JP3215523U - 容器入り冷凍殺菌乳 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費期限の長期化が可能であり、しかも遠隔地でも安心して飲用できる容器入り冷凍殺菌乳を提供する。【解決手段】容器入り冷凍殺菌乳を製造して出荷に至る処理工程として、まず、有機栽培された飼料を餌に育成された乳用牛から搾乳した生乳に混在する不要物を遠心分離して不要物除去S1した加工乳を冷蔵して貯める加工乳冷蔵貯S2とする。次に、加工乳の脂肪球について、脂肪球細分化S3し微砕した後に低温保持殺菌S4して得られる低温殺菌乳をプレート冷却S5してから冷蔵貯め冷蔵貯乳S6とする。更に、低温殺菌乳をパック等の容器充填で商品化加工S7して冷凍品として冷凍出荷S8する。冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳を冷蔵保存すると、所定時間(標準48時間)経過後に容器入り低温殺菌乳となる。【選択図】図1

Description

本考案は、生乳を殺菌後にパック等の容器に充填して商品化加工した後に冷凍出荷される容器入り冷凍殺菌乳に関する。
従来、搾乳したままの生乳(原乳とも呼ばれる)には多くの微生物が混入しており、その繁殖を抑制するために殺菌処理し、冷却・冷蔵することが必要とされている。殺菌方法には、120℃〜150℃の間で1〜3秒間加熱殺菌する超高温瞬間殺菌、75℃以上で15分間以上加熱殺菌する高温保持殺菌、72℃以上で15秒間以上加熱殺菌する高温短時間殺菌が知られている。その他、63℃〜65℃の間で30分間加熱殺菌する低温保持殺菌、65℃〜68℃の間で30分間加熱殺菌する連続式低温殺菌が知られている。
一般に、低温保持殺菌や連続式低温殺菌により得られる低温殺菌乳は、非耐熱性菌が大方死滅しているが、一部残存するため、一般的な超高温瞬間殺菌乳よりも消費期限が5日間前後程度と短い。しかし、超高温瞬間殺菌乳ではタンパク質が熱変性されてしまうのに対し、低温殺菌乳ではタンパク質の熱変性が抑えられるために乳本来の風味をほぼそのまま生かすことができる。その反面、低温殺菌乳は殺菌工程や搾乳方法に手間や時間が掛かるためにコスト高となってしまう上、賞味期限を長くできないために小規模な限定的生産に留まっているのが現状である。何れにしても、殺菌後の低温殺菌乳は、パック等の容器に充填されて商品化加工され、それから販売元へ向けて出荷される。
低温殺菌乳でのタンパク質の熱変性を抑える周知技術として、低温保持殺菌工程で流路式保持殺菌装置を用いて未変性ホエータンパク質の変性率を安定的に4%以下にすることができる「低温殺菌牛乳の製造法」(特許文献1参照)が挙げられる。
特開平5−130831号公報
上記特許文献1に係る低温殺菌牛乳の製造法によれば、流路式保持殺菌装置を用いることで生理的に有用なホエータンパク質を安定的に高含有率で含有する牛乳及び加工乳を得ることができる。しかしながら、特許文献1に係る技術では、低温殺菌牛乳の本来抱える消費期限を長期化できないという問題や、発送から到着に至るまでに日数の掛かる遠隔地では安心して飲用できないという問題がある。因みに、特許文献1では乳用家畜として乳用牛から搾乳される牛乳を対象にしているが、その他にも例えば山羊等の乳も飲用可能である。
本考案は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、消費期限の長期化が可能となり、しかも遠隔地でも安心して飲用できる容器入り冷凍殺菌乳を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本考案は、乳用家畜から搾乳した生乳を殺菌して得られる殺菌乳を冷却してから容器充填で商品化加工して冷凍品として出荷するようにし、当該冷凍品を冷蔵保存させて当該殺菌乳に戻すことで飲用可能とした容器入り冷凍殺菌乳であることを特徴とする。
本考案によれば、上記構成により、消費期限の長期化が可能となり、しかも遠隔地でも安心して飲用できるようになる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本考案の実施例に係る容器入り冷凍殺菌乳を製造して出荷に至る処理工程を示したフローチャートである。 図1に示す処理工程で使用する製造システムを示した概略図である。 図2に示す製造システムで製造された低温殺菌乳を冷凍保管して出荷される冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳の外観を示した斜視図である。
以下に、本考案の容器入り冷凍殺菌乳について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の実施例に係る容器入り冷凍殺菌乳を製造して出荷に至る処理工程を示したフローチャートである。また、図2は、その処理工程で使用する製造システムを示した概略図である。
図1を参照すれば、生乳は、牧草、とうもろこし、大豆等の有機栽培された農耕飼料を餌に育成された乳用家畜である乳用牛から搾乳するものとする。この生乳には、搾乳前の乳用牛に水洗い、拭き取り等の処置を施しても、牧場や飼育環境での要因、乳用牛の体内要因等で藁、粕、血乳等の不要物が混在する。そこで、処理工程では、まず生乳に混在する不要物を除去するための不要物除去(ステップS1)の処理を実施する。このためには、図2に示されるようなストレーナークラリファイヤー等の遠心分離機1を用い、例えば6000rpmで遠心分離すれば、不要物が生乳成分との比重の相違により粒径5μm程度まで分離される。以下は、不要物が分離された状態の生乳を加工乳と呼ぶ。なお、本実施例においては、乳用家畜として乳用牛から搾乳される牛乳を対象にしているが、その他にも例えば山羊等の乳についても同様である。
因みに、この不要物除去(ステップS1)の処理は、他の施設で行うようにしても良い。その理由は、不要物が分離除去された加工乳については、冷蔵車等で5℃以下に維持して以下に説明する処理工程を実施する施設へ運ぶことが可能なためである。
次に、不要物が分離除去された加工乳に対して図2に示されるような加工乳貯用ストレージタンク2に貯めて冷蔵保管する加工乳冷蔵貯(ステップS2)の処理を実施する。冷蔵保管温度は5度以下であり、保管期限の目安は概ね48時間(2日)以内である。加工乳貯用ストレージタンク2は、加工乳を約5Mg(5トン)〜10Mg(10トン)程度蓄えることができる。
更に、加工乳貯用ストレージタンク2に貯められ、冷蔵保管された加工乳に含まれる脂肪球を細分化するため、図2に示される高圧分散微砕装置(ホモジナイザー)3を用いて加工乳に対して高圧(例えば1cm当り150kg)加圧により粒径2μm〜5μmに細分化微砕する脂肪球細分化(ステップS3)の処理を実施する。これにより、加工乳中の脂肪球は微砕化され、均一化処理された状態になる。
この後、図2に示す高温蒸気(スチーム)8を供給できる仕組みのプレート式加熱機4と小槽タイプの低温保持殺菌装置(パスチャライズ)5とを用いて脂肪球が微砕化された加工乳に対して63℃〜65℃、好ましくは65℃で30分間、低温保持殺菌(ステップS4)の処理を実施する。高圧分散微砕装置3から供給される加工乳はプレート式加熱機4を通って低温保持殺菌装置5の容器に貯められる。低温保持殺菌装置5は容器外周箇所にプレート式加熱機4からの高温蒸気8が供給され、高温蒸気8が充満されることで容器内に貯められた加工乳を65℃に維持できる仕組みとなっている。また、容器内には撹拌用のプロペラ5aが取り付けられ、プロペラ5aが回転することで容器内の加工乳を撹拌し、加工乳を均一に65℃に維持することができる。容器は0.9dm(900リットル)程度加工乳を貯めることができる。これにより、加工乳から低温殺菌乳が製造されることになる。
引き続き、−2℃の氷水9が供給される仕組みのプレート式冷却機6を用いて低温保持殺菌装置5の容器から供給される低温殺菌乳に対して毎時3dm(3000リットル)で65℃から2℃にするプレート冷却(ステップS5)の処理を実施する。プレート式冷却機6は、−2℃の氷水9の供給部間を一度だけ低温殺菌乳を通過させれば、低温殺菌乳を2℃に冷却できる性能を持つ。プレート式冷却機6で2℃に冷却した低温殺菌乳は、図2に示す低温殺菌乳貯用サージタンク7に2℃の温度を保つように貯めて冷蔵貯乳(ステップS6)の処理を実施する。低温殺菌乳貯用サージタンク7についても、低温殺菌乳を約5Mg(5トン)〜10Mg(10トン)程度蓄えることができる。
この後、低温殺菌乳貯用サージタンク7に貯められた低温殺菌乳を2℃に冷蔵維持した状態でパック等の容器に充填する商品化加工(ステップS7)の処理を実施する。容器には、この後の冷凍から冷蔵に推移する過程で割れない材質を用いることが好ましい。これにより、低温殺菌乳が製品化されるが、製品化された容器入り低温殺菌乳については、冷蔵車等で5℃以下に維持して別な冷凍施設へ運ぶことも可能である。
最後に、冷凍施設の冷凍庫で製品化された容器入り低温殺菌乳に対して−20℃以下で所定期間(1週間程度)冷凍保管して図3に示されるような冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳10として出荷する冷凍出荷(ステップS8)の処理を実施する。この冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳10内には低温殺菌冷凍乳11が存在することになる。出荷先は冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳10の取り扱い販売店である。冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳10は、消費期限を90日間位に飛躍的に長期化できるので、冷凍したまま搬送すれば遠隔地でも販売用に取り扱うことができる。また、量産することも可能であるため、従来のコスト高を解消できなかったという問題も解決される。更に、乳用家畜の多品種から冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳10を製造することが可能になる。
何れにしても、この冷凍品の容器入り低温殺菌加工乳10を購入した消費者は、一旦冷蔵庫の冷凍室に冷凍保存して後日に飲用するようにしても良いが、すぐに冷蔵保存した場合には所定時間経過後に低温殺菌冷凍乳11が溶解して低温殺菌乳の状態に戻る。この所定時間は概ね標準的に48時間が目安となる。但し、この容器入り低温殺菌加工乳10内の低温殺菌冷凍乳11が冷蔵保存により低温殺菌乳に戻る時間は、冷蔵庫の設定温度で異なると想定される。例えば標準設定条件であれば夏季では18時間、冬季では30時間位となる場合を例示できる。このようにして、飲料可能となった低温殺菌乳は、タンパク質の熱変性が抑えられているために乳本来の風味を有する。因みに、飲料可能となった低温殺菌乳の消費期限は概ね6日間以内を目途として飲み切れば良い。
以上に説明したように、本考案に係る容器入り低温殺菌加工乳10は、有機栽培された飼料を餌に育成された乳用牛から搾乳した生乳に混在する不要物を遠心分離して除去した加工乳の脂肪球について、細分化微砕後に低温保持殺菌して得られる低温殺菌乳を冷却してから容器充填で商品化加工して冷凍品として出荷するようにし、冷凍品を冷蔵保存させて低温殺菌乳に戻すことで飲用可能としている。この結果、コスト高を解消でき、消費期限の長期化が可能となり、しかも遠隔地でも安心して飲用できるようになる。
尚、本考案は上述した実施例に限定されず、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、実用新案登録請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本考案の対象となる。上記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能であるが、これらは添付した実用新案登録請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1 遠心分離機
2 加工乳貯用ストレージタンク
3 高圧分散微砕装置(ホモジナイザー)
4 プレート式加温機
5 低温保持殺菌装置(パスチャライズ)
5a プロペラ
6 プレート式冷却器
7 低温殺菌乳貯用サージタンク
8 高温蒸気(スチーム)
9 氷水
10 容器入り低温殺菌加工乳
11 低温殺菌冷凍乳

Claims (4)

  1. 乳用家畜から搾乳した生乳を殺菌して得られる殺菌乳を冷却してから容器充填で商品化加工して冷凍品として出荷するようにし、当該冷凍品を冷蔵保存させて当該殺菌乳に戻すことで飲用可能としたことを特徴とする容器入り冷凍殺菌乳。
  2. 請求項1記載の容器入り冷凍殺菌乳において、
    前記殺菌は低温殺菌であることを特徴とする容器入り冷凍殺菌乳。
  3. 請求項1記載の容器入り冷凍殺菌乳において、
    前記乳用家畜は、有機栽培された飼料を餌に育成されたものであることを特徴とする容器入り冷凍殺菌乳。
  4. 請求項1記載の容器入り冷凍殺菌乳において、
    前記殺菌乳は、2℃に冷蔵維持された状態で前記容器充填する商品化加工の処理が施され、
    前記容器充填された容器入り殺菌乳は、−20℃以下で所定期間冷凍保管して前記冷凍品として出荷する冷凍出荷の処理が施されることを特徴とする容器入り冷凍殺菌乳。
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