JP3215861U - 壁パネル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつそれぞれの壁パネルの耐力を発揮させると共に、複数の壁パネルを容易に接合できる壁パネル構造を提供する。【解決手段】壁パネル構造には、矩形板状に形成されると共に、複数のバーリング孔20Aが形成された壁面材20を有する複数の壁パネル(第1壁パネル、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)が設けられている。また、ウェブ部26A、26Bと、フランジ部26C、26Dと、接続フランジ部26Eと、を有し、一方のフランジ部26Cと他方のフランジ部26Dとの間にスリット28が形成された接続材26が設けられている。一の壁パネルの壁面材20の短手方向の一方側の端部が、一方のフランジ部26Cに接合され、他の壁パネルの壁面材の短手方向の一方側の端部が、他方のフランジ部26Dに接合されている。【選択図】図3

Description

本考案は、壁パネル構造に関する。
下記特許文献1の図6には、建物の水平方向に隣り合って配置された状態で接合された壁パネル(第1耐力壁及び第2耐力壁)が開示されている。第1耐力壁と第2耐力壁とは、各々の縦枠材の上方部分どうし及び下方部分どうしが接合されることで建物の水平方向に接合されている。このように、各々の縦枠材の上下方向の中間部が接合されない構成とすることで、第1耐力壁及び第2耐力壁は、外力が作用した際に、それぞれ隣り合う耐力壁の影響を受け難くしつつ挙動させることが可能となっている。このため、第1耐力壁及び第2耐力壁は、それぞれ耐力を発揮することが可能となっている。
特開2017−2513号公報
ところで、上記特許文献1に記載された構成は、隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつそれぞれの壁パネルの耐力を発揮させるという観点では有用な技術ではある。しかしながら、各々の縦枠材の上方部分どうし及び下方部分どうしに複数のドリル螺子等を集中して螺合させる必要があり、一の壁パネルと他の壁パネルとを容易に接合するという点で改善の余地がある。
本考案は上記事実を考慮し、隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつそれぞれの壁パネルの耐力を発揮させることができると共に、一の壁パネルと他の壁パネルとを容易に接合することができる壁パネル構造を得ることが目的である。
請求項1記載の壁パネル構造は、矩形板状に形成されていると共に、複数のバーリング孔が形成された壁面材を有する複数の壁パネルと、長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で互いに対向して配置された一対のウェブ部と、一方の前記ウェブ部の一方側の端部から他方の前記ウェブ部側へ向けて延びる一方のフランジ部と、他方の前記ウェブ部の一方側の端部から一方の前記ウェブ部側へ向けて延びる他方のフランジ部と、一方の前記ウェブ部の他方側の端部と他方の前記ウェブ部の他方側の端部とをつなぐ接続フランジ部と、を有し、一方の前記フランジ部と他方の前記フランジ部との間にスリットが形成された接続材と、を備え、一の前記壁パネルの前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、一方の前記フランジ部に接合され、他の前記壁パネルの前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、他方の前記フランジ部に接合されている。
請求項1記載の壁パネル構造によれば、一の壁パネルの壁面材の短手方向の一方側の端部が、接続材の一方のフランジ部に接合され、他の壁パネルの壁面材の短手方向の一方側の端部が、接続材の他方のフランジ部に接合されている。これにより、一の壁パネルと他の壁パネルとが接続材を介して接合されている。また、一の壁パネル及び他の壁パネルに外力が作用すると、当該外力の大きさに応じて、接続材のスリットの間隔が変化する。これにより、それぞれ隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつ各々の壁パネルを挙動させることができる。このため、隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつそれぞれの壁パネルの耐力を発揮させることができる。また、請求項1記載の壁パネル構造によれば、それぞれ隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつ各々の壁パネルを挙動させるために、各々の壁パネルの壁面材と接続材との接合状態を調節することが不要となる。これにより、一の壁パネルと他の壁パネルとを容易に接合することができる。
請求項2記載の壁パネル構造は、請求項1記載の壁パネル構造において、前記接続材は、一方の前記フランジ部の端部及び他方の前記フランジ部の端部からそれぞれ前記接続材の内部に向けて延びると共に互いに対向して配置された一対のリップ部を備えている。
請求項2記載の壁パネル構造によれば、一方のフランジ部の端部及び他方のフランジ部の端部からそれぞれ接続材の内部に向けて延びる一対のリップ部が設けられている。これにより、壁面材が接合されるフランジ部の面外方向への剛性をリップ部によって向上させることができる。
請求項3記載の壁パネル構造は、請求項2記載の壁パネル構造において、前記接続材は、一対の前記リップ部における一方及び他方の前記フランジ部とは反対側の端部どうしをつなぐ連結部を備えている。
請求項3記載の壁パネル構造によれば、接続材の一対のリップ部におけるフランジ部とは反対側の端部どうしが連結部によってつながれている。これにより、連結部を備えていない構成と比べて、一方のフランジ部及び他方のフランジ部の面内変形の剛性を調節することができる。その結果、接続材のスリットの間隔の変化のし易さを調節することができる。
請求項4記載の壁パネル構造は、請求項3記載の壁パネル構造において、前記接続材を構成する素材のヤング率をE(GPa)とし、前記接続材を構成する素材の厚みをt(mm)とし、前記接続材を長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で、一方及び他方の前記フランジ部において前記壁面材が接合される面から前記連結部までの深さ寸法をa(mm)とした場合において、深さ寸法a(mm)が以下の式(1)を満たす範囲に設定されている。
請求項4記載の壁パネル構造によれば、上記深さ寸法aが上記の範囲に設定されていることにより、一の壁パネル及び他の壁パネルに外力が作用した際における各々の壁パネルの耐力の特性を、各々の壁パネルの単独での耐力の特性により一層近づけることができる。
請求項5記載の壁パネル構造は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の壁パネル構造において、一の前記壁パネルは、複数の前記壁面材を含んで構成されていると共に隣り合う前記壁面材どうしは縦枠材を介して接合され、他の前記壁パネルは、複数の前記壁面材を含んで構成されていると共に隣り合う前記壁面材どうしは縦枠材を介して接合され、一の前記壁パネルを構成する一の前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、一方の前記フランジ部に接合され、他の前記壁パネルを構成する一の前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、他方の前記フランジ部に接合されている。
請求項5記載の壁パネル構造によれば、複数の壁面材が縦枠材を介して接合されていることにより、単一の壁面材が用いられている場合に比べて、壁パネルの耐力を向上させることができる。
本考案に係る壁パネルは、隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつそれぞれの壁パネルの耐力を発揮させることができると共に、一の壁パネルと他の壁パネルとを容易に接合することができる、という優れた効果を有する。
本実施形態の壁パネルを示す正面図である。 図1に示された壁パネルにおいて一点鎖線2で囲まれた部分を示す斜視図である。 図2に示された3−3線に沿って切断した壁パネルの断面を示す断面図である。 他の形態の接続材を示す断面図である。 壁パネルの層間変化角に対する水平荷重の変化の特性を示すグラフである。 他の形態の接続材を示す図4に対応する断面図である。
図1〜図3を用いて本考案の実施形態に係る壁パネル構造について説明する。なお、図中に示された矢印V、及び矢印Hは、本実施形態の壁パネル構造が適用された壁パネルが用いられた建物の上方向、及び水平方向の一方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態の壁パネル10は、水平方向に並べられた状態で接合された壁パネルとしての第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16を含んで構成されている。なお、第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16は、それぞれ単独でも壁パネルとして機能するが、本実施形態では、建物の寸法に合わせて3つの壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)を用いて壁パネル10を構成している。以下、先ず水平方向の中央部に配置された第2壁パネル14の構成について説明し、次いで第2壁パネル14の水平方向両側にそれぞれ配置された第1壁パネル12及び第3壁パネル16の構成について説明する。
(第2壁パネル14の構成)
第2壁パネル14は、当該第2壁パネル14の枠を形成する枠材18に2枚の壁面材20が接合されることによって構成されている。枠材18は、建物の上下方向に延びる縦枠材22と、建物の上下方向に間隔をあけて配置され建物の水平方向に略平行に延びる一対の横枠材24と、を含んで構成されている。
図2及び図3に示されるように、縦枠材22は、断面C字状に形成されたリップ付溝形鋼によって形成されており、ウェブ部22A、一対のフランジ部22B及び一対のリップ部22Cを備えている。なお、図示は省略するが、横枠材24は縦枠材22と同様に形鋼を用いて形成されている。そして、図1に示されるように、縦枠材22の上端部は一方の横枠材24の長手方向の中央部に接合され、縦枠材22の下端部は他方の横枠材24の長手方向の中央部に接合されている。
図2及び図3に示されるように、壁面材20は、正面視で上下方向を長手方向とする矩形状の鋼鈑を用いて形成されている。この壁面材20には、上下方向に所定の間隔をあけて1列に配列された複数の円形のバーリング孔20Aが形成されている。これらの複数のバーリング孔20Aは、略同じ直径に形成されていると共に、隣り合うバーリング孔20A間の距離が略同じ寸法となっている。また、バーリング孔20Aの縁部には、枠材18が配置された側へ向けて突出する環状のバーリングリブ20Bが形成されている。そして、一方の壁面材20及び他方の壁面材20が水平方向に隣り合って配置された状態で、各々の壁面材20の短手方向一方側の端部及び上下方向の両端部が、縦枠材22の一方のフランジ部22B及び一対の横枠材24に複数のドリル螺子40を介して接合されている。なお、複数のドリル螺子40は、上下方向又は水平方向に略等間隔に配置されている。
(第1壁パネル12の構成)
図1に示されるように、第1壁パネル12の基本的な構成は、前述の第2壁パネル14の構成と同様の構成である。すなわち、第1壁パネル12は、当該第1壁パネル12の枠を形成する枠材18に2枚の壁面材20が接合されることによって構成されている。枠材18は、建物の水平方向に間隔をあけて配置され建物の上下方向に略平行に延びる一対の縦枠材22と、建物の上下方向に間隔をあけて配置され建物の水平方向に略平行に延びる一対の横枠材24と、を含んで構成されている。一対の縦枠材22及び一対の横枠材24は、リップ付溝形鋼等の形鋼を用いて形成されている。そして、一方の縦枠材22の上端部は一方の横枠材24の長手方向の中央部に接合され、一方の縦枠材22の下端部は他方の横枠材24の長手方向の中央部に接合されている。また、他方の縦枠材22の上端部は一方の横枠材24における第2壁パネル14とは反対側の端部に接合され、他方の縦枠材22の下端部は他方の横枠材24における第2壁パネル14とは反対側の端部に接合されている。そして、一対の壁面材20が、水平方向に隣り合って配置された状態で、一対の縦枠材22及び一対の横枠材24を含んで構成された枠材18に複数のドリル螺子を介して接合されている。
(第3壁パネル16の構成)
第3壁パネル16の基本的な構成は、前述の第1壁パネル12の構成と同様の構成である。すなわち、第3壁パネル16は、当該第3壁パネル16の枠を形成する枠材18に2枚の壁面材20が接合されることによって構成されている。枠材18は、建物の水平方向に間隔をあけて配置され建物の上下方向に略平行に延びる一対の縦枠材22と、建物の上下方向に間隔をあけて配置され建物の水平方向に略平行に延びる一対の横枠材24と、を含んで構成されている。一対の縦枠材22及び一対の横枠材24は、リップ付溝形鋼等の形鋼を用いて形成されている。そして、一方の縦枠材22の上端部は一方の横枠材24の長手方向の中央部に接合され、一方の縦枠材22の下端部は他方の横枠材24の長手方向の中央部に接合されている。また、他方の縦枠材22の上端部は一方の横枠材24における第2壁パネル14とは反対側の端部に接合され、他方の縦枠材22の下端部は他方の横枠材24における第2壁パネル14とは反対側の端部に接合されている。そして、一対の壁面材20が、水平方向に隣り合って配置された状態で、一対の縦枠材22及び一対の横枠材24を含んで構成された枠材18に複数のドリル螺子を介して接合されている。
(各壁パネルの接合部の構成)
そして、図1〜図3に示されるように、本実施形態では、第1壁パネル12と第2壁パネル14とが、接続材26を介して接合されており、第2壁パネル14と第3壁パネル16とが、接続材26を介して接合されている。
図2及び図3に示されるように、接続材26は、形鋼を用いて形成されている。この接続材26は、長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で互いに対向して配置された一対のウェブ部26A、26Bを備えている。この一対のウェブ部26A、26Bは互いに平行に延びている。
また、接続材26は、一方のウェブ部26Aの一方側の端部から他方のウェブ部26B側へ向けて延びるフランジ部26Cと、他方のウェブ部26Bの一方側の端部から一方のウェブ部26A側へ向けて延びるフランジ部26Dと、を備えている。この一方のフランジ部26Cと他方のフランジ部26Dとは、互いに略同一平面上に延びている。また、一方のフランジ部26Cにおけるウェブ部26Aとは反対側の端部と他方のフランジ部26Dにおけるウェブ部26Bとは反対側の端部とは、離間している。これにより、一方のフランジ部26Cと他方のフランジ部との間には、接続材26の長手方向に沿ってスリット28が形成されている。換言すると、接続材26におけるスリット28の周縁部が、フランジ部26C、26Dとされている。
さらに、接続材26は、一方のウェブ部26Aの他方側の端部と他方のウェブ部26Bの他方側の端部とをつなぐ接続フランジ部26Eを備えている。この接続フランジ部26Eは、一方のフランジ部26C及び他方のフランジ部26Dと対向していると共に互いに平行に延びている。
また、接続材26は、一方のフランジ部26Cにおけるウェブ部26Aとは反対側の端部、及び他方のフランジ部26Dにおけるウェブ部26Bとは反対側の端部からそれぞれ接続材26の内部に向けて(接続フランジ部26E側へ向けて)延びると共に互いに対向して配置された一対のリップ部26F、26Gを備えている。
そして、図3に示されるように、第1壁パネル12において第2壁パネル14側に配置された壁面材20の第2壁パネル14側の端部が、接続材26の他方のフランジ部26Dに複数のドリル螺子40を介して接合されている。なお、複数のドリル螺子40は、接続材26の長手方向に沿って略等間隔に配置されている。また、第2壁パネル14において第1壁パネル12側に配置された壁面材20の第1壁パネル12側の端部が、接続材26の一方のフランジ部26Cに複数のドリル螺子40を介して接合されている。なお、複数のドリル螺子40は、接続材26の長手方向に沿って略等間隔に配置されている。これにより、第1壁パネル12と第2壁パネル14とが、接続材26を介して接合されている。また、第1壁パネル12と第2壁パネル14とは、互いの短手方向(水平方向)に離間している。
また、第2壁パネル14において第3壁パネル16側に配置された壁面材20の第3壁パネル16側の端部が、接続材26の他方のフランジ部26Dに複数のドリル螺子40を介して接合されている。なお、複数のドリル螺子40は、接続材26の長手方向に沿って略等間隔に配置されている。また、第3壁パネル16において第2壁パネル14側に配置された壁面材20の第2壁パネル14側の端部が、接続材26の一方のフランジ部26Cに複数のドリル螺子40を介して接合されている。なお、複数のドリル螺子40は、接続材26の長手方向に沿って略等間隔に配置されている。これにより、第2壁パネル14と第3壁パネル16とが、接続材26を介して接合されている。また、第2壁パネル14と第3壁パネル16とは、互いの短手方向(水平方向)に離間している。
なお、図1及び図2に示されるように、本実施形態では、水平方向に隣り合う一対の縦枠材22の上下方向の中央部を水平方向につなぐ、又は、水平方向に隣り合う縦枠材22の上下方向の中央部と接続材26の上下方向の中央部とを水平方向につなぐ複数の圧縮抵抗材30が設けられている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1〜図3に示されるように、本実施形態の壁パネル10を備えた建物に地震による荷重が作用して、壁パネル10に水平方向への荷重が作用すると、すなわち、第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16に水平方向への荷重が作用すると、各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)を構成する壁面材20の応力が高まる。特に、壁面材20において上下方向に隣り合う一対のバーリング孔20Aの間の部分の応力が高まる。そして、壁面材20において上下方向に隣り合う一対のバーリング孔20Aの間の部分が変形されることで、建物に入力された地震のエネルギが吸収される。
また、第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16に水平方向への荷重が作用すると、当該荷重の大きさに応じて、接続材26のスリット28の間隔が変化する。これにより、それぞれ隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつ各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)を挙動させることができる。このため、隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつそれぞれの壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)の耐力を発揮させることができる。
また、それぞれ隣り合う壁パネルの影響を受け難くしつつ各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)を挙動させるために、各々の壁パネルの壁面材20と接続材26との接合状態を調節することが不要となる。一例として、壁面材20を接続材26に接合するための複数のドリル螺子40の間隔や螺合位置を調節することが不要となる。これにより、第1壁パネル12と第2壁パネル14とを接続材26を介して容易に接合することができると共に、第2壁パネル14と第3壁パネル16とを接続材26を介して容易に接合することができる。
また、本実施形態では、接続材26が、一方のフランジ部26Cにおけるウェブ部26Aとは反対側の端部及び他方のフランジ部26Dにおけるウェブ部26Bとは反対側の端部からそれぞれ接続材26の内部に向けて延びる一対のリップ部26F、26Gを備えている。これにより、壁面材20が接合されるフランジ部26C、26Dの面外方向への剛性をリップ部26F、26Gによって向上させることができる。
さらに、本実施形態では、各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)が、それぞれ2枚の壁面材20を用いて構成されている。これにより、単一の壁面材20を用いて各々の壁面材を構成した場合と比べて、壁パネル10の耐力を向上させることができる。なお、壁パネルを構成する壁面材20の枚数は、要求される耐力を考慮して適宜設定すればよい。
(他の形態の接続材32)
次に、図4〜図6を用いて、他の形態の接続材32について説明する。なお、前述した壁パネル10を構成する部材及び部分と対応する部材及び部分については、壁パネル10を構成する部材及び部分と同一の符号を付してその説明を省略することがある。
図4に示されるように、本形態の接続材32は、一対のリップ部26F、26Gにおける一方及び他方のフランジ部26C、26Dとは反対側の端部どうしをつなぐ連結部32Aを備えている。連結部32は、接続材32の長手方向の全体において一対のリップ部26F、26Gをつないでいる。この連結部32Aを設けることにより、一方のフランジ部26C及び他方のフランジ部26Dの面内変形の剛性を調節することができる。その結果、接続材32のスリット28の間隔の変化のし易さを調節することができる。
ここで、一方のフランジ部26C及び他方のフランジ部26Dに加わる面内方向かつスリット28を開かせる方向への荷重をq(N/mm)とし、それぞれのフランジ部26C、26Dの面内方向への変位量をd(mm)とする。また、接続材32を構成する素材のヤング率をE(GPa)とし、リップ部26F、26Gの断面二次モーメントをI(mm)とし、接続材32を構成する素材の厚みをt(mm)とする。さらに、接続材32を長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で、一方及び他方のフランジ部26C、26Dにおいて壁面材20が接合される面から連結部32Aまでの深さ寸法をa(mm)とする。そして、各々のリップ部26F、26Gを片持ち梁と仮定する。すると、それぞれのフランジ部26C、26Dの変位量dは以下の式(2)、式(3)及び式(4)で表される。


そして、各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)がそれぞれ単一の壁パネルと同様の耐力を発揮させるために必要な条件を実験により求めた。その結果、q/d=20.21(N/mm/mm)であれば、各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)がそれぞれ単一の壁パネルと同様の耐力を発揮できることが分かった。
従って、深さ寸法a(mm)が以下の式(1)を満たす範囲に設定されていれば、第1壁パネル12と第2壁パネル14とが接続材32を介して接合されていると共に、第2壁パネル14と第3壁パネル16とが接続材32を介して接合されていたとしても、各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)耐力の特性を単一の壁パネルの耐力の特性に近づけることができる。すなわち、隣り合う壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)の影響をより一層受け難くしつつ、各々の壁パネル(第1壁パネル12、第2壁パネル14及び第3壁パネル16)耐力を発揮させることができる。
ここで、図5には、q/dを検討した際の各壁パネルの層間変化角に対する水平荷重の変化の特性を示すグラフが示されている。図5は、実験をシミュレーションした有限要素解析によるものであり、接続材32のバネ(前記式(1)のaの範囲のバネ)を適用して、壁パネル1枚あたりの水平荷重と層間変化角との関係を比較したものである。この図に示されるように、上記式(1)を満たす範囲であるa=30mm、E=205GPa、t=2.2mmに設定された壁パネルの特性L2は、単一の壁パネルの特性L1とほぼ同じ特性が得られていることがわかる。なお、水平方向に隣り合う壁パネルをその上端部及び下端部のみで接合した場合でかつ本願考案のスリット28を備えていない壁パネルの特性L3は、単一の壁パネルの特性L1とほぼ同じ特性が得られている。また、水平方向に隣り合う壁パネルを上下方向の全範囲で接合した場合でかつ本願考案のスリット28を備えていない壁パネルの特性L4、及び水平方向に隣り合う壁パネルを横枠材と対応する部分でのみ接合した壁パネルの特性L5は、単一の壁パネルの特性L1と比べて大きく異なる特性となっていることがわかる。
なお、以上説明した、接続材26、32では、一方のフランジ部26Cにおけるウェブ部26Aとは反対側の端部及び他方のフランジ部26Dにおけるウェブ部26Bとは反対側の端部からそれぞれ接続材26の内部に向けて延びる一対のリップ部26F、26Gを設けた例について説明したが、本考案はこれに限定されない。例えば、図6に示されるように、一対のリップ部26F、26Gを備えていない接続材34を用いて各々の壁パネルを接合してもよい。
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
12 第1壁パネル(壁パネル)
14 第2壁パネル(壁パネル)
16 第3壁パネル(壁パネル)
20 壁面材
20A バーリング孔
26 接続材
26A ウェブ部
26B ウェブ部
26C フランジ部
26D フランジ部
26E 接続フランジ部
26F リップ部
28 スリット
32 接続材
32A 連結部

Claims (5)

  1. 矩形板状に形成されていると共に、複数のバーリング孔が形成された壁面材を有する複数の壁パネルと、
    長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で互いに対向して配置された一対のウェブ部と、一方の前記ウェブ部の一方側の端部から他方の前記ウェブ部側へ向けて延びる一方のフランジ部と、他方の前記ウェブ部の一方側の端部から一方の前記ウェブ部側へ向けて延びる他方のフランジ部と、一方の前記ウェブ部の他方側の端部と他方の前記ウェブ部の他方側の端部とをつなぐ接続フランジ部と、を有し、一方の前記フランジ部と他方の前記フランジ部との間にスリットが形成された接続材と、
    を備え、
    一の前記壁パネルの前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、一方の前記フランジ部に接合され、
    他の前記壁パネルの前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、他方の前記フランジ部に接合されている壁パネル構造。
  2. 前記接続材は、一方の前記フランジ部の端部及び他方の前記フランジ部の端部からそれぞれ前記接続材の内部に向けて延びると共に互いに対向して配置された一対のリップ部を備えている請求項1記載の壁パネル構造。
  3. 前記接続材は、一対の前記リップ部における一方及び他方の前記フランジ部とは反対側の端部どうしをつなぐ連結部を備えている請求項2記載の壁パネル構造。
  4. 前記接続材を構成する素材のヤング率をE(GPa)とし、
    前記接続材を構成する素材の厚みをt(mm)とし、
    前記接続材を長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で、一方及び他方の前記フランジ部において前記壁面材が接合される面から前記連結部までの深さ寸法をa(mm)とした場合において、深さ寸法a(mm)が以下の式(1)を満たす範囲に設定された請求項3記載の壁パネル構造。
  5. 一の前記壁パネルは、複数の前記壁面材を含んで構成されていると共に隣り合う前記壁面材どうしは縦枠材を介して接合され、
    他の前記壁パネルは、複数の前記壁面材を含んで構成されていると共に隣り合う前記壁面材どうしは縦枠材を介して接合され、
    一の前記壁パネルを構成する一の前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、一方の前記フランジ部に接合され、
    他の前記壁パネルを構成する一の前記壁面材の短手方向の一方側の端部が、他方の前記フランジ部に接合されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の壁パネル構造。
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