JP3211715U - 洗体用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】バスルーム等で体を洗う際に用いられ、特に背中を洗う際にねじれが起こりにくく、タオル生地からの力が集中して心地よい感触を与える洗体用具を提供する。【解決手段】円筒状又は複数の生地を重ねたタオル生地2の内部に複数のすり玉3を内包する。すり玉3は弾性を有する樹脂からなり、前記正面視及び背面視において、外周から中央に行くにしたがって正面方向及び背面方向へ厚みが増すように凸状に形成される。複数のすり玉3はタオル生地2内において、タオル生地2の長手方向に並べて配置される。すり玉3どうしの間に、タオル生地2が第一の紐状体4により縛られた中央縛り部6が設けられ、複数のすり玉3の列の両端近傍に、タオル生地2が第二の紐状体5により縛られた端部側縛り部7が設けられる。【選択図】図1
Description
本考案は、バスルーム等で体を洗う際に用いられる洗体用具に係る。
バスルーム等でお湯等を使用して体を洗う際にボディタオルが用いられる。また、特許文献1においては、ボディタオルの中央にポケットを設けて、その中にスポンジを入れたスポンジ付きボディタオルが開示されている。このスポンジ付きボディタオルはタオルにスポンジを入れることで洗体の際の抵抗を増加させてマッサージ効果が増すことが記載されている。
特許文献2は、ボディタオルの両端及び中央にゲルマボールを縫い込んで取付けたボディタオルが開示されている。このゲルマボールを縫い込んだボディタオルは、ゲルマボールにより体を刺激することができることが記載されている。
しかしながら、従来の通常のボディタオルでは、タオルの両端を両手で持って背中を洗う時に、しばしばボディタオルがねじれてしまうため快適さが損なわれる。また、ボディタオルは引き延ばすと表面は平らになって、体の凹凸に追従できない。特許文献1のスポンジ付きボディタオルにおいては、スポンジは吸水性に富むため洗体の際にスポンジが水分を吸収して重くなってしまい、快適さが失われてしまう。上記特許文献2のゲルマボール付きボディタオルは、ゲルマニウムはタオル生地よりも比重が高いため、背中を洗おうとタオルを持った場合に、重さを感じてしまい快適さが損なわれる。また、ゲルマボールが球体のため背中を洗う際にタオルがねじれやすいという問題がある。
本考案の洗体用具は、上記問題点に鑑み、背中を洗う際にねじれが起こりにくく、タオル生地からの力が集中して心地よい感触を与える洗体用具を提供することを目的とする。
(1)上述の課題を解決するため、本考案に係る洗体用具は、
弾性を有する樹脂からなり、洗体の際に体に対向する面を正面として、前記正面がその前記正面視における外周から前記正面の中央に行くにしたがって正面方向へ突出する凸状に形成されるとともに、前記正面と反対側の背面が、前記背面視における前記外周から前記背面の中央に行くにしたがって前記背面方向へ突出する凸状に形成される、複数のすり玉と、
円筒状又は複数の生地を重ねた状態で前記複数の前記すり玉を内包するタオル生地とを備え、
前記複数の前記すり玉は前記タオル生地内において、前記タオル生地の長手方向に並べて配置され、
前記すり玉どうしの間に、タオル生地が第一の紐状体により縛られた中央縛り部が設けられ、
並べられた前記複数の前記すり玉の列の両端近傍において、前記タオル生地が第二の紐状体により縛られた端部側縛り部が設けられることを特徴とする。
弾性を有する樹脂からなり、洗体の際に体に対向する面を正面として、前記正面がその前記正面視における外周から前記正面の中央に行くにしたがって正面方向へ突出する凸状に形成されるとともに、前記正面と反対側の背面が、前記背面視における前記外周から前記背面の中央に行くにしたがって前記背面方向へ突出する凸状に形成される、複数のすり玉と、
円筒状又は複数の生地を重ねた状態で前記複数の前記すり玉を内包するタオル生地とを備え、
前記複数の前記すり玉は前記タオル生地内において、前記タオル生地の長手方向に並べて配置され、
前記すり玉どうしの間に、タオル生地が第一の紐状体により縛られた中央縛り部が設けられ、
並べられた前記複数の前記すり玉の列の両端近傍において、前記タオル生地が第二の紐状体により縛られた端部側縛り部が設けられることを特徴とする。
この考案によれば、洗体用具のタオル生地に内包されるすり玉の正面及び背面を凸状としたため、この洗体用具の長手方向の両端部をそれぞれ左右の手で握って背中を洗う際に、すり玉がタオル生地からの力を受けて背中に押し当てられるとともに、背中の凹凸に追従するので、タオル生地やすり玉が、ねじれにくくなる。また、正面又は背面の凸状の部分が背中に押し当てられることで、洗体において使用者に心地よい感触を与えることが可能となる。
(2)本考案は、上述した洗体用具において、
それぞれの前記すり玉に、前記洗体用具の長手方向にゴム紐を挿通するためのゴム紐挿通孔を設け、それぞれの前記すり玉に共通のゴム紐が挿通され数珠つなぎ状にそれぞれの前記すり玉を連結させ、前記洗体用具の長手方向において、その連結した前記複数の前記すり玉の列の両端近傍に前記ゴム紐を留めるための紐留め部が設けられることが好ましい。
それぞれの前記すり玉に、前記洗体用具の長手方向にゴム紐を挿通するためのゴム紐挿通孔を設け、それぞれの前記すり玉に共通のゴム紐が挿通され数珠つなぎ状にそれぞれの前記すり玉を連結させ、前記洗体用具の長手方向において、その連結した前記複数の前記すり玉の列の両端近傍に前記ゴム紐を留めるための紐留め部が設けられることが好ましい。
この考案によれば、タオル長手方向にゴム紐を挿通するためのゴム紐挿通孔を設け、各すり玉に共通のゴム紐が挿通され数珠つなぎ状に各すり玉を連結させたため、すり玉が長手方向の軸に固定しようとする力が働く。このため、洗体用具の長手方向において、更にすり玉のねじれが起こりにくくなる。また、すり玉を二つ重ねるように折り曲げる際に、ゴム紐の張力が折り曲げる際の抵抗(手応え)となり、使用者に曲げているという感触を与えて、心地よさを感じさせることが可能となる。
(3)本考案は、上述した洗体用具において、
前記複数の前記すり玉を収納するための内袋が設けられ、前記内袋は、前記複数のすり玉どうしの間を縛る第三の紐状体によって縛られ、前記中央縛り部において、タオル生地及び前記内袋の前記第三の紐状体で縛られた部分が、前記第一の紐状体によって縛られることが好ましい。
前記複数の前記すり玉を収納するための内袋が設けられ、前記内袋は、前記複数のすり玉どうしの間を縛る第三の紐状体によって縛られ、前記中央縛り部において、タオル生地及び前記内袋の前記第三の紐状体で縛られた部分が、前記第一の紐状体によって縛られることが好ましい。
この考案によれば、洗体用具において、複数のすり玉を収納するための内袋を設け、中央縛り部において、タオル生地と一緒に内袋の第三の紐状体で縛られた部分を、第二の紐状体によって縛られるようにしたため、中央縛り部によってタオル生地内部に内袋が固定されるとともに、すり玉が内袋によっても動きが制約される。このため、更に強くすり玉のねじれを抑制することができる。
(4)本考案は、上述した洗体用具において、
前記すり玉は、独立気泡型の樹脂フォームからなることを特徴とする。
前記すり玉は、独立気泡型の樹脂フォームからなることを特徴とする。
この考案によれば、洗体用具において、すり玉は独立気泡型の樹脂フォームのからなることとしたため、洗体中にすり玉の気泡に水が取り込まれてすり玉が重くなってしまうことがない。このため、洗体中にすり玉の重さが変わらないため、快適に洗体を行うことが可能となる。
(5)本考案は、上述した洗体用具において、
前記すり玉はEVA樹脂フォームからなることが好ましい。
前記すり玉はEVA樹脂フォームからなることが好ましい。
この考案によれば、洗体用具において、すり玉はEVA樹脂フォームからなることとしたため、適度な弾性に調整することができるとともに、洗体中に水を含んで重くなって洗体に支障がでることがない。
(6)本考案は、上述した洗体用具において、
前記タオル生地に内包される前記すり玉の数は2個であり、前記すり玉どうしの間の位置で前記タオル生地を折り曲げると、前記すり玉どうしが重ね合わせられることができるように、前記すり玉どうしが離間して配置されることが好ましい。
前記タオル生地に内包される前記すり玉の数は2個であり、前記すり玉どうしの間の位置で前記タオル生地を折り曲げると、前記すり玉どうしが重ね合わせられることができるように、前記すり玉どうしが離間して配置されることが好ましい。
この考案によれば、洗体用具において、すり玉どうしが重ね合わせられることができるように、タオル生地の長手方向に沿ってすり玉どうしを離間して配置したため、すり玉を二つ重ねてまとめて片方の手のひらで掴んで、背中以外の体の部位を洗体することが可能となる。したがって、背中以外の体の部位を洗う際にも持ちやすく、まとまりがよい。このため、背中と、背中以外の体の部位を一つの洗体用具で洗体が可能であり、部位によって洗体用具を使い分けることなく洗体が可能である。
上述のとおり、本考案によれば、洗体用具のタオル生地に内包されるすり玉の正面及び背面を凸状としたため、この洗体用具の長手方向の両端部をそれぞれ左右の手で握って背中を洗う際に、すり玉がタオル生地からの力を受けて背中に押し当てられるとともに、背中の凹凸に追従するので、タオル生地やすり玉が、ねじれにくくなる。また、正面又は背面の凸状の部分が背中に押し当てられることで、洗体において使用者に心地よい感触を与えることが可能となる。
<第一実施形態>
図1は本考案に係る洗体用具の一実施形態の全体図である。図2(A)は二つのすり玉にゴム紐が挿通されて結合されていることを示す図である。図2(B)はゴム留め部の部分拡大図である。図1において、この洗体用具1は、円筒状に構成されたタオル生地2と、そのタオル生地の内部に設けられる二つのすり玉3と、中央縛り部6と、端部側縛り部7を備える。
図1は本考案に係る洗体用具の一実施形態の全体図である。図2(A)は二つのすり玉にゴム紐が挿通されて結合されていることを示す図である。図2(B)はゴム留め部の部分拡大図である。図1において、この洗体用具1は、円筒状に構成されたタオル生地2と、そのタオル生地の内部に設けられる二つのすり玉3と、中央縛り部6と、端部側縛り部7を備える。
タオル生地2は、一枚の四角の布の四辺のうち長辺を互いに縫い合わせて筒状に形成したものである。図2(A)に示す通り、二つのすり玉3には、洗体用具1の長手方向にゴム紐8を挿通するためのゴム紐挿通孔3Dが設けられ、各々のすり玉3のゴム紐挿通孔3Dに共通のゴム紐8が挿通される。これらすり玉3は数珠つなぎ状に列をなして結合される。また、ゴム紐8は、数珠つなぎ状に結合された二つのすり玉3の列の両端近傍には、ゴム紐8を留めて抜け留するための紐留め部20が設けられる。紐留め部20は、二つのすり玉3の列の両端近傍に設けられるが、抜け留めができればよいので、そのすり玉3の列の両端よりも更に洗体用具1の長手方向における端部側(図2(A)紙面上における左右)に間隔を空けて設けてもよい。
図2(B)に示すように、紐留め部20は、留め具としてのビーズ11と、ゴム紐を結んで結び目8Aとを備える。ビーズ11は、その内部に洗体用具1の端部側の径が大きく内側の径が小さいテーパー状の孔11Aを有する。その孔11Aの中には、ゴム紐8の径よりも太く形成されたゴム紐8の結び目8Aが設けられ、この結び目8Aがテーパー状の孔11Aに嵌ることによりゴム紐8が抜けずに留まる。
紐留め部20は、ゴム紐8が抜け留めされる構成であればよく、クリップで留めてもよいし、ピンで固定してもよいし、ビーズ11にゴム紐8を巻き付けてもよい。しかし、本実施の形態のようにビーズ11と、結び目8Aによって構成し、結び目8Aをテーパー状の孔11Aに設けることで、結び目8Aの一部がビーズ11内に隠れるため、結び目8Aによる細かい凹凸が洗体中に身体に当たって、不快な感触を与えることが防止されるため好ましい。
中央縛り部6は、すり玉3どうしの間において、第一の紐状体としての第一のゴムバンド4によって、タオル生地2をゴム紐8ごと縛る。この中央縛り部6により、すり玉3が中央側に行きすぎないように移動範囲が規制される。
図1のとおり、端部側縛り部7は、並んでいる2つのすり玉3の列の両端近傍において、第二の紐状体としての第二のゴムバンド5によってタオル生地2を縛ることによって形成される。この端部側縛り部7によって、すり玉3がタオル生地2の端部側に移動することが規制される。
このように中央縛り部6と端部側縛り部7が設けられることにより、すり玉3がの移動範囲が規制される。また、中央縛り部6と端部側縛り部7の間のタオル生地2との摩擦抵抗によって、すり玉3どうしの相対位置がねじれにくくなる。本実施形態においては、単体のすり玉3の両端にちょうど接する位置に中央縛り部6と端部側縛り部7を設けずに、単体のすり玉3の端部と多少距離を空けて中央縛り部6と端部側縛り部7を設けている。このように多少距離を空けることにより、すり玉3の位置規制範囲に余裕を持たせている。なお、すり玉3どうしは後述の距離M(図1参照)だけ離間するように配置させる。
タオル生地2の素材は、綿を採用することができるが、一般的にボディタオルに用いられる素材であればよく、化学繊維でもよい。
図3は、すり玉3の形状を示す図である。すり玉3は。洗体の際に体に対向する面を正面3Aと、その反対側の裏面3Cと、外周3Bとを備える。また、すり玉3は正面視において、略円形をなすとともに、その正面3Aは、外周3B側から正面3Aの中央に行くに従って、裏面から正面の方向(厚みが増す方向)へ突出する凸状面となっている。背面視においても同様に、裏面3Cの外周3Bから裏面3Cの中央に行くにしたがって正面から裏面の方向(厚みが増す方向)へ突出する凸状面をなす。
図5は背中を洗っている状態の洗体用具1の長手方向に垂直な面による断面を略式的に示す図である。図5において、洗体用具1のすり玉3が人の背中の表面10に当接している。人の背中の表面10は、肩甲骨の盛り上がり10Aと、肩甲骨よりも背骨側の表面10Bと、肩甲骨10Aと肩甲骨より背骨側表面10Bの間の凹部10Cがある。
本考案の洗体用具1で背中を洗う場合、タオル生地の端部2A及び2B(図1参照)付近を左右の手で握って、すり玉3を背中に当たるように、擦り洗いをする。
このとき、背中を洗う場合においては、手によって張られたボディタオルの力が、すり玉3へ矢印L1,L2、L3の方向に作用し、背中の表面の抗力Nと釣り合うため、これらの力の合力によって、体の凹凸や摩擦抵抗によって横ずれしようとする力M1,M2や、ねじれようとする力O1,O2にも拮抗する。このように、正面3A及び裏面3Cが凸状をなすことで、力が拮抗し、擦り洗いの際にすり玉3の位置が図5の紙面上の横に逸れたり、長手方向を軸としてねじれることを抑制することができる。このため、使用者は二個の洗体用具1のすり玉3がねじれないように気を使うことなく背中を洗うことができる。
また、すり玉3の正面3Aが正面に向けて凸状に形成されているので、背中を洗う際には正面3Aは背中の凹凸に追従する。また、正面3Aの突出した部分のみが背中に当接することで、タオルのように平面的に接するよりも、力を正面3Aの一部に集中させて背中の表面10を押圧することができる。これにより、背中を擦り洗いする際に使用者に心地よい感触を与えることが可能になる。
図6は洗体用具1を折り曲げて二つのすり玉3を重ねた状態の図である。図6のとおり、洗体用具1をすり玉3どうしの間で折り曲げて、すり玉3を上下に重ねることにより、これらをまとめて片方の手のひら21に収めることが可能である。このように、すり玉3を片方の手のひら21で持った状態で、腹や脚などの背中以外の部分も洗うことができる。このため、洗体用具1により全身を洗うことができるため、この洗体用具1のみ用いてで全身を洗うことが可能になる。すなわち、背中を擦り洗いすることに好適でありながらも、背中以外を洗う際でも別の洗体用具を用意する必要がない。
図6のように洗体用具1を折り曲げたとき、すり玉3の互いの凸状の正面3Aどうし(又は裏面3Cどうし)がタオル生地2を介して当たるため、すり玉3の中央縛り部6側の端部どうし(ゴム紐8の中間部8B付近)には図6のとおりの距離Lが必要である。図1のように洗体用具1を折り曲げていない状態でも、図6の折り曲げ状態を確保できるように、すり玉3どうしは距離Mだけ離間して配置する。また、折り曲げていない状態におけるすり玉3どうし(すり玉3の中央縛り部6側の端部どうし)の距離Mは、図6の折り曲げ状態におけるすり玉3の中央縛り部6側の端部どうしの距離Lより短く設定しておくことが好ましい。
そのように、洗体用具1を折り曲げていない状態におけるすり玉3の中央縛り部6側の端部どうしの距離Mを、折り曲げる状態の距離Lよりも短く設定しておけば、すり玉3を折り曲げる際には、ゴム紐8の中間部8B付近において距離Lと距離Mの差だけ伸びるため、ゴム紐8の張力が発生する。この張力が洗体用具1をすり玉3どうしの間で折り曲げる際の抵抗力となり、その抵抗力によって、使用者に曲げているという実感を与え、心地よさを感じさせることが可能となる。このように洗体用具1を折り曲げるように構成する場合には、すり玉3は、正面視においてその幅が大きい部分が4cm以上17cm以下とであることが好ましい。すり玉が17cmを超えると手のひらに収めにくくなり、好ましくなく、4cmより小さくなると小さすぎて持ちにくいためである。
すり玉3の素材は、弾力を持った樹脂であれば、洗体時に身体の表面に当たったときに肌触りがよいためである。更に、すり玉3を樹脂発泡材で構成する場合には、樹脂内部の発泡によって得られる気泡が外部と通じていない独立気泡である樹脂フォーム(独立気泡型の樹脂フォーム)が、洗体時に水を吸収して重くならず、発泡材のため比重が軽いため持つ際に手に負担がかからないため好ましい。特にEVA(Ethylene Vinyl Acetate:エチレンと酢酸ビニル共重合体させた合成樹脂)樹脂のフォームが最も好ましい。EVA樹脂フォームは程よい弾力を持たせることができるとともに、水を吸収しにくい樹脂フォームであるためである。洗体において水を吸って重くならないようスポンジは洗体時に吸水して重くなってしまうので、不向きである。なお、本明細書においてスポンジとは家庭において食器洗い等に用いられる吸水性に富んだ連続気泡型の樹脂発泡素材をいう。
<第二実施形態>
図7は、本考案の別の実施形態の洗体用具である。本実施形態の説明において、上述の第一実施形態と同じ機能を持った要素については、同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態において、洗体用具30は、図7のとおり、タオル生地2の内部において、すり玉3を内包する内袋21を備える。
図7は、本考案の別の実施形態の洗体用具である。本実施形態の説明において、上述の第一実施形態と同じ機能を持った要素については、同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態において、洗体用具30は、図7のとおり、タオル生地2の内部において、すり玉3を内包する内袋21を備える。
図8(A)は、本実施形態における中央を締められていない状態の内袋21を示す図であり、図8(B)は中央を縛られている状態の内袋21を示す図である。図8(A)のとおり、内袋21は、図8(A)上の下側の洗体用具30の長手方向における中央に開口部21Aを備える。その開口部21Aを通じてすり玉3を内袋21を入れるとともに、内袋21の内部の右と左に分けて配置する。その次に図8(B)のとおり、内袋21をすり玉3を内包した状態で、中央部を第三の紐状体としてのゴムバンド22によって縛ることによって、すり玉3どうしの位置関係を規制する。また、内袋21の中央を縛るゴムバンド22によって、内袋21の下側中央に位置する開口部21Aは閉じるため、すり玉3が内袋21から出ることがないように規制される。内袋21はナイロンメッシュにより構成することができる。
図7のとおり、洗体用具30は、その長手方向における中央部の中央縛り部6において、すり玉3を内包した状態の内袋21をタオル生地2の内部に入れた状態で、第一の紐状体であるゴムバンド4で、タオル生地2の中央及び内袋21のゴムバンド22の位置を、一緒に縛ることによって、タオル生地2に内袋21を固定する。また、前述の第一実施形態と同様に、並んでいる二つのすり玉3の両端のよりも外側(端部2A、2Bへ向かう方向)において、タオル生地2を第二の紐状体としてのゴムバンド5により縛ることで端部側縛り部7が設けられる。
この内袋21を設けたため、内袋21がすり玉3どうしの位置関係を規制している。すなわち、内袋21が抵抗となって、外部から力を受けてもすり玉3がねじれにくくなる。特に、第一実施形態のように、ゴム紐ですり玉どうしを接続する場合に比べて、すり玉3どうしの相対位置が洗体用具30の長手方向を回転軸としてねじれることを抑制することができる。
図4(A)、(B)及び(C)は、別のすり玉の形状の例を示す。図4(A)のとおり、すり玉13は、正面13A及び裏面13Cと外周13Bを備え、正面視において、楕円形をなし、正面13A及び裏面13Cにおいて、外周13Bから中央部にいくにしたがって正面方向及び背面方向に厚みが増すように凸状の面をなしている。このようにすり玉の形状は、すり玉13のように正面13Aの側から視て楕円形をなしていてもよい。
図4(B)のとおり、すり玉14は、正面14A及び裏面14Bと外周14Bを備え、正面視において、円形をなす。正面14A及び裏面14Bにおいて、外周14Bから角14Dまでが中央部にいくにしたがって厚みが増し、この角14Dから中央まではフラットな面が形成されている。このようにすり玉14は、正面14A又は裏面14Cにおいて、中央部がフラットな形状をなしていてもよい。すなわち、すり玉14は、その正面側及び裏面側において全体的には外周部から厚みを増すように凸状をなしているので、前述のすり玉3と同様に背中に当たる際に表面14Aのフラットな部分に力を集中させて背中を押圧しながら擦り洗いを行うことができる。
図4(C)のとおり、すり玉15は、正面15A及び裏面15Cと外周15Bを備え、正面視において、略長方形をなし、正面15A及び裏面15Bにおいて、外周15Bから中央部に行くにしたがって厚みが増すように凸状の面をなしている。このようにすり玉の形状は、すり玉15のように正面15Aの側から視て略長方形などの多角形をなしていてもよい。
これら実施の形態においては、第一の紐状体、第二の紐状体、及び第3の紐状体をゴムバンド4、5及び22としたが、ゴムではなく、伸縮性を有しない紐を結ぶ等して縛ってもよいし、糸で縫うことでタオル生地2又は内袋21を緊縛してもよい。
また、本実施の形態においては、一枚のタオル生地2の長辺どうしを縫い合わせて筒状に構成したが、二枚の生地を重ねて縫い合わせてその二枚の生地の中にすり玉3等を内包するように構成してもよい。
また、上述の実施の形態において、すり玉3が二つの例を説明したが、すり玉3は3つ以上としてもよい。なお、その場合には、必ずしも折り曲げる必要はないため、図1の距離M及び図7の距離Nのようにすり玉3どうしを離間させなくともよい。
また、本考案は、上記実施の形態に限らず、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更、付加が可能である。
1…洗体用具、2…タオル生地、2A,2B…タオル生地の端部、3…すり玉、3A…すり玉の正面、3B…すり玉の外周、3C…すり玉の裏面、3D…ゴム紐挿通孔、4…ゴムバンド(第一の紐状体)、5…ゴムバンド(第二の紐状体)、6…中央縛り部、7…端部側縛り部、8…ゴム紐、8A…結び目、10…背中の表面、11…ビーズ、11A…孔、20…紐留め部、21…内袋、22…ゴムバンド(第3の紐状体)。
Claims (6)
- 弾性を有する樹脂からなり、洗体の際に体に対向する面を正面として、前記正面がその前記正面視における外周から前記正面の中央に行くにしたがって正面方向へ突出する凸状に形成されるとともに、前記正面と反対側の背面が、前記背面視における前記外周から前記背面の中央に行くにしたがって前記背面方向へ突出する凸状に形成される、複数のすり玉と、
円筒状又は複数の生地を重ねた状態で前記複数の前記すり玉を内包するタオル生地とを備え、
前記複数の前記すり玉は前記タオル生地内において、前記タオル生地の長手方向に並べて配置され、
前記すり玉どうしの間に、タオル生地が第一の紐状体により縛られた中央縛り部が設けられ、
並べられた前記複数の前記すり玉の列の両端近傍において、前記タオル生地が第二の紐状体により縛られた端部側縛り部が設けられることを特徴とする洗体用具。 - 請求項1に記載の洗体用具において、
それぞれの前記すり玉に、前記洗体用具の長手方向にゴム紐を挿通するためのゴム紐挿通孔を設け、それぞれの前記すり玉に共通のゴム紐が挿通され数珠つなぎ状にそれぞれの前記すり玉を連結させ、前記洗体用具の長手方向において、その連結した前記複数の前記すり玉の列の両端近傍に前記ゴム紐を留めるための紐留め部が設けられることを特徴とする洗体用具。 - 請求項1に記載の洗体用具において、
前記複数の前記すり玉を収納するための内袋が設けられ、前記内袋は、前記複数のすり玉どうしの間を縛る第三の紐状体によって縛られ、前記中央縛り部において、タオル生地及び前記内袋の前記第三の紐状体で縛られた部分が、前記第一の紐状体によって縛られることを特徴とする洗体用具。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の洗体用具において、
前記すり玉は、独立気泡型の樹脂フォームからなることを特徴とする洗体用具。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の洗体用具において、
前記すり玉はEVA樹脂フォームからなることを特徴とする。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の洗体用具において、
前記タオル生地に内包される前記すり玉の数は2個であり、前記すり玉どうしの間の位置で前記タオル生地を折り曲げると、前記すり玉どうしが重ね合わせられることができるように、前記すり玉どうしが離間して配置されることを特徴とする洗体用具。
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