JP3213190B2 - 車両用ドアロック機構の遠隔操作装置 - Google Patents

車両用ドアロック機構の遠隔操作装置

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JP3213190B2
JP3213190B2 JP00475195A JP475195A JP3213190B2 JP 3213190 B2 JP3213190 B2 JP 3213190B2 JP 00475195 A JP00475195 A JP 00475195A JP 475195 A JP475195 A JP 475195A JP 3213190 B2 JP3213190 B2 JP 3213190B2
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善之 水野
貞雄 国分
久 青木
隆司 水野
進一 古賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に設けられるドア
ロック機構の駆動装置を遠隔操作により動作させるよう
にした車両用ドアロック機構の遠隔操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のものとして、例えば、自
動車の電波キーとして利用しているものがある。これ
は、機械的なキーを保持しているキーグリップ部の内部
に送信装置を内蔵し、キーグリップ表面に設けたロック
スイッチおよびアンロックスイッチのいずれかが操作さ
れると、これに応じたコード信号を電波信号として送信
するように構成されたものである。
【0003】そして、自動車側に設けられた受信装置に
より、受信した電波信号に含まれるIDコードが自己に
対応するものであるとき、つまり、受信したIDコード
が内部に記憶しているIDコードと一致したときに、そ
の電波信号に含まれる操作コード信号に対応してドアロ
ック機構をロック動作あるいはアンロック動作させるよ
うになる。これによって、使用者はその都度キープレー
トをドアのキーシリンダに挿入して回動操作を行う必要
がなくなり、使い勝手に優れるというものである。
【0004】この場合、近年では、電波キー側と自動車
側との間の信号授受の秘匿性を高めて安全性の向上を図
るために、例えば双方に複数のIDコードを設定してお
き、これらをロックスイッチおよびアンロックスイッチ
が操作される毎に電波キー側および受信装置側の双方に
おいてコード信号を巡回的に設定変更していくことで、
直前のIDコードを再度送信してもアンロック動作を行
なわせることができないようにしたものが供されいてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来構成のものでは、次のような使用上での不便
さが残るものであった。すなわち、このような電波キー
においては、コード信号を送信するのみで、受信動作を
行わない構成とした一方向通信方式が基本となってい
る。したがって、IDコードを上記したようにローリン
グコード方式とするものでは、電波キー側の内部回路に
おいては、受信装置側の受信の有無に無関係にIDコー
ドを順次変更設定するようになる。
【0006】受信装置においては、電波キーからの送信
信号を受信する毎に、IDコードを順次変更設定するこ
とにより、電波キー側と同期をとるようにしているが、
電波キーからの送信信号が受信不能である場合には受信
側のIDコードは変更設定されず、電波キーのIDコー
ドのみが変更設定されることになる。これにより、次に
電波キーを使用したときには、電波キー側と受信装置側
との間で同期状態がずれていることから、受信装置側で
は電波キー側からの送信信号に含まれるIDコードが不
一致であるとして判定されてロック動作あるいはアンロ
ック動作を行なわせることができない。そして、受信装
置側のIDコードに一致するまで、つまり、登録されて
いるIDコードがもとのIDコードに一巡するまで電波
キーのロックスイッチあるいはアンロックスイッチの操
作を繰り返し行う必要があり、結果として使い勝手が悪
くなる不具合がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、一方向通信でローリングコード方式に
より秘匿性を高める構成において、同期状態のずれが極
力生じないようにして使い勝手の向上を図り得る車両用
ドアロック機構の遠隔操作装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、操作スイッチ
の操作に応じてロックあるいはアンロックの空中伝播信
号を送信する送信装置と、車両に設けられ前記送信装置
からの空中伝播信号を受信するとこれに応じてドアロッ
ク機構をロック動作あるいはアンロック動作させるよう
にした受信装置とを備えた車両用ドアロック機構の遠隔
操作装置を対象とするものであり、前記送信装置を、前
記車両に固有に設定された複数の固有コードが記憶され
た送信側固有コード記憶手段と、操作スイッチが操作さ
れるとそのときのロックあるいはアンロックの操作コー
ドを記憶する送信側操作コード記憶手段と、前記操作ス
イッチが操作されると前記送信側固有コード記憶手段の
複数の固有コードのうちの指定されている前記固有コー
ドを読出すと共に今回の操作コードを操作信号として出
力する送信手段と、前記操作スイッチが操作されたとき
に前記送信側操作コード記憶手段から前回の操作スイッ
チの操作時に記憶された操作コードを読出してその操作
コードが今回の操作コードと異なるときに前記送信側固
有コード記憶手段における指定すべき固有コードを変更
設定する送信側コード指定手段とを設けて構成し、前記
受信装置を、前記送信装置側の固有コード記憶手段と同
様の複数の固有コードが記憶された受信側固有コード記
憶手段と、受信した前記空中伝播信号の固有コードと前
記受信側固有コード記憶手段に指定されている固有コー
ドとを照合する照合手段と、この照合手段から一致信号
が出力されたときにそのとき受信している操作コードに
応じて前記ドアロック機構を駆動制御する制御手段と、
受信した操作コードを記憶する受信側操作コード記憶手
段と、前記受信した操作コードに対して前記受信側操作
コード記憶手段に記憶された前回の受信時の操作コード
が異なるときに前記受信側固有コード記憶手段における
指定すべき固有コードを変更設定する受信側コード指定
手段とを設けて構成したところに特徴を有する(請求項
1の発明)。
【0009】また、前記送信側および受信側コード指定
手段を、前回の操作コードがアンロック操作に対応する
と共に今回の操作コードがロック操作に対応していると
きに前記固有コードの変更設定動作を行うように構成す
ることもできる(請求項2の発明)。
【0010】そして、前記送信側固有コード記憶手段お
よび前記受信側固有コード記憶手段に記憶されている複
数の固有コードを、前記車両に対応して設定される1個
の識別コードと、これに付加する所定個数のインクリメ
ントコードとから構成し、前記インクリメントコードを
巡回的に変更指定することで前記固有コードの変更設定
を行うようにすると良い(請求項3の発明)。
【0011】さらに、前記送信側固有コード記憶手段お
よび受信側固有コード記憶手段を、不揮発性メモリで構
成することができる(請求項4の発明)。
【0012】加えて、前記送信側操作コード記憶手段お
よび受信側操作コード記憶手段を、不揮発性メモリで構
成することができる(請求項5の発明)。
【0013】
【作用】請求項1記載の車両用ドアロック機構の遠隔操
作装置によれば、送信装置においては、送信装置の操作
スイッチが操作されると、送信手段は、送信側固有コー
ド記憶手段から指定されている固有コードを読出すと共
にそのときの操作スイッチの操作に応じたロックあるい
はアンロックの操作コードを操作信号として空中伝播信
号により送信するようになる。
【0014】また、同時に、操作スイッチが操作された
ときに、その操作コードが送信側操作コード記憶手段に
記憶され、送信側コード指定手段は、前回の操作コード
を送信側操作コード記憶手段から読出して今回の操作コ
ードと比較して異なるとき、つまり、前回と今回との操
作コードがロックおよびアンロックの組み合わせである
ときには、送信側固有コード記憶手段における指定すべ
き固有コードを変更設定するようになる。したがって、
操作コードがロックおよびアンロックの操作を交互に行
う場合にのみ固有コードの指定が変更設定されるように
なる。
【0015】一方、受信装置においては、受信手段によ
り空中伝播信号が受信されると、照合手段は、その信号
に含まれる固有コードが受信側固有コード記憶手段に指
定されている固有コードと一致するか否かを照合し、一
致信号を出力したときには制御手段は、そのときの操作
コードに応じてドアロック機構をロック動作あるいはア
ンロック動作するように駆動制御する。そして、同時
に、受信側コード指定手段は、前回受信した操作コード
を受信側操作コード記憶手段から読出して今回受信した
操作コードと異なるか否かを判定し、異なる場合には受
信側固有コード記憶手段における指定すべき固有コード
を変更設定するようになる。
【0016】これにより、送信装置側の操作スイッチを
交互に操作したときにのみ固有コードの指定変更動作が
行われるので、操作スイッチによる同じ操作を不用意に
繰り返し行う場合等においては固有コードの指定変更動
作が行われることがなくなり、車両側の受信装置との間
の同期状態が崩れるのを極力防止することができるよう
になり、信頼性の向上を図りながら使い勝手の向上をも
図ることができるようになる。
【0017】請求項2記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、送信側コード指定手段および受信
側コード指定手段のいずれもが、固有コードの指定変更
動作を行う条件として、前回の操作コードがアンロック
操作に対応すると共に今回の操作コードがロック操作に
対応している場合であることとしているので、固有コー
ドの指定変更動作の回数を必要最小限として同期状態が
崩れるのを極力防止できる。
【0018】そして、この場合に、車両用ドアロック機
構をアンロックさせる場合には、ロック状態にするとき
に使用した固有コードを必ず指定変更しており、変更さ
れた新たな固有コードが受信されない場合にはアンロッ
ク動作させることができず、一方、ロックさせる場合に
は、アンロック時に使用した変更前の固有コードを使用
しても安全サイドに動作させることから差し支えないの
で、信頼性の低下を招くことはない。
【0019】請求項3記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、複数の固有コードを、車両に対応
して設定される固有の1個の識別コードと所定個数のイ
ンクリメントコードとを組み合わせることにより構成し
ているので、車両個々に複数の固有コードを設定する必
要がないのでその記憶のためのメモリ容量を節約するこ
とができ、また、インクリメントコードを適宜の範囲で
任意の数字に設定することができるので、秘匿性にも優
れるものである。
【0020】請求項4記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、不揮発性メモリに固有コードを記
憶するようにしているので、電源が遮断された後でも記
憶状態を保持することができ、より安全性の向上を図る
ことができる。
【0021】請求項5記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、不揮発性メモリに操作コードを記
憶するようにしているので、電源が遮断された後でも記
憶状態を保持することができ、より安全性の向上を図る
ことができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を自動車の電波キーに適用した
場合の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図2は電気的構成の概略を示すもので、送信装置として
の電波キー1は、キープレート2とこれを支持するキー
グリップ3とからなり、キーグリップ3には操作スイッ
チとしてのロックスイッチ4およびアンロックスイッチ
5が配設されており、内部には送信回路6が配設されて
いる。そして、後述するように、ロックスイッチ4ある
いはアンロックスイッチ5が操作されると、送信回路6
は、識別コードであるIDコードを含んだコード信号を
空中伝播信号である電波信号として送信するようになっ
ている。
【0023】自動車の車体側に設けられる受信装置7に
は、受信回路8を介してアンテナ9が接続されており、
空中電波信号を受信すると、これを電気信号に変換して
受信装置7に入力するようになっている。受信装置7
は、照合手段,制御手段および受信側コード指定手段を
兼ね備えたもので、マイクロコンピュータなどから構成
され、受信制御プログラムにしたがって後述する制御動
作を行うようになっている。この受信装置7の入力端子
には、イグニッションキーシリンダ(図示せず)に設け
られたIGキーポジションスイッチ10,IGキーAC
Cスイッチ11が接続され、イグニッションキーシリン
ダへのキーの挿入検出信号が入力されると共に、イグニ
ッションのACC回動位置の検出信号が入力されるよう
になっている。また、受信装置7の入力端子には、ドア
の開閉を検出するドアカーテシスイッチ12が接続され
ている。
【0024】そして、受信装置7は、外部からの受信信
号に基づいてドアロック機構13のロック動作あるいは
アンロック動作を制御するように駆動回路13aが接続
されている。電気的に書換え可能な不揮発性のメモリで
あるEEPROM14は、受信側固有コード記憶手段お
よび受信側操作コード記憶手段としての機能を兼ね備え
たもので、複数の固有コードを、受信信号の照合を行う
際の識別コードであるIDコードおよびインクリメント
コードとして記憶している。
【0025】受信装置7は、後述するように、電波キー
1から送信されたロック信号あるいはアンロック信号が
アンテナ9,受信回路8を介して入力されると、EEP
ROM14に記憶しているIDコードおよびインクリメ
ントコードとの照合を行って一致した場合にそのときの
操作コードに対応した動作をドアロック機構13に対し
て行うように構成されている。
【0026】さて、電波キー1の送信回路6の電気的構
成を示す図1において、スイッチ回路15は、その電源
入力端子に電池16が接続されると共に入力端子に前述
のロックスイッチ4およびアンロックスイッチ5が接続
されており、それらのスイッチ4あるいは5が操作され
ると、制御出力端子から起動制御信号を出力すると共に
電源出力端子から電池16の直流電源電圧を各回路の制
御電源電圧として出力するようになっている。このスイ
ッチ回路15の制御出力端子は、クロック回路17,送
信コードシフトレジスタ18,発振回路19,スイッチ
判別回路20,スイッチコード判別回路21およびEE
PROM22,ROM23の各入力端子に接続されてい
る。なお、EEPROM22およびROM23は送信側
固有コード記憶手段および送信側操作コード記憶手段と
しての機能を兼ね備えたものである。
【0027】クロック回路17において、そのクロック
信号出力端子は送信コードシフトレジスタ18のクロッ
ク信号入力端子に接続されており、スイッチ回路15か
ら起動制御信号が与えられると所定周波数のクロック信
号を出力するようになっている。送信コードシフトレジ
スタ18は、インクリメントコードシフトレジスタ18
a,IDコードシフトレジスタ18bおよびスイッチコ
ードシフトレジスタ18cから構成されており、クロッ
ク回路17から与えられるクロック信号にしたがって後
述するようにして入力される各デジタルコード信号をシ
フトしてゆく。そして、スイッチコードシフトレジスタ
18cは、インクリメントコードシフトレジスタ18
a,IDコードシフトレジスタ18bから順次シフトさ
れて与えられるデジタルコード信号をコード変換回路2
4に出力するようになっている。
【0028】コード変換回路24は、送信用コードシフ
トレジスタ18から順次与えられるデジタルコード信号
を送信信号に変換して変調回路25に出力するようにな
っている。変調回路25は、発振回路19から与えられ
る所定周波数の搬送波をコード変換回路24から与えら
れる送信信号で変調し、出力回路26を介してアンテナ
27から空中伝播信号としての電波信号として出力す
る。
【0029】さて、スイッチ判別回路20は、ロックス
イッチ4およびアンロックスイッチ5に接続されてお
り、それらのいずれかが操作されるとこれを判別してス
イッチコード判別回路21およびROM23に判別信号
を与えるようになっている。送信コード指定手段として
のスイッチコード判別回路21は、スイッチ判別回路2
0から与えられるスイッチコードをEEPROM22に
記憶させると共に、前回記憶したスイッチコードを読出
して両者のコードに基づいてEEPROM22内に記憶
しているインクリメントコードの指定変更動作を行うか
否かを判断するようになっている。
【0030】EEPROM22は、スイッチ回路15か
ら制御信号が与えられると、内部に記憶されているイン
クリメントコードをインクリメントコードシフトレジス
タ18aに出力する。ROM23は、スイッチ回路15
から制御信号が与えられると、内部に記憶されているI
DコードをIDコードシフトレジスタ18bに出力する
と共に、スイッチ判別回路20からの信号に基づいてロ
ックコードあるいはアンロックコードのうちの対応する
ものをスイッチコードシフトレジスタ18cに出力する
ようになっている。
【0031】なお、受信装置7においては、電波キー1
の送信回路6の構成と類似した構成の回路が設けられて
おり、後述するようにして受信したコード信号を判定す
るようになっている。
【0032】次に、本実施例の作用について図3のフロ
ーチャートをも参照して説明する。電波キー1は、内部
の送信回路6において、図3に示すフローチャートの送
信制御プログラムを実行しており、ロックスイッチ4あ
るいはアンロックスイッチ5が操作されたか否かを判定
している。
【0033】まず、ロックスイッチ4が操作された場合
について説明する。すなわち、送信回路6においては、
ステップS1にて、「YES」と判断してステップS2
に進み、スイッチコード判別回路21により、EEPR
OM22およびROM23からIDコード,インクリメ
ントコードおよび前回のスイッチコードを読出す。一
方、送信コードシフトレジスタ18においては、インク
リメントコード,IDコードおよび今回のスイッチコー
ドがEEPROM22およびROM23から与えられる
と(ステップS3)、これに基づいてデジタル信号を順
次シフトしてコード変換回路24に与えて送信信号を生
成させるようになり、変調回路25にて発振回路19か
ら与えられる所定周波数の搬送波を変調して出力回路2
6からアンテナ27を介して電波信号として送信出力す
るようになる(ステップS4)。
【0034】次に、スイッチコード判別回路21は、前
回のスイッチコードがアンロックコードであったか否か
を判定し(ステップS5)、「NO」と判断した場合、
つまり、前回のスイッチコードがロックコードであった
場合にはそのまま送信制御プログラムを終了してステッ
プS1に戻り、「YES」と判断した場合には、ステッ
プS6に移行するようになる。スイッチコード判別回路
21は、ステップS6において、インクリメントコード
を「1」加算した値としてEEPROM22に書き込み
処理を行い、インクリメントコードの指定変更動作を行
うようになる。この後、スイッチコード判別回路21
は、今回操作されたロックスイッチ4に対応するロック
スイッチコードをEEPROM22に書き込み処理を行
い(ステップS7)、プログラムを終了してステップS
1に戻るようになる。なお、今EEPROM22に書込
んだスイッチコードは、次回のプログラム実行時に、ス
テップS2にて前回のスイッチコードとして読み出され
ることになる。
【0035】これにより、電波キー1からロックスイッ
チコードに対応する送信信号がIDコードおよびインク
リメントコードと共に電波信号として送信されるように
なる。受信装置7においては、その電波信号をアンテナ
27から受信回路25を介して受信すると、IDコード
およびインクリメントコードを照合してその照合結果が
一致したときにこれに含まれるロックスイッチコードに
応じて駆動回路13aを介してドアロック機構13にロ
ック動作を行なわせるようになる。また、このとき、受
信装置7は、前回のスイッチコードをEEPROM14
に記憶しており、そのスイッチコードがアンロックスイ
ッチコードである場合にはEEPROM14内に記憶し
ているインクリメントコードの値を「1」加算して指定
変更を行うようになる。
【0036】次に、電波キー1のアンロックスイッチ5
が操作された場合には、ステップS8にて「YES」と
判断し、ステップS9に移行するようになる。このステ
ップS9では、前述同様にしてスイッチコード判別回路
21により、EEPROM22およびROM23からI
Dコード,インクリメントコードおよび前回のスイッチ
コードを読み出し、続いてステップS10にて、送信コ
ードシフトレジスタ18により、インクリメントコー
ド,IDコードおよび今回のスイッチコードがEEPR
OM22およびROM23から読み出して操作コード信
号として生成し、コード変換回路24,変調回路25等
を介して電波信号としてアンテナ27から送信するよう
になる(ステップS11)。
【0037】次に、スイッチコード判別回路21は、前
回のスイッチコードがロックコードであったか否かを判
定し(ステップS12)、「NO」と判断した場合、つ
まり、前回のスイッチコードがアンロックコードであっ
た場合にはそのまま送信制御プログラムを終了してステ
ップS1に戻り、「YES」と判断した場合には、ステ
ップS13に移行するようになる。スイッチコード判別
回路21は、ステップS13において、今回操作された
アンロックスイッチ5に対応するアンロックスイッチコ
ードをEEPROM22に書き込み処理を行い、プログ
ラムを終了してステップS1に戻るようになる。なお、
今EEPROM22に書込んだスイッチコードは、次回
のプログラム実行時に、ステップS2にて前回のスイッ
チコードとして読み出されることになる。
【0038】これにより、電波キー1からロックスイッ
チコードに対応する送信信号がIDコードおよびインク
リメントコードと共に電波信号として送信されるように
なる。受信装置7においては、その電波信号をアンテナ
27から受信回路25を介して受信すると、IDコード
およびインクリメントコードを照合してその照合結果が
一致したときにこれに含まれるアンロックスイッチコー
ドに応じて駆動回路13aを介してドアロック機構13
にアンロック動作を行なわせるようになる。
【0039】このような本実施例によれば、複数の固有
コードとしてIDコードとインクリメントコードとの組
み合わせによるコードを設定し、スイッチコード判別回
路21により、そのインクリメントコードを前回のスイ
ッチコードがアンロックコードで且つ今回のスイッチコ
ードがロックコードである場合に限って「1」だけ加算
して指定変更を行うようにしたので、アンロック動作さ
れる場合には常にインクリメントコードが変更設定され
た状態となり、他の場合にはそのままのインクリメント
コードに設定された状態に保持しているので、ドアロッ
ク機構をアンロックさせる場合のセキュリティ性を高い
状態に保持したままで、電波キー1のロックスイッチ
4,アンロックスイッチ5を不用意に操作した場合に発
生する受信装置7側との同期のずれを極力防止すること
ができるようになり、使い勝手が向上する。
【0040】また、本実施例によれば、複数の固有コー
ドとしてIDコードおよびインクリメントコードを組み
合わせることにより生成するので、車両に対応して複数
の固有コードを設定記憶させる必要がなく、1個のID
コードと所定範囲のインクリメントコードを設定するこ
とで構成することができ、したがって、固有コードを記
憶するための記憶容量を少なくすることができるように
なる。
【0041】そして、本実施例によれば、インクリメン
トコードおよびスイッチコードの記憶をEEPROM2
2に記憶させるようにしたので、電源が遮断された場合
でも記憶状態が保持されるので、電源復帰後に遮断前と
同様の状態で動作を再開させることができ、安全性の向
上を図ることができる。
【0042】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、次のように変形または拡張できる。複数の
固有コードとして、インクリメントコードとの組合せで
はなく、その車両に対応して複数のIDコードを設定記
憶させる構成とすることもできる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の車両用ドアロック機構の遠隔操作装置によれば、次の
ような効果が得られる。すなわち、請求項1記載の車両
用ドアロック機構の遠隔操作装置によれば、送信装置側
の操作スイッチを交互に操作したときにのみ固有コード
の指定変更動作が行われるように構成したので、操作ス
イッチによる同じ操作を不用意に繰り返し行う場合等に
おいては固有コードの指定変更動作が行われることがな
くなり、車両側の受信装置との間の同期状態が崩れるの
を極力防止することができるようになり、信頼性の向上
を図りながら使い勝手の向上をも図ることができるとい
う優れた効果を奏する。
【0044】請求項2記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、送信側コード指定手段および受信
側コード指定手段のいずれもが、固有コードの指定変更
動作を行う条件として、前回の操作コードがアンロック
操作に対応すると共に今回の操作コードがロック操作に
対応している場合であることとしているので、固有コー
ドの指定変更動作の回数を必要最小限として同期状態が
崩れるのを極力防止できるという優れた効果を奏する。
【0045】請求項3記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、複数の固有コードを、車両に対応
して設定される固有の1個の識別コードと所定個数のイ
ンクリメントコードとを組み合わせることにより構成し
ているので、車両個々に複数の固有コードを設定する必
要がないのでその記憶のためのメモリ容量を節約するこ
とができ、また、インクリメントコードを適宜の範囲で
任意の数字に設定することができ、秘匿性の向上も図れ
るという優れた効果を奏する。
【0046】請求項4記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、不揮発性メモリに固有コードを記
憶するようにしているので、電源が遮断された後でも記
憶状態を保持することができ、より安全性の向上を図る
ことができるという優れた効果を奏する。
【0047】請求項5記載の車両用ドアロック機構の遠
隔操作装置によれば、不揮発性メモリに操作コードを記
憶するようにしているので、電源が遮断された後でも記
憶状態を保持することができ、より安全性の向上を図る
ことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電波キーの電気的構成
【図2】受信装置の電気的構成図
【図3】送信コードを出力する場合の動作を説明するフ
ローチャート
【符号の説明】
1は電波キー、2はキープレート、3はキーグリップ、
4はロックスイッチ(操作スイッチ)、5はアンロック
スイッチ操作スイッチ)、6は送信回路、7は受信装置
(照合手段、制御手段、受信側コード指定手段)、13
はドアロック機構、13aは駆動回路、14はEEPR
OM(受信側操作コード記憶手段、不揮発性メモリ)、
15はスイッチ回路、16は電池、18は送信コードシ
フトレジスタ、19は発振回路、20はスイッチ判別回
路、21はスイッチコード判別回路、22はEEPRO
M(送信側操作コード記憶手段、不揮発性メモリ)、2
3はROM(送信側操作コード記憶手段、不揮発性メモ
リ)、24はコード変換回路、25は変調回路、26は
出力回路、27はアンテナである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 隆司 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 古賀 進一 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (56)参考文献 特開 平4−81344(JP,A) 特開 平1−250572(JP,A) 特開 平4−31581(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 49/00 - 49/04 E05B 65/12 - 65/42 B60R 25/00 - 25/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作スイッチの操作に応じてロックある
    いはアンロックの空中伝播信号を送信する送信装置と、
    車両に設けられ前記送信装置からの空中伝播信号を受信
    するとこれに応じてドアロック機構をロック動作あるい
    はアンロック動作させるようにした受信装置とを備えた
    車両用ドアロック機構の遠隔操作装置において、 前記送信装置は、 前記車両に固有に設定された複数の固有コードが記憶さ
    れた送信側固有コード記憶手段と、 操作スイッチが操作されるとそのときのロックあるいは
    アンロックの操作コードを記憶する送信側操作コード記
    憶手段と、 前記操作スイッチが操作されると前記送信側固有コード
    記憶手段の複数の固有コードのうちの指定されている前
    記固有コードを読出すと共に今回の操作コードを操作信
    号として出力する送信手段と、 前記操作スイッチが操作されたときに前記送信側操作コ
    ード記憶手段から前回の操作スイッチの操作時に記憶さ
    れた操作コードを読出してその操作コードが今回の操作
    コードと異なるときに前記送信側固有コード記憶手段に
    おける指定すべき固有コードを変更設定する送信側コー
    ド指定手段とを具備し、 前記受信装置は、 前記送信装置側の固有コード記憶手段と同様の複数の固
    有コードが記憶された受信側固有コード記憶手段と、 受信した前記空中伝播信号の固有コードと前記受信側固
    有コード記憶手段に指定されている固有コードとを照合
    する照合手段と、 この照合手段から一致信号が出力されたときにそのとき
    受信している操作コードに応じて前記ドアロック機構を
    駆動制御する制御手段と、 受信した操作コードを記憶する受信側操作コード記憶手
    段と、 前記受信した操作コードに対して前記受信側操作コード
    記憶手段に記憶された前回の受信時の操作コードが異な
    るときに前記受信側固有コード記憶手段における指定す
    べき固有コードを変更設定する受信側コード指定手段と
    を具備したことを特徴とする車両用ドアロック機構の遠
    隔操作装置。
  2. 【請求項2】 前記送信側および受信側コード指定手段
    は、前回の操作コードがアンロック操作に対応すると共
    今回の操作コードがロック操作に対応しているときに
    前記固有コードの変更設定動作を行うことを特徴とする
    請求項1記載の車両用ドアロック機構の遠隔操作装置。
  3. 【請求項3】 前記送信側固有コード記憶手段および前
    記受信側固有コード記憶手段に記憶されている複数の固
    有コードは、前記車両に対応して設定される1個の識別
    コードと、これに付加する所定個数のインクリメントコ
    ードとから構成され、前記インクリメントコードを巡回
    的に変更指定することで前記固有コードの変更設定を行
    うことを特徴とする請求項1または2記載の車両用ドア
    ロック機構の遠隔操作装置。
  4. 【請求項4】 前記送信側固有コード記憶手段および受
    信側固有コード記憶手段は、不揮発性メモリであること
    を特徴とする請求項1または2記載の車両用ドアロック
    機構の遠隔操作装置。
  5. 【請求項5】 前記送信側操作コード記憶手段および受
    信側操作コード記憶手段は、不揮発性メモリであること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両
    用ドアロック機構の遠隔操作装置。
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