JP3212532B2 - 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法 - Google Patents
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法Info
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- JP3212532B2 JP3212532B2 JP07287497A JP7287497A JP3212532B2 JP 3212532 B2 JP3212532 B2 JP 3212532B2 JP 07287497 A JP07287497 A JP 07287497A JP 7287497 A JP7287497 A JP 7287497A JP 3212532 B2 JP3212532 B2 JP 3212532B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬用の顆粒剤に
崩壊剤、結合剤として添加される低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースに関するものである。
崩壊剤、結合剤として添加される低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品の顆粒剤には、薬物の他に崩壊
剤、結合剤、賦形剤等が配合される。その崩壊剤には、
例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース及びそのカルシウム塩、デンプ
ン及びその誘導体が挙げられる。この中で低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースは、薬物との相互作用が少な
い非イオン性の崩壊剤である。低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースが医薬品の添加剤として使用されている
ことは、特公昭46−42792号公報、特公昭57−
53100号公報に記載されている。
剤、結合剤、賦形剤等が配合される。その崩壊剤には、
例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース及びそのカルシウム塩、デンプ
ン及びその誘導体が挙げられる。この中で低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースは、薬物との相互作用が少な
い非イオン性の崩壊剤である。低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースが医薬品の添加剤として使用されている
ことは、特公昭46−42792号公報、特公昭57−
53100号公報に記載されている。
【0003】顆粒剤は、押出造粒法、流動層造粒法、攪
拌造粒法等により製造されるが、押出造粒法によると、
見掛比重が高く磨損性の少ない優れた顆粒剤が得られ
る。以上のうち、押出造粒法に低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースを使用すると、その製造方法によって
は、添加量の多いときには造粒速度が小さく、生産性が
低下してしまうことがある。
拌造粒法等により製造されるが、押出造粒法によると、
見掛比重が高く磨損性の少ない優れた顆粒剤が得られ
る。以上のうち、押出造粒法に低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースを使用すると、その製造方法によって
は、添加量の多いときには造粒速度が小さく、生産性が
低下してしまうことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためになされたもので、添加量の多いときでも
押出造粒法による顆粒剤の造粒速度を大きくすることが
できる低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方
法を提供することを目的とする。
解決するためになされたもので、添加量の多いときでも
押出造粒法による顆粒剤の造粒速度を大きくすることが
できる低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載された発明は、ヒドロキシプロポキ
シル基含有量が5〜16重量%である低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロースの製造方法であって、水酸化ナト
リウムを含むアルカリセルロースにプロピレンオキサイ
ドを反応し、水酸化ナトリウムを酸で中和して得られた
粗低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを熱水で洗浄
精製するに際し、洗浄水の液量を該セルロースエーテル
に対して30〜80重量倍とし、該セルロースエーテル
の反応の際に副生するプロピレングリコール類の含有量
を0.03〜2重量%、強熱残分を1重量%以下とした
ことを特徴とする。請求項2に記載された発明は、請求
項1記載のヒドロキシプロポキシル基含有量が5〜16
重量%である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
製造方法において、粗低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースが、水酸化ナトリウムを含むアルカリセルロース
にプロピレンオキサイドを反応後、全水酸化ナトリウム
を中和するのに要する酸の5〜40モル%を含む水中に
分散させて該セルロースエーテルの一部分を溶解させ、
ついで酸を追加して水酸化ナトリウムの残部を中和した
ものであることを特徴とする。
め、請求項1に記載された発明は、ヒドロキシプロポキ
シル基含有量が5〜16重量%である低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロースの製造方法であって、水酸化ナト
リウムを含むアルカリセルロースにプロピレンオキサイ
ドを反応し、水酸化ナトリウムを酸で中和して得られた
粗低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを熱水で洗浄
精製するに際し、洗浄水の液量を該セルロースエーテル
に対して30〜80重量倍とし、該セルロースエーテル
の反応の際に副生するプロピレングリコール類の含有量
を0.03〜2重量%、強熱残分を1重量%以下とした
ことを特徴とする。請求項2に記載された発明は、請求
項1記載のヒドロキシプロポキシル基含有量が5〜16
重量%である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
製造方法において、粗低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースが、水酸化ナトリウムを含むアルカリセルロース
にプロピレンオキサイドを反応後、全水酸化ナトリウム
を中和するのに要する酸の5〜40モル%を含む水中に
分散させて該セルロースエーテルの一部分を溶解させ、
ついで酸を追加して水酸化ナトリウムの残部を中和した
ものであることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】反応時に副生するプロピレングリ
コール類は、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール等である。これらの
プロピレングリコール類は、通常は熱水で洗浄精製する
際に塩類等とともに除去されるが、洗浄液量を制御しプ
ロピレングリコール類を残存させると、押出造粒時に練
合物の潤滑性が改善されるためか造粒速度が増大し生産
性が向上する。造粒性を改善するためのプロピレングリ
コール類含有量としては0.03〜2重量%、特に0.
05〜1.5重量%の範囲が好ましい。0.03重量%
より少ないとその効果が発揮されず、2重量%を超える
とプロピレングリコール類が低分子であるため薬物と反
応したり薬物の分解を促進する懸念があるため好ましく
ない。プロピレングリコール類は、ガスクロマトグラフ
により定量できる。強熱残分は、日本薬局方の試験法に
より測定されるが、金属類に起因するものであり、その
量は日本薬局方の規格の1重量%以下とする。
コール類は、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール等である。これらの
プロピレングリコール類は、通常は熱水で洗浄精製する
際に塩類等とともに除去されるが、洗浄液量を制御しプ
ロピレングリコール類を残存させると、押出造粒時に練
合物の潤滑性が改善されるためか造粒速度が増大し生産
性が向上する。造粒性を改善するためのプロピレングリ
コール類含有量としては0.03〜2重量%、特に0.
05〜1.5重量%の範囲が好ましい。0.03重量%
より少ないとその効果が発揮されず、2重量%を超える
とプロピレングリコール類が低分子であるため薬物と反
応したり薬物の分解を促進する懸念があるため好ましく
ない。プロピレングリコール類は、ガスクロマトグラフ
により定量できる。強熱残分は、日本薬局方の試験法に
より測定されるが、金属類に起因するものであり、その
量は日本薬局方の規格の1重量%以下とする。
【0007】粗低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
を洗浄精製する際には、熱水が使用されるが、通常、温
度は60℃以上である。60℃未満の洗浄水を使用する
と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが膨潤するた
め洗浄が困難となる。低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースが繊維状であると洗浄性は良好となるが、固く締
まった粒子であると洗浄が困難となる。通常、洗浄は、
中和された低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを熱
水中で3〜7重量%のスラリーとし、ろ過してケーキと
した後、その上に熱水を散布するか、あるいは、再びス
ラリー化して脱水することにより洗浄する。前記のプロ
ピレングリコール類及び強熱残分とするための洗浄水の
液量は粒子の形状により異なるが、スラリー化のための
熱水とケーキに散布する等の熱水の量を合わせて、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロースに対して30〜80
重量倍が好ましく、特に40〜70重量倍が望ましい。
30重量倍より少ないと、強熱残分が高くなってしま
い、80重量倍より多いと、プロピレングリコール類の
含有量が低下しその効果を発揮できない。
を洗浄精製する際には、熱水が使用されるが、通常、温
度は60℃以上である。60℃未満の洗浄水を使用する
と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが膨潤するた
め洗浄が困難となる。低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースが繊維状であると洗浄性は良好となるが、固く締
まった粒子であると洗浄が困難となる。通常、洗浄は、
中和された低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを熱
水中で3〜7重量%のスラリーとし、ろ過してケーキと
した後、その上に熱水を散布するか、あるいは、再びス
ラリー化して脱水することにより洗浄する。前記のプロ
ピレングリコール類及び強熱残分とするための洗浄水の
液量は粒子の形状により異なるが、スラリー化のための
熱水とケーキに散布する等の熱水の量を合わせて、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロースに対して30〜80
重量倍が好ましく、特に40〜70重量倍が望ましい。
30重量倍より少ないと、強熱残分が高くなってしま
い、80重量倍より多いと、プロピレングリコール類の
含有量が低下しその効果を発揮できない。
【0008】低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
は、セルロースに水酸化ナトリウムを含浸させアルカリ
セルロースとして、プロピレンオキサイドを反応させて
得る。次に触媒として用いた水酸化ナトリウムを酢酸、
塩酸等の酸で中和するが、反応生成物を全水酸化ナトリ
ウムを中和するのに要する酸の一部分を含む水中に分散
させて該セルロースエーテルの一部分を溶解させる方法
が、見掛比重を制御するために好適である。酸の量とし
ては、全水酸化ナトリウムを中和する量の5〜40モル
%が好ましく、10〜30モル%が望ましい。5モル%
未満であると残存する水酸化ナトリウムが多く該セルロ
ースエーテルの溶解量が多くなりすぎて、中和終了後に
粒子が固く締まってしまうため洗浄が困難となり、40
モル%を越えると該セルロースエーテルの溶解量が少な
く、原料パルフに起因する繊維がそのまま製品に残存す
るため押出造粒に使用したときの造粒速度が低下してし
まうためである。ついで酸を追加して水酸化ナトリウム
の残部を中和した後、精製、乾燥、粉砕する。
は、セルロースに水酸化ナトリウムを含浸させアルカリ
セルロースとして、プロピレンオキサイドを反応させて
得る。次に触媒として用いた水酸化ナトリウムを酢酸、
塩酸等の酸で中和するが、反応生成物を全水酸化ナトリ
ウムを中和するのに要する酸の一部分を含む水中に分散
させて該セルロースエーテルの一部分を溶解させる方法
が、見掛比重を制御するために好適である。酸の量とし
ては、全水酸化ナトリウムを中和する量の5〜40モル
%が好ましく、10〜30モル%が望ましい。5モル%
未満であると残存する水酸化ナトリウムが多く該セルロ
ースエーテルの溶解量が多くなりすぎて、中和終了後に
粒子が固く締まってしまうため洗浄が困難となり、40
モル%を越えると該セルロースエーテルの溶解量が少な
く、原料パルフに起因する繊維がそのまま製品に残存す
るため押出造粒に使用したときの造粒速度が低下してし
まうためである。ついで酸を追加して水酸化ナトリウム
の残部を中和した後、精製、乾燥、粉砕する。
【0009】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
ヒドロキシプロポキシル基含有量は5〜16重量%、特
に7〜13重量%の範囲が望ましい。含有量が5重量%
未満の場合、ヒドロキシプロピルセルロースの膨潤率が
少くなり、錠剤等に使用した場合に崩壊性が不十分とな
る。含有量が16重量%を越える場合には、ヒドロキシ
プロピルセルロースが最後には水溶性となってしまう。
平均粒子径は通常5〜150μmであり、見掛比重は
0.50〜0.60である。
ヒドロキシプロポキシル基含有量は5〜16重量%、特
に7〜13重量%の範囲が望ましい。含有量が5重量%
未満の場合、ヒドロキシプロピルセルロースの膨潤率が
少くなり、錠剤等に使用した場合に崩壊性が不十分とな
る。含有量が16重量%を越える場合には、ヒドロキシ
プロピルセルロースが最後には水溶性となってしまう。
平均粒子径は通常5〜150μmであり、見掛比重は
0.50〜0.60である。
【0010】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースに
は、薬物、賦形剤、結合剤、着色剤、等を配合し、水等
の溶媒を用いて練合後押出造粒することにより顆粒剤
に、また造粒物に賦形剤、潤沢剤等を配合して打錠する
ことにより錠剤とする。
は、薬物、賦形剤、結合剤、着色剤、等を配合し、水等
の溶媒を用いて練合後押出造粒することにより顆粒剤
に、また造粒物に賦形剤、潤沢剤等を配合して打錠する
ことにより錠剤とする。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、以下において、特にことわりのない限り、%は重
量%である。実施例1〜2 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの合成:パルプ
を49%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬後、圧搾して、
水酸化ナトリウムが24.5%のアルカリセルロースを
得た。このアルカリセルロース100重量部を反応機へ
仕込み、窒素ガス置換を行った。置換後、プロピレンオ
キサイド9.0重量部を反応機へ仕込み、攪拌しながら
40℃で1時間、50℃で1時間、及び70℃で1時間
反応して、反応品109重量部を得た。
なお、以下において、特にことわりのない限り、%は重
量%である。実施例1〜2 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの合成:パルプ
を49%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬後、圧搾して、
水酸化ナトリウムが24.5%のアルカリセルロースを
得た。このアルカリセルロース100重量部を反応機へ
仕込み、窒素ガス置換を行った。置換後、プロピレンオ
キサイド9.0重量部を反応機へ仕込み、攪拌しながら
40℃で1時間、50℃で1時間、及び70℃で1時間
反応して、反応品109重量部を得た。
【0012】ニーダーに65℃の熱水2.5重量部と、
酢酸0.07重量部(全水酸化ナトリウムを中和するの
に要する酢酸の21モル%)を入れ、これに反応品1重
量部を分散した。温度を30℃に冷却して、反応品の一
部を溶解した後、酢酸0.27重量部を添加し粒子を析
出させた。一部を採り、十分に熱水洗浄後、置換基分析
を行ったところ、ヒドロキシプロポキシル基の含有量が
10.8重量%であった。
酢酸0.07重量部(全水酸化ナトリウムを中和するの
に要する酢酸の21モル%)を入れ、これに反応品1重
量部を分散した。温度を30℃に冷却して、反応品の一
部を溶解した後、酢酸0.27重量部を添加し粒子を析
出させた。一部を採り、十分に熱水洗浄後、置換基分析
を行ったところ、ヒドロキシプロポキシル基の含有量が
10.8重量%であった。
【0013】低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
洗浄:上記の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを
5%スラリーとなるように95℃の熱水に加え、ヌッチ
ェでろ過した後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スに対し21重量倍及び51重量倍量の洗浄水で洗浄し
た。次いで、乾燥し、高速回転衝撃粉砕機で粉砕した。
目開き75μmのふるいでこの粉末から粗大粉末を除去
して、それぞれ試料No.1及び2とした。試料No.1及び2
を用いて以下の実験を行い、それぞれ実施例1及び2と
した。
洗浄:上記の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを
5%スラリーとなるように95℃の熱水に加え、ヌッチ
ェでろ過した後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スに対し21重量倍及び51重量倍量の洗浄水で洗浄し
た。次いで、乾燥し、高速回転衝撃粉砕機で粉砕した。
目開き75μmのふるいでこの粉末から粗大粉末を除去
して、それぞれ試料No.1及び2とした。試料No.1及び2
を用いて以下の実験を行い、それぞれ実施例1及び2と
した。
【0014】プロピレングリコール類の定量:試料No.1
〜2の1.0gを水10mlに分散し、マグネチックス
ターラーで15分攪拌後、ろ過して試験液とし、下記の
条件でガスクロマトグラフによる定量を行い、その結果
を表1に示した。 装置:GCD−1800A(ヒューレットパッカード社
製) 検出器:EI質量分析計 カラム:DB−WAX 0.25mmφ×30m(J&
W社製) 初期温度:60℃ 昇温速度:10℃/分(最終温度210℃で固定)
〜2の1.0gを水10mlに分散し、マグネチックス
ターラーで15分攪拌後、ろ過して試験液とし、下記の
条件でガスクロマトグラフによる定量を行い、その結果
を表1に示した。 装置:GCD−1800A(ヒューレットパッカード社
製) 検出器:EI質量分析計 カラム:DB−WAX 0.25mmφ×30m(J&
W社製) 初期温度:60℃ 昇温速度:10℃/分(最終温度210℃で固定)
【0015】押出造粒法の造粒速度 フェナセチン(山本化学工業製)90重量部及び試料N
o.1〜2が10重量部をヘンシェルミキサーで混合し、
水52重量部を加えて練合後、0.6mmφのスクリー
ンを有する5インチの円筒押出機を用いて造粒し、固形
分に換算した造粒速度を測定した。
o.1〜2が10重量部をヘンシェルミキサーで混合し、
水52重量部を加えて練合後、0.6mmφのスクリー
ンを有する5インチの円筒押出機を用いて造粒し、固形
分に換算した造粒速度を測定した。
【0016】比較例1〜2 実施例1〜2の洗浄水量を、11重量倍及び81重量倍
とした以外は、実施例1〜2と同様の精製を行い、それ
ぞれ比較例1及び2として、プロピレングリコール類及
び強熱残分の測定を行った。比較例2については、押出
造粒試験を行い、それらの結果を表1に示した。
とした以外は、実施例1〜2と同様の精製を行い、それ
ぞれ比較例1及び2として、プロピレングリコール類及
び強熱残分の測定を行った。比較例2については、押出
造粒試験を行い、それらの結果を表1に示した。
【表1】 *:スラリー化及び洗浄に使用した熱水量の低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースに対する割合 **:PG類とは、プロピレングリコール類のことであ
る。
ドロキシプロピルセルロースに対する割合 **:PG類とは、プロピレングリコール類のことであ
る。
【0017】実施例1〜2は、比較例に比べて造粒速度
が大きいことが了解させる。
が大きいことが了解させる。
【0018】実施例3 実施例1〜2の反応品を用いて、ニーダー中で分散させ
るときの酢酸を0.10重量部(全水酸化ナトリウムを
中和するのに要する酢酸の29モル%)とし、粒子を析
出させるときの酢酸を0.24重量部として粒子を析出
させた。ヌッチェに散布する洗浄水量を21重量倍とし
て、実施例1〜2と同様の精製を行い、プロピレングリ
コール類、強熱残分の測定及び押出造粒試験を行い、そ
の結果を表2に示した。
るときの酢酸を0.10重量部(全水酸化ナトリウムを
中和するのに要する酢酸の29モル%)とし、粒子を析
出させるときの酢酸を0.24重量部として粒子を析出
させた。ヌッチェに散布する洗浄水量を21重量倍とし
て、実施例1〜2と同様の精製を行い、プロピレングリ
コール類、強熱残分の測定及び押出造粒試験を行い、そ
の結果を表2に示した。
【0019】比較例3〜4 実施例1〜2の反応品を用いて、ニーダー中で分散させ
るときの酢酸を0.00重量部及び0.17重量部(全
水酸化ナトリウムを中和するのに要する酢酸の50モル
%)とし、粒子を析出させるときの酢酸をそれぞれ0.
34重量部及び0.17重量部とした。ヌッチェに散布
する洗浄水量をそれぞれ61重量倍及び11重量倍とし
て、実施例1〜2と同様の精製を行い、それぞれ比較例
3及び4として実施例1〜2と同様の精製を行い、その
結果を表2に示した。
るときの酢酸を0.00重量部及び0.17重量部(全
水酸化ナトリウムを中和するのに要する酢酸の50モル
%)とし、粒子を析出させるときの酢酸をそれぞれ0.
34重量部及び0.17重量部とした。ヌッチェに散布
する洗浄水量をそれぞれ61重量倍及び11重量倍とし
て、実施例1〜2と同様の精製を行い、それぞれ比較例
3及び4として実施例1〜2と同様の精製を行い、その
結果を表2に示した。
【0020】
【表2】 *:スラリー化及び洗浄に使用した熱水量の低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースに対する割合 **:PG類とは、プロピレングリコール類のことであ
る。
ドロキシプロピルセルロースに対する割合 **:PG類とは、プロピレングリコール類のことであ
る。
【0021】
【発明の効果】上記したところから明かなように、本発
明によれば、添加量の多いときでも優れた造粒性によっ
て、押出造粒法による顆粒剤の造粒速度を大きくするこ
とができる低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製
造方法が提供される。
明によれば、添加量の多いときでも優れた造粒性によっ
て、押出造粒法による顆粒剤の造粒速度を大きくするこ
とができる低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製
造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08B 11/08 A61K 9/16 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 水酸化ナトリウムを含むアルカリセルロ
ースにプロピレンオキサイドを反応し、水酸化ナトリウ
ムを酸で中和して得られた粗低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースを熱水で洗浄精製するに際し、洗浄水の液
量を該セルロースエーテルに対して30〜80重量倍と
し、該セルロースエーテルの反応の際に副生したプロピ
レングリコール類の含有量が0.03〜2重量%、強熱
残分が1重量%以下とすることを特徴とするヒドロキシ
プロポキシル基含有量が5〜16重量%である低置換度
ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法。 - 【請求項2】 粗低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スが、水酸化ナトリウムを含むアルカリセルロースにプ
ロピレンオキサイドを反応後、全水酸化ナトリウムを中
和するのに要する酸の5〜40モル%を含む水中に分散
させて該セルロースエーテルの一部分を溶解させ、つい
で酸を追加して水酸化ナトリウムの残部を中和したもの
であることを特徴とする請求項1記載のヒドロキシプロ
ポキシル基含有量が5〜16重量%である低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07287497A JP3212532B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07287497A JP3212532B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10265501A JPH10265501A (ja) | 1998-10-06 |
JP3212532B2 true JP3212532B2 (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=13501925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07287497A Expired - Lifetime JP3212532B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3212532B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3718341B2 (ja) | 1998-05-12 | 2005-11-24 | 信越化学工業株式会社 | 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとその製造方法 |
JP2000302802A (ja) * | 1999-04-21 | 2000-10-31 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粒子の形成方法 |
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