JP3215339B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3215339B2
JP3215339B2 JP01175897A JP1175897A JP3215339B2 JP 3215339 B2 JP3215339 B2 JP 3215339B2 JP 01175897 A JP01175897 A JP 01175897A JP 1175897 A JP1175897 A JP 1175897A JP 3215339 B2 JP3215339 B2 JP 3215339B2
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豊 澤山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型と透過型の
両方の機能を併せもつ液晶表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示装置(以下、LCD
(Liquid Crystal Display)と称する)においては、バ
ックライトを使用せず周囲光の反射を利用して表示を行
う反射型が、薄型、低消費電力といった利点から、携帯
情報端末等の表示体として特に注目されている。しかし
ながら、反射型には、夜間等の周囲光が少ない暗い場所
での使用には適さないといった欠点がある。
【0003】そこで、反射型と透過型の両方の機能を併
せもつLCDの研究開発が行われている。
【0004】図22に、反射型と透過型の両方の機能を
併せもつ従来のLCDの一構成例を示す。このLCD
は、ノーマリホワイトモードで駆動される。
【0005】このLCDは、直線偏光板100、液晶パ
ネル102、直線偏光板101、ハーフミラー103、
及びバックライト104をこの順に積層した構成を有す
る。
【0006】直線偏光板100・101はそれぞれ、透
過軸と平行な光のみを透過させる機能を有している。バ
ックライト104は、液晶パネル102の背面側から光
を照射するもので、LCDを透過モードで使用する際に
用いられる。ハーフミラー103は、入射する光の半分
を透過させる一方、半分を反射する機能を有するもの
で、これにより透過光による表示と反射光による表示と
が可能となる。
【0007】液晶パネル102は、対向して配される一
対の前面側基板105と背面側基板106の間に液晶層
107を挟む構造を成している。前面側基板105は、
ベースとなる透光性基板108の液晶層107側の表面
にITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極110が
形成され、その上に配向膜112が形成されている。背
面側基板106は、ベースとなる透光性基板109の液
晶層107側の表面にITOからなる透明電極111が
形成され、その上に配向膜113が形成されている。
【0008】前面側基板105と背面側基板106とは
図示しないシール樹脂にて貼り合わされ、前面側基板1
05と背面側基板106とシール樹脂とにより形成され
る空間内に液晶層107が封入されている。
【0009】配向膜112・113は、液晶層107が
90°捻じれ配向するように予めラビング処理され、配
向膜112の配向方向と配向膜113の配向方向とは、
互いに直交する方向に設定されている。
【0010】ここで、直線偏光板100・101とは、
ノーマリホワイトモードであるので、相互に透過軸が直
交するように配置されている。そして、配向膜112の
配向方向と直線偏光板100の透過軸とが平行をなし、
配向膜113の配向方向と直線偏光板101の透過軸と
が平行を成している。
【0011】このような構成のLCDにおいては、周囲
が明るい場合には、ハーフミラー103の反射を利用し
た反射型LCDとして使用でき、周囲が暗い場合には、
バックライト104の光を透過することで透過型LCD
として使用することができる。
【0012】図22の左側に反射モードの動作原理を示
す。周囲光である入射光L201は、直線偏光板100
を通過することで、その透過軸方向の成分のみの直線偏
光L201aとなり、液晶パネル102に入射する。
【0013】このとき、液晶パネル102に電圧が印加
されていなければ(OFF)、直線偏光L201aは、
液晶層107を通過することで90°回転した直線偏光
L201bとなり、直線偏光板101を通過してハーフ
ミラー103にてその半分が反射される。そして、再
度、直線偏光板101を経て液晶パネル102に入射
し、再び90°回転して元の状態の直線偏光L201a
となり、直線偏光板100を通過して出射する。これに
より、明表示となる。
【0014】一方、このとき液晶パネル102に電圧が
印加されておれば(ON)、直線偏光L201aは、液
晶層107を回転することなくそのまま通過し、直線偏
光板101に到達して吸収或いは散乱される。これによ
り、暗表示となる。
【0015】図22の右側に透過モードの動作原理を示
す。バックライト104からの出射光201は、ハーフ
ミラー103に入射し、その半分がハーフミラー103
を透過して直線偏光板101に入射する。そして、直線
偏光板101を通過することで、その透過軸方向の成分
のみの直線偏光L201bとなり、液晶パネル102に
入射する。
【0016】このとき、液晶パネル102に電圧が印加
されていなければ(OFF)、直線偏光L201bは、
液晶層107を通過することで90°回転した直線偏光
L201aとなり、直線偏光板100を通過し出射す
る。これにより、明表示となる。
【0017】一方、このとき液晶パネル102に電圧が
印加されておれば(ON)、直線偏光L201bは、液
晶層107を回転することなくそのまま通過し、直線偏
光板100に到達して吸収或いは散乱される。これによ
り、暗表示となる。
【0018】ところが、上記のような構成のLCDに
は、以下に示すような問題点がある。即ち、 反射光による表示と透過光による表示とを両立する
ために、ハーフミラー103を使用しているため、反射
光の利用効率も、透過光の利用効率も、純粋な反射型、
透過型と比較して半分以下となる。 反射光による表示を行う場合に、周囲光という極め
て限られた量の光を有効に利用することが必要であるに
も関わらず、直線偏光板100・101を各々2回ずつ
計4回も通過する構成であるので、光のロスが大きくな
り、実用的コントラストが得られない。
【0019】尚、上記の問題点を解決するものとして
は、図23に示すような反射型LCDが提案されてい
る。この反射型LCDは、ECB(Electrically Contr
olledBirefringence )効果を利用した表示モード(以
下、ECBモードと称する)で駆動される液晶層122
(図24参照)を備えた液晶パネル120を用い、その
表示面側にのみ偏光板100を設置することで、光のロ
スを極力抑えるようになっている。
【0020】このような反射型LCDの反射板121
を、図24に示すようにハーフミラー103に変え、バ
ックライト104を設けることで、反射型の透過型の両
方の機能を併せもつLCDとすることが可能であり、こ
のようなLCDでは、上記したの問題点を解決して、
反射光にて表示する際の光のロスを抑制できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図24
に示すLCDでは、ハーフミラー103を使用している
ため、前述したの問題点を依然として有しており、や
はり、反射光の利用効率も、透過光の利用効率も、純粋
な反射型・透過型と比較して半分以下となり、光の利用
効率が悪いといった問題点を有している。
【0022】しかも、図24のLCDでは、ハーフミラ
ー103による光のロスの他に、反射モードと透過モー
ドとの間に生じる液晶パネル120の液晶層122を通
過する際に光が受けるリタデーションの違いにより、表
示のために液晶パネル120に入力する電圧信号を変化
させる必要があり、駆動回路の構成が複雑化するといっ
た問題も有している。
【0023】このリタデーションの違いが表示に及ぼす
影響について、図24を用いて説明する。透過モードの
場合の動作原理を図の右側に示し、反射モードの場合の
動作原理を図の左側に示す。
【0024】透過モードでは、図22のタイプのLCD
と同様に、バックライト104から出射された光が液晶
パネル120の液晶層122を1回だけ通過することに
なるので、光が受けるリタデーションRは、 R=Δn・d …(1) となる。ここで、dは液晶層122の厚さ(一定)、Δ
nは液晶の屈折率異方性である。
【0025】これに対し、反射モードでは、液晶層12
2を2回通過することとなるので、この場合に光が受け
るリタデーションRは、 R=Δn・2d …(2) となる。したがって、透過モードで光が液晶層122に
て受けるリタデーションの影響は、反射モードでの半分
であることがわかる。
【0026】ECBモードでは、液晶層122に印加す
る電圧を変化させることでΔnを変化させ、出力光量を
調光するようになっている。図25のグラフに、上記の
式(1)(2)のリタデーション変化に対する出力光の変
化(出力光強度の変化)を示す。尚、リタデーションと
出射光強度との間には、 I=cos2 (π・R/λ)・IO …(3) の式に示す関係がある。ここで、λは入射光の波長、I
O は液晶層122への入射光強度である。図24のLC
Dでは、直線偏光板100が1枚だけ使用されているの
で、この式(3)は、平行ニコル下での式である。
【0027】図25のグラフより、透過モードと反射モ
ードとでは、Δnの変化に対する出力光強度の変化に差
が生じていることがわかる。したがって、前述したよう
に、透過モードと反射モードとが切り替わる際に、表示
に供する電圧信号を変化させることが必要となる。
【0028】また、図24のLCDでは、バックライト
104を使用している透過モード時でも、表示面側から
入射した光をハーフミラー103が反射してしまう。そ
の結果、透過モードで使用しても、反射モードの像が発
生することとなる。特に、透過モードで暗状態を表示し
ようとしたときのリタデーションでは、前述の図25の
グラフに示されるように反射モードでは明状態となり、
充分なコントラスト比が得られなくなる。
【0029】このように、ハーフミラーを使用したLC
Dにおいて、反射モードでの明るさを確保するために偏
光板の使用枚数を減少させることは、液晶層における表
示に供する光の偏光状態の制御が不完全となり、表示品
位の劣化が避けられない。
【0030】本発明は、上記課題に鑑み成されたもので
あって、第1の目的は、反射モード時での光のロスが少
なく、かつ、反射及び透過の両モードで充分な光の利用
効率とコントラストとを示す液晶表示装置を提供するこ
とであり、第2の目的は、さらに、反射モードと透過モ
ードとで入力信号を変化させる必要のない液晶表示装置
を提供することである。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、一対の透光性基板の間に封入された、印加される電
圧によりリタデーション変化が可能な液晶層を有し、該
液晶層の表示面側に、直線偏光板又は円偏光板からなる
第1の偏光層が配設される一方、該液晶層の背面側に
反射状態と透過状態との切り替えが可能な選択光反射層
と、第2の偏光層と、照明手段とがこの順に配設されて
いると共に、上記第2の偏光層が透過させる光の偏光状
態と、上記選択光反射層にて選択的に反射される円偏光
の偏光状態とがほぼ等しいことを特徴としている。
【0032】上記の構成によれば、液晶層の背面側に
反射状態と透過状態との切り替えが可能なコレステリッ
ク液晶からなる選択光反射層が備えられているので、こ
の選択光反射層を、周囲が明るい場合には反射状態とす
ることで、周囲光の反射光による表示が可能となり、反
対に周囲が暗い場合には、照明手段を点灯させると共
に、選択光反射層の状態を透過状態とすることで、照明
手段からの透過光による表示が可能となる。
【0033】したがって、ハーフミラーを使用すること
なく反射光による表示と透過光による表示とが可能であ
るので、反射光の利用効率も、透過光の利用効率も、純
粋な反射型・透過型液晶表示装置と比較して遜色のない
ものとなり、明るく高コントラストな表示を実現するこ
とができる。
【0034】また、上記の構成によれば、反射モードで
表示光は第1の偏光層を2回通過するだけであるので、
偏光層を通過することによる光のロスを抑制でき、か
つ、反射状態と透過状態とを完全に切り替えることが可
能となるので、ハーフミラーを用いた構成のように、透
過モード時に反射光による像が重なるようなことがな
く、充分なコントラスト比を得ることができる。
【0035】上記の選択光反射層にて反射される光は
特定の波長の光、又は特定の偏光状態の光、或いはそれ
らを組み合わせた状態の光であり、特定の波長の光を選
択的に反射する選択光反射層としては、例えば液晶を用
いた誘電体ミラーからなる構成が考えられ、また、特定
の波長で特定の偏光状態の光を選択的に反射する選択光
反射層としては、コレステリック液晶層を用いた構成が
考えられる。尚、本発明では、選択光反射層としては、
コレステリック液晶層を用いた構成としている。
【0036】
【0037】また、上記の構成によれば、反射モード
時、例えば液晶表示装置の表示面側から入射した光は、
まず第1偏光層にて所定の偏光状態の光のみが液晶層入
射し、液晶層による作用を受け、液晶層の有するリタデ
ーションに対応した偏光状態となる。その後、光は、液
晶層を出射して選択光反射層に入射し、ここで特定の
偏光のみ反射され、液晶層を再度通過して入射時とは逆
の道筋を経て第1偏光層に入射し、ここで第1偏光層の
透過軸に等しい偏波を持った偏光のみ出射され、明表示
となる。これに対し、特定波長以外の光、及び特定波長
ではあるが円偏光の方向が特定方向と異なる光は、選択
光反射層を透過し、暗表示となる。
【0038】したがって、反射モード時は、液晶層を通
過した光の偏光状態が選択光反射層で反射される特定の
円偏光と同じ状態となるように液晶層のリタデーション
を制御することで、明表示が可能となり、液晶層を通過
した光の偏光状態が選択光反射層で全く反射されない状
態となるように液晶層のリタデーションを制御すること
で、暗表示が可能となる。尚、液晶層のリタデーション
は、液晶層への印加電圧により制御できる。
【0039】一方、照明手段が点灯された透過モード
時、液晶表示装置の背面側から入射した光は、まず第2
偏光層にて所定の偏光状態の光となり、選択光反射層を
透過して液晶層に入射し、液晶層による作用を受け、液
晶層の有するリタデーションに対応した偏光状態とな
る。その後、光は、第1偏光層に入射し、ここで第1偏
光層の透過軸に等しい偏波を持った偏光のみ出射され、
明表示となる。
【0040】したがって、透過モード時は、液晶層を通
過した光の偏光状態が第1偏光層を通過し得る偏光と同
じ状態となるように液晶層のリタデーションを制御する
ことで、明表示が可能となり、液晶層を通過した光の偏
光状態が第1偏光層を通過し得る偏光と全く異なる状態
となるように液晶層のリタデーションを制御すること
で、暗表示が可能となる。また、第2の偏光層が透過さ
せる光の偏光状態と、上記選択光反射層にて反射される
光の偏光状態とがほぼ等しくなるような構成となってい
る。このため、液晶パネルの液晶層を駆動する回路系の
調整なしに光が液晶層から受けるリタデーションによる
影響を反射モードと透過モードとで等しくできるので、
駆動回路系の複雑化を回避できる。
【0041】また、本発明の液晶表示装置においては
1の偏光層が直線偏光板であるとき、液晶層の設計条
件としては、液晶層がホモジニアス配向、又はホメオト
ロピック配向の場合は、液晶層の厚さdと液晶層の屈折
率異方性Δnとの積で表されるリタデーションΔn・
d、或いは液晶層がねじれを有する等、上記のホモジニ
アス配向、ホメオトロピック配向以外の配向状態の場合
は、液晶層の厚さdと液晶層の持つ実質的な複屈折をΔ
n’との積で表されるリタデーションΔn’・dが、液
晶層への電圧の印加によって、入射光の波長をλとした
とき、λ/2以上変化し、かつ、その変化範囲内に、
(2s−1)λ/4,t・λ/4,(2s+1)λ/4
(但しs=1,2,3…、t=0,1,2…)の条件を
満足するs,tの組み合わせが少なくとも1つ存在する
ように設計することが好ましい。
【0042】このように設計することで、液晶層に印加
する電圧の制御により、入射した直線偏光を右円偏光か
ら左円偏光まで切り替えるだけのリタデーション変化が
可能となるので、最も有効な光学的スイッチングが可能
となる。
【0043】また、本発明の液晶表示装置においては
液晶層の表示面側の面から照明手段に至る何れかの層間
に、上記選択光反射層にて反射される光と同じ波長の光
を透過する色選択層が備えられた構成とすることがより
好ましい。
【0044】これによれば、選択光反射層にて反射され
る光と同じ波長の光のみが、色選択層を透過するので、
照明手段からの光を用いた透過モードにおける表示色
と、選択光反射層にて反射される反射モードの表示色と
が等しくなり、反射モードと透過モードとで色再現性を
一致させることができる。
【0045】
【0046】
【0047】また、本発明の液晶表示装置においては
2の偏光層が、1/4波長板を有しており、この1/
4波長板の条件が、上記選択光反射層にて選択的に反射
される波長にて決定されていることが好ましい。
【0048】これによれば、明表示がより明るくなり、
より高コントラストでより色再現性の優れた表示が可能
となる。
【0049】また、本発明の液晶表示装置においては
2の偏光層が、円偏光を選択的に反射する選択反射性
を有し、かつ、その選択反射する円偏光の回転方向と、
上記選択光反射層が反射する円偏光の回転方向とが逆の
関係にあることが好ましい。
【0050】これによっても、上記のものと同様に、明
表示がより明るくなり、より高コントラストでより色再
現性の優れた表示が可能となる。
【0051】また、本発明の液晶表示装置においては
1の偏光層のさらに表示面側に、入射光の進行方向へ
の散乱性が高く、入射光の逆進行方向への散乱性の低い
前方散乱板が備えられた構成とすることが好ましい。
【0052】これによれば、前方散乱板にて表示に供す
る光が効果的に散乱されるので、選択反射特有のギラ付
きを低減し、ペーパーホワイトディスプレイが実現され
る。
【0053】また、本発明の液晶表示装置においては
択光反射層が、上記の一対の透光性基板間に配設され
た構成とすることが好ましい。
【0054】これによれば、選択光反射層が透光性基板
の間に配置されているので、外付け反射板を用いた液晶
表示装置特有の視差の問題を解決できる。
【0055】また、本発明の液晶表示装置においては、
液晶層が、印加電圧が個別に制御される複数の部位から
なり、各部位が各画素に対応し、かつ、これらの画素は
マトリクス状に配置されている構成とすることで、マト
リクス表示が可能となる。
【0056】また、本発明の液晶表示装置においては、
色選択層を備えると共に、液晶層は、印加電圧が個別に
制御される複数の部位からなり、各部位が各絵素に対応
し、複数の絵素で1画素が形成されると共に、これらの
画素はマトリクス状に配置されており、かつ、1画素を
形成する複数の絵素に対応する選択光反射層の各領域
が、異なる波長の光を反射するように形成された構成と
することで、並置加法混色法により、カラー表示が可能
となる。
【0057】そして、この場合特に、2つの絵素で1画
素が形成され、1画素を形成する2つの絵素に対応する
選択光反射層の2つの領域が、補色関係となる波長の光
を反射するように形成された構成とすることで、白黒表
示を含めたカラー表示が可能となる。
【0058】また、特に、3つの絵素で1画素が形成さ
れ、1画素を形成する3つの絵素に対応する選択光反射
層の3つの領域が、それぞれ赤、青、緑の波長の光を反
射するように形成された構成とすることで、フルカラー
表示が可能となる。
【0059】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施の一形態を、図1ないし
図19に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0060】本発明にかかる液晶表示装置(以下、LC
Dと称する)は、図1に示すように、第1偏光部(第1
の偏光層)1、液晶パネル2、選択光反射部(選択光反
射層)3、カラーフィルタ(色選択層)4、第2偏光部
(第2の偏光層)5、及びバックライト(照明手段)6
をこの順に積層した構成を有する。
【0061】第1偏光部1は、入射した光のうちの特定
の偏光状態の光のみを透過させる機能を有したもので、
直線偏光板や、円偏光板からなる。直線偏光板は、透過
軸方向と平行な方向の偏光のみを透過させるもので、例
えば、2色性を与えるヨウ素や染料と、それを配列(固
定)させるためのPVA(ポリビニルアルコール)の基
体と、この基体を両側から保護するTAC(トリアセチ
ルセルロース)の基板とから構成され、円偏光板は上記
の直線偏光板に1/4波長板(位相差板)を積層するこ
とで得られる。
【0062】液晶パネル2は、対向して配される前面側
基板7と背面側基板8の間に液晶層9を挟む構造を有し
ており、液晶層9は、該液晶層9に印加される電圧によ
り、リタデーション変化が可能である。液晶層9を通過
する光は、液晶層9の有するリタデーションに応じて偏
光状態が決定される。
【0063】したがって、液晶パネル2の表示モードと
しては、液晶分子をホモジニアス配向させたホモジニア
ス方式のECBモードや、ホメオトロピック配向させた
DAP(deformation of aligned phase) のECBモー
ド、ハイブリッド配列させたハイブリッド配列ネマチッ
ク方式のECBモード、さらにはSTN(Super Twiste
d Nematic )モード等が挙げられる。
【0064】液晶層9についてより詳細に説明すると、
上記液晶層9は、明表示・暗表示の最も有効な光学スイ
ッチングを可能とするために、入射した直線偏光を右円
偏光から左円偏光まで切り替えるだけリタデーション変
化を行えるように設計することが望ましい。
【0065】そのためには、ホモジニアス配向、又はホ
メオトロピック配向の場合は、液晶層9の厚さdと液晶
層9の屈折率異方性Δnとの積で表されるリタデーショ
ンΔn・d、或いは液晶層9がねじれを有する等、上記
のホモジニアス配向、ホメオトロピック配向以外の配向
状態の場合は、液晶層9の厚さdと液晶層9の持つ実質
的な複屈折をΔn’との積で表されるリタデーションΔ
n’・dが、液晶層9への電圧の印加によって、入射光
の波長をλとしたとき、λ/2以上変化し、かつ、その
変化範囲内に、(2s−1)λ/4,t・λ/4,(2
s+1)λ/4(但しs=1,2,3…、t=0,1,
2…)の条件を満足するs,tの組み合わせが少なくと
も1つ存在するように設計すればよい。
【0066】尚、第1偏光部1が円偏光板からなる場合
は、上記の液晶層の設計条件を、液晶層にλ/4分加え
たものの条件として設計すればよい。
【0067】前面側基板7は、ベースとなる透光性基板
10の液晶層9側の表面にITO(Indium Tin Oxide)等
からなる透明電極12が形成され、その上に配向膜14
が形成された構成であり、同様に背面側基板8は、ベー
スとなる透光性基板11の液晶層9側の表面にITO等
からなる透明電極13が形成され、その上に配向膜15
が形成された構成である。
【0068】これら前面側基板7と背面側基板8とが図
示しないシール樹脂にて貼り合わされ、前面側基板7と
背面側基板8とシール樹脂とにより形成される空間内に
液晶層9が封入されている。配向膜14・15には、用
いる表示モードに応じた方向に予めラビング処理が施さ
れ、また、透明電極12・13には、電源16を備えた
図示しない駆動回路より表示のための電圧信号が印加さ
れるようになっている。
【0069】選択光反射部3は、ITO等からなる透明
電極20・21と、これら透明電極20・21に挟持さ
れたコレステリック液晶層19より構成される。コレス
テリック液晶層19は、透明電極20・21から電圧が
印加されない状態において、入射光のうちの特定の波長
の特定回転方向の円偏光を選択的に反射し、その他の
光、即ち特定の波長以外の光、及び特定波長ではあるが
特定回転方向とは異なる方向の円偏光を透過させる。一
方、コレステリック液晶層19は、透明電極20・21
から電圧が印加されると、コレステリック相からネマチ
ック相に相転移し、入射光に影響を及ぼさないものであ
る。
【0070】したがって、選択光反射部3においては、
透過モード時に、透明電極20・21を介してコレステ
リック液晶層19に電圧を印加するようになっている。
透明電極12・13には、電源22よりネマチック相へ
の転移のための電圧信号が印加されるようになってい
る。
【0071】また、図1においては、選択光反射部3は
液晶パネル2の背面側に配設されているが、液晶パネル
2内部に内付けすることもできる。このような構成とす
ることで、液晶パネル2の外側に反射板を配設した外付
けによる視差の問題を無くし、表示品位の向上が図れ
る。尚、この視差の問題については後述する。カラーフ
ィルタ4は、第1偏光部1よりも背面側であり、バック
ライト6よりも前面側(表示面側)であれば、何れの位
置に配設されていてもよい。尚、透過モードと反射モー
ドとの色再現性を等しくする必要がなく、また、カラー
表示としないのであれば、必ずしも必要なものではな
い。また、コレステリック液晶は、フィルム状に加工す
ることが容易であり、選択光反射部3が作製し易く、薄
くできるといった利点もある。
【0072】カラーフィルタ4は、透過モードにて点灯
されるバックライト6からの光を表示に供する波長の光
に決定するために配設されるもので、上記の選択光反射
部3が選択的に反射する特定波長と同じ波長の光を透過
する構成とすることで、反射モードと透過モードとで色
再現性を一致させることが可能である。また、図1にお
いては、選択光反射部3の背面側に配設されているが、
カラーフィルタ4は、第1偏光部1よりも背面側であ
り、バックライト6よりも前面側(表示面側)であれ
ば、何れの位置に配設されていてもよい。尚、透過モー
ドと反射モードとの色再現性を等しくする必要がなく、
また、カラー表示としないのであれば、必ずしも必要な
ものではない。
【0073】第2偏光部5は、透過モードにて点灯され
るバックライト6からの光のうちの特定の偏光状態の光
のみを透過させるもので、透過する光の偏光が、上記の
選択光反射部3により選択的に反射される円偏光とほぼ
等しい円偏光を透過させる円偏光板から構成することが
望ましい。このような構成とすることで、液晶層9を駆
動するための表示に供する電圧信号を、反射モードと透
過モードとで、通過光の受けるリタデーションの影響の
違いを考慮して切り替える必要がなくなり、液晶層9を
駆動する駆動回路の複雑化を回避できる。尚、液晶層9
を駆動するための表示に供する電圧信号を、反射モード
と透過モードとで切り替えるのであれば、透過させる円
偏光の回転方向は別段選択光反射部3にて反射されるも
のと一致させる必要はなく、また、円偏光板に限らず直
線偏光板を用いることもできる。
【0074】上記の円偏光板としては、例えば直線偏光
板に1/4波長板(位相差板)を積層させることで構成
できる。このとき、1/4波長板の条件を上記の選択光
反射部3にて選択的に反射される波長(=カラーフィル
タ4にて決定される波長)とすることで、より高コント
ラストでより色再現性の優れた表示を実現できる。
【0075】これ以外に円偏光板は、上記の選択光反射
部3と同様にコレステリック液晶層を用いて構成するこ
ともできる。この場合は、選択光反射部3が反射する光
と同じ波長で、かつ偏光の回転方向が逆の光を反射する
コレステリック液晶層を用いることで、より高コントラ
ストでより色再現性の優れた表示を実現できる。
【0076】次に、図1の構成のLCDの動作原理を、
図2、図3を用いて説明する。但し、ここでは、第1偏
光部1を直線偏光板からなる構成とし、液晶パネル2に
おける表示モードにホモジニアス方式のECBモードを
用い、液晶分子のもつ複屈折効果Δnを最も有効に利用
するために、液晶層9の光軸(液晶分子の長軸)と第1
偏光部1の透過軸とが−45°の角度をなす構成とし、
選択光反射部3は特定波長の右円偏光を選択的に反射す
る構成とする。また、第2偏光部5は、バックライト6
からの出射光の右円偏光のみを透過させる円偏光板から
なるものとする。
【0077】まず、図2を用いて反射モードについて説
明する。反射モード時、選択光反射部3のコレステリッ
ク液晶層19は電圧無印加状態にある。
【0078】光L1は、第1偏光部1に入射し、これを
透過することで、液晶層2の光軸に対し−45°の角度
の直線偏光L2となり、液晶パネル2に入射する。液晶
パネル2に入射した直線偏光L2は、液晶層9のリタデ
ーションによる作用を受け、リタデーションに対応した
偏光状態に変化する。ここでは説明を簡単にするため、
液晶層9のリタデーションが、3λ/4、λ、5λ/4
の場合について考えることにする。尚、液晶層9のリタ
デーションは、液晶層9の厚さdと、液晶層9に注入さ
れている液晶材料の屈折率異方性Δnとの積である、Δ
n・dにより表され、液晶層9に印加される電圧を制御
することにより、屈折率異方性Δnが変化し、リタデー
ションも変化する。λは入射光の波長である。
【0079】リタデーションが3λ/4のとき、液晶層
9を通過した直線偏光L2は、右円偏光L3となり、リ
タデーションがλのときは液晶層9の作用を受けずその
まま透過して直線偏光L4となり、リタデーションが5
λ/4のときは左円偏光L5となる。
【0080】これら各偏光状態の光は、次に選択光反射
部3へと入射する。右円偏光L3のうち、光選択反射部
3にて選択される特定波長のものは、選択光反射部3に
よって全て反射されて右円偏光L6となり再度液晶パネ
ル2に入射し、その他の波長のものは、選択光反射部3
を透過する。一方、直線偏光L4は右円偏光と左円偏光
との合成と考えられるので、直線偏光L4のうち特定波
長のものの半分が反射されて右円偏光L7となり、再度
液晶パネル2に入射し、その他の波長のもの、及び特定
波長ではあるが左円偏光のものは、選択光反射部3を透
過する。左円偏光L5は選択光反射部3を左円偏光L8
としてそのまま透過する。
【0081】再度液晶パネル2に入射した右円偏光L6
は、リタデーションが3λ/4の液晶層9による作用を
受け、入射時とは逆の行程を経て第1偏光部1の透過軸
に等しい偏波をもった直線偏光L9として出力され、第
1偏光部1を透過した直線偏光L10により明表示とな
る。
【0082】また、再度液晶パネル2に入射した右円偏
光L7は、リタデーションがλであるため、液晶層9の
作用を受けずそのまま通過して右円偏光L11となり、
右円偏光L11は第1偏光部1に入射し、ここで透過軸
に等しい偏波をもった直線偏光L12のみが出射され
る。このとき、明表示と暗表示との中間の明度を有する
中間調表示となる。一方、液晶層9のリタデーションが
4λ/5の場合は、選択光反射部3にて全ての光が透過
されたため、暗表示となる。
【0083】尚、ここでは選択光反射部3が右円偏光を
反射する構成を例示したが、選択光反射部3が左円偏光
を反射する構成とした場合は、リタデーションが3λ/
4のとき暗表示となり、リタデーションが5λ/4のと
き明表示となるだけで同じ効果を有する。
【0084】次に、図3を用いて透過モードについて説
明する。透過モード時、選択光反射部3のコレステリッ
ク液晶層19は、電圧印加状態にある。
【0085】バックライト6から出射した光L15は、
第2偏光部5に入射し、これを透過することで、右円偏
光L16となる。この右円偏光L16は、カラーフィル
タ4を透過することで選択光反射部3にて反射される特
定波長の右円編光L17となる。
【0086】右円偏光L17は、その後、図示しない選
択光反射部3(図1参照)を透過して、液晶パネル2に
入射する。このとき、液晶層9のリタデーションが3λ
/4の場合、液晶パネル2に入射した右円偏光L17は
液晶層9による作用を受け、第1偏光部1の透過軸に等
しい偏波をもった直線偏光L18として出力され、第1
偏光部1を透過した直線偏光L19にて明表示となる。
【0087】また、液晶層9のリタデーションがλであ
る場合は、液晶パネル2に入射した右円偏光L17は、
作用を受けずそのまま通過して右円偏光L20として出
射して第1偏光部1に入射し、ここで透過軸に等しい偏
波をもった直線偏光L21のみが出射される。このと
き、明表示と暗表示との中間の明度を有する中間調表示
となる。
【0088】一方、液晶層9のリタデーションが4λ/
5の場合、液晶パネル2に入射した右円偏光L17は液
晶層9による作用を受け、第1偏光部1の透過軸と異な
る直線偏光L22として出力され、第1偏光部1を透過
することができず、暗表示となる。
【0089】以上のように、本実施の形態に係るLCD
は、反射板として、特定波長でかつ特定回転方向の円偏
光を選択的に反射する選択光反射部3を用いているの
で、ハーフミラーを用いない構成でありながら、反射型
と透過型の両機能を併せもったLCDとなる。しかも、
従来のハーフミラーを用いた構成に比べて、反射光の利
用効率も、透過光の利用効率も、純粋な反射型・透過型
LCDと比較して遜色がなく、明るく高コントラストな
表示を実現できる。
【0090】また、上記の構成によれば、反射モードで
は通過光は第1偏光部1を2回通過するだけであるの
で、偏光層を通過することによる光の減衰を抑制でき、
かつ、反射状態と透過状態とを完全に切り替えることが
可能となるので、ハーフミラーを用いた構成のように、
透過モード時に反射光による像が重なるようなことがな
く、充分なコントラスト比を得ることができる。
【0091】そしてまた、第2偏光部5を通過する光の
偏光状態を選択光反射部3にて選択的に反射される偏光
状態と等しくするといった簡単な構成にて、反射モード
と透過モードとで、通過光の受けるリタデーションの影
響の違いを考慮して切り替える必要がなくなり、液晶層
9を駆動する駆動回路の複雑化を回避できる。
【0092】尚、上記の説明においては、液晶パネル2
の透明電極12・13は、1膜状で1画素からなるよう
に説明しているが、これは飽くまで発明の原理を説明す
るためであり、液晶パネル2の透明電極12・13を互
いに直交するようにパターニングした単純マトリクス
型、或いは一方側の透明電極を共通電極とし、他方に画
素毎にスイッチング素子としてアクティブ素子を形成し
たアクティブマトリクス型とすることもできる。また、
このように画素をマトリクス状に設けた場合、画素に対
応してカラーフィルタ4と選択光反射部3とに色領域を
形成することで、カラー表示が可能となる。
【0093】ところで、コレステリック液晶層19を用
いた上記選択光反射部3を反射板として用いた場合、反
射モードにおいて反射された光は、鏡面メタルでの反射
特有のギラ付きが発生するので、紙などの自然な散乱状
態(即ちぺーパホワイト)を得るのが困難である。これ
は、選択光反射部3の反射面が、鏡面の要素を多く含む
ことに起因し、反射面にて光が充分に拡散されていれば
このような問題は生じない。しかしながら、選択光反射
部3の散乱を増加させることは、図17に示すように、
液晶層9によって偏光変化した右円偏光L5、直線偏光
L7、左円偏光L3の偏光の解消につながり、コントラ
スト比低下による表示品位の低下を招来する虞れがあ
る。
【0094】そこで、第1偏光部1のさらに前面に、前
方散乱板を設ける構成とすることで、このような問題を
効果的に解決でき、反射モードでよりぺーパーホワイト
に近い表示が可能となる。
【0095】前方散乱板25とは、図18に示すよう
に、入射した光に前方散乱を起こさせる働きがあり、光
L50が前方散乱板25入射すると、光L50の散乱
は、進行方向の散乱成分26が大きく、光L50が入射
してきた方向へと戻る散乱成分27が非常に少ないとい
った特徴を有している。
【0096】以下に、本実施の形態のLCDの実施例を
示す。尚、以下に示す各実施例においては、説明の便宜
上、既に説明した実施例にて示した部材と同一の機能を
有する部材同士は同一の符号を付記して統一し、その説
明を省略する。また、各実施例において示す製造方法、
並びに例示する材料等は、何ら本発明を限定するもので
はなく、同様の効果が得られるものであれば何れの手
法、材料を用いてもよい。
【0097】(実施例1)第1の実施例を、図4ないし
図6を用いて説明する。
【0098】本実施例のLCDは、図4に示すように、
直線偏光板からなる第1偏光部1a、ホモジニアス方式
のECBモードで駆動される液晶パネル2a、波長55
0nm付近の右円偏光を選択的に反射する選択光反射部
3a、波長550nm付近の光を透過させるカラーフィ
ルタ4a、右円偏光を選択的に透過させる第2偏光部5
a、及びバックライト6をこの順に積層した構成であ
る。上記の第2偏光部5aは、1/4波長板18aと直
線偏光板17とが積層されてなるもので、1/4波長板
18aの条件は、波長550nmに対して設定されてい
る。
【0099】上記液晶パネル2aは、次のようにして作
製される。まず、透光性基板10となるガラス基板(コ
ーニング社製:商品名7059)上に、透明電極12a
となるITOを積層し、その後、所望の形状にフォト工
程を経てパターニングする。さらにその上に配向膜14
(日本合成ゴム社製:商品名AL−4552)をスピン
コータで塗布し、配向処理としてラビング処理を施すこ
とで前面側基板7aを作製し、これと同様の方法で背面
側基板8aを作製する。
【0100】次いで、これら一対の基板7a・8aを、
その周端部に形成された図示しないシール樹脂を介し
て、配向膜14・15同士を対向させ、かつ、ラビング
処理の方向が互いに反平行となるように貼り合わせる。
また、このとき、基板7a・8a間に、図示しない粒径
4.5μmのガラスビーズスペーサを予め散布してお
く。これにより、基板7a・8aとシール樹脂とで形成
される空間部は、このスペーサの間隔で均一な厚みを有
するものとなる。
【0101】その後、この空間部に液晶層9を構成する
液晶材料(メルク社製:商品名ZLI−3926、Δn
=0.2030)を真空脱気により注入し、液晶パネル
2aが得られる。
【0102】また、選択光反射部3aは、次のようにし
て作製される。まず、図5(a)に示すように、シアノ
ビフェニル系液晶材料(メルク社製:商品名K15)に
カイラル材(メルク社製:商品名C15)を約6.7w
t%混合し、この混合物をPVAに分散してエマルジョ
ンを作製する。
【0103】次に、このエマルジョンを、同図(b)に
示すように、透光性基板23上に形成された透明電極2
1上に塗布し、コレステリック液晶層19aとなる高分
子膜を形成する。このようにしてできた高分子膜は、内
部に数μm程度の直径を有する液晶カプセルが散らばっ
ており、カプセル内の液晶分子はカイラル材により螺旋
周期550nmの右螺旋構造を有している。その後、こ
の高分子膜の表面上に、他方の透明電極21と電気的に
接続しないように透明電極20を形成することで、選択
光反射部3aが得られる。
【0104】このような構成のLCDでは、充分な周囲
光があるとき、反射型LCDとして動作し、周囲光が少
ないとき、バックライト6を点灯させると共に、選択光
反射部3aのコレステリック液晶層19aに電圧を印加
して透過状態とすることで、透過型LCDとして動作す
る。反射モードでも、透過モードでも、液晶パネル2a
の透明電極12a・13aのパターンが明るく表示され
る。このときの表示色は、反射モード、透過モードと
も、選択光反射部3aが選択的に反射する波長の色であ
り、かつ、カラーフィルタ4aが透過させる波長の色で
もある、赤色である。
【0105】ここで、上記の構成のLCDにおける、反
射及び透過モードでの印加電圧−出力光強度特性を図6
に示す。また、比較のために、ハーフミラーを備え、表
示モードとしてTN(Twisted Nematic )モードを使用
した従来の反射型・透過型の両機能を併せもつLCDに
おける、反射及び透過モードでの印加電圧−出力光強度
特性を図7に示す。
【0106】図7より、従来タイプのLCDでは、反射
及び透過の両モードとも、明状態のときの出射光強度が
入射光の50%であることがわかる。これに対し、本実
施例のLCDでは、図6から明らかなように、反射及び
透過の両モードとも、明状態となる液晶層9のΔn・d
=3λ/4のとき出射光強度が入射光の100%であ
り、反射及び透過モード共に、入射光を有効に利用して
いる。
【0107】このような本実施例のLCDは、前述した
如く、液晶パネル2aの透明電極12a・13aのパタ
ーン通りの形が表示されるため、昼間では反射型、夜間
では透過型として、看板や交通表示灯に利用することが
できる。
【0108】尚、本実施例では、配向膜14・15の配
向処理としてラビング処理を用いたが、斜方蒸着法等を
用いても構わない。また、選択光反射部3aのコレステ
リック液晶層19aの形成に、液晶カプセル技術を使用
したが、特にこの製造方法に限定されるものではない。
【0109】(実施例2)第2の実施例を、図8及び図
9を用いて説明する。
【0110】本実施例のLCDは、図8に示すように、
直線偏光板からなる第1偏光部1a、ホモジニアス方式
のECBモードで駆動され、複数の画素を有し、マトリ
クス表示可能な液晶パネル2b、異なる色(波長)の光
を選択的に反射する複数の色領域が画素に応じて形成さ
れた選択光反射部3b、異なる色(波長)の光を選択的
に透過させる色領域が画素に応じて形成されたカラーフ
ィルタ4b、右円偏光を選択的に透過させる第2偏光部
5b、及びバックライト6をこの順に積層した構成であ
る。
【0111】上記液晶パネル2bにおける前面側基板7
bと背面側基板8bに設けられた透明電極12b・13
bは、それぞれストライプ状にパターニングされてい
る。透明電極12bと透明電極14bとは、互いのスト
ライプパターンが直交するように配設されており、スト
ライプパターンの交差部毎に1つの絵素が形成され、2
つの絵素で1画素が形成される。
【0112】このような液晶パネル2bは、透明電極1
2b・13bとなるITOをスパッタリングにて成膜し
た後、フォト工程を用いてストライプ状にパターニング
する点が異なるだけで、他は実施例1の液晶パネル2a
と同様の方法で作製されている。
【0113】選択光反射部3bは、赤色を呈する波長域
(550nm近傍)の右円偏光を選択的に反射する赤色
反射領域と、シアン色を呈する波長域の右円偏光を選択
的に反射するシアン色反射領域とを有するものである。
このような選択光反射部3bは、次のようにして作製す
る。
【0114】まず、図9(a)に示すように、実施例1
と同じ材料を用いたエマルジョンを作製し、この中に、
さらに、水溶性の光重合モノマーを混入する。次に、こ
のエマルジョンを、同図(b)に示すように、透明電極
21上に塗布して高分子膜24を形成した後、同図
(c)に示すように、フォトマスク30を用いたフォト
工程により光重合性モノマーの重合を開始させ、その後
水洗いする。これにより、同図(d)に示すように、液
晶パネル2bにおけるストライプ状の透明電極12b
(或いは13b)に等しい形状の赤色を選択的に反射す
る赤色領域24Rが形成される。この赤色領域24Rの
ストライプパターンは、透明電極12b(或いは13
b)のストライプパターンに対して1本おきとなる。
【0115】次に、同様の方法で、同図(e)に示すよ
うに、赤色領域24Rのストライプパターンの間に、シ
アン色を呈する波長域の光を選択的に反射するシアン色
領域24Cのストライプパターンを形成する。このシア
ン色領域24Cを形成する液晶材料は、シアン色を発色
するために必要となる各色の螺旋周期の液晶材料を複数
種混合することで得られる。
【0116】こうして赤色領域24Rとシアン色領域2
4Cとが交互に配設されたコレステリック液晶層19b
が形成されると、その表面上に、他方の透明電極21と
電気的に接続しないように透明電極20を形成し、これ
にて選択光反射部3bが得られる。
【0117】カラーフィルタ4bは、上記の選択光反射
部3bにおける赤色領域24R及びシアン色領域24C
に応じて、その対応する色を透過するように色領域が形
成されている。選択光反射部3bにおける赤色領域24
Rと対応する領域には、赤色光を透過させる赤色領域が
形成されており、シアン色領域12Cと対応する領域に
はシアン色を透過させるシアン色領域とが交互に並設さ
れている。
【0118】第2偏光部5bとなる円偏光板は、選択光
反射部3bに使用したカイラル材とは逆のねじれをもつ
カイラル材(メルク社製:商品名CB15)を用いて、
選択光反射部3bと同様の方法により作製される。
【0119】このような構成の本実施例のLCDでは、
複数画素を用いたマトリクス表示が可能であり、かつ、
1画素内に明表示において赤色を呈する絵素とシアン色
を呈する絵素とがあることから、赤色、シアン色、黒色
の3色表示が可能となる。また、赤色とシアン色とは補
色関係にあるので、白色と黒色とを用いた表示も可能で
ある。
【0120】尚、本実施例では、赤色とシアン色の2色
を選択光反射部3bの色領域24R・24Cの色として
選択したが、その他の組み合わせでも良く、また、必ず
しも2色を補色関係とし、白黒表示が可能な構成である
必要はない。
【0121】また、第2偏光部5bについても、本実施
例のように、コレステリック液晶層を用いるのではな
く、前述の実施例1と同様に1/4波長板と直線偏光板
とを用いて構成してもよい。この場合、さらに好ましく
は、各色毎に最適な条件を有する1/4波長板を使用す
ることが望ましい。このような1/4波長板の製造方法
としては、有機高分子により1/4波長板を構成し、エ
ッチングプロセスを用いて所望の形状(波長に対応して
厚みを変える)方法、あるいは、光重合性液晶性高分子
を使用する方法等が考えられる。前者は特開平7−72
331号公報に、後者は特開平8−3111号公報に開
示されている。
【0122】(実施例3)第3の実施例を、図10ない
し図12を用いて説明する。
【0123】本実施例のLCDは、図10に示すよう
に、直線偏光板からなる第1偏光部1a、ホモジニアス
方式のECBモードで駆動され、カラーフィルタ4cが
内付けされたアクティブマトリクス型の液晶パネル2
c、異なる色(波長)の光を選択的に反射する複数の色
領域が絵素に対応して形成された選択光反射部3c、右
円偏光を選択的に透過させる第2偏光部5c、及びバッ
クライト6をこの順に積層した構成である。
【0124】液晶パネル2cは、前面側基板7cが、そ
の透光性基板10と対向電極となる透明電極12cとの
間に、カラーフィルタ4cが配置されたカラーフィルタ
基板で、他方の背面側基板8cが、1絵素毎にスイッチ
ング素子としてのTFT(Thin Film Transistor) 31
が形成されたTFT基板からなる構成である。以下、前
面側基板7cをカラーフィルタ基板7cと称すると共
に、背面側基板8cをTFT基板8cと称する。
【0125】TFT基板8cを作製する方法を、図12
の工程図と図11の要部拡大図を用いて説明する。ま
ず、透光性基板11として実施例1と同じガラス基板を
用いて、この表面上にスパッタリング法によりTa金属
層を300nmの厚さに形成し、その後、フォトリソグ
ラフィ法およびびエッチングによりパターン化しゲート
パス配線(図示せず)およびゲート電極45を作成する
(P1)。
【0126】次に、プラズマCVD(Chemical Vapor D
eposition)法によって、400nmの厚さにSiNxか
らなるゲート絶縁層42を形成する(P2)。その後
に、プラズマCVD法によって、後に半導体層43とな
る厚さ100nmのa−Si層と、後にコンタクト層4
4となる厚さ40nmのn+ 型a−Si層を形成し、こ
れらにパターニングを行って、半導体層43及びコンタ
クト層44を形成する(P3)。
【0127】次に、全面に厚さ200nmのMo金属を
スパッタリング法によって形成し、このMo金属にパタ
ーニングを行って、ソース電極46、ドレイン電極4
7、及び図示しないソースバス配線を形成する(P
4)。ここまでの工程で、ソースバス配線、ゲートバス
配線、TFT31が完成する。また、TFT31の入力
端子として機能するソース電極46には、信号線として
機能するソースバス配線が接続されている。
【0128】その後、配向膜15(日本合成ゴム社製:
AL−4552)をスピンコート法により塗布し、ラビ
ング法によって配向処理を施すことで、TFT31を備
えたTFT基板8cが得られる。
【0129】一方、カラーフィルタ基板7cは、透光性
基板10となる実施例1と同様のガラス基板上に赤色・
青色・緑色の各色領域を有するカラーフィルタ4cを形
成し、このカラーフィルタ4c上にITOからなる透明
電極12aを形成し、その後、配向膜14(日本合成ゴ
ム社製:AL−4552)をスピンコート法により塗布
し、ラビング法によって配向処理を施すことで得られ
る。
【0130】このようにして得たカラーフィルタ基板7
cとTFT基板8cとを、前述の実施例1と同様の方法
で貼り合わせて同様の液晶材料を注入することで、アク
ティブマトリクス型の液晶パネル2cが作製される。こ
こで1画素は、赤色、青色、緑色の3つの絵素で形成さ
れている。
【0131】また、選択光反射部3cは、実施例2にお
ける選択光反射部3bの製造方法と同様に製造すること
で得られる。また、このとき、選択光反射部3cが選択
的に反射する光の色は、カラーフィルタ4cの色と一致
させるため、赤色・青色・緑色の3色となり、3種類の
色領域が形成されている。
【0132】また、第2偏光部5cは、上記選択光反射
部3cと逆のねじれを有したカイラル材を使用し、選択
光反射部3cと同様の方法により製造することで得られ
る。
【0133】このような構成を有する本実施例のLCD
では、マトリクス表示に加えて、加法混色によるフルカ
ラー表示が可能となる。そしてまた、各画素がTFT3
1にて駆動されるため、単純マトリクスを用いた実施例
2のLCDのように、Duty比の制限を受けることが
なく、走査線数を充分多くでき、かつ液晶層9への印加
電圧のON/OFF比も大きくとれる。
【0134】尚、スイッチング素子としては、本実施例
ではTFT31を使用したが、これに限定されずMIM
(Metal Insulator Metal) 、バリスタ、ダイオードリン
ク等を使用することができる。。
【0135】(実施例4)第4の実施例を、図13ない
し図15を用いて説明する。
【0136】前述の実施例3のLCDでは、走査線数や
印加電圧のON/OFF比に対する制限の極めて少ない
LCDが得られたが、視差による表示品位の低下に改善
の余地を有している。
【0137】即ち、図13に示すように、第3の実施例
のLCDでは、液晶層9と選択光反射部3cとの間に透
光性基板11が存在し、液晶層9の厚さが数μmである
のに対し、該透光性基板11の厚さが約0.1〜1mm
であることから、液晶層9と選択光反射部3cとの間に
視差が生じ、視差による影(図中斜線にて示す)が発生
することとなり、表示品位が低下することとなる。
【0138】このような課題を解決し得る構成が、本実
施例のLCDである。本実施例のLCDは、図14に示
すように、直線偏光板からなる第1偏光部1a、ホモジ
ニアス方式のECBモードで駆動され、カラーフィルタ
4c及び選択光反射部3cが内付けされたアクティブマ
トリクス型の液晶パネル2d、右円偏光を選択的に透過
させる第2偏光部5c、及びバックライト6をこの順に
積層した構成である。
【0139】液晶パネル層2dでは、前面側基板7dが
TFT基板7dであり、背面側基板8dが、カラーフィ
ルタ4cを備えたカラーフィルタ基板8dである。
【0140】TFT基板7dは、TFT31におけるゲ
ート電極45とゲートパス配線(図示せず)の材料とな
る金属が、Crと酸化Crの積層膜からなり、ブラック
マトリクスを兼ねている点が異なる以外は実施例3に示
したTFT31と同様の構成であり、同様の方法で作製
される。
【0141】また、カラーフィルタ基板8dは、透光性
基板11となるガラス基板上に、選択光反射部3c、層
間絶縁膜50、カラーフィルタ4c、対向電極となる透
明電極13c、配向膜15をこの順に積層した構成であ
る。
【0142】ここで、選択光反射部3cは、実施例3に
示した構成であり、コレステリック液晶層19cの前面
側には両面に透明電極20が形成されている。この選択
光反射部3cの状態を切り替えるために必要な透明電極
20・21と、液晶層9の駆動に必要な透明電極13c
とは、図15に示すように、各々が電気的に接続しない
ような形で形成されている。このような透明電極20・
21・13cは、ITOをマスクデポすることにより形
成することができる。その他は、実施例3のカラーフィ
ルタ基板7cと同じ方法で作製される。
【0143】このようにして得たカラーフィルタ8dと
TFT基板7dとを、カラーフィルタ基板8dを背面側
にして、後は前述の実施例1と同様の方法で作製するこ
とで、アクティブマトリクス型の液晶パネル2dが作製
される。
【0144】このような構成を有する本実施例のLCD
では、液晶層9と選択光反射部3cとが隣接するため、
実施例のLCDでは問題であった視差を無くすことがで
き、表示品位を上げることができる。
【0145】尚、これと同様のことが実施例2の単純マ
トリクス型の液晶パネル2bを備えたLCDにも応用で
きる。図16に、背面側基板8b’に選択光反射部3b
とカラーフィルタ4bとが組み込まれた単純マトリクス
型の液晶パネル2b’を備えたLCDの構成を示す。
【0146】尚、カラーフィルタ4c(図16ではカラ
ーフィルタ4b)の設置場所については、上記した位置
には限定されず、ここで目的とする、視差のない反射モ
ードの表示が実現できるのであればよい。
【0147】(実施例5)第5の実施例を、図19を用
いて説明する。
【0148】本実施例のLCDは、図19に示すよう
に、前記実施例4のLCDにおける第1偏光部1aのさ
らに前面に、前方散乱板25を配設した構成である。
【0149】このような構成の本実施例のLCDでは、
反射モードにおいて、選択光反射部3cで選択的に反射
され、液晶層9によって偏光変化して第1偏光部1aを
透過した光は前方散乱板25によって進行方向へ大きく
散乱される。これにより、選択光反射部3cの散乱を強
めることなく、選択光反射部3cのコレステリック液晶
の持つ選択反射特有のギラ付きを低減することができ
る。したがって、反射モードでよりぺーパーホワイトに
近い表示が可能となり、優れた表示品位が実現される。
【0150】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
を、図20及び図21に基づいて説明すれば、以下の通
りである。尚、説明の便宜上、前述の実施の形態1にて
示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号
を付記し、その説明を省略する。
【0151】本発明にかかるLCDは、図20に示すよ
うに、第1偏光部(第1の偏光層)1、液晶パネル2、
選択光反射部(選択光反射層)56、カラーフィルタ
(色選択層)4、第2偏光部(第2の偏光層)57、及
びバックライト(照明手段)6をこの順に積層した構成
を有する。
【0152】選択光反射部56は、液晶を用いた誘電体
ミラーからなる構成であり、特定波長の光を選択的に反
射させるものであり、ITOからなる透明電極60・6
1がそれぞれ形成された一対の透光性基板58・59の
間に、誘電体ミラー層62が挟持された構成である。こ
の選択光反射部56は、透明電極60・61を介して電
源22から印加される電圧により、誘電体ミラー層62
の液晶の配向状態が変化し、特定波長の光を選択的に反
射する反射状態と、入射光を透過させる透過状態との切
替えが可能となっている。第2偏光部7は、例えば直線
偏光板或いは円偏光板からなる。
【0153】このような構成のLCDでは、選択光反射
部56の状態を切り替えることで、前述の実施の形態1
のLCDと同様に、反射型・透過型として使用すること
ができ、従来のハーフミラーを用いた構成に比べて、反
射光の利用効率も、透過光の利用効率も、純粋な反射型
・透過型LCDと比較して遜色のないものとし、明るく
高コントラストな表示を実現できる。
【0154】また、上記の構成によれば、反射モードで
は通過光は第1偏光部1を2回通過するだけであるの
で、偏光層を通過することによる光のロスを抑制でき、
かつ、反射状態と透過状態とを完全に切り替えることが
可能となるので、ハーフミラーを用いた構成のように、
透過モード時に反射光による像が重なるようなことがな
く、充分なコントラスト比を得ることができる。
【0155】但し、誘電体ミラーを用いた選択光反射部
56では、反射モードと透過モードとの間で生じるリタ
デーションの違いを、実施の形態1のLCDのように、
第2偏光部5が透過させる光の偏光状態を特定の状態に
設定して対応するといった手法を用いることはできない
ので、反射モードと透過モードとを切り替える際、即
ち、選択光反射部56の状態を切り替えると同時に、液
晶層9を駆動するための表示に供する電圧信号を、反射
モードと透過モードとで切り替える機能を具備する必要
がある。
【0156】尚、上記の説明においても、実施の形態1
と同様に、液晶パネル2の透明電極12・13を互いに
直交するようにパターニングした単純マトリクス型、或
いは一方側の透明電極を共通電極とし、他方に画素毎に
スイッチング素子としてアクティブ素子を形成したアク
ティブマトリクス型とすることもできる。
【0157】また、選択光反射部56の反射による特有
のギラ付きを防止するために、第1の実施の形態にて説
明したように、第1偏光部1のさらに前面に、前方散乱
板を設ける構成としてもよい。これにより、反射モード
でよりぺーパーホワイトに近い表示が可能となる。
【0158】次に、本実施の形態のLCDの実施例を示
す。尚、図面は前述の図20と、図21を用いる。本実
施例のLCDは、図20に示すように、直線偏光板から
なる第1偏光部1、ホモジニアス方式のECBモードで
駆動される液晶パネル2、波長650nm付近の光を選
択的に反射する選択光反射部56、波長650nm付近
の光を透過させるカラーフィルタ4、直線偏光板からな
る第2偏光部57、及びバックライト6をこの順に積層
した構成である。
【0159】上記液晶パネル2は、次のようにして作製
される。まず、透光性基板10となるガラス基板(コー
ニング社製:商品名7059)上に、透明電極12とな
るITOを積層し、その後、所望の形状にフォト工程を
経てパターニングする。さらにその上に配向膜14(日
本合成ゴム社製:商品名AL−4552)をスピンコー
タで塗布し、配向処理としてラビング処理を施すことで
前面側基板7を作製し、これと同様の方法で背面側基板
8を作製する。
【0160】次いで、これら一対の基板7・8を、その
周端部に形成された図示しないシール樹脂を介して、配
向膜14・15同士を対向させ、かつ、ラビング処理の
方向が互いに反平行となるように貼り合わせる。また、
このとき、基板7・8間に、図示しない粒径4.5μm
のガラスビーズスペーサを予め散布しておく。これによ
り、基板7・8とシール樹脂とで形成される空間部は、
このスペーサの間隔で均一な厚みを有するものとなる。
【0161】その後、この空間部に液晶層9を構成する
液晶材料(メルク社製:商品名ZLI−3926、Δn
=0.2030)を真空脱気により注入し、液晶パネル
2が得られる。
【0162】上記選択光反射部56は、次のようにして
作製される。まず、上記の液晶パネル2の作製と同じ方
法で、ITOからなる透明電極60・61がそれぞれ形
成された一対の透光性基板58・59を、図示しないシ
ール樹脂を介して貼り合わせてセル化する。そして、こ
のようにして形成されたセルのシール樹脂で囲まれた空
間部に、光硬化型高分子としてライトックLA0208
(屈折率1.5)と、液晶材料(メルク社製:商品名E
−7(no=1.52,ne=1.75))からなる混
合物を注入し、図21に示す手法を用いて、セル56a
内で高分子と液晶とを層状に相分離させる。
【0163】即ち、レーザー光のようなコヒーレント光
を、選択光反射部56となるセル56aの両側より照射
することで、セル内に入射光の干渉による光強度の強弱
を発生させ、この干渉により発生した光の強弱にしたが
って、液晶と高分子とを相分離させる。
【0164】このような手法により、波長650nmの
光を選択的に反射する選択光反射部56が形成される。
尚、この作製方法は、特開平5−134266号公報に
詳細に記載されている。
【0165】尚、本実施例において示した製造方法、並
びに例示する材料等は、何ら本発明を限定するものでは
なく、同様の効果が得られるものであれば何れの手法、
材料を用いてもよい。
【0166】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置は、一対の透光性
基板の間に封入された、印加される電圧によりリタデー
ション変化が可能な液晶層を有し、該液晶層の表示面側
に、直線偏光板又は円偏光板からなる第1の偏光層が配
設される一方、該液晶層の背面側に、反射状態と透過状
態との切り替えが可能なコレステリック液晶からなる
択光反射層と、第2の偏光層と、照明手段とがこの順に
配設されていると共に、上記第2の偏光層が透過させる
光の偏光状態と、上記選択光反射層にて選択的に反射さ
れる円偏光の偏光状態とがほぼ等しい構成である。
【0167】
【0168】これにより、ハーフミラーを使用すること
なく反射光による表示と透過光による表示とが可能であ
るので、反射光の利用効率も、透過光の利用効率も、純
粋な反射型・透過型LCDと比較して遜色のないものと
し、明るく高コントラストな表示を実現することができ
る。また、反射モードで、表示光は第1の偏光層を2回
通過するだけであるので、偏光層を通過することによる
光の減衰を抑制でき、かつ、反射状態と透過状態とを完
全に切り替えることが可能となるので、ハーフミラーを
用いた構成のように、透過モード時に反射光による像が
重なるようなことがなく、充分なコントラスト比を得る
ことができる。
【0169】その結果、反射モードと透過モードとを切
り替えることで、周囲環境に左右されない安定した表示
が可能で、しかも高輝度かつ高コントラストであるとい
った優れた液晶表示装置を提供できるという効果を奏す
る。また、第2の偏光層が透過させる光の偏光状態と、
上記選択光反射層にて選択的に反射される円偏光の偏光
状態とがほぼ等しいので、液晶パネルの液晶層を駆動す
る回路系の調整なしに光が液晶層から受けるリタデーシ
ョンによる影響を反射モードと透過モードとで等しくで
きる。このため、駆動回路系の複雑化を招来せず、より
低価格にて液晶表示装置を提供できるという効果を奏す
る。
【0170】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、第1の偏光層が直線偏光板であるとき、液晶層の
設計条件としては、液晶層がホモジニアス配向、又はホ
メオトロピック配向の場合は、液晶層の厚さdと液晶層
の屈折率異方性Δnとの積で表されるリタデーションΔ
n・d、或いは液晶層がねじれを有する等、上記のホモ
ジニアス配向、ホメオトロピック配向以外の配向状態の
場合は、液晶層の厚さdと液晶層の持つ実質的な複屈折
をΔn’との積で表されるリタデーションΔn’・d
が、液晶層への電圧の印加によって、入射光の波長をλ
としたとき、λ/2以上変化し、かつ、その変化範囲内
に、(2s−1)λ/4,t・λ/4,(2s+1)λ
/4(但しs=1,2,3…、t=0,1,2…)の条
件を満足するs,tの組み合わせが少なくとも1つ存在
するように設計されている構成である。
【0171】これにより、最も有効な光学的スイッチン
グが可能となるので、上記の構成による効果に加えて、
より表示品位の優れた液晶表示装置を提供できるという
効果を奏する。
【0172】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、液晶層の表示面側の面から照明手段に至る何れか
の層間に、上記選択光反射層にて反射される光と同じ波
長の光を透過する色選択層が備えられた構成である。
【0173】これにより、反射モードと透過モードとで
色再現性を一致させることができ、上記の構成による効
果に加えて、反射モードと透過モードとで色再現性の等
しいより表示品位の優れた液晶表示装置を提供できると
いう効果を奏する。
【0174】
【0175】
【0176】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、第2の偏光層が、1/4波長板を有しており、こ
の1/4波長板の条件は、上記選択光反射層にて選択的
に反射される波長にて決定されている構成である。
【0177】これにより、明表示がより明るくなり、よ
り高コントラストでより色再現性の優れた表示が可能と
なるので、上記の構成による効果に加えて、より表示品
位の優れた液晶表示装置を提供できるという効果を奏す
る。
【0178】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、第2の偏光層が、円偏光を選択的に反射する選択
反射性を有し、かつ、その選択反射する円偏光の回転方
向と、上記選択光反射層が反射する円偏光の回転方向と
が逆の関係にある構成である。
【0179】これにより、明表示がより明るくなり、よ
り高コントラストでより色再現性の優れた表示が可能と
なるので、上記の構成による効果に加えて、より表示品
位の優れた液晶表示装置を提供できるという効果を奏す
る。
【0180】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、第1の偏光層のさらに表示面側に、入射光の進行
方向への散乱性が高く、入射光の逆進行方向への散乱性
の低い前方散乱板が備えられた構成である。
【0181】これにより、選択反射特有のギラ付きを低
減してペーパーホワイトディスプレイが実現されるの
で、上記の構成による効果に加えて、より表示品位の優
れた液晶表示装置を提供できるという効果を奏する。
【0182】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、選択光反射層が、上記の一対の透光性基板間に配
設された構成である。
【0183】これにより、外付け反射板を用いた液晶表
示装置特有の視差の問題を解決できるので、上記の構成
による効果に加えて、より表示品位の優れた液晶表示装
置を提供できるという効果を奏する。
【0184】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、液晶層が、印加電圧が個別に制御される複数の部
位からなり、各部位が各画素に対応し、かつ、これらの
画素はマトリクス状に配置されている構成である。
【0185】これにより、マトリクス表示が可能となる
ので、上記の構成による効果に加えて、より広いニーズ
に対応できるマトリクスク表示も行えるという効果を奏
する。
【0186】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、液晶層は、印加電圧が個別に制御される複数の部
位からなり、各部位が各絵素に対応し、複数の絵素で1
画素が形成されると共に、これらの画素はマトリクス状
に配置されており、かつ、1画素を形成する複数の絵素
に対応する選択光反射層の各領域が、異なる波長の光を
反射するように形成された構成である。
【0187】これにより、カラー表示が可能となるの
で、上記の構成による効果に加えて、より広いニーズに
対応できるカラー表示も行えるという効果を奏する。
【0188】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、2つの絵素で1画素が形成され、1画素を形成す
る2つの絵素に対応する選択光反射層の2つの領域が、
補色関係となる波長の光を反射するように形成された構
成である。
【0189】これにより、白黒表示を含めたカラー表示
が可能となるので、上記の構成による効果に加えて、よ
り広いニーズに対応できる白黒表示を含めたカラー表示
も行えるという効果を奏する。
【0190】本発明の液晶表示装置は、上記の構成にお
いて、3つの絵素で1画素が形成され、1画素を形成す
る3つの絵素に対応する選択光反射層の3つの領域が、
それぞれ赤、青、緑の波長の光を反射するように形成さ
れた構成である。
【0191】これにより、白黒表示を含めたカラー表示
が可能となるので、上記の構成による効果に加えて、よ
り広いニーズに対応できるフルカラー表示も行えるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の液晶表示装置の構
成を示す分解断面図である。
【図2】上記の液晶表示装置における、反射モードでの
動作原理を示す説明図である。
【図3】上記の液晶表示装置における、透過モードでの
動作原理を示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態の第1の実施例にかかる液晶
表示装置の構成を示す分解断面図である。
【図5】図4に示す液晶表示装置における、選択光反射
層の作製方法を示す説明図である。
【図6】図4に示す液晶表示装置における、印加電圧−
出力光強度特性を示すグラフである。
【図7】比較のために示す従来構成の液晶表示装置にお
ける、印加電圧−出力光強度特性を示すグラフである。
【図8】第1の実施の形態の第2の実施例にかかる液晶
表示装置の構成を示す分解斜視図である。
【図9】図8に示す液晶表示装置における、選択光反射
部の作製方法を示す説明図である。
【図10】第1の実施の形態の第3の実施例にかかる液
晶表示装置の構成を示す分解断面図である。
【図11】図10に示す液晶表示装置における、薄膜ト
ランジスタの構造を示す要部拡大断面図である。
【図12】図10に示す液晶表示装置における、液晶パ
ネルの薄膜トランジスタ基板の作製方法を示す流れ図で
ある。
【図13】図10に示す液晶表示装置において液晶層と
選択光反射層が離れているために生じる影を示す説明図
である。
【図14】第1の実施の形態の第4の実施例にかかる液
晶表示装置の構成を示す分解断面図である。
【図15】図14に示す液晶表示装置における、選択光
反射層の構成を示す分解斜視図である。
【図16】図14に示す液晶表示装置と同じ手法を、図
8に示した単純マトリクス型の液晶表示装置に応用した
場合の構成を示す分解斜視図である。
【図17】第1の実施の形態にかかる液晶表示装置にお
いて、散乱性の強い選択光反射層を用いた場合の光の偏
光状態を示す説明図である。
【図18】前方散乱板によって光が散乱する様子を示す
説明図である。
【図19】第1の実施の形態の第5の実施例にかかる液
晶表示装置の構成を示す分解断面図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態にかかる液晶表示
装置の構成を示す分解断面図である。
【図21】図20に示す液晶表示装置における、誘電体
ミラーからなる選択光反射層の作製方法を示す説明図で
ある。
【図22】従来のLCDの構成と、その動作原理を示す
説明図である。
【図23】偏光素子を1枚使用した従来の反射型液晶表
示装置の構成と、その動作原理を示す説明図である。
【図24】偏光板を1枚使用した従来の液晶表示装置の
構成と、その動作原理を示す説明図である。
【図25】図24に示す液晶表示装置のリタデーション
変化に対する出力光強度の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1偏光部(第1の偏光層) 2 液晶パネル 3 選択光反射部(選択光反射層) 4 カラーフィルタ(光選択層) 5 第2偏光部(第2の偏光層) 6 バックライト(照明手段) 9 液晶層 19 コレステリック液晶層 56 選択光反射部(選択光反射層) 62 誘電体ミラー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−318928(JP,A) 特開 平7−287214(JP,A) 特開 平5−249506(JP,A) 特開 平6−130424(JP,A) 実開 昭59−134128(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1335 - 1/13363 G02F 1/13 505 G02F 1/1347

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の透光性基板の間に封入された、印加
    される電圧によりリタデーション変化が可能な液晶層を
    有し、 該液晶層の表示面側に、直線偏光板又は円偏光板からな
    第1の偏光層が配設される一方、 該液晶層の背面側に、反射状態と透過状態との切り替え
    が可能なコレステリック液晶からなる選択光反射層と、
    第2の偏光層と、照明手段とがこの順に配設されている
    と共に、 上記第2の偏光層が透過させる光の偏光状態と、上記選
    択光反射層にて選択的に反射される円偏光の偏光状態と
    がほぼ等しいことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】上記第1の偏光層は、直線偏光板からな
    り、 上記液晶層は、該液晶層がホモジニアス配向、又はホメ
    オトロピック配向の場合は、液晶層の厚さdと液晶層の
    屈折率異方性Δnとの積で表されるリタデーションΔn
    ・d、或いは液晶層がねじれを有する等、上記のホモジ
    ニアス配向、ホメオトロピック配向以外の配向状態の場
    合は、液晶層の厚さdと液晶層の持つ実質的な複屈折を
    Δn’との積で表されるリタデーションΔn’・dが、
    液晶層への電圧の印加によって、入射光の波長をλとし
    たとき、λ/2以上変化し、かつ、その変化範囲内に、
    (2s−1)λ/4,t・λ/4,(2s+1)λ/4
    (但しs=1,2,3…、t=0,1,2…)の条件を
    満足するs,tの組み合わせが少なくとも1つ存在する
    ように設計されていることを特徴とする請求項1記載の
    液晶表示装置。
  3. 【請求項3】上記液晶層の表示面側の面から照明手段に
    至る何れかの層間に、上記選択光反射層にて反射される
    光と同じ波長の光を透過する色選択層が備えられている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】上記第2の偏光層が、1/4波長板を有し
    ており、この1/4波長板の条件が 、上記選択光反射層
    にて選択的に反射される波長にて決定されていることを
    特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】上記第2の偏光層が、円偏光を選択的に反
    射する選択反射性を有し、かつ、その選択反射する円偏
    光の回転方向と、上記選択光反射層が反射する円偏光の
    回転方向とが逆の関係にあることを特徴とする請求項1
    記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】上記第1の偏光層のさらに表示面側に、入
    射光の進行方向への散乱性が高く、入射光の逆進行方向
    への散乱性の低い前方散乱板が備えられていることを特
    徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】上記選択光反射層が、上記の一対の透光性
    基板間に配設されていることを特徴とする請求項1記載
    の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】上記液晶層は、印加電圧が個別に制御され
    る複数の部位からなり、各部位が各画素に対応し、か
    つ、これらの画素はマトリクス状に配置されていること
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】上記液晶層は、印加電圧が個別に制御され
    る複数の部位からなり、各部位が各絵素に対応し、複数
    の絵素で1画素が形成されると共に、これらの画素はマ
    トリクス状に配置されており、かつ、1画素を形成する
    複数の絵素に対応する選択光反射層の各領域が、異なる
    波長の光を反射するように形成されていることを特徴と
    する請求項3記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】2つの絵素で1画素が形成され、1画素
    を形成する2つの絵素に対応する選択光反射層の2つの
    領域が、補色関係となる波長の光を反射するように形成
    されていることを特徴とする請求項9記載の液晶表示装
    置。
  11. 【請求項11】3つの絵素で1画素が形成され、1画素
    を形成する3つの絵素に対応する選択 光反射層の3つの
    領域が、それぞれ赤、青、緑の波長の光を反射するよう
    に形成されていることを特徴とする請求項9記載の液晶
    表示装置。
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