステータ1の様子を示す斜視図であり、図18は、巻き付け工程S1が実行された後ステータ1の様子を示す、もう1つの視点から見る斜視図である。
巻き付け工程S1において、一本の巻線500をコイル線材として、第1対の極歯組Aと第2対の極歯組Bと第3対の極歯組Cとがそれぞれ有する第1の極歯221及び第2の極歯222に対して、コイル巻付作業を順番に行う。コイル巻付作業は、まず、該一本の巻線500の一端部を巻付操作端部として、コイル線材保持座3の外側から、該当の対の極歯組が有する第1の極歯221に対応する第1の線材通過エリア31を経由してコイル線材保持座3の内側に進入させる。
続いて、第1の極歯221に巻き付けて該第1の極歯221の周りに該コイル線材の一部である第1のコイル部521を形成してから、第1の線材通過エリア31を経由してコイル線材保持座3の外側に戻す。そして、該巻付操作端部を該当の対の極歯組が有する第2の極歯222側に移動して、コイル線材保持座3の外側から、第2の極歯222に対応する第2の線材通過エリア32の第2の案内面321を経由してコイル線材保持座3の内側に進入させ、第2の極歯222に巻き付けて第2の極歯222の周りに該コイル線材の一部である第2のコイル部522を形成する。
この後、第2の線材通過エリア32の第3の案内面322を経由してコイル線材保持座3の外側に戻す。これらの極歯組に対してコイル巻付作業を行うことによって、全6つの極歯22にコイル部52をそれぞれ巻き付ける。なお、一本の巻線500であるコイル線材におけるコイル線材保持座3の外側に巻き付けられる部分が、第1の案内面311と第1の案内面311から離れた位置の差、及び第1対の極歯組Aと第2対の極歯組Bと第3対の極歯組Cのそれぞれにおける第1の極歯221に対応する第1の案内面311の第1の端面23との距離の差に合わせて、ステータコア2の延伸方向において互いに重ならずに隣接されるように巻き付けられている。
コイル線材保持工程S2において、複数の短絡手段6に、コイル線材におけるコイル線材保持座3の外側に巻き付けられ、且つ、ステータコア2の延伸方向において互いに隣接する部分を保持させる。そのため、各短絡手段6に対し、ステータコア2の延伸方向において、各溶接部612,622は、対応する固定部611,621との間にコイル線材を挟んでコイル線材取り付け座3の外側に保持するように折り曲げられる。
切り取り工程S3において、コイル線材組5において、第1対の極歯組Aに対応する第2のコイル部522と第2対の極歯組Bに対応する第1のコイル部521との間に介在する箇所、及び、第2対の極歯組Bに対応する第2のコイル部522と第3対の極歯組Cに対応する第1のコイル部521との間に介在する箇所に対してそれぞれ一部を切り除く。図6と図18に示されるように、第2のコイル線材5Bの自由端部51と第3のコイル線材の自由端部51との間における不要な部分Xと、第3のコイル線材の自由端部51に接続される巻線500の巻付操作端部である不要な部分Xは、この切り取り工程S3において全部切り取られる。また、図5と図17に示されるように、巻線500のもう1つ端部、即ち第1のコイル線材5Aの自由端部51に接続される端部と、第1のコイル線材5Aの自由端部51と第2のコイル線材5Bの自由端部51の間にある部分とも不要な部分Xである。
これにより、各対の極歯組に対応してステータコア2に取り付けられて各短絡手段6により保持される第1のコイル線材5A、第2のコイル線材5B、及び第3のコイル線材5Cを形成する。また、4つの短絡手段6は、3つの第1の短絡手段61と1つの第2の短絡手段62とを含む。各短絡手段6がそれらのコイル線材と接触する箇所は上記したのでここでは省略する。
切り取り工程S3の実行が完成した状態では、一本の巻線500はコイル線材としてコイル線材保持座3に巻きつけ、第1対の極歯組A、第2対の極歯組B、第3対の極歯組C、の順番で極歯22にコイル部52をそれぞれ形成し、その上、各極歯組A,B,Cに対応する第1〜第3の案内面311,321,322と第1の端面23との間の距離は順番に遠くなっている。
よって、第1のコイル線材5A、第2のコイル線材5B、及び第3のコイル線材5Cにおけるコイル線材保持座3の外側に巻き付けられる部分は、互いに重ならずに並んでおり、同一のコイル線材に属する部分がほぼ同じ水平面に位置し、3つのコイル線材を見分けやすい配置状態になっている。
接続工程S4において、製品の種類に基づいて、各必要な短絡手段6が有する溶接部612,622は、コイル線材と接する箇所が溶接されて対応するコイル線材と電気的に接続される。本考案によるステータ1は4つの実施形態に分けられ、それぞれにおける短絡手段6の電気的接続状態は互いに異なるため、製造しようとするステータ1の種類(即ち実施形態)に基づいて、接続工程S4に係る溶接する箇所を予め設定する必要がある。また、これらの実施形態において、接続工程S4では、溶接作業は半田付けによって実行される。
以上のように、本考案によるブラシレスモータの実施形態は、一本の巻線500を使ってそれぞれの極歯22にコイル部52を巻き付けてから、第1のコイル線材5A、第2のコイル線材5B、及び第3のコイル線材5Cにそれぞれ介在する線材を一部切り取ることにより、各極歯組に含まれる極歯22に対応するコイル部52の間に介在する接続部53をまとめて形成することができ、部品の数を減らすことができる。
また、これらの実施形態における4つの短絡手段6は、コイル線材を保持する機能を有すると共に、溶接する箇所の改変により、結線状態が異なるステータ1を製造することができる。
なお、短絡手段6はコイル線材保持座3の外側に設けられるので、自動化設備による溶接作業が実行し易く、生産に係るコストを節約できる。
1 ステータ
2 ステータコア
21 コア本体
22 極歯
221 第1の極歯
222 第2の極歯
23 上端面
24 下端面
3 コイル線材保持座
30 基板
31 第1の線材通過エリア
311 第1の案内面
32 第2の線材通過エリア
321 第2の案内面
322 第3の案内面
33 凸部
4 キャップ
5 コイル線材組
5A 第1のコイル線材
5B 第2のコイル線材
5C 第3のコイル線材
51 自由端部
52 コイル部
53 接続部
6 短絡手段
61 第1の短絡手段
62 第2の短絡手段
A 第1対の極歯組
B 第2対の極歯組
C 第3対の極歯組
L 中心軸
X 不要な部分
S0 準備工程
S1 巻き付け工程
S2 コイル線材保持工程
S3 切り取り工程
S4 接続工程
2 ステータコア
21 コア本体
22 極歯
221 第1の極歯
222 第2の極歯
23 上端面
24 下端面
3 コイル線材保持座
30 基板
31 第1の線材通過エリア
311 第1の案内面
32 第2の線材通過エリア
321 第2の案内面
322 第3の案内面
33 凸部
4 キャップ
5 コイル線材組
5A 第1のコイル線材
5B 第2のコイル線材
5C 第3のコイル線材
51 自由端部
52 コイル部
53 接続部
6 短絡手段
61 第1の短絡手段
62 第2の短絡手段
A 第1対の極歯組
B 第2対の極歯組
C 第3対の極歯組
L 中心軸
X 不要な部分
S0 準備工程
S1 巻き付け工程
S2 コイル線材保持工程
S3 切り取り工程
S4 接続工程
Claims (5)
- ブラシレスモーター用のステータであって、
所定の中心軸に沿って延伸する中空筒状体に形成されると共に、該中空筒状体の両端に第1の端面と第2の端面を有するコア本体と、いずれも該コア本体の内側の表面から前記中心軸に向かって凸起する第1の極歯と、該第1の極歯と向かい合って該コア本体の内側の表面から前記中心軸に向かって凸起する第2の極歯とをそれぞれ有する第1対の極歯組と、第2対の極歯組と、第3対の極歯組とを備えたステータコアと、
前記中心軸を囲む円環状の板体に形成され、前記コア本体の前記第1の端面に当接する基板と、互いに間を空けて前記基板からそれぞれ各対の前記極歯組における前記第1の極歯に隣接する位置にある第1の線材通過エリアと、各対の前記極歯組における前記第2の極歯に隣接する位置にある第2の線材通過エリアと、を有するコイル線材保持座と、
各対の前記極歯組に対応して前記コイル線材保持座に巻き付けられる第1のコイル線材と第2のコイル線材と第3のコイル線材と、を具え、
前記第1〜3のコイル線材は、いずれも一本の線材で、その両端部である2つの自由端部と、該2つの自由端部からそれぞれ延伸して該コイル線材が対応する前記極歯組が有する2つの前記極歯に巻き付けられる2つのコイル部と、該2つのコイル部の間に介在して接続させる接続部と、を有し、且つ
前記第1のコイル線材と前記第2のコイル線材と前記第3のコイル線材において、それぞれが有する前記2つの自由端部及び前記接続部は、前記ステータコアの延伸方向において少なくとも1つの他のコイル線材が有する前記2つの自由端部又は前記接続部と、前記ステータコアの延伸方向において互いに重ならずに隣接するように、前記コイル部が位置する前記コイル線材保持座の内側から前記第1の線材通過エリア又は前記第2の線材通過エリアを通過して前記コイル線材保持座の外側に巻き付けられており、
更に、前記コイル線材保持座に取り付けられ、前記ステータコアの延伸方向において互いに隣接する前記第1〜第3のコイル線材を保持する複数の短絡手段を具え、前記複数の短絡手段のいずれも少なくとも前記第1〜第3のコイル線材のいずれか1つと電気的に接続されることを特徴とするブラシレスモーター用のステータ。 - 前記第1の線材通過エリアには、前記第1の端面と同じ側に向かう第1の案内面が形成されており、
前記第2の線材通過エリアには、前記第1の端面と同じ側に向かう第2の案内面と、同じく前記第2の極歯に隣接し、且つ、前記第1の案内面より前記第1の端面から離れた位置にあると共に、前記第1の端面と同じ側に向かう第3の案内面と、が形成されており、更に、前記第1対の極歯組と前記第2対の極歯組と前記第3対の極歯組のそれぞれにおける前記第1の極歯に対応する前記第1の案内面の前記第1の端面との距離が、順番に遠くなっていることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモーター用のステータ。 - 前記複数の短絡手段は、外部電源と接続される3つの第1の短絡手段と、1つの第2の短絡手段とを含み、
前記3つの第1の短絡手段は、それぞれ前記第1〜第3のコイル線材における少なくとも1つと溶接され、
前記第2の短絡手段は、前記第1〜第3のコイル線材の前記接続部とそれぞれ溶接されること特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモーター用のステータ。 - 前記複数の短絡手段は外部電源と接続される3つの第1の短絡手段を含み、
前記3つの第1の短絡手段は、それぞれ前記第1〜第3のコイル線材における少なくとも2つと溶接されること特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモーター用のステータ。 - 各前記短絡手段は、前記コイル線材保持座に固定される固定部と、前記固定部から延伸して前記固定部と協働して対応する複数の前記コイル線材を挟んで保持し、且つ、前記コイル線材と接する箇所が溶接されて該対応する前記コイル線材と電気的に接続される溶接部と、を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のブラシレスモーター用のステータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018004118U JP3219593U (ja) | 2018-10-24 | 2018-10-24 | ブラシレスモーター用のステータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018004118U JP3219593U (ja) | 2018-10-24 | 2018-10-24 | ブラシレスモーター用のステータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3219593U true JP3219593U (ja) | 2019-01-10 |
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ID=64998569
Family Applications (1)
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JP2018004118U Active JP3219593U (ja) | 2018-10-24 | 2018-10-24 | ブラシレスモーター用のステータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3219593U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113381546A (zh) * | 2021-06-29 | 2021-09-10 | 珠海格力电器股份有限公司 | 定子接线组件、定子组件和电机 |
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2018
- 2018-10-24 JP JP2018004118U patent/JP3219593U/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113381546A (zh) * | 2021-06-29 | 2021-09-10 | 珠海格力电器股份有限公司 | 定子接线组件、定子组件和电机 |
CN113381546B (zh) * | 2021-06-29 | 2024-05-03 | 珠海格力电器股份有限公司 | 定子接线组件、定子组件和电机 |
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