JP3218181B2 - センサのバイアス誤差推定装置 - Google Patents

センサのバイアス誤差推定装置

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JP3218181B2
JP3218181B2 JP10143396A JP10143396A JP3218181B2 JP 3218181 B2 JP3218181 B2 JP 3218181B2 JP 10143396 A JP10143396 A JP 10143396A JP 10143396 A JP10143396 A JP 10143396A JP 3218181 B2 JP3218181 B2 JP 3218181B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のセンサを
持つ目標位置計測装置において各々のセンサのバイアス
誤差を推定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図25は、例えば特開平6−94823
号公報に示された従来のセンサのバイアス誤差推定装置
を示す図である。図において、1は第1のセンサ、2は
第2のセンサ、3は第1の観測器、4は第2の観測器、
5は第1のセンサ1と第2のセンサ2の位置を入力する
センサ位置設定器、6は第1の観測器3からの目標位置
とセンサ位置設定器5からの第1のセンサ位置を加算し
て目標の観測位置を算出する第1の加算器、7は第2の
観測器4からの目標位置とセンサ位置設定器5からの第
2のセンサ位置を加算して目標の観測位置を算出する第
2の加算器、8は第1のセンサ1のバイアス誤差の初期
値を定める初期バイアス設定器、9は第1の加算器6と
第2の加算器7からの目標観測位置と初期バイアス設定
器8からのバイアス誤差初期値とからk個の目標の観測
行列を算出する観測行列生成器、11は観測行列からバ
イアス誤差の推定値の共分散行列を算出する推定値評価
器、12は観測行列と推定値評価器11からのバイアス
誤差の推定値の共分散行列とからサンプリング時刻tに
おけるセンサのバイアス誤差推定値の仮の値を算出する
推定値算出器、13は初期バイアス設定器8からのセン
サのバイアス誤差の初期値より推定値算出器12からの
サンプリング時刻tにおけるセンサのバイアス誤差推定
値の仮の値を差し引く減算器、14は減算器13からの
第1のセンサと第2のセンサの時刻t におけるバイアス
誤差推定値14を記憶しておく推定値記憶器である。
【0003】次に原理について説明する。第1のセンサ
1、及び、第2のセンサ2からk個の目標を見たときの
k番目の目標の正しい位置ベクトルは以下の式(1)の
ように極座標で表わされる。また、実際に各々のセンサ
から得られる観測位置ベクトルは以下の式(2)よう
に極座標で表わされる。また、第1のセンサ1と第2の
センサ2のバイアス誤差を式(3)として、第1のセン
サ1の設置位置を原点、第2のセンサ2の位置ベクトル
を以下の式(4)のように直交座標で表わす。
【0004】
【数1】
【0005】極座標で表わされた目標の正しい位置ベク
トルと、実際に各々のセンサから得られる観測位置ベク
トルを直交座標で表わすと各々次式(5)、(6)とな
る。また、明らかに式(7)が成り立つ。
【0006】
【数2】
【0007】ここで関数Gとして式(8)を定義して、
第1のセンサ1と第2のセンサ2のバイアス誤差の1サ
ンプリング前の推定値として式(9)を関数G の平衡点
の近傍に選んで、関数Gを(P1ko アンダーバー
(t),P2ko アンダーバー(t),θ1■,θ2■)の
まわりでテイラー展開し、2次以上の項を無視すると、
式(10)が得られる。ただし、式(11)とする。
【0008】
【数3】
【0009】関数Gは第1のセンサ1と第2のセンサ2
の観測ベクトルP1ko アンダーバー(t)、P2ko アン
ダーバー(t)に誤差がなければ恒等的に零になる。従
って、式(10)の右辺を零とおいて、式(12)が得
られる。
【0010】
【数4】
【0011】式(12)の左辺は、バイアス誤差の初期
値と観測位置により定まる観測値と考えられる。式(1
2)の右辺第1項、第2項は求めるべきバイアス誤差を
状態変数として、観測行列との積と考えられる、第3
項、第4項は観測位置誤差と観測行列の積、すなわち、
雑音と考えられる。従って、式(12)は観測系に雑音
が含まれる線形状態方程式と考えることができる。すな
わち、観測値をZt アンダーバー、観測行列をHt 、求
める状態変数をXアンダーバー、観測雑音ベクトルをν
t アンダーバーとおけば、次式(13)が得られる。こ
こで各項は式(14)ないし(18)で表される。
【0012】
【数5】
【0013】式(13)の状態ベクトルXアンダーバー
はサンプリング時刻によらない定数ベクトルなので、カ
ルマンフィルタの理論において推移行列を単位行列、駆
動雑音を零ベクトルとして、バイアス誤差を推定するこ
とができる。サンプリング時刻tにおける状態ベクトル
Xアンダーバーの推定結果を式(19)と書けば、式
(20)ないし(22)となる。ここで、式(23)な
いし(28)が成立する。ここで、
【0014】
【数6】
【0015】なお、(σ2 ikR(t),σ2 ikE(t),σ
2 ikAz (t))は観測誤差の分散である。
【0016】次に動作について説明する。図25におい
て、第1のセンサ1、及び、第2のセンサ2は目標の位
置を観測するためのセンサで、同時に目標位置をサンプ
ルする。第1の観測器3、及び、第2の観測器4により
式(2)で表される目標の位置を出力する。また、セン
サ位置設定器5はある基準位置(以下基準位置と称す)
に対する第1のセンサ1と第2のセンサ2の位置を設定
する。ここで、第1のセンサ1と第2のセンサ2の位置
関係は式(7)で表される。第1の加算器6、及び、第
2の加算器7では、第1の観測器3、及び、第2の観測
器4からの目標の位置に第1のセンサ1と第2のセンサ
2の位置を加算し、基準位置に対する目標の観測位置を
算出する。また、初期バイアス設定器8は動作開始時
(t=1)では第1のセンサ1、及び、第2のセンサ2
のバイアス誤差初期値を設定し、それ以後(t>1)は
推定値記憶器15からの前回算出のセンサのバイアス誤
差推定値14を出力する(即ち式(20)の右辺第1項
を出力する)。
【0017】観測行列生成器9では、上記第1の加算器
6、及び、第2の加算器7からの目標の観測位置と、初
期バイアス設定器8からのバイアス誤差初期値または前
回算出のセンサのバイアス誤差推定値14を受けて式
(15)で表わされる観測行列Ht を演算して求める。
これは、式(16)のFk (t)に相当する。推定値評
価器11では式(22)における共分散行列Pt を演算
する。さらに、推定値算出器12では推定値評価器11
からの推定値の共分散行列を用いて、サンプリング時刻
tにおけるバイアス誤差推定値の仮の値、すなわち式
(20)の右辺第2項を算出する。さらに減算器13で
推定値算出器12からのバイアス誤差推定値を初期バイ
アス設定器8からのバイアス誤差初期値またはサンプリ
ング時刻(t−1)のセンサのバイアス誤差推定値1
4、すなわち式(20)の右辺第1項から差し引いて、
式(20)のバイアス誤差推定値14を演算し出力する
とともに、推定値記憶器15に送出する。推定値記憶器
15は、算出したサンプリング時刻tにおけるセンサの
バイアス誤差の推定値を記憶するとともに、前回算出の
センサのバイアス誤差推定値として初期バイアス誤差推
定器8に送出する。以後、この一連の処理をバイアス誤
差の推定値が収束するまで繰り返す。なお、このとき初
期バイアス誤差推定器8からはその都度前回(サンプリ
ング時刻(t−1))算出のセンサのバイアス誤差推定
値が出力される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来のセンサのバイア
ス誤差推定装置では、Pt を求める式(20)の[]内
の第2項が正則であれば、センサのバイアス誤差推定
値、すなわち状態方程式の式(20)は算出可能であ
る。そのための必要十分条件は、観測行列の階数が6で
あればいい。いいかえれば、2つ以上の目標を観測すれ
ばいいことになる。この条件は制御理論の可観測が対応
しているが、可観測の議論では観測行列が定数行列であ
ることを前提としている。ところが、従来のセンサのバ
イアス誤差推定装置では、観測行列の階数は、目標の観
測位置および1サンプリング前のセンサのバイアス誤差
推定値の不連続関数である。従って、観測行列の階数が
5以下の状況下でも、目標の観測位置等の若干の違いに
より観測行列の階数が6となり、バイアス誤差は推定で
きるものの、真値とかけ離れてしまう現象が発生すると
いう課題があった。一方、これ以外に、目標とセンサの
距離が2つの目標の距離に比べて大きい場合や2つのセ
ンサの間隔に比べて大きい場合、もしくは、仰角一定
等、センサと目標観測位置の関係に規則性がある場合
に、推定値評価器11の式(22)の共分散行列Pt
演算で0割に近い現象が発生して、センサのバイアス誤
差推定値が真値とかけ離れてしまう現象が発生するとい
う課題があった。また、そうでなくても目標観測位置に
よりバイアス誤差の推定精度が劣化するという課題があ
った。
【0019】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、最初に位置情報が既知の複数の仮
の可動目標を用いて第1のセンサ及び第2のセンサの各
々の推定演算を発散させずに、精度よくバイアス誤差を
求めることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係るセンサの
バイアス誤差推定装置は、第1のセンサによる目標から
のデータ入力により観測する第1の観測器と、この第1
のセンサとは離れた位置にある第2のセンサからのデー
タ入力により観測する第2の観測器とからの各時間毎の
出力で観測行列を得る観測行列生成器と、この観測行列
の誤差分散行列の仮の値の固有値を算出する誤差分散行
列の固有値算出器と、観測行列の誤差分散行列の仮の値
の最小固有値と、k個の可動目標に搭載された位置計測
手段からの固定目標との相対位置データとを対応させて
時系列で記憶する目標物の相対位置記憶器と、この目標
物の相対位置記憶器で記憶された時系列の仮の値の最小
固有値の中で所定の値を取る固有値に対応する相対目標
位置データを出力する目標物の位置評価器と、目標物の
位置評価器で得られた相対目標位置データを上記k個の
可動目標に送信して可動目標の位置を指示する目標位置
指示器と、観測行列生成器出力の観測行列出力と観測雑
音の共分散とからバイアス誤差推定値の共分散行列を算
出する推定値評価器と、この推定値評価器出力と観測行
列出力とから仮のバイアス誤差値を算出する推定値算出
器とを備えて、累積演算結果からセンサのバイアス誤差
を推定するようにした。
【0021】また、誤差分散行列の固有値算出器に替え
て、観測行列生成器出力から観測行列の各要素に連続な
関数である観測行列とその転置行列との積からなる行列
の最小固有値を算出する階数評価値算出器を備えて、演
算結果からセンサのバイアス誤差を推定するようにし
た。
【0022】また、観測行列生成器出力から観測行列の
各要素に連続な関数である観測行列とその転置行列との
積からなる行列の最小固有値を算出する階数評価値算出
器を備え、誤差分散行列の固有値算出器と併用した。
【0023】また、推定値評価器と推定値算出器とに替
えて、観測行列生成器出力の観測行列から観測行列の階
数減少によるバイアス誤差の推定値の発散を抑えるペナ
ルティ関数を用いてバイアス誤差を推定するペナルティ
関数による推定値算出器を備えて、演算結果からセンサ
のバイアス誤差を推定するようにした。
【0024】また、推定値評価器と推定値算出器とに替
えて、観測行列生成器出力の観測行列と観測雑音の共分
散とからバイアス誤差の推定値の発散を抑えるペナルテ
ィ関数を用いてバイアス誤差の推定値の共分散行列を算
出するペナルティ関数型推定値評価器と、観測行列とペ
ナルティ関数型推定値評価器出力とからバイアス誤差推
定値の発散を抑えるペナルティ関数を用いて再帰的にセ
ンサのバイアス誤差を算出するペナルティ関数型再帰的
推定値算出器を備えて、累積演算結果からセンサのバイ
アス誤差を推定するようにした。
【0025】また、目標物の位置記憶器に替えて、k個
の可動目標に搭載された自己位置測定器からの自己位置
データを、誤差分散行列との仮の値の最小固有値と対応
させて時系列で記憶する可動目標の位置記憶器を備え
て、観測行列生成器出力を用いての演算結果からセンサ
のバイアス誤差を推定するようにした。
【0026】また、目標物の位置記憶器に替えて、k個
の可動目標に搭載された自己位置測定器からの自己位置
データを、誤差分散行列との仮の値の最小固有値と対応
させて時系列で記憶する可動目標の位置記憶器を備え
て、観測行列生成器出力を用いての演算結果からセンサ
のバイアス誤差を推定するようにした。
【0027】また、目標物の位置記憶器に替えて、k個
の可動目標に搭載された自己位置測定器からの自己位置
データを、誤差分散行列との仮の値の最小固有値と対応
させて時系列で記憶する可動目標の位置記憶器を備え
て、観測行列生成器出力を用いての演算結果からセンサ
のバイアス誤差を推定するようにした。
【0028】また更に、自己位置データは、k個の可動
目標に搭載された自己位置測定器のGPS(Globl Posit
ioning System)装置により得られる構成とした。
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1のセンサのバイアス誤差
推定装置の構成図である。図中1〜9及び11〜15は
従来の装置と同一である。10はサンプリング時刻t に
おける観測行列の誤差分散行列の仮の値の最小固有値を
算出する誤差分散行列の固有値算出器、25a、25
b、25cは静止した鉄塔、建物等の他の目標との相対
位置を計測する各可動目標1、可動目標2ないし可動目
標Kに搭載された位置計測装置、26a、26b、26
cは位置観測装置25a、25b、25cで計測した固
定目標物との相対位置データを第2の通信装置27に送
信する、もしくは第2の通信装置27から固定目標物の
位置データを受信する第1の通信装置、27は第1の通
信装置26a、26b、26cから送られてくる固定目
標物との相対位置データを受信する、もしくは固定目標
物との相対位置データを第1の通信装置に送信する第2
の通信装置、16は誤差分散行列の固有値算出器10で
算出した観測行列の誤差分散行列の仮の値の最小固有値
と、第2の通信装置27で受信した固定目標物との相対
位置データとをペアにして時系列で記憶する目標物の相
対位置記憶器、17は目標物の相対位置記憶器16で記
憶した各サンプリング時刻における誤差分散行列の仮の
値の最小固有値と固定目標物との相対位置データのなか
で、最小固有値がある値以上となる固定目標物との相対
位置データを出力する目標物の位置評価器、18は目標
物の位置評価器17が出力した固定目標物との相対位置
データを第2の通信装置を介してk個の可動目標それぞ
れに送信する目標位置指示器である。また、図2は誤差
分散行列の固有値算出器10の処理の流れを示すフロー
チャートである。
【0030】次に原理について説明する。第1、及び、
第2のセンサから目標の位置を観測してそのデータから
観測行列生成器9で目標の観測行列を生成する処理まで
は従来の装置と同一である。ここで、バイアス誤差推定
値Xt アンダーバーハットの収束性について考える。ま
ず、Xt アンダーバーハットが算出可能となるために
は、Rt ik が正値対称行列、Fik(t)が正則行列、P
-1(_) が半正値対称行列となるので、次式(29)が
正則ならば式(20)〜式(22)は一意的に解ける。
なお、at アンダーバーとして式(30)とおくと、式
(31)が得られる。
【0031】
【数7】
【0032】従って、式(20)〜式(22)は、次式
(32)、(33)となる。
【0033】
【数8】
【0034】これは、式(22)の演算で零割りに近い
事象が発生した場合、サンプリング時刻tにおける状態
ベクトルXt アンダーバーの推定結果Xt アンダーバー
ハットが発散する可能性を示している。すなわち、理論
的にAt が正則であっても、第1のセンサ1と第2のセ
ンサ2の距離が小さい場合や目標とセンサの距離が大き
い場合等のように、同じ目標に対する第1のセンサ1と
第2のセンサ2の観測値の差異がとても小さいときに、
計算機丸め誤差の蓄積により式(22)の演算で零割り
に近い事象が発生してバイアス誤差の推定値が真値とか
け離れることがある。さて、行列At のが小固有値をλ
t とした時、P-1(_) が半正値対称行列となるので、
式(34)の関係が得られる。
【0035】
【数9】
【0036】ここで、||a||アンダーバーはベクトルa
アンダーバーのユークリッドノルムを表わす。従って、
行列At の最小固有値λt がある正の定数aより大きい
時、式(20)より、サンプリング時刻tにおける状態
ベクトルxアンダーバーの推定結果、すなわち、バイア
ス誤差の推定値xt アンダーバーハットが発散せずに算
出できるので、行列At の最小固有値λt が次の式(3
5)を満たすようにk個の目標を運動もしくは静止さ
せ、(20)ないし式(22)を用いて状態ベクトルx
アンダーバーの推定結果を反復計算する。
【0037】次に、上記に説明した原理を適用した実施
の形態1の装置の動作を図1、および、図2にしたがっ
て説明する。図1において、第1のセンサ1、及び、第
2のセンサ2から目標の位置を観測し観測行列生成器9
で目標の観測行列を生成する処理までは従来の装置と同
一である。誤差分散行列の固有値算出器10では、観測
行列の誤差分散行列の仮の値の最小固有値を算出する。
次に図2にしたがって、誤差分散行列の固有値算出器1
0の処理の流れを説明する。ステップ100ではサンプ
ル時刻tにおける観測行列生成器9からの観測行列を取
り込む。ステップ101では、ステップ100で取り込
んだ観測行列と、あらかじめ設定された第1のセンサ1
と第2のセンサ2の観測誤差の分散から、式(29)を
用いて観測行列の誤差分散行列の仮の値である行列At
を算出する。ステップ102では、ステップ101で算
出した行列At の最小固有値を算出する。
【0038】図1において、k個の可動目標それぞれに
搭載している位置計測装置25a、25b、25cで
は、目標自らの位置を特定するために静止物体(他の固
定目標物)の位置を計測する。第1の通信装置26a、
26b、26cでは位置計測装置25a、25b、25
cで計測した上記固定目標物との相対位置データを第2
の通信装置27に送信する。第2の通信装置27では第
1の通信装置26a、26b、26cで送信した固定目
標物との相対位置データを受信して、目標物の相対位置
記憶器16に出力する。目標物の相対位置記憶器16で
は誤差分散行列の固有値算出器10で算出した観測行列
の誤差分散行列の仮の値の最小固有値と、第2の通信装
置27で受信した固定目標物との相対位置データとをサ
ンプル時刻毎に記憶する。目標物の相対位置評価器17
では目標物の相対位置記憶器16に記憶された最小固有
値が式(35)を満たすときの固定目標物との相対位置
データを検索して出力する。ここで、ある定数aの値は
計算機の精度やセンサの精度により決まる値である。目
標位置指示器18では目標物の位置評価器17で検索し
た固定目標物との相対位置データを第2の通信装置27
を介して送出する。k個の可動目標は、この通信装置2
7で送信された固定目標物との相対位置データを第1の
通信装置26a、26b、26cで受信し、各目標の操
縦者は位置計測装置25a、25b、25cで固定目標
物との相対位置を観測しながら、それが通信装置26
a、26b、26cで受信した固定目標物との相対位置
データと等しくなる位置もしくは航跡に各可動目標を移
動もしくは運動させる。その後は、この移動後には、複
数の可動目標からのある時刻、第1と第2のセンサへの
一斉の位置データにより本来の観測行列生成器は必要な
行列を生成し、従来の装置と同様に推定値評価器11以
降の処理を行い、第1のセンサ1および第2のセンサ2
のバイアス誤差の推定値を算出する。
【0039】このように、目標とセンサの幾何学的な位
置関係により発生する計算機丸め誤差の蓄積が起こらな
いように、誤差分散行列の正則が保たれるようにk個の
目標を配置した上でバイアス誤差の推定演算をしている
ので、可動目標1ないしKの目標位置がフィードバック
されて定まると、その定まった各位置からの相対位置デ
ータにより、時間的には一時点のデータであっても第1
と第2のセンサの向きを定めるための観測行列が得られ
て、即ち、測定値評価器と推定値算出器により精度の良
いセンサのバイアス誤差推定値を得ることができる。
【0040】実施の形態2.誤差分散行列の固有値算出
器に換えて、観測行列の階数を評価してk個の可動目標
を配置させる装置を説明する。図3はこの発明の実施の
形態2を示すセンサのバイアス誤差推定装置の構成図で
ある。図中1〜9及び11〜15は従来の装置と同一で
ある。19はサンプリングtにおける観測行列の階数に
よる解析から得た判定式を算出する階数評価値算出器で
ある。また、16〜18、25〜27は実施の形態1と
同一である。また、図2は階数評価値算出器19の処理
の流れを示すフローチャートである。
【0041】次に原理について説明する。第1、及び、
第2のセンサから目標の位置を観測し観測行列生成器9
で目標の観測行列を生成する処理までは従来の装置と同
一である。次に、実施の形態1とは別の観点で、xt
ンダーバーハットの収束性について考える。実施の形態
1で式(29)が正則ならば式(20)〜式(22)が
一意的に解けることを示した。行列At が正則であるた
めの必要十分条件は観測行列Ht の階数が6である。こ
れは、3次元センサの場合、少なくとも2つの目標の観
測値が必要であることを意味する。ところで、観測行列
t の階数が6の条件は、制御理論での可観測が対応し
ているが、可観測の議論では観測行列が定数行列である
ことを前提にしているのに対し、従来の装置の観測行列
は目標観測位置の関数となっている。したがって、観測
行列Ht の階数が5以下の状況下でも、目標の観測位置
等の若干の違いにより観測行列Ht の階数が6となり、
センサのバイアス誤差は推定できるものの、真値とかけ
離れてしまう現象が発生する。
【0042】このように、従来の装置は制御の一般論と
異なるので、階数に代わる解析指標が必要である。観測
行列Ht の階数は、k個の目標の観測位置、及び、セン
サのバイアス誤差の1サンプリング前の推定値の不連続
関数である。そこで、行列の固有値は行列の要素の連続
関数であること、行列、観測Ht の階数は行列Ht Tt
の階数と一致すること、および、正方行列の階数は0で
ない固有値の個数と一致することから、観測行列Ht
各要素に連続な関数を解析指標とする。すなわち行列H
t Tとその転置行列であるHt との積からなる行列Ht T
t の最小固有値をαt 、cを正の定数とした時、式(3
6)を満たすサンプリング時に式(20)〜式(22)
を用いて状態ベクトルxアンダーバーの推定結果を反復
計算すればよいことが分かる。従って、可動目標1ない
しKからの相対位置データにより最小固有値αt を求め
る階数評価値算出器19による演算を時間的に繰り返せ
ばよい。
【0043】次に、上記で説明した原理を適用した実施
の形態2の装置の動作を図3、および、図4にしたがっ
て説明する。図3において、第1のセンサ1、及び、第
2のセンサ2から目標の位置を観測し観測行列生成器9
で目標の観測行列を生成する処理までは従来の装置と同
一である。次に図4にしたがって、階数評価値算出器1
9の処理の流れを説明する。階数評価器算出器では、目
標とセンサの幾何学的位置関係により、観測行列の階数
がバイアス誤差推定値算出可能となるための条件を満た
さない事象を排除するための評価値を算出する。具体的
には以下のようになる。ステップ100ではサンプル時
刻tにおける観測行列生成器9からの観測行列を取り込
む。ステップ103では、ステップ100で取り込んだ
観測行列から、行列の積である行列Ht Tt を算出す
る。ステップ104では、ステップ103で算出した行
列Ht Tt の最小固有値を算出する。これは、行列の固
有値はその行列の各要素の連続関数であること、及び、
正方行列の階数は0でない固有値の個数と一致するとい
うことから、観測行列Ht と階数が等しく、かつ、正方
行列であるHt Tt の固有値を用いて観測行列Ht の階
数を評価している。
【0044】図3において、位置計測装置25a、25
b、25cで固定目標物との相対位置を計測する処理か
ら第2の通信装置27で第1の通信装置26a、26
b、26cで送信した固定目標物との相対位置データを
受信して、目標物の相対位置記憶器16に出力するまで
の処理は実施の形態1と同一である。目標物の相対位置
記憶器16では階数評価値算出器19で算出したHt T
t の最小固有値と、第2の通信装置27で受信した固定
目標物との相対位置データとをサンプル時刻毎に記憶す
る。目標物の位置評価器17では目標物の位置記憶器1
6に記憶された最小固有値が式(36)を満たすときの
固定目標物との相対位置データを検索して出力する。目
標位置指示器18では目標物の位置評価器17で検索し
た固定目標物との相対位置データを第2の通信装置27
を介して送出する。k個の可動目標は、この通信装置2
7で送信された固定目標物との相対位置データを第1の
通信装置26a、26b、26cで受信し、各可動目標
の操縦者は位置計測装置25a、25b、25cで固定
目標物との相対位置を観測しながら、それが通信装置2
6a、26b、26cで受信した固定目標物との相対位
置データと等しくなる位置もしくは航跡に各可動目標を
移動もしくは運動させる。可動目標1ないしKの位置が
フィードバックで定まると、その定まった位置に対する
ある時刻の第1と第2のセンサによる一斉計測により、
その後は、従来の装置と同様に推定値評価器11以降の
処理を行い、第1のセンサ1および第2のセンサ2のバ
イアス誤差の推定値を算出する。
【0045】このように、観測行列の階数が5以下の状
況下でも、目標の観測位置等の若干の違いによりその階
数が6となってセンサのバイアス誤差推定値が真値とか
け離れてしまう現象を回避するように、観測行列の階数
を評価してk個の目標を配置した上でバイアス誤差の推
定演算をしているので、精度の良いセンサのバイアス誤
差推定値を得ることができる。
【0046】実施の形態3.実施の形態1と2を組み合
わせた場合を説明する。図5はこの発明の実施の形態3
のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図である。図中
1〜9及び11〜15は従来の装置と、また、10、1
6〜18、25〜27は実施の形態1で、19は実施の
形態2で用いられた要素とそれぞれ同一である。
【0047】次に、本実施の形態の装置の動作を図5に
従って説明する。第1、及び、第2のセンサから可動目
標の位置を観測し誤差分散行列の固有値算出器10で行
列At の最小固有値を算出する処理までは実施の形態1
と同一である。階数評価値算出器19では、誤差分散行
列の固有値算出器10と同時に観測行列を入力し、Ht T
t の最小固有値を算出する。k個の可動目標からの固
定目標物との相対位置データの送信は、実施の形態1と
同様である。このデータに基づき、目標物の相対位置記
憶器16では誤差分散行列の固有値算出器10で算出し
た観測行列の誤差分散行列の仮の値の最小固有値と、階
数評価値算出器19で算出したHt Tt の最小固有値
と、第2の通信装置27で受信した固定目標物との相対
位置データとをペアにしてサンプル時刻毎に記憶する。
目標物の相対位置評価器17では目標物の位置記憶器1
6に記憶された誤差分散行列の仮の値の最小固有値及び
t Tt の最小固有値がそれぞれ式(35)及び式を
(36)を同時に満たすときの固定目標物との相対位置
データを検索して出力する。これ以降の目標位置指示器
18による相対位置データの送信も実施の形態1と同様
である。
【0048】このように、目標とセンサの幾何学的な位
置関係により発生する計算機丸め誤差の蓄積が起こらな
いように、また、観測行列の階数が5以下の状況下で
も、目標の観測位置等の若干の違いによりその階数が6
となってセンサのバイアス誤差推定値が真値とかけ離れ
てしまう現象を回避するように、誤差分散行列の正則性
及び観測行列の階数を評価してk個の目標を配置した上
でバイアス誤差の推定演算をして、精度の良いセンサの
バイアス誤差推定をしている。
【0049】実施の形態4.誤差分散行列の固有値算出
器に加えて、観測行列の階数減少により誤差推定値が発
生するのを防ぐペナルティ関数を用いて一度にバイアス
誤差を算出する装置を説明する。図6はこの発明の実施
の形態4のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図であ
る。図中1〜9は従来の装置と、10、16〜18、2
5〜27は実施の形態1で用いられた要素とそれぞれ同
一である。20は観測行列から、バイアス誤差推定値の
発散を抑えるペナルティ関数を用いてセンサのバイアス
誤差を算出するペナルティ関数型推定値算出器である。
【0050】次に原理について説明する。第1、及び、
第2のセンサから目標の位置を観測し観測行列生成器9
で目標の観測行列を生成する処理までは従来の装置と同
一である。また続いて、目標物の位置記憶器16に記憶
された誤差分散行列の仮の値の最小固有値が式(35)
を満たすときの固定目標物との相対位置データに対応す
る位置もしくは航跡にk個の各可動目標を移動もしくは
運動させる処理までは実施の形態1と同一である。次
に、k個の可動目標の1つあるいは複数の配置位置の精
度が悪く、バイアス誤差推定結果を発散させる危険性の
ある観測行列が得られた場合にも、バイアス誤差の発散
を抑える評価関数を定義する。すなわち、従来の装置に
おける式(13)の線形状態方程式に最小自乗法を適用
し、観測値と状態変数xアンダーバーとの差の自乗にバ
イアス誤差の推定精度を向上させる項を加えた以下の式
で表されるペナルティ関数を用いる。
【0051】
【数10】
【0052】この式(37)の右辺は行列Ht Tt の最
小固有値が0に近くなった場合にもxt アンダーバーハ
ットが大きくなり過ぎないようにするための項であり、
Lは対角行列で対角要素は小さな正の定数である。評価
関数Jt を最小にするxt アンダーバーハットは、式
(37)の右辺を展開して、xt アンダーバーハットに
ついて微分した結果が零になるようなxt アンダーバー
ハットである。すなわち、次式(38)を解き、バイア
ス誤差の推定結果である式(39)を得る。
【0053】
【数11】
【0054】次に、上記で説明した原理を適用した実施
の形態4の装置の動作を図6、および、図7にしたがっ
て説明する。図6において、第1のセンサ1、及び、第
2のセンサ2から目標の位置を観測し観測行列生成器9
で目標の観測行列を生成する処理までは従来の装置と同
一である。また続いて、目標物の相対位置記憶器16に
記憶された誤差分散行列の仮の値の最小固有値が式(3
5)を満たすときの固定目標物との相対位置データに対
応する位置もしくは航跡にk個の可動目標を移動もしく
は運動させる処理までは実施の形態1と同一である。次
に図7にしたがって、各可動目標が所定の位置に移動し
た後の、ペナルティ関数による推定値20の処理の流れ
を説明する。ペナルティ関数による推定値算出器20で
は、観測行列生成器9からの観測行列から式(39)で
表されるバイアス誤差推定値を算出する。具体的には以
下のようになる。ステップ100では観測行列生成器9
からの観測行列を取り込む。ステップ105では、初期
バイアス設定器8からのバイアス誤差の初期値を取り込
む。ステップ106では、ステップ105で取り込んだ
バイアス誤差の初期値と第1のセンサ1および第2のセ
ンサ2の位置ベクトルから、式(14)〜式(18)で
表される状態方程式の観測値を算出する。ステップ10
7では、ステップ106で算出した状態方程式の観測値
と、観測ベクトルHt と、あらかじめ設定された第1の
センサ1と第2のセンサ2の観測誤差の分散から、式
(39)を用いてバイアス誤差の推定値を算出し、ステ
ップ108でバイアス誤差推定値14を出力する。
【0055】このように、バイアス誤差の推定値が発散
する恐れのある観測行列に対しても、その発生を抑える
項を付加した評価関数を用いているので、信頼性が高く
精度の良いセンサのバイアス誤差推定値を得ることがで
きる。
【0056】実施の形態5.実施の形態3と4を組み合
わせた場合を説明する。図8はこの発明の実施の形態5
のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図である。図中
1〜9は従来の装置と、また、10、16〜19、25
〜27は実施の形態3と、また、20は実施の形態4で
用いられた要素とそれぞれ同一である。
【0057】次に、本実施の形態の装置の動作を図8に
従って説明する。第1、及び、第2のセンサから固定目
標との相対位置を観測し目標物の相対位置記憶器16に
記憶された誤差分散行列の仮の値の最小固有値が式(3
5)を満たすときの固定目標物との相対位置データに対
応する位置もしくは航跡にk個の目標を移動もしくは運
動させる処理までは実施の形態3と同一である。その
後、実施の形態4と同様に、ペナルティ関数による推定
値算出器20で、観測行列生成器9からの観測行列から
式(39)で表されるバイアス誤差推定値を算出する。
このように、バイアス誤差の推定値が発散する恐れのあ
る観測行列に対しても、その発生を抑える項を付加した
評価関数を用いているので、信頼性が高く精度の良いセ
ンサのバイアス誤差推定値を得ることができる。実施の
形態2と実施の形態4を組合せてもよい。
【0058】実施の形態6.ペナルティ関数による推定
値算出器に換え、観測行列と観測雑音の共分散とから同
じくペナルティ関数を用いて推定値の共分散行列を得
て、更に再帰的に誤差を算出する装置を説明する。図9
はこの発明の実施の形態5のセンサのバイアス誤差推定
装置の構成を示す。図中1〜9及び13〜15は従来の
装置と、同一である。10、16〜18、25〜27は
実施の形態1で用いられた要素とそれぞれ同一である。
21は観測行列から、バイアス誤差推定値の発散を抑え
るペナルティ関数を用いてバイアス誤差の推定値の共分
散行列を算出するペナルティ関数型推定値評価器、22
はペナルティ関数型推定値評価器21からのバイアス誤
差の推定値の共分散行列と、観測行列とから、バイアス
誤差推定値の発散を抑えるペナルティ関数を用いて再帰
的にセンサのバイアス誤差を算出するペナルティ関数型
再帰的推定値算出器である。
【0059】次に原理について説明する。第1のセンサ
1、および、第2のセンサ2から目標の位置を観測し観
測行列生成器9で目標の観測行列を生成する処理までは
従来の装置と同一である。また続いて、目標物の位置記
憶器16に記憶された誤差分散行列の仮の値の最小固有
値が式(35)を満たすときの固定目標物との相対位置
データに対応する位置もしくは航跡にk個の目標を移動
もしくは運動させる処理までは実施の形態1と同一であ
る。またそれ以後の、最初のサンプリング時の処理は実
施の形態4と同一である。このときの、推定値の共分散
行列は次式(40)で与えられる。
【0060】
【数12】
【0061】それ以後のサンプルでは、再帰的算出方法
を用いる。すなわち、従来の装置における式(13)の
線形状態方程式に最小自乗法を適用し、観測値と状態変
数xアンダーバーとの差の自乗にバイアス誤差の推定精
度を向上させる項を加えた以下の式(41)で表される
ペナルティ関数を用いる。ここで、式(42)、(4
3)としている。
【0062】
【数13】
【0063】式(40)の右辺は、行列Ht Tt の最小
固有値が0に近くなった場合にもxt アンダーバーハッ
トが大きくなり過ぎないようにするための項であり、L
は対角行列で対角要素は小さな正の定数である。評価関
数Jt を最小にするxt アンダーバーハットは、式(3
9)の右辺を展開して、xt アンダーバーハットについ
て微分した結果が零になるようなxt アンダーバーハッ
トである。すなわち、次式(44)を解き、バイアス誤
差の推定結果である式(45)ないし式(47)を得
る。
【0064】
【数14】
【0065】次に、上記で説明した原理を適用した実施
の形態5の装置の動作を図8にしたがって説明する。第
1のセンサ1、及び、第2のセンサ2から目標の位置を
観測し観測行列生成器9で目標の観測行列を生成する処
理までは従来の装置と同一である。また続いて、目標物
の相対位置記憶器16に記憶された誤差分散行列の仮の
値の最小固有値が式(35)を満たすときの固定目標物
との相対位置データに対応する位置もしくは航跡にk個
の目標を移動もしくは運動させる処理までは実施の形態
1と同一である。ペナルティ関数型推定値評価器21で
は、最初のサンプリング時には、観測行列生成器9から
の観測行列から式(40)の推定値の共分散行列を演算
し、ペナルティ関数による再帰的推定値算出器19に送
出する。それ以後のサンプルでは観測行列生成器9から
の観測行列から式(46)即ち、推定値の共分散行列を
演算し、ペナルティ関数型再帰的推定値算出器22に送
出する。
【0066】ペナルティ関数型再帰的推定値算出器22
では、ペナルティ関数型推定値評価器21からの共分散
行列と観測行列生成器9からの観測行列とから式(4
5)の右辺第2項を算出する。さらに、減算器13でペ
ナルティ関数型再帰的推定値算出器22からのバイアス
誤差推定値を初期バイアス設定器8からのバイアス誤差
初期値または前回算出のセンサのバイアス誤差推定値1
4から差し引いて式(20)のサンプリング時刻tにお
けるバイアス誤差推定値14を演算し出力するととも
に、推定値記憶器15に送出する。推定値記憶器15
は、算出したサンプリング時刻tにおけるセンサのバイ
アス誤差の推定値14を記憶するとともに、前回算出の
センサのバイアス誤差推定値として初期バイアス誤差推
定器8に送出する。以後、この一連の処理をバイアス誤
差の推定値が収束するまで繰り返す。なお、このとき初
期バイアス誤差推定器8からはその都度前回(サンプリ
ング時刻(t−1))算出のセンサのバイアス誤差推定
値が出力される。このように、バイアス誤差の推定値が
発散する恐れのある観測行列に対しても、その発生を抑
える項を付加した評価関数を用いているので、信頼性が
高く精度の良いセンサのバイアス誤差推定値を得ること
ができる。さらに、前回算出した推定値を使ってバイア
ス誤差を収束計算するのでより精度がよい。
【0067】実施の形態7.実施の形態3と6を組み合
わせた場合を説明する。上記の各実施の形態では、各可
動目標1ないしKは静止物体として地上の固定目標物を
用いる場合を説明した。静止物体としてはこの他に、無
線航法施設からの信号によってもよい。更に、この静止
物体自体を複数個用いて相対位置を詳しく定めるように
してもよい。図10はこの発明の実施の形態7のセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。図中1〜9及
び13〜15は従来の装置と、また、10、16〜1
9、25〜27は実施の形態3と、また、13〜15、
21〜22は実施の形態6で用いられた要素とそれぞれ
同一である。
【0068】次に、本実施の形態の装置の動作を図10
に従って説明する。第1、及び、第2のセンサから可動
目標の位置を観測し目標物の相対位置記憶器16に記憶
された誤差分散行列の仮の値の最小固有値及びHt Tt
の最小固有値がそれぞれ式(35)及び式を(36)を
同時に満たすときの固定目標物との相対位置データに対
応する位置もしくは航跡にk個の目標を移動もしくは運
動させる処理までは実施の形態3と同一である。その
後、ペナルティ関数型推定値評価器21では、最初のサ
ンプリング時には、観測行列生成器9からの観測行列か
ら式(40)の推定値の共分散行列を演算し、ペナルテ
ィ関数による再帰的推定値算出器19に送出する。それ
以後のサンプルでは観測行列生成器9からの観測行列か
ら式(46)即ち、推定値の共分散行列を演算し、ペナ
ルティ関数型再帰的推定値算出器22に送出する。ペナ
ルティ関数型再帰的推定値算出器22以降の動作は実施
の形態6での動作と同じである。実施の形態2と実施の
形態6を組合わせてもよい。
【0069】実施の形態8.図11はこの発明の実施の
形態8のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図であ
る。図中1〜9及び11〜15は従来の装置と、また、
10、23、24、26a、26b、26c、27は実
施の形態1で用いられた要素とそれぞれ同一である。2
8a、28b、28cはk個の目標それぞれの位置を計
測するGPS(Global Positioning System)装置であ
る。
【0070】次に、本実施の形態の装置の動作を図11
に従って説明する。図11において、第1のセンサ1、
及び、第2のセンサ2から目標の位置を観測し観測行列
生成器9で目標の観測行列を生成する処理までは従来の
装置と同一である。誤差分散行列の固有値算出器10で
は、観測行列の誤差分散行列の仮の値の最小固有値を算
出する。k個の目標それぞれに搭載しているGPS装置
28では、衛星からの電波の伝搬時間より距離を測定
し、k個の目標各々の位置を決定する。このGPS装置
28により計測した各可動目標の絶対位置データを第2
の通信装置27で受けて、目標の絶対位置記憶器23に
出力する。目標の絶対位置記憶器23では誤差分散行列
の固有値算出器10で算出した観測行列の誤差分散行列
の仮の値の最小固有値と、上記の各可動目標の絶対位置
データとをサンプル時刻毎に記憶する。目標の絶対位置
評価器24では目標の絶対位置記憶器23に記憶された
最小固有値が式(35)を満たすときの目標の位置デー
タを検索して出力する。ここで、ある定数aの値は計算
機の精度やセンサの精度により決まる値である。目標位
置指示器18では目標の絶対位置評価器24で検索した
可動目標の絶対位置データを第2の通信装置27を介し
て送出する。k個の可動目標は、この送出された各可動
目標の絶対位置データを受信し、各目標の操縦者はGP
S装置28a、28b、28cで自機の位置を計算しな
がら、それが通信装置26a、26b、26cで受信し
た各可動目標の絶対位置データと等しくなる位置もしく
は航跡に各目標を移動もしくは運動させる。その後は、
従来の装置と同様に推定値評価器11以降の処理を行
い、第1のセンサ1および第2のセンサ2のバイアス誤
差の推定値を算出する。
【0071】このように、目標とセンサの幾何学的な位
置関係により発生する計算機丸め誤差の蓄積が起こらな
いように、誤差分散行列の正則が保たれるようにk個の
目標を配置した上でバイアス誤差の推定演算をしている
ので、移動後の各可動目標による第1と第2のセンサに
よる高精度のセンサのバイアス誤差推定値を得ることが
できる。
【0072】実施の形態9. 誤差分散行列の固有値算出器に換えて、観測行列の階数
を評価してk個の目標を配置させる装置を説明する。図
12はこの発明の実施の形態9を示すセンサのバイアス
誤差推定装置の構成図である。図中1〜9及び11〜1
5は従来の装置と同一である。また、18、23、2
4、26〜28は実施の形態8と同一である。19はサ
ンプリング時刻tにおける観測行列の階数による解析か
ら得た判定式を算出する階数評価値算出器である。
【0073】次に、本実施の形態の装置の動作を図12
に従って説明する。図12において、第1のセンサ1、
及び、第2のセンサ2から目標の位置を観測し観測行列
生成器9で目標の観測行列を生成する処理までは従来の
装置と同一である。階数評価値算出器19では、Ht T
t の最小固有値を算出する。これは、実施の形態2と同
様であるので詳細説明は省略する。GPS装置28a、
28b、28cでk個の可動目標各々の位置を計算する
処理から、各可動目標の絶対位置データを、目標の絶対
位置記憶器23に記憶するまでの処理は実施の形態8と
同一である。目標の絶対位置記憶器23では階数評価値
算出器19で算出したHt Tt の最小固有値と、上記各
可動目標の絶対位置データとをサンプル時刻毎に記憶す
る。目標の絶対位置評価器24では、目標の絶対位置記
憶器23に記憶された最小固有値が式(36)を満たす
ときの各可動目標の絶対位置データを検索して出力す
る。目標位置指示器18が各可動目標の絶対位置データ
を送出し、各可動目標の操縦者が位置もしくは航跡に移
動もしくは運動させる動作も実施の形態8と同様であ
る。その後は、従来の装置と同様に推定値評価器11以
降の処理を行い、第1のセンサ1および第2のセンサ2
のバイアス誤差の推定値を算出する。
【0074】このように、観測行列の階数が5以下の状
況下でも、目標の観測位置等の若干の違いによりその階
数が6となってセンサのバイアス誤差推定値が真値とか
け離れてしまう現象を回避するように、観測行列の階数
を評価してk個の目標を配置した上でバイアス誤差の推
定演算をしているので、精度の良いセンサのバイアス誤
差推定値を得ることができる。
【0075】実施の形態10.実施の形態8と9を組み
合わせた場合を説明する。図13はこの発明の実施の形
態10のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図であ
る。図中1〜9及び11〜15は従来の装置と、また、
10、18、23、24、26〜28は実施の形態8
で、19は実施の形態9で用いられた要素とそれぞれ同
一である。
【0076】次に、本実施の形態の装置の動作を図13
に従って説明する。第1、及び、第2のセンサから目標
の位置を観測し誤差分散行列の固有値算出器10で行列
t の最小固有値を算出する処理までは実施の形態8と
同一である。階数評価値算出器19は、実施の形態9と
同様の動作をする。目標の絶対位置記憶器23では誤差
分散行列の固有値算出器10で算出した観測行列の誤差
分散行列の仮の値の最小固有値と、階数評価値算出器1
9で算出したHt Tt の最小固有値と、第2の通信装置
27で受信した各可動目標の絶対位置データとをサンプ
ル時刻毎に記憶する。目標の絶対位置評価器24では目
標の絶対位置記憶器23に記憶された誤差分散行列の仮
の値の最小固有値及びHt Tt の最小の最小固有値がそ
れぞれ式(35)及び式を(36)を同時に満たすとき
の各可動目標の絶対位置データを検索して出力する。目
標位置指示器18が各可動目標の絶対位置データを送出
し、対応して各可動目標の操縦者が送出された位置もし
くは航跡に各目標を移動もしくは運動させる動作も実施
の形態8と同様である。その後は、従来の装置と同様に
推定値評価器11以降の処理を行い、第1のセンサ1お
よび第2のセンサ2のバイアス誤差の推定値を算出す
る。
【0077】このように、目標とセンサの幾何学的な位
置関係により発生する計算機丸め誤差の蓄積が起こらな
いように、また、観測行列の階数が5以下の状況下で
も、目標の観測位置等の若干の違いによりその階数が6
となってセンサのバイアス誤差推定値が真値とかけ離れ
てしまう現象を回避するように、誤差分散行列の正則性
及び観測行列の階数を評価してk個の目標を配置した上
でバイアス誤差の推定演算をしているので、精度の良い
センサのバイアス誤差推定値を得ることができる。
【0078】実施の形態11.実施の形態8と4を組み
合わせた場合を説明する。図14はこの発明の実施の形
態11のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図であ
る。図中1〜9は従来の装置と、10、18、23、2
4、26〜28は実施の形態8で、20は実施の形態4
で用いられた要素とそれぞれ同一である。
【0079】次に、本実施の形態の装置の動作を図14
にしたがって説明する。図14において、第1のセンサ
1、及び、第2のセンサ2から目標の絶対位置を観測し
観測行列生成器9で目標の観測行列を生成する処理まで
は従来の装置と同一である。また続いて、目標の絶対位
置記憶器23に記憶された誤差分散行列の仮の値の最小
固有値が式(35)を満たすときの各可動目標の絶対位
置データに対応する位置もしくは航跡にk個の目標を移
動もしくは運動させる処理までは実施の形態8と同一で
ある。その後のペナルティ関数による推定値算出器20
で式(39)を用いてバイアス誤差の推定値を算出する
処理は実施の形態4と同一である。
【0080】このように、バイアス誤差の推定値が発散
する恐れのある観測行列に対しても、その発生を抑える
項を付加した評価関数を用いているので、信頼性が高く
精度の良いセンサのバイアス誤差推定値を得ることがで
きる。
【0081】実施の形態12.実施の形態10と4を組
み合わせた場合を説明する。図15はこの発明の実施の
形態12のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図であ
る。図中1〜9は従来の装置と、また、10、18、1
9、23、24、26〜28は実施の形態10と、ま
た、20は実施の形態4で用いられた要素とそれぞれ同
一である。本実施の形態の装置の動作は、実施の形態1
0と実施の形態4で説明したので詳細記述を省略する。
【0082】実施の形態13.実施の形態8と6を組み
合わせた場合を説明する。図16はこの発明の実施の形
態13のセンサのバイアス誤差推定装置の構成を示す。
図中1〜9及び13〜15は従来の装置と同一である。
10、18、23、24、26〜28は実施の形態8で
用いられた要素と、21、22は実施の形態6で用いら
れた要素とそれぞれ同一である。本実施の形態の構成の
装置についても、動作は上記各実施の形態で説明されて
いるので、詳細を再び記述することは冗長になるので省
略する。
【0083】実施の形態14.実施の形態10と6を組
み合わせた場合を説明する。図17はこの発明の実施の
形態14のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図であ
る。図中1〜9及び13〜15は従来の装置と、また、
10、18、19、23、24、26〜28は実施の形
態10と、また、21〜22は実施の形態6で用いられ
た要素とそれぞれ同一である。
【0084】本実施の形態の装置の動作は、実施の形態
10と実施の形態6で説明したので詳細記述を省略す
る。
【0085】上記の実施の形態では、各可動目標1ない
しKはGPSにより自己位置のデータを得る場合を説明
した。絶対値として自己位置データを得るものとして、
他にも複数の静止衛星からの信号を識別してその組み合
わせから自己位置を得るようにしてもよい。
【0086】実施の形態15.実施の形態8以降のセン
サのバイアス誤差推定装置は、自己位置データをGPS
装置により計測する場合を示している。自己位置データ
として絶対位置データを得る装置としては、以下に示す
ような初期座標を記憶した搭載ジャイロにより計測する
こともできる。図18ないし図24は、本実施の形態に
おける各種のセンサのバイアス誤差推定装置の構成図で
ある。図において新規な要素は、29a、29b、29
cで示されるジャイロによる自己位置算出装置である。
これらは予め初期座標値を設定しておいて以後の座標値
をジャイロにより得ることができる。従って先の実施の
形態におけるGPS装置による自己位置データを得るこ
とと同様に、各可動目標に置いて自己位置を知ることが
でき、第2の通信装置27経由で絶対位置を送信し、か
つ目標位置指示器18からの指示により所定の位置に移
動する。図18ないし図24の構成は、それぞれGPS
装置搭載の図11ないし図17に対応しているので、動
作の詳細記述は省略する。
【0087】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、k個の
目標を誤差分散行列の正則が保たれるように配置した上
でバイアス誤差の推定演算をしているので、目標とセン
サの幾何学的な位置関係に起因する計算機丸め誤差の蓄
積を抑え、精度良くセンサのバイアス誤差を推定できる
効果がある。
【0088】また、k個の目標を、観測行列の階数が減
少しないように観測行列の各要素に連続な関数を判断基
準として配置した上でバイアス誤差の推定演算をしてい
るので、目標とセンサの幾何学的な位置関係に起因する
階数のランク落ちを抑え、精度良くセンサのバイアス誤
差を推定できる効果がある。
【0089】また、k個の目標の1つあるいは複数の配
置位置の精度が悪く、バイアス誤差推定結果を発散させ
る危険性のある観測行列が得られた場合にも、バイアス
誤差の発散を抑えるペナルティ関数を導入したので、目
標とセンサの幾何学的な影響に起因する計算機丸め誤差
の蓄積と、観測行列のランク落ちによるバイアス誤差の
推定値の発散を抑え、精度の良いセンサのバイアス誤差
推定値が得られる効果がある。さらに、再帰的推定値算
出器を用いてバイアス誤差推定値を収束演算する構成で
は、さらに精度が良くなる効果がある。
【0090】各特徴のある要素を組み合わせた構成によ
れば、上記単独の要素による特徴が組み合わされて、さ
らに精度の良い結果が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるセンサのバ
イアス誤差推定装置の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における誤差分散行
列の固有値算出器の動作フローチャート図である。
【図3】 この発明の実施の形態2におけるセンサのバ
イアス誤差推定装置の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における階数評価値
算出器のフローチャート図である。
【図5】 この発明の実施の形態3におけるセンサのバ
イアス誤差推定装置の構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態4におけるセンサのバ
イアス誤差推定装置の構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4におけるペナルティ
関数による推定値算出器の動作フローチャート図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態5におけるセンサのバ
イアス誤差推定装置の構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態6におけるセンサのバ
イアス誤差推定装置の構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態7におけるセンサの
バイアス誤差推定装置の構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態8におけるセンサの
バイアス誤差推定装置の構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態9におけるセンサの
バイアス誤差推定装置の構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態10におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態11におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態12におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態13におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図17】 この発明の実施の形態14におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図18】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図19】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図20】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図21】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図22】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図23】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図24】 この発明の実施の形態15におけるセンサ
のバイアス誤差推定装置の構成図である。
【図25】 従来のセンサのバイアス誤差推定装置の構
成図である。
【符号の説明】
1 第1のセンサ、2 第2のセンサ、3 第1の観測
器、4 第2の観測器、5 センサ位置設定器、6 第
1の加算器、7 第2の加算器、8 初期バイアス設定
器、9 観測行列生成器、10 誤差分散行列の固有値
算出器、11推定値評価器、12 推定値算出器、13
減算器、14 センサのバイアス誤差推定値、15
推定値記憶器、16 目標物の相対位置記憶器、17
目標物の位置評価器、18 目標位置指示器、19 階
数評価値算出器、20 ペナルティ関数による推定値算
出器、21 ペナルティ関数型推定値評価器、22 ペ
ナルティ関数型再帰的推定値算出器、23 目標の絶対
位置記憶器、24 目標の絶対位置評価器、25a,2
5b,25c 位置計測装置、26a,26b,26c
第1の通信装置、27 第2の通信装置、28a,2
8b,28c GPS装置、29a,29b,29c
ジャイロによる自己位置算出装置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−94823(JP,A) 特開 平7−306251(JP,A) A.Konrad,”The zer o divergence const raint in 3D vector finite element me thods.”,Vol.9,Supp lement A,COMPEL,1990 (米),pp.7−16 G.−W.Ye他,”Finite element analysis o f electromagnetic field for multidim ensional rf caviti es.”,Vol.60,No.7,Re view of Scientific Instruments,Ameri can Institute of P hysics,1989(米),pp.1740 −1743 Fredric M.Ham他,”O bservability,Eigen values,and Kalman Filtering”,Vol.19,N o.2,IEEE Transacti ons on Aerospace a nd Electronic Syst ems,IEEE,1983(米),pp. 269−273 大矢雅則 他、数理情報科学事典、 (株)朝倉書店、1995年11月10日、p. 791−793 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 5/00 - 5/14 G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95 G01C 21/00 - 21/36 G01C 23/00 - 25/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のセンサによる目標からのデータ入
    力により観測する第1の観測器と、上記第1のセンサと
    は離れた位置にある第2のセンサからのデータ入力によ
    り観測する第2の観測器とからの各時間毎の出力で観測
    行列を得る観測行列生成器と、 上記観測行列の誤差分散行列の仮の値の固有値を算出す
    る誤差分散行列の固有値算出器と、 上記観測行列の誤差分散行列の仮の値の最小固有値と、
    k個の可動目標に搭載された位置計測手段からの固定目
    標との相対位置データとを、対応させて時系列で記憶す
    る目標物の相対位置記憶器と、 上記目標物の相対位置記憶器で記憶された時系列の仮の
    値の最小固有値の中で所定の値を取る固有値に対応する
    相対目標位置データを出力する目標物の位置評価器と、 上記目標物の位置評価器で得られた上記相対目標位置デ
    ータを上記k個の可動目標に送信して可動目標の位置を
    指示する目標位置指示器と、 上記観測行列生成器出力の観測行列出力と観測雑音の共
    分散とからバイアス誤差推定値の共分散行列を算出する
    推定値評価器と、上記推定値評価器出力と上記観測行列
    出力とから仮のバイアス誤差値を算出する推定値算出器
    とを備えて、累積演算結果からセンサのバイアス誤差を
    推定するセンサのバイアス誤差推定装置。
  2. 【請求項2】 誤差分散行列の固有値算出器に替えて、
    観測行列生成器出力から観測行列の各要素に連続な関数
    である観測行列とその転置行列との積からなる行列の最
    小固有値を算出する階数評価値算出器を備えたことを特
    徴とする請求項1記載のセンサのバイアス誤差推定装
    置。
  3. 【請求項3】 観測行列生成器出力から観測行列の各要
    素に連続な関数である観測行列とその転置行列との積か
    らなる行列の最小固有値を算出する階数評価値算出器を
    備え、誤差分散行列の固有値算出器と併用したことを特
    徴とする請求項1記載のセンサのバイアス誤差推定装
    置。
  4. 【請求項4】 推定値評価器と推定値算出器とに替え
    て、観測行列生成器出力の観測行列から観測行列の階数
    減少によるバイアス誤差の推定値の発散を抑えるペナル
    ティ関数を用いてバイアス誤差を推定するペナルティ関
    数による推定値算出器を備えて、演算結果からセンサの
    バイアス誤差を推定する請求項1ないし請求項3いずれ
    か記載のセンサのバイアス誤差推定装置。
  5. 【請求項5】 推定値評価器と推定値算出器とに替え
    て、観測行列生成器出力の観測行列と観測雑音の共分散
    とからバイアス誤差の推定値の発散を抑えるペナルティ
    関数を用いてバイアス誤差の推定値の共分散行列を算出
    するペナルティ関数型推定値評価器と、上記観測行列と
    上記ペナルティ関数型推定値評価器出力とからバイアス
    誤差推定値の発散を抑えるペナルティ関数を用いて再帰
    的にセンサのバイアス誤差を算出するペナルティ関数型
    再帰的推定値算出器を備えて、累積演算結果からセンサ
    のバイアス誤差を推定する請求項1ないし請求項3いず
    れか記載のセンサのバイアス誤差推定装置。
  6. 【請求項6】 目標物の相対位置記憶器に替えて、k個
    の可動目標に搭載された自己位置測定器からの自己位置
    データを、誤差分散行列との仮の値の最小固有値と対応
    させて時系列で記憶する可動目標の位置記憶器を備え
    て、観測行列生成器出力を用いての演算結果からセンサ
    のバイアス誤差を推定する請求項1ないし請求項3いず
    れか記載のセンサのバイアス誤差推定装置。
  7. 【請求項7】 目標物の位置記憶器に替えて、k個の可
    動目標に搭載された自己位置測定器からの自己位置デー
    タを、誤差分散行列との仮の値の最小固有値と対応させ
    て時系列で記憶する可動目標の位置記憶器を備えて、観
    測行列生成器出力を用いての演算結果からセンサのバイ
    アス誤差を推定する請求項4記載のセンサのバイアス誤
    差推定装置。
  8. 【請求項8】 目標物の位置記憶器に替えて、k個の可
    動目標に搭載された自己位置測定器からの自己位置デー
    タを、誤差分散行列との仮の値の最小固有値と対応させ
    て時系列で記憶する可動目標の位置記憶器を備えて、観
    測行列生成器出力を用いての演算結果からセンサのバイ
    アス誤差を推定する請求項5記載のセンサのバイアス誤
    差推定装置。
  9. 【請求項9】 k個の可動目標に搭載された自己位置測
    定器は、GPS(Globl Positioning System)装置である
    ことを特徴とする請求項6記載のセンサのバイアス誤差
    推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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A.Konrad,"The zero divergence constraint in 3D vector finite element methods.",Vol.9,Supplement A,COMPEL,1990(米),pp.7−16
Fredric M.Ham他,"Observability,Eigenvalues,and Kalman Filtering",Vol.19,No.2,IEEE Transactions on Aerospace and Electronic Systems,IEEE,1983(米),pp.269−273
G.−W.Ye他,"Finite element analysis of electromagnetic field for multidimensional rf cavities.",Vol.60,No.7,Review of Scientific Instruments,American Institute of Physics,1989(米),pp.1740−1743
大矢雅則 他、数理情報科学事典、(株)朝倉書店、1995年11月10日、p.791−793

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