JP3216509B2 - 船舶用脱硝反応器 - Google Patents
船舶用脱硝反応器Info
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Description
ンを備えた船舶に備えられ、排ガス中のNOx を還元除
去する船舶用脱硝反応器に関するものである。
ゼルエンジンから排出されるNOx の規制が進められて
おり、この規制は、陸上車両に限らず船舶においても適
用されつつある。船舶におけるNOx 除去装置として
は、触媒を利用した脱硝装置が考えられている。この種
の脱硝反応器に充填される触媒体は、例えば一辺が15
0mm、長さが500mmからなる角柱状に成形されたセラ
ミック触媒体が利用されており、その端面の形状は、薄
肉仕切壁によって格子状(例えば30×30セル)また
はハニカム状に仕切られ、多数の微小開口が形成されて
いるものが一般的である。
に配置されており、その脱硝反応器の排ガス流れに沿っ
て縦方向及び横方向に複数配列されて集合体を構成して
いる。また、特開平7−139341号には、横型反応
器において触媒体の長手方向の位置が同方向に順次ずれ
るように各触媒体を配置して反応器をコンパクト化した
ものが示されている。
媒体は脆く欠けやすい性質であるため、反応器内に充填
する場合に、その固定方法に配慮しなければならない。
すなわち、船舶の航行中においては、ローリングによっ
て触媒体に加わる荷重、またピッチングによって触媒体
に加わる荷重、さらには、波浪によって触媒体に加わる
衝撃的振動等の様々な外力に対して触媒体を保護するこ
とのできる構造が必要とされる。
応器をコンパクト化する点については改良がなされてい
るが、船舶用として利用する場合、航行中における触媒
体を外力から保護し安定的に機能させることのできる船
舶用としての脱硝反応器の構成については確立されてい
ない。
おいて船舶用としての課題を考慮してなされたものであ
り、航行中に触媒体に加わる様々な外力から触媒体を保
護し、触媒体を安定して機能させることのできる船舶用
脱硝反応器を提供するものである。
に設置される船舶用脱硝反応器であって、内部が多数の
独立通路に仕切られ、その外形が矩形状に形成されてな
る触媒体を多数有する船舶用脱硝反応器において、前記
多数の触媒体と、脱硝反応器内に固定される格子状部材
であって前記多数の触媒体のそれぞれの長手方向一方側
端面と当接する触媒体固定部と、格子状部材であって前
記触媒体のそれぞれの長手方向他方側端面に対して進退
可能に当接する可動式触媒体固定部とを備えると共に、
前記各格子状部材の一つの枠が、前記各触媒体の各端面
形状と対応し、前記格子状部材の格子の交差部に、前記
各触媒体の各端面の各隅部と当接し得る係止片が備えら
れている船舶用脱硝反応器である。
路に沿って2以上横位置に配置することが好ましい。ま
た、上記多数の触媒体の外周面は緩衝部材で被覆するこ
とが好ましい。
は、排ガスの流れと直交する面内に配列したものが好ま
しい。また、前記係止片における触媒体当接側に緩衝部
材を備えることが好ましい。
いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施
例に係る船舶用脱硝反応器(以下反応器と略称する)の
構成を示す平面図であり、図2は一部切欠きを有する正
面図である。両図において、反応器1は横位置に配置さ
れ、排ガス流路を構成する筒状ダクトを備え、排ガス入
口1aから導入された排ガスは、上流側の触媒体2aを
通過した後、下流側の触媒体2bを通過し、排ガス出口
1bから導出されるようになっている。
構成からなり、排ガスの流れに沿って同軸に配置されて
おり、排ガスの流れと直交する面内に多数配列されてい
る。この触媒体2a,2bは、図3に示すセラミック触
媒体を使用することができ、その構成は、内部が薄肉仕
切壁によって多数の独立通路に仕切られたものであり、
その外形は矩形状に成形されたものである。反応器1内
へ充填するに際しては、横方向に6列密接して並べ、さ
らに縦方向に7段積み重ねてブロック状にしたものが使
用される。触媒体2aを反応器1内に充填するには、側
部蓋板1c及び上部蓋板1dを取り外し、触媒体を下か
ら順に積み上げていく。
緩衝材として厚さ3.0mmのカオウールペーパー(イソ
ライト工業製)が挟み込まれる。この緩衝材は、高温に
おいて優れた断熱性能を有し、柔軟性に富むものである
ため、触媒体2a同士を密接して積み重ねる作業にも適
している。そして、ブロック状にされた触媒体の外周面
には、緩衝材として機能するとともにガス漏れを防止し
得る、厚さ25mmのカオウールブランケット(イソライ
ト工業製)が巻き付けられる。このブランケット状の緩
衝材は、高温用シール材として好適であり、しかも高温
域において弾力性を維持することができるものである。
また、上記触媒体2a,2bの物性は下表の通りであ
る。
側には、パティキュレートによる閉塞を防止するための
スーツブロー3のノズル3aが平行に3本が配置されて
いる。また、反応器1には、触媒体2a,2bにトラブ
ルが生じた場合に、その触媒体2a,2bを迂回して排
ガス入口1aから排ガス出口1bへ排ガスを直接通過さ
せることのできるバイパス管4が付設されている。ま
た、排ガス入口1aと上流側の触媒体2aとの間には貫
通孔を有する仕切壁5(図2参照)が設けられている。
なお、上記反応器1の外壁は図示しない保温材で被覆さ
れ断熱されている。
る。図5に示すように、上流側の触媒体2a及び下流側
の触媒体2bの固定構造は、いずれも触媒体固定部とし
ての固定グリッド7と、可動式触媒体固定部としての可
動グリッド8及びグリッド押え装置(後述する)とから
主として構成されており、触媒体2aまたは2bをその
両側から挟み込むようになっている。図5〜図7を参照
し、下流側の触媒固定構造を代表して説明すると、可動
グリッド8は図6に示すように、帯鋼を格子状に組み、
溶接によって固定したものであり、一つの格子8aは各
触媒体2bの端面形状と対応するようになっている。
体2b側には、図7に示すように、係止片としての正方
形からなる薄板片9が取り付けられており、この薄板片
9の表面にはさらに緩衝材10が接着剤にて固定されて
いる。その緩衝材10としては、自動車用排ガス浄化触
媒ケースのガスシール材として利用されており加熱膨張
サイクルにおいて寸法安定性に優れたインタラムマット
(住友スリーエム( 株) 製)を使用することができる。
接し得るものであり、それにより、排ガスの流れをほと
んど妨げることなく触媒体2bを固定することができる
ようになっている。なお、触媒体2bの隅部は特に強度
が高いため触媒体2bが破損する恐れがない。また、交
差部8b(可動グリッド8において4箇所)については
薄板片9に加え、図7の(b)に示すように、その薄板
片9より若干広い面積からなる当て板11が固着されて
いる。この当て板11はそれぞれグリッド押え装置によ
って押圧されるようになっている。また、可動グリッド
8の上部外枠及び下部外枠には、スリット8cを有する
固定金具8dがそれぞれ平行に合計4箇所取り付けられ
ており、図8に示すように、固定金具8dはボルト12
及びナット13を介して反応器1の天板内壁及び底板内
壁と固定されるようになっている。従ってボルト12を
緩めれば、スリット8cの深さ分について可動グリッド
8を移動させることができる。
ように、反応器1の側壁1eから水平に突設されたプレ
ート状の支持金具14とその支持金具14に螺合される
ボルト15から構成されており、詳しくは、支持金具1
4に穿設された透孔の両側に同軸に固着されたナット1
4aに対してボルト15を時計方向または反時計方向に
回すことにより、可動グリッド8を矢印A方向または矢
印B方向に移動させることができるようになっている。
ド8から当て板11及び固定金具8dを取り除いた構成
であり、反応器1の天板内壁及び底板内壁に対しそれぞ
れ溶接によって固定される。
はブチルゴム等の衝撃吸収材21を介して台座22が取
り付けられており、ディーゼルエンジンから発生する振
動等を吸収することができるようになっている。
ば、触媒体2a,2bの一方端面は緩衝材10を介し固
定式の固定グリッド7によって支持され、他方端面は、
緩衝材10を介して触媒体2a,2bに対して進退可能
な可動グリッド8によって支持されるため、触媒体2
a,2bを最適な押圧力で固定することができ、その結
果、特に2Gにもなるピッチング時の重力加速度に対し
ても触媒体2a,2bを確実に保護することができる。
また、ローリングにより加わる外力に対しては、反応器
1側壁が十分な耐力を有するとともに、触媒体2a,2
bの外周面が緩衝部材で被覆されていることから外力が
直接触媒体2a,2bに加わらず、しかも触媒体2a,
2b同士の間についてもパッキンが挟み込まれているた
め、触媒体2a,2bを確実に保護することができる。
流路内に触媒体を充填し、その片方端面を固定グリッド
で固定し、他方端面を可動グリッドで固定したものから
構成されるものであるが、上記触媒体の構成について
は、100%負荷において反応器の出口におけるNOx
規制値を満足するようにその配列数及び処理段数が決定
される。本実施例では、一次反応用として上流側の触媒
体2aを配置し、二次反応用として下流側の触媒体2a
を配置したものである。
て、上記実施例ではグリッド押え装置をボルトで構成し
たが、ねじを利用するものに限らず、排ガスの流れを妨
げずに伸縮自在にロックできる機構であれば、例えばピ
ニオン・ラック機構のように歯車を利用してラックを繰
り出すもの、二重管における内挿管を引き伸ばし締め付
け固定するもの等、任意の機械要素を利用することがで
きる。
本発明の船舶用脱硝反応器によれば、航行中に触媒体に
加わる様々な外力から触媒体を保護することができるた
め、海上航行時の過酷な環境においても触媒体を安定し
て機能させることができるとともに触媒体の長寿命化が
図れるという長所を有する。
る。
る。
ある。
である。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 排ガス流路内に設置される船舶用脱硝反
応器であって、 内部が多数の独立通路に仕切られ、その外形が矩形状に
形成されてなる触媒体を多数有する船舶用脱硝反応器に
おいて、 前記 多数の触媒体と、 前記脱硝反応器内に固定される格子状部材であって、前
記多数の触媒体のそれぞれの長手方向一方側端面と当接
する触媒体固定部と、 格子状部材であって、前記触媒体のそれぞれの長手方向
他方側端面に対して進退可能に当接する可動式触媒体固
定部と、 を備えると共に、 前記各格子状部材の一つの枠は、前記各触媒体の各端面
形状と対応しており、 前記格子状部材の格子の交差部に、前記各触媒体の各端
面の各隅部と当接し得る係止片が備えられてい ることを
特徴とする船舶用脱硝反応器。 - 【請求項2】 前記脱硝反応器を前記排ガス流路に沿っ
て2以上横位置に配置してなる請求項1に記載の船舶用
脱硝反応器。 - 【請求項3】 前記多数の触媒体の外周面が緩衝部材で
被覆されている請求項1または2に記載の船舶用脱硝反
応器。 - 【請求項4】 前記多数の触媒体は、排ガスの流れと直
交する面内に配列されたものである請求項1〜3のいず
れかに記載の船舶用脱硝反応器。 - 【請求項5】 前記係止片における前記触媒体当接側に
緩衝部材が備えられている請求項1〜4のいずれかに記
載の船舶用脱硝反応器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34060895A JP3216509B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 船舶用脱硝反応器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34060895A JP3216509B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 船舶用脱硝反応器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09177546A JPH09177546A (ja) | 1997-07-08 |
JP3216509B2 true JP3216509B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=18338613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34060895A Expired - Fee Related JP3216509B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 船舶用脱硝反応器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3216509B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19845381C1 (de) * | 1998-10-02 | 1999-12-16 | Swu Ges Fuer Umwelttechnik Mbh | Vorrichtung zur katalytischen Abgasreinigung von Verbrennungsmotoren |
JP5498840B2 (ja) * | 2010-04-07 | 2014-05-21 | ヤンマー株式会社 | 船舶用の触媒反応装置 |
CN107511074B (zh) * | 2017-10-12 | 2023-12-05 | 中国华电科工集团有限公司 | 用于烟气脱硝反应器内的催化剂模块固定装置及固定方法 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP34060895A patent/JP3216509B2/ja not_active Expired - Fee Related
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