JP3216558U - 衣服用ハンガー - Google Patents
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Abstract
【課題】展示のための吊り下げと把持の双方が可能であり、フック(吊り下げ部)を把持部に出し入れする必要がなく、吊り下げ部と本体部を一体に成形することができる、衣服用ハンガーを提供する。【解決手段】吊り下げ部20と本体部とが一体に形成された衣服用ハンガー1であって、吊り下げ部20は、所定の上側曲率半径R1を有して形成された上側曲面部24Aと、上側曲率半径R1未満の曲率半径であって、展示用バーに吊り下げるための所定の第一曲率半径R3を有して形成された下側曲面部24Bを有する。【選択図】図3
Description
本考案は、衣服用ハンガーに関する。
従来、被服量販店において、顧客がスーツなどの被服を持ち帰るとき、樹脂製の持ち運び用ハンガーが広く使用されている(例えば、特許文献1)。
上記のようなハンガーは、店舗における展示の際には、展示棚のバー(丸棒)に吊り下げられ、顧客が店舗から商品である被服を持ち帰るときには、顧客の手に把持される。ところが、展示の際にはフックを提げ手部から出してバーに吊り下げ、持ち帰りのときにはフックを提げ手部に格納しなければならない。このことは、以下の不利益がある。第一に、フックを提げ手部に対して出し入れしなければならず、手間がかかる。第二に、フックを提げ手部に出し入れするために、提げ手部(以下、「把持部」という。)を把持に好適な形状に形成することができない。第三に、フック部と提げ手部を別々に製造したうえで、組み合わせる必要があるから、製造工程が煩雑であり、かつ、製造コストが大きくなる。
本考案はかかる問題の解決を試みたものであり、展示のための吊り下げと把持の双方が可能であり、フック部(吊り下げ部)を把持部に出し入れする必要がなく、吊り下げ部と本体部を一体に成形することができる、衣服用ハンガーを提供することを目的とする。
第一の考案は、吊り下げ部と本体部とが一体に形成された衣服用ハンガーであって、前記吊り下げ部は、所定の上側曲率半径を有して形成された上側曲面部と、前記上側曲率半径未満の曲率半径であって、展示用バーに吊り下げるための所定の第一曲率半径を有して形成された下側曲面部と、を有する、衣服用ハンガーである。
第一の考案の構成によれば、衣服用ハンガーは、上側曲面部と下側曲面部との間において、曲率半径が異なる。上側曲面部によって、使用者が吊り下げ部を容易に把持することができる。そして、下側第一曲面部によって展示用バーに吊り下げることができる。すなわち、吊り下げ部が把持部としても機能する。これにより、展示のための吊り下げと把持の双方が可能であり、吊り下げ部を把持部に出し入れする必要がなく、吊り下げ部と本体部を一体に成形することができる。
第二の考案は、第一の考案の構成において、前記下側曲面部は、さらに、前記上側曲率半径未満の曲率半径であって、前記第一曲率半径以下の曲率半径である第二曲率半径を有して形成される、衣服用ハンガーである。
第三の考案は、第二の考案の構成において、前記上側曲率半径は、人間の手の平の曲率半径に基づいて規定されており、前記第二曲率半径は、人間の手の指の曲率半径に基づいて規定されている、衣服用ハンガーである。
第四の考案は、第三の考案の構成において、前記上側曲率半径は、100ミリメートル(mm)以上350ミリメートル(mm)以下であり、前記第一曲率半径は、10ミリメートル(mm)以上35ミリメートル(mm)以下であり、前記第二曲率半径は、5ミリメートル(mm)以上30ミリメートル(mm)以下である、衣服用ハンガーである。
第五の考案は、第一の考案の構成において、前記第一曲率半径以上の曲率半径である第三曲率半径を有する第二下側曲面部を有する、衣服用ハンガーである。
本考案によれば、展示のための吊り下げと把持の双方が可能であり、フック部(吊り下げ部)を把持部に出し入れする必要がなく、吊り下げ部と本体部を一体に成形することができる、衣服用ハンガーを提供することができる。
以下、本考案を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以下の説明においては、同様の構成には同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略する。なお、当業者が適宜実施できる構成については説明を省略し、本考案の基本的な構成についてのみ説明する。
<第一の実施形態>
図1乃至図5は、本考案の第一の実施形態に係る衣服用ハンガー1(以下、「ハンガー1」という。)を示す図である。図1及び図2に示すように、ハンガー1は、本体部10とフック部20で構成されている。フック部20は吊り下げ部の一例である。本明細書において、ハンガー1のフック部20が位置する方向を「上側」と呼び、本体部10が位置する方向を「下側」と呼ぶ。
図1乃至図5は、本考案の第一の実施形態に係る衣服用ハンガー1(以下、「ハンガー1」という。)を示す図である。図1及び図2に示すように、ハンガー1は、本体部10とフック部20で構成されている。フック部20は吊り下げ部の一例である。本明細書において、ハンガー1のフック部20が位置する方向を「上側」と呼び、本体部10が位置する方向を「下側」と呼ぶ。
本体部10とフック部20は、樹脂で一体に形成されている。ハンガー1は、樹脂を射出成型して形成される。本体部10とフック部20を別々に形成する必要はなく、本体部10とフック部20を組み合わせる工程も必要がない、
本体部10には、衣服が吊るされる。フック部20は、衣料店などの店舗における展示の際には、展示用バーに吊り下げられる。また、フック部20は、顧客が衣料店から商品である衣服を持ち帰るときには、顧客に手に把持される。このように、フック部20は、展示用バーに吊り下がる機能と、手に把持される機能の双方の機能を有する。
図1に示すように、ハンガー1は、所定の厚さαを有する。厚さαは、例えば、10ミリメートル(mm)である。なお、厚さαは、ハンガー1における位置によって異なるように構成してもよい。例えば、フック部20の厚さαよりも、本体部10の厚さαを厚くし、さらに、本体部10においても、中央部から両端部に向かうに連れて、厚さαを厚くするように構成してもよい。
図2に示すように、フック部20は、下側部22と上側部24とで構成される。下側部22の上面22Aと上側部24との間は空間S1となっており、展示用バーや使用者の手を配置することができるように構成されている。
図3に示すように、上側部24は、所定の曲率半径R1を有するように形成された上側曲面部24A、及び、下側曲面部24Bを有する。下側曲面部24Bは、凹部24B1、24B2及び24B3を有する。このように、上側曲面部24Aは、凹凸を有さない一つの曲面として形成されている。これに対して、下側曲面部24Bは、複数の凹部を有する曲面として形成されている。凹部24B1、24B2及び24B3は、それぞれ、その上端部近傍の曲率半径が、曲率半径R2、R3及びR4となっている。曲率半径R2、R3及びR4は、いずれも、曲率半径R1未満である。
上述のように、曲率半径R1と、曲率半径R2、R3及びR4とは異なるように規定されている。曲率半径R2及びR4は、曲率半径R3以下の曲率半径である。曲率半径R1は上側曲率半径の一例であり、曲率半径R3は第一曲率半径の一例であり、曲率半径R2及びR4は第二曲率半径の一例である。
曲率半径R1は、人間の手の平の自然な状態における曲面を踏まえて規定されており、手による把持が容易になるように構成されている。曲率半径R1は、例えば、100ミリメートル(mm)以上350ミリメートル(mm)以下である。なお、図3における曲率半径R1等は、説明の便宜のために記載されたものであり、図3に表示された曲率半径R1の長さは、必ずしも、曲率半径を正確に示すものではない。曲率半径R1等の長さは、本明細書の記載による。
曲率半径R3は、展示用バーに吊り下げるために好適な半径として規定されている。すなわち、展示用バーの曲率半径とほぼ等しく、わずかに大きい。曲率半径R3は、例えば、10ミリメートル(mm)以上35ミリメートル(mm)以下である。
曲率半径R2及びR4は、使用者の手の平が、上側曲面部24Aに接した状態で、指で下側曲面部24Bを支持することで、使用者の手によってフック部20を把持できるように、使用者の指の長さ方向と直交する方向の断面形状の曲率半径を踏まえて、指の曲率半径以上に規定されている。曲率半径R2及びR4は、例えば、5ミリメートル(mm)以上30ミリメートル(mm)以下である。
図4に示すように、フック部20の下側曲面部24Bに形成された凹部24B2によって、ハンガー1は展示用バー100に吊り下がる。
図5に示すように、上側曲面部24Aが使用者の手120の手の平に接し、下側曲面部24Bの凹部24B1、24B2及び24B3が、使用者の手120の指で支持されることによって、フック部20が手120に把持される。
<第二の実施形態>
図6乃至図9を参照して、第二の実施形態を説明する。なお、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6乃至図9を参照して、第二の実施形態を説明する。なお、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6に示すように、第二の実施形態のハンガー1Aのフック部20Aには、上側曲面部34Aと下側曲面部34Bのほか、第二下側曲面部34Cが形成されている。ハンガー1Aの上側曲面部34Aは、複数の凸面から形成されている。上側曲面部34Aは上側曲面部の一例であり、下側曲面部34Bは下側曲面部の一例であり、第二下側曲面部34Cは第二下側曲面部の一例である。
図7に示すように、下側曲面部34Bの上方の曲面と下側曲面部34Cの上方の曲面について、その平均的な面として曲面X1を想定し、上側曲面部34Aの曲率半径R1とする。曲面X1の曲率半径R1が上側曲率半径の一例である。
下側曲面部34Cの曲率半径R5は、下側曲面部34Bの曲率半径R3以上に規定されている。曲率半径R3は第一曲率半径の一例であり、曲率半径R5は第三曲率半径の一例である。
図8に示すように、フック部20Aの下側曲面部34Bを構成する凹部によって、ハンガー1Aは展示用バー100に吊り下がる。
図9に示すように、上側曲面部34Aが使用者の手120の手の平に接し、例えば、下側曲面部34Bを構成する凹部が使用者の手120の人差指、下側曲面部34Cを構成する凹部が使用者の手120の中指及び薬指で支持されることによって、フック部20Aが手120に把持される。下側曲面部34Cの曲率半径R5は、複数の指と接することができるように、曲率半径R3よりも大きく、曲率半径R1よりも大きく規定されている。
なお、本考案は本実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本考案に含まれるものである。
1,1A 衣服用ハンガー
10 本体部
20,20A フック部
10 本体部
20,20A フック部
Claims (4)
- 吊り下げ部と本体部とが一体に形成された衣服用ハンガーであって、
前記吊り下げ部は、
所定の上側曲率半径を有して形成された上側曲面部と、
前記上側曲率半径未満の曲率半径であって、展示用バーに吊り下げるための所定の第一曲率半径を有して形成された下側曲面部と、
を有する、
衣服用ハンガー。 - 前記下側曲面部は、さらに、前記上側曲率半径未満の曲率半径であって、前記第一曲率半径以下の曲率半径である第二曲率半径を有して形成される、
を有する、
請求項1に記載の衣服用ハンガー。 - 前記上側曲率半径は、人間の手の平の曲率半径に基づいて規定されており、前記第二曲率半径は、人間の手の指の曲率半径に基づいて規定されている、
請求項2に記載の衣服用ハンガー。 - 前記第一曲率半径以上の曲率半径である第三曲率半径を有する第二下側曲面部を有する、
請求項1に記載の衣服用ハンガー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018001089U JP3216558U (ja) | 2018-03-26 | 2018-03-26 | 衣服用ハンガー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018001089U JP3216558U (ja) | 2018-03-26 | 2018-03-26 | 衣服用ハンガー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3216558U true JP3216558U (ja) | 2018-06-07 |
Family
ID=62487449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018001089U Active JP3216558U (ja) | 2018-03-26 | 2018-03-26 | 衣服用ハンガー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3216558U (ja) |
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2018
- 2018-03-26 JP JP2018001089U patent/JP3216558U/ja active Active
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