JP3215162B2 - 曲線形成方法および装置 - Google Patents

曲線形成方法および装置

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JP3215162B2 JP15757292A JP15757292A JP3215162B2 JP 3215162 B2 JP3215162 B2 JP 3215162B2 JP 15757292 A JP15757292 A JP 15757292A JP 15757292 A JP15757292 A JP 15757292A JP 3215162 B2 JP3215162 B2 JP 3215162B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば手書き入力タブ
レットによる手書き入力情報または手書き文字図形をイ
メージリーダにより読み取ったイメージ情報のごとく、
各点毎に位置情報としてそれぞれ与えられる点列に対応
する連続的な曲線情報を形成して入力情報の整形および
認識等の処理に供するシステムに係り、特にディスプレ
イ付きのタブレットを入出力装置として持ついわゆるペ
ンコンピュータの入力処理に好適な曲線形成方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ペンコンピュータ等と称されるシ
ステム、すなわちディスプレイ付きのペン入力タブレッ
トを入出力装置として持つコンピュータシステムが注目
されている。このようなペンコンピュータは、その一例
を図13に示すようにコンピュータ1、このコンピュー
タ1に接続されたディスプレイ付きタブレット2および
このタブレット2に接続された入力操作用の入力ペン3
を有して構成される。このような手書き入力を用いるシ
ステムおよびこのようなシステムで動作するアプリケー
ションプログラムにおいては、オペレータの手書きペン
入力をコンピュータ内で認識処理するため、手書きペン
入力による直接的な線図形入力データをコンピュータ内
で処理し易い形のデータに形成する必要がある。タブレ
ット上のペンによる入力データは、一般に、時間的に等
間隔にサンプリングされた点列として与えられるので、
これを適宜補間して連続的な曲線として理論的に取り扱
えるようにするためにスプライン補間処理が用いられ
る。
【0003】従来、このような与えられた点列から補間
曲線を求めるスプライン補間処理としては、例えば、点
列として与えられた各点の座標情報に基づいて、これら
各点を通過するようにスプライン曲線をあらわす基底関
数の結合係数を求めることにより、スプライン曲線の制
御多角形を求めて、補間曲線を求めるのが一般的であっ
た。例えば、3次スプライン曲線の場合は、補間曲線が
与えられた各通過点の間を互いになめらかに接続するよ
うな(例えば、いわゆる「C2 連続」の条件を満たすよ
うな)3次ベジェ曲線で接続した形のスプライン曲線を
求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
システムにおいては、スプライン補間処理にあたって、
与えられる点列が確定した点列であることを前提として
おり、点列として与えられる各点の情報の中に曖昧な点
や厳密には位置が正しくない点が含まれる場合を考慮し
ていない。したがって、従来のシステムでは、ペンコン
ピュータ等における手書き入力のように、曖昧な点や厳
密には位置が正しくない点が含まれ得る点列からオペレ
ータの意図に近い曲線を補間し、認識処理に供すること
は困難である。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、曖昧な点や厳密には位置が正しくない点が含
まれ得る点列から、その点列に対応する曖昧さの情報を
含んだ連続的な曲線情報を求めることができ、オペレー
タの意図に応じた曲線を処理することを可能とする曲線
形成方法および装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る曲線形成方
法は、点列入力装置上での手書き入力操作によって入力
され、それぞれに位置情報与えられた複数の点からな
点列に基づいてその点列に対応する連続的な曲線情報
を形成し、所定の曲線処理系に出力する曲線形成方法に
おいて、前記点列入力装置から手書き入力操作に基づく
点列を入力する点列入力ステップと、前記入力された
列を構成する各点の位置情報を各点の手書き入力操作時
の曖昧さに基づいて第1のタイプのメンバシップ関数を
持つファジィ位置ベクトルに変換するファジィ点列化ス
テップと、前記ファジィ位置ベクトルであらわされた各
点を通るスプライン曲線を定義する制御多角形の頂点を
求め、これら頂点をそれぞれ第2のタイプのメンバシッ
プ関数を持つファジィ位置ベクトルであらわす制御多角
形演算ステップと、前記頂点がそれぞれ前記第2のタイ
プのメンバシップ関数を持つファジィ位置ベクトルであ
らわされる制御多角形から第3のタイプのメンバシップ
関数を持つファジィ位置ベクトルであらわされるファジ
ィスプライン曲線を生成するファジィ曲線生成ステップ
、前記生成されたファジィスプライン曲線を所定の曲
線処理系に供給する曲線供給ステップとを有することを
特徴としている。
【0007】本発明に係る曲線形成装置は、手書き入力
操作によって入力され、それぞれに位置情報が与えられ
た複数の点からなる点列に基づいて点列に対応する連続
的な曲線情報を形成し、所定の曲線処理系に出力する曲
線形成装置において、手書き入力操作に基づく各点毎の
位置情報からなる点列を入力するための点列入力手段
と、前記入力手段により入力された点列を構成する各点
の位置情報を各点の手書き入力操作時の曖昧さに基づい
第1のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ位置
ベクトルに変換するためのファジィ点列化手段と、前記
ファジィ位置ベクトルであらわされた各点を通るスプラ
イン曲線を定義する制御多角形の頂点を、それぞれ第2
のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ位置ベクト
ルとして求めるための制御多角形演算手段と、前記頂点
がそれぞれ前記第2のタイプのメンバシップ関数を持つ
ファジィ位置ベクトルであらわされる制御多角形から第
3のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ位置ベク
トルであらわされるファジィスプライン曲線を生成し、
所定の曲線処理系に出力するためのファジィ曲線生成手
段とを具備することを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の曲線形成方法および装置は、与えられ
た点列を構成する各点の位置情報を所定のメンバシップ
関数を持つファジィ位置ベクトルに変換し、これら各点
を通るスプライン曲線を定義する制御多角形の頂点をそ
れぞれ所定のメンバシップ関数を持つファジィ位置ベク
トルとして求め、前記制御多角形から所定のメンバシッ
プ関数を持つファジィ位置ベクトルであらわされるファ
ジィスプライン曲線を生成するので、曖昧な点や厳密に
は位置が正しくない点が含まれ得る点列から、その点列
に対応する曖昧さの情報を含んだ連続的な曲線情報を求
めることができ、オペレータの意図に応じた曲線を処理
することが可能となる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例の説明に先立ち、まず、本発
明において各点毎の位置情報として与えられる点列デー
タを補間近似して、これら点列に対応するファジィスプ
ライン曲線情報を得るための基本的な原理を説明する。
【0010】本発明では、各点の位置が曖昧で且つある
広がりを持つファジィ点列が与えられたとき、この曖昧
さ情報を含んだままでスプライン補間を行い、曖昧さに
よる広がりを持ったなめらかな曲線を生成する。例え
ば、手書き入力図形のサンプル点列の位置情報自体に曖
昧さが内在し、これが2次元のファジィ点列(各々が2
次元のファジィ集合としてあらわされた点の系列)とし
て表現されるものと仮定した場合に、これらのファジィ
点列を、ある仮定のもとに補間して、連続的でしかも曖
昧さを含んだ曲線(ファジィスプライン曲線)として表
現することにより、コンピュータ内で理論的に処理・利
用し易い形で保存することを可能とする。
【0011】点列の位置情報の曖昧さとは、オペレータ
が描こうと意図している図形の概念的な位置情報に対し
て、実際に描かれてサンプリングされたデータが持つ不
正確さすなわち曖昧さのことである。一般的にいって、
オペレータが丁寧に描いている部分の曲線のサンプル点
の位置情報は、オペレータが描こうと意図している図形
に対する忠実度が高く、それに含まれる曖昧な要素が少
ないと考えられる。一方、オペレータが粗雑に描いてい
る部分の曲線のサンプル点の位置情報は、オペレータが
描こうと意図している図形に対して曖昧な要素が多く含
まれる情報であると考えられる。したがって、このよう
な性質を考慮した上で、各サンプリング点の位置情報に
適切な曖昧さを付加し、ファジィスプライン補間法によ
りファジィスプライン曲線を生成して、コンピュータ内
に保持させるようにすれば、入力曲線情報としては、入
力された線図形それ自体の形状と共にその線図形の各部
分の描き方に応じた曖昧さ情報が保持されることにな
る。
【0012】前記曖昧さ情報の付加の仕方については、
例えば、手書き入力時のペンの加速度や筆圧情報等を利
用することが考えられる。一般的には、加速度に比例し
て曖昧さが多く含まれるものとして設定すればよい。上
述のように、入力線図形およびその各部における曖昧さ
情報が同時にファジィスプライン曲線情報としてコンピ
ュータ内部で保持されれば、例えば、意図的に丁寧に描
いた楕円のデータと、円を粗雑に描いたために楕円にな
ってしまったデータとがコンピュータ内で区別し得る形
で保持されることになる。すなわち、このような概念の
例を図11および図12に模式的に示す。図11は、意
図的に丁寧に描いた楕円の入力データであり、図12は
円を粗雑に描いたために楕円になってしまった入力デー
タである。これらの入力データは実際にサンプリングさ
れる点列にそのまま対応する中央の線C1およびC2は
非常によく似た線となっているが、それぞれに付随する
曖昧さ成分F1およびF2は大きく相違しており、この
ような曖昧さ成分F1およびF2が情報として保持され
ていれば、図11の入力データと図12の入力データと
を区別し得るように処理することが可能である。
【0013】このようにして、一旦コンピュータ内に保
持されたファジィスプライン曲線情報は、手書き入力さ
れた線図形のサンプリングデータからオペレータが入力
しようと意図した線図形を推論および認識するための素
材として利用することが可能であるはずである。このよ
うなファジィスプライン曲線情報の具体的な利用法につ
いては、種々の方法が考えられる。
【0014】本発明の実施例で用いるファジィスプライ
ン補間の原理について具体的に説明する。ファジィスプ
ライン補間では、まず、曖昧さを含んだ2次元平面上の
ベクトルをあらわすために円錐型メンバシップ関数を持
つファジィベクトルを考え、そのファジィベクトルの演
算を拡張原理に基づいて定義する。次に、スプライン曲
線の制御多角形の頂点をファジィベクトルであらわすこ
とによって、通常のスプライン曲線の拡張であるファジ
ィスプライン曲線を構成する。さらに、このファジィス
プライン曲線によって、曖昧さを含んだ平面上のファジ
ィ点列を、曖昧さ情報を含んだままで補間する。
【0015】《円錐型ファジィベクトルとその演算》円
錐型のメンバシップ関数を持つファジィベクトルを考
え、そのファジィベクトル相互の和演算およびそのファ
ジィベクトルとクリスプなスカラ量との乗算を定義す
る。まず、円錐型ファジィベクトルのメンバシップ関数
とその表記法について検討する。平面上の曖昧な2次元
ベクトルを表現するために、図4に示すような円錐型メ
ンバシップ関数によって特徴付けられるファジィベクト
ルを考える。ここで、円錐の頂点の位置をあらわすベク
トルaと円錐の底円の半径ra とを用いて、前記円錐型
メンバシップ関数を持つ第1のファジィベクトルを数1
であらわす。
【0016】
【数1】
【0017】なお、このときの数1であらわされる第1
のファジィベクトルのメンバシップ関数は、平面上の任
意の変数ベクトルvに対して数2で与えられる。
【0018】
【数2】
【0019】この数1および数2に示す円錐型ファジィ
ベクトルはスカラ量のファジィモデルである対称三角型
ファジィ数の直接の拡張となっている。次に、円錐型フ
ァジィベクトル相互の和演算および円錐型ファジィベク
トルとクリスプなスカラとの演算について検討する。ベ
クトルvを、長さRv とx軸からの角度θv を用いて数
3のようにフェーザ表現することができる(jは虚数単
位)。
【0020】
【数3】Rv exp (jθv
【0021】このようなフェーザ表現を用いれば、前記
第1のファジィベクトルのα−レベル集合は、数4であ
らわされる。
【0022】
【数4】
【0023】また、同様に数5に示すような第2のファ
ジィベクトルを考える。
【0024】
【数5】
【0025】この数5の第2のファジィベクトルのα−
レベル集合も上述と同様にして数6であらわされる。
【0026】
【数6】
【0027】拡張原理によれば、第1のファジィベクト
ルと第2のファジィベクトルとの演算結果のα−レベル
集合は各々のα−レベル集合の演算結果として与えられ
るから、数7が得られる。
【0028】
【数7】
【0029】これより直ちに、第1のファジィベクトル
と第2のファジィベクトルとの和は数8であらわされる
ことが導かれる。
【0030】
【数8】
【0031】また、同様に考察すれば前記第1のファジ
ィベクトルにクリスプなスカラ量kを乗じた結果は数9
となる。
【0032】
【数9】
【0033】《ファジィスプライン曲線》節点系列u
i-1 ,…,ui+n によって定義されるn次の規格化Bス
プライン関数をNi n (u)とすれば、パラメータ空間
上の区間:[un-1 ,un+L-1 ]を定義域とする任意の
n次スプライン曲線sn (u)は数10であらわされ
る。
【0034】
【数10】
【0035】ここで、位置ベクトルd0 ,…,dL+n-1
は制御多角形の頂点をあらわしており、スプライン曲線
上の点は制御多角形の頂点の線形結合として与えられて
いる。そこで、数10の制御多角形の頂点をあらわす位
置ベクトルを、前述のファジィベクトルによるファジィ
位置ベクトルに拡張することによってファジィスプライ
ン曲線を定義する。すなわち、ファジィ制御多角形の頂
点として数11を与えることにより、n次のファジィス
プライン曲線を数12のように数11の拡張として定義
する。
【0036】
【数11】
【0037】
【数12】
【0038】数12はパラメータ値uに対応するファジ
ィスプライン曲線上の点が、ファジィ位置ベクトルの線
形結合となっていることを示す。したがって、上述のフ
ァジィベクトルの和演算およびクリスプなスカラ量によ
る乗算の演算規則を適用すれば、この点は数13であら
わすことができ、円錐型ファジィ位置ベクトルとして評
価されることがわかる。
【0039】
【数13】
【0040】ただし、実際にファジィスプライン曲線を
評価するためには正規化Bスプライン関数Ni n (u)
を計算する必要はなく、ド・ブーア(de Boor)のアル
ゴリズムをファジィ制御多角形の頂点に対して直接作用
させることにより通常のスプライン曲線と同様の高速且
つ安定な評価を行うことができる(ド・ブーアのアルゴ
リズムは2点間の内分点を繰り返し求めるアルゴリズム
なので、和とスカラによる乗算の演算が定義されればフ
ァジィ位置ベクトルに対しても容易に適用可能であ
る)。
【0041】《ファジィスプライン曲線によるファジィ
点列の補間》図形平面上にファジィ位置ベクトルによっ
て数14のようなファジィ点列が与えられたとき、これ
らを通過するようなファジィスプライン曲線の制御多角
形は数15であらわされる線形システムを解くことによ
り得られる。
【0042】
【数14】
【0043】
【数15】
【0044】ただし、m=L+n−1とおき、またsi
を数14のファジィ点列に対応するパラメータuの値と
すれば数16、数17および数18である。
【0045】
【数16】
【0046】
【数17】
【0047】
【数18】
【0048】上述のようにファジィスプライン曲線の制
御多角形を得るには、数15であらわされる線形システ
ムを数1について解けばよい(数15は、実際にはフ
ァジィベクトルの円錐の頂点のx軸要素、y軸要素およ
び円錐の底円の半径に関する3重の線形システムとなっ
ているから、これら3つの線形システムを解くことによ
りファジィスプライン曲線の制御多角形が求められ
る)。上述した本発明によるファジィスプライン補間は
具体的には例えば次のような手順で行うことができる。
図5〜図7は図形空間上に与えられたファジィ点列を3
次ファジィスプライン曲線で補間する例を示している。
なお、図5〜図7における円は円錐型ファジィベクトル
の底円を示している。(1) 円錐型のメンバシップ関数を
持つ数19のファジィ点列を図5に示すように与える。
【0049】
【数19】
【0050】このとき実際にサンプルされた点を円錐の
頂点とし曖昧さを底円の半径として与える。曖昧さは筆
圧や加速度等の情報をもとにして適当に与える。 (2) 通常のスプライン補間手法を拡張した方法により、
数20のファジィ制御多角形を求める。このファジィ制
御多角形は図6に示される。
【0051】
【数20】
【0052】(3) 数20のファジィ制御多角形に対し
て、通常のド・ブーアのアルゴリズムを拡張した方法に
より、補間・評価を行い任意の細かさで図7に示すよう
なファジィ曲線を生成する。
【0053】次に、上述したファジィスプライン曲線補
間の一応用例として、タブレットから入力された曖昧さ
を含んでいると考えられる手書き入力データと予め用意
された曖昧さを含んだ図形データとのパターンマッチン
グについて述べる。 《パターンマッチングアルゴリズム》平面上に一筆書き
された線図形データのパターンマッチングについて検討
する。マッチングの対象となる線図形のサンプルデータ
およびレファレンスデータは共に図8に示すように線図
形上に等間隔に列べられたファジィマッチングポイント
(以下、「FMP」と略称する)を重心を始点とするフ
ァジィベクトルであらわすことにより表現する。次に、
これら線図形のサンプルデータおよびレファレンスデー
タのFMPの合致度を可能性測度および必然性測度によ
って測り、それに基づいてサンプルデータがレファレン
スデータと一致するといえる真理値を、タイプ2ファジ
ィ集合におけるファジィ真理値の特別な場合である区間
真理値によって算出する。
【0054】全体の処理の流れを図9に示す。各ステッ
プの処理は次の通りである。 (1) サンプルデータの処理 ステップS1: サンプルデータ点列入力 タブレットから入力されたデータ点列を適宜間引いてほ
ぼ等時間間隔でサンプルされた点列データとみなし得る
ようにする。 ステップS2: 加速度に基づく入力データ点列のファ
ジィ点列化 ステップS1で入力されたデータ点列の各々を円錐型フ
ァジィ点に変換する。このとき、実際にサンプルされた
データ点を円錐の頂点として与え、またその点が書かれ
たときのその点における加速度に比例した大きさの半径
を円錐の底円の半径として与える。これは、加速度の大
きい部分ほどその位置データが曖昧であると仮定したこ
とに対応する。なお、各データ点での加速度は、入力デ
ータ点列を補間する通常の3次スプライン曲線の制御多
角形を求め、この制御多角形に対する操作によってこの
曲線に対する2階の導関数を求めた後、ド・ブーアのア
ルゴリズムを適用すれば比較的容易に求められる。
【0055】ステップS3: ファジィ制御多角形の算
出 ステップS2でファジィ点列化された入力データ点列を
補間する3次ファジィスプライン曲線のファジィ制御多
角形を、数15を解くことにより算出する。 ステップS4: ド・ブーアのアルゴリズムによるFM
Pの評価 入力データ点列の弦長に基づいて、補間された曲線上を
等間隔に分割する点列に対応するパラメータuの値を近
似的に求める。次に、それらのパラメータ値におけるフ
ァジィスプライン曲線上の点をド・ブーアのアルゴリズ
ムによって評価し、これをサンプルデータのFMPとす
る。ここで、FMPはそれら全体の重心の頂点を原点と
するファジィ位置ベクトルによって図8のように表現し
ておく。以上が本発明によるファジィスプライン補間を
応用したサンプルデータの処理である。
【0056】(2) レファレンスデータの処理 ステップS5: レファレンスデータ点列入力処理 サンプルデータの場合と同様に、タブレットから入力さ
れたデータ点列を適宜間引いてほぼ等間隔でサンプルさ
れたデータ点列と見なせるようにする。次に、通常の3
次スプライン曲線による補間および評価を行い、一組の
マッチングポイントを求めて、曲線の全長によって大き
さを正規化する。この段階ではマッチングポイントは通
常の点でありファジィ化はされていない。このようなレ
ファレンスデータを複数入力処理して、レファレンスの
マッチングポイントを複数組求めておく。
【0057】ステップS6: レファレンスのFMP作
成 求められた多数組のレファレンスのマッチングポイント
をあるグレード以上で包含するようなFMPを一組構成
する。このとき、ファジィ回帰分析での定式化に基づ
き、各々のマッチングポイントにおいて、全てのレファ
レンスのマッチングポイントがある値α(0≦α≦1)
以上のグレードで含まれるような円錐型ファジィ点のう
ちで曖昧さの最も少ないものをそのマッチングポイント
のFMPとして求める。ただし、このような円錐を厳密
に求めることは困難であるため、実際には、例えば、x
軸要素およびy軸要素のそれぞれについて独立した処理
によって四角錐型のFMPを求め、これを含む最小の円
錐という形で円錐型のFMPを求める。
【0058】(3) マッチング ステップS7: FMPの位置・大きさ合わせ レファレンスデータのFMPは全長によって正規化され
ているので、これにサンプルデータの全長を乗じること
により、サンプルデータのFMPとの大きさを合わせ
る。一方、位置については、サンプルもレファレンスも
共に重心を原点としてFMPを表現しているので、この
ままで、重心が一致するという意味で位置合わせは行わ
れていることになる。 ステップS8: 可能性測度・必然性測度に基づく区間
真理値算出 各々のFMPにおいて、サンプルのFMPがレファレン
スのFMPである可能性と必然性とを可能性測度と必然
性測度とによって求める。いまサンプルのFMPが数2
1であり、レファレンスのFMPが数22であるとすれ
ば、マッチングポイントが数21であるとき、これが数
22である可能性は数23であらわされ、必然性は数2
4であらわされる。
【0059】
【数21】
【0060】
【数22】
【0061】
【数23】
【0062】
【数24】
【0063】ところで、円錐型ファジィベクトルによる
FMPの場合、図10のように交点の高さを求めること
によりこれらの値を容易に求めることができる。このよ
うにして、全てのFMPにおける可能性と必然性が算出
されたら、それぞれ最小値を求め、これをパターン全体
の可能性および必然性とする。これは全てのFMPにつ
いての結果のアンドをとったことに対応する。こうして
得られた可能性を上限、必然性を下限とする区間を求め
ると、これはタイプ2ファジィ集合の真理値であるファ
ジィ真理値の特別な場合とみなされる区間真理値とな
り、サンプルのパターンがレファレンスのパターンであ
るという命題の曖昧さを含む真理値を与える。
【0064】なお、以上の本発明の原理は、2次元空間
上のファジィスプライン曲線を対象として述べている
が、この理論を3次元区間上のファジィスプライン曲線
に拡張することは容易である。この場合、例えば、具体
的なシステムとして、人工現実感環境の中でのデータグ
ローブ等の3次元のポインティングデバイスによる3次
元入出力装置を装備したコンピュータ上のアプリケーシ
ョンプログラムを考えれば、同様に3次元空間上の手書
き線図形のコンピュータ上での入力・保持にも利用する
ことが可能となり、3次元空間上の手書き線図形のコン
ピュータ処理に応用することができる。このような原理
により入力されるサンプル点列のファジィスプライン補
間を行って、曖昧さ要素を含んだ入力点列から曖昧さ情
報を含んだファジィスプライン曲線情報を形成する曲線
形成装置を構成することができる。
【0065】上述の原理に基づく本発明の実施例を、以
下、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施
例に係る曲線形成装置の概略的な構成を示している。本
実施例の曲線形成装置では、与えられた点列を構成する
各点の位置情報を円錐型のメンバシップ関数を持つファ
ジィ位置ベクトルに変換し、これら各点を通るスプライ
ン曲線を定義する制御多角形の頂点をそれぞれ円錐型の
メンバシップ関数を持つファジィ位置ベクトルとして求
め、前記制御多角形から円錐型のメンバシップ関数を持
つファジィ位置ベクトルであらわされるファジィスプラ
イン曲線を生成して、曖昧な点や厳密には位置が正しく
ない点が含まれ得る点列から、その点列に対応し且つオ
ペレータの意図を考慮した曖昧さの情報を含んだ連続的
な曲線情報を求めることができる。
【0066】図1に示す曲線形成装置は、点列入力装置
10および曲線形成処理部20を有している。点列入力
装置10は、例えば図13に示したディスプレイ付き手
書きタブレット2のように手書き入力による点列または
それに類する曖昧さを含み得る点列を入力するための装
置であり、処理すべき点列がこの点列入力装置10によ
って入力される。曲線形成処理部20は、典型的にはC
PU(中央処理装置)を含み主としてソフトウェアによ
り所定のごとく機能するように構成される。もちろん、
この曲線形成処理部20の一部または全部は、各機能要
素に相当するハードウェアにより構成するようにしても
よい。
【0067】この曲線形成処理部20は、図示のように
ファジィ点列化部11、制御多角形演算部12、ファジ
ィ曲線生成部13およびメモリ14を有している。ファ
ジィ点列化部11は、点列入力装置10により入力され
た点列情報を必要に応じて例えば等時間間隔でサンプル
されたデータのように曖昧さに関連する情報を含み得る
点列データとして取り込み、これら点列データの各点を
円錐型メンバシップ関数を持つファジィ点データに変換
する。このとき、例えば、実際にサンプルされたデータ
点を円錐の頂点として与え、またその点が書かれたとき
のその点における加速度に比例した大きさの半径を円錐
の底円の半径として与えることにより、加速度の大きい
部分ほどその位置データが曖昧であると仮定する。もち
ろん曖昧さの含まれる度合いを推定するもとにする要素
としては、加速度に限らず例えば筆圧等の他の要素を用
いてもよい。
【0068】制御多角形演算部12は、ファジィ点列化
部11で得られた入力点列のファジィ点列データに対し
通常のスプライン補間手法を拡張した方法を用いて、フ
ァジィ点列を補間する3次ファジィスプライン曲線のフ
ァジィ制御多角形を求める。このファジィ制御多角形
は、多角形の各頂点がファジィベクトルで表現された制
御多角形である。ファジィ曲線生成部13は、制御多角
形演算部12で得られるファジィ制御多角形に対して、
通常のド・ブーアのアルゴリズムを拡張した方法によ
り、補間・評価を行い任意の細かさでファジィ曲線を生
成する。具体的には、例えば、入力データ点列の弦長に
基づいて、補間曲線上を等間隔に分割する点列に対応す
るパラメータの値を近似的に求め、それらのパラメータ
値におけるファジィスプライン曲線上の点をド・ブーア
のアルゴリズムによって評価してファジィ曲線を求め
る。このファジィ曲線にはファジィ点列化部11による
ファジィ点列化時の曖昧さ情報に基づく曖昧さに関連す
る情報を含んでいる。
【0069】メモリ14は、ファジィ点列化部11、制
御多角形演算部12およびファジィ曲線生成部13の処
理に関連するデータ、つまり処理前、処理中および処理
後等において保持の必要なデータを一時格納するための
メモリである。このメモリ14は、本実施例による曲線
形成装置が組み込まれるシステムのメモリの一部を利用
してもよい。ファジィ曲線生成部13により得られたフ
ァジィスプライン曲線情報がメモリ14に格納され、且
つ必要に応じてシステムに供給され、ペン入力データの
認識処理等の処理に供される。
【0070】次に、このような構成の曲線形成装置にお
ける特に本発明の曲線形成処理に係る動作を図2に示す
フローチャートを参照して詳細に説明する。図2は本実
施例の曲線形成処理の全体を示している。まず、ディス
プレイ付き手書きタブレット等からなる点列入力装置1
0の手書き入力操作等により、処理すべき点列が入力さ
れる(ステップS11)。ステップS11で入力される
点列情報は、曲線形成部20のファジィ点列化部11に
より、取り込まれる際に、必要に応じて例えば等時間間
隔でサンプルされたデータのように曖昧さに関連する情
報を含み得る点列データとして取り込まれ(ステップS
12)、このファジィ点列化部11において、取り込ま
れた点列データの各点を円錐型メンバシップ関数を持つ
ファジィ点データに変換して、ファジィ点列データを得
る(ステップS13)。この円錐型メンバシップ関数を
用いたファジィ点列データは、例えば、実際にサンプル
されたデータ点を円錐の頂点として与え、またその点が
書かれたときのその点における加速度に比例した大きさ
の半径を円錐の底円の半径として与えることにより、加
速度の大きい部分ほどその位置データが曖昧であるとす
る。
【0071】制御多角形演算部12は、ステップS13
でファジィ点列化部11により得られるファジィ点列デ
ータをもとに、通常のスプライン補間手法を拡張した方
法を用いて処理を行い、ファジィ点列を補間する3次フ
ァジィスプライン曲線を定義する各頂点がファジィベク
トルで表現されたファジィ制御多角形を求める(ステッ
プS14)。
【0072】ファジィ曲線生成部13は、ステップS1
4で制御多角形演算部12により得られるファジィ制御
多角形に対して、通常のド・ブーアのアルゴリズムを拡
張した方法により、例えば、入力データ点列の弦長に基
づいて、補間曲線上を等間隔に分割する点列に対応する
パラメータの値を近似的に求め、それらのパラメータ値
におけるファジィスプライン曲線上の点にド・ブーアの
アルゴリズムを適用して補間・評価を行い(ステップS
15)、その結果に基づいて曖昧さに関連する情報を含
んだ任意の細かさのファジィ曲線を生成する(ステップ
S16)。ファジィ曲線生成部13は、さらに、ステッ
プS16で生成されたファジィ曲線情報をシステムの然
るべき処理系、例えば手書き文字認識処理系等に供給す
る(ステップS17)。なお、ステップS17でシステ
ムに供給するファジィ曲線情報として、図2に破線で示
すように、ステップS14で得られたファジィ制御多角
形情報をそのまま用いるようにしてもよい。
【0073】上述のような、本発明の一実施例による、
ファジィスプライン曲線補間を用いた曲線形成装置は、
点列データに対応する曖昧さ情報を含んだファジィ曲線
情報を利用するために種々のシステムにおいて応用する
ことができる。例えば、先に述べたように、曖昧さを含
んでいると考えられる手書き入力データと予め用意され
た曖昧さを含んだ図形データとのパターンマッチングに
より手書き文字の認識処理に上述の本発明の実施例によ
る曲線形成装置を応用したシステムの例を図3に示す。
【0074】図3に示すパターンマッチングシステム
は、点列入力装置10、ファジィ点列化部11、制御多
角形演算部12、FMP評価部21、メモリ22、スプ
ライン補間部23、FMP作成部24、FMP整合部2
5および区間真理値算出部26を有している。図3にお
いて、点列入力装置10、ファジィ点列化部11および
制御多角形演算部12は、図1の場合と同等の機能を有
しており、FMP評価部21およびメモリ22は、それ
ぞれ図1のファジィ曲線生成部13およびメモリ14に
若干の機能を付加して構成されている。FMP評価部2
1は、入力データ点列の弦長に基づいて、補間された曲
線上を等間隔に分割する点列に対応するパラメータの値
を近似的に求め、それらのパラメータ値におけるファジ
ィスプライン曲線上の点をド・ブーアのアルゴリズムに
よって評価してサンプルデータのFMPを求める。
【0075】メモリ22は、ファジィ点列化部11、制
御多角形演算部12に加えて、FMP評価部21、スプ
ライン補間部23、FMP作成部24およびFMP整合
部25の処理に関連するデータを一時格納する。このメ
モリ22は、ここで述べるパターンマッチングシステム
が組み込まれるシステムのメモリの一部を利用してもよ
い。スプライン補間部23は、サンプルデータの場合と
同様に、点列入力装置10から入力されたデータ点列を
適宜間引いてほぼ等間隔でサンプルされたデータ点列と
見なせるようにし、次に、通常の3次スプライン曲線に
よる補間および評価を行い、一組のマッチングポイント
を求めて、曲線の全長によって大きさを正規化する。こ
の段階ではマッチングポイントは通常の点でありファジ
ィ化されていない。このようなレファレンスデータを複
数入力処理して、レファレンスのマッチングポイントを
複数組求めておく。
【0076】FMP作成部24は、スプライン補間部2
3で求められた多数組のレファレンスのマッチングポイ
ントを所定のグレード以上で包含するようなFMPを一
組構成する。このとき、ファジィ回帰分析での定式化に
基づき、各々のマッチングポイントにおいて、全てのレ
ファレンスのマッチングポイントが含まれるような円錐
型ファジィ点のうちで曖昧さの最も少ないものをそのマ
ッチングポイントのFMPとして求める。このFMPと
しては、例えばx軸要素およびy軸要素のそれぞれにつ
いて独立した処理によって求めた四角錐型のFMPを含
む最小の円錐という形で求められる円錐型のFMPを用
いる。FMP整合部25は、レファレンスデータのFM
Pは全長によって正規化されているので、これにサンプ
ルデータの全長を乗じることにより、サンプルデータの
FMPとの大きさおよび位置を合わせる(位置について
は、サンプルもレファレンスも共に重心を原点としてF
MPを表現しているので、そのままで、重心が一致して
いるので、ことさら位置合わせのための処理を行う必要
はない)。
【0077】区間真理値算出部26は、各FMPにおい
て、サンプルのFMPがレファレンスのFMPである可
能性と必然性とを可能性測度と必然性測度とによって求
める。全てのFMPにおける可能性と必然性が算出され
たら、それぞれ最小値を求め、これをパターン全体の可
能性および必然性とする。これは全てのFMPについて
の結果のアンドをとったことに対応する。こうして得ら
れた可能性を上限、必然性を下限とする区間を求める
と、これは区間真理値となり、サンプルのパターンがレ
ファレンスのパターンであるという命題の曖昧さを含む
真理値を与える。このようにして、区間真理値算出部2
6で求められた結果がパターンマッチングの結果として
出力される。なお、図3のシステムの詳細な動作は、図
9を参照して既に述べた通り(ステップS1〜ステップ
S8)である。
【0078】なお、上述の実施例においては、ファジィ
点列化部11により得られるファジィ点列データ、制御
多角形演算部12により得られるファジィ制御多角形の
頂点データおよびファジィ曲線生成部13により得られ
るファジィ曲線データはいずれも円錐型メンバシップ関
数により表現されるものとしたが、これらファジィデー
タのメンバシップ関数としては、円錐型以外のタイプ、
例えば釣り鐘型等のメンバシップ関数を用いてもよい。
また、これらファジィデータのメンバシップ関数のタイ
プを、全て共通とせず、一部を異なるタイプとしたり、
全部を互いに異なるタイプとしたりしても実施すること
ができる。また、ファジィ点列化における曖昧さ要素と
して、入力時の丁寧さ等の条件以外の要素を用いてもよ
く、ファジィ多角形およびファジィスプライン曲線を求
めるにあたって、上述した以外の手法を用いることもで
きる。
【0079】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、与
えられた点列を構成する各点の位置情報を所定のメンバ
シップ関数を持つファジィ位置ベクトルに変換し、これ
ら各点を通るスプライン曲線を定義する制御多角形の頂
点をそれぞれ所定のメンバシップ関数を持つファジィ位
置ベクトルとして求め、前記制御多角形から所定のメン
バシップ関数を持つファジィ位置ベクトルであらわされ
るファジィスプライン曲線を生成するようにして、曖昧
な点や厳密には位置が正しくない点が含まれ得る点列か
ら、その点列に対応する曖昧さの情報を含んだ連続的な
曲線情報を求めることができ、オペレータの意図に応じ
た曲線を処理することを可能とする曲線形成方法および
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る曲線形成装置の概略
的な構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の曲線形成装置の概略的な処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図3】 図1の曲線形成装置を応用したパターンマッ
チングシステムの一例の概略的な構成を示すブロック図
である。
【図4】 本発明の原理を説明するためのファジィ位置
ベクトルの円錐型メンバシップ関数を説明するための模
式図である。
【図5】 本発明の原理を説明するための与えられたフ
ァジィ点列を説明するための模式図である。
【図6】 本発明の原理を説明するための与えられたフ
ァジィ点列を補間するように求められたファジィ制御多
角形を説明するための模式図である。
【図7】 本発明の原理を説明するための図6のファジ
ィ制御多角形から求められるファジィスプライン曲線を
説明するための模式図である。
【図8】 本発明の原理を応用したパターンマッチング
におけるファジィマッチングポイント(FMP)を説明
するための模式図である。
【図9】 本発明の原理を応用したパターンマッチング
処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】 本発明の原理を応用したパターンマッチン
グ処理におけるFMPの合致度の可能性および必然性を
説明するための図である。
【図11】 本発明の原理を説明するための丁寧に描い
た楕円のファジィスプライン曲線を模式的に描いた図で
ある。
【図12】 本発明の原理を説明するための粗雑に描い
た円のファジィスプライン曲線を模式的に描いた図であ
る。
【図13】 ペンコンピュータの基本的な構成を概略的
に示す模式図である。
【符号の説明】
10…点列入力装置、11…ファジィ点列化部、12…
制御多角形演算部、13…ファジィ曲線生成部、14,
22…メモリ、20…曲線形成処理部、21…FMP評
価部、23…スプライン補間部、24…FMP作成部、
25…FMP整合部、26…区間真理値算出部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 9/00 - 9/03 G06K 9/46 - 9/52 G06K 9/62 - 9/82 G06F 3/03 G06T 7/00 - 7/60 G06T 11/20 JICSTファイル(JOIS)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点列入力装置上での手書き入力操作によ
    って入力され、それぞれに位置情報与えられた複数の
    点からなる点列に基づいてその点列に対応する連続的な
    曲線情報を形成し、所定の曲線処理系に出力する曲線形
    成方法において、 前記点列入力装置から手書き入力操作に基づく点列を入
    力する点列入力ステップと、 前記入力された点列を構成する各点の位置情報を各点の
    手書き入力操作時の曖昧さに基づいて第1のタイプのメ
    ンバシップ関数を持つファジィ位置ベクトルに変換する
    ファジィ点列化ステップと、 前記ファジィ位置ベクトルであらわされた各点を通るス
    プライン曲線を定義する制御多角形の頂点を求め、これ
    ら頂点をそれぞれ第2のタイプのメンバシップ関数を持
    つファジィ位置ベクトルであらわす制御多角形演算ステ
    ップと、 前記頂点がそれぞれ前記第2のタイプのメンバシップ関
    数を持つファジィ位置ベクトルであらわされる制御多角
    形から第3のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ
    位置ベクトルであらわされるファジィスプライン曲線を
    生成するファジィ曲線生成ステップと 前記生成されたファジィスプライン曲線を所定の曲線処
    理系に供給する曲線供給ステップと を有することを特徴
    とする曲線形成方法。
  2. 【請求項2】 ファジィ点列化ステップは、各点の手書
    入力操作時の加速度又は筆圧を前記手書き入力時の曖
    昧さとしてファジィ位置ベクトルの第1のタイプのメン
    バシップ関数を決定するステップを含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の曲線形成方法。
  3. 【請求項3】 制御多角形演算ステップは、節点列から
    スプライン補間を行って制御多角形の頂点を求める通常
    の処理を拡張原理に基づいてファジィ位置ベクトルに拡
    張してファジィ制御多角形の頂点を求めるステップを含
    むことを特徴とする請求項1または2に記載の曲線形成
    方法。
  4. 【請求項4】 ファジィ曲線生成ステップは、2点間の
    内分点を繰り返し求 めるド・ブーアのアルゴリズムを用
    いてファジィ制御多角形からファジィスプライン曲線を
    生成するステップを含むことを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の曲線形成方法。
  5. 【請求項5】 第1〜第3のタイプのメンバシップ関数
    の少なくともいずれかは円錐型メンバシップ関数である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    曲線形成方法。
  6. 【請求項6】 第1〜第3のタイプのメンバシップ関数
    は、共通のタイプのメンバシップ関数であることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の曲線形成方
    法。
  7. 【請求項7】 手書き入力操作によって入力され、それ
    ぞれに位置情報が与えられた複数の点からなる点列に基
    づいて点列に対応する連続的な曲線情報を形成し、所定
    の曲線処理系に出力する曲線形成装置において、手書き入力操作に基づく 各点毎の位置情報からなる点列
    を入力するための点列入力手段と、 前記入力手段により入力された点列を構成する各点の位
    置情報を各点の手書き入力操作時の曖昧さに基づいて
    1のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ位置ベク
    トルに変換するためのファジィ点列化手段と、 前記ファジィ位置ベクトルであらわされた各点を通るス
    プライン曲線を定義する制御多角形の頂点を、それぞれ
    第2のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ位置ベ
    クトルとして求めるための制御多角形演算手段と、 前記頂点がそれぞれ前記第2のタイプのメンバシップ関
    数を持つファジィ位置ベクトルであらわされる制御多角
    形から第3のタイプのメンバシップ関数を持つファジィ
    位置ベクトルであらわされるファジィスプライン曲線を
    生成し、所定の曲線処理系に出力するためのファジィ曲
    線生成手段とを具備することを特徴とする曲線形成装
    置。
  8. 【請求項8】 点列入力手段は、手書き操作により点列
    を入力するための手書き入力タブレットを含むことを特
    徴とする請求項7に記載の曲線形成装置。
  9. 【請求項9】 ファジィ点列化手段は、各点の入力時の
    条件に応じて第1のタイプのファジィ位置ベクトルの曖
    昧さ要素を決定するための手段を含むことを特徴とする
    請求項7または8に記載の曲線形成装置。
  10. 【請求項10】 ファジィ点列化手段は、手書き操作の
    丁寧さに応じて第1のタイプのファジィ位置ベクトルの
    曖昧さ要素を決定するための手段を含むことを特徴とす
    る請求項8に記載の曲線形成装置。
  11. 【請求項11】 制御多角形演算手段は、節点列からス
    プライン補間を行って制御多角形の頂点を求める通常の
    処理を拡張原理に基づいてファジィ位置ベクトルに拡張
    してファジィ制御多角形の頂点を求めるための手段を含
    むことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記
    載の曲線形成装置。
  12. 【請求項12】 ファジィ曲線生成手段は、2点間の内
    分点を繰り返し求めるド・ブーアのアルゴリズムを用い
    てファジィ制御多角形からファジィスプライン曲線を生
    成するための手段を含むことを特徴とする請求項7〜1
    1のいずれか1項に記載の曲線形成装置。
  13. 【請求項13】 ファジィ点列化手段、制御多角形演算
    手段およびファジィ曲線生成手段は、第1〜第3のタイ
    プのメンバシップ関数の少なくともいずれかとして円錐
    型メンバシップ関数を用いる手段であることを特徴とす
    る請求項7〜12のいずれか1項に記載の曲線形成装
    置。
  14. 【請求項14】 ファジィ点列化手段、制御多角形演算
    手段およびファジィ曲線生成手段は、第1〜第3のタイ
    プのメンバシップ関数として共通のタイプのメンバシッ
    プ関数を用いる手段であることを特徴とする請求項7〜
    13のいずれか1項に記載の曲線形成装置。
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