JP3213159U - 水中ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】水中ポンプを分解せずに浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を排水することができると共に、大型の水中ポンプ等を立てたままの状態で浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を排水することができる水中ポンプを提供する。【解決手段】縦向きのモータ軸7を有するモータ1と、モータ1の下部に取り付けられ、モータ軸7により回転される羽根車13をポンプケーシング11内に回転自在に収容して成るポンプ2と、モータ1の下部に形成され、潤滑油18が封入される潤滑油室19と、潤滑油室19を貫通するモータ1のモータ軸7を軸封する軸封装置20と、軸封装置20の上方位置に形成され、軸封装置20から漏れた水や潤滑油18を溜める浸水溜まり室21と、浸水溜まり室21内に配設され、浸水溜まり室21に浸入した水や潤滑油18を検出する浸水検出器と、を備え、浸水溜まり室21に、当該浸水溜まり室21に溜まった水や潤滑油18を外部へ排出する排出用チューブ24を連通状に接続する。【選択図】図1
Description
本考案は、土木工事や建設工事等に用いられ、ポンプの羽根車を回転させるモータのモータ軸を軸封装置により軸封してモータへの漏水を防止するようにした乾式モータを使用した水中ポンプに係り、特に、軸封装置から漏れた水や潤滑油を溜める浸水溜まり室と浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を検出する浸水検出器とを備えた水中ポンプの改良に関するものである。
一般に、土木工事等に用いる水中ポンプは、図6に示す如く、モータ軸52を有するモータ50と、モータ軸52に取り付けられた羽根車53をポンプケーシング54内に回転自在に収容して成るポンプ51とを備えており、ポンプ51の羽根車53がモータ50により回転されると、ポンプケーシング54の底面に形成した吸引口55からポンプケーシング54内に水が吸引され、ポンプケーシング54に形成した吐出口56から吸引された水が吐出されるようになっている。
このような水中ポンプにおいては、モータ50内に水が浸入しないようにモータ50のモータ軸52がメカニカルシール等の軸封装置57により水密状態に軸封されているが、軸封装置57の劣化や異常によって、軸封装置57から漏れが発生し、モータ50内に水や潤滑油58が浸入して軸受59の損傷やモータ50の絶縁不良を引き起こすと言う問題がある。
そのため、従来の水中ポンプにおいては、図6に示す如く、軸封装置57から漏れた水や潤滑油58を溜めて水や潤滑油58が直接軸受59やモータ50内へ浸入するのを防ぐ浸水溜まり室60を設けると共に、前記浸水溜まり室60内にフロートスイッチや電極棒等の浸水検出器61を配設し、軸封装置57から漏れた水や潤滑油58が浸水溜まり室60内に一定量溜まると、これを浸水検出器61が検出して警報を発し、モータ50や軸受59が浸水するのを防止するようにしている(例えば、特許文献〜特許文献4参照)。
尚、図6において、62はモータフレーム、63はモータ台、64はステータ、65はロータ、66はシールハウジング、67はドレン孔、68はドレンプラグ、69は軸封装置57から漏れた水や潤滑油58を浸水溜まり室60へ導く供給通路、70は潤滑油室、71はサクションカバーである。
ところで、従来の水中ポンプにおいては、水中ポンプの構造によっては浸水溜まり室60とモータ台63とドレン孔67の配置に制限があり、浸水溜まり室60に連通するドレン孔67を形成したりすることができない場合がある。
このような構造の水中ポンプにおいては、浸水溜まり室60内に溜まった水や潤滑油58を取り除く場合には、水中ポンプを分解しなければならず、時間と手数がかかることになる。
また、水中ポンプにドレン孔67を形成できたとしても、ドレン孔37の位置が浸水溜まり室60の底壁よりも高い位置にある場合には、水中ポンプを傾けたり、或いは、横に倒したりして浸水溜まり室60内に溜まった水や潤滑油58をドレン孔67から排出しなければならないが、大容量の大型の水中ポンプにおいては、傾けたり、横に倒したりするのが非常に困難であり、排水作業に手間取ることになる。
更に、従来の水中ポンプにおいては、浸水溜まり室60内に浸水検出器61を一つしか配設していないため、浸水検出器61が故障した場合には、浸水溜まり室60に浸入した水や潤滑油58を検出することができず、最悪の場合、浸水溜まり室60に溜まった水や潤滑油58が軸受59やモータ50に浸入して軸受59の損傷やモータ60の絶縁不良を引き起こすことになり、安全性に劣ることになる。
本考案は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、水中ポンプを分解せずに浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を排水することができると共に、大型の水中ポンプ等を立てたままの状態で浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を排水することができ、また、水中ポンプを立てたままの状態で潤滑油の交換を行え、しかも、浸水溜まり室内に浸入した水や潤滑油を二段階に亘って検出できるようにした水中ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案の請求項1に記載の水中ポンプは、縦向きのモータ軸を有するモータと、前記モータの下部に取り付けられ、モータ軸により回転される羽根車をポンプケーシング内に回転自在に収容して成るポンプと、前記モータの下部に形成され、潤滑油が封入される潤滑油室と、前記潤滑油室を貫通するモータのモータ軸を軸封する軸封装置と、前記軸封装置の上方位置に形成され、軸封装置から漏れた水や潤滑油を溜める浸水溜まり室と、前記浸水溜まり室内に配設され、浸水溜まり室に浸入した水や潤滑油を検出する浸水検出器と、を備えた水中ポンプであって、前記浸水溜まり室に、当該浸水溜まり室に溜まった水や潤滑油を外部へ排出する排出用チューブを連通状に接続したことに特徴がある。
本考案の請求項2に記載の水中ポンプは、請求項1に記載の水中ポンプにおいて、前記排出用チューブの一端部を前記浸水溜まり室の下部に連通状に接続すると共に、前記排出用チューブの他端部を前記潤滑油室を経て前記モータの外方へ引き出し、前記排出用チューブの他端部を排出用チューブの一端部よりも低い位置に配置したことに特徴がある。
本考案の請求項3に記載の水中ポンプは、請求項1又は2に記載の水中ポンプにおいて、前記排水用チューブの他端部にドレンプラグを間接的又は直接的に設けたことに特徴がある。
本考案の請求項4に記載の水中ポンプは、請求項1〜3の何れかに記載の水中ポンプにおいて、前記排出用チューブを複数本設けたことに特徴がある。
本考案の請求項5に記載の水中ポンプは、請求項1〜4の何れかに記載の水中ポンプにおいて、前記排出用チューブを可撓性を有する金属製のチューブ又は合成樹脂製のチューブとしたことに特徴がある。
本考案の請求項6に記載の水中ポンプは、請求項1に記載の水中ポンプにおいて、前記浸水溜まり室内に二つの浸水検出器を配設し、浸水溜まり室内へ浸入した水や潤滑油を二段階に亘って検出して二段階で警報を出す構成としたことに特徴がある。
本考案の請求項7に記載の水中ポンプは、請求項1に記載の水中ポンプにおいて、前記潤滑油室の底壁に潤滑油室内の潤滑油を排出する潤滑油用ドレン孔を形成し、前記潤滑油用ドレン孔に潤滑油用ドレンプラグを間接的又は直接的に設けたことに特徴がある。
本考案の請求項8に記載の水中ポンプは、請求項1〜5又は7の何れかに記載の水中ポンプにおいて、前記ポンプの周囲に多数の取水口を有する円筒状のストレーナを配設し、前記ストレーナの少なくとも前記排出用チューブの他端部に対向する部分又は前記潤滑油用ドレン孔に対向する部分を取り外し可能又は開閉可能としたことに特徴がある。
本発明に係る水中ポンプは、軸封装置から漏れた水や潤滑油を溜める浸水溜まり室に、浸水溜まり室に溜まった水や潤滑油を外部へ排出する排出用チューブを連通状に接続しているため、水中ポンプを分解せずに浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を排水することができる。
また、本発明に係る水中ポンプは、排出用チューブの一端部を浸水溜まり室の下部に連通状に接続すると共に、排出用チューブの他端部を潤滑油室を経てモータの外方へ引き出し、排出用チューブの他端部を排出用チューブの一端部よりも低い位置に配置し、また、潤滑油室の底壁に潤滑油室内の潤滑油を排出する潤滑油用ドレン孔を形成し、更に、ポンプの周囲に多数の取水口を有する円筒状のストレーナを配設し、ストレーナの少なくとも排出用チューブの他端部に対向する部分や潤滑油用ドレン孔に対向する部分を取り外し可能又は開閉可能とているため、大型の水中ポンプ等を立てたままの状態で浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を排水することができると共に、潤滑油室内の潤滑油の交換を行える。
更に、本発明に係る水中ポンプは、排出用チューブを複数本配設しているため、浸水溜まり室内に溜まった水や潤滑油を迅速に排水することができる。
更に、本発明に係る水中ポンプは、排出用チューブを可撓性を有する金属製のチューブ又は合成樹脂製のチューブにより形成しているため、配管作業を簡単且つ容易に行える。
更に、本発明に係る水中ポンプは、浸水溜まり室内に二つの浸水検出器を配設し、浸水溜まり室内へ浸入した水や潤滑油を二段階に亘って検出して二段階で警報を出す構成としているため、一方の浸水検出器が故障しても、他方の浸水検出器で浸水溜まり室内へ浸入した水や潤滑油を検出することができ、安全性に優れている。
以下、本考案の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本考案の一実施形態に係る水中ポンプを示し、当該水中ポンプは、土木工事や建設工事等に用いられており、乾式モータを使用する全周水路型の水中ポンプに構成されている。
図1は本考案の一実施形態に係る水中ポンプを示し、当該水中ポンプは、土木工事や建設工事等に用いられており、乾式モータを使用する全周水路型の水中ポンプに構成されている。
即ち、前記水中ポンプは、図1に示す如く、縦向きのモータ軸7を有するモータ1と、モータ1の下部に取り付けられ、モータ軸7により回転される羽根車12をポンプケーシング11内に回転自在に収容して成るポンプ2と、モータ1の周囲に形成された環状水路16と、モータ1の下部に形成され、潤滑油18が封入される潤滑油室19と、潤滑油室19を貫通するモータ1のモータ軸7を軸封する軸封装置20と、軸封装置20の上方位置に形成され、軸封装置20から漏れた水や潤滑油18を溜める浸水溜まり室21と、浸水溜まり室21内に配設され、浸水溜まり室21に浸入した水や潤滑油18を二段階に亘って検出する二つの浸水検出器22,23と、前記浸水溜まり室21に連通状に接続され、浸水溜まり室21に溜まった水や潤滑油18を外部へ排出する排出用チューブ24と、前記ポンプ2の周囲に配設された円筒状のストレーナ25と、を備えている。
具体的には、前記モータ1は、図1に示す如く、円筒状のモータフレーム3と、モータフレーム3の内周面に固定されたステータ4と、モータフレーム3の上端部を閉塞する上部ブラケット(図示省略)と、モータフレーム3の下端部を閉塞し、潤滑油室19を形成する円盤状のモータ台5と、上部ブラケット(図示省略)及びモータ台5にグリース封入の軸受6(ボールベアリング)を介して回転自在に支持された縦向きのモータ軸7と、モータ軸7に取り付けたロータ8等を備えており、モータフレーム3内に絶縁油を封入しない所謂乾式モータに構成されている。
前記ポンプ2は、図1に示す如く、吸引口9及び吐出口10を形成したポンプケーシング11と、モータ1のモータ軸7の下端部に取り付けられ、ポンプケーシング11内に回転自在に収容された羽根車13とを備えており、モータ1のモータ台5下面にポンプ固定用ボルト13により取り付け固定されている。このとき、ポンプケーシング11の上向き姿勢の吐出口10とモータ台5に形成した縦向き姿勢の水路14とが連通接続されるようになっている。また、ポンプケーシング11とモータ台5との間に、作業員の手が入る程度の大きさの作業空間15が形成されている。
前記環状水路16は、モータフレーム3の周囲に一定の間隔を空けて円筒状のカバー体17を配設し、前記カバー体17の上端部を上部ブラケット(図示省略)に接続すると共に、前記カバー体17の下端部をモータ台5に接続することによって、モータフレーム3とカバー体17との間に形成されている。この環状水路16は、モータ1を冷却する機能を有している。
前記潤滑油室19は、モータ台5の下面側に形成した下面開放の窪み部をシールハウジング26で閉塞し、シールハウジング26をシールハウジング固定用ボルト27でモータ台5の下面に固定することによって、モータ台5に形成されている。
また、潤滑油室19内には、軸封装置20の潤滑のために非導電性の潤滑油18が封入されており、潤滑油室19の中心部には、モータ1のモータ軸7が挿通されている。
更に、潤滑油室19の底壁(シールハウジング26)には、潤滑油室19内の潤滑油18を排出する潤滑油用ドレン孔28が形成されている。この潤滑油用ドレン孔28には、エルボ29及び短管30等を介して潤滑油用ドレンプラグ31が設けられており、潤滑油用ドレンプラグ31を取り外すことによって、潤滑油室19内の潤滑油18を外部へ排出することができるようになっている。
上記の実施形態においては、潤滑油用ドレン孔28にエルボ29及び短管30等を介して潤滑油用ドレンプラグ31を設けたが、他の実施形態においては、エルボ29及び短管30等を省略し、潤滑油用ドレンプラグ31を直接潤滑油用ドレン孔28に着脱自在に設けても良い。
前記軸封装置20は、潤滑油室19内のモータ軸7の周囲に配設され、モータ軸7を水密状態に密封して水や潤滑油18がモータ1内に浸入するのを防止するメカニカルシール20aと、シールハウジング26とモータ軸7との間に設けたオイルシール20bとを備えている。
前記浸水溜まり室21は、モータ台5に形成した窪み部内にお椀形状の浸水溜まり室用ケーシング32を配設し、前記浸水溜まり室用ケーシング32の底壁部32aにモータ軸7を挿通すると共に、前記浸水溜まり室用ケーシング32の周壁部32bの上端部をケーシング固定用ボルト33でモータ台5の窪み部内に固定することによって、軸封装置20の上方位置で且つ潤滑油室19内に形成されている。
前記二つの浸水検出器22,23は、浸水溜まり室21内に上下に分けて配設されており、浸水溜まり室21に浸入した水や潤滑油18を二段階に亘って検出し、二段階で警報を発するようになっている。
即ち、下部の浸水検出器22は、浸水溜まり室用ケーシング32の周壁部32bの下端部に水平姿勢で挿通支持された電極棒を有しており、電極棒が浸水溜まり室21内に浸入した水や潤滑油18に接触することによって、所定の電気信号を出力するようになっている。下部の浸水検出器22から出力された電気信号は、ケーブル34を介して制御回路(図示省略)に出力され、警報を発する。
一方、上部の浸水検出器23は、フロートスイッチから成り、浸水溜まり室21内に水や潤滑油18が所定量溜まったことを検出し、所定の電気信号を出力するようになっている。上部の浸水検出器23から出力された電気信号は、ケーブルを介して制御回路(図示省略)に出力され、警報を発する。
前記排出用チューブ24は、可撓性を有する金属製のチューブ又は合成樹脂製のチューブにより形成されており、排出用チューブ24の一端部がチューブ継手35を介して浸水溜まり室21の下部に連通状に接続されていると共に、排出用チューブ24の他端部が潤滑油室19を経てモータ1の外方(下方)へ引き出されている。
この実施形態においては、排出用チューブ24の他端部は、シールハウジング26から引き出されており、排出用チューブ24の一端部よりも低い位置に配置されている。この排出用チューブ24の他端部には、エルボ36及び短管37等を介してドレンプラグ38が設けられている。
上記の実施形態においては、排出用チューブ24の他端部にエルボ36及び短管37等を介してドレンプラグ38を設けたが、他の実施形態においては、エルボ36及び短管37等を省略し、ドレンプラグ38を直接排出用チューブ24の他端部に着脱自在に設けても良い。
また、前記排出用チューブ24は、図1に示すように、一本だけ配設しても良く、或いは、図4に示すように、複数本配設するようにしても良い。
前記ストレーナ25は、多数の取水口25cを有すると共に、円筒状に形成されており、ポンプ2の周囲に配設され、ストレーナ25の少なくとも排出用チューブ24の他端部に対向する部分と潤滑油用ドレン孔28に対向する部分とがそれぞれ取り外し可能又は開閉可能となっている。
即ち、前記ストレーナ25は、図2及び図3に示す如く、モータ台5に固定され、円周方向に一定の間隔を空けて多数の矩形状の窓を形成した円筒状枠体25aと、円筒状枠体25aの下端部に固定した円板状の底板25bと、円筒状枠体25aに各窓を覆うようにして固定用ボルト39により取り付けられ、平面形状が円弧状で且つ正面視において矩形状に形成されていると共に、多数の取水口25cを有する複数枚のパンチングメタル板25dとを備えており、ボルト39の締め付け又は取り外しによって、ストレーナ25の少なくとも排出用チューブ24の他端部に対向するパンチングメタル板25dと潤滑油用ドレン孔28に対向するパンチングメタル板25dとが取り外し可能となっている。
上記の実施形態においては、固定用ボルト39の締め付け又は取り外しによって、ストレーナ25を構成するパンチングメタル板25dを取り外し可能としたが、他の実施形態においては、図示していないが、パンチングメタル板25dをヒンジにより円筒状枠体25aに取り付け、ストレーナ25の少なくとも排出用チューブ24の他端部に対向するパンチングメタル板25dと潤滑油用ドレン孔28に対向するパンチングメタル板25dとを開閉可能としても良い。
尚、図1において、40はモータ台5に形成され、潤滑油室19に潤滑油18を供給する潤滑油用供給孔、41は潤滑油用供給孔40を開閉自在に閉塞する潤滑油用プラグ、42はモータ台5に形成され、軸受6にグリースを供給するグリース用供給孔、43はグリース用供給孔42に設けたグリースニップルである。
而して、上述した水中ポンプにおいては、ポンプ2を水中に浸漬させた状態でモータ1を起動させると、ポンプ2の羽根車13がモータ1により回転され、ポンプケーシング11に形成した吸引口9からポンプケーシング11内に水が吸引され、ポンプケーシング11に形成した吐出口10から吸引された水が吐出される。このとき、ポンプ2の吐出口10から吐出された水は、モータ台5に形成した水路14を通って環状水路16内に流入し、モータ1を冷却してから外部へ排出される。これにより、モータ1が大気中に露呈した状態で連続運転されても、モータ1が加熱されると言うことがなく、モータ1の焼損を防止することができる。
また、水中ポンプの運転中において、メカニカルシール20aやオイルシール20bから成る軸封装置20に漏れが発生した場合、水が潤滑油室19内に浸入すると共に、潤滑油室19内の水や潤滑油18が浸水溜まり室21に浸入する。
浸水溜まり室21に水や潤滑油18が浸入すると、下部の浸水検出器22が浸水溜まり室21に水や潤滑油18が浸入したことを検出して警報を発する。また、浸水溜まり室21内に所定量の水や潤滑油18が溜まったら、上部の浸水検出器23が検出して警報を発する。
一回目の警報又は二回目の警報が発せられたら、作業員は軸受6不良や絶縁不良を引き起こす前に水中ポンプの運転を停止し、潤滑油室19に封入した潤滑油18を交換する。その際、浸水溜まり室21内の溜まった水や潤滑油18を排出すると共に、潤滑油室19内の潤滑油18を排出する。
浸水溜まり室21内の水や潤滑油18、潤滑油室19内の潤滑油18をそれぞれ排出する際には、排出用チューブ24の他端部に対向するストレーナ25のパンチングメタル板25dと、潤滑油用ドレン孔28に対向するストレーナ25のパンチングメタル板25dとを取り外した後、ドレンプラグ38と潤滑油用ドレンプラグ31とを取り外し、浸水溜まり室21内の水や潤滑油18を排出用チューブ24により排出すると共に、潤滑油室19内の潤滑油18を潤滑油用ドレン孔28から排出する。
ドレン作業が終了し、浸水警報が消えたのを確認したら、潤滑油用ドレン孔28を潤滑油用ドレンプラグ31により閉塞すると共に、排出用チューブ24の他端部をドレンプラグ38により閉塞し、潤滑油用プラグ41を取り外して潤滑油用供給孔40から潤滑油室19内に新しい潤滑油18を供給する。
上述した水中ポンプは、軸封装置20から漏れた水や潤滑油18を溜める浸水溜まり室21に、浸水溜まり室21に溜まった水や潤滑油18を外部へ排出する排出用チューブ24を連通状に接続しているため、水中ポンプを分解せずに浸水溜まり室21内に溜まった水や潤滑油18を排水することができる。
また、上述した水中ポンプは、排出用チューブ24と、排出用チューブ24の他端部に対向する部分や潤滑油用ドレン孔28に対向する部分を取り外し可能としたストレーナ25とを備えているため、大型の水中ポンプ等を立てたままの状態で浸水溜まり室21内に溜まった水や潤滑油18を排水することができると共に、潤滑油室19内の潤滑油18の交換を行うことができる。
1はモータ、2はポンプ、7はモータ軸、11はポンプケーシング、13は羽根車、18は潤滑油、19は潤滑油室、20は軸封装置、21は浸水溜まり室、24は排水用チューブ、25はストレーナ、25cは取水口、28は潤滑油用ドレン孔、31は潤滑油用ドレンプラグ、38はドレンプラグ。
Claims (8)
- 縦向きのモータ軸を有するモータと、前記モータの下部に取り付けられ、モータ軸により回転される羽根車をポンプケーシング内に回転自在に収容して成るポンプと、前記モータの下部に形成され、潤滑油が封入される潤滑油室と、前記潤滑油室を貫通するモータのモータ軸を軸封する軸封装置と、前記軸封装置の上方位置に形成され、軸封装置から漏れた水や潤滑油を溜める浸水溜まり室と、前記浸水溜まり室内に配設され、浸水溜まり室に浸入した水や潤滑油を検出する浸水検出器と、を備えた水中ポンプであって、前記浸水溜まり室に、当該浸水溜まり室に溜まった水や潤滑油を外部へ排出する排出用チューブを連通状に接続したことを特徴とする水中ポンプ。
- 前記排出用チューブの一端部を前記浸水溜まり室の下部に連通状に接続すると共に、前記排出用チューブの他端部を前記潤滑油室を経て前記モータの外方へ引き出し、前記排出用チューブの他端部を排出用チューブの一端部よりも低い位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載の水中ポンプ。
- 前記排水用チューブの他端部にドレンプラグを間接的又は直接的に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の水中ポンプ。
- 前記排出用チューブを複数本設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の水中ポンプ。
- 前記排出用チューブを可撓性を有する金属製のチューブ又は合成樹脂製のチューブとしたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の水中ポンプ。
- 前記浸水溜まり室内に二つの浸水検出器を配設し、浸水溜まり室内へ浸入した水や潤滑油を二段階に亘って検出して二段階で警報を出す構成としたことを特徴とする請求項1に記載の水中ポンプ。
- 前記潤滑油室の底壁に潤滑油室内の潤滑油を排出する潤滑油用ドレン孔を形成し、前記潤滑油用ドレン孔に潤滑油用ドレンプラグを間接的又は直接的に設けたことを特徴とする請求項1に記載の水中ポンプ。
- 前記ポンプの周囲に多数の取水口を有する円筒状のストレーナを配設し、前記ストレーナの少なくとも前記排出用チューブの他端部に対向する部分又は前記潤滑油用ドレン孔に対向する部分を取り外し可能又は開閉可能としたことを特徴とする請求項1〜5又は7の何れかに記載の水中ポンプ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112431770A (zh) * | 2020-10-23 | 2021-03-02 | 湖南耐普泵业股份有限公司 | 一种便于漏水检测的永磁潜液泵 |
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2017
- 2017-08-10 JP JP2017003712U patent/JP3213159U/ja active Active
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CN112431770A (zh) * | 2020-10-23 | 2021-03-02 | 湖南耐普泵业股份有限公司 | 一种便于漏水检测的永磁潜液泵 |
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