JP3219458B2 - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JP3219458B2
JP3219458B2 JP10672692A JP10672692A JP3219458B2 JP 3219458 B2 JP3219458 B2 JP 3219458B2 JP 10672692 A JP10672692 A JP 10672692A JP 10672692 A JP10672692 A JP 10672692A JP 3219458 B2 JP3219458 B2 JP 3219458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、視野全体から多数の測
距データを得るようにした距離測定装置に係り、特にロ
ボットなどの物体認識装置として適用可能な距離測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学結像部を有する画像・映像入
力装置において、被写体までの距離を測定する機能は、
例えばカメラの自動焦点機構やロボットの物体認識に必
要な機能である。
【0003】例えば、自動焦点カメラは、その殆どが視
野内の中央部など特定の限定された領域について対象物
までの距離を測定するものである。ところが視野内に光
学系の焦点深度の幅を越える範囲にわたって距離の異な
る複数の物体が存在し、しかも各々の物体までの距離情
報が同時に必要とされる目的に対しては、従来の自動焦
点機能に用いられている距離測定(以下、測距と略記す
る)機構では適応が困難である。
【0004】このような視野内の多数の領域を測距対象
とする装置としては、特開昭61−70407号公報に
より開示された技術がある。これは、視野を複数の部分
視野に分割すると共に分割した部分視野ごとの測距デー
タの代表値と、この代表値に対する他の測距データの関
係を判定するための判定値を各部分視野ごとに求め、こ
れを記憶する手段を設けたものである。この技術を用い
れば分割された部分視野に結像される各物体までの距離
を測定することが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像入力装置における測距機能としては、視野内の一部
の領域のみを測距の対象とするものが殆どであったた
め、視野内に多数の物体が結像されるような場合におい
て複数の物体に対する測距を同時に行なうのは難しかっ
た。
【0006】また、従来の複数被写体に対する測距法
は、視野を領域分割した各々の部分視野について測距を
行なうものであるため、複数物体の配置や大きさに対す
る適用が難しい。即ち、この方法では各部分視野が必ず
しも個々の対象物に対応するとは限らず部分視野内に複
数の物体が結像されていたり、逆に物体の像の大きさに
対して部分視野が小さすぎたりといった不都合が生じる
可能性がある。さらに、測距の対象となる画像領域を小
さくすることにより測距に用いる信号の信号雑音比(S
/N)が劣化し、エラーが増えるという不都合が生じ
る。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする所は、視野内に存在する複数物体に
対して同時に測距可能で、S/N的にも有利で適用性の
高い実用的な距離測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の距離測定装置は、複数の物体面を有する被
写体像を結像する光学結像系と、前記光学結像系の物体
面における合焦位置を移動させる合焦面制御手段と、前
記光学結像系により結像された被写体像を電気的画像信
号に変換する撮像手段と、前記撮像手段により得られた
電気的画像信号から特定周波数帯域の信号を検出するコ
ントラスト検出手段と、前記合焦面制御手段により合焦
位置を移動させながら前記コントラスト信号を検出する
ことにより得られるコントラスト信号の合焦位置に対す
るコントラストカーブをフーリエ変換するフーリエ変換
手段と、前記光学結像系の単一面に対する基本コントラ
ストカーブをフーリエ変換したデータを予め記憶する記
憶手段と、前記フーリエ変換されたコントラストカーブ
を前記基本コントラストカーブをフーリエ変換したデー
タで除算する除算手段と、前記除算手段の出力を逆フー
リエ変換する逆フーリエ変換手段と、前記逆フーリエ変
換手段の出力からピークを検出するピーク検出手段とを
具備し、上記ピーク検出手段により検出されたピークに
基づいて被写体像の各物体面までの距離を測定すること
を特徴とする。
【0009】
【作用】即ち、本発明の距離測定装置では、光学結像系
により複数の物体面を有する被写体像が結像され、合焦
面制御手段により前記光学結像系の物体面における合焦
位置が移動させられる。そして、撮像手段により前記光
学結像系により結像された被写体像が電気的信号に変換
され、コントラスト検出手段により前記撮像手段により
得られた電気的画像信号から特定周波数帯域の信号が検
出される。そして、フーリエ変換手段により前記合焦面
制御手段によって合焦位置を移動させながら前記コント
ラスト信号を検出することにより得られるコントラスト
信号の合焦位置に対するコントラストカーブがフーリエ
変換される。さらに、記憶手段により前記光学結像系の
単一面に対する基本コントラストカーブをフーリエ変換
したデータが記憶され、除算手段により前記フーリエ変
換されたコントラストカーブが前記基本コントラストカ
ーブをフーリエ変換したデータで除算される。そして、
逆フーリエ変換手段により前記除算手段の出力が逆フー
リエ変換され、ピーク検出手段により前記逆フーリエ変
換手段の出力からピークが検出される。そして、このピ
ークに基づいて被写体像の各物体面までの距離が測定さ
れる。
【0010】
【実施例】以下、本発明が採用した合焦面を光軸方向に
移動させながら入力した画像の空間周波数特性から個々
の物体の距離を推定する方法について説明する。
【0011】まず、コントラストカーブは、入力画像の
特定空間周波数のパワーを画像を入力する際の合焦面を
光軸方向に移動しながら測定することにより得られる。
以下、これを定式化する。ある物体面sに焦点を合わせ
たときの対象物体面tの入力画像は、(1)式の様に表
現することができる。 gt(x,y;t,s)=h(x,y;t,s) *ft(x,y)+n(x,y) …(1) ただし、 h(x,y;t,s) :物体面sに合焦させたときの対象面tの
伝達関数(以下、PSFと略す) ft(x,y) :対象面tの原画像。 n(x,y) :加法的に加わるノイズ。 gt(x,y;t,s):観測される対象面tの画像。 * :コンボリューションを表わすオペレー
タ。 ここで、議論を簡略化するために、上記PSFは次式に
依存すると仮定する。
【0012】
【数1】 実用的には、多くの場合このように仮定しても構わない
と考えられるので、以下、(t,s)をzと書き改める
ことにする。
【0013】次に、対象面tのコントラストカーブbt
(u1,v1;z)を(2)式に示すように観測される画像信号
のある狭い空間周波数帯域[( u1,v1),(u1 +Δu,
v1 +Δv) ]のパワーとして表す。
【0014】
【数2】
【0015】ここで、H(u,v;z) はh(x,y;z) のフーリ
エ変換(OTF)、Ft(u,v)はft(x,y)のフーリエ変
換、n(z) はコントラストカーブを測定する際に混入す
るノイズ成分をそれぞれ示す。よって、(2)式は下記
の(3)式の様に書き改めることができる。 bt(u1,v1;z)=at(u1,v1)e(u1,v1;z)+n(z) …(3)
【0016】
【数3】
【0017】上記(3)乃至(5)式より、コントラス
トカーブbt (u1 ,v1 ;z) は対象となる
狭帯域における画像ft(x,y)の積分値at (u1 ,v1 ) が
ゲインになるが、基本的にはOTFに依存するe(u1 ,v
1 ;z)の関数である。
【0018】つまり、コントラストカーブの基本形状は
対象面の画像には依存せず、光学結像系にのみ依存する
ことがわかる。図5は、コントラストカーブの概念図を
示したものである。次に、視野内に距離の異なる複数の
対象物が存在する場合に測定されるコントラストカーブ
から個々の対象物の距離を推定する方法について説明す
る。
【0019】ここで、図6に示すようなM層の面で構成
される対象物を仮定すると、z=zt (t=1,2,
…,M)の位置に存在する物体面tのコントラストカー
ブbt(z)(ノイズは省く)は(6)式で表わされる。以
下、コントラストカーブの対象空間周波数を表わす添え
字(u1 ,v1 )は省略する。 bt =at e(z-zt ) …(6) 一方、全ての層が観測できる画像から得られるコントラ
ストカーブba(z)は(7)式の様に表わされる。
【0020】
【数4】
【0021】この(7)式の第2項は、隣接する層間の
距離が光学系の焦点深度に比べて小さく、且つ隣接層面
の画像の相関が強い場合にコントラストカーブに影響す
るが、この項の寄与は小さいので、以下、この第2項は
無視することにする。この場合、(7)式を最終的に
(8)式で表現することができる。
【0022】
【数5】 この(8)式をフーリエ変換すると(9)式で示すよう
になる。
【0023】
【数6】 但し、Ba(ξ)=F[ba(z)],E(ξ)=F[e(z)],N(ξ)=F[n(z)] (F[ ];フーリエ変換のオペレータ) 次に、Ba(ξ)をE(ξ)で割って逆フーリエ変換して得
られるp(z)は、(10)式で示すことができる。 p(z) =F-1[Ba(ξ)/E(ξ)] =F-1[Σat exp[-j2πξzt]+F-1[N(ξ)/E(ξ)] =Σat δ(zt)+n′(z) …(10)
【0024】上記(9),(10)式に示すような操作
を行なえば、(10)式よりz=zt の位置にピークが
出現することが予測される。つまり、コントラストカー
ブは光学系の特性だけにより決定されるので、あらかじ
め基本コントラストカーブの形状e(z) を記憶しておけ
ば、測定されたコントラストカーブから各物体の位置を
計測することができると考えられる。
【0025】尚、これまでは議論をしやすくするために
層状の対象物を仮定したが、任意の形状を有する対象
物、あるすは複数の物体が存在する場合に対しても同じ
理論で同時に複数の距離を求めるこができるのは自明で
ある。
【0026】次に、図7(a)乃至(c)を参照して本
方法による作用について説明する。図7(a)は仮定し
たコントラストカーブを示し、図7(b)はz=z1,
z2,z3,z4の位置に対象物体面を仮定したときの
bt(z)(t=1,2,3,4)、及びこれらの合成コン
トラストカーブba(z)を示す。そして,図7(c)は
(10)式に基づいて算出したp(z) を示す。
【0027】図7(b)の合成コントラストカーブから
は一見2つのピークしか見られないが、図7(c)の結
果ではz=z1,z2,z3,z4の位置にピークが現
れるため各々の物体面の位置を推定することができる。
以下、前述したような原理に基づく本発明の実施例につ
いて説明する。
【0028】図1は本発明の第1の実施例の構成を示す
図である。同図に示すように、本実施例の距離測定装置
は撮像装置1、画像プロセッサ2、テレビジョン(T
V)モニタ3、マン=マシーンインターフェイス4によ
り構成されている。
【0029】そして、上記撮像装置1は、更にレンズ1
1、レンズ駆動装置12、TVカメラ13からなり、該
TVカメラ13は画像プロセッサ2におけるアナログ/
ディジタル(A/D)変換器21に接続されている。
【0030】また、上記画像プロセッサ2では、上記A
/D変換器21は画像メモリ22に接続されており、該
画像メモリ22はディジタル/アナログ(D/A)変換
器23を介してTVモニタ3に接続されていると共に、
内部バス28を介して中央演算処理装置(CPU)2
4、メモリ25、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP;d
igital signal processor)26、リードオンリメモリ
(ROM)27にそれぞれ接続されており、更に投影パ
ターン検出部29にも接続されている。この投影パター
ン検出部29では、加算器291a,bはラッチ292
a,bに接続されており、該ラッチはメモリ293a,
bに接続されている。そして、メモリ293a,293
bは内部バス28に接続されている。
【0031】さらに、上記撮像装置1におけるレンズ駆
動装置12は、画像プロセッサ2におけるCPU24か
らの指令信号により所定の位置に合焦面が設定されるよ
うに構成されており、レンズ11内に含まれる焦点レン
ズの位置を検出するエンコーダが内蔵され、合焦面の位
置の情報がCPU24へ送られるようになっている。そ
して、マン=マシーンインタフェース4はCPU24と
接続され操作者が指令を送ったり、処理結果がディスプ
レイ上に表示できるように構成されている。このような
構成において、レンズ11により結像され、TVカメラ
13により撮像されて得られた画像信号は、画像プロッ
サ2内に入力されると、A/D変換器21によりディジ
タル信号に変換され、画像メモリ22に記録される。そ
して、この画像メモリ22に記録された画像信号は投影
パターン検出部29に転送され、画像のX方向及びY方
向の投影パターンが検出される。
【0032】この投影パターン検出部29に画像信号が
入力されると、加算器291a、ラッチ292a、メモ
リ293aは画像のX方向の1次元パターンをY方向に
ついて累積加算して得られるX方向の投影パターンを導
出する。即ち、画像メモリ22中の所定のM×N画素の
領域からラスタースキャン式に転送されてくる画素信号
が、加算器291aによってメモリ292aに記録され
る。そして、対応するXアドレスの値と加算され、結果
はラッチ292aに一度保持された後にメモリ293a
に再び記録される。このような操作が所定のライン数N
繰り返されることにより、M個の画素で構成されるX方
向の投影パターンがメモリ293aに記録される。
【0033】Y方向に対しても同様にして、加算器29
1b、ラッチ292b、メモリ293bではN個のY方
向のパターンをM回累積加算したY方向の投影パターン
が導出され、結果はメモリ293bに記録される。
【0034】メモリ293a、293bに記録された各
投影パターンは、内部バス28を介してDSP26に送
られ、上記(11),(12)式の計算が行なわれてコ
ントラストbX ,bY が算出され、メモリ25に記録さ
れる。
【0035】
【数7】 ここで、gX(x),gY(y)はX,Y方向の投影パターンを
示す。
【0036】以上の動作は、撮像装置1内のレンズ駆動
装置12が合焦面zを光軸方向に少しづつ移動させる度
に繰り返し行なわれる事で、X,Y方向のコントラスト
カーブbaX(z) ,baY(z) が検出され、その結果はメモ
リ25に記録される。
【0037】尚、図2はコントラストカーブが検出され
るまでの概要を示したものである。こうしてメモリ25
に記録されたコントラストカーブbaX(z) ,baY(z) に
対してDSP26によりフーリエ変換が実行され、フー
リエスペクトルBaX(ξ),BaY(ξ)がメモリ25に
記録される。
【0038】ROM27には基本コントラストカーブの
フーリエスペクトルEX(ξ)とEY(ξ)があらかじめ記
録されており、DPS26またはCPU24において除
算Bax(ξ)/Ex(ξ),Bay (ξ) /Ey(ξ)が行な
われ、その結果はメモリ25に記録される。
【0039】そして、除算が行なわれたフーリエスペク
トルBax(ξ)/Ex(ξ),Bay(ξ)/Ey(ξ)に対
しては、DSP26により逆フーリエ変換が実行され
て、その結果であるPX(z),PY(z)はメモリ25に記録
される。さらに、CPU24によりPx(z),Py(z)のピ
ークが検出され、各々のピークの位置に対応した物体の
距離が求められる。一方、画像メモリ22に記録されて
いる画像信号は、D/A変換器23によりアナログビデ
オ信号に変換されTVモニタ3に表示される。
【0040】勿論、入力された画像信号は、測定された
複数の対象物体面の距離情報を基にCPU24やDSP
26により所定の画像処理が行なわれるようにしても良
い。尚、このような装置全体の動作はCPU24により
制御される。
【0041】このように、第1の実施例では、入力画像
のX方向及びY方向の両方向について測距を行なうの
で、対象物体の空間周波数スペクトルに異方性があって
も検出しやすくなる。また、両方向の結果を比較するこ
とによって検出精度を高めることが可能である。次に、
図4は本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【0042】本実施例では、画像プロセッサ5以外の構
成は、第1実施例における撮像装置1、TVモニタ2、
マン=マシーンインタフェース4と同様なので、これら
については説明を省略する。
【0043】同図に示すように、画像プロセッサ5で
は、A/D変換器501は画像メモリ502に接続され
ており、該画像メモリ502は処理、表示系に接続され
ていると共に、投影パターン検出部503に接続されて
いる。
【0044】そして、投影パターン検出部503は帯域
フィルタ(BPF;band-pass filter)504,パワー演算器
505を介して加算器506に接続されており、該加算
器506にはラッチ507が接続されている。
【0045】さらに、ラッチ507はメモリ508に接
続されており、該メモリ508は内部バス511を介し
てCPU512,ローパスフィルタ(LPF)513,
FFT514に接続されていると共に、除算器509に
接続されている。この除算器509にはROMも接続さ
れており、該除算器509の出力はメモリ508にフィ
ードバックされるように構成されている。
【0046】このような構成において、撮像装置1によ
り入力された画像信号はA/D変換器501によりディ
ジタル信号に変換されて、画像メモリ502に記録され
る。そして、上記画像メモリ502に記憶された画像信
号は、投影パターン検出部503に送られ、1次元の投
影パターンが検出される。尚、投影パターン検出部50
3は第1実施例における投影パターン検出部210と同
様に構成され、対象画像のX方向及びY方向、あるい
は、どちらか一方向の投影パターンが検出されるように
なっている。
【0047】次に、検出された投影パターンはBPF5
04により所定の周波数帯域のフィルタリングが行なわ
れた後にパワー演算器505により絶対値の2乗(パワ
ー)が検出される。そして。導出された投影パターンの
所定周波数帯域のパワーは加算器506及びラッチ50
7により累積加算されることによりコントラストが検出
され、結果はメモリ508に記録される。
【0048】以上のような各合焦面におけるコントラス
トが次々と検出されることにより、メモリ508にはコ
ントラストカーブが記録される。そして、メモリ508
に記録されたコントラストカーブは、内部バス511を
介してLPF513に送られ、所定の低周波数領域通過
フィルタが作用し、その結果は再びメモリ508に記録
される。
【0049】このローパスフィルタリングが施されたコ
ントラストカーブはFFT514によりフーリエ変換さ
れて、結果は再びメモリ508に記録される。そして、
フーリエ変換されたコントラストカーブは、ROM51
0に記録されてある基本コントラストカーブのフーリエ
スペクトルと除算器509により除算され、結果は再び
メモリ508に記録される。
【0050】そして、この結果はFFT演算器514に
より逆フーリエ変換された後に再びメモリ508に記録
され、次にCPU512によりピークが検出されること
により各ピークの位置に対応する物体の距離が検出され
る。
【0051】ここで、本実施例の構成上の特徴は、コン
トラストカーブをフーリエ変換する前にローパスフィル
タリングを行う点にある。そこで、このローパスフィル
タリングの作用について以下に詳述する。
【0052】上記(1)乃至(10)式では、本発明の
原理について説明したが、実際には測定されるコントラ
ストカーブにノイズが混入するため先に説明した原理的
手順だけで図7(a)乃至(c)に示したような理想的
な結果は得られにくい。つまり、上記(10)式のノイ
ズ項が支配的になるためにピークが検出しにくくなる。
その大きな要因はコントラストカーブの高周波成分にあ
る。
【0053】即ち、上記(10)式において、F-1[N
(ξ)/E(ξ)]の計算をする際にE(ξ)の高周波
成分はもともと小さいためE(ξ)の大きさに比べてノ
イズ成分N(ξ)が相対的に大きくなると結果的にノイ
ズを増幅してしまうことになる。この傾向は、高周波に
なる程強くなる。
【0054】従って、本実施例のように、コントラスト
カーブに適当なローパスフィルタリングを施すことによ
り(10)式の結果におけるノイズの悪影響を除去する
ことは非常に効果的であると言える。
【0055】次に、ローパスフィルタのカットオフ周波
数を与える指針について説明する。前述したように、ロ
ーパスフィルタのカットオフ周波数をより低く設定する
と、高周波ノイズの影響を低減できるが、カットオフ周
波数を低くする程(10)式のP(z) に現われるピーク
がなめらかになるため低くしすぎてもピークの検出がし
ずらくなる。そこで、最適なカットオフ周波数を求める
ために次のような基準を設ける。
【0056】即ち、ノイズに影響されず、ピークを検出
するのに適当な最高周波数uh と、最近傍の2つのピー
クを分離できる最低周波数ul とを求め、ul uc
uhなる範囲のuc をカットオフ周波数とする。このカ
ットオフ周波数uh を設定するためにはコントラストカ
ーブのS/Nをパラメータとして例えば次のような評価
基準を用いれば良い。 SNp =10log[(ピークの値)2 /(ノイズの分散)] …(13)
【0057】このSNp を設定スレッショルド値を越え
るカットオフ周波数をuh とする。また、ul を求める
には最近接物体間の距離をパラメータとして、例えば次
のような評価基準を用いる。 Rp =(2つのピークの値)/(2つのピークの中間の値) …(14) このRp を設定スレッショルド値を越えるカットオフ周
波数をul とする。図4は、前述したようなカットオフ
周波数uc の設定法を示す図である。
【0058】同図に示されるように、コントラストカー
ブのS/Nが40dBと推定されるときは周波数uh40 と
ul とに囲まれたグレーの領域が最近接物体間の距離に
対する有効なカットオフ周波数を表わす。前述のよう
に、第2の実施例ではコントラストカーブにノイズが混
入する場合でも適用可能で物体の位置に対応するピーク
を検出することができる。
【0059】尚、本実施例の構成において、ローパスフ
ィルタリングを行なう際にFFT514によりコントラ
ストカーブをフーリエ変換してから各周波数成分に所定
の係数をかけることによりフィルタリングを実現するよ
うに構成しても良い。
【0060】以上詳述したように、本発明では、視野内
に存在する複数物体に対して同時に測距可能である。し
かも、従来例に見られるような画面を分割した部分画像
領域ごとの処理を行なわないため、S/N的に有利で、
装置構成上も複雑な処理を必要としない。さらに、視野
に対して物体がどの程度の大きさでも適用可能であり、
実用上有用な装置を提供することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、視野内に存在する複数
物体に対して同時に測距可能で、S/N的にも有利で適
用性の高い実用的な距離測定装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】コントラストカーブが検出されるまでの概要を
示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図4】カットオフ周波数の設定法を示す図である。
【図5】コントラストカーブの概念図を示す図である。
【図6】M層の面で構成される対象物を示す図である。
【図7】(a)は仮定したコントラストカーブ、(b)
はz1〜z4の位置に対象物体面を仮定したときのコン
トラストカーブ、及びこれらの合成コントラストカー
ブ、(c)はz1〜z4の位置に表れたピークを示す。
【符号の説明】
1…撮像装置、2,5…画像プロセッサ、3…TVモニ
タ、4…マン=マシーンインターフェース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 3/00 G01B 11/00 G02B 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の物体面を有する被写体像を結像す
    る光学結像系と、 前記光学結像系の物体面における合焦位置を移動させる
    合焦面制御手段と、 前記光学結像系により結像された被写体像を電気的画像
    信号に変換する撮像手段と、 前記撮像手段により得られた電気的画像信号から特定周
    波数帯域の信号を検出するコントラスト検出手段と、 前記合焦面制御手段により合焦位置を移動させながら前
    記コントラスト信号を検出することにより得られるコン
    トラスト信号の合焦位置に対するコントラストカーブを
    フーリエ変換するフーリエ変換手段と、 前記光学結像系の単一面に対する基本コントラストカー
    ブをフーリエ変換したデータを予め記憶する記憶手段
    と、 前記フーリエ変換されたコントラストカーブを前記基本
    コントラストカーブをフーリエ変換したデータで除算す
    る除算手段と、 前記除算手段の出力を逆フーリエ変換する逆フーリエ変
    換手段と、 前記逆フーリエ変換手段の出力からピークを検出するピ
    ーク検出手段と、を具備し、 上記ピーク検出手段により検出されたピークに基づいて
    被写体像の各物体面までの距離を測定することを特徴と
    する距離測定装置。
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