JP3183077U - 身体洗浄健康用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】身体洗浄と血行促進・健康増進の両方を兼ねた身体洗浄健康用具を提供する。
【解決手段】2つの泡立てネット11,12の間に、皮膚を刺激し血行を促進する血行促進部材13を挟んで連結した身体洗浄健康用具10である。泡立てネットは、網目状布繊維または長尺の筒状ネット部材をボール状に丸めたもので伸縮自在であり、血行促進部材13は、柔軟性のある材料を肌理の粗い布で包んだ構造である。両側に配置された泡立てネット11,12同士は、ひも状部材で連結され、血行促進部材は中空構造の筒状部材であり、ひも状部材が血行促進部材の中空部分を通っている。あるいは、血行促進部材は両端にひも状部材を有し、ひも状部材が泡立てネットと連結している。さらに、泡立てネットの外側に持ち手ひも部材が取り付けられ、両手で左右から持ち手ひも部材を引いて泡立てネットを伸ばして、身体に合わせて自由に使用でき、身体を洗浄することが可能であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】2つの泡立てネット11,12の間に、皮膚を刺激し血行を促進する血行促進部材13を挟んで連結した身体洗浄健康用具10である。泡立てネットは、網目状布繊維または長尺の筒状ネット部材をボール状に丸めたもので伸縮自在であり、血行促進部材13は、柔軟性のある材料を肌理の粗い布で包んだ構造である。両側に配置された泡立てネット11,12同士は、ひも状部材で連結され、血行促進部材は中空構造の筒状部材であり、ひも状部材が血行促進部材の中空部分を通っている。あるいは、血行促進部材は両端にひも状部材を有し、ひも状部材が泡立てネットと連結している。さらに、泡立てネットの外側に持ち手ひも部材が取り付けられ、両手で左右から持ち手ひも部材を引いて泡立てネットを伸ばして、身体に合わせて自由に使用でき、身体を洗浄することが可能であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本考案は、身体を洗浄しかつ皮膚を刺激して血行を促進し健康増進をはかる身体洗浄健康用具に関する。
身体を洗浄する用具として手ぬぐい(タオル)や洗浄用スポンジが使用されている。また洗剤や石鹸の泡だてを促進するポリエチレン等のプラスチックで作製されたタオルや網状ネット等も使用されている。さらに、垢を良く取り、皮膚を刺激して身体鍛錬を目的としたヘチマを用いたあかすりなどは江戸時代から庶民の間で使用されてきた。
手ぬぐい、洗浄用スポンジ、泡立て促進タオル等は皮膚表面の汚れを取るには効果があるものの、皮膚の皺の間にある垢やしつこい汚れを除去するには不十分である。また、ヘチマやあかすり布等は皮膚の皺の間にある垢やしつこい汚れの除去および皮膚刺激には効果があるが、現在の日本人の体質の皮膚には刺激が強く、逆に皮膚を傷つけることがあるので、柔らかい肌には刺激が大きすぎるためそれだけで使用するには問題があり、通常の手ぬぐい等との併用が必要であるから、両方用意する必要がある。そこで、両方の目的を実現するために、あかすり部を備えたタオルが提案されている。(特許文献1)
このあかすり部具備タオルは、柔軟性を有する帯状タオルの長さ方向の中央部に多孔質弾性体からなるあかすり部を備えており、あかすり部は長さ方向に開口したC字形をした筒状体となっているものである。このあかすり部具備タオルは、柔らかいタオル部と比較的硬いあかすり部の両方を有しているため、洗浄部位に応じて使い分けができるという利点はあるが、あかすり部はタオルの中央部に縫着または接着剤で結着しているので、使用中に結着部が摩耗により切れてしまい、タオル全体が損傷しタオル全体を交換しなければならないという問題がある。また、あかすり部は筒状のC字形状をしているため、筒状内部に皮膚垢や汚れが付着して清潔感に問題がある。さらに、タオル部の長さが一定のため、身体の大きさに合わせたサイズを用意しなければならず、コスト増の問題が発生する他に使用者がサイズを選択する必要があるという煩わしさがある。
本考案は、汚れを落とす洗浄と血行促進・健康増進の両方を1つの洗浄健康用具で実現したもので、すなわち、石鹸や洗剤をつけて泡立ちを良くし身体の汚れを落とす洗浄部材(泡立てネットと呼ぶ)と皮膚をこすって刺激し血行を促進しながら健康増進をはかる血行促進部材を1つにした身体洗浄健康用具である。具体的には、以下の特徴を有する。
(1)本考案は、2つの泡立てネットの間に、皮膚を刺激し血行を促進する繊維状部材(血行促進部材)を挟んで連結した身体洗浄健康用具である。さらに、前記泡立てネットは、網目状布繊維または長尺の筒状ネット部材をボール状に丸めたもので伸縮自在であることを特徴とし、前記血行促進部材は、柔軟性のある材料を肌理の粗い布や袋で、あるいは、比較的硬い材料を肌理の粗い布や袋または柔らかい布や袋で包んだ構造である。
(2)上記に加えて、両側に配置された前記泡立てネット同士は、ひも状部材で連結され、前記血行促進部材は中空構造の筒状部材、または通し穴の開いた部材であり、前記ひも状部材が前記血行促進部材の中空部分を通っている。あるいは、前記血行促進部材は両端にひも状部材を有し、前記ひも状部材が前記泡立てネットと連結している。さらに、前記泡立てネットの外側に持ち手ひも部材が取り付けられ、両手で左右から前記持ち手ひも部材を引いて前記泡立てネットを伸ばして、身体を洗浄することが可能であることを特徴とする。あるいは、持ち手ひも部材は前記血行促進部材と前記泡立てネットとを連結している連結ひもと兼用することもできる。
(1)本考案は、2つの泡立てネットの間に、皮膚を刺激し血行を促進する繊維状部材(血行促進部材)を挟んで連結した身体洗浄健康用具である。さらに、前記泡立てネットは、網目状布繊維または長尺の筒状ネット部材をボール状に丸めたもので伸縮自在であることを特徴とし、前記血行促進部材は、柔軟性のある材料を肌理の粗い布や袋で、あるいは、比較的硬い材料を肌理の粗い布や袋または柔らかい布や袋で包んだ構造である。
(2)上記に加えて、両側に配置された前記泡立てネット同士は、ひも状部材で連結され、前記血行促進部材は中空構造の筒状部材、または通し穴の開いた部材であり、前記ひも状部材が前記血行促進部材の中空部分を通っている。あるいは、前記血行促進部材は両端にひも状部材を有し、前記ひも状部材が前記泡立てネットと連結している。さらに、前記泡立てネットの外側に持ち手ひも部材が取り付けられ、両手で左右から前記持ち手ひも部材を引いて前記泡立てネットを伸ばして、身体を洗浄することが可能であることを特徴とする。あるいは、持ち手ひも部材は前記血行促進部材と前記泡立てネットとを連結している連結ひもと兼用することもできる。
本考案の身体の汚れを落とす泡立てネットと皮膚を刺激し血行を促進する血行促進部材の両方を1つにしているので、身体洗浄と健康増進の一挙両得を1つの洗浄健康用具で実現できる。従って、別々に使い分けする必要がなく一連の洗浄で行なうことができるので、身体洗浄の効率が良く。かつ健康増進をはかることができる。身体洗浄および血行促進を同時に行なえるので、効率が良い。用具もそれぞれ揃える必要がなく、スペースも取らず、経済的である。泡立てネットと血行促進部材はひもで連結しているだけなので、簡単な構造であり、交換も簡単である。特に個々の部材が消耗したり損傷しても、全体を交換する必要がなく、損傷した部材だけを交換できるので、交換費用が安い。左右対称形であり、左右に長いので、たとえば首に中央部の血行促進部材をかければ、両手をあけて別のこと(たとえば、手で水を汲み、身体にかける)ができ、効果的で清潔な作業が可能となる。泡立てネットは伸縮自在なので、身体洗浄健康用具の両側に配置された泡立てネットの端に備えた持ち手ひもを両手で引張ることにより、泡立てネットが伸びて身体(特に背中)全体を洗浄できる。特に背中において血行促進をしたい任意の身体の部位に血行促進部を持っていけるので、背中全体の血行促進をはかることができる。両手で交互に動かすことによって、洗浄と血行促進を行なうことができ、また泡立てネットが2つついているので洗浄効率が良い。自由に適度な長さに伸ばすことができるので、身体の大きさに関係なく1種類のサイズを用意するだけで良いので、材料費用や作製費用の増大を抑制できる。泡立てネットはプラスチック製のネットを自由に丸めているので、花模様などの形状にもなり心地良さを増大できる。また、泡立てネットや血行促進部は種々の色彩を採用できるので、使用者の好みに合わせた色を作製できる。泡立てネットも材質も種々選択できるので、泡立ち程度に応じて、あるいは膚触りの度合に応じて適宜採用できる。2つの泡立ちネットの材質や色も変更可能なので、目的に応じた選択ができ自由度が大きい。本考案は、以上のように種々のメリットのある優れた身体洗浄健康用具である。
本考案は、2つの高分子製のネットをボール状にした網目状ボールネットの間に、皮膚を刺激し血行を促進する繊維状部材(血行促進部材とも呼ぶ)を挟んで、それぞれの間をひもなどの連結部材で連結した身体洗浄健康用具である。図1に本考案の一例を示す。(図1は、本考案の身体洗浄健康用具の一例を示す図である。)図1において、11および12は、高分子製のネットを丸めるか、折り畳んだりしてボール状(或いは、塊状)にしたもので、網目状ボールネットと呼ぶ。この網目状ボールネットは、石鹸や洗浄液や洗剤などをつけて泡立たせて身体の汚れや垢を効果的に取るためのもので、本明細書では泡立てネットとも記載する。13は血行促進部材である。本考案の身体洗浄健康用具は、2つの網目状ボールネット11および12の間に血行促進部材13を配置し、網目状ボールネット11および血行促進部材13を連結ひも部材14で連結し、また網目状ボールネット12および血行促進部材13を連結ひも部材15で連結し、さらに網目状ボールネット11および12の端部に持ち手紐16および17を備えている。持ち手紐16、連結ひも部材14、連結ひも部材15、および持ち手紐17は、ほぼ直線状に配置されており、持ち手紐16および17を両手で持って引っ張れるようになっている。
図2は、身体洗浄健康用具10の両端にある持ち手ひもを引っ張り、身体洗浄健康用具を伸ばした状態を示す図である。網目状ボールネット11および12は、伸縮自在であり弾力性および復元力があるので、力が加わらないときは図1に示すようにボール状(あるいは塊状)になっているが、図2に示すように、持ち手紐16および17を両手で持って引っ張ったときは、網目状ボールネット11および12は伸びるようになっている。すなわち、網目状ボールネット11は持ち手紐16および連結紐14により引っ張られて伸び、力を除くと元に戻る。また、網目状ボールネット12は持ち手紐17および連結紐15により引っ張られて伸び、力を除くと元に戻る。従って、通常(力が加わらないとき)は、コンパクトな大きさ(図1において、ボール直径をLとするとL=約5〜約20cm)であるが、たとえば、背中に身体洗浄健康用具10を回して持ち手紐16および17を両手で持って引っ張ったときは、身体や背中の大きさに合わせて伸ばすことができ、両手を動かすことによって、背中をこすり洗浄することができる。泡立ちネットで洗浄したら直ぐ皮膚刺激を行なうことができ効果的な血行促進をはかることができる、また、網目状ボールネットは2つ装備されているので、同時に2つの部位を洗浄でき効率的な洗浄が可能である。血行促進部材13は身体洗浄健康用具10のほぼ中央部に配置されているので、血行促進部材13を当てたい身体の部所へ自由に動かすことができる。血行促進部材13が血行促進効果を維持するために余り伸縮しない材料で作製されている場合は、身体洗浄健康用具10を伸ばしても伸縮することは小さく、背中の必要な箇所に血行促進部材をあてて効果的に皮膚を刺激することができる。尚、血行促進部材13も伸縮する部材を用いることによって伸ばすことも可能である。
網目状ボールネット11および12は、石鹸やボディソープをつけて泡立たせて身体の汚れを取るタオルの代替品として使用できる。網目状ボールネット11および12は、麻、絹や綿等の天然樹脂、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、PET(ポリエチレンテレフタレート、レーヨン等の高分子樹脂、これらの混合体から構成され、肌への負担を考慮して柔軟度を選択する。網目の大きさも石鹸やボディソープの泡立ちを考慮して適宜変更する。網目状ネットを何重かに重ねて丸めたり折り畳んだりして中の空気量を調節して柔軟性を選択することもできる。このような高分子製の網状ネットは泡立ちも良く、泡切れや乾きも良い、肌触りも調節された洗浄用ボディネットを作製できる。また、高分子製(合成樹脂)製のネットを何重にも重ねているので、弾力性も良く復元力も優れている。また、ピンクや赤、青や黄色など種々の着色も可能なので、フワフワ感を出した花模様状のボディネット洗浄健康用具ともなり、身体洗浄健康用具として爽快感や心地良さを加味できる。
血行促進部材13は、網目状ボールネット11および12より比較的硬い材料で作製され、きめも粗くなっており、身体の表面の老化した角質(老廃物、余分な皮脂等)を落としたり、皮膚を刺激して皮膚呼吸と血行を促進させ、さらに肌のターンオーバー(皮膚の細胞の生まれ変わりや新陳代謝)を促したりして、健康増進に寄与できる。血行促進部材は、垢すりの効果もあるので、あかすりを含むものである。血行促進部材13は、たとえば、綿、麻、絹、へちま等の天然樹脂、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等の高分子繊維、軽石、木材、陶磁器、軽金属、これらの混合体等から作製できる。血行促進部材13の形状は、たとえば表面が凹凸形状、肌理の粗い繊維で、三角形状、矩形状、多角形状、球形、楕円形状など種々採用できる。肌理の粗い繊維を持つ袋や柔らかい袋内に軽石等の硬い部材(相対的なものも含む)を入れたものも使用できる。また、肌理の粗い繊維の布や袋で、柔軟性のあるもの(たとえば、プラスチック部材、天然繊維)を包んでも良い。あるいは、布や袋内にスポンジやたわしやブラシ状のものも採用可能である。これらは、皮膚を刺激して血行を促進して健康増進に役立ちうる。
本考案の身体洗浄健康用具10において、網目状ボールネット11および12は血行促進部材13と連結ひも部材14および15により連結されているが、連結ひも部材14および15は、網目状ボールネット11および12や血行促進部材13に糸等を用いて縫い合わせて結合させても良いし、接着剤を用いて結着させても良い。より好ましくは、取り外しや結合を容易にするためにひも状部材で縛りつけても良い。連結ひも部材で縛る方法は、結合が弱ければある程度強く縛ることができ調節が簡単であり、擦り切れたときには別の新しい連結ひも部材との交換も簡単である。
図3は、網目状ボールネット11と血行促進部材13の連結方法の一例を示す図である。網目状ボールネット11は風呂敷状(矩形状)や帯状のネット布を何回か巻いて丸めて布の端を結合部材(たとえば、糸やひも)18で結合して止めて解けないようにし、持ち手紐16(16−1)を布を丸めた輪の内側から外側に通して縛り、持ち手紐16(16−1)を網目状ボールネット11に固定する。尚、持ち手紐や連結ひもで充分な結合力があれば結合部材18は不要である。連結ひも14(14−1)も同様に布を巻いて丸めた輪の内側から外側に通して縛り、連結ひも14(14−1)を網目状ボールネット11に固定する。血行促進部材13には環状の把手14(14−2)が縫製や接着剤等により取り付けられている。この把手14(14−2)環状の輪の内側に連結ひも14(14−1)を通して結ぶことによって、連結ひも14(14−1)と血行促進部材13が連結する。(従って、把手14(14−2)は連結ひも14の一部と考えることができる。)このようにして、連結ひも14(14−1)および把手14(14−2)により、網目状ボールネット11と血行促進部材13は連結し、持ち手ひも16および17を両手で引張ることによって、持ち手ひも16および17、網目状ボールネット11および12と血行促進部材13、連結ひも14、15が一直線状に伸びる。尚、このとき、主に伸びるのは網目状ボールネット11および12である。紐は、たとえば木綿、麻、絹等の天然繊維、あるいはポリポロピレン、ナイロン、アクリル等のプラスチック等で作製される。ゴム系紐を用いて紐に伸縮性を持たせても良い。
図4は、網目状ボールネットを作製する方法の一例を示す図である。外側面がネット状で、内側が空洞となっている長尺のチューブ状(または筒状)のネットを作製する。このチューブ状ネットは、上述した材料で構成された極めて柔軟性に富みフレキシビリティがあるので、自由に変形できる。この長尺のチューブ状ネットの一端を矢印に示すように他端のチューブ内側に適当な巻き数で挿入する。あるいは、長尺のチューブ状ネットの一端をたぐっていき紐で縛っても良い。
適度な大きさのボール状(この場合は中心が空いたドーナッツ状)にし、網目状ボールネットを作製した後、図3に示すように結合ひも18、連結ひも14、15、持ち手ひも16、17等で縛って血行促進部材等と結合する。尚、持ち手紐や連結ひもで充分な結合力があれば結合部材18は不要である。この結果花形状のフワフワ感のある網目状ボールネットを作製できる。チューブ状ネットを全体的にまたは最外側になる部分を蛇腹(アコーデオン)状に変形させて挿入しても良く、挿入し丸めた後で山部を広げれば花形形状がより際立ちきれいになる。あるいは、チューブ状ネットの端を同じ側のチューブ内側に(図4の矢印とは逆方向に)入れ込んで二重またはそれ以上に重ねることもでき、このとき蛇腹状に折り畳んだりすることもできる。この構造の場合は、チューブ内側の空洞にひもを通して結んで丸めることもできる。
ひもで結んでいるだけなので、形状がくずれた場合や挿入したネット25がゆるんだ場合、ひもをほどいてボールネットを作製し直せば良い。網目の形状は、三角形、矩形、多角形であり、大きさも1mm〜5mmの網目である。網の繊維の太さは、たとえば0.01〜1.0mmである。これらは、ネットの柔軟度、泡立ち度、接触感触などで選定することができる。出来上がりの網目状ボールネット25の大きさは、身体の大きさや使用部位に合わせて種々選択できるが、作製したボールの直径として概ね50mm〜200mmが使いやすい。
適度な大きさのボール状(この場合は中心が空いたドーナッツ状)にし、網目状ボールネットを作製した後、図3に示すように結合ひも18、連結ひも14、15、持ち手ひも16、17等で縛って血行促進部材等と結合する。尚、持ち手紐や連結ひもで充分な結合力があれば結合部材18は不要である。この結果花形状のフワフワ感のある網目状ボールネットを作製できる。チューブ状ネットを全体的にまたは最外側になる部分を蛇腹(アコーデオン)状に変形させて挿入しても良く、挿入し丸めた後で山部を広げれば花形形状がより際立ちきれいになる。あるいは、チューブ状ネットの端を同じ側のチューブ内側に(図4の矢印とは逆方向に)入れ込んで二重またはそれ以上に重ねることもでき、このとき蛇腹状に折り畳んだりすることもできる。この構造の場合は、チューブ内側の空洞にひもを通して結んで丸めることもできる。
ひもで結んでいるだけなので、形状がくずれた場合や挿入したネット25がゆるんだ場合、ひもをほどいてボールネットを作製し直せば良い。網目の形状は、三角形、矩形、多角形であり、大きさも1mm〜5mmの網目である。網の繊維の太さは、たとえば0.01〜1.0mmである。これらは、ネットの柔軟度、泡立ち度、接触感触などで選定することができる。出来上がりの網目状ボールネット25の大きさは、身体の大きさや使用部位に合わせて種々選択できるが、作製したボールの直径として概ね50mm〜200mmが使いやすい。
図5は、本考案の別の実施形態を示す図である。図5において、連結ひも22は網目状ボールネット11および12を直接連結し、血行促進部材21は筒状(チューブ状)になっており、連結ひも22が血行促進部材21のチューブ内の空間23を貫通している。すなわち、血行促進部材21は、網目状ボールネット11および12と連結ひも22を通して結合していないので、網目状ボールネット11および12の間に挟まれて配置されているが、それらの間で移動できるようになっている。連結ひも22は網目状ボールネット11および12と縫製により、接着剤を用いて、あるいは縛って結合した後に、網目状ボールネット11および12は柔軟性があり伸縮自在であるから、網目状ボールネット11および12を縮めて(小さくつぶして)血行促進部材21のチューブ内空間23を通して、連結ひも22を血行促進部材21のチューブ内空間23に通すことができる。或いは、連結ひも22を血行促進部材21のチューブ内空間23に通した後で、連結ひも22を網目状ボールネット11および12と縫製により、接着剤を用いて、あるいは縛って結合することもできる。
図1に示すような血行促進部材13と網目状ボールネット11および12が連結ひも14および15と連結している場合は、持ち手紐16および17を両手で引張ったときに、連結ひも14および15も張力が働くので、連結ひもと血行促進部材との結合部に力が加わり、その結合部が破損する可能性がある。また、血行促進部材13にも力が加わるので、血行促進部材が変形したり破損あるいは消耗したりするおそれもある。これに対して、図5に示す場合には、連結ひも22と血行促進部材21との結合部が存在しないので、連結ひも22と血行促進部材21との結合部の破損や消耗を考える必要がない。また、持ち手ひも16および17を両手で引張っても、血行促進部材21に力が加わることはないので、血行促進部材21の変形、破損や消耗は少ない。また、チューブ状の血行促進部材21は網目状ボールネット11および12の間に挟まれて配置されているが、この間では自由な位置に動かせるので、たとえば、身体洗浄健康用具20を背中に回して、持ち手ひも16および17を引っ張りながら背中をこするときに、所望の背中の部位に血行促進部材21を移動させることができ、その部位の皮膚を刺激して血行を促進させることができる。
図6は、本考案の別の実施形態を示す図である。血行促進部50はスポンジ等の部材49を布袋55の中に納めた構成であり、その両側に花形状の泡立てネット部43を配置している。連結ひも47は血行促進部50の内部に備わる通し穴を通り、両側の泡立てネット部44を固定し、さらに持ち手ひもも兼ねることができる。
図7は、図6に示す身体洗浄健康用具41の作製方法を示す図である。図7(a)に示すように、長帯状や長尺筒状の網目状ネット43を用意する。網目状ネット43の長手方向長さは、約1m〜4mで、短辺方向の長さDは約10cm〜50cmmで最終的なボールサイズによって適宜選択する。この網目状ネット43を長手方向に伸ばしながら中心が崩れないように、ひだ折れ状や蛇腹状に折り重ねる。{図7(b)}折り重ねた網目状ネット43を長手方向にひとまとめにして、その中心部を結束バンド等のひも状部材45で緊縛し(たとえば、2回回してとめる)(結束部46)、{図7(c)}短辺側の端部を広げて花形状になるように形状を整えて、泡立てネット部44を作製する。{図7(d)}ひも状部材45を長くしてその両端を泡立てネット部44の外側で結んで持ち手ひもとしても良い。また、網目状ネット43は複数枚重ねてから、ひだ折れ状や蛇腹状に折り重ねても良い。1組の身体洗浄健康用具41にはこの網目状ネット43が2つ必要となる。
次に、図7(e)に示すように、長い太ひも47を輪状にして結びとめる。スポンジ等の部材49に開けた通し穴51に輪状の太ひも47を通す。{図7(f)}この後、スポンジ等の部材49の両側に太ひも47が固定するように太ひも47を丸結びし(丸結び部53)、輪状の太ひも47はスポンジ等の部材49の両外側に伸ばしておく47(47−1、47−2)。{図7(g)}スポンジ等の部材49に布袋55を被せて、血行促進部50を作製する。布袋57の一方は開放されて絞りひも57が備わり、部材49を入れた後絞って開口部を閉じることができるようになっている。布袋55の他方には穴56が備わり、その穴に1方の太ひも47(47−1)を入れて、布袋55の外側に出す。他方の太ひも47(47−2)も絞り部から布袋55の外側に出す。太ひも47の丸結び部53は布袋57の中に納まり、身体洗浄には影響を及ぼさない。部材49がスポンジ等の柔軟な部材である場合は、布袋55を堅めの部材や肌理の粗い部材とすれば、弾力性がありながら皮膚に刺激を感じさせる。部材49が軽石等の堅い部材であれば、布袋55を柔軟な部材とすれば、強い刺激を受けながらやさしい感触を感じさせる。
次に、図7(d)に示す花形状泡立てネット部44を血行促進部50の両脇に取り付けて、網目状ネット43を固定してまとめている結束バンド等の結びひも部材46の上に太ひも47で丸結びして、花形状泡立てネット部44を太ひも47で固定する。太ひも47の外側は花形状泡立てネット部44の外側に出しておき持ち手ひも47(47−1―A、47−2―A)となる。以上のようにして図6に示す身体洗浄健康用具41を作製できる。図6および図7に示す身体洗浄健康用具41は、連結ひもと持ち手ひもが一体となっているので、部材が少なくて済み経済的である。ただし、左右の持ち手ひもを引っ張っても伸びないという問題があるが、伸ばしたいときは、持ち手ひもと連結ひもを別にすれば良い。
図8、図9、図10に本考案を実際に作製した実施例を示す。図8〜図10に示す洗浄健康用具30は、図5に示す実施形態の実施例である。図8は通常の状態を示す図(写真)であり、血行促進部材33を中心にしてその両側に泡立てネット部(網目状ボールネット)31、32が配置され、泡立てネット部31、32の端部には持ち手ひも36、37が備わっている。図9は、血行促進部材33を取り外した状態を示す図である。2つの泡立てネット部31、32は、連結ひも34で連結されている。泡立てネット部は低密度ポリエチレン(LDPE)を素材としたチューブ状ネットから構成され、図4に示すように中空の筒状内側へチューブ状ネットの一端を他端から挿入し、数周まわしてまるめて球形状にする。連結ひもは1本のひもを、まるめたネット部36および37の中心部の中空部(図4に示す26の部分)へ通した後で、ひもの両端を緊縛したものである。このとき、ネット部へひもを通した後で、ネット部を縛って固定しても良い。(図3の14(14−1)を参照)
血行促進部材33は、図5に示したように筒状部材で内側が中空になっている。低密度ポリエチレン製の泡立てネット部は柔らかく伸縮性に富むので、球形状にまるめられていても内部に空間領域が多く、このまるめられているものを押しつぶして血行促進部材33の中空部に入れて通り抜けさせることが容易である。このようにして、図9に示す状態から、血行促進部材33をネット部31および32の間に入れて、図8に示すように、血行促進部材33の内側の中空部分に連結ひも34を通すことができる。あるいは、ネット部31および32を連結ひも34で連結する前に連結ひも34を血行促進部材33の中空部分に通すこともできる。血行促進部材33の中空部分のサイズが連結ひもの直径より大きければ簡単に連結ひもを血行促進部材33の中空部分に通すことができる。
図10は、図8に示す身体洗浄健康用具30の持ち手ひも36および37を両手に持って引っ張った状態を示した図である。たとえば、洗浄健康用具30を背中にまわして両手で引いた状態と同様と考えれば良い。持ち手ひも36および37、連結ひも34は一定の弾力性はあるが、ネット部31および32よりも伸びが小さい(弾性係数が小さい)ので、ネット部31および32が大きく伸びる。しかし、血行促進部材33には全く引張り力は働かないので血行促進部材33は伸びない。従って、通常状態の特性を維持するため、健康促進効果を損なうことはなく、通常状態の健康促進効果を維持しながら背中をこする(摩擦する)ことが可能となる。ネット部31および32は弾力性があり復元力が大きいので、力を解放すれば、図8に示すような元の状態に戻る。
血行促進部材33はポリエチレンをポリエステルの布で覆った二層構造となっており、やわらかく膚にやさしい。しかも外皮であるポリエステル布の肌理を調節して摩擦度合を変化させて血行促進効果を高めるようにしている。泡立てネット部31および32は、球形状にまるめられていても、ネット状であり、あいかも素材が低密度ポリエチレンであるから、内部の空間はかなり大きいので、石鹸の泡立ちは大きく、石鹸使用量が通常の木綿タオルを使用するよりも少なくすることができるとともに、石鹸を水で容易に洗い流すことができ水使用量も少なくで済む。また、低密度ポリエチレンはやわらかいので膚への刺激は弱く損傷を与えることもない。さらに、泡立てネット部31および32はフワフワ感があり花模様を連想させる。低密度ポリエチレンは種々の色(ピンク、赤、水色、青、緑、黄色等)で着色できるので、使用者の好みに合わせた色彩を選定できる。
図12に示す身体洗浄健康用具70は、血行促進部材73の両側に泡立てネット71および72が配置され、それらの両端に持ち手ひも76および77が備わる。この実施例2においては、実施例1と類似するが、血行促進部材73は、網目状ネットと同じ部材低密度ポリエチレンである。従って、泡立ち度が優れている。また、全体が花柄模様となるので全体的にきれいでやさしい雰囲気となり触感もやわらかく心地良さを与える。尚この血行促進部材73も中空構造になっており、その中空部分に連結ひもが通っている。
図11に示す身体洗浄健康用具60は、図6および図7に示すタイプである。身体洗浄健康用具60は、血行促進部材63の両側に網目状ネット61および62が配置され、それらの両端に持ち手ひも64が備わる。この実施例3では持ち手ひも64はひとつなぎになっている。網目状ネットは長さ約2m、幅約10cmの大きさで、これらを2枚重ねて蛇腹状に折り重ねて結束ひもで緊縛して泡立てネット部61および62を作製した。網目状ネットの材質は、ポリエチレンとナイロンの混紡である。結束紐は超可塑性ポリウレタン製である。連結ひもおよび持ち手ひもは同じもの(太ひも)であり、太ひもの長さは2mで、材質は綿のものを使用した。血行促進部63は、スポンジに布袋を被せたものである。内側のスポンジはポリウレタンフォームである。布袋は2層構造になっており、表生地はレーヨンで、裏生地はポリエステルとポリウレンタンの混紡である。布袋の紐はナイロン系である。泡立てネット部61および62で石鹸等を泡立て身体の汚れを落とし、同時に身体を刺激する。
以上説明した様に、本考案は、身体洗浄および健康増進の両方を1つの用具で実現する身体洗浄健康用具であり、上述した優れた特性および効果を実現するヘルシーボディネットと命名するものである。尚、明細書のある部分に記載し説明した内容について記載しなかった他の部分においても矛盾なく適用できることに関しては、当該他の部分に当該内容を適用できることは言うまでもない。さらに、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施でき、本考案の権利範囲が上記実施形態に限定されないことも言うまでもない。
本考案の身体洗浄健康用具は、浴用として使用できるだけでなく、水を使用せずに使うこともできる。さらに洗願や手洗いにも使用できる。
10・・・身体洗浄健康用具、11・・・泡立てネット、12・・・泡立てネット、
13・・・血行促進部材、14・・・連結ひも、15・・・連結ひも、
16・・・持ち手ひも、17・・・持ち手ひも、18・・・結合ひも、
13・・・血行促進部材、14・・・連結ひも、15・・・連結ひも、
16・・・持ち手ひも、17・・・持ち手ひも、18・・・結合ひも、
Claims (7)
- 2つの泡立てネットの間に、皮膚を刺激し血行を促進する繊維状部材(血行促進部材)を挟んで連結した身体洗浄健康用具。
- 前記泡立てネットは、網目状布繊維または長尺のチューブ状ネット部材をボール状に丸めたものであり、伸縮自在であることを特徴とする請求項1に記載の身体洗浄健康用具。
- 前記血行促進部材は、柔軟性のある材料を肌理の粗いおよび/または柔らかい布または袋、あるいは、比較的硬い材料を肌理の粗いおよび/または柔らかい布または袋で包んだ構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の身体洗浄健康用具。
- 両側に配置された前記泡立てネット同士は、ひも状部材で連結され、前記血行促進部材は中空構造のチューブ状部材であり、前記ひも状部材が前記血行促進部材の中空部分を通っていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の身体洗浄健康用具。
- 前記血行促進部材は両端にひも状部材を有し、前記ひも状部材が前記泡立てネットと連結していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の身体洗浄健康用具。
- 前記泡立てネットの外側に持ち手ひも部材が取り付けられ、両手で左右から前記持ち手ひも部材を引いて前記泡立てネットを伸ばして、身体を洗浄することが可能であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の身体洗浄健康用具。
- 前記泡立てネットは、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、レーヨン、PETから選択される1つ以上の部材から構成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の身体洗浄健康用具。
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