JP3218807B2 - 上水道の塩素注入率制御装置 - Google Patents

上水道の塩素注入率制御装置

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JP3218807B2
JP3218807B2 JP13938793A JP13938793A JP3218807B2 JP 3218807 B2 JP3218807 B2 JP 3218807B2 JP 13938793 A JP13938793 A JP 13938793A JP 13938793 A JP13938793 A JP 13938793A JP 3218807 B2 JP3218807 B2 JP 3218807B2
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chlorine injection
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憲一 黒谷
真和 窪田
正範 守本
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Fuji Electric Co Ltd
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  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上水道の消毒のために
設置された塩素注入設備において、送配水管網内の残留
塩素濃度を適正な値に維持するための塩素注入率制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】上水道では消毒のため塩素を注入するこ
とが義務付けられており、またその注入量も末端の給水
栓において、規定の残留塩素濃度0.1mg/l以上が
検出されなければならない。そこで従来は、末端の給水
栓で残留塩素の濃度を手分析またはセンサを用いて計測
することにより適当な注入率を決め、日単位または月単
位で塩素の注入率のスケジュールを決定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、注入された
塩素は時間の経過とともに減衰するため、管路の流量が
少ないと停滞時間が長くなり残留塩素濃度の低下が著し
くなる。また配水流量が多いとその反対に低下が少な
い。つまり、塩素を同一の注入率で注入していた場合、
末端での残留塩素濃度は配水量により増減することにな
る。
【0004】実際の配水量は、一日の間に大きく変動す
るため、一日単位で塩素注入率が決定される場合、最も
配水量の少ない時間帯を基準にして注入率が決定され
る。そのため配水量の多い時間帯では、残留塩素の濃度
が過度に高い値となる。残留塩素の濃度が高い場合は、
いわゆるカルキ臭い水となり、利用者に対して不快感を
与えるとともに、発癌性物質であるトリハロメタンが生
成されることになる。しかも、過剰に塩素を注入するこ
とは、水道事業にとっても不要な出費となり不経済であ
る。
【0005】そこで、配水管網における残留塩素濃度減
少特性の時間的変動を考慮して末端の給水栓で常時必要
最小限の残留塩素濃度が保たれるような塩素注入率の制
御方法が必要となる。そのためには、目標とする末端に
残留塩素濃度を計測するセンサを設置し、この信号をフ
ィードバックして、残留塩素濃度が目標の値となるよう
に制御する方法が考えられる。
【0006】しかしながら、この場合も対象とする現象
は物質そのものの移動であるため、一般に無駄時間が非
常に長くなるとともにその変動幅も大きくなり、目標値
からの偏差が少なくなるように残留塩素濃度を制御する
ことは不可能であった。本発明は上記問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、配水
量に変動があっても、常に末端の残留塩素濃度を基準値
に保つことができる塩素注入率制御装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、管網モデル、予測需要量および実
績需要量、目標濃度時系列値、仮設定注入率、注
入率上下限値の各データを入力する手段と、管網モデ
と、予測需要量および実績需要量を用いた動的水質
解析演算により塩素の注入率を仮設定注入率の値とした
場合における管網内の残留塩素濃度分布を算出する手段
と、管網モデルと、予測需要量および実績需要量を用
いた動的水質解析演算により塩素の注入率を単位時間ご
とに単位量増加した場合における管網内の残留塩素濃度
分布の変化を繰り返し算出する手段と、算出された塩素
の注入率と残留塩素濃度分布との関係から得られる連立
方程式またはその関係を用いた最小二乗法により、管網
上の目標地点の残留塩素濃度が目標濃度時系列値に近く
なる注入率スケジュールを算出する手段と、算出された
注入率スケジュールの値が注入率上下限値を越えた場合
に、上下限値以内に補正する手段と、を備えたことを特
徴とする。
【0008】第2の発明は、第1の発明において、線形
計画法を用いて注入率上下限値以内となる注入率スケジ
ュールを算出する手段を備えたことを特徴とする。
【0009】ここで、管網上の目標地点または/および
塩素注入地点を複数とすることも可能である。また、塩
素注入地点を複数とした場合、塩素注入間隔を互いに異
なるようにすることもある。
【0010】
【作用】第1の発明においては、管網モデル、予測
要量および実績需要量、目標濃度時系列値、仮設定
注入率、注入率上下限値の各データが入力される
と、管網モデルと、予測需要量および実績需要量と、
用いた動的水質解析演算により塩素の注入率を仮設定注
入率の値とした場合における管網内の残留塩素濃度分布
が算出される。次いで、管網モデルと、予測需要量およ
実績需要量と、を用いた動的水質解析演算により塩素
の注入率を単位時間ごとに単位量増加した場合における
管網内の残留塩素濃度分布の変化が繰り返し算出され
る。
【0011】算出された塩素の注入率と残留塩素濃度分
布との関係から得られる連立方程式またはその関係を用
いた最小二乗法により、管網上の目標地点の残留塩素濃
度がその目標濃度時系列値に近い注入率スケジュールが
算出される。算出された注入率スケジュールの値が注入
率上下限値を越えた場合、スケジュール値は上下限値以
内に補正される。
【0012】第2の発明においては、線形計画法を用い
て注入率の上下限値以内となるように注入率スケジュー
ルが算出される。なお、管網上の目標地点、塩素注入地
点は1個所または複数箇所のいずれでも注入率スケジュ
ールが算出される。また、塩素注入地点を複数とした場
合に、塩素注入間隔が互いに異なる場合も同様に注入率
スケジュールが算出される。
【0013】
【実施例】以下、図に沿って本発明の実施例を説明す
る。最初にT時間先までの最適な塩素注入率の時間スケ
ジュールを決定する手順について説明する。なお、ここ
での塩素注入率は浄水場浄水池あるいは配水池の出口に
おける残留塩素濃度を意味する。したがって、ろ過水に
塩素を添加後、池出口までの間に消費される塩素は現場
の制御によって補償されるものとする。
【0014】(1)管網を管網計算に用いるのと同等
に、節点、管路でモデル化する。管路モデルとしては、
例えば図4に示すようなモデルが設定される。 (2)需要予測または計画水量により、T時間先までの
Δt1時間ごと、節点ごとの需要水量を決定する。 (3)塩素注入点における塩素注入率のT時間先まで、
Δt2時間ごとの時間スケジュールを仮に設定する。こ
こでは、例えば一定の塩素注入率とした時間スケジュー
ルとする。
【0015】(4)(1),(2),(3)のデータを
使って、T時間先までのΔt1時間ごとの各節点の残留
塩素濃度の時間変動を計算する(これを動的水質解析計
算とよぶ)。ただし、残留塩素濃度は過去の履歴も影響
するため、影響のある過去L時間前から計算する。過去
の時間の塩素注入率は実績の値を用い、節点ごとの需要
水量は実績値あるいは推定値を用いる。
【0016】ここで動的水質解析計算は以下のように計
算する。 1)当該時間の節点需要量、注入点水頭などの条件で管
網計算を行い、各管路の流量分布を計算する。 2)各管路について次式により滞留時間ts、濃度減少
率Rを計算する。
【0017】
【数1】
【0018】
【数2】R=exp(−k・ts
【0019】但し、kは残留塩素濃度減少速度係数、t
は時間、t0は当該時間、Q(t)は管路流量、Dは管
内径、Lは管路区間長である。tsは数式1を満たす値
を数値解法にて求める。 3)管路の流向にしたがって上流側の(t0−ts)時間
の残留塩素濃度CAをその時間をはさむ前後の計算点の
濃度から補間により、計算する。 4)下流側の当該時間の残留塩素濃度CBを次式により
計算する。
【0020】
【数3】CB(t0)=R・CA(t0−ts
【0021】5)節点ごとに次式により、合流後に完全
混合するものとして、流入管路下流側残留塩素濃度から
流出管路上流側残留塩素濃度CCを計算する。ただし、
0は塩素注入点の場合の注入濃度である。
【0022】
【数4】
【0023】1)〜5)を計算時間間隔ごとに−L時間
からT時間まで繰り返し計算する。
【0024】(5)動的水質解析で得られた目標節点の
Δt1時間間隔の濃度をx0(i),(i=1〜n)とす
る。そのときのΔt2時間間隔の注入率をu0(j),
(j=1〜m)とする。ここでn,mはそれぞれ、n=
T/Δt1,m=T/Δt2である。ただし、一般的には
n≧mである。
【0025】j時の注入点濃度u(j)に対するi時の
目標点の濃度x(i)との関係を以下のような数値計算
により、定式化する。次いで、j時の注入点濃度u
(j)に対するi時の目標点の濃度x(i)の感度を求
めるため、u(j)をj=1から順にj=mまで、Δu
ずつ増やして順次、動的水質解析の計算を行い、x
(i)の変動分Δx(i,j)を得る。但し、Δx
(i,j)はu(j)をΔu増分したときのx(i)の
0(i)からの増分である。すなわち、これらの関係
は次式のようになる。
【0026】
【数5】
【0027】ここでa(i,j)≧0である。数式5よ
りx(i)を次式のように表すことができる。
【0028】
【数6】
【0029】但し、Δx、Δuをそれぞれ以下の式のよ
うにする。
【0030】
【数7】Δx(i)=x(i)−x0(i)
【0031】
【数8】Δu(j)=u(j)−u0(j)
【0032】ここで、 目標節点が複数のN点である場合、XI,XI 0,A
I(j),ΔXIをそれぞれ以下の式のようにする。
【0033】
【数9】XI=〔xI(1)…xI(n)〕T
【0034】
【数10】XI 0=〔xI 0(1)…xI 0(n)〕T
【0035】
【数11】 AI(j)=〔aI(1,j)…aI(n,j)〕T
【0036】
【数12】ΔXI=XI−XI 0
【0037】それにより、数式6は次式のように表され
る。
【0038】
【数13】
【0039】塩素注入点が複数のM点である場合、U
J,UJ 0,AJ(i),ΔUJを次式のようにする。
【0040】
【数14】UJ=〔uJ(1)…uJ(m)〕T
【0041】
【数15】UJ 0=〔uJ 0(1)…uJ 0(m)〕T
【0042】
【数16】 AJ(i)=〔aJ(i,1)…aJ(i,m)〕
【0043】
【数17】ΔUJ=UJ−UJ 0
【0044】それにより、数式6は次のように表され
る。
【0045】
【数18】
【0046】目標節点が複数のN点であり、かつ塩素
注入点が複数のM点である場合、AIJを次式のようにす
る。
【0047】
【数19】
【0048】さらに、数式9,10,12,14,1
5,17の関係から、数式6は次式のように表される。
【0049】
【数20】
【0050】塩素注入点が複数(M点)であり、かつ
注入率スケジュールの時間間隔がそれぞれ異なる場合。 J番目の注入点の時間間隔をΔt2Jとし、mJ=T/Δ
2Jとするとともに、UJ,UJ 0,ΔUJ,AJ(i)を
それぞれ次式のようにする。
【0051】
【数21】UJ=〔uJ(1)…uJ(mJ)〕T
【0052】
【数22】UJ 0=〔uJ 0(1)…uJ 0(mJ)〕T
【0053】
【数23】ΔUJ=UJ−UJ 0
【0054】
【数24】 AJ(i)=〔aJ(i,1)…aJ(i,mJ)〕
【0055】それにより、数式6は次式のように表され
る。
【0056】
【数25】
【0057】目標節点が複数(N点)、塩素注入点が
複数(M点)であり、かつ注入率スケジュールの時間間
隔がそれぞれ異なる場合、AIJを次式のようにする。
【0058】
【数26】
【0059】さらに、数式9,10,12,21,2
2,23の関係から、数式6は次式のように表される。
【0060】
【数27】
【0061】ここで、数式6,13,18,20,2
5,27は一般的に次式のように表すことができる。
【0062】
【数28】X−X0=A・(U−U0
【0063】ここで、X,U,Aの要素を改めてxi
j,aijと表すと、それぞれ次式のようになる。
【0064】
【数29】X=〔x1…xpT
【0065】
【数30】U=〔u1…uqT
【0066】
【数31】
【0067】X,Uの要素の数p,qは最も一般的な
の場合で示すと、それぞれ次式のようになる。
【0068】
【数32】p=N・n
【0069】
【数33】
【0070】さらに、
【0071】
【数34】
【0072】
【数35】B=〔b1…bpT
【0073】とすると、Xは次式のようになる。
【0074】
【数36】X=A・U+B
【0075】ところで、塩素注入点と目標地点との遅れ
時間の関係から、あるxiについて次式の関係となる場
合がある。
【0076】
【数37】
【0077】このとき、Aのi行の要素はすべて0であ
り、xiは制御不能である(xi=xi 0)。したがって、
X,A,Bから対応するi行の要素を削除する。削除後
のものをX′,A′,B′と表す。削除後のX′の要素
数をp′とする。逆にあるuiについては、次式の関係
となる場合もある。
【0078】
【数38】
【0079】このとき、Aのj列の要素はすべて0であ
り、ujはXの制御に無関係であり、決定することはで
きない。したがって、U,A′から対応するj列の要素
を削除する。削除後のものをU′,A′′と表す。削除
後のU′の要素数をq′とする。これらから、数式36
は次式のようになる。
【0080】
【数39】X′=A′′・U′+B′
【0081】数式6,39をもとにして、目標とする
X′に対して、最適なU′の解Usを求める。以後、記
号を簡単にするため、X′,A′′,U′,B′,
p′,q′を改めて、X,A,U,B,p,qとおく
と、Xは次式のように表される。
【0082】
【数40】X=A・U+B
【0083】さらに、=〔1 p 〕とし、i をxi
の目標濃度とする。
【0084】1)目標地点の残留塩素濃度を目標値にで
きるだけ近づけるための最適注入。 p=qで行列Aが正則(逆行列が存在)のとき、X=
とおくと、数式40はU=Usについて解くことがで
き次式のようになる。
【0085】
【数41】Us=A-1・(−B)
【0086】ただし、ujの値に制約がある場合、uj
j′のとき、uj=uj′とする。ujj のとき、uj
j とする。ここで、uj′は注入率上限値、j は注
入率下限値である。 p>qで行列Aのrankがqのとき、評価関数を次
式のようにする。
【0087】
【数42】J=(X−T・(X−) =(A・U+B−T・(A・U+B−
【0088】すると、数式42を最小化するUsは最小
二乗法で解くことができ、その解は次式のようになる。
【0089】
【数43】Us=(AT・A)-1・AT・(−B)
【0090】ただし、ujの値に制約がある場合の処理
はと同様である。 2)目標地点の残留塩素濃度を必要最小限の残留塩素濃
度に保つための最適注入。 各時間の濃度をできるだけ、目標値に近づけ、注入塩素
量を少なくするため、次の目的関数Jを最小化する。
【0091】
【数44】
【0092】ただし、ei,fjはそれぞれの重みで、例
えば、対応する時間の流量に比例した値とする。制約条
件として、注入率の上下限を考慮すると、Uはそれぞれ
次式のようになる。
【0093】
【数45】U≦U′ (uj≦uj′)
【0094】
【数46】U≧ (ujj
【0095】さらに、濃度を目標値以上にするため、X
を次式のようにする。
【0096】
【数47】X≧ (xii
【0097】このとき、数式44の評価関数は、次式の
ようになる。
【0098】
【数48】
【0099】ただし、E,Fは次式として表わされる。
【0100】
【数49】E=〔e1…ep
【0101】
【数50】F=〔f1…fq
【0102】数式40の等号制約条件、および数式4
5,46,47の不等号制約条件のもとで、制約条件を
みたすX,Uの解の組が存在すれば、数式48の評価関
数を最小化する解Xs,Usを線形計画法によって解くこ
とができる。
【0103】図1に本発明の実施例の構成図を示す。管
網モデル、予測需要量、実績需要量をもとにコンピュー
タなどの演算装置1により、最適注入スケジュールを演
算する。本演算は1日1回定時に24時間先までの計画
を演算するか、あるいは定時間周期で起動して最適注入
スケジュールを順時、更新する。
【0104】最適注入スケジュールから、定時間周期で
当該時間の目標残留塩素濃度を定時送信装置2により、
テレメータ3,4を介して浄水場の注入比率コントロー
ラ5へ送信する。注入比率コントローラ5は浄水池12
に設置した残留塩素濃度計13からの残留塩素濃度信号
をフィードバックして目標に一致するように注入比率を
演算出力し、比率設定器6に与える。比率設定器6はろ
過池9出口の流量計10からのろ過水量に注入比率を乗
じて塩素注入量を塩素注入機7に指令する。塩素注入機
7は注入量指令に基づいて混和池11へ塩素注入を行
う。
【0105】図2、図3は注入率の時間スケジュールを
求めるための計算の手順の実施例を示すフローチャート
である。図2は第1の発明の計算手順で、図3は、第2
の発明の計算手順を示す。
【0106】これらの実施例によると、目標とする地点
での残留塩素濃度を目標値にできるだけ近づけることが
できる。または、目標値以上でできるだけ低くするがで
きる。その結果として、配水管網内での適正な残留塩素
濃度分布が常時得られると共に、注入点での塩素注入量
の削減を図ることが可能となる。これを計算機シミュレ
ーション結果により示す。
【0107】図4は、対象とした地域の管網図を示す。
この例では目標地点、注入点とも1か所ずつである。図
5は管網図において仮に設定した注入点の注入率を示す
(0.5mg/lで一定)。図6はそのときの目標地点に
おける残留塩素濃度の時間変化を示す。目標地点では需
要量の変動による残留時間の変動によって残留塩素濃度
が変化していることがわかる。
【0108】図7は、同じ管網で目標地点の残留塩素濃
度が目標値以上であってしかもできるだけ低くするよう
に、線形計画法によって解いた場合の注入点の注入率の
時間変化を示す。図8はそのときの目標節点での残留塩
素濃度の時間変化を示す。これらのことから目標節点で
の残留塩素濃度がほぼ一定となるように制御され、かつ
注入点での注入率が下がり、塩素注入量を削減できるこ
とがわかる。
【0109】
【発明の効果】以上述べたように第1および第2の発明
によれば、入力された管網モデル、予測需要量および
実績需要量、目標濃度時系列値、仮設定注入率
注入率上下限値の各データに基づき、目標濃度時系列
値に近い目標地点の残留塩素濃度が得られる注入率スケ
ジュールを算出することが可能になる。それにより、目
標地点の残留塩素濃度が常に安定した最適な状態に保た
れる。また、注入地点でも過度な塩素投入が防止される
ため経済性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1および第2の発明の実施例を示す構成図で
ある。
【図2】第1の発明の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】第2の発明の動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】実施例が適用される管網モデルの一例を示す図
である。
【図5】仮設定注入量の一例を示すグラフである。
【図6】仮設定注入時の目標節点残留濃度の時間変動の
一例を示すグラフである。
【図7】最適注入スケジュールの一例を示すグラフであ
る。
【図8】最適注入時の目標節点残留塩素濃度の時間変動
の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 演算装置 2 定時送信装置 3 テレメータ親局 4 テレメータ子局 5 注入比率コントローラ 6 比率設定器 7 塩素注入機 8 塩素貯槽 9 ろ過池 10 流量計 11 混和池 12 浄水池 13 残留塩素濃度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05D 11/00 G05D 11/00 (56)参考文献 特開 平3−186395(JP,A) 特開 平3−135496(JP,A) 特開 昭58−150488(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/50 C02F 1/76 G05D 11/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管網モデル、予測需要量および実績需
    要量、目標濃度時系列値、仮設定注入率、注入率
    上下限値の各データを入力する手段と、 管網モデルと、予測需要量および実績需要量を用いた
    動的水質解析演算により塩素の注入率を仮設定注入率の
    値とした場合における管網内の残留塩素濃度分布を算出
    する手段と、 管網モデルと、予測需要量および実績需要量を用いた
    動的水質解析演算により塩素の注入率を単位時間ごとに
    単位量増加した場合における管網内の残留塩素濃度分布
    の変化を繰り返し算出する手段と、 算出された塩素の注入率と残留塩素濃度分布との関係か
    ら得られる連立方程式またはその関係を用いた最小二乗
    法により、管網上の目標地点の残留塩素濃度が目標濃度
    時系列値に近くなる注入率スケジュールを算出する手段
    と、 算出された注入率スケジュールの値が注入率上下限値を
    越えた場合に、上下限値以内に補正する手段と、 を備えたことを特徴とする上水道の塩素注入率制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の上水道の塩素注入率制御
    装置において、 線形計画法を用いて注入率上下限値以内となる注入率ス
    ケジュールを算出する手段を備えたことを特徴とする上
    水道の塩素注入率制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の上水道の塩素注
    入率制御装置において、 管網上の目標地点を複数としたことを特徴とする上水道
    の塩素注入率制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の上水道の塩素注
    入率制御装置において、 塩素注入地点を複数としたことを特徴とする上水道の塩
    素注入率制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の上水道の塩素注入率制御
    装置において、 塩素注入地点を複数としたことを特徴とする上水道の塩
    素注入率制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の上水道の塩素注入率制御
    装置において、 複数の塩素注入地点の塩素注入率スケジュールの時間
    隔が互いに異なること を特徴とする上水道の塩素注入率
    制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の上水道の塩素注入率制御
    装置において、 複数の塩素注入地点の塩素注入率スケジュールの時間
    隔が互いに異なることを特徴とする上水道の塩素注入率
    制御装置。
JP13938793A 1992-11-20 1993-05-18 上水道の塩素注入率制御装置 Expired - Lifetime JP3218807B2 (ja)

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