JP3215918U - 培養基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの培養基材中で異なるウェル条件(大きさ、形、材質等)で培養可能な培養基材を提供する。【解決手段】培養基材は、培養面を有する複数のウェル2を有し、複数のウェル2のうち少なくとも1つ以上のウェル2が他のウェル2と、開口径、開口形状、底面形状、培養面積、高さ、材質のいずれか1つ以上が異なっている。【選択図】図1

Description

本考案は、細胞培養に用いる培養基材に関する考案である。
細胞培養容器として使われるマイクロプレートにおいては、同じサイズのウェルが複数形成されたものが使用されてきた。マイクロプレートの穴数としては、6、12、24、48、96、384、1536穴等が使用されている。同じ条件で複数の細胞の培養を行ったり、培養条件を変えた場合の比較を行ったりする場合に用いられている。
特開2002−199874号公報
培養時間、温度、湿度など、同じ環境下で細胞培養をしたい場合、1つのプレートで行うことが適切であるが、例えば、培養する細胞の数が異なるものを同じ環境下で培養する場合や、適切なウェルサイズを選択したい場合は、別のプレートを準備する必要があった。特許文献1のように、ウェルを別部材で形成して取り付けるものはあるが複数のウェルがまとまって規則的に並んだものであり、ウェルの配置やサイズに自由度がない形状であった。そうなると、場所をとることや、マイクロプレート内でも使わないウェルが出てきたりして効率が悪い、など使い勝手の点で問題がある。
また、1つのプレート内で培養した細胞であっても、培養後の処理(剥がし方や分析方法)で異なる処理を行いたい場合もある。例えば、蛍光・発光分析等を行う場合、次工程に合わせて遮光性のある容器に移し替えたりする必要があり、作業的に手間が生じたり、移し替え時に細胞を傷つけるおそれもある。
本考案は、1つの培養基材の中で異なるウェル構成(大きさ、形、材質等)の条件(以下、ウェル条件という)で培養可能な培養基材の提供を目的とする。
本考案の培養基材は、底面に培養面を有する複数のウェルを有し、複数のウェルのうち少なくとも1つ以上のウェルが他のウェルと、開口径、開口形状、底面形状、培養面積、高さ、材質、色のいずれか1つ以上が異なっていることを特徴とする。
本考案の培養基材は、フレーム部と、少なくとも1つ以上のウェルを含むウェルパーツ部とからなることを特徴とする。
本考案の培養基材は、複数のウェルパーツ部を選択的に前記フレーム部に組み込み可能であることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルパーツ部が、前記フレーム部に複数個収納できるように規格化された外形寸法を有し、複数個のウェルパーツ部を前記フレーム内に隙間なく配置した際に、不要な遊びがない程度の寸法・形状であることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルパーツ部がフレーム部に接着、係合又は載置されていることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルパーツ部がフレーム部と一体成形されていることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルの側面と底面が異なる材質からなることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルが細胞接着処理又は細胞低接着処理されていることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルの培養面にマイクロウェルを有することを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記マイクロウェルが、培養面に稠密に備えられていることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記マイクロウェルが非平坦面からなることを特徴とする。
本考案の培養基材は、前記ウェルが通液路を有することを特徴とする。
本考案の培養基材によれば、時間、温度、湿度などの条件を変えずに、1つの培養基材中で異なる条件のウェルでの細胞培養が同時にできるので、条件ごとの培養精度の比較がしやすく、且つ通常の培養に比べて場所をとることなく培養が可能である。
本考案の培養基材のウェルの開口形状のバリエーションの一例を示す。 本考案の培養基材のウェルの断面図のバリエーションの一例を示す。 本考案の培養基材のフレーム部の一例を示す。 本考案の培養基材のウェルパーツ部のバリエーションの一例を示す。 本考案の培養基材のマイクロウェルの平面図及び断面図の一例を示す。 本考案の培養基材のマイクロウェルの平面図及び断面図の一例を示す。 本考案の培養基材のウェルに通液路を形成した場合の平面図の一例を示す。 本考案の培養基材のウェル配置の一例を示す。 本考案の培養基材のウェル配置の一例を示す。 本考案の培養基材のウェル配置の一例を示す。 本考案の培養基材のウェル配置の一例を示す。 本考案の培養基材のウェル配置の一例を示す。
以下に本考案の構成の一例を示す。なお、本考案の培養基材1はマイクロプレート、シャーレ、フラスコ等の培養基材も含む。培養基材の大きさは、特に限定されないが、必要な培養条件やウェル2の数に合わせて調整可能である。培養基材1は、マイクロプレート等の規格と同じ外形サイズとすれば、一般的に用いられる測定器や遠心機を用いて培養基材1を処理することができるため好ましい。
本考案の培養基材1は、培養面を有する複数のウェル2を有している。例えば、通常のマイクロプレートの場合、ウェル2の数は6穴、12穴、24穴、48穴、96穴、384穴、1536穴等の規格化されたものを用いられるが、本考案においてはこれに限定されない。ウェル2の数は、培養基材のサイズや、所望のウェル2の大きさ等により適宜調整可能である。1つの培養基材に配置するウェル2の数は2〜1600個程度が好ましい。
本考案の培養基材1は、前記複数のウェル2のうち、少なくとも1つ以上のウェル2が他のウェル2と、開口径d1、開口形状、底面形状、培養面積、高さh1、材質、色のいずれか1つ以上が異なっている。これらのウェル条件を変更することで、細胞の種類、所望の形態、サイズ、量、培養目的に応じて適切な構成を選択する。
ウェル2の開口径d1は特に限定されないが、培養基材の大きさや配置するウェル数等に合わせ適宜選択可能である。ここで、ウェル2の開口径d1とは、図1にも示すように、ウェルの開口部を上面から見た場合に、開口の内径のうち最も幅の広い部分を指す。開口径d1が異なるウェル2を使って培養を行うと、1ウェルあたりの容量が変わるため、適切な培地量の判別や、播種する細胞数の調整が可能となる。ウェル2の開口径d1は1〜150mm程度とすることが好ましい。
ウェル2の開口形状は、特に限定されないが、図1(a)〜(c)に示すような丸型、四角型、ハニカム型などから適宜選択可能である。ここで、ウェル2の開口形状とは、ウェルの開口部を上面から見た場合の形状を指す。ウェル2の開口形状を変えることで、できる細胞塊の形状比較等が可能である。また、蒸発防止用の水を入れるためにウェルを活用してもよい。その場合、図1(d)に示すようなマイクロプレートの外周を囲むような環状(ロの字状)のウェル2としてもよい。
ウェル2の底面形状は、特に限定されないが、図2(a)〜(e)に示すようなV底、U底、平底などから適宜選択可能である。ここで、ウェル2の底面形状とは、ウェルの断面から見た底の形状を指す。V底、U底であれば細胞を凝集しやすくなるため、スフェロイド(凝集体)培養に適切である。また、平底であれば、単層培養をすることや、微細加工をしてマイクロウェル6を形成し、1ウェル内で複数のスフェロイドを形成することも可能である。
ウェル2の培養面積は、特に限定されないが、培養基材1の大きさや配置するウェル2の数等に合わせて適宜選択可能である。ここで培養面とは、細胞が落ち込んで培養される部分を指す。図2に示したような断面をもつウェルの場合は、通常、底面が培養面となる(傾斜面や突起等を有し、底面に細胞が落ち込まない形状である場合は、底面が培養面になるとは限らない)。培養面積が異なるウェル2を使って培養を行うと、適切な培地量の判別や、播種する細胞数の調整が可能となる。例えば、図2(c)のような平底のウェルの場合、ウェル2の底面が培養面となり、その面積は1〜2000mm(0.01〜20cm)程度とすることが好ましい。
ウェル2の高さh1は、特に限定されないが、培養する細胞や条件に適するものを選択してよい。ここで、高さh1は図2に示すように、ウェル底面から開口部までの最も長い部分の長さのことをいう。高さh1を変えることで、1ウェルあたりの容量が変わるため、適切な培地量の判別や、播種する細胞数の調整が可能となる。ウェル2の高さh1は1〜30mm程度とすることが好ましく、5〜20mm程度とすることがより好ましい。
ウェル2の材質は、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ガラス、塩化ビニル、高密度ポリエチレン、ポリエーテルサルファン、ポリエチレンテレフタレート共重合体、ポリプロピレン、パーマノックス(商標)、金属、セラミックス等から適宜選択可能である。樹脂系素材であれば、レーザ等で容易に加工ができ、また安価に作成できるため好ましい。また、部分的に材質が違っていてもよい。例えば底面と側面で別材質から形成し、接着してもよい。例えば、底面をガラスとした場合、顕微鏡観察がしやすくなるというメリットがある。
ウェル2は着色されていてもよい。ウェル2を形成する材質に、黒色に呈色する色素(例えば、カーボンなど)や白色に呈色する色素(例えば酸化チタンなど)を入れることで、まわりのウェル2からの蛍光・発光を遮断できるので、蛍光・発光観察に適している。その他にもウェル2の条件(ウェル2の大きさやコート処理状況など)が一目で判断できるように、目印となる着色を行ってもよい。また、着色はウェル2全面でもよく、ウェル2の側面のみ、開口部のみ、底面のみ、培養面のみ及びこれらの組合せから適宜選択できる。
なお、本発明の培養基材1において、必須ではないが、以下の構成を選択、組み合わせてもよい。
本考案の培養基材は、フレーム部3と、少なくとも1つ以上のウェル2を含むウェルパーツ部4からなる。フレーム部3の一例を図3に示す。
フレーム部3は、側面部31(外枠)のみでもよく、図3(a)のように側面部31と底面部32を有していてもよく、図3(b)、(c)のように側面部31と底面部32の他にウェルパーツ部4を引っ掛けたり固定したりするための仕切り部33が形成されていても良い。フレーム部3の材質はポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ガラス、塩化ビニル、高密度ポリエチレン、ポリエーテルサルファン、ポリエチレンテレフタレート共重合体、ポリプロピレン、パーマノックス(商標)、金属、セラミックス等から適宜選択可能である。また、部分的に材質が違っていてもよい。例えば底面と側面で別材質から形成し、接着してもよい。
ウェルパーツ部4は、少なくとも1つのウェル2が形成されており、フレーム部3内に接着、係合又は載置されている。載置する場合、フレーム部3に配置しやすいような形状となっていることが好ましい。例えば図4(a)のようにブロック状とすることで、自立しておくことが可能なので、観察時に1つ1つウェルパーツ部4を取り出して操作することができる。ウェルパーツ部4を接着する場合は、フレーム部3と接着剤等で接着する。
フレーム部3が底面を有している場合、ウェルパーツ部4は底面のない、側面だけの形状であってもよい。この場合、フレーム部3の底面部32が、ウェルパーツ部4の底面として、培養面の役割を果たす。なお、この場合、フレーム部3の底面部32でウェルパーツ部4の底面も兼ねている部分はウェル内と認識し、フレーム部3の底面でウェルパーツ部の底面となっている部分が培養面となっていても本考案の範疇とする。
本考案の培養基材1は、複数のウェルパーツ部4を選択的に前記フレーム部に組み込み可能であってもよい。これにより、必要なウェルを所望の位置に配置できるため作業性が向上する、不要なスペースがなくなる、などのメリットが生じる。
本考案の培養基材1は、前記ウェルパーツ部4が、前記フレーム部3に複数個収納できるように規格化された外形寸法を有し、複数個のウェルパーツ部4を前記フレーム部3内に隙間なく配置した際に、不要な遊びがない程度の寸法・形状であってもよい。不要な遊びがない状態であれば、移動させる際にウェルパーツ部4が揺れて培地や細胞に影響を及ぼすことを防止できる。例えば、従来のマイクロプレートで使われるウェルと同等サイズのウェル2を有するウェルパーツ4を作成した場合、24穴のウェル2個分を1パーツとした場合、6穴のウェル1個分で2パーツ分相当、96穴のウェル8個分で1パーツ分相当、384穴のウェル32個分で1パーツ分相当の大きさとなる。このように調整したパーツを用いることで、異なる大きさのウェル2を複数配置する場合でも、配置がしやすくなる。
また、複数のウェル2を形成したウェルパーツ部4の場合は、例えば図3および図4(b)に示すようにフレーム部3の側面部31や仕切り部33に引っ掛ける又は載置することで保持する、保持部41を有する形状にしてもよい。保持部41を有するウェルパーツ部4は従来使用されている細胞培養用のインサートを含む。
また、ウェルパーツ部4を図4(c)のように、スライドガラス42のような板状部材の上に形成して配置してもよい。この場合、フレーム部3にあらかじめ板状部材の形状に対応した仕切り部33を形成したものに配置すると、接着をせずにウェルパーツ部4を固定化でき、培養後の取り外しも容易となる。
前記ウェルパーツ部4がフレーム部3と一体成型されていてもよい。例えば、金型を用いた射出成形やプレス成形、真空成形、ブロー成形等でフレーム部3に所望の位置に所望の条件のウェル2が形成されたものを作ることができる。
前記ウェル2の少なくとも培養面は細胞接着又は細胞低接着の特性を有していてもよい。なお、細胞低接着とは、培養面に細胞が接着しない又は接着しづらいことを指す。これらの特性を付与するための処理方法としては一般的に、細胞接着又は細胞低接着となる物質をコートすることや、物理処理を行うことがあげられる。細胞接着処理としては、例えばコラーゲン、ラミニン、ファイブロネクチン、ポリペプチド、ポリ‐L‐リジン、ポリ‐D‐リジン、ポリエチレンイミン、ゼラチンなどがあげられ、単層培養等に適している。細胞低接着処理としては、リン脂質ポリマー(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等)、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、フッ素含有化合物、あるいはポリエチレングルコール等を用いたコートを行ったり、プラズマ処理、コロナ放電、UVオゾン処理等の表面処理を行ったりしてもよい。また、コートや物理処理以外の手段として、培養基材自体を細胞接着又は細胞低接着の効果を有する材料で形成していてもよい。細胞接着の場合は、例えば上記した細胞接着となる物質様の成分を混ぜ込んだ樹脂等を用いることなどがあげられる。細胞低接着の場合は例えば、シリコーン樹脂や、上記した細胞低接着となる物質様の成分を混ぜ込んだ樹脂等を用いること、及び細胞が接着しないように培養面に微細な加工をして接着を抑制することなどがあげられる。なお、上記処理は、少なくともウェル2内の培養面に施されていることが好ましいが、培養面に限らず、培養面の周壁部等に同等の処理を施してもよい。
前記ウェル2は培養面に図5、図6に示すようなマイクロウェル6を備えていてもよい。マイクロウェル6の形状の一例として、図5のように、微細なマイクロウェル6を複数形成してもよい。これにより、各マイクロウェル6内でスフェロイドが培養されるため、1つのウェル2の中で、複数のスフェロイドの形成が可能となる。また、図6のようにドーナツ状のマイクロウェル6を形成してもよい。これにより、細胞がドーナツ型に凝集体を形成することができる。ドーナツ型に限られず、所望の凝集体形状に合わせたマイクロウェル6を形成可能である。マイクロウェル6は、金型を用いた射出成形、レーザ照射、ナノインプリント、型焼き付け等の方法で形成する。
前記図5のようなマイクロウェル6は培養面に稠密に配置され、マイクロウェル6同士の間には平坦面がない(非平坦面とする)ことが好ましい。例えば、マイクロウェル6同士の間を非平坦面とすることで、播種した細胞がマイクロウェル6内に必ず落ち込むため、マイクロウェル6外に細胞が留まることを防止できる。これにより、細胞がスフェロイドにならないことを抑制することが可能となる。なお、図6のようなドーナツ型のマイクロウェル6を形成する場合でも、細胞を落とし込みたい部分以外(ドーナツ型のマイクロウェル6以外の部分)を非平坦面とすることで、マイクロウェル6内に細胞を落とし込むことができる。ここで、本明細書における「非平坦面」とは、培養面の底面(培養基材の底面)に対して水平ではないことを指す。また、「細胞がスフェロイドにならない」とは、単層培養が単細胞浮遊培養、球状とならない積層培養、細胞が培養面に接着して培養される、スフェロイドに取り込まれずに単細胞の状態で死んでしまうもの等を含む。
前記図5のようなマイクロウェル6は、培養面の単位面積当たり10個/cm〜10000個/cm、形成するのが好ましい。さらに好ましくは20個/cm〜8000個/cm、さらに好ましくは、20個/cm〜3000個/cmである。マイクロウェル6の単位面積あたりの形成数は、所望のスフェロイドの数や形状、ウェル2やマイクロウェル6のサイズに合わせて、適宜調整可能である。
前記マイクロウェル6は、高さh2が10〜1500μmであることが好ましい。ここで高さh2はマイクロウェルの開口部から底部までの高さが最も長い部分を指す。なお、高さh2は所望のスフェロイドの大きさや、培養基材の底板を貫通しないよう適宜調整可能である。また、マイクロウェル6の開口径d2は10〜1500μmであることが好ましい。なお、開口径d2は、所望のスフェロイドの大きさによって適宜調整可能である。
ウェル2は図7に示すように、通液路5を有していてもよい。通液路5を形成することで、ウェル2間で培地の共有ができるため、例えば、液面の揺れによって細胞が別ウェル2に移動することを防ぐように、培養をしていないウェル2から培地交換を行うことで揺れを抑制できる。通液路5の形状は、縦長、小孔、横長、くさび型等から適宜選択でき、これらを組み合わせて使用してもよい。例えば縦長の通液路5を形成する場合、通液路5の横幅は3mm以下が好ましい。通液路5の横幅が3mmを超えると培地の流動が生じやすくなり好ましくない。また、通液路5の深さはウェル2の高さh1の20%〜100%(100%=ウェル側面を貫通)が好ましい。小孔型の場合、孔の直径は3mm以下とすることが好ましい。孔の直径が3mmを超えると、培地の流動が生じやすくなり、好ましくない。
また、フレーム部3に仕切り部33を形成する場合、は図3(c)のように仕切り部33に通液路34を形成しておくことで、ウェル2外で培地交換を行うことが可能となり、液揺れによる細胞の移動等を抑制することが可能となる。通液路34の形状は、縦長、小孔、横長、くさび型等から適宜選択でき、これらを組み合わせて使用してもよい。例えば縦長の通液路34を形成する場合、通液路34の横幅は3mm以下が好ましい。通液路34の横幅が3mmを超えると培地の流動が生じやすくなり好ましくない。また、通液路34の深さは仕切りの高さの20%〜100%(100%=仕切り側面を貫通)が好ましい。小孔型の場合、孔の直径は3mm以下とすることが好ましい。孔の直径が3mmを超えると、培地の流動が生じやすくなり、好ましくない。
ウェル2の容積は、特に限定されないが、培養する細胞や条件に適するものを選択してよい。1ウェルあたりの容積が大きいほど、細胞に対して培地量を増やしたり、より大きなスフェロイド形成をしたりすることが出来る。ウェル2の容積は1ウェルあたり、0.1〜100mL程度とすることが好ましい。
ウェル2の側面は、図2(d)、(e)のように傾斜していてもよい。傾斜させる場合は、細胞が傾斜の途中で止まって培養面に落ちないことを防止するために、細胞低接着処理を行う、傾斜角度を鋭角にするなどして細胞が落ちやすい状態にしてもよい。
ウェル2同士の間の距離(以下、ウェル間距離という)は、通常の規格化されたマイクロプレートとは異なっていてもよい。例えば、96ウェルプレートと同じサイズのウェル2であっても、ウェル間距離を狭めたり、広げたりしてもよい。この場合、ウェルパーツ部4作成時点で、ウェル2周りに広いスペースを確保又は最小限のスペースを確保しておいたり、配置時に、ウェル間距離を離して又は近づけて配置したりしてもよい。ウェル間距離が等しい場合、ウェル2が均等に配置されるので、各ウェル2がより近い条件で培養できることになる。ウェル間距離が広いほど、隣のウェル2からの培地の蒸発による影響などを受けにくい等の効果がある。また、ウェル間距離が狭いほど、隣り合うウェル2同士ほぼ同条件で培養できる等の効果がある。
本考案の培養基材1の実施形態について図8〜12を基に説明する。なお、本考案の培養基材1はこれに限られるものではなく、前記した構成の範囲内で適宜調整可能である。
図8に示した実施形態においては、異なる開口径d1及び開口形状のウェル2を有するウェルパーツ部3を複数共存させた例を示す。これにより、ウェルサイズごとの培養状況を確認することができ、最適な培養条件を探すのに効果的である。
図9に示した実施形態においては、外周部にロの字状のウェル2を配置した例である。また、ロの字の内側部分もウェル2として機能する。これは、中央部を培養に使用し、外周部は水を入れる形態であって、中央部のウェル2からの培地の蒸発を抑制することが可能となる。
図10に示した実施形態においては、仕切りを形成したフレーム部3にインサート形状のウェルパーツ部4を取り付けた例である。インサート内部の形状や特性を変更することで1つの基材中でウェル条件ごとの培養状況の比較が可能であり、且つインサートごと細胞を取り出すことができるので、細胞の取り出しや移し替えが容易である。
図11に示した実施形態においては、通液路5が形成されているウェルパーツを取り付けた例である。通液路5の有無で、培地交換性や液揺れ等の培養時の条件が変化するため、培養する細胞や培地、その他培養条件に応じて、通液路5有の培養と無の培養の比較が可能となる。
図12に示した実施形態においては、マイクロウェル6を形成したウェルパーツ部4を取り付けた例である。マイクロウェル6の有無による、培養後の細胞形状、サイズの比較が可能である。また、ウェル2の形状が異なるものにマイクロウェル6を形成することで、マイクロウェル6の形成面積や培地容量等が変わるため、培養後の細胞の状態が変わるので、所望の培養後の細胞状態に近い培養ができるウェル2の形状を選択可能となる。
本考案の培養基材1によれば、1つの基材内で異なる条件の培養を比較することが可能となるため、創薬スクリーニングや、培養における最適条件の検討などにおいて有効に利用可能である。
1.培養基材、2.ウェル、3.フレーム部、31.側面部、32.底面部、33.仕切り部、34.通液路、4.ウェルパーツ部、41.保持部、42.スライドガラス、5.フレーム部の通液路、6.マイクロウェル、d1.ウェルの開口径、h1.ウェルの高さ、d2.マイクロウェルの開口径、h2.マイクロウェルの高さ

Claims (12)

  1. 底面に培養面を有する複数のウェルを有し、複数のウェルのうち少なくとも1つ以上のウェルが他のウェルと、開口径、開口形状、底面形状、培養面積、高さ、材質、色のいずれか1つ以上が異なっていることを特徴とする培養基材。
  2. 前記培養基材はフレーム部と、少なくとも1つ以上のウェルを含むウェルパーツ部とからなることを特徴とする請求項1記載の培養基材。
  3. 前記培養基材は、複数のウェルパーツ部を選択的に前記フレーム部に組み込み可能であることを特徴とする請求項2記載の培養基材。
  4. 前記ウェルパーツ部は、前記フレーム部に複数個収納できるように規格化された外形寸法を有し、複数個のウェルパーツ部を前記フレーム内に隙間なく配置した際に、不要な遊びがない程度の寸法・形状であることを特徴とする請求項2又は3記載の培養基材。
  5. 前記ウェルパーツ部はフレーム部に接着、係合又は載置されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の培養基材。
  6. 前記ウェルパーツ部はフレーム部と一体成形されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の培養基材。
  7. 前記ウェルは側面と底面が異なる材質からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の培養基材。
  8. 前記ウェルは、少なくとも培養面が細胞接着又は細胞低接着の特性を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の培養基材。
  9. 前記ウェルは培養面にマイクロウェルを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の培養基材。
  10. 前記マイクロウェルは、培養面に稠密に備えられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の培養基材。
  11. 前記マイクロウェルは、非平坦面からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の培養基材。
  12. 前記ウェルは通液路を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の培養基材。
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