JP3214010B2 - コンバインの走行方向制御装置 - Google Patents

コンバインの走行方向制御装置

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JP3214010B2
JP3214010B2 JP35714591A JP35714591A JP3214010B2 JP 3214010 B2 JP3214010 B2 JP 3214010B2 JP 35714591 A JP35714591 A JP 35714591A JP 35714591 A JP35714591 A JP 35714591A JP 3214010 B2 JP3214010 B2 JP 3214010B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバインを圃場の未
刈穀稈に沿って走行させるために、走行部の走行方向を
制御する走行方向制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンバインによる作物の刈取りの際に
は、作物を植付けた方向と同方向に刈取る条刈り、およ
び植付けた方向と直交方向に刈取る横刈りとを、交互に
行いながら圃場を回行し、作物を圃場の周囲から内方に
向かって刈取ってゆく。この刈取りの際の走行方向制御
装置としては、従来、図22に示すように機体1の前端
に分草杆2l,2rを備えると共に、分草杆2lには条
刈用穀稈センサF,Gを、分草杆2rには横刈用穀稈セ
ンサC,Dをそれぞれ設け、これら穀稈センサC,D,
F,Gの検出杆C1,D1,F1,G1をそれぞれ突出
させ、しかして横刈時には、検出杆C1,D1に対する
未刈穀稈の接触状態に応じて、クローラ3l,3rを一
定時間だけ制動して機体を旋回することにより、機体を
未刈穀稈に沿って走行させるものが知られている。この
装置においては、穀稈センサCがオンのときには両クロ
ーラ3l,3rの制動を行わず、穀稈センサDがオンの
ときにはクローラ3rを制動して右に旋回し、穀稈セン
サCがオフのときはクローラ3rを制動して左に旋回す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の装
置における走行方向制御では、両クローラ3l,3rを
制動する制動時間は計算によって定めた一定値であるた
め、未刈穀稈の列の曲り具合の大小に応じた適切な制御
を行うことができず、いわゆるハンチングに起因する制
御の遅れが生じることがあった。また、このハンチング
を防止すべく、両クローラ3l,3rの制動を小刻みに
行う構成とすれば、制御を何度も行う必要が生じてやは
り制御の応答性が悪くなるという問題点があった。
【0004】そこで本発明は、以上の問題点に鑑み、分
草杆と未刈穀稈との相対距離を検出して走行方向を制御
するにあたり、制御を迅速かつ適確に行える走行方向制
御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決すべ
く、第1発明は、コンバインの走行速度を検出する走行
速度検出手段と、コンバインの走行方向を変更する走行
方向操作手段と、コンバインの走行に伴い未刈穀稈に接
触すべき検出部材を有する穀稈センサと、前記穀稈セン
サの出力に基いて、コンバインの機体と前記未刈穀稈と
の相対距離を算出する相対距離算出手段と、前記相対距
離算出手段が算出した相対距離に基いて、当該相対距離
の変化量を算出する変化量算出手段と、前記相対距離算
出手段が算出した相対距離と、前記変化量算出手段が算
出した変化量とから、ファジィ推論により前記走行方向
操作手段の操作量を決定する操作量決定手段とを備えて
なるコンバインの走行方向制御装置である。
【0006】また第2発明は、コンバインの走行速度を
検出する走行速度検出手段と、コンバインの走行方向を
変更する走行方向操作手段と、コンバインの機体の前後
に並べて配置され、コンバインの機体の左右いずれか同
一方向に各検出部材を延出する2つの穀稈センサと、前
記2つの穀稈センサの少なくともいずれか1つの出力に
基いて、コンバインの機体と前記未刈穀稈との相対距離
を算出する相対距離算出手段と、前記両穀稈センサの出
力に基いて、コンバインの機体と前記未刈穀稈との相対
距離の変化量を算出する変化量算出手段と、前記相対距
離算出手段が算出した相対距離と、前記変化量算出手段
が算出した変化量とから、ファジィ推論により前記走行
方向操作手段の操作量を決定する操作量決定手段とを備
えてなるコンバインの走行方向制御装置である。
【0007】また第3発明は、コンバインの走行速度を
検出する走行速度検出手段と、コンバインの走行方向を
変更する走行方向操作手段と、コンバインの走行に伴い
未刈穀稈に接触すべき各検出部材をコンバインの機体の
左側と右側に延出する2つの穀稈センサと、前記各穀稈
センサの出力に基いて、コンバインの機体と左右の未刈
穀稈との相対距離をそれぞれ算出する相対距離算出手段
と、前記相対距離算出手段が算出した相対距離に基い
て、前記相対距離の変化量を算出する変化量算出手段
と、前記相対距離算出手段が算出した相対距離と、前記
変化量算出手段が算出した変化量とから、ファジィ推論
により前記走行方向操作手段の操作量を決定する操作量
決定手段とを備えてなるコンバインの走行方向制御装置
である。
【0008】
【作用】第1発明では、穀稈センサの検出部材が未刈穀
稈を検出すると、この穀稈センサの出力に基いて、相対
距離算出手段がコンバインの機体と未刈穀稈との相対距
離を算出する。変化量算出手段は、相対距離算出手段が
算出した相対距離に基いて、当該相対距離の変化量を算
出する。従って、走行方向に関する情報として、機体と
未刈穀稈との相対距離と共に、当該相対距離の変化量を
も知ることができる。
【0009】操作量決定手段は、相対距離算出手段が算
出した相対距離と、変化量算出手段が算出した変化量と
から、ファジィ推論により前記走行方向操作手段の操作
量を決定する。走行方向操作手段は、操作量決定手段が
決定した操作量に基いて、走行部の走行方向を変更す
る。
【0010】このように、走行方向操作手段の操作量
を、機体と未刈穀稈との相対距離のみならず、当該相対
距離の変化量をも考慮して決定するようにしたので、相
対距離のみに基いて決定した操作量に対して、相対距離
の変化量からの補正を加えることができ、もって制御の
迅速化および適正化を図ることができる。
【0011】第2発明では、コンバインの機体の前後に
並べて配置され、各検出部材をコンバインの左右いずれ
か同一方向に延出する2つの穀稈センサが未刈穀稈を検
出する。相対距離算出手段は、2つの穀稈センサの少な
くともいずれか1つの出力に基いて、機体と未刈穀稈と
の相対距離を算出する。変化量算出手段は、各穀稈セン
サの出力に基いて、相対距離の変化量を算出する。
【0012】これら相対距離と、相対距離の変化量とか
ら、ファジィ推論により操作量決定手段が走行方向操作
手段の操作量を決定する。
【0013】上述した第1発明では、相対距離算出手段
が算出した相対距離に基いて、相対距離の変化量の算出
を行う構成であるため、変化量の算出のために異なる穀
稈についての出力を用いることとなって、検出精度の向
上に一定の限界があるが、この第2発明では、相対距離
の変化量の算出を各穀稈センサの出力に基いて行う構成
としたので、同一の穀稈についての各穀稈センサの出力
から2つの出力から相対距離の変化量を算出することが
可能となり、もって相対距離の変化量に関する検出精度
が向上できる。
【0014】第3発明では、コンバインの機体の左側と
右側に各検出杆を延出する2つの穀稈センサが、機体の
左右の未刈穀稈を検出するので、左右に異なる方向にお
ける未刈穀稈との相対距離が算出できる。変化量算出手
段は、相対距離算出手段が算出した相対距離に基いて、
当該相対距離の変化量を算出する。これら相対距離と、
相対距離の変化量とから、ファジィ推論により操作量決
定手段が走行方向操作手段の操作量を決定する。
【0015】このように、第3発明では、左右の未刈穀
稈の間を穀稈センサが進行しながら、機体の適正走行方
向を維持することができるので、特に、未刈穀稈の条間
間隔のばらつきが少ない条刈時の走行方向制御において
好適である。
【0016】
【実施例】本発明実施例につき、以下に図面を参照して
説明する。図2は第1発明に対応する第1実施例のコン
バインの要部を示す平面図である。図中5は機体であ
り、6l,6rはその前端から前方に向け突出する分草
杆である。分草杆6rの中部には横刈用穀稈センサAを
取付け、当該横刈用穀稈センサAの検出杆A1を機体内
方側に旋回自在に延出する。この横刈用穀稈センサA
は、検出杆A1が機体後方に向け6°回動することによ
りオンされる。7l,7rは走行部のクローラであり、
8はクローラ7l、7r等の各部を駆動するエンジンで
ある。
【0017】この第1実施例の動力伝達機構について図
3を参照して説明する。図中8はエンジンであり、該エ
ンジン8の出力軸9にはプーリ10,11,12を取付
け、プーリ10は脱穀部13に、プーリ11は刈取部1
4にそれぞれベルトを介して接続する。プーリ12は、
油圧式変速装置15の入力軸のプーリ16に接続する。
油圧式変速装置15の出力側は、クラッチ及びブレーキ
からなる制動機構17l,17rを介して、左右のクロ
ーラ7l,7rに左右個別に適宜の歯車機構により接続
する。これら制動機構17l,17r等は走行系の伝動
機構19を構成する。
【0018】制動機構17l,17rには、これら制動
機構17l,17rを左右個別に作動すべき油圧シリン
ダ21l,21rを取付ける。
【0019】クローラ7l,7rの走行速度を検出する
走行速度検出手段として、フォトカプラなどからなる走
行速度センサ20を、上記走行系の伝動機構19を形成
するいずれかの中間軸(図示省略)の側端およびその周
辺に設ける。
【0020】次に、このように構成する第1実施例の制
御系の一例について説明する。図4において、マイクロ
コンピュータJは、後述のように各部を所定の手順で制
御するものである。マイクロコンピュータJの入力側に
は、入力インターフェース23を介して、上述した横刈
用穀稈センサA、走行速度センサ20などをそれぞれ電
気的に接続する。マイクロコンピュータJの出力側に
は、出力インターフェース24を介して、前記油圧シリ
ンダ21l,21rを個別に作動すべき左ソレノイド2
5lおよび右ソレノイド25rなどを電気的に接続す
る。
【0021】次に、このように構成する本発明実施例の
動作例について説明する。いま、エンジン8を起動する
と、その動力が出力軸9、プーリ12,16を介して油
圧式変速装置15の入力軸に伝達される。次に、運転席
の走行クラッチレバー(図示省略)を接続位置にセット
すると、制動機構17l,17rが接続状態になって、
エンジン8の動力がクローラ7l,7rに伝達され、機
体5が走行を開始する。次に、運転席の刈取脱穀クラッ
チレバー(図示省略)を「刈取・脱穀」位置にセットす
ると、エンジン8の動力は、刈取部14及び脱穀部15
に伝達され、刈取脱穀作業が開始する。
【0022】図1(a)乃至(d)に示すように、い
ま、機体5が刈取対象である未刈穀稈Eに向って走行す
ると、横刈用穀稈センサAの検出杆A1が未刈穀稈Eに
接触してオンされるが、この穀稈センサAのオン時間
は、走行速度が一定である場合には、分草杆6rと未刈
穀稈Eと相対距離L1,L2に対応するものであり、未
刈穀稈Eとの相対距離が近い場合(図1(a)および
(b))にはオン時間は長く、未刈穀稈Eとの相対距離
が遠い場合(図1(c)および(d))にはオン時間は
短くなる。
【0023】そしてマイクロコンピュータJでは、制動
機構17l,17rの制動状態、すなわち走行方向に関
する制御が行われる。以下に、図5のフローチャートを
参照して、横刈に際しての走行方向制御について具体的
に説明する。
【0024】まず、ステップS1において、横刈用穀稈
センサAがオンされているか否かを判定する。オンされ
ているときには、ステップS2において、そのオンされ
ている時間すなわちオン時間を測定すると共に、そのオ
ン時間と、走行速度センサ20の検出値とに基いて、横
刈用穀稈センサAがオン状態のまま走行する距離すなわ
ちオン距離Pを算出する。このオン距離Pの値は、分草
杆6rから未刈穀稈Eまでの相対距離に対応するもので
ある。
【0025】次にステップS3では、ステップS2で算
出した第n回目のオン距離Pnと、一株前の未刈穀稈に
おける算出値である前回値Pn−1とを比較し、Pn>
Pn−1であれば、ステップS4でオン距離Pnと前回
値Pn−1との差、すなわち変化量ΔPを算出する。こ
の場合、変化量ΔPは次の式1: 式1:ΔP=(Pn)−(Pn−1) で表される。この変化量ΔPの値は、分草杆6rと未刈
穀稈Eとの相対距離の変化量に対応するものである。
【0026】また、ステップS3における比較結果がP
<Pn−1である場合には、ステップS5に移行し、前
回値Pn−1と、その前の未刈穀稈における算出値であ
るPn−2との差を、変化量ΔPとして算出する。
【0027】次にステップS6において、算出したオン
距離Pおよび変化量ΔPの値から、ファジィ制御規則に
より、後述のように左右ソレノイド17l,17rの作
動時間、すなわち左右クローラ7l,7rの制動時間M
を設定する。このようなファジィ制御の実施に当り、図
6(b)のマトリクス表で示すようなファジィ制御規則
を採用し、その前件部は上記オン距離P、およびその変
化量ΔPにすると共に、その後件部は左右クローラ7
l,7rの制動時間Mとする。図6(b)において、縦
の列はオン距離Pの値、横の列は変化量ΔPの値、表の
中は制動時間Mに対応した値をそれぞれ示す。
【0028】ここで、オン距離Pのラベルは、 PB:長い PS:やや長い ZO:普通(走行方向はほぼ適正) NS:やや短い NB:短い を意味する。
【0029】また、オン距離の変化量ΔPのラベルは、 PB:正で大(近付きつつある) ZO:ほぼゼロ(ほぼ変化ない) NB:負で大(離れつつある) を意味する。
【0030】さらに、左右クローラ7l,7rの制動時
間Mのラベルは、 PB:右を長く制動 PS:右を少し制動 ZO:制動しない NS:左を少し制動 NB:左を長く制動 を意味する。
【0031】図6(b)で示す制御規則は、次の形で表
されるもので、たとえば「もしオン距離PがPB(長
い)で、かつ変化量ΔPがPB(正で大)ならば、制動
時間MをPB(右を長く制動)にしなさい。」といった
ようになる。
【0032】そして、オン距離Pのメンバーシップ関数
を図7(a)、変化量ΔPのメンバーシップ関数を図7
(b)、制動時間Mのメンバーシップ関数を図7(c)
にそれぞれ示す。
【0033】次に、左右クローラ7l,7rの制動時間
Mを求める過程ではファジィ推論法を用いる。すなわ
ち、いまオン距離P、およびその変化量ΔPの現在の状
態値が属する制御規則を考え、それを図6(b)の規則
から選択すると、以下のようになる。
【0034】{R1:もしオン距離PがNS(やや短
い)、かつ変化量ΔPがZO(ほぼゼロ)ならば、制動
時間MはNS(左を少し制動)である。} {R2:もしオン距離PがNS(やや短い)、かつ変化
量ΔPがPB(正で大)ならば、制動時間MはZO(制
動しない)である。} {R3:もしオン距離PがZO(普通)、かつ変化量Δ
PがZO(ほぼゼロ)ならば、制動時間MはZO(制動
しない)である。} {R4:もしオン距離PがZO(普通)、かつ変化量Δ
PがPB(正で大)ならば、制動時間MはPS(右を少
し制動)である。} これら制御規則R1〜R4のメンバーシップ関数を図8
に示し、これら制御規則の成立する度合いを図で評価す
る。そこで、いま現在のオン距離Pの値がP1、変化量
ΔPの値がΔP1とすると、制御規則R1をこれらオン
距離P1および変化量ΔP1が満たす度合いは0.7と
0.9であり、このうち小さい値である0.7を制御規
則R1における適合度として採用する。以下同様に、制
御規則R2〜R4についても適合度を求めると、制御規
則R2については適合度0.1、制御規則R3について
は適合度0.2、制御規則R4については適合度0.1
となる。そして、これら4つの推論結果を図9のように
重ね合わせて総合し、こうして得られた制動時間Mのメ
ンバーシップ関数の集合から、その重心を求め、これを
最終的な制動時間M1とする。
【0035】このようにステップS6においてマイクロ
コンピュータJにて制動時間M1が演算されると、この
演算された制動時間M1の数値に応じた時間だけ、制動
信号を左ソレノイド25lまたは右ソレノイド25rに
向け出力する(S7)。そして、制動信号が出力される
と、左ソレノイド25lまたは右ソレノイド25rが制
動時間M1の値に応じた時間だけ励磁され、これにより
制動機構17lまたは17rが作動して、左右のクロー
ラ7l,7rのいずれか一方を制動する。これにより、
分草杆6rが未刈穀稈Eに接近し過ぎているときには機
体5は右に方向転換し、また分草杆6rが未刈穀稈Eか
ら離れ過ぎているときには機体5は左に方向転換する。
【0036】このように第1実施例では、制動機構17
l,17rの制動時間Mを、横刈用穀稈センサAがオン
状態で走行するオン距離Pのみならず、当該オン距離P
の変化量ΔPをも考慮して決定するように構成した。従
って、オン距離Pのみに基いて設定された制動時間に対
して変化量ΔPからの補正を加えることができ、もって
制御の迅速化および適正化が実現できる。
【0037】次に、第2発明に対応する第2実施例につ
いて説明する。上記第1実施例では、穀稈センサAによ
る未刈穀稈Eの検出に基いて、穀稈センサAのオン距離
P、およびその変化量ΔPを算出し、これらオン距離P
およびその変化量ΔPを用いて制動時間Mを決定する構
成とした。これに対して、以下に説明する第2実施例で
は、分草杆6rの中部に2個の穀稈センサD,Cを前後
に並設し、これら穀稈センサD,Cを用いて、走行方向
の制御をさらに高精度化することを目的とするものであ
る。
【0038】すなわち、図10に示すように、上記第1
実施例における横刈用穀稈センサAと同様の穀稈センサ
Dを分草杆6rの中部に取付けると共に、穀稈センサD
の後方位置に穀稈センサCを取付け、これら穀稈センサ
D,Cの旋回自在な検出杆D1,C1を機体内方側に向
けそれぞれ延出する。これら穀稈センサD,Cは、図1
1に示すようにマイクロコンピュータJ2の入力側に、
入力インターフェース33を介して電気的に接続する。
【0039】第2実施例の他の機械的構成は、上述した
第1実施例のものと同様であるので、その説明は省略す
る。
【0040】次に、このように構成する第2実施例の動
作例について説明する。いま、機体5が刈取対象である
未刈穀稈Eに向けて走行すると、未刈穀稈Eが、まず穀
稈センサDの検出杆D1に接触し、次に穀稈センサCの
検出杆C1に接触する。この場合、上述した第1実施例
の場合と同様に、穀稈センサD,Cのオン時間は、走行
速度が一定である場合には、分草杆6rと未刈穀稈Eと
の相対距離L3に対応するものであり、未刈穀稈Eとの
相対距離L3が近い場合にはオン時間は長く、未刈穀稈
Eとの相対距離L3が遠い場合にはオン時間は短くな
る。
【0041】そしてマイクロコンピュータJ2では、制
動機構17l,17rの制動状態、すなわち走行方向に
関する制御が行われる。以下に、図12のフローチャー
トを参照して、この横刈に際しての走行方向制御につい
て具体的に説明する。
【0042】まず、ステップS11において、穀稈セン
サCがオンされているか否かを判定する。オンされてい
るときには、ステップS12において、そのオンされて
いる時間すなわちオン時間を測定し、そのオン時間と走
行速度センサ20の検出値とに基いて、穀稈センサCが
オン状態のまま走行するオン距離Qを算出する。
【0043】次に、ステップS13において、穀稈セン
サDがオンされているか否かを判定する。オンされてい
るときには、ステップS14において、そのオンされて
いる時間すなわちオン時間を測定し、そのオン時間と走
行速度センサ20の検出値とに基いて、穀稈センサDが
オン状態のまま走行するオン距離Rを算出する。
【0044】次にステップS15では、ステップS12
で算出した穀稈センサCのオン距離Qと、ステップS1
4で算出した穀稈センサDのオン距離Rとから、それら
オン距離Q,Rの平均値Sを算出する。この場合、穀稈
センサCのオン距離をQ1とし、穀稈センサDのオン距
離をR1とすると、平均値Sは次の式2: 式2:S=(Q+R)/2 で表される。この平均値Sは、分草杆6rから未刈穀稈
Eまでの相対距離に対応するものである。
【0045】次にステップS16において、ステップS
12で算出した穀稈センサCのオン距離Qと、ステップ
S14で算出した穀稈センサDのオン距離Rとから、そ
れら接触距離Q,Rの差を偏差Tとして算出する。この
演算は次の式2に従って行う。 式2:T=R−Q この偏差Tは、分草杆6rと未刈穀稈Eとの相対距離の
変化量に対応するものであり、穀稈センサC,Dの配列
方向と走行方向とが一致しているとき、すなわち分草杆
6rが未刈穀稈Eに対して等距離を保っているときには
0となり、穀稈センサC,Dの配列方向と走行方向とが
一致しないとき、すなわち分草杆6rが未刈穀稈Eに接
近しているときには負の値に、離間しているときには正
の値になる。
【0046】次にステップS17において、算出した平
均値Sおよび偏差Tの値から、ファジィ制御規則によ
り、後述のように左右ソレノイド17l,17rの作動
時間、すなわちクローラ7l,7rの制動時間Mを設定
する。このようなファジィ制御の実施に当り、図13
(b)のマトリクス表で示すようなファジィ制御規則を
採用し、その前件部は上記平均値S、および偏差Tにす
ると共に、その後件部は左右クローラ7l,7rの制動
時間Mとする。図13(b)において、縦の列は平均値
Sの値、横の列は偏差Tの値、表の中は制動時間Mに対
応した値をそれぞれ示す。
【0047】ここで、平均値Sのラベルは、 PB:小さい(離れすぎ) PS:やや小さい ZO:普通(走行方向はほぼ適正) NS:やや大きい NB:大きい(近付きすぎ) を意味する。
【0048】また、偏差Tのラベルは、 PB:正で大(離れつつある) ZO:ほぼゼロ(変化ない) NB:負で大(近付きつつある) を意味する。
【0049】さらに、左右クローラ7l,7rの制動時
間Mのラベルは、 PB:右を長く制動 PS:右を少し制動 ZO:制動しない NS:左を少し制動 NB:左を長く制動 を意味する。
【0050】そして、平均値Sのメンバーシップ関数を
図14(a)、偏差Tのメンバーシップ関数を図14
(b)、制動時間Mのメンバーシップ関数を図14
(c)にそれぞれ示す。
【0051】次に、ファジイ推論法を用いて、左右ソレ
ノイド17l,17rの制動時間Mを求める。すなわ
ち、いま平均値S、および偏差Tの値が属する制御規則
を考え、それを図13(b)の規則から選択すると、以
下のようになる。
【0052】{R1:もし平均値SがNS(やや小さい
(やや離れている))、かつ偏差TがZO(ほぼゼロ
(変化ない))ならば、制動時間MはPS(右を少し制
動)である。} {R2:もし平均値SがNS(やや大きい(やや近す
ぎ))、かつ偏差TがPB(正で大(離れつつある))
ならば、制動時間MはZO(制動しない)である。} {R3:もし平均値SがZO(普通(走行方向はほぼ適
正))、かつ偏差TがZO(ほぼゼロ(変化ない))な
らば、制動時間MはZO(制動しない)である。} {R4:もし平均値SがZO(普通(走行方向はほぼ適
正))、かつ偏差TがPB(正で大(離れつつある))
ならば、制動時間MはNS(左を少し制動)である。} これら制御規則R1〜R4の成立する度合いを図15
(a)および(b)で評価する。その結果、いま現在の
平均値Sの値がS1、偏差Tの値がT1とすると、制御
規則R1については適合度0.7、制御規則R2につい
ては適合度0.1、制御規則R3については適合度0.
2、制御規則R4については適合度0.1となる。そし
て、これら4つの推論結果を図15(c)のように重ね
合わせて総合し、こうして得られた制動時間Mのメンバ
ーシップ関数の集合から、その重心を求め、これを最終
的な制動時間M2とする。
【0053】このようにステップS17においてマイク
ロコンピュータJ2にて制動時間M2が演算されると、
この演算された制動時間M2の数値に応じた時間だけ、
制動信号を左ソレノイド25lまたは右ソレノイド25
rに向け出力する(S18)。そして、制動信号が出力
されると、左ソレノイド25lまたは右ソレノイド25
rが制動時間M2の値に応じた時間だけ励磁されて油圧
シリンダ21lまたは21rが作動し、これにより制動
機構17lまたは17rが作動して、左右のクローラ7
l,7rのいずれか一方を制動する。これにより、分草
杆6rが未刈穀稈Eに接近し過ぎているときには機体5
は右に方向転換し、また分草杆6rが未刈穀稈Eから離
れ過ぎているときには機体5は左に方向転換する。
【0054】このように第2実施例では、クローラ7
l,7rの操作量である制動機構17l,17rの制動
時間M2を、分草杆6rと未刈穀稈Eとの相対距離に対
応する平均値Sのみならず、分草杆6rと未刈穀稈Eと
の相対距離の変化量に対応する偏差Tをも考慮して決定
するように構成した。従って、平均値Sのみに基いて設
定された制動時間に対して偏差Tからの補正を加えるこ
とができ、もって制御の迅速化および適正化が実現でき
る。
【0055】また第2実施例では、2つの穀稈センサ
C,Dを用い、その検出値の平均値Sを相対距離として
採用する構成としたので、上述した第1実施例のように
単一の穀稈センサを用いる構成に比して、分草杆6rと
未刈穀稈Eとの相対距離に関する検出精度が向上でき
る。また上述した第1実施例では、分草杆6rと未刈穀
稈Eとの相対距離の変化量を表す値として、前回のオン
距離と現在のオン距離との差を用いるので、異なる穀稈
についてのオン距離を用いることとなって、検出精度の
向上に一定の限界があるが、第2実施例では同一の穀稈
についての2つのセンサC,Dからの出力に基いて相対
距離の変化量を算出するので、相対距離の変化量に関す
る検出精度が向上できるという利点がある。
【0056】次に、第3発明に対応する第3実施例につ
いて説明する。上述した第1及び第2実施例は、横刈に
際しての走行方向制御を目的とする。これに対して以下
に説明する第3実施例は、主として条刈に際しての走行
方向制御を目的とするものである。
【0057】すなわち、図16(a)に示すように、分
草杆6lの中部に、2個の穀稈センサG,Fを前後に並
設し、穀稈センサGの検出杆G1を機体内方側に、穀稈
センサFの検出杆F1を機体外方側にそれぞれ旋回自在
に延出する。これら穀稈センサG,Fは、図17に示す
ようにマイクロコンピュータJ3の入力側に、入力イン
ターフェース43を介して電気的に接続する。
【0058】第3実施例の他の機械的構成は、上述した
第1実施例のものと同様であるので、その説明は省略す
る。
【0059】次に、このように構成する第3実施例の動
作例について説明する。いま、機体5が刈取対象である
未刈穀稈E1,E2に向けて走行すると、図16(a)
のように機体5が走行方向が適正である場合には、穀稈
センサG,Fはいずれもオフ状態である。また、図16
(b)のように機体5の走行方向がが適正走行方向より
右にずれている場合には、穀稈センサGがオンとなり、
また図16(c)のように機体5の走行方向が適正走行
方向より左にずれている場合には、穀稈センサFがオン
となる。この場合、上述した第1実施例の場合と同様
に、穀稈センサG,Fのオン時間は、走行速度が一定で
ある場合には、分草杆6lと未刈穀稈E1またはE2と
の相対距離に対応するものであり、未刈穀稈E1または
E2との相対距離が近い場合にはオン時間は長く、未刈
穀稈E1またはE2との相対距離が遠い場合にはオン時
間は短くなる。
【0060】そしてマイクロコンピュータJ3では、制
動機構17l,17rの制動状態、すなわち走行方向に
関する制御が行われる。以下に、図18のフローチャー
トを参照して、この条刈に際しての走行方向制御につい
て具体的に説明する。
【0061】まず、ステップS21において、穀稈セン
サFがオンされているか否かを判定する。オンされてい
るときには、ステップS2において、そのオンされてい
る時間を測定すると共に、そのオン時間と走行速度セン
サ20の検出値とに基いて、穀稈センサFがオン状態の
まま走行するオン距離Xを算出する。このオン距離Xの
値は、分草杆6lと未刈穀稈E2(図16(c)参照)
との相対距離に対応するものである。
【0062】一方、ステップS21において否定判定の
ときには、ステップS23において、穀稈センサGがオ
ンされているか否かを判定する。オンされているときに
は、ステップS24において、そのオンされている時間
を測定すると共に、そのオン時間と走行速度センサ20
の検出値とに基いて、穀稈センサGがオン状態のまま走
行するオン距離Yを算出する。このオン距離Yの値は、
分草杆6lと未刈穀稈E1(図16(b)参照)との相
対距離に対応するものである。
【0063】次にステップS25では、算出した第n回
目のオン距離XnまたはYnと、一株前の未刈穀稈にお
ける算出値である前回値Xn−1またはYn−1とを比
較し、Xn>Xn−1またはYn>Yn−1の場合に
は、ステップS26でオン距離X(Y)から前回値Xn
−1(Yn−1)を引いた差を変化量ΔX(ΔY)とし
て算出する。この変化量ΔX,ΔYの値は、分草杆6r
と未刈穀稈Eとの相対距離の変化量に対応するものであ
る。
【0064】また、ステップS25における比較結果が
Xn<Xn−1またはYn<Yn−1である場合には、
ステップS27に移行し、前回値Xn−1(Yn−1
から、その前の未刈穀稈における算出値であるXn−2
(Yn−2)を引いた差を、変化量ΔX(ΔY)として
算出する。
【0065】次にステップS28において、算出したオ
ン距離X(Y)および変化量ΔX(ΔY)の値から、フ
ァジィ制御規則により、左右ソレノイド17l,17r
の作動時間、すなわちクローラ7l,7rの制動時間M
を設定する。このようなファジィ制御の実施に当り、図
19(b)のマトリクス表で示すようなファジィ制御規
則を採用し、その前件部は上記オン距離X,Y、および
変化量ΔX,ΔYにすると共に、その後件部は左右クロ
ーラ7l,7rの制動時間Mとする。図19(b)にお
いて、縦の列はオン距離X,Yの値、横の列は変化量Δ
X,ΔYの値、表の中は制動時間Mに対応した値をそれ
ぞれ示す。
【0066】ここで、オン距離X,Yのラベルは、 PB:Yが大(右寄り) PS:Yがやや大(やや右寄り) ZO:X,Yともほぼゼロ(走行方向はほぼ適正) NS:Xがやや大(やや左寄り) NB:Xが大(左寄り) を意味する。
【0067】また、変化量ΔX,ΔYのラベルは、 PB:ΔYが大(右に寄りつつある) ZO:ほぼゼロ(変化ない) NB:ΔXが大(左に寄りつつある) を意味する。
【0068】さらに、左右クローラ7l,7rの制動時
間Mのラベルは、 PB:右を長く制動 PS:右を少し制動 ZO:制動しない NS:左を少し制動 NB:左を長く制動 を意味する。
【0069】そして、オン距離X,Yのメンバーシップ
関数を図20(a)、変化量ΔX,ΔYのメンバーシッ
プ関数を図20(b)、制動時間Mのメンバーシップ関
数を図20(c)にそれぞれ示す。
【0070】次に、ファジイ推論法を用いて、左右ソレ
ノイド17l,17rの制動時間Mを求める。すなわ
ち、いまオン距離X,Y、および変化量ΔX,ΔYの値
が属する制御規則を考え、それを図19(b)の規則か
ら選択すると、以下のようになる。
【0071】{R1:もしオン距離X,YがNS(Xが
やや大(やや左寄り))、かつ変化量ΔX,ΔYがZO
(ほぼゼロ)ならば、制動時間MはPS(右を少し制
動)である。} {R2:もしオン距離X,YがNS(Xがやや大(やや
左寄り))、かつ変化量ΔX,ΔYがPB(ΔYが大
(右に寄りつつある))ならば、制動時間MはZO(制
動しない)である。} {R3:もしオン距離X,YがZO(X,Yともほぼゼ
ロ(走行方向はほぼ適正))、かつ変化量ΔX,ΔYが
ZO(ほぼゼロ(ほぼ変化ない))ならば、制動時間M
はZO(制動しない)である。} {R4:もしオン距離X,YがZO(X,Yともほぼゼ
ロ(走行方向はほぼ適正))、かつ変化量ΔX,ΔYが
PB(ΔYが大(右に寄りつつある))ならば、制動時
間MはNS(左を少し制動)である。} これら制御規則R1〜R4の成立する度合いを図21
(a)および(b)で評価する。その結果、いま現在の
オン距離X,Yの値がa、変化量ΔX,ΔYの値がbと
すると、制御規則R1については適合度0.7、制御規
則R2については適合度0.1、制御規則R3について
は適合度0.2、制御規則R4については適合度0.1
となる。そして、これら4つの推論結果を図21(c)
のように重ね合わせて総合し、こうして得られた制動時
間Mのメンバーシップ関数の集合から、その重心を求
め、これを最終的な制動時間M3とする。
【0072】このようにステップS28においてマイク
ロコンピュータJ2にて制動時間M3が演算されると、
この演算された制動時間M3の数値に応じた時間だけ、
制動信号を左ソレノイド25lまたは右ソレノイド25
rに向け出力する(S29)。そして、制動信号が出力
されると、左ソレノイド25lまたは右ソレノイド25
rが制動時間M3の値に応じた時間だけ励磁され、これ
により制動機構17lまたは17rが作動して、左右の
クローラ7l,7rのいずれか一方を制動する。これに
より、分草杆6rが未刈穀稈Eに接近し過ぎているとき
には機体5は右に方向転換し、また分草杆6rが未刈穀
稈Eから離れ過ぎているときには機体5は左に方向転換
する。
【0073】このように第3実施例では、制動機構17
l,17rの制動時間M3を、分草杆6rと未刈穀稈E
との距離を表すオン距離X,Yのみならず、分草杆6r
と未刈穀稈Eとの接近状態を表す変化量ΔX,ΔYをも
考慮して決定するように構成した。従って、オン距離
X,Yのみに基いて設定された制動時間に対して変化量
ΔX,ΔYからの補正を加えることができ、例えば未刈
穀稈E1,E2の条間間隔が狭く従来の装置ではハンチ
ング気味の出力になるような場合にも、本実施例の装置
では制動時間を短く設定できる等、制御の迅速化および
適正化が実現できる。
【0074】なお、上述した第1乃至第3実施例では、
横刈に関する構成と条刈に関する構成とを個別に説明し
たが、本発明では上述の構成を任意に組み合わせること
も可能であり、例えば、第3実施例のように左側の分草
杆6lに穀稈センサG,Fを取付けると共に上述のよう
な条刈の走行方向制御を行う装置において、右側の分草
杆6rに第2実施例の穀稈センサC,Dを取付けて上述
の横刈の走行方向制御を行う構成としても良い。また、
検出部材は、上述した第1乃至第3実施例に示す検出杆
に限らず従来公知のものを使用しても良い。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したように、第1発明では、走
行方向操作手段の操作量を、機体と未刈穀稈との相対距
離のみならず、当該相対距離の変化量をも考慮して決定
するようにしたので、相対距離のみに基いて決定した操
作量に対して、相対距離の変化量からの補正を加えるこ
とができ、もって制御の迅速化および適正化を図ること
ができるという効果を奏する。
【0076】また第2発明では、相対距離の変化量の算
出を各検出部材を同一方向に延出する2つの穀稈センサ
の出力に基いて行う構成としたので、同一の穀稈につい
ての各穀稈センサからの2つの出力に基いて相対距離の
変化量を算出することが可能となり、第1発明のように
単一の穀稈センサを用いた構成に比して、相対距離の変
化量に関する検出精度が向上できる。
【0077】また第3発明では、左右の未刈穀稈の間を
穀稈センサが進行しながら、機体の適正走行方向を維持
することができるので、特に、未刈穀稈の条間間隔のば
らつきが少ない条刈時の走行方向制御において好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)ないし(d)は第1実施例のコンバイン
の要部及びその作動を示す平面図である。
【図2】第1実施例のコンバインの要部を示す平面図で
ある。
【図3】第1実施例のコンバインの動力伝達機構を概略
的に示す平面図である。
【図4】第1実施例の制御系の構成例を示す図である。
【図5】第1実施例における制御の一例を示すフローチ
ャートである。
【図6】(a)は第1実施例の制御における前件部及び
後件部を示す図、(b)はその制御規則を示すマトリク
ス表である。
【図7】(a)ないし(c)は第1実施例の制御におけ
る前件部及び後件部の各メンバーシップ関数を示す図で
ある。
【図8】各制御規則における現在値の適合度を求める工
程を示す図である。
【図9】各制御規則における適合度を重ね合わせて操作
量を決定する工程を示す図である。
【図10】第2実施例のコンバインの要部を概略的に示
す平面図である。
【図11】第2実施例の制御系の構成の一例を示す図で
ある。
【図12】第2実施例の制御の一例を示すフローチャー
トである。
【図13】(a)は第2実施例の制御における前件部及
び後件部を示す図、(b)はその制御規則を示すマトリ
クス表である。
【図14】(a)ないし(c)は第2実施例の制御にお
ける前件部及び後件部の各メンバーシップ関数を示す図
である。
【図15】(a)ないし(c)は第2実施例の制御にお
いて各制御規則に対する現在値の適合度を求め、これら
適合度から操作量を決定する工程を示す図である。
【図16】(a)ないし(c)は第3実施例のコンバイ
ン及びその使用状態の要部を示す平面図である。
【図17】第3実施例の制御系の構成の一例を示す図で
ある。
【図18】第3実施例の制御の一例を示すフローチャー
トである。
【図19】(a)は第3実施例の制御における前件部及
び後件部を示す図、(b)は制御規則を示すマトリクス
表である。
【図20】(a)ないし(c)は第3実施例の制御にお
ける前件部及び後件部の各メンバーシップ関数を示す図
である。
【図21】(a)ないし(c)は第3実施例の制御にお
いて各制御規則に対する現在値の適合度を求め、これら
適合度から操作量を決定する工程を示す図である。
【図22】従来のコンバインを概略的に示す平面図であ
る。
【符号の説明】
A,B,C,D,F,G 穀稈センサ A1,B1,C1,D1,F1,G1 検出杆 E,E1,E2 未刈穀稈 J1,J2,J3 マイクロコンピュータ M1,M2,M3 制動時間 5 機体 6l,6r 分草杆 8 エンジン 7l,7r クローラ 17l,17r 制動機構 20 走行速度センサ 21l,21r 油圧シリンダ 25l,25r ソレノイド

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンバインの走行速度を検出する走行速
    度検出手段と、 コンバインの走行方向を変更する走行方向操作手段と、 コンバインの走行に伴い未刈穀稈に接触すべき検出部材
    を有する穀稈センサと、 前記穀稈センサの出力に基いて、コンバインの機体と前
    記未刈穀稈との相対距離を算出する相対距離算出手段
    と、 前記相対距離算出手段が算出した相対距離に基いて、当
    該相対距離の変化量を算出する変化量算出手段と、 前記相対距離算出手段が算出した相対距離と、前記変化
    量算出手段が算出した変化量とから、ファジィ推論によ
    り前記走行方向操作手段の操作量を決定する操作量決定
    手段と、 を備えてなるコンバインの走行方向制御装置。
  2. 【請求項2】 コンバインの走行速度を検出する走行速
    度検出手段と、 コンバインの走行方向を変更する走行方向操作手段と、 コンバインの機体の前後に並べて配置され、コンバイン
    の機体の左右いずれか同一方向に各検出部材を延出する
    2つの穀稈センサと、 前記2つの穀稈センサの少なくともいずれか1つの出力
    に基いて、コンバインの機体と前記未刈穀稈との相対距
    離を算出する相対距離算出手段と、 前記両穀稈センサの出力に基いて、コンバインの機体と
    前記未刈穀稈との相対距離の変化量を算出する変化量算
    出手段と、 前記相対距離算出手段が算出した相対距離と、前記変化
    量算出手段が算出した変化量とから、ファジィ推論によ
    り前記走行方向操作手段の操作量を決定する操作量決定
    手段と、 を備えてなるコンバインの走行方向制御装置。
  3. 【請求項3】 コンバインの走行速度を検出する走行速
    度検出手段と、 コンバインの走行方向を変更する走行方向操作手段と、 コンバインの走行に伴い未刈穀稈に接触すべき各検出部
    材をコンバインの機体の左側と右側に延出する2つの穀
    稈センサと、 前記各穀稈センサの出力に基いて、コンバインの機体と
    左右の未刈穀稈との相対距離をそれぞれ算出する相対距
    離算出手段と、 前記相対距離算出手段が算出した相対距離に基いて、前
    記相対距離の変化量を算出する変化量算出手段と、 前記相対距離算出手段が算出した相対距離と、前記変化
    量算出手段が算出した変化量とから、ファジィ推論によ
    り前記走行方向操作手段の操作量を決定する操作量決定
    手段と、 を備えてなるコンバインの走行方向制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101462387B1 (ko) * 2013-03-05 2014-11-17 경상대학교산학협력단 콤바인 배출오거의 회전속도 제어장치

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KR101462387B1 (ko) * 2013-03-05 2014-11-17 경상대학교산학협력단 콤바인 배출오거의 회전속도 제어장치

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