JP3214216B2 - 焦電センサーおよび光センサー - Google Patents
焦電センサーおよび光センサーInfo
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Landscapes
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電効果を利用した温
度計測または赤外線検知器等に使用される焦電センサー
に関するものである。
度計測または赤外線検知器等に使用される焦電センサー
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焦電効果とは結晶に温度変化を与える
と、結晶の有する自発分極の大きさの変化により結晶表
面に電荷が発生するもので、焦電効果を有する結晶を焦
電性結晶という。従来の焦電センサーは焦電効果により
発生する電荷を検出し、結晶の温度変化、または結晶に
温度変化をもたらす赤外線等を検出するもである。
と、結晶の有する自発分極の大きさの変化により結晶表
面に電荷が発生するもので、焦電効果を有する結晶を焦
電性結晶という。従来の焦電センサーは焦電効果により
発生する電荷を検出し、結晶の温度変化、または結晶に
温度変化をもたらす赤外線等を検出するもである。
【0003】これを示す例として例えば図6に示すLiTa
O3を用いた焦電センサーがある。Z板のLiTaO3の表裏面
に、電極を設け、電極間の電位差を検出する。基板の温
度が変化すると基板の表裏面間に電位差が発生し、これ
を測定することにより基板の温度変化を検出することが
できる。
O3を用いた焦電センサーがある。Z板のLiTaO3の表裏面
に、電極を設け、電極間の電位差を検出する。基板の温
度が変化すると基板の表裏面間に電位差が発生し、これ
を測定することにより基板の温度変化を検出することが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の焦電センサーで
は、基板全体を温度変化させる必要があるため、熱容量
を小さくするのが難しく、応答速度が遅いという問題が
あった。また、検出する電位差が小さいため感度が低い
という問題があった。また1次元または2次元的な温度
分布を測定するには、センサーを多数並べる必要がある
が、集積化が難しいという問題があった。
は、基板全体を温度変化させる必要があるため、熱容量
を小さくするのが難しく、応答速度が遅いという問題が
あった。また、検出する電位差が小さいため感度が低い
という問題があった。また1次元または2次元的な温度
分布を測定するには、センサーを多数並べる必要がある
が、集積化が難しいという問題があった。
【0005】そこで本発明は、強誘電体に分極反転部を
形成することにより、高感度の焦電センサーを構成する
ことを目的とする。
形成することにより、高感度の焦電センサーを構成する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明では、 (1)焦電体からなる基板と、前記基板表面の少なくと
も一部に形成した焦電性の劣化した部分とを備え、前記
焦電性の劣化した部分とそれ以外の部分との間の電位差
を検知する焦電センサーとする。 (2)強誘電体からなる基板と、前記基板表面の一部に
形成した分極反転部とを備え、前記分極反転部とそれ以
外の部分であって前記分極反転部を形成した表面と同一
の表面との間の電位差を検知する焦電センサーとする。 (3)焦電体からなる基板と、前記基板表面の一部に形
成した2つ以上の焦電性の劣化した部分と、それぞれの
前記焦電性の劣化した部分とそれ以外の部分とに形成し
た電極と、集光光学系とを備え、外部からの光を前記集
光光学系により前記焦電性の劣化した部分近傍に集光す
る光センサーとする。 (4)強誘電体からなる基板と、前記基板表面の一部に
形成した2つ以上の分極反転部と、それぞれの分極反転
部とそれ以外の部分であって前記分極反転部を形成した
表面と同一の表面とに形成した電極と、集光光学系とを
備え、外部からの光を前記集光光学系により前記分極反
転部近傍に集光する光センサーとする。
本発明では、 (1)焦電体からなる基板と、前記基板表面の少なくと
も一部に形成した焦電性の劣化した部分とを備え、前記
焦電性の劣化した部分とそれ以外の部分との間の電位差
を検知する焦電センサーとする。 (2)強誘電体からなる基板と、前記基板表面の一部に
形成した分極反転部とを備え、前記分極反転部とそれ以
外の部分であって前記分極反転部を形成した表面と同一
の表面との間の電位差を検知する焦電センサーとする。 (3)焦電体からなる基板と、前記基板表面の一部に形
成した2つ以上の焦電性の劣化した部分と、それぞれの
前記焦電性の劣化した部分とそれ以外の部分とに形成し
た電極と、集光光学系とを備え、外部からの光を前記集
光光学系により前記焦電性の劣化した部分近傍に集光す
る光センサーとする。 (4)強誘電体からなる基板と、前記基板表面の一部に
形成した2つ以上の分極反転部と、それぞれの分極反転
部とそれ以外の部分であって前記分極反転部を形成した
表面と同一の表面とに形成した電極と、集光光学系とを
備え、外部からの光を前記集光光学系により前記分極反
転部近傍に集光する光センサーとする。
【0007】
【作用】本発明は前述した構成により、焦電センサーを
構成できる。
構成できる。
【0008】焦電体結晶表面の一部に焦電性劣化部を形
成すると、温度変化により焦電電荷を発生する焦電結晶
部分と、焦電電荷を発生しない焦電性劣化部の間で電位
差が生じる。この電位差を検出することにより、温度変
化を検出する焦電センサーを構成できる。焦電性劣化部
分を結晶上の微細な部分に形成することにより、焦電セ
ンサーの集積化が容易になる。集積化すれば、焦電セン
サー部分のみの温度変化が検出できるため、応答速度の
高速化、感度の向上が図れる。
成すると、温度変化により焦電電荷を発生する焦電結晶
部分と、焦電電荷を発生しない焦電性劣化部の間で電位
差が生じる。この電位差を検出することにより、温度変
化を検出する焦電センサーを構成できる。焦電性劣化部
分を結晶上の微細な部分に形成することにより、焦電セ
ンサーの集積化が容易になる。集積化すれば、焦電セン
サー部分のみの温度変化が検出できるため、応答速度の
高速化、感度の向上が図れる。
【0009】また、集積化した焦電センサーと集光光学
系を組み合わせると、集光光学系により外部の光を焦電
センサー上に集光することにより、赤外線センサー等の
光センサーに応用できる。焦電センサーを多数並べる
と、外部光源の位置検出も可能となり2次元光センサー
が構成できる。
系を組み合わせると、集光光学系により外部の光を焦電
センサー上に集光することにより、赤外線センサー等の
光センサーに応用できる。焦電センサーを多数並べる
と、外部光源の位置検出も可能となり2次元光センサー
が構成できる。
【0010】強誘電体とは焦電体結晶の一種で、電界を
印可することで、結晶を破壊することなく、分極の反転
が可能なものである。この性質を利用して、強誘電体結
晶の表面の一部に、分極方向が反転している分極反転部
を形成すると、焦電効果により、分極反転部と非反転部
で逆の焦電電荷が発生する。このため、温度変化により
分極反転部と非反転部間で大きな電位差が得られ、高感
度の焦電センサーが構成できる。
印可することで、結晶を破壊することなく、分極の反転
が可能なものである。この性質を利用して、強誘電体結
晶の表面の一部に、分極方向が反転している分極反転部
を形成すると、焦電効果により、分極反転部と非反転部
で逆の焦電電荷が発生する。このため、温度変化により
分極反転部と非反転部間で大きな電位差が得られ、高感
度の焦電センサーが構成できる。
【0011】
(実施例1)図1は、本実施例の焦電センサーの構成斜
視図を示す。1はZ板のLiTaO3基板、2はプロトン交換
部、3は電極である。温度が変化すると、焦電電界が発
生し、電極間の電位差を測定することにより、温度変化
を検出できる。焦電センサーを直線状に並べることによ
り、温度分布が検出できる。
視図を示す。1はZ板のLiTaO3基板、2はプロトン交換
部、3は電極である。温度が変化すると、焦電電界が発
生し、電極間の電位差を測定することにより、温度変化
を検出できる。焦電センサーを直線状に並べることによ
り、温度分布が検出できる。
【0012】次に、本実施例の焦電センサーの製造方法
について述べる。Z板のLiTaO3基板の表面にTa膜をスパ
ッタリング法で30nm堆積する。フォトリソグラフィ法と
ドライエッチングでパターンをTa膜に転写する。基板を
260℃のピロ燐酸中で20分間熱処理して、非マスク部分
直下を深さ1μmに渡りプロトン交換した後、Taマスク
をHFで除去しする。次に、電極を形成する。基板にTaを
30nm堆積した後、フォトリソグラフィ法とドライエッチ
ングにより電極のパターンを形成する。電極間隔は3μ
mとした。LiTaO3はプロトン交換を行うと、基板のLiが
プロトンと交換され、焦電性を失い、焦電性劣化部分を
形成できる。
について述べる。Z板のLiTaO3基板の表面にTa膜をスパ
ッタリング法で30nm堆積する。フォトリソグラフィ法と
ドライエッチングでパターンをTa膜に転写する。基板を
260℃のピロ燐酸中で20分間熱処理して、非マスク部分
直下を深さ1μmに渡りプロトン交換した後、Taマスク
をHFで除去しする。次に、電極を形成する。基板にTaを
30nm堆積した後、フォトリソグラフィ法とドライエッチ
ングにより電極のパターンを形成する。電極間隔は3μ
mとした。LiTaO3はプロトン交換を行うと、基板のLiが
プロトンと交換され、焦電性を失い、焦電性劣化部分を
形成できる。
【0013】次に作製した焦電センサーにより温度変化
の測定を行った。最初に、単一の焦電センサーで温度変
化により発生する電位差を検出した。温度を変化させ
て、電極間に発生する電圧を測定した。結果を図2に示
す。温度と電界は比例し、20℃の温度変化で15Vの
電圧が発生した。電極間の距離が狭いため、局所的な温
度変化を観測することが可能であり、数μmの範囲の温
度検出が可能であった。また、センサー部分の熱容量が
小さいため、温度変化に対する電圧変化の感度は高く、
μsオーダで応答した。次に、直線状に焦電センサーを
並べて、温度センサーアレイを形成した。長さ20mm
温度センサーの間隔は1mmとした。それぞれのセンサ
ーに発生する電圧より、温度分布の測定が可能になっ
た。
の測定を行った。最初に、単一の焦電センサーで温度変
化により発生する電位差を検出した。温度を変化させ
て、電極間に発生する電圧を測定した。結果を図2に示
す。温度と電界は比例し、20℃の温度変化で15Vの
電圧が発生した。電極間の距離が狭いため、局所的な温
度変化を観測することが可能であり、数μmの範囲の温
度検出が可能であった。また、センサー部分の熱容量が
小さいため、温度変化に対する電圧変化の感度は高く、
μsオーダで応答した。次に、直線状に焦電センサーを
並べて、温度センサーアレイを形成した。長さ20mm
温度センサーの間隔は1mmとした。それぞれのセンサ
ーに発生する電圧より、温度分布の測定が可能になっ
た。
【0014】LiTaO3は大きな焦電効果を有し、プロトン
交換により容易に焦電性劣化部分を形成できる。しか
も、プロトン交換は、フォトリソグラフィ法により容易
に微細パターンが形成できるため、焦電センサーの集積
化が容易であるという特徴を持っている。
交換により容易に焦電性劣化部分を形成できる。しか
も、プロトン交換は、フォトリソグラフィ法により容易
に微細パターンが形成できるため、焦電センサーの集積
化が容易であるという特徴を持っている。
【0015】(実施例2) 図3は、本実施例の焦電センサーの構成斜視図を示す。
1は−Z板(結晶の−C軸つまり−Z軸と垂直な面)の
LiTaO3基板、4は分極反転部、3は電極である。
温度が変化すると、焦電電界が発生し、電極間の電位差
を測定することにより、温度変化を検出できる。焦電セ
ンサーを直線状に並べることにより、温度分布が検出で
きる。
1は−Z板(結晶の−C軸つまり−Z軸と垂直な面)の
LiTaO3基板、4は分極反転部、3は電極である。
温度が変化すると、焦電電界が発生し、電極間の電位差
を測定することにより、温度変化を検出できる。焦電セ
ンサーを直線状に並べることにより、温度分布が検出で
きる。
【0016】次に、本実施例の焦電センサーの製造方法
について述べる。−Z板のLiTaO3基板の表面にTa膜をス
パッタリング法で30nm堆積する。フォトリソグラフィ法
とドライエッチングでパターンをTa膜に転写する。基板
を260℃のピロ燐酸中で20分間熱処理して、非マスク部
分直下のプロトン交換を行いプロトン交換部を形成した
後、TaマスクをHFで除去しする。基板を540℃で30秒間
熱処理すると、プロトン交換部の分極が深さ2μmに渡
り反転する。次に電極を形成する。基板にTaを30nm堆積
した後、フォトリソグラフィ法とドライエッチングによ
り電極のパターンを形成する。電極間隔は3μmとし
た。
について述べる。−Z板のLiTaO3基板の表面にTa膜をス
パッタリング法で30nm堆積する。フォトリソグラフィ法
とドライエッチングでパターンをTa膜に転写する。基板
を260℃のピロ燐酸中で20分間熱処理して、非マスク部
分直下のプロトン交換を行いプロトン交換部を形成した
後、TaマスクをHFで除去しする。基板を540℃で30秒間
熱処理すると、プロトン交換部の分極が深さ2μmに渡
り反転する。次に電極を形成する。基板にTaを30nm堆積
した後、フォトリソグラフィ法とドライエッチングによ
り電極のパターンを形成する。電極間隔は3μmとし
た。
【0017】次に作製した焦電センサーにより温度変化
の測定を行った。最初に、単一の焦電センサーで温度変
化により発生する電位差を検出した。結果を図4に示
す。温度変化に比例して、電圧は増加し、温度が20℃
変化したとき、電圧は30V発生した。分極反転部と非
反転部間で逆電圧が生じるため、実施例1の焦電センサ
ーの2倍の電位差が生じ、高感度の焦電センサーが構成
できた。
の測定を行った。最初に、単一の焦電センサーで温度変
化により発生する電位差を検出した。結果を図4に示
す。温度変化に比例して、電圧は増加し、温度が20℃
変化したとき、電圧は30V発生した。分極反転部と非
反転部間で逆電圧が生じるため、実施例1の焦電センサ
ーの2倍の電位差が生じ、高感度の焦電センサーが構成
できた。
【0018】−Z板のLiTaO3はプロトン交換と熱処理に
より、分極反転部の形成が容易であり、かつ焦電性も高
いため、高感度の焦電センサーが構成できた。
より、分極反転部の形成が容易であり、かつ焦電性も高
いため、高感度の焦電センサーが構成できた。
【0019】(実施例3)図5は、本実施例の光センサ
ーの構成斜視図を示す。1はZ板のLiTaO3基板、4は分
極反転部、3は電極、5は集光光学系、6は赤外線であ
る。集光光学系5はSiレンズにより形成されており、波
長1μm近傍の赤外線の集光が可能である。また電極3
はカーボンにより構成されており、電極と赤外線吸収膜
の役割を同時に果たしている。外部からの赤外線を集光
光学系5により、3の電極上に集光すると、基板表面の
温度が上昇する。温度が変化すると分極反転部と非反転
部間で電位差が生じ、これを測定することにより、赤外
線の強度を検出できる。
ーの構成斜視図を示す。1はZ板のLiTaO3基板、4は分
極反転部、3は電極、5は集光光学系、6は赤外線であ
る。集光光学系5はSiレンズにより形成されており、波
長1μm近傍の赤外線の集光が可能である。また電極3
はカーボンにより構成されており、電極と赤外線吸収膜
の役割を同時に果たしている。外部からの赤外線を集光
光学系5により、3の電極上に集光すると、基板表面の
温度が上昇する。温度が変化すると分極反転部と非反転
部間で電位差が生じ、これを測定することにより、赤外
線の強度を検出できる。
【0020】さらに、2次元状に焦電センサーを配置し
ておくと、外部の赤外線の強度分布および、赤外線発生
物質の移動を検出できる。例えば、発熱体が存在した場
合、発熱体から発生される赤外線は集光光学系5を通っ
て、LiTaO3基板1表面に集光される。さらに、発熱体が
移動すると、集光される場所が移動する。光センサーを
2次元的に配置しておけば、発熱体の位置を検出でき
る。分極反転層は1μm角程度の微細な部分に形成でき
るため、光センサーを容易に2次元的に集積化でき、し
かも高い分解能を実現できた。さらに、集積化により、
各センサーの熱容量が小さくなるため、高速応答が可能
であった。また、発生する電位差が大きいため、検出感
度が高かった。
ておくと、外部の赤外線の強度分布および、赤外線発生
物質の移動を検出できる。例えば、発熱体が存在した場
合、発熱体から発生される赤外線は集光光学系5を通っ
て、LiTaO3基板1表面に集光される。さらに、発熱体が
移動すると、集光される場所が移動する。光センサーを
2次元的に配置しておけば、発熱体の位置を検出でき
る。分極反転層は1μm角程度の微細な部分に形成でき
るため、光センサーを容易に2次元的に集積化でき、し
かも高い分解能を実現できた。さらに、集積化により、
各センサーの熱容量が小さくなるため、高速応答が可能
であった。また、発生する電位差が大きいため、検出感
度が高かった。
【0021】なお、本実施例では分極反転部を用いた焦
電センサーを集積化した光センサーを用いたが、実施例
1で示したプロトン交換部を用いた焦電センサーを利用
しても同様の光センサーが形成できる。
電センサーを集積化した光センサーを用いたが、実施例
1で示したプロトン交換部を用いた焦電センサーを利用
しても同様の光センサーが形成できる。
【0022】なお、本実施例では基板にLiTaO3基板を用
いたが他にMgO、Nb、NdなどをドープしたLiTaO3基板で
も同様な焦電センサーが作製できる。
いたが他にMgO、Nb、NdなどをドープしたLiTaO3基板で
も同様な焦電センサーが作製できる。
【0023】なお、本実施例では、イオン交換にピロ燐
酸(H4P2O7)を用いたが、他にオルト燐酸(H2PO4)、
安息香酸など他の燐酸または他の酸も用いることができ
る。
酸(H4P2O7)を用いたが、他にオルト燐酸(H2PO4)、
安息香酸など他の燐酸または他の酸も用いることができ
る。
【0024】なお、本実施例では基板にLiTaO3基板を用
いたが他にLiNbO3基板でも同様な焦電センサーが作製で
きる。
いたが他にLiNbO3基板でも同様な焦電センサーが作製で
きる。
【0025】なお、本実施例では耐イオン化のマスクと
して、Ta膜を用いたが、他にTa2O 5、Pt、Auなど耐酸
性を有する膜なら用いることができる。
して、Ta膜を用いたが、他にTa2O 5、Pt、Auなど耐酸
性を有する膜なら用いることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、焦電体結晶の表面
に、焦電性劣化部を形成し、劣化部分と非劣化部分の間
で電位差を測定することにより、焦電センサーを構成で
きた。形成された焦電センサーは高感度で高速の温度測
定が可能であり、複数の焦電センサーを容易に集積化で
きるため、その実用効果は大きい。
に、焦電性劣化部を形成し、劣化部分と非劣化部分の間
で電位差を測定することにより、焦電センサーを構成で
きた。形成された焦電センサーは高感度で高速の温度測
定が可能であり、複数の焦電センサーを容易に集積化で
きるため、その実用効果は大きい。
【0027】また、強誘電体結晶の表面に、分極反転部
を形成し、分極反転部と非反転部の間で、温度変化によ
り発生する電位差を測定することにより、焦電センサー
を構成できた。形成された焦電センサーは、電位差が大
きくとれるため、より高感度な温度測定が可能であり、
複数の焦電センサーを容易に集積化できるため、その実
用効果は大きい。
を形成し、分極反転部と非反転部の間で、温度変化によ
り発生する電位差を測定することにより、焦電センサー
を構成できた。形成された焦電センサーは、電位差が大
きくとれるため、より高感度な温度測定が可能であり、
複数の焦電センサーを容易に集積化できるため、その実
用効果は大きい。
【0028】また、複数の焦電センサーを集積化し、集
光光学系により集光した光をセンサー上に集光すること
により光センサーを構成できた。作製した光センサー
は、高感度で、光の分布を測定でき、分解能も高いた
め、その実用効果は大きい。
光光学系により集光した光をセンサー上に集光すること
により光センサーを構成できた。作製した光センサー
は、高感度で、光の分布を測定でき、分解能も高いた
め、その実用効果は大きい。
【図1】本発明の焦電センサーの構成斜視図
【図2】本発明の焦電センサーの特性図
【図3】本発明の焦電センサーの構成斜視図
【図4】本発明の焦電センサーの特性図
【図5】本発明の光センサーの構成斜視図
【図6】従来の焦電センサーの構成斜視図
1 LiTaO3基板 2 プロトン交換部 3 電極 4 分極反転部 5 集光光学系 6 赤外線 7 電極 8 自発分極 9 電圧計
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−187917(JP,A) 特開 平5−172952(JP,A) 実開 平2−27530(JP,U) 米国特許4060729(US,A) Jpn.J.Appl.Phys.V ol.33(1994)p5404−5406 Jpn.J.Appl.Phys.75 [3](1994.2.1)p1311−1318 Tech.Rep.IEICE Jp n US87−37(1987)p17−22 Appl.Phys.Lett.64 [3](1994.1)p7−9 Appl.Phys.Lett.58 [24](1991)p2732−2734 Appl.Phys.Lett.56 [16](1990)p1535−1536 Appl.Phys.Lett.62 [16](1993)p1860−1862 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 5/00 - 5/62 G01J 1/00 - 1/46 H01L 37/02 EPAT(QUESTEL) JICSTファイル(JOIS) WPI/L(QUESTEL) ECLA IEEE−DB ESPACENET
Claims (13)
- 【請求項1】焦電体からなる基板と、前記基板表面の少
なくとも一部に形成した焦電性の劣化した部分とを備
え、前記焦電性の劣化した部分とそれ以外の部分との間
の電位差を検知することを特徴とする焦電センサー。 - 【請求項2】前記焦電体結晶としてLiNbxTa(1-x)
O3(0≦x≦1)を用い、焦電性の劣化した部分にプ
ロトン交換LiNbxTa(1-x)O3(0≦x≦1)を用
いる請求項1記載の焦電センサー。 - 【請求項3】前記基板表面の一部に電極を備えた請求項
1記載の焦電センサー。 - 【請求項4】前記電極は前記焦電性の劣化した部分と、
それ以外の部分であって前記焦電性の劣化した部分を形
成した表面と同一の表面とに形成されており、前記電極
間で電位差を検出することを特徴とする請求項3記載の
焦電センサー。 - 【請求項5】強誘電体からなる基板と、前記基板表面の
一部に形成した分極反転部とを備え、 前記分極反転部とそれ以外の部分であって前記分極反転
部を形成した表面と同一の表面との間の電位差を検知す
ることを特徴とする焦電センサー。 - 【請求項6】前記分極反転部とそれ以外の部分であって
前記分極反転部を形成した表面と同一の表面とに電極が
形成されており、前記電極間で電位差を検出することを
特徴とする請求項5記載の焦電センサー。 - 【請求項7】前記強誘電体基板としてLiNbO 3 、前
記分極反転部にプロトン交換LiNbO 3 を用いるか、
または前記強誘電体基板としてLiTaO 3 、前記分極
反転部にプロトン交換LiTaO 3 を用いる請求項5記
載の焦電センサー。 - 【請求項8】焦電体からなる基板と、 前記基板表面の一部に形成した2つ以上の焦電性の劣化
した部分と、 それぞれの前記焦電性の劣化した部分とそれ以外の部分
とに形成した電極と、 集光光学系と、を備え、 外部からの光を前記集光光学系により前記焦電性の劣化
した部分の近傍に集光することを特徴とする光センサ
ー。 - 【請求項9】前記基板表面に光吸収膜を形成した請求項
8記載の光センサー。 - 【請求項10】前記焦電性の劣化した部分が直線状また
は2次元状に並んでおり、前記集光光学系により集光さ
れた光の位置を検出することを特徴とする請求項8記載
の光センサー。 - 【請求項11】強誘電体からなる基板と、 前記基板表面の一部に形成した2つ以上の分極反転部
と、 それぞれの前記分極反転部とそれ以外の部分であって前
記分極反転部を形成した表面と同一の表面とに形成した
電極と、 集光光学系と、を備え、 外部からの光を前記集光光学系により前記分極反転部の
近傍に集光することを特徴とする光センサー。 - 【請求項12】前記基板表面に光吸収膜を形成した請求
項11記載の光センサー。 - 【請求項13】前記分極反転部が直線状または2次元状
に並んでおり、前記集光光学系により集光された光の位
置を検出することを特徴とする請求項11記載の光セン
サー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05732794A JP3214216B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | 焦電センサーおよび光センサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05732794A JP3214216B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | 焦電センサーおよび光センサー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07270240A JPH07270240A (ja) | 1995-10-20 |
JP3214216B2 true JP3214216B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=13052484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05732794A Expired - Fee Related JP3214216B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | 焦電センサーおよび光センサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3214216B2 (ja) |
-
1994
- 1994-03-28 JP JP05732794A patent/JP3214216B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (7)
Title |
---|
Appl.Phys.Lett.56[16](1990)p1535−1536 |
Appl.Phys.Lett.58[24](1991)p2732−2734 |
Appl.Phys.Lett.62[16](1993)p1860−1862 |
Appl.Phys.Lett.64[3](1994.1)p7−9 |
Jpn.J.Appl.Phys.75[3](1994.2.1)p1311−1318 |
Jpn.J.Appl.Phys.Vol.33(1994)p5404−5406 |
Tech.Rep.IEICE Jpn US87−37(1987)p17−22 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07270240A (ja) | 1995-10-20 |
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